JP2917997B2 - 動力伝達装置 - Google Patents
動力伝達装置Info
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- differential
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- differential device
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、4輪駆動車に用いられる動力伝達装置に
関する。
関する。
(従来の技術) 特開昭62−181923号公報に動力伝達装置(トランスフ
ァ装置)が記載されている。これは、第3図に示したよ
うに、エンジンからの駆動力をセンターデファレンシャ
ル装置201に入力し、装置201から分配された出力は遊星
キャリヤ203を介して後輪側の伝達軸205に伝達され、サ
ンギヤ207側から多板クラッチ209を介して前輪側の伝達
軸211側に伝達される。そこで、多板クラッチ209の締結
力を弱めれば前輪側への駆動力が小さくなり旋回中のア
ンダーステア傾向を矯正できる。
ァ装置)が記載されている。これは、第3図に示したよ
うに、エンジンからの駆動力をセンターデファレンシャ
ル装置201に入力し、装置201から分配された出力は遊星
キャリヤ203を介して後輪側の伝達軸205に伝達され、サ
ンギヤ207側から多板クラッチ209を介して前輪側の伝達
軸211側に伝達される。そこで、多板クラッチ209の締結
力を弱めれば前輪側への駆動力が小さくなり旋回中のア
ンダーステア傾向を矯正できる。
(発明が解決しようとする課題) ところが、この動力伝達装置の回転軸は車両の前後方
向に沿って配置され、センターデファレンシャル装置20
1の入力部材213は直列に配置されたトランスミッション
に駆動される。このように、動力伝達装置は縦置きエン
ジン(クランクシャフトが車両の前後方向に配置されて
いる)の車両用に構成され、横置きエンジン(クランク
シャフトが車幅方向に配置されている)の車両用には構
成されていない。
向に沿って配置され、センターデファレンシャル装置20
1の入力部材213は直列に配置されたトランスミッション
に駆動される。このように、動力伝達装置は縦置きエン
ジン(クランクシャフトが車両の前後方向に配置されて
いる)の車両用に構成され、横置きエンジン(クランク
シャフトが車幅方向に配置されている)の車両用には構
成されていない。
そこで、この発明は、横置きエンジンの4輪駆動車に
適用でき、前後輪に対する駆動力の配分割合いなどを調
節できる動力伝達装置の提供を目的とする。
適用でき、前後輪に対する駆動力の配分割合いなどを調
節できる動力伝達装置の提供を目的とする。
(課題を解決するための手段) この発明の動力伝達装置は、横置きエンジンからの駆
動力を前輪側と後輪側とに分配する横置きに配置された
第1のデファレンシャル装置と、この第1のデファレン
シャル装置の差動を制限する第1の多板クラッチと、こ
れを操作する第1の操作手段と、第1のデファレンシャ
ル装置からの分配出力の一方を受けて回転するアウタケ
ースと、このアウタケース内にデフケース部分が嵌合さ
れて相対回転自在に配置されたインナーケースと、前記
デフケース部分に隣接配置されてこれらのケースを連結
する第2の多板クラッチと、これを操作する第2の操作
手段と、前記インナーケースのデフケース部分内のピニ
オンシャフト支承のピニオンギヤ及びこのピニオンギヤ
に噛合うサイドギヤを有して前記インナーケースからの
駆動力を前輪又は後輪の一方側の左右輪に分配する第2
のデファレンシャル装置と、第1のデファレンシャル装
置からの分配出力の他方を前輪又は後輪の他方側に伝達
する方向変換歯車組とを備えたことを特徴とする。
動力を前輪側と後輪側とに分配する横置きに配置された
第1のデファレンシャル装置と、この第1のデファレン
シャル装置の差動を制限する第1の多板クラッチと、こ
れを操作する第1の操作手段と、第1のデファレンシャ
ル装置からの分配出力の一方を受けて回転するアウタケ
ースと、このアウタケース内にデフケース部分が嵌合さ
れて相対回転自在に配置されたインナーケースと、前記
デフケース部分に隣接配置されてこれらのケースを連結
する第2の多板クラッチと、これを操作する第2の操作
手段と、前記インナーケースのデフケース部分内のピニ
オンシャフト支承のピニオンギヤ及びこのピニオンギヤ
に噛合うサイドギヤを有して前記インナーケースからの
駆動力を前輪又は後輪の一方側の左右輪に分配する第2
のデファレンシャル装置と、第1のデファレンシャル装
置からの分配出力の他方を前輪又は後輪の他方側に伝達
する方向変換歯車組とを備えたことを特徴とする。
(作用) 横置きの第1のデファレンシャル装置は横置きのエン
ジンからトランスミッションを介して駆動力を入力し、
第2のデファレンシャル装置を介して前後輪の一方側
へ、又方向変換歯車組を介して前後輪の他方側へエンジ
ンの駆動力を差動分配する。
ジンからトランスミッションを介して駆動力を入力し、
第2のデファレンシャル装置を介して前後輪の一方側
へ、又方向変換歯車組を介して前後輪の他方側へエンジ
ンの駆動力を差動分配する。
第1の多板クラッチを開放して第1のデファレンシャ
ル装置の差動をフリーにすると前後輪には一定の割合で
駆動力が配分される。又、第1の多板クラッチにより第
1のデファレンシャル装置をロックしこの状態で第2の
多板クラッチの締結力を増減させれば前後輪間の駆動力
配分割合いを調節することができる。
ル装置の差動をフリーにすると前後輪には一定の割合で
駆動力が配分される。又、第1の多板クラッチにより第
1のデファレンシャル装置をロックしこの状態で第2の
多板クラッチの締結力を増減させれば前後輪間の駆動力
配分割合いを調節することができる。
(実施例) 第1図と第2図により一実施例の説明をする。第1図
はこの実施例を示し、第2図はこの実施例を用いた4輪
駆動車の動力系を示す。以下、左右の方向はこれらの図
面の左右の方向とし、第1図の上方は第2図の車両の前
方(第2図の上方)に相当する。なお、番号を附さない
部材等は図示されていない。
はこの実施例を示し、第2図はこの実施例を用いた4輪
駆動車の動力系を示す。以下、左右の方向はこれらの図
面の左右の方向とし、第1図の上方は第2図の車両の前
方(第2図の上方)に相当する。なお、番号を附さない
部材等は図示されていない。
先ず、第2図の車両の動力系を説明すると、この動力
系は横置きのエンジン1及びトランスミッション3、セ
ンターデフ5(第1のデファレンシャル装置)、フロン
トデフ7(前輪側に用いた第2のデファレンシャル装
置)、前車軸9,11、左右の前輪13,15、方向変換歯車組1
7、プロペラシャフト19、リヤデフ21(後輪側のデファ
レンシャル装置)、後輪軸23,25、左右の後輪27,29など
を備えている。
系は横置きのエンジン1及びトランスミッション3、セ
ンターデフ5(第1のデファレンシャル装置)、フロン
トデフ7(前輪側に用いた第2のデファレンシャル装
置)、前車軸9,11、左右の前輪13,15、方向変換歯車組1
7、プロペラシャフト19、リヤデフ21(後輪側のデファ
レンシャル装置)、後輪軸23,25、左右の後輪27,29など
を備えている。
次に、第1図により実施例の構成を説明する。
センターデフ5のデフケース31はベアリング33,35に
よりトランスミッションケース37に回転自在に支承され
ており、このケース31にはボルト39によりリングギヤ41
が固定されている。このリングギヤ41はトランスミッシ
ョン3の出力軸43上のドライブギヤ45と噛合っている。
こうして、デフケース31はエンジン1からの駆動力によ
り回転駆動される。
よりトランスミッションケース37に回転自在に支承され
ており、このケース31にはボルト39によりリングギヤ41
が固定されている。このリングギヤ41はトランスミッシ
ョン3の出力軸43上のドライブギヤ45と噛合っている。
こうして、デフケース31はエンジン1からの駆動力によ
り回転駆動される。
デフケース31の内側には下記のように受圧部材を兼ね
る遊星キャリヤ47がスプライン係合し、キャリヤ47には
支軸49を介して遊星ギヤ51が回転自在に支承されてい
る。遊星ギヤ51はリングギヤ53及びサンギヤ55と噛合っ
ている。支軸49はスプリングピン57によりキャリヤ47に
固定されている。従って、デフケース31の回転はキャリ
ヤ47と支軸49と遊星ギヤ51とを介し、遊星ギヤ51の自転
により、リングギヤ53とサンギヤ55とに差動分配され
る。このとき、サンギヤ55及びリングギヤ53の遊星ギヤ
51との噛合い点の半径を、第1図に示すように、それぞ
れr1,r2とすると、トルク配分割合はサンギヤ55:リング
ギヤ53=r1:r2となる。こうして、センターデフ5が構
成される。
る遊星キャリヤ47がスプライン係合し、キャリヤ47には
支軸49を介して遊星ギヤ51が回転自在に支承されてい
る。遊星ギヤ51はリングギヤ53及びサンギヤ55と噛合っ
ている。支軸49はスプリングピン57によりキャリヤ47に
固定されている。従って、デフケース31の回転はキャリ
ヤ47と支軸49と遊星ギヤ51とを介し、遊星ギヤ51の自転
により、リングギヤ53とサンギヤ55とに差動分配され
る。このとき、サンギヤ55及びリングギヤ53の遊星ギヤ
51との噛合い点の半径を、第1図に示すように、それぞ
れr1,r2とすると、トルク配分割合はサンギヤ55:リング
ギヤ53=r1:r2となる。こうして、センターデフ5が構
成される。
サンギヤ55は中空軸59に一体形成されており、中空軸
59には押圧部材61が軸方向移動自在にスプライン連結さ
れ、押圧部材61にはハブ部材63が溶接されている。デフ
ケース31とハブ部材63には交互配置された摩擦板65,67
が各別にスプライン連結され、第1の多板クラッチ69が
構成されている。
59には押圧部材61が軸方向移動自在にスプライン連結さ
れ、押圧部材61にはハブ部材63が溶接されている。デフ
ケース31とハブ部材63には交互配置された摩擦板65,67
が各別にスプライン連結され、第1の多板クラッチ69が
構成されている。
多板クラッチ69が締結されるとその締結力に応じてデ
フケース31とサンギヤ55との相対回転が制限され、セン
ターデフ5の差動が制限される。
フケース31とサンギヤ55との相対回転が制限され、セン
ターデフ5の差動が制限される。
トランスミッションケース37にはシリンダ部71が形成
され、Oリング73,75を介してピストン部材77が移動自
在に係合しシリンダ部71との間に圧力室79を形成してい
る。こうして、アクチュエータ81(第1の操作手段)が
構成されている。アクチュエータ81の圧力室79に設けら
れた油圧ポート83には圧力源から制御弁装置を介して油
圧が供給されピストン部材77を右方へ移動させる。ピス
トン部材77はニードルベアリング85とスリーブ87と押圧
部材61とを介し遊星キャリヤ47との間で多板クラッチ69
を押圧し締結させる。
され、Oリング73,75を介してピストン部材77が移動自
在に係合しシリンダ部71との間に圧力室79を形成してい
る。こうして、アクチュエータ81(第1の操作手段)が
構成されている。アクチュエータ81の圧力室79に設けら
れた油圧ポート83には圧力源から制御弁装置を介して油
圧が供給されピストン部材77を右方へ移動させる。ピス
トン部材77はニードルベアリング85とスリーブ87と押圧
部材61とを介し遊星キャリヤ47との間で多板クラッチ69
を押圧し締結させる。
リングギヤ53が一体形成された中空軸88は歯車89が一
体形成された中空軸91にスプライン連結されている。中
空軸91はベアリング93,95によってトランスファーケー
ス97に回転自在に支承されている。歯車89は中間軸99に
一体形成された歯車101と噛合っている。中間軸99はベ
アリング103,105によりケース97に回転自在に支承され
ている。中間軸99には傘歯車107がスプライン連結さ
れ、この傘歯車107は車両の前後方向に配置されプロペ
ラシャフト19側に連結された駆動軸109の前端に一体形
成された傘歯車111と噛合っている。駆動軸109はベアリ
ング113,115によりケース97に回転自在に支承されてい
る。こうして、方向変換歯車組17が構成されている。ト
ランスミッションケース37とトランスファーケース97と
の接合部にはそれぞれ中空軸91との間にシール117,119
が配置され互いを遮断し潤滑油の混合などを防止してい
る。
体形成された中空軸91にスプライン連結されている。中
空軸91はベアリング93,95によってトランスファーケー
ス97に回転自在に支承されている。歯車89は中間軸99に
一体形成された歯車101と噛合っている。中間軸99はベ
アリング103,105によりケース97に回転自在に支承され
ている。中間軸99には傘歯車107がスプライン連結さ
れ、この傘歯車107は車両の前後方向に配置されプロペ
ラシャフト19側に連結された駆動軸109の前端に一体形
成された傘歯車111と噛合っている。駆動軸109はベアリ
ング113,115によりケース97に回転自在に支承されてい
る。こうして、方向変換歯車組17が構成されている。ト
ランスミッションケース37とトランスファーケース97と
の接合部にはそれぞれ中空軸91との間にシール117,119
が配置され互いを遮断し潤滑油の混合などを防止してい
る。
中空軸59の右端部にはアウターケース121がスプライ
ン連結されている。このケース121の左端部は中空軸91
を介してベアリング95により又右端部はベアリング123
によりケース97に回転自在に支承されている。ケース12
1の内部にはデフケース125(インナーケース)が相対回
転自在に配置されている。ケース121とケース125には交
互配置された摩擦板127,129が各別にスプライン連結さ
れ第2の多板クラッチ131が構成されている。この多板
クラッチ131が締結されると、その締結力に応じた強さ
でケース121,125が連結される。
ン連結されている。このケース121の左端部は中空軸91
を介してベアリング95により又右端部はベアリング123
によりケース97に回転自在に支承されている。ケース12
1の内部にはデフケース125(インナーケース)が相対回
転自在に配置されている。ケース121とケース125には交
互配置された摩擦板127,129が各別にスプライン連結さ
れ第2の多板クラッチ131が構成されている。この多板
クラッチ131が締結されると、その締結力に応じた強さ
でケース121,125が連結される。
ケース121には受圧リング133がスプライン連結されそ
の止め輪135が装着されている。ケース121と多板クラッ
チ131との間には操作スリーブ137のフランジ部139が配
置されており、多板クラッチ131はケース121とフランジ
部139の間に配置された皿ばね141によりフランジ部139
と受圧リング133の間で押圧され締結されている。操作
スリーブ137はケース121を貫通しておりその右端部には
ベアリング143を介してピストン部材145が相対回転自在
に支承されている。ピストン部材145はシール147,149を
介してトランスファーケース97に軸方向摺動自在に係合
し、ケース97との間に圧力室151を形成している。こう
して、アクチュエータ153が構成されている。この圧力
室151には圧力源から制御弁装置を介して油圧が供給さ
れる。油圧が供給されるとピストン部材145はベアリン
グ143を介して操作スリーブ137を、皿ばね141の付勢力
に抗して、右方に移動させ多板クラッチ131の締結力を
弱めるか又は開放する。皿ばね141とアクチュエータ153
とで第2の操作手段が構成される。
の止め輪135が装着されている。ケース121と多板クラッ
チ131との間には操作スリーブ137のフランジ部139が配
置されており、多板クラッチ131はケース121とフランジ
部139の間に配置された皿ばね141によりフランジ部139
と受圧リング133の間で押圧され締結されている。操作
スリーブ137はケース121を貫通しておりその右端部には
ベアリング143を介してピストン部材145が相対回転自在
に支承されている。ピストン部材145はシール147,149を
介してトランスファーケース97に軸方向摺動自在に係合
し、ケース97との間に圧力室151を形成している。こう
して、アクチュエータ153が構成されている。この圧力
室151には圧力源から制御弁装置を介して油圧が供給さ
れる。油圧が供給されるとピストン部材145はベアリン
グ143を介して操作スリーブ137を、皿ばね141の付勢力
に抗して、右方に移動させ多板クラッチ131の締結力を
弱めるか又は開放する。皿ばね141とアクチュエータ153
とで第2の操作手段が構成される。
なお、アクチュエータ81,153の各制御弁装置は操舵条
件や路面条件などに応じて各別に自動操作されるように
構成されている。
件や路面条件などに応じて各別に自動操作されるように
構成されている。
デフケース125の内側にはピニオンシャフト155が支持
され、シャフト155にはピニオンギヤ157が回転自在に支
承されている。ギヤ157には左右のサイドギヤ159,161が
噛合っている。こうして、フロントデフ7が構成されて
いる。左のサイドギヤ159には中空軸59に嵌装された左
の前車軸9がスプライン連結され、右のサイドギヤ161
には、操作スリーブ137に嵌装された右の前輪軸11がス
プライン連結されている。
され、シャフト155にはピニオンギヤ157が回転自在に支
承されている。ギヤ157には左右のサイドギヤ159,161が
噛合っている。こうして、フロントデフ7が構成されて
いる。左のサイドギヤ159には中空軸59に嵌装された左
の前車軸9がスプライン連結され、右のサイドギヤ161
には、操作スリーブ137に嵌装された右の前輪軸11がス
プライン連結されている。
従って、デフケース125に入力した駆動力はシャフト1
55、ギヤ157、サイドギヤ159,161を介して、ギヤ157の
公転及び自転により、左右の前輪13,15に差動分配され
る。
55、ギヤ157、サイドギヤ159,161を介して、ギヤ157の
公転及び自転により、左右の前輪13,15に差動分配され
る。
次に、実施例の機能を第2図の車両の性能に即して説
明する。
明する。
エンジン1の駆動力はトランスミッション3で変速さ
れ、多板クラッチ69を開放してセンターデフ5をフリー
状態にし、多板クラッチ131をロック状態にしておけば
センターデフ5によりフロントデフ7側と方向変換歯車
組17側とに差動分配される。フロントデフ7は分配され
た一方の駆動力を左右の前輪13,15に差動分配する。他
方の駆動力は方向変換歯車組17とプロペラシャフト19と
を介してリヤデフ21に伝達され、左右の後輪27,29に差
動分配される。
れ、多板クラッチ69を開放してセンターデフ5をフリー
状態にし、多板クラッチ131をロック状態にしておけば
センターデフ5によりフロントデフ7側と方向変換歯車
組17側とに差動分配される。フロントデフ7は分配され
た一方の駆動力を左右の前輪13,15に差動分配する。他
方の駆動力は方向変換歯車組17とプロペラシャフト19と
を介してリヤデフ21に伝達され、左右の後輪27,29に差
動分配される。
この場合、センターデフ5による前後輪間の差動機能
及びフロントデフ7とリヤデフ21による各左右輪間の差
動機能により車両は円滑な旋回が行えると共に、センタ
ーデフ5の差動機能によりタイトコーナブレーキング現
象が防止される。
及びフロントデフ7とリヤデフ21による各左右輪間の差
動機能により車両は円滑な旋回が行えると共に、センタ
ーデフ5の差動機能によりタイトコーナブレーキング現
象が防止される。
このときの前後輪間の駆動力配分割合は、上述のよう
に、r1:r2で前輪側の方が小さい。ここで、多板クラッ
チ69を締結してセンターデフ5をロック状態にし、アク
チュエータ153により多板クラッチ131の締結力を弱めれ
ば後輪27,29側への駆動力割合が更に大きくなり、車両
のステア特性がオーバーステア方向に移行し、センター
デフ5のロックによる旋回性の低下が補われ、全体とし
て旋回性が向上する。又、直進時はセンターデフ5をロ
ックすれば直進安定性が向上する。
に、r1:r2で前輪側の方が小さい。ここで、多板クラッ
チ69を締結してセンターデフ5をロック状態にし、アク
チュエータ153により多板クラッチ131の締結力を弱めれ
ば後輪27,29側への駆動力割合が更に大きくなり、車両
のステア特性がオーバーステア方向に移行し、センター
デフ5のロックによる旋回性の低下が補われ、全体とし
て旋回性が向上する。又、直進時はセンターデフ5をロ
ックすれば直進安定性が向上する。
センターデフ5をロックし多板クラッチ131を開放す
れば、車両は後輪駆動の2輪駆動状態になり、後輪駆動
車の特性が得られると共に燃費が向上する。
れば、車両は後輪駆動の2輪駆動状態になり、後輪駆動
車の特性が得られると共に燃費が向上する。
なお、この発明の装置はリヤエンジン車にも適用でき
る。第2のデファレンシャル装置を後輪側に配置すれ
ば、車両のステア特性はアンダーステア方向に移行す
る。
る。第2のデファレンシャル装置を後輪側に配置すれ
ば、車両のステア特性はアンダーステア方向に移行す
る。
以上のように、この発明の動力伝達装置は横置きエン
ジンの4輪駆動車において前後輪間の差動を吸収できる
と共に前後輪間の駆動力配分割合いを調節することがで
きる。
ジンの4輪駆動車において前後輪間の差動を吸収できる
と共に前後輪間の駆動力配分割合いを調節することがで
きる。
第1図は一実施例の断面図、第2図はこの実施例を用い
た車両のスケルトン機構図、第3図は従来例の断面図で
ある。 1……エンジン 5……センターデフ(第1のデファレンシャル装置) 7……フロントデフ(第2のデファレンシャル装置) 17……方向変換歯車組 69……第1の多板クラッチ 81……アクチュエータ(第1の操作手段) 121……アウターケース 125……デフケース(インナーケース) 131……第2の多板クラッチ 141……皿ばね(第2の操作手段) 153……アクチュエータ(第2の操作手段)
た車両のスケルトン機構図、第3図は従来例の断面図で
ある。 1……エンジン 5……センターデフ(第1のデファレンシャル装置) 7……フロントデフ(第2のデファレンシャル装置) 17……方向変換歯車組 69……第1の多板クラッチ 81……アクチュエータ(第1の操作手段) 121……アウターケース 125……デフケース(インナーケース) 131……第2の多板クラッチ 141……皿ばね(第2の操作手段) 153……アクチュエータ(第2の操作手段)
Claims (1)
- 【請求項1】横置きエンジンからの駆動力を前輪側と後
輪側とに分配する横置きに配置された第1のデファレン
シャル装置と、この第1のデファレンシャル装置の差動
を制限する第1の多板クラッチと、これを操作する第1
の操作手段と、第1のデファレンシャル装置からの分配
出力の一方を受けて回転するアウタケースと、このアウ
タケース内にデフケース部分が嵌合されて相対回転自在
に配置されたインナーケースと、前記デフケース部分に
隣接配置されてこれらのケースを連結する第2の多板ク
ラッチと、これを操作する第2の操作手段と、前記イン
ナーケースのデフケース部分内のピニオンシャフト支承
のピニオンギヤ及びこのピニオンギヤに噛合うサイドギ
ヤを有して前記インナーケースからの駆動力を前輪又は
後輪の一方側の左右輪に分配する第2のデファレンシャ
ル装置と、第1のデファレンシャル装置からの分配出力
の他方を前輪又は後輪の他方側に伝達する方向変換歯車
組とを備えたことを特徴とする動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20956189A JP2917997B2 (ja) | 1989-08-15 | 1989-08-15 | 動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20956189A JP2917997B2 (ja) | 1989-08-15 | 1989-08-15 | 動力伝達装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0374220A JPH0374220A (ja) | 1991-03-28 |
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