JP2917494B2 - 絶縁キャップ - Google Patents
絶縁キャップInfo
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- JP2917494B2 JP2917494B2 JP29048490A JP29048490A JP2917494B2 JP 2917494 B2 JP2917494 B2 JP 2917494B2 JP 29048490 A JP29048490 A JP 29048490A JP 29048490 A JP29048490 A JP 29048490A JP 2917494 B2 JP2917494 B2 JP 2917494B2
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- insulating cap
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- glass
- resin
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- Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は回転電機に使用する絶縁キャップに関する
ものである。
ものである。
第3図はこの絶縁キャップの用途例を示すもので例え
ば水車発電機の固定子巻線端部の断面図である。図にお
いて、(1)は回転子と磁気回路を形成する固定子鉄
心、(2)は径方向に角形の溝を持つ(1)の溝の中に
収納し回転磁界によって電圧が誘起される固定子巻線で
回転子側に近い上口コイル、(3)は上口コイル(2)
と同様の形状で、上口コイル(2)よりも回転子側から
離れた下口コイル、(4)は各コイル(2),(3)の
端部を支持するため、固定子鉄心(1)に取付けられた
支持アーム、(5)は各コイル(2),(3)を接続し
電気回路を形成するコネクタ、(6)はコネクタ(5)
の接続部を絶縁する絶縁キャップ、(7)はコネクタ
(5)と絶縁キャップ(6)の間の不均一なギャップを
充填し、洩れ磁束による電磁振動を抑制するエポキシレ
ジンである。
ば水車発電機の固定子巻線端部の断面図である。図にお
いて、(1)は回転子と磁気回路を形成する固定子鉄
心、(2)は径方向に角形の溝を持つ(1)の溝の中に
収納し回転磁界によって電圧が誘起される固定子巻線で
回転子側に近い上口コイル、(3)は上口コイル(2)
と同様の形状で、上口コイル(2)よりも回転子側から
離れた下口コイル、(4)は各コイル(2),(3)の
端部を支持するため、固定子鉄心(1)に取付けられた
支持アーム、(5)は各コイル(2),(3)を接続し
電気回路を形成するコネクタ、(6)はコネクタ(5)
の接続部を絶縁する絶縁キャップ、(7)はコネクタ
(5)と絶縁キャップ(6)の間の不均一なギャップを
充填し、洩れ磁束による電磁振動を抑制するエポキシレ
ジンである。
次に絶縁キャップ(6)の材料構成及び成形方法につ
いて説明する。第4図は成形時の金型断面を示すもの
で、(8)は製品の内寸法と同等で抜き勾配を持った2
分割または3分割の芯金、(9)はこの芯金(8)にガ
ラス布または綿布などの基材を巻付け、これにエポキシ
またはポリエステルレジンを含浸した絶縁キャップ用材
料、(10)はこの材料(9)を加熱加工処理するための
金型である。
いて説明する。第4図は成形時の金型断面を示すもの
で、(8)は製品の内寸法と同等で抜き勾配を持った2
分割または3分割の芯金、(9)はこの芯金(8)にガ
ラス布または綿布などの基材を巻付け、これにエポキシ
またはポリエステルレジンを含浸した絶縁キャップ用材
料、(10)はこの材料(9)を加熱加工処理するための
金型である。
以上の方法(日東電気工業カタログ「FRPの成形方
法」〔1981年11月15版〕)によって成形された絶縁キャ
ップ(6)の表面はレジン中の離型剤または金型に処理
した離型剤の影響で撥水性が著しく、絶縁キャップ
(6)内の充填レジン(7)と接着しにくいため、絶縁
キャップ(6)の内面をサントペーパでサンディング
し、離型剤を除去するとともに表面に凹凸を形成する。
法」〔1981年11月15版〕)によって成形された絶縁キャ
ップ(6)の表面はレジン中の離型剤または金型に処理
した離型剤の影響で撥水性が著しく、絶縁キャップ
(6)内の充填レジン(7)と接着しにくいため、絶縁
キャップ(6)の内面をサントペーパでサンディング
し、離型剤を除去するとともに表面に凹凸を形成する。
次にエポキシレジン(7)の充填方法について説明す
る。第5図はコネクタ(5)と絶縁キャップ(6)との
間にエポキシレジン(7)を充填している状況を示す立
体図で、(11)はエポキシレジン(7)をシールする発
泡ポリエチレン製のシール材、(12)は絶縁キャップ
(6)を固定するスプリングである。エポキシレジン
(7)を充填した後、巻線端部周辺を熱風で加熱する。
る。第5図はコネクタ(5)と絶縁キャップ(6)との
間にエポキシレジン(7)を充填している状況を示す立
体図で、(11)はエポキシレジン(7)をシールする発
泡ポリエチレン製のシール材、(12)は絶縁キャップ
(6)を固定するスプリングである。エポキシレジン
(7)を充填した後、巻線端部周辺を熱風で加熱する。
しかしながら上述した従来の絶縁キャップ(6)はエ
ポキシレジン(7)との接着力を大きくするために成形
後、内面をサンディングする必要があり、その費用は絶
縁キャップ(6)全体の20〜30%と高価であり、製作期
間が長く掛るなどの問題点があった。
ポキシレジン(7)との接着力を大きくするために成形
後、内面をサンディングする必要があり、その費用は絶
縁キャップ(6)全体の20〜30%と高価であり、製作期
間が長く掛るなどの問題点があった。
この発明は上期のような課題を解決するためになされ
たもので、成形後の内面のサンディングを廃止し、安価
で短納期の絶縁キャップを得ることを目的とする。
たもので、成形後の内面のサンディングを廃止し、安価
で短納期の絶縁キャップを得ることを目的とする。
この発明に係る絶縁キャップは内面に無処理のガラス
布や綿布等を持ち、サンディングすることなくエポキシ
レジンとの間で大きな接着強度を得るようにしたもので
ある。
布や綿布等を持ち、サンディングすることなくエポキシ
レジンとの間で大きな接着強度を得るようにしたもので
ある。
この発明における絶縁キャップは、内面、無処理のガ
ラス布または綿布等には絶縁キャップ成形時、離型剤が
付着することがなく、またそれらは縦糸、横糸の構成で
あるため、エポキシレジンが糸の間に浸透することによ
って大きな接着強度を発揮する。
ラス布または綿布等には絶縁キャップ成形時、離型剤が
付着することがなく、またそれらは縦糸、横糸の構成で
あるため、エポキシレジンが糸の間に浸透することによ
って大きな接着強度を発揮する。
以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
1図において、(21)は絶縁キャップ内面の周長と等し
い周長を持つ巻心、(22)はこの巻心(21)に巻付けた
無処理のガラス布、(23)はこのガラス布(22)の上に
多層巻したガラスマットポリエステルプリプレグであ
る。
1図において、(21)は絶縁キャップ内面の周長と等し
い周長を持つ巻心、(22)はこの巻心(21)に巻付けた
無処理のガラス布、(23)はこのガラス布(22)の上に
多層巻したガラスマットポリエステルプリプレグであ
る。
次に本発明に係る絶縁キャップの成形方法の詳細につ
いて説明する。巻心(21)の材質はガラスマットポリエ
ステルプリプレグにシワやタルミが生じないようにする
ため、テンションを幅1mmにつき約1kgf以上加えること
が望ましいので、このテンションに耐える強度のあるも
ので、かつマテハン上、軽量なものが良い。この用途に
はガラスエポキシ積層管が適している。ガラス布(22)
はエポキシレジン(7)との接着性を良くするためにシ
ラン処理を施した厚さ0.18mmのものが適当である。本
来、ガラス布の厚さや縦糸、横糸の構成は主絶縁となる
プリプレグ材や絶縁キャップ内の充填レジンの材質、粘
度によって、その度最適化を図る必要がある。
いて説明する。巻心(21)の材質はガラスマットポリエ
ステルプリプレグにシワやタルミが生じないようにする
ため、テンションを幅1mmにつき約1kgf以上加えること
が望ましいので、このテンションに耐える強度のあるも
ので、かつマテハン上、軽量なものが良い。この用途に
はガラスエポキシ積層管が適している。ガラス布(22)
はエポキシレジン(7)との接着性を良くするためにシ
ラン処理を施した厚さ0.18mmのものが適当である。本
来、ガラス布の厚さや縦糸、横糸の構成は主絶縁となる
プリプレグ材や絶縁キャップ内の充填レジンの材質、粘
度によって、その度最適化を図る必要がある。
今回の一実施例におけるガラス布(22)の巻回数と接
着強度の試験結果を第2図に示すが、これより明らかな
ように前述のガラス布(22)を1回巻とした場合がせん
段接着強度は最も大きくなることが分る。第1図(A)
に示す成形手順1ではガラス布の巻回数は1回とし、こ
の上に前述の条件でガラスマットポリエステルプリプレ
グ(23)を所要な回数になるまで巻付ける。第1図
(B)に示す成形手順2では巻心(21)を引抜き、ガラ
スマットポリエステルプリプレグ(23)を偏平化させる
ことにより、予備成形する。巻心を引抜く際、ガラス布
(22)はガラスマットポリエステルプリプレグ(23)の
持つ粘着性によって、これと接着しているのでずれるこ
とはない。第1図(C)に示す成形手順3では芯金
(8)を予備成形したガラスマットポリエステルプリプ
レグ(23)の内面に挿入し、張力を加える。第1図
(D)に示す成形手順4では金型(10)の中に入れて圧
縮し、150℃で約1時間加熱することによって樹脂を硬
化させる。
着強度の試験結果を第2図に示すが、これより明らかな
ように前述のガラス布(22)を1回巻とした場合がせん
段接着強度は最も大きくなることが分る。第1図(A)
に示す成形手順1ではガラス布の巻回数は1回とし、こ
の上に前述の条件でガラスマットポリエステルプリプレ
グ(23)を所要な回数になるまで巻付ける。第1図
(B)に示す成形手順2では巻心(21)を引抜き、ガラ
スマットポリエステルプリプレグ(23)を偏平化させる
ことにより、予備成形する。巻心を引抜く際、ガラス布
(22)はガラスマットポリエステルプリプレグ(23)の
持つ粘着性によって、これと接着しているのでずれるこ
とはない。第1図(C)に示す成形手順3では芯金
(8)を予備成形したガラスマットポリエステルプリプ
レグ(23)の内面に挿入し、張力を加える。第1図
(D)に示す成形手順4では金型(10)の中に入れて圧
縮し、150℃で約1時間加熱することによって樹脂を硬
化させる。
以上の方法によれば、ガラスマットポリエステルプリ
プレグ(23)のレジンが加熱によって粘度が低下し、ガ
ラス布(22)内に浸透する。ただガラス布(22)内のレ
ジン含有量は重量比で数%であり、殆んど未含浸に近い
状態である。
プレグ(23)のレジンが加熱によって粘度が低下し、ガ
ラス布(22)内に浸透する。ただガラス布(22)内のレ
ジン含有量は重量比で数%であり、殆んど未含浸に近い
状態である。
なお上記実施例では無処理のガラス布を用いた場合に
ついて説明したが綿布を用いた場合であっても良く、ま
た主絶縁材はプリプレグ以外にAステージ状のものであ
っても、上記実施例と同様の効果を奏する。
ついて説明したが綿布を用いた場合であっても良く、ま
た主絶縁材はプリプレグ以外にAステージ状のものであ
っても、上記実施例と同様の効果を奏する。
以上のように、この発明によれば、未含浸の基材を主
絶縁層の表面に配置したので成形処理だけでサンディン
グの効果も得られ、安価でかつ短期間に絶縁キャップを
製作できる効果がある。
絶縁層の表面に配置したので成形処理だけでサンディン
グの効果も得られ、安価でかつ短期間に絶縁キャップを
製作できる効果がある。
第1図はこの発明の一実施例による絶縁キャップの成形
手順を示す断面図、第2図はこの発明の一実施例におけ
るガラス布の巻回数と接着強度の関連図、第3図は絶縁
キャップの用途を示す水車発電機の固定子巻線端部の断
面図、第4図は従来の絶縁キャップの成形手順を示す断
面図、第5図は絶縁キャップの適用方法を示す立体図で
ある。 図において、(6)は絶縁キャップ、(7)はエポキシ
レジン、(8)は芯金、(9)は絶縁キャップ用材料、
(10)は金型、(21)は巻心、(22)はガラス布、(2
3)はガラスマットポリエステルプリプレグである。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。
手順を示す断面図、第2図はこの発明の一実施例におけ
るガラス布の巻回数と接着強度の関連図、第3図は絶縁
キャップの用途を示す水車発電機の固定子巻線端部の断
面図、第4図は従来の絶縁キャップの成形手順を示す断
面図、第5図は絶縁キャップの適用方法を示す立体図で
ある。 図において、(6)は絶縁キャップ、(7)はエポキシ
レジン、(8)は芯金、(9)は絶縁キャップ用材料、
(10)は金型、(21)は巻心、(22)はガラス布、(2
3)はガラスマットポリエステルプリプレグである。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】主絶縁層の表面にガラス布や綿布等の未含
浸の基材を配置し、所要な形状寸法に予備成形した後、
金型内で加熱圧縮して成形されたことを特徴とする絶縁
キャップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29048490A JP2917494B2 (ja) | 1990-10-25 | 1990-10-25 | 絶縁キャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29048490A JP2917494B2 (ja) | 1990-10-25 | 1990-10-25 | 絶縁キャップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04165935A JPH04165935A (ja) | 1992-06-11 |
JP2917494B2 true JP2917494B2 (ja) | 1999-07-12 |
Family
ID=17756620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29048490A Expired - Fee Related JP2917494B2 (ja) | 1990-10-25 | 1990-10-25 | 絶縁キャップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2917494B2 (ja) |
-
1990
- 1990-10-25 JP JP29048490A patent/JP2917494B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04165935A (ja) | 1992-06-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |