JP2910002B2 - 特殊炭素材の混練方法 - Google Patents
特殊炭素材の混練方法Info
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Description
工程において、混練時間を短縮すると共に、混練成形後
の焼成工程における割れ等による歩留り低下を防止する
方法に関する。
連続鋳造用ダイス、SiC被覆基材、原子炉用材料、メ
カニカルシール材等に好適な等方性高密度炭素材(以下
特殊炭素材と称する)の製造工程においては、先づター
ルピッチコークス、石油コークス、人造黒鉛、カーボン
ブラック等の炭素質主原料を粉粒状に粉砕後、結合材で
あるコールタールピッチ、タール等の結合剤を配合して
結合剤の融点以上の温度域で充分に湿潤混練する捏合工
程が極めて重要である。
炭素質主原料に適正量の結合剤(以下バインダーピッチ
と称することとする)を配合し、バインダーピッチの融
点以上の適宜な温度で、所定時間混練する方法が種々提
案されている。
ーボン製造法」では、コークス、黒鉛等をコールタール
ピッチ等の粘結剤と泥状に混捏し、成形する前に泥状原
料中の空気及び低温揮発性ガス体を排除し、その後成形
焼成する電気用カーボン製造法が開示されている。
質原料および結合剤を混合し、これを200〜400℃
の温度域で加熱後の原料中の揮発分を5〜15%の範囲
になる迄予備加熱し、冷却、粉砕後成形、炭素質化する
炭素質成形体の製造法が開示されている。
質主原料とタールピッチを配合し、タールピッチの融点
以上の温度域で加圧しながら捏合する第1捏合工程と、
ついで加圧力を除去し、捏合物を酸素含有気流と接触さ
せながら第1工程と同等以上の温度域で捏合する第2工
程を適用し、この捏合物を冷却粉砕し、成形、焼成、黒
鉛化する摺動用炭素材の製造方法が開示されている。特
公平1−16789号公報には最大粒子径が約10μm
以下の微粒子状の炭素質原料に対し、結合剤を添加した
混合物を加熱混捏し、引きつづき加熱状態で該混合物を
ガス抜き処理に付した後、ラバープレスで成形し、焼成
黒鉛化する等方性高密度炭素材の製造方法が開示されて
いる。
ダーピッチ)の揮発分を揮散させ、低揮発分とした後、
成形する技術思想は開示され、更に特公昭54−370
76号公報では、通常炭素質主原料に対して30〜40
重量%のバインダーピッチ配合量を40〜75重量%に
増加させることが加圧捏合上必要であると記載されてい
る。又、特公平1−16789号公報には、炭素質原料
100重量部に対してバインダーピッチ等の結合剤を5
0〜130重量部添加することが記載されている。
も、バインダーピッチは一度に添加され、従って成形前
に予め揮発分を減少させるのに長時間を必要とすること
は変らない。また特殊炭素材の物性は、コークス等の炭
素質主原料の種類、粒径、バインダーピッチ量、質等に
より決定されるが、バインダーピッチ量はその中でも、
大きな影響を与える。バインダーピッチ量を増やせば、
嵩密度(BD)が高くなり、強度を上げる成分(βレジ
ン)を増やすことになるので物性は良くなることは分っ
ているが、成形後の焼成時の歩留りが悪くなる。これは
バインダーピッチが増えることによって、同一の混練工
程では、成形物中の揮発分が増加し、焼成時にガス発生
が多くなり、ガス圧により割れる等により製品歩留りが
悪くなる。
強度と焼成歩留りを上げるためには、焼成時に発生する
ガスを少なくすればよい。前記の先行技術は、この目的
のために成形前に、捏合物を予備加熱処理して、揮発分
を予め低減させることをねらったものである。しかしな
がら、この捏合物はペースト状であることから、前記何
れの方法でも、揮発分の低減に長時間の混練を必要とす
ることは解決されていない。
迅速に除去することが、揮発分の低減に有効であること
は明らかであるので、通常ブロワーにて発生ガスを吸引
排除することが行われているが、室温の低温空気を吸い
込むことになり、混練物を冷却する結果となって、揮発
分を効率よく下げることが出来ない。逆に室温も季節に
よって変動するため、残存揮発分を一定とする目的の作
業標準で作業していても、実際には変動するため、物性
変動の1原因と考えられる。
質主原料とバインダーピッチを混合し、揮発分を後の焼
成工程に好適な5〜15%程度に低減するに当って、短
時間に効率よく揮発分を低減でき、しかも出来た成形用
の混練物の揮発分をいちいち分析しなくても、作業管理
により常に一定の混練ができ、物性変動を小さくし、よ
って特殊炭素材製品の品質を安定化させる方法を提供す
ることである。
解決するため鋭意研究を行った結果、炭素質主原料とバ
インダーピッチの混練物の揮発分の低減に長時間を要す
るのは、混練物が高粘度のペースト状で、揮発ガスが抜
けにくいことにあり、それに対して少量づつのバインダ
ーピッチの添加では捏合物は一度にペースト状になら
ず、表面積の大きい粉体に近い状態であること、更にニ
ーダーの混練温度前後の熱ガスを吹き込めば、揮発ガス
を迅速に排除できると共に、混練が一定になるため炭素
材の物性変動を小さくできることを見い出し、本発明を
完成した。
に結合剤を配合し、結合剤の融点以上の温度域で混練す
る工程において、所定量の結合剤を少なくとも2回以上
に分割添加混練することを特徴とする特殊炭素材の混練
方法であり、
結合剤の融点以上の温度域で混練する工程において、混
練機の設定温度±50℃の範囲内の熱ガスを強制導入し
ながら混練することを特徴とする特殊炭素材の混練方法
であり、
に分けて添加混練する前項(2)記載の特殊炭素材の混
練方法である。
おいては、炭素質主原料に、所定量の結合剤(以下単に
バインダーピッチと称する)を添加するとき、2回また
は3回、又はそれ以上の回に分けて添加する方法であ
る。分けて添加する間には勿論加熱混練が行われてい
る。コークス等の炭素質主原料に対し、この場合、全体
のバインダーピッチ添加量が50重量%であれば、第1
回目の添加量を例えば25重量%とし、第2回目に又2
5重量%添加するように行なう。3回以上に分けてもよ
い。
の添加では、バインダーピッチ量が少ないため、捏合物
はペースト状にならず、コークス粉体に近い状態である
ので表面積は大きくなり、揮発分は著しく飛散しやすく
なる。このようにして揮発分を下げたものに、2回目の
バインダーピッチを添加すると、同一の合計混練時間
で、通常の1回でバインダーピッチ全量を添加したもの
より、揮発分は下がる。逆に同一揮発分迄低減させる場
合には、本発明の場合短時間の混練で目的を達すること
になる。
発生ガスを吸引排出する従来の方法では、室温の冷風を
吸い込むことになり、混練物の温度を下げ、季節により
室温が変るため、同一作業を行っていても、成形前の混
練物の揮発分が変動することになり物性変動の1因とな
る。
範囲内に、加熱した空気又は酸素含有気体、あるいはア
ルゴン、窒素等の不活性ガスをブロワー等で昇圧し、加
熱して強制的に吹き込む。これによって吹込相当量のガ
スは混練機内の発生した揮発分を伴って排出され、混練
物の気液平衡を気体の方へ移行させ、揮発分の蒸発を促
進すると共に、季節による温度変化のない熱気体が吹き
込まれるため、混練物の温度が下って揮発を阻害したり
することなく、又、温度、時間の管理で常に一定の混練
が出来るので成形物ひいては製品特殊炭素材の物性変動
を小さくすることができる。
に説明するが、本発明は、この実施例によって限定され
るものではない。タール系ピッチコークスを10μm以
下に粉砕したもの55重量部に対して、20メッシュ以
下に粉砕したタール系バインダーピッチを45重量部の
割合で配合した混合物5kgを250℃の加熱温度で混練
し、揮発分が13重量%になるまで混練して、その揮発
分になるまでの所要時間を測定して、比較例(対照例)
とした。
し、前記バインダーピッチを全バインダーピッチの50
%に相当する22.5重量部の割合で第1回目に添加し
て、250℃で混練し、1.5時間後に第2回目として
残りのバインダーピッチを22.5重量部の割合で分割
添加して、配合した最終混合物5kgを、同じ250℃の
混練温度で混練して、揮発分が13重量%になるまでの
全所要時間を測定した。
し、前記バインダーピッチを45重量部の割合で全量を
配合した混合物5kgを、混練機中にコンプレッサーで圧
縮して、温度250℃に加熱した空気30L/min を吹
き込みながら、混練温度250℃で混練した。揮発分が
13重量%になる迄の所要時間を測定した。
し、前記バインダーピッチを全バインダーピッチの50
%に相当する22.5重量部の割合で第1回目に添加し
て、混練機中に温度250℃のコンプレッサーで圧縮し
て、加熱した空気30L/min を吹き込みながら混練温
度250℃で混練し、1時間後に、第2回目として残り
のバインダーピッチ22.5重量部の割合で分割添加
し、配合した混合物5kgを第1回目と同様に加熱空気を
吹込みながら混練温度250℃で混練して、揮発分が1
3重量%になるまでの全所要時間を測定した。これらの
結果を表1に示す。
し、前記バインダーピッチを全バインダーピッチの40
%に相当する20重量部の割合で第1回目に添加して、
250°Cで混練し、1.5時間後に第2回目として同
じく全バインダーピッチの40%に相当する20重量部
の割合で分割添加し、更に混練をつづけ、2.5時間後
に第3回目として残りのバインダーピッチ10重量部の
割合で分割添加して配合した最終混合物5kgを同じ25
0°Cの混練温度で混練して、揮発分が13重量%にな
るまでの全所要時間を測定した。
物を冷却後、微粉砕して、CIP(コールド・アイソタ
クティック・プレス…ラバープレス)法により1t/cm
2 の均等圧による成形を行い、10℃/Hrの昇温速度で
900℃迄焼成し、アチソン炉を用いて、3000℃迄
加熱して黒鉛化した。黒鉛化後の各物性を表2に示す。
分割添加、又は加熱ガス吹込混練あるいはこの両者を併
用することにより、炭素質主原料とバインダーピッチと
の(同一揮発分迄低減するに要する)混練時間を大幅に
短縮できる。これによって、バインダーピッチ量を増量
して炭素材の強度を高めたい場合にも、同一混練時間以
下で混練捏合を可能にした。また熱ガス吹込により、季
節により室温が異なることに基づく、混練温度の低下、
物性変動を小さくできるので、回分毎に逐時揮発分を分
析しなくても、温度、時間の作業管理によって変動の少
ない製品を製造できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 炭素質主原料に結合剤を配合し、結合剤
の融点以上の温度域で混練する工程において、所定量の
結合剤を少なくとも2回以上に分割添加混練することを
特徴とする特殊炭素材の混練方法。 - 【請求項2】 炭素質主原料に結合剤を配合し、結合剤
の融点以上の温度域で混練する工程において、混練機の
設定温度±50℃の範囲内の熱ガスを強制導入しながら
混練することを特徴とする特殊炭素材の混練方法。 - 【請求項3】 所定量の結合剤を少なくとも2回に分割
添加混練する請求項2記載の特殊炭素材の混練方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4073274A JP2910002B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 特殊炭素材の混練方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4073274A JP2910002B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 特殊炭素材の混練方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05238716A JPH05238716A (ja) | 1993-09-17 |
JP2910002B2 true JP2910002B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=13513417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4073274A Expired - Lifetime JP2910002B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 特殊炭素材の混練方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2910002B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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---|---|---|---|---|
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JP2014181168A (ja) | 2013-03-21 | 2014-09-29 | Ibiden Co Ltd | 黒鉛材料の製造方法 |
JP6097651B2 (ja) * | 2013-07-29 | 2017-03-15 | イビデン株式会社 | 黒鉛材料の製造方法 |
MY191976A (en) * | 2016-03-17 | 2022-07-21 | Nippon Steel Chemical & Mat Co Ltd | Method for manufacturing artificial graphite electrode |
KR102508857B1 (ko) * | 2020-11-26 | 2023-03-09 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 등방 흑연 제조용 탄화 블록 제조방법 |
-
1992
- 1992-02-25 JP JP4073274A patent/JP2910002B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05238716A (ja) | 1993-09-17 |
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