[go: up one dir, main page]

JP2894829B2 - 光学センサーとしてのポリイミド導波管 - Google Patents

光学センサーとしてのポリイミド導波管

Info

Publication number
JP2894829B2
JP2894829B2 JP2511990A JP51199090A JP2894829B2 JP 2894829 B2 JP2894829 B2 JP 2894829B2 JP 2511990 A JP2511990 A JP 2511990A JP 51199090 A JP51199090 A JP 51199090A JP 2894829 B2 JP2894829 B2 JP 2894829B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyimide
waveguide
hfda
hfdam
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2511990A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05501155A (ja
Inventor
フランケ,ヒルマー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoechst AG
Original Assignee
Hoechst AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoechst AG filed Critical Hoechst AG
Priority claimed from PCT/EP1990/001327 external-priority patent/WO1991002239A1/en
Publication of JPH05501155A publication Critical patent/JPH05501155A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2894829B2 publication Critical patent/JP2894829B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Endoscopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、蒸気相の液体、特に蒸気相の極性液体の定
量的検出、及びNH3,“NH4OH",NO2及びN2O5の検出に使用
される光学センサーとしてのポリイミド導波管に関す
る。
ポリイミド類は導波管の材料として、並びにオプトエ
レクトロニクスに於ける電子埋封材料のコーティング及
び充填材として使用される。ポリイミドのこの有用性
は、ポリイミドの表面付近の液体成分の蒸気相の相互作
用による“湿度”に対するその感受性から発生する。湿
度測定値は通常2つの方法で得られる。例えば、毛髪湿
度計法では毛髪若しくは紡織繊維の長さの湿度に対する
依存関係が、とりわけ特別に調製された毛髪及び紡織繊
維を用いて測定される。もう一つの方法では、容量性処
理がポリマーフィルムを用いて行われ、“湿度”は静電
容量の変化によって測定される(湿気及び温度の指示装
置である、ドリーゼン+ケルンカンパニー,タングステ
ット,のHMI32モデルの製品説明書を参照のこと)。
さらに、単層式ポリイミド導波管は水の定性測定のた
めの未硬化ポリイミドフィルムを用いるセンサーとして
知られている(アプライド フィジカル レターズ(Ap
pl.Phys.Lett.)、52巻、第10頁、1988年)。しかしな
がら、これらの装置は水及び他の液体の定量的検出はで
きない。
従って、“湿度”すなわち、空気中の水分含量及び、
特定の分子を含む液体の蒸気相中の該分子の含有量を、
定量的に測定するための測定計画を提供する必要があ
る。
驚くべきことは、蒸気相中の液体分子、特に蒸気相中
の極性分子がポリイミド表面との光学的異方性相互作用
に関与しており、該相互作用が光学的に検出及び定量測
定できることが見出されている。本発明の光学センサー
は繰り返し使用することができる。
光学センサーとして機能し、周知の測定方法と比較し
て幾つかの利点を有するポリイミド導波管を製造するこ
とにより、この目的を達成することができた。
該測定方法は以下の特徴を有する: a)検出及び測定が光学的に行われる; b)検出された信号をデジタル表示できる; c)該方法は二偏光の位相差を比較測定するものであ
り、よって絶対値の変動に左右されず、そのために位相
差の正確な測定を可能にする; d)該センサーは種々の圧力条件下と同様に真空中でも
機能できる; e)該方法は蒸気相にある液体、特に極性液体に対して
機能する;及び f)該方法は水と他の液体を別々に識別することができ
る。
本発明は最低二層のポリアミド−イミド若しくはペル
フルオロ化ポリイミドを含むポリイミド導波管、及び該
導波管を用いての湿度検出方法に関する。
本発明の目的は、ポリイミド導波管を蒸気相中の液体
を検出するための光学センサーとして使用することにあ
る。
本発明の別の目的は、ポリイミド導波管をNH3,“NH4O
H",NO2及びN2O5を検出するための光学センサーとして使
用することにある。
本発明の更に別の目的は、蒸気相中の液体を検出する
ための光学センサーとして、ストリップ導波管、干渉計
構造体若しくは指向性カプラー構造体の形状をとる構造
体化ポリイミド導波管を使用することにある。
ポリイミド導波管は、例えばHFDA−ODA,HFDA−HFDAM
−33,HFDA−HFDAM−44若しくはHFDA−HFDAM−33及びHFD
A−HFDAM−44の組合せのようなポリアミド−イミド類及
びペルフルオロ化ポリイミド類(“ポリイミド(類)”
と呼ぶ)を含む。これらの略号の意味を以下に示す: HFDA:ヘキサフルオロ−イソ−プロピリデン−2,2′−ジ
(フタリックアンヒドライド) ODA:オキシジアニン HFDAM−33:ヘキサフルオロ−イソ−プロピリデン−2,
2′−ジ(3−アミノベンゼン)及び HFDAM−44:ヘキサフルオロ−イソ−プロピリデン−2,
2′−ジ(4−アミノベンゼン)。
本発明により使用されるポリイミド類は以下の構造式
を有する: 式中、nはHFDA−ODAについては50,000ないし100,000
の整数を示し、HFDA−HFDAM−33については50,000ない
し80,000の整数を示し、かつHFDA−HFDAM−44について
は50,000ないし100,000の整数を示す。
特に好ましい導波管はHFDA−ODA、若しくはHFDA−HFD
AM−33及びHFDA−HFDAM−44の組合せを含む。
該ポリイミド導波管は、TM及びTEモードの偏光をポリ
イミド層(類)中の同位相でカップリングさせるように
構成される。TMは横磁気偏光を意味し、TEは横電気偏光
を意味する。TM偏光はそれにより電磁波の電場“E"ベク
トルが該ポリイミドフィルム表面に対して垂直に振動す
るような偏光である。TE偏光はそれにより電磁波の電場
“E"ベクトルが該ポリイミドフィルム表面に対して平行
に振動するような偏光である。ポリイミド層の表面上の
空気は、同位相のTM及びTEモードと光学的に相互作用し
て位相撹乱(複屈折変化)を起こさせ、これを光学的に
測定して空気中の液体蒸気の分子類を同定及び定量する
ことができる。
“湿度”測定のために製造されるポリイミド導波管
は、以下のような最低四層を用いて配置してもよい: 四層式導波管については、被覆層/ポリイミド層/ポ
リイミド層/支持体。
好ましくは、四層式導波管を用いる。追加のポリイミ
ド層を加えて補助層を持つ導波管を形成してもよい。
該ポリイミド導波管の四層及びそれ以上の層の配置の
両方において、蒸気相を含む“空気”は被覆層として機
能し、支持体は好ましくはガラスである。もっとも、該
支持体は透明で該ポリイミド層の屈折率よりも低い屈折
率を有するいずれの支持体でもよい。
四層を有する導波管は好ましくはHFDA−HFDAM−33及
びHFDA−HFDAM−44のいずれかの層を含む。
HFDA−HFDAM−33及びHFDA−HFDAM−44は完全に硬化さ
せて良好で安定な導波管に利用することができる。
HFDA−HFDAM−33及びHFDA−HFDAM−44を含む二層を導
波管として用いることにより、測定感度を最大10倍まで
増加させることができる。
四層式導波管の一例は次のような配置の層を含む: 被覆層/HFDA−HFDAM−33からなる上層(“33“と呼
ぶ)/HFDA−HFDAM−44からなる下層(“44"と呼ぶ)/
支持体。屈折率“n"は以下のようなパラメーターを有す
ることになる: nTE(上層)はおよそ、若しくはほぼnTE(下層)に等
しい;かつ nTM(上層)はnTM(下層)よりも大きい。
この場合nTE(33)=1.543、nTE(44)=1.541、nTM
(33)=1.538及びnTM(44)=1.516である; 但し、nTEはTE偏光に体する屈折率であり、nTMはTM偏
光に対する屈折率である。該導波管を形成するのに用い
られる層類(33及び44)はTM偏光に関して、下層(44)
はnTMが低いためにTMモードを透過させないという点に
おいて識別可能である。逆に言えば、TMモードは上層
(33)にのみ透過される。もっとも、両層のnTEがほぼ
等しいために、TEモードは両ポリイミド層に透過され
る。TMモードは上層に限られた短い距離を通過するため
に、ポリイミド表面におけるTMモード光の強度が増大さ
れ、それにより、両方の層のより長い距離を通過しそれ
に対応して空気との相互作用の強度がより小さいTEモー
ドと比較すると、空気との異方性相互作用を増大させ、
その位相シフトを増幅させる。このようにして、該表面
におけるTM分極に対する位相撹乱が増加し、装置の感度
(図7参照)の増大させる。
本発明の光学センサーを用いて、蒸気相にある液体、
例えば水、C1−C3アルコール類、ガソリン、光加熱燃料
油及びC1−C3カルボン酸類、を検出及び測定することが
可能である。さらに、NH3,NH4OH,NO2及びN2O5を検出及
び測定することが可能である。該光学センサーを水及び
C1−C3アルコール類、若しくはそれらの混合物の検出に
用いるのは好ましい。該センサーを単一タイプの分子若
しくは二タイプの分子の混合物の検出に利用するのも好
ましい。
ポリイミド導波管は、ストリップ導波管、干渉計構造
体若しくは指向性カプラー構造体等の形状をとる、液体
検出用光学センサーとして使用することもできる。
該光学センサーは、ポリイミド表面と湿気を含む空気
の間の平衡に影響を与える他の物理的性質(例えば、局
部圧力、温度及び電場)を検出するために使用してもよ
い。これの一例が、一定の湿度に対して、赤外線若しく
はマイクロ波がポリイミドフィルムに吸収された際に吸
着/脱着平衡が変化するような時に観察される。この照
射吸収が局所温度を上昇させ、該表面に異なる局所相対
湿度をもたらす。該ポリイミド表面における相対湿度の
変化を、本発明によって検出及び測定することができ
る。
該ポリイミド導波管が光学センサーとして使用できる
のは、分子の、該ポリイミド骨格中の極性イミド基との
相互作用に由来している。蒸気相中の各タイプの分子
は、種々の時間間隔において該ポリイミド導波管によっ
て各分子が吸着及び脱着される時間定数に関連づけら
れ、それにより蒸気相混合物中で識別することができ
る。得られた異方性(複屈折変化)の強度が、該蒸気相
空気中のその特定の分子の濃度に対応する。
図面の簡単な説明: 図1は本発明による、液体の蒸気相にある極性分子を
測定するために用いられる器械を示す。
図2は、TE及びTM分極に整合するモードがHFDA−ODA
のどのフィルムの厚みで得られるかを決定するための、
フィルムの厚み(μm)対有効屈折率(Neff)のグラフ
である。
図3は、図2のグラフから決定されたTE/TM交差点を
描く、強度対カップリング角度(τ)のグラフである。
図4はHFDA−ODAをポリイミド導波管材に用いた場合
の、複屈折変化(ΔNeff・10-3)及びそれに対応する空
気中湿度を表す検量線である。
図5はHFDA−ODA導波管上で水について測定された複
屈折変化,ΔNeff,の時間依存性のグラフである。
図6は、水及びメタノールの混合物を濃厚にした場合
の、HFDA−HFDAM−33の三層式導波管の異方性反応、複
屈折変化ΔNeff・10-5対時間〔s〕のグラフである。
図7は、ある整合モードにより高感度が得られること
を例証する、ガラス上のHFDA−HFDAM−33/HFDA−HFDAM
−44からなる四層式導波管における複屈折変化ΔNeff
10-5対種々の指数整合モード,mTE/mTM,のグラフであ
る。
図8は、蒸気相中の石油ガソリンの存在に対する該ポ
リイミド導波管光学センサーの感度を描く、強度対時間
のグラフである。
図9は、三層式及び四層式ポリイミド光学導波管の両
方における構造上の配置を描く。
“湿度”を測定するために使用してよい一態様が、図
1に示す器械である。He−Neレーザー光(1)が二分の
一波長板(2)を通過し、該二分の一波長板が該レーザ
ー光を(TE及びTMモードが等しくなるように)45゜に偏
光させ、TE及びTM偏光モードを特定の入射角,τ,で、
ポリイミドフィルム(3)でコーティングされた支持体
(4)を含むポリイミド導波管上に回転させる。該支持
体は該ポリイミドよりも低い屈折率を持つ物質であるた
めに、光は該ポリイミド中に反射される。ガラスは適当
な支持体である。重フリントガラスでできた90゜プリズ
ム(5)を該レーザービームの入射角を調整し、TM及び
TEモードを該導波管中へ、及び該導波管外へカップリン
グさせるために使用した。該ポリイミドフィルム(3)
中へカップリングされたTM及びTEモードは、一般的には
数センチメートル、好ましくは約2cmの長さでもよく、
該フィルムの表面(S)に反射され、そこで液体の蒸気
に接触し、光学的異方性相互作用が起こり、それがTM及
びTEモードの位相をシフトさせる。該TM及びTEモードは
重フリントガラスプリズム(5′)によってフィルム外
へカップリングされ、該TM及びTEモードの変化を検出す
る分析器(6)を通過する。該分析器(6)は、該TM及
びTEモードの位相の撹乱を検出できるように偏光方向に
対して90゜の角度にセットしてもよい。検出器(7)は
分析器(6)からの撹乱信号を受けて複屈折変化と呼ば
れる位相変化の絶対強度を測定し、該光学信号を何らか
の周知の手段によってディスプレーしうる電気信号に変
換する。
該器械は、空気中の湿度による該器械中の湿度を下げ
て該装置の湿度変化に対する感受性を明らかにするため
に、シリカゲル(9)を含むガラス鐘(8)で封じても
よい。
望ましい結果を得るために、該湿気センサー(図1)
は特定のTEモード(例えば、TE5)及び整合TMモード
(例えば、TM6)偏光を同時に透過させるとよい。特異
的な偏光モード、例えばTE5及びTM6を、入射角τを調整
することにより該導波管中を透過するように選択しても
よい。
該湿気センサーは、TE及びTMに対する実際の屈折率パ
ラメーターから算出された理論曲線(図2)を利用する
ことにより構成されている。ここでは、図2はHFDA−OD
Aに対するこれらの曲線を描いている。
図2に示した曲線は、適当なTE及びTMモードの有効屈
折率Neffに対する該導波管のフィルムの厚み〔μm〕を
グラフ化している。TE及びTM偏光に対するこれらの曲線
群は、平面導波管の横共鳴状態(TRC)から起こる共鳴
状態を表している。TE及びTMモードを同位相になるよう
に該ポリイミドフィルム(3)中を透過させるために
は、該TE及びTMモードを特定のフィルムの厚みに整合さ
せなければならない。モードを整合させる望ましい性状
はTM及びTE曲線の交差点に存在する。例えば、図2に示
した交差点はHFDA−ODAによる6.1μmのフィルムの厚み
におけるTE5及びTM6の整合モードに相当する。該TE及び
TMモードがポリイミドフィルム中を通過する際に該導波
管と導波管表面(S)の液体の蒸気相中の分子との間の
異方性相互作用によって起きる複屈折変化(若しくは、
位相シフト)を測定するためには、整合モードを持ち、
それにより該TE及びTMモードを同位相で透過させること
が望ましい。
図3は、6.1μmの層の厚みを持つ異方性ポリイミド
フィルムHFDA−ODAについて測定されたモードスペクト
ル(図2)からの抜粋による、カップリング角度τに対
するモードTM5及びTE6、並びにTM6及びTE7の光学信号強
度を描いている。TM5及びTE6モードが整合すると考えら
れるのは、図2に示すようにこのフィルムの厚みにおい
てである。該表現は同じ入射角でカップリングされ得る
TE6モード(10)及びTM5モード(11)を示す。この二モ
ードは、異方性相互作用がそれらを異位相にずらした後
も整合モードが十分に重なり合うような範囲に重なり合
っている。それゆえに該強度も十分に測定できるだけ強
い。該図はまた、6.1μmの厚みのHFDAポリイミドにつ
いてはTE7及びTM6モードは異位相にあり、それゆえに整
合していないことを示している。図3に表されている時
間は、複屈折変化が測定される以前の(蒸気相の)初期
状態である。
図3に示されるTE及びTMモードの重なり合いは、図2
の交差点から選択された厚みの導波管を製造することに
より実験的に保証される。該フィルムの厚みは、ポリイ
ミド溶液からフィルムを製造するのに用いられるフォト
レジスト遠心において特定の遠心スピードの回転を選択
することにより得られる。
実施例 実施例1 材料HFDA−ODAに対する検量線の作成: 図4に材料HFDA−ODAに対する平衡にある複屈折変化
ΔNeff・10-3,ΔNeff=NTE6−NTM5,を表す検量線を、空
気中に湿気に対する相対湿度RH〔%〕に対して描いた。
該異方性測定値は0から100%の全範囲において得られ
た。この検量線は、どのポリイミド導波管及び極性分子
が利用されるかに依存する。
実施例2 湿った空気による容器の排気及び換気: 試験容器の排気期間中に様々な強度変動が観察され
た。これらの変動を評価して、直接関係のある光学的複
屈折変化ΔNeffを時間〔s〕の関数として表すことがで
きた。図5は、HFDA−ODA導波管上における水の、第一
期間(12)(平衡に達する以前)については吸着、及び
第二期間(13)(平衡に達した以後)については脱着に
よるこの変動を示している。平衡とは、吸着及び脱着が
平衡にあるか若しくは等しい状態のことである。ここで
のΔNeffは透過されたTE及びTM偏光モードの位相差若し
くは複屈折変化から得られた指数差である。それぞれの
場合において、吸着スピードを意味する反応定数を谷底
型曲線に関連させることができた。
実施例3 アルコール/水混合物の感度測定: HFDA−HFDAM−33/HFDA−HFDAM−44二重層を含む四層
式導波管の周囲の空気中にメタノール及び水の混合物を
濃厚にしたところ、該センサーは最初に特定の速度定数
で水に反応し、次に該アルコールに反応した。
これはさらに、HFDA−HFDAM−33を用いた三層式導波
管において時間〔s〕に対する複屈折変化ΔNeff・10-5
を描いている図6により明らかにされる。該曲線はメタ
ノール(15)に比較した際に異なる曲線を水(14)に対
して採用していることが観察された。該センサーは、水
に対するその感度とは異なる、特異な感度(ΔNeff/t)
でメタノールに感応し、それにより水をメタノールとは
別に識別できるようにしている。時間は秒で示してあ
る。
水に対する曲線(14)及びメタノールに対する曲線
(15)は とする周知の拡散過程分析方法を用いて計算するが、該
識中、Cは該分子の濃度に関する定数を示し、dは個々
の分子タイプに対する拡散係数を示し、tは時間を示
す。該曲線は、異なる分子それぞれについて特有であっ
て、種々の分子の同定を可能にするものと考えられる。
分子の濃度は、混合物中の該分子に対する平衡時の複
屈折変化(図6に示されるもの等)を該分子に対する検
量線中の対応する複屈折変化(図4に示されるもの等)
と比較することにより得ることができる。分析されるサ
ンプル中のその分子の濃度は該検量線から読み取ること
ができる。
分析すべき特異的分子の検量線を作成するためのデー
タを含むメモリー及び時間に対する複屈折変化のデータ
を生成する能力を備える図1の検出器(7)を提供する
ことにより、特定の分子に対する平衡点における複屈折
変化を決定することができ、検量線と比較して該分子の
同定及び濃度決定を自動的に行うことができる。
実施例4 図はHFDA−HFDAM−33/HFDA−HFDAM−44四層式導波管
による、42%の相対空気湿度(16)及び排気状態(17)
における、TE及びTMモードについての整合モードである
mTE/mTMに対する、複屈折変化ΔNeff・10-5を表示して
ある。記号、“m"、はTE及びTMに関する“モードオーダ
ー”を表す。
従って、図7に異なるモード整合を用いた場合の該セ
ンサーの感度を示す。測定はTE及びTM偏光の異なる三種
のモード整合について行った。表示されたΔNeff値は、
三例全てにおいて42%の空気中湿度(湿気)に対応す
る。4/1のモード整合を用いた場合、より高いモードの
組合せである6/4及び8/7と比較すると、測定感度の増大
から明らかに認められる。4/1は、mTE=4及びmTM=1
となる位相整合を表す。この整合の例では、TMモード、
すなわちmTE=1、は上部のHFDA−HFDAM−33層のみに透
過されるものとして使用された。最後に述べたモードは
“表面モード”と呼ぶことができる。
“表面モード”という表現は、該モードが表面で特に
高い強度を示し、それによって高い消散場をもたらすm
TM≦2のことを意図している。これらの表面モード、m
TE=0,1若しくは2、は一般に二ポリイミド層の上部層
中に透過されると思われ、それは該導波管の感度を増大
させることができることを意味する。一方、“空間モー
ド”はフィルムの内部において高い強度を示し、表面に
はごく弱い消散場しか示さず、mTM>2である。空間モ
ード、mTE=2,3,4等、は一般に表面において高い強度を
示すと思われ、それゆえに四層式導波管中ほどには高い
感度を示さないと思われる。空間モードは両方のポリイ
ミド層に透過される。
実施例5 エタノール蒸気の測定: 実施例3に述べた四層式ポリイミドセンサーを密封容
器で囲んだ。その後、封入された空気容量(20℃、65%
RH)にエタノール蒸気を濃厚にした。この場合、3μl/
m3未満のC2H5OHを検出することができた。
実施例6 実施例5に関連して述べた取り合わせを用いて、プロ
パノールに対する感度を測定した。この場合、感度限界
は1ml/m3 C3H7OHのレベルであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−32151(JP,A) 特開 平2−210308(JP,A) 特開 平1−84205(JP,A) 特開 昭63−311306(JP,A) 特開 昭63−40105(JP,A) 特開 昭62−204209(JP,A) 特開 昭62−187705(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/74 G02B 6/02 EPAT WPI/L

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸気相中の液体を測定するための光学セン
    サーとしてのポリイミド導波管において、該ポリイミド
    導波管が支持体(4)上をコーティングする最低二層の
    ポリアミド−イミド若しくはペルフルオロ化ポリイミド
    (3)から成り、当該導波管がポリアミド−イミド若し
    くはペルフルオロ化ポリイミドの表面で、液体蒸気の被
    覆層に接触するように適合していることを特徴とし、該
    ポリイミド導波管のnTM上層がnTM下層よりも大きく、且
    つnTE上層がnTE下層にほぼ等しいもの。
  2. 【請求項2】層の配列が被覆層/HFDA−HFDAM−33/HFDA
    −HFDAM−44/支持体であり、HFDA−HFDAM−33がヘキサ
    フルオロ−イソ−プロピリデン−2,2′−ジ(3−アミ
    ノベンゼン)を意味し、HFDA−HFDAM−44がヘキサフル
    オロ−イソ−プロピリデン−2,2′−ジ(4−アミノベ
    ンゼン)を意味し、該被覆層がガス空間を意味し、且つ
    該支持体がガラスを意味することを特徴とする、請求項
    1に記載の光学センサーとしてのポリイミド導波管。
  3. 【請求項3】蒸気相にある水、C1−C3アルコール類、ガ
    ソリン、光加熱燃料油及びC1−C3カルボン酸類を測定す
    るために用いられることを特徴とする、請求項1に記載
    の光学センサーとしてのポリイミド導波管。
  4. 【請求項4】NH3,“NH4OH",NO2及びN2O5を測定するため
    に用いられることを特徴とする、請求項1に記載の光学
    センサーとしてのポリイミド導波管。
  5. 【請求項5】蒸気相中の液体を測定するためにストリッ
    プ導波管、干渉計構造体若しくは指向性複合物構造体の
    形態をとることを特徴とする、請求項1に記載の光学セ
    ンサーとしてのポリイミド導波管。
  6. 【請求項6】圧力変動、電場及びマイクロ波等の、該ポ
    リイミド表面及び測定空間における平衡に影響を及ぼす
    作用を調節若しくは測定するために用いられることを特
    徴とする、請求項3及び4に記載のポリイミド導波管。
  7. 【請求項7】該支持体がガラスであり、該ポリアミド−
    イミド若しくはペルフルオロ化ポリイミドがHFDA−OD
    A、HFDAM−33、HFDA−HFDAM−44若しくはHFDA−HFDAM−
    33及びHFDA−HFDAM−44の組合せであることを特徴とす
    る、請求項1に記載のポリイミド導波管。
  8. 【請求項8】蒸気中の分子の存在を検出し、且つその相
    対量を測定するための装置において、支持体上をコーテ
    ィングする最低二層のポリアミド−イミド若しくはペル
    フルオロ化ポリイミドから本質的に成るポリイミド導波
    管であって該ポリイミド導波管のnTM上層がnTM下層より
    も大きく、且つnTE上層がnTE下層にほぼ等しいもの;偏
    光を該ポリイミド導波管上に方向付け、該偏光をポリア
    ミド−イミド若しくはペルフルオロ化ポリイミド層中に
    カップリングするための手段; 該ポリイミド導波管に隣接する、液体の蒸気を受取り該
    蒸気をポリアミド−イミド若しくはペルフルオロ化ポリ
    イミド層に接触させる領域; 該偏光を該ポリイミド導波管外にカップリングするため
    の手段;及び 該偏光の位相シフトの強度を測定するための手段; を含むことを特徴とするもの。
  9. 【請求項9】偏光を方向付けるための手段が、当該偏光
    のTM及びTEモードを方向付けるための手段を含むことを
    特徴とする、請求項8に記載の装置。
  10. 【請求項10】該偏光を方向付けるための手段が、当該
    偏光のTM及びTEモードを約45゜の角度に方向付けるため
    の手段を含むことを特徴とする、請求項8に記載の装
    置。
  11. 【請求項11】該支持体がポリアミド−イミド若しくは
    ペルフルオロ化ポリイミドの屈折率よりも低い屈折率を
    有することを特徴とする、請求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】該ポリアミド−イミド若しくはペルフル
    オロ化ポリイミドがHFDA−ODA、HFDA−HFDAM−33、HFDA
    −HFDAM−44若しくはHFDA−HFDAM−33及びHFDA−HFDAM
    −44の組合せから成る群から選択されることを特徴とす
    る、請求項11に記載の装置。
  13. 【請求項13】該ポリイミド導波管のnTM上層がnTM下層
    よりも大きく、且つnTE上層がnTE下層にほぼ等しいこと
    を特徴とする、請求項11に記載の装置。
JP2511990A 1990-08-11 1990-08-11 光学センサーとしてのポリイミド導波管 Expired - Fee Related JP2894829B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/EP1990/001327 WO1991002239A1 (en) 1989-08-11 1990-08-11 Polyimide waveguides as optical sensors

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05501155A JPH05501155A (ja) 1993-03-04
JP2894829B2 true JP2894829B2 (ja) 1999-05-24

Family

ID=8165511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2511990A Expired - Fee Related JP2894829B2 (ja) 1990-08-11 1990-08-11 光学センサーとしてのポリイミド導波管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2894829B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4811757B2 (ja) * 2004-09-30 2011-11-09 独立行政法人産業技術総合研究所 メソポーラス金属酸化物複合光導波路センサー、その製造方法及びそれを用いたガスセンサー

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05501155A (ja) 1993-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5094517A (en) Polyimide waveguides as optical sensors
Jorgenson et al. Control of the dynamic range and sensitivity of a surface plasmon resonance based fiber optic sensor
US20090251705A1 (en) Optical Sensing Based on Overlapping Optical Modes in Optical Resonator Sensors and Interferometric Sensors
US6421128B1 (en) Coupled plasmon-waveguide resonance spectroscopic device and method for measuring film properties in the ultraviolet and infrared special ranges
US4950074A (en) Method of determining the refractive index of a substance and apparatus thereof
EP0939897B1 (en) Chemical sensor
US8564781B2 (en) SPR sensor
US6330387B1 (en) Coupled plasmon-waveguide resonance spectroscopic device and method for measuring film properties in the ultraviolet and infrared spectral ranges
Brandenburg et al. Integrated optical gas sensors using organically modified silicates as sensitive films
Tomyshev et al. High-resolution fiber optic surface plasmon resonance sensor for biomedical applications
US20110122410A1 (en) Optical Reflectometry Setup
CN107024453A (zh) 一种基于石墨烯/氧化石墨烯复合薄膜的快速湿度传感方法
JP2004506893A (ja) センサ装置
CN104792731A (zh) 一种基于共振光隧穿效应的液体折射率传感器
Franke et al. Measuring humidity with planar polyimide light guides
JP2894829B2 (ja) 光学センサーとしてのポリイミド導波管
Podgorsek et al. Optical detection of water/alcohol vapours by polymide lightguides
US20060215165A1 (en) High sensitivity optical detection by temperature independent differential polarization surface plasmon resonance
US7728979B2 (en) Method and device for characterizing analyte using electro-optically modulated surface plasmon resonance based on phase detection
JP2003515128A (ja) センサーアッセンブリ
CN109696419B (zh) 一种检测深度可调的lrspr传感器折射率变化测量方法
TAYA et al. Slab waveguide sensor based on amplified phase change due to multiple total internal reflections
Räty et al. Measurement of refractive index of liquids using s-and p-polarized light
Katerkamp et al. Micro-chemical sensors based on fiber-optic excitation of surface plasmons
TWI324253B (en) Characterization method and device based on sensing the phase shift induced by electro-optically modulated surface plasmon resonance

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees