JP2891889B2 - 水中へのトンネル貫通工法 - Google Patents
水中へのトンネル貫通工法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中へのトンネル貫通
工法に関し、特に地下水路や貯水用等の水を通すトンネ
ルを構築するための水中へのトンネル貫通工法に関す
る。
工法に関し、特に地下水路や貯水用等の水を通すトンネ
ルを構築するための水中へのトンネル貫通工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、地下水路や貯水用等の水を通す
ためのトンネルを海や河川等の水中に到達させる場合、
二重矢板式締切工法、ケーソン式締切工法、盛土式締切
工法などにより、到達位置の水中に到達立坑を設置する
ようにしている。
ためのトンネルを海や河川等の水中に到達させる場合、
二重矢板式締切工法、ケーソン式締切工法、盛土式締切
工法などにより、到達位置の水中に到達立坑を設置する
ようにしている。
【0003】二重矢板式締切工法では、矢板を2列平行
に打ち込んで内側に土砂等を中詰めして壁体を形成し、
この壁体により到達立坑を構築するようにしている。
に打ち込んで内側に土砂等を中詰めして壁体を形成し、
この壁体により到達立坑を構築するようにしている。
【0004】ケーソン式締切工法では、掘進到達位置
に、ケーソン躯体を沈設して到達立坑を構築するように
している。
に、ケーソン躯体を沈設して到達立坑を構築するように
している。
【0005】盛土式締切工法では、土砂等で堰堤を築
き、この堰堤を掘削して到達立坑を構築するようにして
いる。
き、この堰堤を掘削して到達立坑を構築するようにして
いる。
【0006】このように、掘進到達位置である海や河川
などの水中へ到達立坑を設置して、到達立坑内をドライ
の状態とし、このドライの状態にされた到達立坑内にシ
ールド機を到達させ、この到達立坑内でシールド機を解
体し、撤去するようにしている。
などの水中へ到達立坑を設置して、到達立坑内をドライ
の状態とし、このドライの状態にされた到達立坑内にシ
ールド機を到達させ、この到達立坑内でシールド機を解
体し、撤去するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、二重矢
板式締切工法、ケーソン式締切工法、盛土式締切工法な
どを用いてシールド機の掘進到達位置である海や河川な
どの水中に到達立坑を設置して、この到達立坑にシール
ド機を到達させる場合にあっては、到達立坑の構築に日
数がかかり、施工期間が長びくこととなり、また施工コ
ストが高くなってしまうという問題があった。
板式締切工法、ケーソン式締切工法、盛土式締切工法な
どを用いてシールド機の掘進到達位置である海や河川な
どの水中に到達立坑を設置して、この到達立坑にシール
ド機を到達させる場合にあっては、到達立坑の構築に日
数がかかり、施工期間が長びくこととなり、また施工コ
ストが高くなってしまうという問題があった。
【0008】特に、波浪、潮流、天候等により、水上か
らの施工可能日が少ない場合、施工に日数を要する到達
立坑の設置が困難となるという問題があった。
らの施工可能日が少ない場合、施工に日数を要する到達
立坑の設置が困難となるという問題があった。
【0009】また、水中に到達立坑を構築する場合、特
に海では陸地に近い海岸の領域にさまざまな生物が生息
しており、この生息領域に到達立坑を構築すると、その
生息領域に大規模な杭打ちや掘進を行うこととなり、そ
こに生息する生物の生態系を変えてしまうおそれがあ
り、環境保護上好ましくないという問題があった。
に海では陸地に近い海岸の領域にさまざまな生物が生息
しており、この生息領域に到達立坑を構築すると、その
生息領域に大規模な杭打ちや掘進を行うこととなり、そ
こに生息する生物の生態系を変えてしまうおそれがあ
り、環境保護上好ましくないという問題があった。
【0010】さらに、シールド工法により水中への掘進
を行おうとする場合、シールド機のシールドパッキンに
よる止水だけでは完全な止水を行い難いという問題があ
った。
を行おうとする場合、シールド機のシールドパッキンに
よる止水だけでは完全な止水を行い難いという問題があ
った。
【0011】本発明は、前記従来の問題点に着目してな
されたもので、その目的は、水中へのトンネルの貫通を
行う場合に、確実な止水ができ、安全かつ短期間で施工
ができ、施工コストも低く、しかも自然環境保護に適し
た水中へのトンネル貫通工法を提供することにある。
されたもので、その目的は、水中へのトンネルの貫通を
行う場合に、確実な止水ができ、安全かつ短期間で施工
ができ、施工コストも低く、しかも自然環境保護に適し
た水中へのトンネル貫通工法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、第1の発明は、シールド発進位置に発進立坑を構築
する工程と、発進立坑から汀線に近い位置までセグメン
トを組み立てながらシールド掘進する工程と、汀線に近
い位置のセグメント内でシールド機のテール部に推進管
を連結しつつセグメント内に配設した推進ジャッキによ
り推進管を推進させ、シールド機を水中に到達させる工
程と、前記水中到達位置の推進管に密閉蓋を取り付けて
止水する工程と、前記推進管の密閉蓋による密閉後、シ
ールド機を推進管と切離して水中から取出す工程と、シ
ールド機の取出し後、水中より前記推進管の密閉蓋を取
外す工程と、を含むことを特徴としている。
め、第1の発明は、シールド発進位置に発進立坑を構築
する工程と、発進立坑から汀線に近い位置までセグメン
トを組み立てながらシールド掘進する工程と、汀線に近
い位置のセグメント内でシールド機のテール部に推進管
を連結しつつセグメント内に配設した推進ジャッキによ
り推進管を推進させ、シールド機を水中に到達させる工
程と、前記水中到達位置の推進管に密閉蓋を取り付けて
止水する工程と、前記推進管の密閉蓋による密閉後、シ
ールド機を推進管と切離して水中から取出す工程と、シ
ールド機の取出し後、水中より前記推進管の密閉蓋を取
外す工程と、を含むことを特徴としている。
【0013】第2の発明は、第1の発明に加えて、セグ
メント内で、シールド機のテール部に推進管と止水連結
するための連結材を取付け、この連結材に推進管を連結
することを特徴としている。
メント内で、シールド機のテール部に推進管と止水連結
するための連結材を取付け、この連結材に推進管を連結
することを特徴としている。
【0014】第3の発明は、第1の発明に加え、セグメ
ントの先端部付近に推進管との間の止水を行う止水シー
ルを取り付けるとともに、この止水シールよりも推進ジ
ャッキ側の位置に非常用止水装置を設けたことを特徴と
している。
ントの先端部付近に推進管との間の止水を行う止水シー
ルを取り付けるとともに、この止水シールよりも推進ジ
ャッキ側の位置に非常用止水装置を設けたことを特徴と
している。
【0015】第4の発明は、第1の発明に加え、シール
ド機の切離し後、トンネル坑内に注水し、その後前記密
閉蓋を取外すことを特徴としている。
ド機の切離し後、トンネル坑内に注水し、その後前記密
閉蓋を取外すことを特徴としている。
【0016】
【作用】前記構成の第1の発明にあっては、発進立坑か
ら汀線に近い位置までシールド工法により掘進した後、
セグメント内でシールド機のテール部に推進管を連結し
つつ推進ジャッキにより推進管を推進工法により推進さ
せてシールド機を水中に到達させることにより、汀線付
近から水中に到達するまでの確実な止水を必要とする距
離を推進管とシールド機のテール部とを確実に連結した
状態で推進することができ、確実な止水状態が得られ
る。
ら汀線に近い位置までシールド工法により掘進した後、
セグメント内でシールド機のテール部に推進管を連結し
つつ推進ジャッキにより推進管を推進工法により推進さ
せてシールド機を水中に到達させることにより、汀線付
近から水中に到達するまでの確実な止水を必要とする距
離を推進管とシールド機のテール部とを確実に連結した
状態で推進することができ、確実な止水状態が得られ
る。
【0017】また、水中到達位置の推進管に密閉蓋を取
り付けて止水した後、シールド機を水中から取出し、そ
の後水中より密閉蓋を取外すことにより、密閉蓋により
トンネル坑内を確実に止水した状態でシールド機の取り
出しを行うことができ、到達立坑を用いることなく、安
全かつ短期間にシールド機の取り出し作業を行うことが
できる。さらに、到達立坑を要しないので施工コストも
低く、しかも水中に生息する生物に対して影響を与える
ことも少なく、環境保護上好適である。
り付けて止水した後、シールド機を水中から取出し、そ
の後水中より密閉蓋を取外すことにより、密閉蓋により
トンネル坑内を確実に止水した状態でシールド機の取り
出しを行うことができ、到達立坑を用いることなく、安
全かつ短期間にシールド機の取り出し作業を行うことが
できる。さらに、到達立坑を要しないので施工コストも
低く、しかも水中に生息する生物に対して影響を与える
ことも少なく、環境保護上好適である。
【0018】第2の発明にあっては、シールド機のテー
ル部に推進管と止水連結するための連結材を設け、この
連結材に推進管を連結することにより、テール部と推進
管との間の止水をより一層確実にすることができる。
ル部に推進管と止水連結するための連結材を設け、この
連結材に推進管を連結することにより、テール部と推進
管との間の止水をより一層確実にすることができる。
【0019】第3の発明にあっては、セグメントの先端
部付近に止水シールを取り付け、その推進ジャッキ側の
位置に非常用止水装置を設けることにより、推進管とセ
グメントとの間の止水を確実にして、作業の安全性を高
めることができる。
部付近に止水シールを取り付け、その推進ジャッキ側の
位置に非常用止水装置を設けることにより、推進管とセ
グメントとの間の止水を確実にして、作業の安全性を高
めることができる。
【0020】第4の発明にあっては、トンネル坑内に注
水した後、密閉蓋を取り外すことにより、水圧の影響を
受けることなく、安全なトンネルの貫通作業を行うこと
ができる。
水した後、密閉蓋を取り外すことにより、水圧の影響を
受けることなく、安全なトンネルの貫通作業を行うこと
ができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について、図面
を参照しつつ詳細に説明する。
を参照しつつ詳細に説明する。
【0022】図1〜図11は、本発明の一実施例に係る
水中へのトンネル貫通工法を示す図である。
水中へのトンネル貫通工法を示す図である。
【0023】本実施例においては、図11に示すような
施工条件の下で、水中へのトンネル貫通工法が用いられ
ている。
施工条件の下で、水中へのトンネル貫通工法が用いられ
ている。
【0024】すなわち、図11において、陸地10から
海12に河川14の河口が臨んでおり、海12では潮流
Aが河川14の河口を横切って流れるようになってい
る。そのため、潮流Aによって河口の前方に砂州16が
河口を塞ぐような状態ででき易く、そのため砂州16と
河口との間に堆砂48が生じ、河川14が増水しやすい
状態となっている。
海12に河川14の河口が臨んでおり、海12では潮流
Aが河川14の河口を横切って流れるようになってい
る。そのため、潮流Aによって河口の前方に砂州16が
河口を塞ぐような状態ででき易く、そのため砂州16と
河口との間に堆砂48が生じ、河川14が増水しやすい
状態となっている。
【0025】そこで、河川14の途中から海中に向けて
水路トンネル18を構築し、河川14の水を水路トンネ
ル18を通して直接海12に流すことにより、河川14
の増水を防止するようにしている。
水路トンネル18を構築し、河川14の水を水路トンネ
ル18を通して直接海12に流すことにより、河川14
の増水を防止するようにしている。
【0026】この水路トンネル18の構築に際しては、
まず図1に示すように、河川14の途中におけるシール
ド発進位置に発進立坑20を構築する。この発進立坑2
0は、河川14の水が浸入しないように、十分な止水を
行っておく。
まず図1に示すように、河川14の途中におけるシール
ド発進位置に発進立坑20を構築する。この発進立坑2
0は、河川14の水が浸入しないように、十分な止水を
行っておく。
【0027】次いで、図2に示すように、発進立坑20
から汀線T付近までシールド機24によりシールド掘進
しつつ、セグメント26を組み立てて水路トンネル18
を構築する。
から汀線T付近までシールド機24によりシールド掘進
しつつ、セグメント26を組み立てて水路トンネル18
を構築する。
【0028】次に、図3および図4に示すように、汀線
T近くのセグメント26内で、シールド機24のテール
部28に、推進管30と止水連結するための連結材32
を溶接等により取付け、この連結材32に推進管30を
連結しながら、セグメント26内に配設した推進ジャッ
キ34により推進管30を推進させて、推進工法により
シールド機24を海底斜面36に到達させる。
T近くのセグメント26内で、シールド機24のテール
部28に、推進管30と止水連結するための連結材32
を溶接等により取付け、この連結材32に推進管30を
連結しながら、セグメント26内に配設した推進ジャッ
キ34により推進管30を推進させて、推進工法により
シールド機24を海底斜面36に到達させる。
【0029】この場合、シールド機24のテール部28
と推進管30とを連結材32によって止水連結している
ため、シールド機24が海底斜面36に到達して水中に
露出した場合であっても、止水は確実に行われ、安全な
推進が行えることとなる。
と推進管30とを連結材32によって止水連結している
ため、シールド機24が海底斜面36に到達して水中に
露出した場合であっても、止水は確実に行われ、安全な
推進が行えることとなる。
【0030】また、セグメント26内における先端部付
近には、推進管30との間の止水を行う止水シール22
が取り付けられるとともに、この止水シール22よりも
推進ジャッキ34側の位置には非常用の止水装置40が
設けられ、推進管30とセグメント26との間の止水を
行うことにより、水路トンネル18内の止水を確実にし
て、水路トンネル18内における作業の安全性を確保す
ることができるようにしている。
近には、推進管30との間の止水を行う止水シール22
が取り付けられるとともに、この止水シール22よりも
推進ジャッキ34側の位置には非常用の止水装置40が
設けられ、推進管30とセグメント26との間の止水を
行うことにより、水路トンネル18内の止水を確実にし
て、水路トンネル18内における作業の安全性を確保す
ることができるようにしている。
【0031】さらに、推進管30の推進時には、推進管
30の周囲に滑材54を注入して推進を容易にするよう
にしている。この場合、推進管30をセグメント26内
から推進させるため、シールド機24の掘削径よりも推
進管30の外径が小さくなり、その分滑材54を多めに
充填して隙間をなくすようにしている。
30の周囲に滑材54を注入して推進を容易にするよう
にしている。この場合、推進管30をセグメント26内
から推進させるため、シールド機24の掘削径よりも推
進管30の外径が小さくなり、その分滑材54を多めに
充填して隙間をなくすようにしている。
【0032】次に、シールド工法により組み立てられた
セグメント26と、推進工法により推進された推進管3
0とをセグメント26内で連結して連続した水路トンネ
ル18を構築した後、図5に示すように、水中到達位置
直前の推進管30に密閉蓋42を取付けて水路トンネル
18内の止水を行う。この密閉蓋42は、連結材32と
先頭から1番目の推進管30との間に取付けられるよう
になっており、連結材32と1番目の推進管30の間に
は、図8〜図10に示すように先端側に密閉蓋取り付け
リング44を取付けた推進管30とほぼ同径の補強リン
グ46が取付けられ、密閉蓋42が密閉蓋取り付けリン
グ44に先端側から取付けられるようになっている。
セグメント26と、推進工法により推進された推進管3
0とをセグメント26内で連結して連続した水路トンネ
ル18を構築した後、図5に示すように、水中到達位置
直前の推進管30に密閉蓋42を取付けて水路トンネル
18内の止水を行う。この密閉蓋42は、連結材32と
先頭から1番目の推進管30との間に取付けられるよう
になっており、連結材32と1番目の推進管30の間に
は、図8〜図10に示すように先端側に密閉蓋取り付け
リング44を取付けた推進管30とほぼ同径の補強リン
グ46が取付けられ、密閉蓋42が密閉蓋取り付けリン
グ44に先端側から取付けられるようになっている。
【0033】また、密閉蓋42の後面には、ブラケット
50を介して補強リング46に支持された縦横4本の密
閉蓋補強鋼材52が配設され、この密閉蓋補強鋼材52
にて密閉蓋42が補強された状態となっている。したが
って、この密閉蓋42に水圧がかかった場合であって
も、十分に水圧に対応できる状態となっている。
50を介して補強リング46に支持された縦横4本の密
閉蓋補強鋼材52が配設され、この密閉蓋補強鋼材52
にて密閉蓋42が補強された状態となっている。したが
って、この密閉蓋42に水圧がかかった場合であって
も、十分に水圧に対応できる状態となっている。
【0034】次いで、密閉蓋42により推進管30の密
閉を行って止水した後、図6に示すように、潜水施工に
よって、推進管30からシールド機24を切離し、シー
ルド機24を水中より取出す。
閉を行って止水した後、図6に示すように、潜水施工に
よって、推進管30からシールド機24を切離し、シー
ルド機24を水中より取出す。
【0035】次に、図6のシールド機24の取出し後、
水路トンネル18の坑内に注水を行い、坑内に水を充満
させた後、海上から水路トンネル18の先端位置まで潜
水して、図7に示すように、推進管30に取り付けられ
た密閉蓋42を水中から取り外すことにより、水路トン
ネル18と海12とが連通することとなり、安全かつ短
期間に、しかも海岸付近の環境を破壊することなく水路
トンネル18を完成させることができる。
水路トンネル18の坑内に注水を行い、坑内に水を充満
させた後、海上から水路トンネル18の先端位置まで潜
水して、図7に示すように、推進管30に取り付けられ
た密閉蓋42を水中から取り外すことにより、水路トン
ネル18と海12とが連通することとなり、安全かつ短
期間に、しかも海岸付近の環境を破壊することなく水路
トンネル18を完成させることができる。
【0036】したがって、この水路トンネル18により
河川14の水を海中にバイパスさせて流出させることに
より、河口にできた砂州16によって河口付近に堆砂4
8が生じる場合でも、河川14の増水を抑えることが可
能となる。
河川14の水を海中にバイパスさせて流出させることに
より、河口にできた砂州16によって河口付近に堆砂4
8が生じる場合でも、河川14の増水を抑えることが可
能となる。
【0037】本発明は、前記各実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能である。
ではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能である。
【0038】例えば、前記実施例においては、水路トン
ネルの構築の場合について説明したが、この例に限ら
ず、海底の傾斜面手前の坑内にゲートを設けることによ
り、単に水の通路としての機能だけでなく、貯水機能を
も持たせることが可能である。また、前記実施例では、
河川から海へと水路トンネルを構築する場合について説
明したが、この例に限らず、例えば、河川と河川,湖あ
るいは貯水池と河川をつなぐ水路トンネル等にも適用で
きることはもちろんである。
ネルの構築の場合について説明したが、この例に限ら
ず、海底の傾斜面手前の坑内にゲートを設けることによ
り、単に水の通路としての機能だけでなく、貯水機能を
も持たせることが可能である。また、前記実施例では、
河川から海へと水路トンネルを構築する場合について説
明したが、この例に限らず、例えば、河川と河川,湖あ
るいは貯水池と河川をつなぐ水路トンネル等にも適用で
きることはもちろんである。
【0039】シールド機の水中からの取出しに際して
は、シールド機を直接吊り上げてもよく、あるいはシー
ルド機を収納する筐体を用意し筐体に収納した状態でシ
ールド機を吊り上げるようにしてもよい。
は、シールド機を直接吊り上げてもよく、あるいはシー
ルド機を収納する筐体を用意し筐体に収納した状態でシ
ールド機を吊り上げるようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、発進立坑から汀線に近い位置までシールド工法によ
り掘進した後、セグメント内でシールド機のテール部に
推進管を連結しつつ推進ジャッキにより推進管を推進工
法により推進させてシールド機を水中に到達させること
により、汀線付近から水中に到達するまでの確実な止水
を必要とする距離を推進管とシールド機のテール部とを
確実に連結した状態で推進することができ、確実な止水
状態が得られるという効果がある。
ば、発進立坑から汀線に近い位置までシールド工法によ
り掘進した後、セグメント内でシールド機のテール部に
推進管を連結しつつ推進ジャッキにより推進管を推進工
法により推進させてシールド機を水中に到達させること
により、汀線付近から水中に到達するまでの確実な止水
を必要とする距離を推進管とシールド機のテール部とを
確実に連結した状態で推進することができ、確実な止水
状態が得られるという効果がある。
【0041】また、水中到達位置の推進管に密閉蓋を取
り付けて止水した後、シールド機を水中から取出し、そ
の後水中より密閉蓋を取外すことにより、密閉蓋により
トンネル坑内を確実に止水した状態でシールド機の取り
出しを行うことができ、到達立坑を用いることなく、安
全かつ短期間にシールド機の取り出し作業を行うことが
できるという効果がある。
り付けて止水した後、シールド機を水中から取出し、そ
の後水中より密閉蓋を取外すことにより、密閉蓋により
トンネル坑内を確実に止水した状態でシールド機の取り
出しを行うことができ、到達立坑を用いることなく、安
全かつ短期間にシールド機の取り出し作業を行うことが
できるという効果がある。
【0042】さらに、到達立坑を要しないので施工コス
トも低く、しかも水中に生息する生物に対して影響を与
えることも少なく、環境保護上好適であるという効果が
ある。
トも低く、しかも水中に生息する生物に対して影響を与
えることも少なく、環境保護上好適であるという効果が
ある。
【0043】第2の発明によれば、シールド機のテール
部に推進管と止水連結するための連結材を設け、この連
結材に推進管を連結することにより、テール部と推進管
との間の止水をより一層確実にすることができるという
効果がある。
部に推進管と止水連結するための連結材を設け、この連
結材に推進管を連結することにより、テール部と推進管
との間の止水をより一層確実にすることができるという
効果がある。
【0044】第3の発明によれば、セグメントの先端部
付近に止水シールを取り付け、その推進ジャッキ側の位
置に非常用止水装置を設けることにより、推進管とセグ
メントとの間の止水を確実にして、作業の安全性を高め
ることができるという効果がある。
付近に止水シールを取り付け、その推進ジャッキ側の位
置に非常用止水装置を設けることにより、推進管とセグ
メントとの間の止水を確実にして、作業の安全性を高め
ることができるという効果がある。
【0045】第4の発明によれば、トンネル坑内に注水
した後、密閉蓋を取り外すことにより、水圧の影響を受
けることなく、安全なトンネルの貫通作業を行うことが
できるという効果がある。
した後、密閉蓋を取り外すことにより、水圧の影響を受
けることなく、安全なトンネルの貫通作業を行うことが
できるという効果がある。
【0046】
【図1】本発明の第1実施例に係る水中へのトンネル貫
通工法における発進立坑の構築工程を示す断面図であ
る。
通工法における発進立坑の構築工程を示す断面図であ
る。
【図2】図1の状態において発進立坑から汀線付近まで
シールド工法による掘進を行う工程を示す断面図であ
る。
シールド工法による掘進を行う工程を示す断面図であ
る。
【図3】図2の状態から、汀線付近のセグメント内より
水中到達位置まで推進工法による推進を行う状態を示す
断面図である。
水中到達位置まで推進工法による推進を行う状態を示す
断面図である。
【図4】図3の推進管の推進による水中到達状態を示す
部分拡大断面図である。
部分拡大断面図である。
【図5】図4の状態から水中到達位置の推進管に密閉蓋
を取り付けて止水した状態を示す拡大断面図である。
を取り付けて止水した状態を示す拡大断面図である。
【図6】図5の状態からシールド機を推進管から切離し
て取出す工程を示す拡大断面図である。
て取出す工程を示す拡大断面図である。
【図7】図6のの状態からトンネル坑内に注水して密閉
蓋を取外す工程を示す拡大断面図である。
蓋を取外す工程を示す拡大断面図である。
【図8】密閉蓋の部分拡大断面図である。
【図9】図8の矢視IX方向からの正面図である。
【図10】図8および図9の密閉蓋取り付けリングの正
面図である。
面図である。
【図11】本実施例における施工条件を示す平面図であ
る。
る。
10 陸地 12 海 14 河川 16 砂州 18 水路トンネル 20 発進立坑 22 止水シール 24 シールド機 26 セグメント 28 テール部 30 推進管 32 連結材 34 推進ジャッキ 36 海底斜面 40 止水装置 42 密閉蓋 44 密閉蓋取り付けリング 46 補強リング 48 堆砂 T 汀線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多田 幸司 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田 建設株式会社内 (72)発明者 吉川 秀夫 東京都杉並区久我山3丁目2番25号 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 9/06 301
Claims (4)
- 【請求項1】 シールド発進位置に発進立坑を構築する
工程と、 発進立坑から汀線に近い位置までセグメントを組み立て
ながらシールド掘進する工程と、 汀線に近い位置のセグメント内でシールド機のテール部
に推進管を連結しつつセグメント内に配設した推進ジャ
ッキにより推進管を推進させ、シールド機を水中に到達
させる工程と、 前記水中到達位置の推進管に密閉蓋を取り付けて止水す
る工程と、 前記推進管の密閉蓋による密閉後、シールド機を推進管
と切離して水中から取出す工程と、 シールド機の取出し後、水中より前記推進管の密閉蓋を
取外す工程と、 を含むことを特徴とする水中へのトンネル貫通工法。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記セグメント内で、シールド機のテール部に推進管と
止水連結するための連結材を取付け、この連結材に推進
管を連結することを特徴とする水中へのトンネル貫通工
法。 - 【請求項3】 請求項1において、 前記セグメントの先端部付近に推進管との間の止水を行
う止水シールを取り付けるとともに、この止水シールよ
りも推進ジャッキ側の位置に非常用止水装置を設けたこ
とを特徴とする水中へのトンネル貫通工法。 - 【請求項4】 請求項1において、 前記シールド機の切離し後、トンネル坑内に注水し、そ
の後前記密閉蓋を取外すことを特徴とする水中へのトン
ネル貫通工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7021178A JP2891889B2 (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 水中へのトンネル貫通工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7021178A JP2891889B2 (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 水中へのトンネル貫通工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08193489A JPH08193489A (ja) | 1996-07-30 |
JP2891889B2 true JP2891889B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=12047691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7021178A Expired - Fee Related JP2891889B2 (ja) | 1995-01-13 | 1995-01-13 | 水中へのトンネル貫通工法 |
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Country | Link |
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Families Citing this family (3)
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JP6529846B2 (ja) * | 2015-07-16 | 2019-06-12 | 大成建設株式会社 | 通水路の施工方法および推進機 |
CN109098208B (zh) * | 2018-08-31 | 2024-04-26 | 郭毅轩 | 一种海底隧道及其施工方法 |
-
1995
- 1995-01-13 JP JP7021178A patent/JP2891889B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH08193489A (ja) | 1996-07-30 |
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