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JP2876959B2 - 脱酸素包装体の製造方法 - Google Patents

脱酸素包装体の製造方法

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JP2876959B2
JP2876959B2 JP5278035A JP27803593A JP2876959B2 JP 2876959 B2 JP2876959 B2 JP 2876959B2 JP 5278035 A JP5278035 A JP 5278035A JP 27803593 A JP27803593 A JP 27803593A JP 2876959 B2 JP2876959 B2 JP 2876959B2
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JP
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oxygen
bag
water
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JP5278035A
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正泰 小山
正人 小暮
宗機 山田
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱酸素性を有する包装体
の製造方法に関し、より詳細には輸液容器等のプラスチ
ック製内包体が酸素吸収剤配合樹脂層を備えた外包袋内
に収容されて成る包装体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液体薬品を内容物とする輸液容器は、管
等を直接容器に接続して使用するため、実際に使用され
るまでの間に容器が汚染されるのを防止すべく、合成樹
脂のフィルムから成る外包袋に充填された状態で取り扱
われている。輸液容器は衛生性等の点から酸素を透過す
る樹脂から成っているため、酸素による内容液の変質を
防止するには、外包袋はガスバリヤー性を有しているこ
とが必要である。しかし、密封後の外包袋内には多少な
りとも酸素が存在し、且つバリヤー性外包袋を使用して
も時間と共に透過してくる酸素による内容液の変質をも
防止する必要がある。このため従来は、低酸素濃度下で
輸液容器を充填するだけでなく、外包袋内に酸素吸収剤
を輸液容器と一緒に入れて、この酸素吸収剤により残存
酸素と更に透過酸素の捕捉を行い、外包袋内の酸素の量
を低レベルに維持し輸液容器の内容液の変質を防止して
いた(特公平5−33632号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな外包袋に、小袋に充填された酸素吸収剤をそのまま
入れると、酸素吸収剤を誤って服用してしまうおそれが
ある。一方、酸素吸収剤を外包袋から容易に取出せない
ように外包袋内に固着させるのは製造工程が非常に煩雑
になって生産性に劣るという問題も有していた。また、
酸素吸収剤を使用するため、経済的にも好ましくなかっ
た。そこで外包袋自身に酸素吸収機能を持たせることが
提案されている(実願平5−27076号)が、この酸
素吸収性外包袋を用いる場合には、酸素吸収反応に水分
の存在が必要なため、外包袋に輸液容器を低酸素濃度下
で充填した後に、加熱殺菌やレトルト殺菌を行う必要が
あり、充填工程設備の変更が必要になるという問題を有
していた。
【0004】更に、輸液容器に充填する内容液の性質や
製造工程の問題等から、輸液容器を外包袋に充填した後
に加熱殺菌またはレトルト殺菌を行うことが好ましくな
い場合もあり、このような場合においては輸液容器を外
包袋に充填した後に、酸素吸収反応を活性化するために
外包袋内に水分を供給する必要もある。
【0005】従って本発明の目的は、プラスチック容器
の外包袋において、プラスチック容器を外包袋に充填し
た後にレトルト殺菌等を行わなくとも、外部から透過す
る酸素を有効に捕捉すると共に外包袋内に残存する酸素
をも有効に捕捉して、内容物の保存性に優れた脱酸素包
装体の製造方法を提供するにある。本発明の他の目的
は、プラスチック容器を充填した外包袋内に適量の水分
を存在させるための好適な方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、内容物
を充填密封したプラスチック製内包体を、酸素吸収剤配
合層を備えたヒートシール性外包袋内に充填し、外包袋
と内包体との間に酸素吸収剤を活性化するに十分な量の
水分を共存させた後、外包袋をヒートシールにより密封
することを特徴とする脱酸素包装体の製造方法を提供す
るにある。
【0007】本発明においては、外包袋と内包体との間
を、高湿化した窒素で置換または充填すること、または
水分を液滴または噴霧の形で供給すること、または内包
体のラベルを予め吸湿させておくことにより、外包袋と
内包体の間に水分を共存させることが好ましい。
【0008】
【作用】本発明は、酸素吸収剤配合樹脂層を備えたヒー
トシール性外包袋内と、この外包袋に充填される内容物
が充填密封されたプラスチック製内包体の間に、酸素吸
収剤を活性化するに十分な量の水分を共存させることに
より、外包袋内の残存酸素を有効に捕捉することがで
き、内容液の保存性に優れた脱酸素包装体を提供するこ
とが可能となるのである。
【0009】前述した通り、酸素吸収剤が酸素を捕捉す
るには水分の存在が必須不可欠であり、従来の外包袋に
おいては、プラスチック製内包体を充填した後に、レト
ルト殺菌等を行って、この際に生じる水分を利用してい
たが、レトルト殺菌等をプラスチック製内包体充填前に
しなければならないとすれば、外包袋内に内包体と共に
水分を供給する必要がある。本発明においては、酸素吸
収剤配合樹脂層を外包袋を構成する積層体の一つの層と
して設けることにより、酸素吸収剤の誤認服用が防止さ
れ、また外包袋内に入れるという面倒な作業が不要にな
ると共に、外包袋内に直接水分を共存させた場合にも、
酸素吸収剤の漏洩が有効に防止されるのである。
【0010】図1は、本発明で使用する外包袋内に供給
量を変化させて水を存在させたものについて、外包袋内
の酸素濃度の経時変化を示したグラフである。このグラ
フから解るように、水を全く添加しないものは、酸素濃
度は減少することなく徐々にではあるが増加していくの
に対し、水を存在させたものは充填時から15日までは
酸素濃度は徐々に低減して、酸素による内容物の変質が
防止できるのである。特に水を1.5g/リットル及び3g
/リットル供給したものについては30日経過しても更に酸
素濃度が低減されており、長期にわたって外包袋内の残
存酸素の捕捉が行われていることがわかる。この酸素減
少程度は当然のことながら容器構成、材料構成、容器サ
イズによって異なってくる。
【0011】
【発明の好適態様】本発明において外包袋として使用さ
れるものは、前述した通り、酸素吸収剤を備えたヒート
シール性外包袋であるが、具体的には、外部からの酸素
の透過を抑制するために外層はガスバリヤー性を、また
外包袋内に水分を供給することから内層は耐湿性を有し
ていることが必要である。好適には、図2に示すような
本願発明者等が提案する、ガスバリヤー層8、酸素吸収
剤配合樹脂中間層7及びヒートシール性樹脂内層6aを
備えた第一の積層シート2と、耐ピンホール性樹脂層1
2、ガスバリヤー層11及びヒートシール性樹脂内層6
bを備えた透明な第二の積層シート3を、ヒートシール
性樹脂層同士が対面するように重ね合わせて端縁同士を
ヒートシールした外包袋を用いることが特に好ましい。
この外包袋は、透明性を有しているため外包袋を開封し
なくても内容物の状態を把握することができ、しかも耐
ピンホール性に優れたものであるので外包袋の密封性も
十分に保持されているのである。尚、図3に本発明方法
により外包袋1に輸液容器13(吸湿されたラベル14
が貼付)が収容された状態の一例を示す。
【0012】外包袋に配合される酸素吸収剤としては、
従来この種の用途に使用されている酸素吸収剤はすべて
使用できるが、一般には還元性でしかも実質上水に不溶
なものが好ましく、その適当な例としては、還元性を有
する金属粉、例えば還元性鉄、還元性亜鉛、還元性錫
粉;金属低位酸化物、例えば酸化第一鉄、四三酸化鉄;
還元性金属化合物、例えば、炭化鉄、ケイ素鉄、鉄カル
ボニル、水酸化第一鉄などの一種又は組合せたものを主
成分としたものが挙げられる。これらは必要に応じてア
ルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、亜
硫酸塩、チオ硫酸塩、第三リン酸塩、有機酸塩、ハロゲ
ン化物、更に活性炭、活性アルミナ、活性白土のような
助剤とも組合せて使用することができる。或いは多価フ
ェノールを骨格内に有する高分子化合物、例えば多価フ
ェノール含有フェノール・アルデヒド樹脂等が挙げられ
る。これら酸素吸収剤は、一般に平均粒径が50μm以
下、特に30μm以下の粒径を有することが好ましい。
酸素吸収剤は、下記の樹脂に1乃至100重量%、特に
10乃至70重量%の割合で配合することが好ましい。
【0013】酸素吸収剤を配合する樹脂としては、フィ
ルムを形成することができる従来公知の種々の樹脂を用
いることができるが、中でも酸素吸収剤配合の層が有効
に水分を吸収できるように、それ自体吸水性を有する樹
脂、例えばエチレン含有量が20乃至60モル%、特に
25乃至50モル%であるエチレン−酢酸ビニル共重合
体を、ケン化度が96モル%以上、特に99モル%以上
となるようにケン化して得られる共重合体ケン化物であ
るエチレンビニルアルコール共重合体を好適に使用でき
る。このエチレンビニルアルコール共重合体ケン化物
は、フィルムを形成するに足る分子量を有するべきであ
り、一般にフェノール:水の重量比が85:15の混合
溶媒中30℃で測定して、0.01dl/g以上、特に
0.05dl/g以上の粘度を有することが好ましい。
【0014】また、それ自体吸水性のない樹脂、例えば
低−、中−、高−密度のポリエチレン、アイソタクティ
ックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、
ポリブテン−1、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共
重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、
エチレン酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共
重合体(アイオノマー)或いはこれらのブレンド物等の
オレフィン系樹脂等に、ポリアクリル酸、ポリメタクリ
ル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ビニ
ルアルコール−アクリル酸共重合体、ポリエチレンオキ
サイド変性物、アクリル酸ソーダ重合体、アクリル酸
(塩)グラフト化澱粉、澱粉のアクリロニトリルグラフ
ト化加水分解物、アクリル酸(塩)グラフト化セルロー
ス等の澱粉乃至セルロース系のグラフト誘導体等の高吸
水性の樹脂を吸水剤として配合することもできる。また
これらの樹脂以外にも硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウ
ム、燐酸二ナトリウム、二燐酸ナトリウム等の無機塩
類、変性カゼイン、変性デンプン等の有機化合物、シリ
カゲル、アルミナゲル、ケイソウ土、各種ゼオライト等
の吸着性無機化合物を配合することもできる。
【0015】外包袋に設けるガスバリヤー層としては、
酸素吸収剤を配合する樹脂層側の積層体は、酸素吸収剤
によって着色されているため、アルミ、ブリキ、鋼、錫
等の金属の箔又は蒸着フィルム等の不透明の層を用いる
ことが好ましいが、他方の層は、内容物透視性の点から
透明であることが好ましいので、従来公知のガスバリヤ
ー性樹脂、例えばこれに限定されないが、前述したエチ
レンビニルアルコール共重合体や、ポリ塩化ビニルやポ
リ塩化ビニリデン等の塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、SiOx 蒸着ポリエチレンテレフタレート等を好
適に用いることができる。
【0016】ヒートシール性樹脂としては、従来公知の
ヒートシール性樹脂をすべて用いることができる。例え
ばこれに限定されないが、低−、中−、高−密度のポリ
エチレン、アイソタクティックポリプロピレン、プロピ
レン−エチレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、
プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレ
ンーブテン−1共重合体等のオレフィン系樹脂等を用い
ることができる。またこれらの樹脂は必要に応じてチタ
ン白等で着色されていてもよい。
【0017】また耐ピンホール性樹脂層としては、ナイ
ロン6、ナイロン6,6、ナイロン6−6,6共重合
体、メタキシリレンアジパミド、ナイロン6,10、ナ
イロン11、ナイロン12、ナイロン13等のポリアミ
ド類や、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート等のポリエステル類、ポリカーボネート、
ABS樹脂、ポリアセタール、ポリメチルメタクリレー
ト、アイソタクティックポリプロピレン、ポリスチレン
樹脂等が好適に使用できる。また各層間に十分な接着性
が得られない場合には、カルボニル基を主鎖、又は側鎖
に1乃至700ミリイクイバレント/100g樹脂の濃
度で有する熱可塑性樹脂からなる接着剤樹脂を用いるこ
とができる。
【0018】本発明の好適態様においては、ガスバリヤ
ー層(以下RG層と示す)、酸素吸収剤配合樹脂層(以
下AO層と示す)、ヒートシール層(以下HS層と示
す)、耐ピンホール層(以下RP層と示す)の厚みはR
G層が5乃至30μm、AO層は20乃至70μm、H
S層は5乃至100μm、RP層は、5乃至30μmの
の範囲の厚さにあることが好ましい。外包袋を形成する
シートの層構成は、基本となる層を備えている限り種々
の変更を行うことができる。例えば、以下のような層構
成を有する第一のシートと第二のシートを組合せて成形
できる。尚、AD層は接着剤層を示す。 第一のシート (外側)RG層/AD層/AO層/AD層/HS層(内
側) (外側)保護層/RG層/AD層/AO層/AD層/H
S層(内側) (外側)保護層/AD層/RG層/AD層/AO層/H
S層(内側) 第二のシート (外側)RP層/AD層/RG層/AD層/HS層(内
側)
【0019】本発明に用いる外包袋は、前述した層構成
を有する点を除けばそれ自体公知の方法で製造が可能で
ある。各樹脂層に対応する押出機で溶融混練した後、ド
ライラミネーション、サンドイッチラミネーション、押
出コート等の積層方式を採用できる。形成された積層シ
ートを各ヒートシール層を内側にして重ね合わせて、周
囲をヒートシールバー等の従来公知のヒートシール手段
によってヒートシールすることにより成形される。本発
明においては、内包体の充填口を残して積層シート同士
をヒートシールして、内包体及び水分を供給した後に内
包体の充填口をヒートシールして外包袋を密封する。
【0020】本発明においては、上記した外包袋を先に
形成し、内包体を充填する時、またはその前後において
外包袋内に水分を供給する。外包袋に供給する水分の量
は、外包袋に使用されている酸素吸収剤の配合量によっ
て適宜決定されるが、外包袋の容積を基準にして、0.
1乃至3.0g/リットル、特に0.3乃至2.0g/
リットルの範囲にあることが好ましい。この範囲よりも
水分が過剰であると、外包袋内に水分が残存することに
なって、内溶液の漏洩が生じたと誤解されることがある
からであり、またこの範囲よりも水分が少なければ酸素
吸収剤が十分に酸素を捕捉できず、外包袋内の酸素を効
率よく低レベルに保てないおそれがあるからである。
【0021】水分の供給方法としては、外包袋内にその
まま液滴を供給してもよいし、スプレー等を用いて水分
を噴霧して供給してもよい。また外包袋内部を高湿化し
た窒素で置換するか、また高湿化した窒素を充填するこ
とにより水分を共存させてもよい。また、内包体外面に
ラベルが貼付されている場合には、このラベルに予め水
分を吸収させておくか、またラベル自体を水分で湿らせ
ておいてもよい。この場合ラベル自体が吸水性を有する
ものであることが必要であり、紙や前述したようなフィ
ルムを形成することができる高吸水性樹脂、またはこれ
ら他の樹脂を積層したラベルを紙等の水分を含んだ部分
が表面となるように容器に貼付けて使用することが好ま
しい。
【0022】本発明の外包袋は、勿論これに限定されな
いが、点滴等に用いる輸液容器を充填するのに好適に用
いられる。一般に輸液容器は、耐湿性、衛生性等の観点
からポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
類から成っている。これらの樹脂は耐湿性、衛生性等に
は優れるものの、ガスバリヤー性に劣るものであるが、
上述したように、本発明の外包袋は、ガスバリヤー性に
優れ、しかも外包袋内の残存酸素を有効に低減させるこ
とができるものであるので、輸液容器の内溶液が酸素に
より変質するおそれのある内容液が充填されたものであ
っても、外包袋内には酸素が殆ど存在しないため、内溶
液を変質することなく保存することができるのである。
【0023】酸素により変質のおそれがある輸液剤とし
ては、L−イソロイシン、L−ロイン、L−リジン、L
−メチオニン、L−フェニルアラニン、L−トレオニ
ン、L−バリン、L−チロシン、L−トリプトファン、
L−アルギニン、L−ヒスチジン、L−アラニン、L−
アスパラギンサン、アミノ酢酸、L−プロリン、L−セ
リン等のアミノ酸成分を含有するものや、その他、糖
分、脂質類、ビタミン類、を含有するものの他、塩酸ド
ブタミン、塩酸ドパミン等の心臓脈管剤及びそれらの含
有調整剤を挙げることができ、本発明においてはこれら
を変質なく保存することができる外包袋を製造すること
ができるのである。
【0024】
【実施例】
実施例1 ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)とア
ルミ箔(7μm)より成るラミネートフィルムのアルミ
箔側に、平均粒径25μmの鉄系酸素吸収性組成物を3
0重量%配合した直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)を主成分とする50μmの厚さの酸素吸収性樹脂
層、更にその外側に厚さ50μmのチタン白含有LLD
PE層を積層した第一のシートと、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)/エチレンビニルアルコール共重合
体(EVOH)/ポリアミド/ポリプロピレン(PP)
12:15:15:50でトータル厚さ約90μmか
ら成る第二の積層フィルムを、第一の積層フィルムのL
LDPE層と第二の積層フィルムのPP層が対面するよ
うに重ね合わせ三方をヒートシールにより接着し、30
0×150mmの袋を作成した。この袋内に水200mlを
充填し、窒素置換下で密封されたPP製扁平ボトルと水
0.3mlを入れ窒素置換下において袋を密封ヒートシー
ルした。これにより袋内及び充填物であるPP製ボトル
内は低酸素濃度になっている。窒素置換率は約90%で
あった。
【0025】対照品として水を添加しない他は同様の方
法で作成したもの(対照品1)、及び酸素吸収性層の代
わりにLLDPE層を用い水も添加しないもの(対照品
2)を作成した。これらを22℃−60%RHの保存条
件にて一定期間保存し、袋内部の雰囲気ガス組成をガス
クロマトグラフ装置により測定した。袋内酸素濃度は表
1に示すように、本発明品では時間と共に低下するのが
解るが、水未添加の対照品1では第二の積層フィルムよ
り透過する酸素による濃度上昇は抑制するものの、減少
させるには至らない。また対照品2では時間と共に酸素
濃度が増加していくのが解る。
【0026】
【表1】
【0027】実施例2 実施例1で作成した袋を用いて、微粒水滴浮遊下、窒素
雰囲気中で、実施例1の内容品である扁平ボトルを入
れ、実施例1と同様の状態で密封した。22℃−60%
RHの保存条件で貯蔵し、一定期間後に袋内部のガス組
成をガスクロマトグラフ装置により分析した。初期袋内
に存在した水分量は0.3g/200mlであった。袋中
の酸素濃度は時間と共に低下し、6ケ月経過後も初期酸
素濃度を越えることはなかった。
【0028】実施例3 実施例1で用いたPP製扁平ボトルに、60×100mm
の紙ラベルを粘着剤を用いて貼り、該ラベルに熱水を吹
きつけて含水させた。含水量は30wt%であった。実
施例1で作成した三方シール袋に入れ、窒素置換下にお
いて密封した。袋内雰囲気の窒素置換率は約95%であ
った。22℃−60%RHで保存し、一定期間毎に、袋
内の酸素濃度を測定したところ袋内の酸素濃度は時間と
共に低下していくことが確認された。結果を表2に示
す。対照品としてラベルが含水していないものを作成
し、同様に酸素濃度を測定した。
【0029】
【表2】
【0030】実施例4 実施例1で用いたPP製ボトル中に、L−ロイシン、L
−イソロイシン、酢酸リジン、L−メチオニン、L−フ
ェニルアラニン、L−トレオニン、L−トリプトファ
ン、L−バリン、L−アルギニン、L−ヒスチジン、L
−アラニン、ブドウ糖を水に溶解したアミノ酸製剤モデ
ル液200mlを充填し、窒素置換下で密封した。次いで
実施例1で作成した袋に水0.3mlと共に窒素置換下で
封入した。袋内の窒素置換率は98%であった。一定期
間後に袋内酸素濃度とPP製ボトル内の内容物の色変化
を調べた。結果を表3に示す。袋内酸素濃度は初期酸素
濃度を下回っており、内容品の色変化もほとんどなく良
好な性能を示した。対照品として酸素吸収剤層を備えて
いない以外は同様の袋を用いて、同様に調べた。
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、酸素吸収剤配合樹脂層
を備えたヒートシール性外包袋に、内容物を充填密封し
たプラスチック製内包体を充填し、酸素吸収剤を活性化
するに十分な量の水分を共存させた後外包袋をヒートシ
ールにより密封すると、プラスチック製内包体を外包袋
に充填した後にレトルト殺菌等を行わなくとも、外部か
らの酸素の透過を有効に遮断できると共に外包袋内に残
存する酸素をも有効に捕捉して、内容物の保存性に優れ
た脱酸素包装体を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外包袋内の水分量による外包袋内の酸素濃度の
経時的変化を示す図である。
【図2】本発明に用いる外包袋の一例を示す断面図であ
る。
【図3】外包袋内に輸液容器が収容された脱酸素包装体
を示す図である。
【符合の説明】
1 外包袋 2 第一の積層シート 3 第二の積層シート 4 収容部 5 ヒートシール部 6a,6b ヒートシール層 7 酸素吸収剤配合樹脂中間層 8,11 ガスバリヤー層 9 保護層 12 耐ピンホール性樹脂層 13 輸液容器 14 ラベル
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61J 1/00 330B (56)参考文献 特開 平4−295368(JP,A) 特開 平4−282162(JP,A) 特開 昭62−286463(JP,A) 特開 平5−237162(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61J 1/10 B32B 27/00 B32B 27/18 B65D 77/04 B65D 81/20

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内容物を充填密封したプラスチック製内
    包体を、酸素吸収剤配合層を備えたヒートシール性外包
    袋内に充填し、外包袋と内包体との間に酸素吸収剤を活
    性化するに十分な量の水分を共存させた後、外包袋をヒ
    ートシールにより密封することを特徴とする脱酸素包装
    体の製造方法。
  2. 【請求項2】 外包袋の容積を基準にして、0.1乃至
    3.0g/リットルの水を共存させる請求項1記載の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 外包袋と内包体との間を高湿化した窒素
    で置換するか、或いは高湿化した窒素を充填することに
    より、水分を共存させる請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 外包袋と内包体との間に、水を液滴或い
    は噴霧の形で供給することにより、水分を共存させる請
    求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 内包体が外面にラベルを有する容器であ
    り、前記ラベルを予め吸湿させるか或いは水分で湿らせ
    ておくことにより、水分を共存させる請求項1記載の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 内包体がポリオレフィン製ボトルである
    請求項1記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 内容物がアミノ酸製剤或いは心臓脈管剤
    である請求項1記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 外包袋がガスバリヤー層、酸素吸収剤配
    合樹脂中間層及びヒートシール性樹脂内層を備えた第一
    の積層シートと、耐ピンホール性樹脂層、ガスバリヤー
    層及びヒートシール性樹脂内層を備えた透明な第二の積
    層シートとを、ヒートシール性樹脂層同士が対面するよ
    うに重ね合わせ、ヒートシールにより製袋して成るもの
    である請求項1記載の製造方法。
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