JP2876209B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents
無段変速機の制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両用のベルト式無段変速機の制御装置に
関し、詳しくは、急減速時の低速段へのダウンシフト戻
り不良の改善策に関する。 【従来の技術】 この種の無段変速機においては、過渡状態の追従性と
共に、オーバシュートやハンチング等を生じないように
収束性も良好に行うように変速制御することが考えられ
ている。このため、例えば目標変速比の目標値と実変速
比の実際値との偏差,収束性を加味した要素等により操
作量を変速速度で求めて変速速度制御することが提案さ
れている。そして種々の特別な走行条件,エンジンまた
は駆動系等の状態により、目標値や操作量を更に補正し
て最適化する傾向にある。 ここで、減速時には加速の場合と逆に車速の低下等に
応じて目標変速比が高速段の小さい状態から徐々に大き
く設定され、実変速比をこの目標変速比に追従させてダ
ウンシフトする。ところで、この減速時においてブレー
キ操作で急減速する場合は、目標変速比の変化が急激で
あるが、高速段ではライン圧が低くてプライマリ圧との
差圧が小さいことで、ベルトのセカンダリプーリ側への
移行,即ち実変速比の変化が第5図のように遅れる。こ
の結果として、車両停止時に最大変速比iLまで戻りきら
ない場合がある。従って、停止直後に発進する場合はエ
ンジンはアイドリング状態であり、オイルポンプの吐出
量が足りず、また途中の変速比ipの付近からアップシフ
トすることになってライン圧の増大を抑制し、ベルトス
リップを生じてベルト,プーリを損傷する恐れがある。 従来、上記無段変速機の変速制御において、特にブレ
ーキ時のダウンシフト制御に関しては、例えば特開昭58
−170958号公報の先行技術がある。ここで、ブレーキの
作動信号が入力すると、減速比制御機構により直ちにダ
ウンシフトを開始することが示されている。 【発明が解決しようとする問題点】 ところで、上記先行技術のものにあっては、ブレーキ
信号のみでダウンシフトを開始するので、緩減速時には
惰行性に欠ける。またダウンシフト開始点が任意に設定
されて、最低変速ラインに沿ったダウンシフトをしなく
なり、エンジン回転数やライン圧の不必要な上昇を招い
て好ましくない。 本発明は、このような点に鑑み、急減速時のみ実変速
比の変速スピードの増大を促して、戻り不良を防止する
ようにした無段変速機の制御装置を提供することを目的
としている。 【問題点を解決するための手段】 上記目的を達成するため、本発明は、セカンダリプー
リの油圧シリンダに常にライン圧を作用し、プライマリ
プーリの油圧シリンダに目標変速比に応じ給排油して実
変速比を追従制御する制御系において、ブレーキ操作と
車速の減速度により判断する急減速判定部を有し、急減
速判断した場合は、上記セカンダリプーリの油圧シリン
ダのライン圧によるセカンダリ圧を増大補正するように
構成されている。 【作用】 上記構成に基づき、ブレーキ時の減速状態からダウン
シフトに遅れを生じ易い急減速の場合は、ライン圧と共
にセカンダリ圧が例えば最大に補正されることで、油圧
低下してダウンシフト作用するプライマリ圧とセカンダ
リ圧との差圧が増大して、プライマリプーリとセカンダ
リプーリとの間のベルトは迅速にセカンダリプーリ側に
移行し易くなり、これによりダウンシフトへの変速スピ
ードを増すようになる。 こうして本発明では、急減速時には変速スピードのア
ップにより迅速にダウンシフトして戻り不良を防ぐこと
が可能となる。 【実施例】 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 第1図において、電磁クラッチにベルト式無段変速機
を組合わせた駆動系の全体構成について説明する。エン
ジン1は、電磁粉式等の電磁クラッチ2,前後進切換装置
3を介して無段変速機4に連結し、無段変速機4から1
組のリダクションギヤ5,出力軸6,ディファレンシャルギ
ヤ7および車軸8を介して駆動輪9に伝動構成される。 電磁粉式クラッチ2は、エンジンクランク軸10にドラ
イブメンバ2aを、入力軸11にクラッチコイル2cを具備し
たドリブンメンバ2bを有する。そしてクラッチコイル2c
に流れるクラッチ電流により両メンバ2a,2bの間のギャ
ップに電磁粉を鎖状に結合して集積し、これによる結合
力でクラッチ接断およびクラッチトルクを可変制御す
る。 前後進切換装置3は、入力軸11と変速機主軸12との間
にギヤとハブやスリーブにより同期噛合式に構成されて
おり、少なくとも入力軸11を主軸12に直結する前進位置
と、入力軸11の回転を逆転して主軸12に伝達する後退位
置とを有する。 無段変速機4は、主軸12とそれに平行配置された副軸
13とを有し、主軸12には油圧シリンダ14aを備えたプー
リ間隔可変のプライマリプーリ14が、副軸13には同様に
油圧シリンダ15aを備えたセカンダリプーリ15が設けら
れる。また、両プーリ14,15には駆動ベルト16が巻付け
られ、両シリンダ14a,15aは油圧制御回路17に回路構成
される。そして両シリンダ14a,15aには伝達トルクに応
じたライン圧を供給してプーリ押付力を付与し、プライ
マリ圧により駆動ベルト16のプーリ14,15に対する巻付
け径の比率を変えて無段階に変速制御するように構成さ
れている。 次いで、電磁粉式クラッチ2と無段変速機4の電子制
御系について説明する。エンジン1のエンジン回転数セ
ンサ19,無段変速機4のプライマリプーリ回転数センサ2
1,セカンダリプーリ回転数センサ22,エアコンやチョー
クの作動状況を検出するセンサ23,24を有する。また、
操作系のシフトレバー25は、前後進切換装置3に機械的
に結合しており、リバース(R),ドライブ(D),ス
ポーティドライブ(Ds)の各レンジを検出するシフト位
置センサ26を有する。更に、アクセルペダル27にはアク
セル踏込み状態を検出するアクセルスイッチ28を有し、
スロットル弁側にスロットル開度センサ29を有する。 そして上記スイッチおよびセンサの種々の信号は、電
子制御ユニット20に入力し、マイコン等を使用してソフ
ト的に処理される。そして電子制御ユニット20から出力
するクラッチ制御信号が電磁クラッチ2に、変速制御信
号およびライン圧制御信号が無段変速機4の油圧制御回
路17に入力して、各制御動作を行うようになっている。 第2図において、制御ユニット20の電磁クラッチ制御
系と無段変速制御系について説明する。 先ず、電磁クラッチ制御系においては、エンジン回転
数Neとシフト位置センサ26のR,D,Ds以外のパーキング
(P),ニュートラル(N)レンジの信号が入力する逆
励磁モード判定部32を有し、例えばNe<300rpmの場合、
またはP,Nレンジの場合に逆励磁モードと判定し、出力
判定部33により通常とは逆向きの微少電流を流す。そし
て電磁クラッチ2の残留磁気を除いて完全に解放する。
また、この逆励磁モード判定部32の判定出力信号,アク
セルスイッチ28の踏込み信号およびセカンダリプーリ回
転数センサ22の車速V信号が入力する通電モード判定部
34を有し、発進等の走行状態を判別し、この判別信号
が、発進モード電流設定部35,ドラッグモード電流設定
部36,直結モード電流設定部37に入力する。 発進モード電流設定部35は、通常の発進またはエアコ
ン,チョーク使用の発進の場合において、エンジン回転
数Ne等との関係で発進特性を各別に設定する。そしてス
ロットル開度θ,車速V,R,D,Dsの各走行レンジにより発
進特性を補正して、クラッチ電流を設定する。ドラッグ
モード電流設定部36は、R,D,Dsの各レンジにおいて低車
速でアクセル開放の場合に微少のドラッグ電流を定め,
電磁クラッチ2にドラッグトルクを生じてベルト,駆動
系のガタ詰めを行い、発進をスムーズに行う。またこの
モードでは、Dレンジのクラッチ解放後の車両停止直前
までは零電流に定め、惰行性を確保する。直結モード電
流設定部37は、R,D,Dsの各レンジにおいて車速Vとスロ
ットル開度θの関係により直結電流を定め、電磁クラッ
チ2を完全係合し、かつ係合状態での節電を行う。これ
らの電流設定部35,36,37の出力信号は、出力判定部33に
入力し、その指示に従ってクラッチ電流を定める。 次いで、無段変速制御の変速速度制御系について述べ
ると、プライマリプーリ回転数センサ21,セカンダリプ
ーリ回転数センサ22のプライマリ回転数Npとセカンダリ
回転数Nsは実変速比算出部40に入力し、実変速比 により実変速比 を算出する。この実変速比 とスロットル開度センサ29のスロットル開度θは目標プ
ライマリ回転数検索部41に入力し、R,D,Dsの各レンジ毎
に変速パターンに基づく のマップを用いて目標プライマリ回転数NPDを検索す
る。目標プライマリ回転数NPDとセカンダリ回転数Nsは
目標変速比算出部42に入力し、目標変速比isがis=NPD/
Nsにより算出される。そしてこの目標変速比isは目標変
速比変化速度算出部43に入力し、一定時間の目標変速比
isの変化量により目標変速比変化速度dis/dtを算出す
る。そしてこれらの実変速比 目標変速比is,目標変速比変化速度dis/dtと、係数設定
部44の係数K1,K2は変速速度算出部45に入力し、変速速
度di/dtを以下により算出する。 上記式において、 は目標と実際の変速比偏差の制御量、dis/dtは制御系の
遅れ補正要素である。 上記変速速度di/dt,実変速比 はデューティ比検索部46に入力する。ここで、操作量の
デューティ比Dが、 の関係で設定されることから、アップシフトとダウンシ
フトにおいてデューティ比Dが のマップを用いて検索される。そしてこの操作量のデュ
ーティ比Dの値は、駆動部47を介して油圧制御回路17の
変速速度制御用ソレノイド弁48に出力する。 続いて、無段変速制御のライン圧制御系について述べ
る。エンジン回転数センサ19,スロットル開度センサ29
のエンジン回転数Neとスロットル開度θが入力するエン
ジントルク検索部50を有し、θ−Neのトルク特性マップ
からエンジントルクTを求める。このエンジントルクT
と実変速比算出部40の実変速比 の信号は、目標ライン圧設定部51に入力し、エンジント
ルクに応じた必要ライン圧と実変速比 の積で目標ライン圧PLdを定める。一方、エンジン回転
数によりポンプ吐出圧が変化するのに伴いライン圧最大
値が変動することから、この変動状態を検出するためエ
ンジン回転数Neと実変速比 が入力する最大ライン圧検索部52を有し、 のマップにより最大ライン圧PLmを求める。目標ライン
圧PLdと最大ライン圧PLmは減圧値算出部53に入力し、最
大ライン圧PLmに対する目標ライン圧PLdの割合でライン
圧PLRを算出するのであり、これがデューティ比検索部5
4に入力してライン圧PLRに応じたデューティ比Dを定め
る。そして、このデューティ信号が駆動部55を介してラ
イン圧制御用ソレノイド弁56に出力するように構成され
ている。 そこで、上記制御系において急減速時の変速スピード
増大対策として、ブレーキ操作を検出するブレーキスイ
ッチ60,セカンダリプーリ回転数センサ22の車速に応じ
たセカンダリ回転数Nsが入力し、その単位時間当りの変
化量から減速度dNs/dtを算出する減速度算出部61を有す
る。これらのブレーキおよび減速度の信号は急減速判定
部62に入力し、ブレーキ時に所定の減速度以上の場合は
急減速と判定する。また、ライン圧制御系のデューティ
比検索部54の出力側にはデューティ比補正部63が付加さ
れ、上記急減速信号が入力すると車両停止後も含む一定
時間、ライン圧を例えば最大にするデューティ比を補正
するように構成される。 次いで、このように構成された無段変速機の制御装置
の作用において説明する。 先ず、エンジン1からのアクセルの踏込みに応じた動
力が、電磁クラッチ2,前後進切換装置3を介して無段変
速機4のプライマリプーリ14に入力し、駆動ベルト16,
セカンダリプーリ15により変速した動力が出力し、これ
が駆動輪9側に伝達することで走行する。 そして上記走行中において、実変速比 の値が大きい低速段においてエンジントルクTが大きい
ほど目標ライン圧が大きく設定され、これに相当するデ
ューティ信号がソレノイド弁56に入力して制御圧を生成
し、その平均化した圧力でライン圧制御することで、ラ
イン圧PLを高くする。そして高速段に移行するにつれて
変速比 が小さくなり、エンジントルクTも小さくなるに従い同
様に作用することで、ライン圧PLは低下するように制御
されるのであり、こうして常に駆動ベルト16での伝達ト
ルクに相当するプーリ押付け力を作用する。 上記ライン圧PLは、常にセカンダリシリンダ15aに供
給されており、ソレノイド弁48の制御圧による図示しな
い変速速度制御弁によりプライマリシリンダ14aに給排
油することで、変速速度制御されるのであり、これを以
下に説明する。 先ず、プライマリプーリ回転数センサ21,セカンダリ
プーリ回転数センサ22およびスロットル開度センサ29か
らの信号Np,Ns,θが読込まれ、制御ユニット20の実変速
比算出部40で実変速比 を求める。また、目標プライマリ回転数検索部41では実
変速比 スロットル開度θにより一旦目標プライマリ回転数NPD
がマップにより検索され、目標変速比算出部42でこの目
標プライマリ回転数NPDに対応した目標変速比isが算出
される。従って、プライマリ回転数一定の領域では、目
標変速比isがNs−θ法により算出したものと同一の固定
値になるが、プライマリ回転数可変の領域では、目標変
速比isがNs−θ法により算出したものに比べ、低速段側
にオフセットして設定され、更にその目標変速比isが自
ら変化する値になる。 これらの実変速比 目標変速比isおよび目標変速比変化速度算出部43のdis/
dt,係数設定部44の係数K1,K2を用いて変速速度算出部4
5で変速速度di/dtを求める。そして、デューティ比検索
部46で変速速度di/dtと実変速比iに基づいてデューテ
ィ比Dが検索される。 上記デューティ信号は、ソレノイド弁48に入力してパ
ルス状の制御圧を生成し、これにより変速速度制御弁を
給油と排油の2位置で繰返し動作する。ここでデューテ
ィ比が小さくなると、オフ時間により変速速度制御弁は
給油位置での動作時間が長くなってプライマリシリンダ
14aに給油するようになり、こうしてアップシフトす
る。一方、デューティ比が大きくなると、逆にオン時間
により排油位置での動作時間が長くなってプライマリシ
リンダ14aは排油され、これによりダウンシフトする。
そしてこの場合の変速速度di/dtはデューティ比の変化
に対応していることから、目標変速比isと実変速比 の偏差が小さい場合は、デューティ比の変化が小さくプ
ライマリシリンダ14aの流量変化が少ないことで変速ス
ピードが遅くなる。一方、目標変速比isと実変速比 の偏差が大きくなるに従ってデューティ比の変化により
プライマリシリンダ14aの流量変化が増して、変速スピ
ードが速くなる。 こうして、低速段と高速段の変速全域において、変速
速度を変えながらアップシフトまたはダウンシフトして
無段階に変速することになる。 次いで、急減速時のダウンシフトの作用を第3図のフ
ローチャート図と第4図の特性図を用いて述べる。 先ず、ブレーキ操作を伴う減速時には、ブレーキスイ
ッチ60のオン信号が急減速判定部62に入力して判定可能
になる。一方、このとき急減速算出部61で減速度が算出
されており、設定値以下の緩減速の場合は補正されな
い。このため、変速速度制御系において目標変速比isが
漸増して、プライマリプーリ14の油圧シリンダ14aのプ
ライマリ圧Ppが低下するのに伴い、プライマリプーリ1
4,セカンダリプーリ15のベルト16がセカンダリプーリ15
の側に移行して実変速比 も追従するように漸増することで、ダウンシフトする。
そしてこのとき、実変速比 が増大するのに応じて、ライン圧制御系でライン圧と共
にセカンダリプーリ15の油圧シリンダ15aのセカンダリ
圧Psも上昇制御される。 ところで、減速度が設定値以上の急減速の場合は、第
3図のようにタイマTmで一定時間Aが設定され、ライン
圧制御系のデューティ比補正部63でライン圧が増大補正
される。このため、セカンダリ圧Psは第4図のように例
えば最大に急上昇して、油圧低下中のプライマリ圧Ppと
の差圧が上述に比べて非常に大きくなる。従って、プラ
イマリプーリ14,セカンダリプーリ15とベルト16におい
て高速段のためのプライマリプーリ14側に多く巻付いて
いるベルト16は、上記大きい差圧により迅速にセカンダ
リプーリ15側に移行するようになる。こうして、かかる
急減速時には、目標変速比isと実変速比 との偏差による変速スピードの増大に加え、プライマリ
圧Ppとセカンダリ圧Psとの差圧により機械的に変速スピ
ードは更に増大し、第4図のように目標変速比isに対し
実変速比 は少ない遅れでダウンシフトしながら最大変速比 に戻る。 一方、上記ライン圧と共にセカンダリ圧の最大補正は
車両停止後も継続することで、戻りきる以前に再加速さ
れて大きいトルクが入力する場合も、ライン圧が充分確
保されているのでベルトスリップを生じること無くその
トルク伝達を行う。 以上、本発明の一実施例について述べたが、制御方式
の異なる場合にも同様に適用可能である。 【発明の効果】 以上述べてきたように、本発明によれば、 減速時のダウンシフトにおいて、急減速の場合はプラ
イマリ圧とセカンダリ圧との差圧により機械的に変速ス
ピードの増大を促すので、車両の停止又は停止付近での
実変速比の戻り不良が防止される。このときライン圧は
増大補正されているため、再加速時のベルトストリップ
に伴うプーリ,ベルトの損傷を防ぐことが可能になる。 急減速を判断してライン圧の増大補正するだけである
から、制御が容易であり、ライン圧制御の点もで有利に
なる。
関し、詳しくは、急減速時の低速段へのダウンシフト戻
り不良の改善策に関する。 【従来の技術】 この種の無段変速機においては、過渡状態の追従性と
共に、オーバシュートやハンチング等を生じないように
収束性も良好に行うように変速制御することが考えられ
ている。このため、例えば目標変速比の目標値と実変速
比の実際値との偏差,収束性を加味した要素等により操
作量を変速速度で求めて変速速度制御することが提案さ
れている。そして種々の特別な走行条件,エンジンまた
は駆動系等の状態により、目標値や操作量を更に補正し
て最適化する傾向にある。 ここで、減速時には加速の場合と逆に車速の低下等に
応じて目標変速比が高速段の小さい状態から徐々に大き
く設定され、実変速比をこの目標変速比に追従させてダ
ウンシフトする。ところで、この減速時においてブレー
キ操作で急減速する場合は、目標変速比の変化が急激で
あるが、高速段ではライン圧が低くてプライマリ圧との
差圧が小さいことで、ベルトのセカンダリプーリ側への
移行,即ち実変速比の変化が第5図のように遅れる。こ
の結果として、車両停止時に最大変速比iLまで戻りきら
ない場合がある。従って、停止直後に発進する場合はエ
ンジンはアイドリング状態であり、オイルポンプの吐出
量が足りず、また途中の変速比ipの付近からアップシフ
トすることになってライン圧の増大を抑制し、ベルトス
リップを生じてベルト,プーリを損傷する恐れがある。 従来、上記無段変速機の変速制御において、特にブレ
ーキ時のダウンシフト制御に関しては、例えば特開昭58
−170958号公報の先行技術がある。ここで、ブレーキの
作動信号が入力すると、減速比制御機構により直ちにダ
ウンシフトを開始することが示されている。 【発明が解決しようとする問題点】 ところで、上記先行技術のものにあっては、ブレーキ
信号のみでダウンシフトを開始するので、緩減速時には
惰行性に欠ける。またダウンシフト開始点が任意に設定
されて、最低変速ラインに沿ったダウンシフトをしなく
なり、エンジン回転数やライン圧の不必要な上昇を招い
て好ましくない。 本発明は、このような点に鑑み、急減速時のみ実変速
比の変速スピードの増大を促して、戻り不良を防止する
ようにした無段変速機の制御装置を提供することを目的
としている。 【問題点を解決するための手段】 上記目的を達成するため、本発明は、セカンダリプー
リの油圧シリンダに常にライン圧を作用し、プライマリ
プーリの油圧シリンダに目標変速比に応じ給排油して実
変速比を追従制御する制御系において、ブレーキ操作と
車速の減速度により判断する急減速判定部を有し、急減
速判断した場合は、上記セカンダリプーリの油圧シリン
ダのライン圧によるセカンダリ圧を増大補正するように
構成されている。 【作用】 上記構成に基づき、ブレーキ時の減速状態からダウン
シフトに遅れを生じ易い急減速の場合は、ライン圧と共
にセカンダリ圧が例えば最大に補正されることで、油圧
低下してダウンシフト作用するプライマリ圧とセカンダ
リ圧との差圧が増大して、プライマリプーリとセカンダ
リプーリとの間のベルトは迅速にセカンダリプーリ側に
移行し易くなり、これによりダウンシフトへの変速スピ
ードを増すようになる。 こうして本発明では、急減速時には変速スピードのア
ップにより迅速にダウンシフトして戻り不良を防ぐこと
が可能となる。 【実施例】 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 第1図において、電磁クラッチにベルト式無段変速機
を組合わせた駆動系の全体構成について説明する。エン
ジン1は、電磁粉式等の電磁クラッチ2,前後進切換装置
3を介して無段変速機4に連結し、無段変速機4から1
組のリダクションギヤ5,出力軸6,ディファレンシャルギ
ヤ7および車軸8を介して駆動輪9に伝動構成される。 電磁粉式クラッチ2は、エンジンクランク軸10にドラ
イブメンバ2aを、入力軸11にクラッチコイル2cを具備し
たドリブンメンバ2bを有する。そしてクラッチコイル2c
に流れるクラッチ電流により両メンバ2a,2bの間のギャ
ップに電磁粉を鎖状に結合して集積し、これによる結合
力でクラッチ接断およびクラッチトルクを可変制御す
る。 前後進切換装置3は、入力軸11と変速機主軸12との間
にギヤとハブやスリーブにより同期噛合式に構成されて
おり、少なくとも入力軸11を主軸12に直結する前進位置
と、入力軸11の回転を逆転して主軸12に伝達する後退位
置とを有する。 無段変速機4は、主軸12とそれに平行配置された副軸
13とを有し、主軸12には油圧シリンダ14aを備えたプー
リ間隔可変のプライマリプーリ14が、副軸13には同様に
油圧シリンダ15aを備えたセカンダリプーリ15が設けら
れる。また、両プーリ14,15には駆動ベルト16が巻付け
られ、両シリンダ14a,15aは油圧制御回路17に回路構成
される。そして両シリンダ14a,15aには伝達トルクに応
じたライン圧を供給してプーリ押付力を付与し、プライ
マリ圧により駆動ベルト16のプーリ14,15に対する巻付
け径の比率を変えて無段階に変速制御するように構成さ
れている。 次いで、電磁粉式クラッチ2と無段変速機4の電子制
御系について説明する。エンジン1のエンジン回転数セ
ンサ19,無段変速機4のプライマリプーリ回転数センサ2
1,セカンダリプーリ回転数センサ22,エアコンやチョー
クの作動状況を検出するセンサ23,24を有する。また、
操作系のシフトレバー25は、前後進切換装置3に機械的
に結合しており、リバース(R),ドライブ(D),ス
ポーティドライブ(Ds)の各レンジを検出するシフト位
置センサ26を有する。更に、アクセルペダル27にはアク
セル踏込み状態を検出するアクセルスイッチ28を有し、
スロットル弁側にスロットル開度センサ29を有する。 そして上記スイッチおよびセンサの種々の信号は、電
子制御ユニット20に入力し、マイコン等を使用してソフ
ト的に処理される。そして電子制御ユニット20から出力
するクラッチ制御信号が電磁クラッチ2に、変速制御信
号およびライン圧制御信号が無段変速機4の油圧制御回
路17に入力して、各制御動作を行うようになっている。 第2図において、制御ユニット20の電磁クラッチ制御
系と無段変速制御系について説明する。 先ず、電磁クラッチ制御系においては、エンジン回転
数Neとシフト位置センサ26のR,D,Ds以外のパーキング
(P),ニュートラル(N)レンジの信号が入力する逆
励磁モード判定部32を有し、例えばNe<300rpmの場合、
またはP,Nレンジの場合に逆励磁モードと判定し、出力
判定部33により通常とは逆向きの微少電流を流す。そし
て電磁クラッチ2の残留磁気を除いて完全に解放する。
また、この逆励磁モード判定部32の判定出力信号,アク
セルスイッチ28の踏込み信号およびセカンダリプーリ回
転数センサ22の車速V信号が入力する通電モード判定部
34を有し、発進等の走行状態を判別し、この判別信号
が、発進モード電流設定部35,ドラッグモード電流設定
部36,直結モード電流設定部37に入力する。 発進モード電流設定部35は、通常の発進またはエアコ
ン,チョーク使用の発進の場合において、エンジン回転
数Ne等との関係で発進特性を各別に設定する。そしてス
ロットル開度θ,車速V,R,D,Dsの各走行レンジにより発
進特性を補正して、クラッチ電流を設定する。ドラッグ
モード電流設定部36は、R,D,Dsの各レンジにおいて低車
速でアクセル開放の場合に微少のドラッグ電流を定め,
電磁クラッチ2にドラッグトルクを生じてベルト,駆動
系のガタ詰めを行い、発進をスムーズに行う。またこの
モードでは、Dレンジのクラッチ解放後の車両停止直前
までは零電流に定め、惰行性を確保する。直結モード電
流設定部37は、R,D,Dsの各レンジにおいて車速Vとスロ
ットル開度θの関係により直結電流を定め、電磁クラッ
チ2を完全係合し、かつ係合状態での節電を行う。これ
らの電流設定部35,36,37の出力信号は、出力判定部33に
入力し、その指示に従ってクラッチ電流を定める。 次いで、無段変速制御の変速速度制御系について述べ
ると、プライマリプーリ回転数センサ21,セカンダリプ
ーリ回転数センサ22のプライマリ回転数Npとセカンダリ
回転数Nsは実変速比算出部40に入力し、実変速比 により実変速比 を算出する。この実変速比 とスロットル開度センサ29のスロットル開度θは目標プ
ライマリ回転数検索部41に入力し、R,D,Dsの各レンジ毎
に変速パターンに基づく のマップを用いて目標プライマリ回転数NPDを検索す
る。目標プライマリ回転数NPDとセカンダリ回転数Nsは
目標変速比算出部42に入力し、目標変速比isがis=NPD/
Nsにより算出される。そしてこの目標変速比isは目標変
速比変化速度算出部43に入力し、一定時間の目標変速比
isの変化量により目標変速比変化速度dis/dtを算出す
る。そしてこれらの実変速比 目標変速比is,目標変速比変化速度dis/dtと、係数設定
部44の係数K1,K2は変速速度算出部45に入力し、変速速
度di/dtを以下により算出する。 上記式において、 は目標と実際の変速比偏差の制御量、dis/dtは制御系の
遅れ補正要素である。 上記変速速度di/dt,実変速比 はデューティ比検索部46に入力する。ここで、操作量の
デューティ比Dが、 の関係で設定されることから、アップシフトとダウンシ
フトにおいてデューティ比Dが のマップを用いて検索される。そしてこの操作量のデュ
ーティ比Dの値は、駆動部47を介して油圧制御回路17の
変速速度制御用ソレノイド弁48に出力する。 続いて、無段変速制御のライン圧制御系について述べ
る。エンジン回転数センサ19,スロットル開度センサ29
のエンジン回転数Neとスロットル開度θが入力するエン
ジントルク検索部50を有し、θ−Neのトルク特性マップ
からエンジントルクTを求める。このエンジントルクT
と実変速比算出部40の実変速比 の信号は、目標ライン圧設定部51に入力し、エンジント
ルクに応じた必要ライン圧と実変速比 の積で目標ライン圧PLdを定める。一方、エンジン回転
数によりポンプ吐出圧が変化するのに伴いライン圧最大
値が変動することから、この変動状態を検出するためエ
ンジン回転数Neと実変速比 が入力する最大ライン圧検索部52を有し、 のマップにより最大ライン圧PLmを求める。目標ライン
圧PLdと最大ライン圧PLmは減圧値算出部53に入力し、最
大ライン圧PLmに対する目標ライン圧PLdの割合でライン
圧PLRを算出するのであり、これがデューティ比検索部5
4に入力してライン圧PLRに応じたデューティ比Dを定め
る。そして、このデューティ信号が駆動部55を介してラ
イン圧制御用ソレノイド弁56に出力するように構成され
ている。 そこで、上記制御系において急減速時の変速スピード
増大対策として、ブレーキ操作を検出するブレーキスイ
ッチ60,セカンダリプーリ回転数センサ22の車速に応じ
たセカンダリ回転数Nsが入力し、その単位時間当りの変
化量から減速度dNs/dtを算出する減速度算出部61を有す
る。これらのブレーキおよび減速度の信号は急減速判定
部62に入力し、ブレーキ時に所定の減速度以上の場合は
急減速と判定する。また、ライン圧制御系のデューティ
比検索部54の出力側にはデューティ比補正部63が付加さ
れ、上記急減速信号が入力すると車両停止後も含む一定
時間、ライン圧を例えば最大にするデューティ比を補正
するように構成される。 次いで、このように構成された無段変速機の制御装置
の作用において説明する。 先ず、エンジン1からのアクセルの踏込みに応じた動
力が、電磁クラッチ2,前後進切換装置3を介して無段変
速機4のプライマリプーリ14に入力し、駆動ベルト16,
セカンダリプーリ15により変速した動力が出力し、これ
が駆動輪9側に伝達することで走行する。 そして上記走行中において、実変速比 の値が大きい低速段においてエンジントルクTが大きい
ほど目標ライン圧が大きく設定され、これに相当するデ
ューティ信号がソレノイド弁56に入力して制御圧を生成
し、その平均化した圧力でライン圧制御することで、ラ
イン圧PLを高くする。そして高速段に移行するにつれて
変速比 が小さくなり、エンジントルクTも小さくなるに従い同
様に作用することで、ライン圧PLは低下するように制御
されるのであり、こうして常に駆動ベルト16での伝達ト
ルクに相当するプーリ押付け力を作用する。 上記ライン圧PLは、常にセカンダリシリンダ15aに供
給されており、ソレノイド弁48の制御圧による図示しな
い変速速度制御弁によりプライマリシリンダ14aに給排
油することで、変速速度制御されるのであり、これを以
下に説明する。 先ず、プライマリプーリ回転数センサ21,セカンダリ
プーリ回転数センサ22およびスロットル開度センサ29か
らの信号Np,Ns,θが読込まれ、制御ユニット20の実変速
比算出部40で実変速比 を求める。また、目標プライマリ回転数検索部41では実
変速比 スロットル開度θにより一旦目標プライマリ回転数NPD
がマップにより検索され、目標変速比算出部42でこの目
標プライマリ回転数NPDに対応した目標変速比isが算出
される。従って、プライマリ回転数一定の領域では、目
標変速比isがNs−θ法により算出したものと同一の固定
値になるが、プライマリ回転数可変の領域では、目標変
速比isがNs−θ法により算出したものに比べ、低速段側
にオフセットして設定され、更にその目標変速比isが自
ら変化する値になる。 これらの実変速比 目標変速比isおよび目標変速比変化速度算出部43のdis/
dt,係数設定部44の係数K1,K2を用いて変速速度算出部4
5で変速速度di/dtを求める。そして、デューティ比検索
部46で変速速度di/dtと実変速比iに基づいてデューテ
ィ比Dが検索される。 上記デューティ信号は、ソレノイド弁48に入力してパ
ルス状の制御圧を生成し、これにより変速速度制御弁を
給油と排油の2位置で繰返し動作する。ここでデューテ
ィ比が小さくなると、オフ時間により変速速度制御弁は
給油位置での動作時間が長くなってプライマリシリンダ
14aに給油するようになり、こうしてアップシフトす
る。一方、デューティ比が大きくなると、逆にオン時間
により排油位置での動作時間が長くなってプライマリシ
リンダ14aは排油され、これによりダウンシフトする。
そしてこの場合の変速速度di/dtはデューティ比の変化
に対応していることから、目標変速比isと実変速比 の偏差が小さい場合は、デューティ比の変化が小さくプ
ライマリシリンダ14aの流量変化が少ないことで変速ス
ピードが遅くなる。一方、目標変速比isと実変速比 の偏差が大きくなるに従ってデューティ比の変化により
プライマリシリンダ14aの流量変化が増して、変速スピ
ードが速くなる。 こうして、低速段と高速段の変速全域において、変速
速度を変えながらアップシフトまたはダウンシフトして
無段階に変速することになる。 次いで、急減速時のダウンシフトの作用を第3図のフ
ローチャート図と第4図の特性図を用いて述べる。 先ず、ブレーキ操作を伴う減速時には、ブレーキスイ
ッチ60のオン信号が急減速判定部62に入力して判定可能
になる。一方、このとき急減速算出部61で減速度が算出
されており、設定値以下の緩減速の場合は補正されな
い。このため、変速速度制御系において目標変速比isが
漸増して、プライマリプーリ14の油圧シリンダ14aのプ
ライマリ圧Ppが低下するのに伴い、プライマリプーリ1
4,セカンダリプーリ15のベルト16がセカンダリプーリ15
の側に移行して実変速比 も追従するように漸増することで、ダウンシフトする。
そしてこのとき、実変速比 が増大するのに応じて、ライン圧制御系でライン圧と共
にセカンダリプーリ15の油圧シリンダ15aのセカンダリ
圧Psも上昇制御される。 ところで、減速度が設定値以上の急減速の場合は、第
3図のようにタイマTmで一定時間Aが設定され、ライン
圧制御系のデューティ比補正部63でライン圧が増大補正
される。このため、セカンダリ圧Psは第4図のように例
えば最大に急上昇して、油圧低下中のプライマリ圧Ppと
の差圧が上述に比べて非常に大きくなる。従って、プラ
イマリプーリ14,セカンダリプーリ15とベルト16におい
て高速段のためのプライマリプーリ14側に多く巻付いて
いるベルト16は、上記大きい差圧により迅速にセカンダ
リプーリ15側に移行するようになる。こうして、かかる
急減速時には、目標変速比isと実変速比 との偏差による変速スピードの増大に加え、プライマリ
圧Ppとセカンダリ圧Psとの差圧により機械的に変速スピ
ードは更に増大し、第4図のように目標変速比isに対し
実変速比 は少ない遅れでダウンシフトしながら最大変速比 に戻る。 一方、上記ライン圧と共にセカンダリ圧の最大補正は
車両停止後も継続することで、戻りきる以前に再加速さ
れて大きいトルクが入力する場合も、ライン圧が充分確
保されているのでベルトスリップを生じること無くその
トルク伝達を行う。 以上、本発明の一実施例について述べたが、制御方式
の異なる場合にも同様に適用可能である。 【発明の効果】 以上述べてきたように、本発明によれば、 減速時のダウンシフトにおいて、急減速の場合はプラ
イマリ圧とセカンダリ圧との差圧により機械的に変速ス
ピードの増大を促すので、車両の停止又は停止付近での
実変速比の戻り不良が防止される。このときライン圧は
増大補正されているため、再加速時のベルトストリップ
に伴うプーリ,ベルトの損傷を防ぐことが可能になる。 急減速を判断してライン圧の増大補正するだけである
から、制御が容易であり、ライン圧制御の点もで有利に
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の無段変速機の制御装置の実施例の概略
を示す構成図、 第2図は電子制御系のブロック図、 第3図は作用のフローチャート図、 第4図は急減速時の特性図、 第5図は従来例の特性図である。 4…無段変速機、14…プライマリプーリ、14a…油圧シ
リンダ、15…セカンダリプーリ、15a…油圧シリンダ、1
6…ベルト、48…変速制御用ソレノイド弁、56…ライン
圧制御用ソレノイド弁、60…ブレーキスイッチ、61…減
速度算出部、62…急減速判定部、63…デューティ比補正
部
を示す構成図、 第2図は電子制御系のブロック図、 第3図は作用のフローチャート図、 第4図は急減速時の特性図、 第5図は従来例の特性図である。 4…無段変速機、14…プライマリプーリ、14a…油圧シ
リンダ、15…セカンダリプーリ、15a…油圧シリンダ、1
6…ベルト、48…変速制御用ソレノイド弁、56…ライン
圧制御用ソレノイド弁、60…ブレーキスイッチ、61…減
速度算出部、62…急減速判定部、63…デューティ比補正
部
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.セカンダリプーリの油圧シリンダに常にライン圧を
作用し、プライマリプーリの油圧シリンダに目標変速比
に応じ給排油して実変速比を追従制御する制御系におい
て、 ブレーキ操作と車速の減速度とにより判断する急減速判
定手段を有し、 該急減速判定手段で急減速判断した場合は、上記ライン
圧を制御するライン圧制御系に、上記セカンダリプーリ
の油圧シリンダのライン圧によるセカンダリ圧を増大補
正する補正手段を設けることを特徴とする無段変速機の
制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62255858A JP2876209B2 (ja) | 1987-10-09 | 1987-10-09 | 無段変速機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62255858A JP2876209B2 (ja) | 1987-10-09 | 1987-10-09 | 無段変速機の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0198747A JPH0198747A (ja) | 1989-04-17 |
JP2876209B2 true JP2876209B2 (ja) | 1999-03-31 |
Family
ID=17284562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62255858A Expired - Lifetime JP2876209B2 (ja) | 1987-10-09 | 1987-10-09 | 無段変速機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2876209B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5937751B2 (ja) * | 2013-03-22 | 2016-06-22 | ジヤトコ株式会社 | ベルト式無段変速機の制御装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2625737B2 (ja) * | 1987-07-06 | 1997-07-02 | トヨタ自動車株式会社 | ベルト式無段変速機を備えた車両の制御装置 |
-
1987
- 1987-10-09 JP JP62255858A patent/JP2876209B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0198747A (ja) | 1989-04-17 |
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