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JP2873879B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2873879B2
JP2873879B2 JP2328314A JP32831490A JP2873879B2 JP 2873879 B2 JP2873879 B2 JP 2873879B2 JP 2328314 A JP2328314 A JP 2328314A JP 32831490 A JP32831490 A JP 32831490A JP 2873879 B2 JP2873879 B2 JP 2873879B2
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liquid
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、記録手段から被記録材へインクを吐出させ
て記録を行なうインクジェット記録装置に関する。
〔従来の技術〕
コンピューターやワードプロセッサ等と併用された
り、あるいは単独に使用されるプリンタ、複写機、ファ
クシミリ等の記録装置は、画像情報に基づいて、紙やプ
ラスチック薄板等の被記録材に画像を形成していくよう
に構成されている。
前記記録装置は、記録方式により、インクジェット
式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等
に分けることができる。
そのうち、インクジェット式(インクジェット記録装
置)は、記録手段から被記録材にインクを吐出させて記
録を行なうものであり、高精細な画像を高速で記録する
ことができ、ノンインパクト方式であるため騒音が少な
く、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記録
するのが容易であるなどの利点を有している。
特に、インク吐出エネルギーとして熱を利用するイン
クジェット式の記録手段(記録ヘッド)を使用するイン
クジェット記録装置の場合は、エッチング、蒸着、スパ
ッタリング等の半導体製造プロセスを経て、基板上に製
膜された電気熱変換体、電極、液路壁、天板などを形成
することにより、高密度の液路配置(吐出口配置)を有
するものを容易に製造することができる。
また、上記インク(記録液)は、一般に、水、溶剤、
染料、顔料などで構成されている。インクジェット記録
装置では、画像信号に応じて、このようなインクを対向
する被記録材に向けて飛翔させることにより、画像を形
成していく。その場合、被記録材は記録手段との間に一
定の隙間を保って搬送する必要がある。
そこで、記録手段に対する記録材の記録面の位置を規
制するための被記録材案内面を形成する手段として、搬
送ローラおよびプラテンを使用する構成の他に、搬送手
段を兼ねたエンドレス状のベルトあるいはドラムを使用
する場合が多い。
〔発明が解決しようとする技術的課題〕
しかしながら、従来のインクジェット記録装置にあっ
ては、吐出インクの飛散や被記録材の案内不良などによ
ってインクが被記録材以外に付着してしまい、被記録材
の裏面が汚れたり、錆が発生することがあった。
また、被記録材を静電吸着力によって搬送するよう
に、搬送部材(ベルトやドラムなど)の表面を絶縁体と
し、被記録材に電荷を注入するような搬送系の場合に
は、導電性のインクが搬送部材に付着することによりそ
の表面抵抗が低下し、そのため、電荷が漏洩するなどし
て吸着力が減少し、被記録材が案内面から浮いて記録ヘ
ッドに接触したり、他のガイド部材などに突き当たった
りして、搬送不良の原因となる場合があった。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は、被記録材案内面の清掃能力を
向上させ、記録装置の信頼性および記録画像の品質を向
上させることができ、加えて、被記録材案内面の絶縁性
低下による吸着力低下を阻止して、搬送不良を防止する
ことができるインクジェット記録装置を提供することで
ある。
〔課題解決のための手段〕
本発明は、上記目的を達成するため、記録手段から被
記録材へインクを吐出させて記録を行うインクジェット
記録装置において、前記記録手段に対する前記被記録材
の記録面の位置を規制するための被記録材案内面を備
え、該案内面に前記被記録材を静電吸着して前記被記録
材を搬送する静電吸着搬送部材と、前記インクの電気抵
抗値より高い電気抵抗値の液体を用いて前記静電吸着搬
送部材を清掃する清掃部材と、を有することを特徴とす
る。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第2図は本発明の一実施例によるインクジェット記録
装置の全体構成を示す縦断面図であり、第1図第2図の
インクジェット記録装置の記録部および搬送手段の構造
を示す縦断面図である。
第2図において、装置本体に着脱可能に装着された給
紙カセット6内には被記録材7が積載状態で収納されて
おり、該給紙カセット6の出口近傍には被記録材7を1
枚づつ送り出すためのピックアップローラ8が配設さ
れ、該ピックアップローラ8と静電吸着ベルト(搬送ベ
ルト)4との間には、送給ローラ9、ガイド部材10、レ
ジストローラ(送給ローラ)11が配設されている。
前記レジストローラ11は、記録手段1による記録のタ
イミングを取るためのものである。被記録材7は前記レ
ジストローラ11によってタイミングを取りながら、エン
ドレスベルト状の搬送ベルト4上へ送給され、該搬送ベ
ルト4によって記録手段(記録ヘッド)1B、1C、1M、1Y
と対向する記録部を通して搬送される。
第1図および第2図において、記録手段としての記録
ヘッド1B、1C、1M、1Yは、ブロック2に位置決め装着さ
れている。図示の例では4個の記録ヘッドが使用されて
おり、フルカラー記録の場合には、これらの記録ヘッド
1B、1C、1M、1Yは、例えば、ブラック、シアン、マゼン
タ、イエローの各色のインクで記録するのに使用され
る。
なお、以下の説明では、前記4個の記録手段(記録ヘ
ッド)1B、1C、1M、1Yの全体を示す場合および任意の一
つを示す場合とも、単に記録手段1または記録ヘッド1
で示す。
第2図において、前記ブロック2の斜め上部には、前
記記録手段2の吐出回復を行なうための回復手段3が配
置されている。
前記ブロック2および前記回復手段3は所定の位置へ
移動可能に支持されており、記録時には実線で示す位置
にあるが、回復操作時を含む非記録時には、該ブロック
2を支点12回りに回動させて二点鎖線2の位置へ移動さ
せた後、前記回復手段3を同じく二点鎖線で示す位置へ
移動させることにより、該回復手段3に設けた多孔質部
材またはキャップを各記録ヘッド1のインク吐出部(吐
出口面)当接させてキャッピング(密閉)するように構
成されている。
第1図および第2図において、用紙やプラスチック薄
板等のシート状の被記録材7は、エンドレスベルト状の
搬送ベルト4により、記録部を通して搬送される。この
搬送ベルト4は、その走行経路の所定位置に配置された
帯電ローラ17により電荷を与えられ、送給された用紙や
プラスチック薄板等の被記録材7を静電吸着し得る静電
吸着部材(ベルト)で形成されている。
前記静電吸着ベルト4の記録手段と対向する部分は、
バックプラテン5によって搬送経路を規制され、該記録
手段1の吐出口面に対する被記録材7の記録面の位置を
規制するための被記録材案内面18を形成している。この
記録部における記録手段1と被記録材7との隙間は、例
えば、0.5mm±0.1mmなど、高い精度で狭い間隔に保たれ
ている。
前記静電吸着ベルト4の記録手段1より上流側の位置
には、被記録材7の記録面側の電荷を除くための除電マ
イラー19が配設されており、被記録材7を除電すること
により、前記静電吸着ベルト4による該被記録材7の吸
着力を増大させて、該被記録材7を該静電吸着ベルト4
に確実に密着させて搬送することができる。
すなわち、被記録材7は、静電吸着ベルト4からほと
んど浮くことなく、該ベルト上にしっかり吸着させて搬
送されるので、前述のように記録手段1と被記録材案内
面18との間の狭い隙間を通して搬送することができる。
第2図において、前記エンドレスベルト状の搬送ベル
ト4の後流側には、記録された被記録材7の画像インク
の乾燥定着を促進するためのヒーター13およびファン14
を有する定着手段が配設されており、その後流側の出口
部には被記録材7を装置本体外へ排出するための排紙ロ
ーラ15が設けられており、装置本体外部には排出された
被記録材7を順次ストックするためのトレイ16が設けら
れている。
前記記録手段(記録ヘッド)1は、熱エネルギーを利
用してインクを吐出するインクジェット記録手段であっ
て、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備え
たものである。
また、このインクジェット記録手段1は、前記電気熱
変換体によって印加される熱エネルギーにより生ずる膜
沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を
利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録を行なう
ものである。
第3図は、前記記録手段1のインク吐出部の構成を模
式的に示す部分斜視図である。第3図において、記録手
段1の基板21上には、薄膜23の層を介在させて、半導体
と同様の製造工程(薄膜成形法等)によって、複数の電
気熱変換体22およびこれらに対応する配線が形成されて
いる。前記電気熱変換体22は、図示のように、後述する
各吐出口および液路に対応する位置に配列されている。
前記基板21上(該基板21上の薄膜23の上)には、下面
に所定間隔で平行に形成された複数の液路壁24Aを有す
る液路形成部材24が接合されている。さらに、前記液路
形成部材24の上面には、天板25が接合されている。
前記各液路壁24Aの間に液路26が形成されるが、前記
液路形成部材24は、各液路26の内部の所定位置に前記各
電気熱変換体22が配置されるような位置関係で位置決め
接合されている。前記各液路壁24Aは所定の長さを有
し、各液路26の後端は、前記液路形成部材24と前記基板
21(または薄膜23)との間に形成される共通液室27に連
通している。
一方、各液路26の他端(先端)は記録ヘッド1の吐出
口面(フェイス面)28にて開口しており、それぞれの開
口部によって吐出口29が形成されている。
こうして、発熱抵抗体等の電気熱変換体22に通電(パ
ルス電圧の印加)してこれを発熱させることにより、液
路26内のインクを膜沸騰させ、その時の圧力変化により
吐出口29からインク滴を吐出させるインクジェット式の
記録手段(記録ヘッド)1が構成されている。
なお、前記記録手段1は、複数の吐出口29の配列方向
が被記録材7の搬送方向と交叉する姿勢で取り付けられ
る。
以上第1図〜第3図の構成を有するインクジェット記
録装置においては、被記録材7が各記録手段1と対向す
る時にきた時に、画像信号に応じてインクを吐出させて
画像を記録する。
その場合、記録手段1と被記録材7との隙間が広がる
と、インクの着弾点誤差が大きくなったりして良好な画
像記録が得られなくなる。一方、上記隙間が狭い場合に
は、静電吸着ベルト4の吸着力低下によって被記録材7
が該ベルト4から浮くと、被記録材7が記録ヘッド1に
接触し、画像不良や搬送不良が生じる。
すなわち、静電吸着ベルト4と被記録材7の間の静電
吸着力は、記録装置の信頼性および画像品質に大きな影
響を及ぼすものである。
ところで、インクジェット記録装置にあっては、イン
クを飛翔させる時、主滴は被記録材7に付着して画像を
形成するが、飛翔(吐出)時に発生する副滴(サテライ
ト)は霧状となって装置内に浮遊することになる。
この浮遊インクが発生すると、該ベルト4が汚れた
り、記録手段1に対向する被記録材案内面18で搬送不良
を生じるなどの不具合が発生する。
さらに、このような不具合によって、静電吸着ベルト
4に画像を形成したり、浮遊インクが静電吸着ベルト4
に付着堆積した場合には、インクが水、溶剤、染料等で
構成されているので、静電吸着ベルト4の表面が汚れる
ばかりでなく、該ベルト4の電気抵抗が低下し、絶縁不
良や電荷漏洩等が発生するようになる。
そこで、従来より、ブレードやインク吸収体によって
被記録材案内面18上のインクを清掃することが行なわれ
ているが、従来の方法ではブレードやインク吸収体を使
用するだけであったので、完全にインクを清掃すること
ができず、前述の問題が残されていた。
そこで、本実施例においては、第1図および第2図に
示すように、搬送ベルト(静電吸着ベルト)4の所定位
置に、該搬送ベルト4の表面を拭き取り清掃するための
可動性ブレード31と廃インク受け32の他に、シリコンオ
イル等のインクより電気抵抗の大きい液体を含浸させた
フェルト33が配設されている。
このフェルト33は、搬送ベルト4の被記録材案内面18
を拭き取り清掃するためのものであり、図示の例では、
前記ブレード31よりベルト走行方向下流側に配設されて
いる。
前記ブレード31および前記フェルト33は、それらのホ
ルダーによって支点34を中心に回動可能に支持されてお
り、所定の制御シーケンスに基づいて上方へ回動させる
ことにより、搬送ベルト4の被記録材案内面18に圧接さ
せて清掃動作を行なうように構成されている。
このようなクリーニング用のフェルト33を使用するこ
とにより、前記ブレード31では除去することができなか
ったインクを吸収して除去することが可能になった。
これと同時に、フェルト33で拭き取る際に、電気抵抗
の大きい液体が搬送ベルト4の表面に付着するので、該
搬送ベルト4の被記録材案内面18の絶縁性を保つことが
可能になった。
さらに、前記フェルト33を使用するので、これに粘度
の高いシリコンオイルを含浸させて清掃すれば、該フェ
ルト33の耐久性を向上させることができる。
一方、低粘度オイルを使用すれば、インクで記録した
被記録材7のカール(反り)現象を防止することができ
る。
こうして、画像形成に用いる液体(インク)と異なる
成分構成の液体を用いて、被記録材案内面18に付着した
インクを清掃除去することにより、清掃能力を向上さ
せ、記録装置の信頼性および画像品質を向上させ得るイ
ンクジェット記録装置が得られた。
また、インクより電気抵抗値が高い液体を用いて静電
吸着搬送部材を清掃するので、被記録材案内面18の絶縁
性低下による吸着力低下を阻止して、被記録材7の搬送
不良を防止することができるインクジェット記録装置が
得られた。
第4図は、本発明の他の実施例によるインクジェット
記録装置の記録部および搬送ベルトの構成を示す縦断面
図である。
第4図において、記録手段1の搬送方向上流側に配設
された除電マイラー19には、制御可能な電圧印加手段35
が接続されており、該除電マイラー19は、被記録材7上
に誘起される電荷の正負および大きさに応じて、該被記
録材7に強制的に電圧を印加し得るように構成されてい
る。
前記電圧印加手段35を設ける理由を以下に説明する。
静電吸着を行なう搬送系では、搬送ベルト4上の電荷
が形成する電界によって、インクの吐出方向が変化する
場合がある。例えば、搬送ベルト4の被記録材案内面18
に正の電荷を注入する場合には、被記録材7の裏面(ベ
ルト側)に負の電荷が誘起され、記録面に正の電荷が誘
起される。そこで、吸着力を強めるために除電マイラー
19によって記録面の電荷を除去することが行なわれる。
しかし、第1図の実施例のように、除電マイラー19を
単にアースするだけでは、被記録材7の電荷が完全に除
去されない場合がある。
このような電荷が残っている被記録材7に対してイン
クを飛翔させると、インク滴にも電荷が誘起される。こ
の誘起の仕方によって、例えば、主滴が負になり、副滴
が正になると、慣性力の小さい副滴は逆に吐出口面28側
へ吸引され、終には、吐出口29がインクで塞がって不吐
出または吐出不良の原因になる。
そこで、本実施例の構成によって、除電マイラー19
に、被記録材7上の正の電荷の大きさに応じて、強制的
に負の電荷を印加するように制御すれば、該被記録材7
上の残存電荷を打ち消すことができ、前述のような不吐
出や吐出不良を無くすことができる。
この場合、搬送ベルト4上の電荷の種類および強さ
は、時期および場所によって変動するので、この電荷の
変動に応じて除電マイラー19の印加電圧を制御すること
により、被記録材7上の電荷を完全に打ち消すことがで
きる。
なお、本実施例においても、前記フェルト33によって
搬送ベルト4に電気抵抗の大きい(導電性の低い)オイ
ルを塗布するので、搬送ベルト4上の部分的なインク汚
れ等による電荷変動を抑えることができる。
第4図の実施例は、以上説明した点で第1図〜第3図
の実施例と相違しているが、その他の部分では実質上同
じ構造をしており、したがって、対応する部分を同一符
号で示し、それらの詳細説明は省略する。
第4図の実施例によれば、前述の実施例の場合と同じ
効果が得られる他、除電マイラー19によって、搬送ベル
ト4の電荷を強制的に打ち消すように電圧を印加するの
で、被記録材7の吸着力低下を無くすことができ、記録
装置の一層の信頼性向上および画像品質向上を図り得る
インクジェット記録装置が得られた。
なお、前述の各実施例では、オイル含浸のフェルト33
を摺接させる場合を説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、例えば、フェルトの代わりに、多孔
質部材、布、紙など、オイルなど、液体を含浸させ得る
材質であれば、種々の材質を使用することができる。
また、フェルト33の形状構造も、ローラ形状にした
り、さらに回転可能に支持するなど、種々の態様で実施
することができる。
なお、本発明は、異なる色で記録する複数の記録手段
(記録ヘッド)を備えたカラーインクジェット記録装
置、1個の記録手段で記録するインクジェット記録装
置、あるいは色彩が同じで濃度が異なる複数の記録手段
を使用する諧調記録用のインクジェット記録装置など、
記録手段の個数に関係無く同様に適用でき、同様の作用
効果を達成し得るものである。
また、本発明は、被記録材に沿って移動するキャリッ
ジ上に記録手段(記録ヘッド)を搭載するシリアル記録
方式のインクジェット記録装置、あるいは被記録材の幅
方向記録領域の全体または一部に対応する長さのライン
記憶手段を用いるライン型のインクジェット記録装置な
ど、記録方式の種類に関係なく、同様に適用することが
でき、同様の効果を達成し得るものである。
さらに、以上の各実施例における記録手段(記録ヘッ
ド)としては、記録ヘッドとインクタンクを一体にした
変換可能なカートリッジタイプの記録手段、あるいは、
記録ヘッドとインクタンクを別体とし、例えば、カプラ
ーおよびチューブを介して結合する構造の記録手段な
ど、種々の構造の記録手段を使用することができる。
なお、本発明は、インクジェット記録装置であれば、
例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録
手段(記録ヘッド)を使用するものに適用できるが、中
でも、キヤノン株式会社によって提唱されているバルブ
ジェット方式のインクジェット記録装置において優れた
効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録
の高密度化、高精細化が達成できるからである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行なうのが好ましい。
この方式は、所謂オンデマンド型、コンティニュアス
型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド
型の場合には、液体(インク)が保持されているシート
や液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録
情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与
える少なくとも一つの駆動信号を印加することによっ
て、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録手
段(記録ヘッド)の熱作用面に膜沸騰させて、結果的に
この駆動信号に一対一対応し液体(インク)内の気泡を
形成出来るので有効である。
この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体
(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成す
る。
この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡
の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体
(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパル
ス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細
書、同第4345262号明細書に記載されているようなもの
が適している。
尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特
許第4313124号明細書に記載されている条件を採用する
と、更に優れた記録を行なうことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わ
せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部
が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特
許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用
いた構成も本発明に含まれるものである。
加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリ
ットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開
昭59年第123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収す
る開孔を吐出部に対応される構成を開示する特開昭59年
第138461号公報に基づいた構成としても本発明は有効で
ある。
すなわち、記録ヘッドの形態がどのようなものであっ
ても、本発明によれば、記録を確実に効率よく行なうこ
とができるようになるからである。
さらに、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対
応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対
しても、本発明は有効に適用できる。
そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組
み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形
成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよ
い。
加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装
置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装
着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体か
らのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプ
の記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にイン
クタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッド
を用いた場合にも本発明は有効である。
また、本発明に記録装置の構成として設けられる、記
録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので好まし
いものである。
これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対しての、
キャッピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手
段、電気熱変換体或これとは別の加熱素子或はこれらの
組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行
なう予備吐出モードを行なうことも安定した記録を行な
うために有効である。
また、搭載される記録ベッドの記録ないし個数につい
ても、例えば、単色のインクに対応して1個のみが設け
られたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインク
に対応して複数個数設けられるものであってもよい。
すなわち、例えば、記録装置の記録モードとしては、
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによる
か、いずれでもよいが、異なる色の複色カラー又は、混
色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも
本発明は極めて有効である。
さらに加えて、以上説明した本発明実施例において
は、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以
下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化
するもの、あるいは、インクジェット方式では、インク
自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってイ
ンクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するも
のが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが
液状をなすものであればよい。
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの
固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして
使用せしめることで防止するか、または、インクの蒸発
防止を目的として放置状態で固化するインクを用いるか
して、いずれにしても、熱エネルギーの記録信号に応じ
た付与によってインクが液化し、液状インクが吐出され
るものや、記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始
めるもの等のような、熱エネルギーによって初めて液化
する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能で
ある。
このような場合のインクは、特開昭54−56847号公報
あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、
多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物とし
て保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するよ
うな形態としてもよい。
本発明においては、上述した各インクに対しても最も
有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものであ
る。
さらに加えて、本発明によるインクジェット記録装置
の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像
出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合
わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなごとく、本発明によれば、記
録手段から被記録材へインクを吐出させて記録を行うイ
ンクジェット記録装置において、前記記録手段に対する
前記被記録材の記録面の位置を規制するための被記録材
案内面を備え、該案内面に前記被記録材を静電吸着して
前記被記録材を搬送する静電吸着搬送部材と、前記イン
クの電気抵抗値より高い電気抵抗値の液体を用いて前記
静電吸着搬送部材を清掃する清掃部材と、を有する構成
としたので、被記録材案内面の清掃能力を向上させ、記
録装置の信頼性および記録画像の品質を向上させること
ができ、加えて、インクより電気抵抗値が高い液体を用
いて静電吸着搬送部材を清掃することから、被記録材案
内面の絶縁性低下による吸着力低下を阻止して、搬送不
良を防止することができるインクジェット記録装置が提
供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるインクジェット記録装
置の記録部および搬送手段を示す縦断面図、第2図は第
1図の記録部および搬送手段を備えたインクジェット記
録装置の縦断面図、第3図は第1図中の記録手段のイン
ク吐出部の構造を模式的に示す一部破断部分斜視図、第
4図は本発明の他の実施例によるインクジェット記録装
置の記録部および搬送手段を示す縦断面図である。 以下に、図面中の主要な構成部分を表す符号を列挙す
る。 1、1B、1C、1M、1Y……記録手段(記録ヘッド)、4…
…搬送ベルト(静電吸着ベルト)、7……被記録材、11
……レジストローラ、17……帯電ローラ、18……被記録
材案内面(搬送ベルト表面)、19……除電マイラー、22
……電気熱変換体、26……液路、28……吐出口面、29…
…吐出口、31……ブレード、33……フェルト、35……電
圧印加手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/01,29/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録手段から被記録材へインクを吐出させ
    て記録を行うインクジェット記録装置において、 前記記録手段に対する前記被記録材の記録面の位置を規
    制するための被記録材案内面を備え、該案内面に前記被
    記録材を静電吸着して前記被記録材を搬送する静電吸着
    搬送部材と、 前記インクの電気抵抗値より高い電気抵抗値の液体を用
    いて前記静電吸着搬送部材を清掃する清掃部材と、 を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】前記記録手段が、熱エネルギーを利用して
    インクを吐出する記録手段であって、熱エネルギーを発
    生するための電気熱変換体を備えているインクジェット
    記録手段であることを特徴とする請求項1に記載のイン
    クジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記記録手段が、前記電気熱変換体によっ
    て印加される熱エネルギーにより生じる膜沸騰による気
    泡の成長によって生じる状態変化を利用して、吐出口よ
    りインクを吐出させることを特徴とする請求項2に記載
    のインクジェット記録装置。
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