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JP2872322B2 - 減圧鋳造方法 - Google Patents

減圧鋳造方法

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Publication number
JP2872322B2
JP2872322B2 JP888790A JP888790A JP2872322B2 JP 2872322 B2 JP2872322 B2 JP 2872322B2 JP 888790 A JP888790 A JP 888790A JP 888790 A JP888790 A JP 888790A JP 2872322 B2 JP2872322 B2 JP 2872322B2
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JP
Japan
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molten metal
casting
mold
degree
pouring
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Application number
JP888790A
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JPH03216257A (ja
Inventor
隆之 笹井
達郎 坪内
公雄 久保
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Publication of JPH03216257A publication Critical patent/JPH03216257A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は鋳造法に関し、特に薄肉鋳鋼品を製造するの
に適した減圧鋳造方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
鋳鋼の溶湯は、粘度や鋳型砂に対する表面張力が大き
いこと、特に表面に生じ易い酸化膜の表面張力が大きい
ことなどが原因で、湯廻りが良くない。特に、薄肉のス
テンレス鋼鋳鋼品を製造する場合にこの欠点が顕著とな
り、健全な鋳物を製造することが困難である。
この問題を解決する一手段として、ロストワックス鋳
造法などにおいて、鋳型を加熱することによって溶湯の
冷却を遅くし、湯流れを改善することがはかられてい
る。しかしその方法では、鋳型材料として高温強度の高
い特殊なものが必要となり、製造コストを高くしてい
る。
一方、鋳型内を減圧して大気圧を利用して溶湯を注入
する、いわゆる減圧鋳造方法があり、溶湯がキャビティ
のすみずみまで行きわたるので、薄肉鋳物に適する方法
として注目されている。従来の減圧鋳造方法において
は、鋳型内の空気を真空ポンプで吸引して予め減圧した
状態で注湯し、注湯中の減圧度は一定に保たれる。
しかしその方法では、第5図にグラフで示すように、
注湯の進行にともなって注入速度が激しく変動し、注入
溶湯の増加速度が一定せず、そのコントロールは困難で
あった。そのため溶湯が攪乱し、酸化物や気泡、夾雑物
等の生成が著しくなり、鋳造欠陥が生じ易かった。ま
た、減圧度を当初から高くするため、溶湯中に大気を吸
い込みやすいことも鋳造欠陥の発生原因になっていた。
その結果、製品の引張り強さ、伸び、断面収縮率等の特
性が劣化していた。
従って本発明の目的は、鋳造欠陥が少なく、機械的特
性の優れた鋳物が得られる鋳造方法を提供することであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、減圧鋳
造を行う際に、減圧度を徐々に増大させれば、溶湯注入
速度が一定して、鋳造欠陥の少ない鋳物が得られること
を発見し、本発明を完成した。
すなわち鋳物を減圧鋳造によって製造する本発明の方
法は、通気性鋳型を吸引ボックス内に収納し、注湯開始
直後から鋳型内を減圧し始め、注湯の進行に伴って減圧
度を増大させ、最終の減圧度ΔPが次式: (ただし、σは金属溶湯の表面張力を表し、θは金属溶
湯と鋳型砂の接触角度を表し、Dpは鋳型砂の平均粒子径
を表す。)を満たすようにして、減圧することを特徴と
する。
〔実施例〕
以下、本発明の方法を、図面を参照して説明する。
第1図に示すように、吸引ボックス1の底に砂2を敷
き、その上にコールドボックス、ペプセット型、CO
2型、セラミックシェル型あるいは焼結金型など、通気
性を有する鋳型3を収納する。次いで溶湯を湯口4から
キャビティ7内に注入し、それと同時に、吸引口6から
真空ポンプ(図示せず)等によって排気を開始する。0.
5〜2秒の間に減圧度を徐々に増し、最終的にはキャビ
ティ7内の圧力が−10〜−270g/cm2になるように調整す
る。
それによって溶湯の注入速度が一定になるので、第6
図にグラフで示すように、注湯の進行にともなう注入溶
湯の増加速度が一定になり、溶湯は攪乱しない。そのた
め空気を巻き込まないので、酸化物や気泡、夾雑物等が
生成しにくく、鋳造欠陥の発生が防止される。減圧度
は、第6図に示すように段階的に増加させても、あるい
は連続的に増加させてもよい。減圧度は、吸引口6と真
空ポンプの間に減圧速度制御機を設置して制御する。
減圧度はキャビティ内での溶湯の流動性、ひいては製
品の鋳肌や仕上がり形状にも密接に関係する。種々の実
験を行った結果、金属溶湯の表面張力をσ(g/cm2)、
金属溶湯と鋳型砂粒子の濡れ即ち接触角度をθ(度)
(第2図参照、10:溶湯、20:鋳型砂)、鋳型砂の平均粒
子径をDp(cm)としたとき、最終的な(最大の)減圧度
ΔP(g/cm2)について、次式 を満たすようにするのが良いことがわかった。それによ
って望ましい仕上がり形状が得られ、鋳造欠陥も少なく
なる。
第1図に示すように、溶湯を湯溜り8からそのままキ
ャビティ7に落す、いわゆる落し込み法で注湯すれば、
本発明の減圧鋳造による鋳込みは速くなる。しかし湯が
荒れやすいので、第3図に示すように、湯溜り8の下に
鉄板9を置くのが望ましい。注湯の開始時に溶湯が最も
攪乱しやすいが、鉄板9を置くと、湯溜り8で溶湯の流
動が少なくなるとともに酸化物等が上に浮いた後、鉄板
9が溶けて溶湯がキャビティ内に流れ込む。それによっ
て鋳造欠陥の発生がより一層防止される。鉄板は、0.1
〜0.3mmの厚さで鋳物と同材質のものがよい。
実施例1 第1表に示すステンレス鋼成分の溶湯を大気中で溶解
し、1550℃に保持した。吸引ボックスの中にコールドボ
ックス型を収納するとともに、湯溜りの中に上記ステン
レス鋼と同材質で厚さ0.2mmの鋼板を置いた。取鍋から
落し込み注湯すると同時に、ロータリー式真空ポンプで
鋳型内の空気の吸引を開始した。2.7lの溶湯を注入する
間、徐々に段階的に減圧度を上げ、注湯完了時の減圧度
を270g/cm2とした。冷却後、第4図に示すエギゾースト
マニホールド30を得た。
製品30には表面欠陥、内部欠陥とも認められなかっ
た。また、製品30から採取したテストピースの機械的性
質は下記の通りであった。
引張り強さ 65 kgf/mm2 耐力 40 kgf/mm2 伸び 23 % 絞り 45 % 硬さ 174 HB 比較例1 減圧過程以外は実施例1と同様の方法で、同材質のエ
ギゾーストマニホールド30を減圧鋳造によって製造し
た。
注湯前から80mmHg減圧し、注湯を完了するまで減圧度
を一定に保った。
製品30の内部に若干の巣不良が認められた。また、製
品30から採取したテストピースの機械的性質は下記の通
りであった。
引張り強さ 61 kgf/mm2 耐力 38 kgf/mm2 伸び 20 % 絞り 45 % 硬さ 174 HB 〔発明の効果〕 以上述べた通り、本発明の方法においては、減圧鋳造
を行う際に減圧度を徐々に増大させるので、注入溶湯が
攪乱しにくく、空気の巻き込みが少ない。従って、酸化
物や気泡、夾雑物等の鋳造欠陥の少ない鋳物を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法において用いられる鋳造装置の縦
断面図であり、 第2図は溶湯と鋳型砂の接触角度を説明する拡大断面図
であり、 第3図は第1図の装置の変形例を示す部分拡大断面図で
あり、 第4図はエギゾーストマニホールドの概略図であり、 第5図は従来の減圧鋳造方法における鋳込み時間、減圧
度及び注入溶湯量の関係を示すグラフであり、 第6図は本発明の減圧鋳造方法における鋳込み時間、減
圧度及び注入溶湯量の関係を示すグラフである。 1……吸引ボックス 2……砂 3……鋳型 4……湯口 6……吸引口 7……キャビティ 8……湯溜り 9……鉄板 10……溶湯 20……鋳型砂 30……製品(エギゾーストマニホールド)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−78550(JP,A) 特開 昭61−99553(JP,A) 特開 昭62−3861(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 18/06,18/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳物を減圧鋳造によって製造する方法にお
    いて、通気性鋳型を吸引ボックス内に収納し、注湯開始
    直後から鋳型内を減圧し始め、注湯の進行に伴って減圧
    度を増大させ、最終の減圧度ΔPが次式: (ただし、σは金属溶湯の表面張力を表し、θは金属溶
    湯と鋳型砂の接触角度を表し、Dpは鋳型砂の平均粒子径
    を表す。)を満たすようにして、減圧することを特徴と
    する方法。
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JP4524691B2 (ja) * 2007-06-07 2010-08-18 新東工業株式会社 鋳型の減圧方法
JP2014039936A (ja) * 2012-08-21 2014-03-06 Dia Shinku Kk ハース部材、及び該ハース部材を用いた冷却凝固金属作製装置

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