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JP2849460B2 - 新規化合物a―70615物質及びその製造法 - Google Patents

新規化合物a―70615物質及びその製造法

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JP2849460B2
JP2849460B2 JP2217104A JP21710490A JP2849460B2 JP 2849460 B2 JP2849460 B2 JP 2849460B2 JP 2217104 A JP2217104 A JP 2217104A JP 21710490 A JP21710490 A JP 21710490A JP 2849460 B2 JP2849460 B2 JP 2849460B2
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sank
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睦男 中島
治 安東
秀次 高橋
顕雄 鳥潟
英幸 春山
武 木下
尚夫 岡崎
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Sankyo Co Ltd
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Sankyo Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、トレハラーゼ阻害活性を有する新規化合物
A−70615及びその製造法に関する。
(従来の技術) 従来、トレハラーゼ阻害活性を示す物質としては、抗
もんがれ病薬として使用されている農薬用抗生物質バリ
ダマイシン(武田薬品工業)が報告されており、このバ
リダマイシンの作用メカニズムは、病原菌リゾクトニ
ア.ソラニの貯蔵糖であるトレハロースをエネルギー源
であるグルコースに転換する酵素トレハラーゼを阻害す
ることによって薬効を示すことが明らかにされている
(N.Asano et.al.J.Antibiotics Vol.40,526(1987),
M.Ueda et,al.Agric.Biol.Chem.Vol.49,3485−3491(19
85))。
(手段) トレハラーゼは、カビ、昆虫等の貯蔵糖であるトレハ
ロースを、エネルギー源であるグルコースに分解する酵
素である。従って、トレハラーゼ阻害剤は、抗カビ、殺
虫(昆虫制御剤)等の用途に有用であると思われる。
本発明者らは、抗カビ、殺虫活性を有する化合物とし
て、トレハラーゼを阻害する物質を探索し、鋭意研究を
重ねた結果、土壌より分離したミクロモノスポラ属に属
する菌SANK 62390株(微工研菌寄第11631号)の培養物
から、トレハラーゼ阻害活性を有する新規化合物A−70
615が生産されることを見出し、本発明を完成した。
(発明の構成) 本発明は、新規化合物A−70615及びその製造方法に
関する。
本発明の新規化合物A−70615は、下記の構造式
(I)及び物性を有する。
1)構造式 2)物性 1)性質:塩基性白色粉末 2)溶解性:水、メタノールに可溶。アセトン、クロ
ロホルムに不溶。
3)呈色試験:硫酸に陽性 4)分子式:C13H22N2O10 5)分子量:366(FAB−マススペクトル) 6)比旋光度:[α]D 25+99.5゜(c0.41,水) 7)紫外線吸収スペクトル:λmaxnm(E1cm 1%) 水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、220nm
以上に特徴的な吸収を示さない。
8)赤外線吸収スペクトル:νmax KBrcm-1 KBrディスクで測定した赤外線吸収スペクトルは第1
図に示すとおりである。
9)1H−核磁気共鳴スペクトル:δppm 重水中、外部基準にTMS(トリメチルシラン)を使用
して測定した1H−核磁気共鳴スペクトル(400MHZ)は第
2図に示すとおりである。
10)13C−核磁気共鳴スペクトル:δppm 13C−核磁気共鳴スペクトルは第3図に示すとおりで
ある。
11)高速液体クロマトグラフィー: 分離カラム;センシューパック(Senshu Pak)ODS−H
−2151(センシュー科学(株)製) 6φ×150mm(5μ) 移動相;10%(V/V)アセトニトリル−水 (PIC B8(ウォーターズ社製)0.5%含有) 流速;1.5ml/分 検出波長;UV 210nm カラム温度25゜のとき保持時間6.9分にピークを間作
することができた。
溶出パターンは、第4図に示すとおりである。
12)薄層クロマトグラフィー: Rf値;0.44 吸着剤;メルク社製シリカゲルプレートArt 5715 展開溶媒;アセトニトリル:酢酸:水=6:1:3 本発明において用いられるミクロモノスポラ(Microm
onospora)属に属する菌株としては、例えばミクロモノ
スポラ.エスピー.SANK 62390株(微工研菌寄第11631
号)を挙げることができ、この菌の菌学的性状は次のと
おりである。
1.形態学的性状 SANK 62390株は、菌株同定用寒天培地上28℃、7乃至
14日間の培養において普通若しくはやや貧弱に生育す
る。基生菌糸は良好に伸長、分岐し、明るい橙、橙乃至
暗い茶味灰色を示すが、ノカルディア(Nocardia)属菌
株様の断裂やジグザグ伸長は観察されない。気菌糸は原
痕跡的に僅かに形成し、白乃至茶味白色を示す。胞子は
基生菌糸上にのみ観察されるが、比較的短い胞子柄の先
端に1個ずつ形成し、球状である。胞子の表面は平滑で
ある。胞子のう、菌核、車軸分岐等の特殊器官は認めら
れない。
2.各種培養基上の諸性質 各種培養基上で28℃、14日間培養後の性状は次表に示
したとおりである。色調の表示は日本色彩研究所版「標
準色表」のカラーチップ・ナンバーをあらわす。
3.生理学的性質 28℃で培養後、2乃至21日間に観察したSANK 62390株
の生理学的性質は次に示したとおりである。
又、プリドハム・ゴトリーブ寒天培地(ISP 9)を使
用して、28℃、14日間培養後に観察したSANK 62390株の
炭素源の資化性は次表に示すとおりである。
4.菌体成分について SANK 62390株の細胞壁は、ビー・ベッカーらの方法
[B.Becker et al.,Applied Microbiology,Vol.12,421
−423(1984)]に従い検討した結果、メソージアミノ
ピメリン酸及びグリシンが検出された。又、SANK 62390
株の全細胞壁中の糖成分をエム・ピー・レシェバリエの
方法[M.P.Lechevalier,Journal of Laboratory & Cli
nical Medicine,Vol.71,834(1968)]に従い検討した
結果、アラビノースとキシロースが検出された。ミコー
ル酸の存在は確認されなかった。細胞壁ペプチドグリカ
ン中のアシル型はグリコシル型であった。又、主要メナ
キノン成分としてMK−10(H6)、MK−10(H4)、MK−10
(H8)が検討された。以上のことから、本菌株は放線菌
の中でもミクロモノスポラ属に属することが判明したの
で、ミクロモノスポラ・エスピー(Micromonospora s
p.)SANK 62390(微工研菌寄第11631号)と命名され
た。
なお、SANK 62390株の同定は、ISP(ジ・インターナ
ショナル・ストレプトマイセス・プロジェクト(The In
ternational Streptomyces Project)]基準、バージー
ズ・マニュアル(Bergey′s Manual of Systematic Bac
teriology)第4巻、ジ・アクチノミセテス(The Actin
omycetes)第2巻及び放線菌に関する最近の文献によっ
て行なった。
周知のとおり、放線菌は自然界において、又は人工的
な操作(例えば、紫外線照射、放射線照射、化学薬品処
理等)により、変異を起こし易く、本発明のSANK 62390
株もこの点は同じである。本発明にいうSANK 62390株は
そのすべての変異株を包含する。又、これらの変異株の
中には、遺伝学的方法、例えば、組み替え、形質導入、
形質転換等により得られたものも包含される。すなわ
ち、本発明ではA−70615を生産する、SANK 62390株、
その変異株及びそれらと明確に区別されない菌株は、す
べてSANK 62390株に包含されるものである。
本発明の新規化合物A−70615を得るため、これらの
微生物の培養は、他の醗酵生成物を生産するために用い
られるような培地中で行う。このような培地中には、微
生物が同化できる炭素源、窒素源及び無機塩を含有す
る。
一般に、炭素源としてグルコース、フラクトース、マ
ルトース、シュークロース、マンニトール、グリセロー
ル、デキストリン、オート麦、ライ麦、トウモロコシデ
ンプン、ジャガイモ、トウモロコシ粉、大豆粉、綿実
油、糖蜜、クエン酸、酒石酸等を単一に、或は併用して
用いる事ができる。一般には、培地量の1−10重量%で
変量する。窒素源としては、一般に蛋白質を含有する物
質を醗酵工程に用いる。
適当な窒素源としては、大豆粉、フスマ、落花生粉、
綿実油、綿実粉、カゼイン加水分解物、ファーマミン、
魚粉、コーンスチープリカー、ペプチトン、肉エキス、
イースト、イーストエキス、マルトエキス、硝酸ナトリ
ウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等である。
窒素源は、単一又は併用して培地量の0.2−6重量%の
範囲で用いる。
培地中にとり入れる栄養無機塩は、ナトリウム、アン
モニウム、カルシウム、フォスフェート、サルフェー
ト、クロライド、カーボネート等のイオンを得ることの
できる通常の塩類である。又、カリウム、カルシウム、
コバルト、マンガン、鉄、マグネシウム等の微量の金属
も含む。液体培養に際しては、シリコン油、植物油、界
面活性剤等が、消泡剤として使用される。
ミクロモノスポラ・エスピーSANK 62390株を培養し、
A−70615を生産する培地のpHは、5.0−8.0に変化でき
る。
菌の生育は22℃から38℃の範囲が良好であり、更にA
−70615の生産には22℃から28℃が好適である。A−706
15は、好気的に培養して得られるが、通常用いられる好
気的培養法、例えば固体培養法、振盪培養法、通気撹拌
培養等が用いられる。
小規模な培養においては、28℃で数日間振盪培養を行
うのが良好である。
培養は、バッフル(水流調節壁)のついた三角フラス
コ中で1−2段階の種の発育工程により開始する。種発
育段階の培地は、炭素源及び窒素源を併用できる。種フ
ラスコは定温インキュベーター中で28℃、7日間振盪す
るか又は充分に成長するまで振盪する。成長した種は第
二の種培地又は生産培地に接種するのに用いる。中間の
発育工程を用いる場合には、本質的に同様の方法で成長
させ生産培地に接種するために、それを部分的に用い
る。接種したフラスコを一定温度で数日間振盪し、イン
キュベーションが終わったらフラスコの含有物を遠心分
離又は濾過する。
大量培養の場合には、撹拌機、通気装置を付けた適当
なタンクで培養するのが好ましい。この方法によれば、
栄養培地をタンクの中で作成できる。培養培地を125℃
まで加熱して滅菌し、冷却後、滅菌培地にあらかじめ成
長させてあった種を接種する。培養は28℃で通気撹拌し
て行う。この方法は、多量の化合物を得るのに適してい
る。
培養の経過に伴って生産されるA−70615の量の経時
変化は、トレハラーゼの阻害活性を測定することにより
知ることができる。通常は、72時間から150時間の培養
でA−70615の生産量は最高値に達する。
培養終了後、培養液中の液体部分(及び菌体内)に存
在するA−70615は、菌体、その他の固形部分を珪藻土
を濾過助剤とする濾過操作又は遠心分離によって分別
し、その濾液または上清中に存在するA−70615を、そ
の物理化学的性状を利用し抽出精製することにより得ら
れる。
例えば、濾液又は上清中に存在するA−70615をイオ
ン交換樹脂、例えばアンバーライトIRC−50,CG−50,ダ
ウエックス50W×4,ダウエックスSBR−Pの層を通過させ
て不純物を付着させて取り除くか、又はA−70615を吸
着させた後、アンモニア水を用いて溶出させることによ
り得られる。或は吸着剤として、例えば活性炭又は吸着
用樹脂であるアンバーライトXAD−2,XAD−4(ローム・
アンド・ハース社製)等や、ダイヤイオンHP−10,HP−2
0,CHP20,HP−50等(三菱化成工業(株)製)が使用され
る。A−70615を含む液を上記のごとき吸着剤の層を通
過させて不純物を吸着させて取り除くか又はA−70615
を吸着させた後、メタノール水、アセトン水等を用いて
溶出させることにより得られる。
このようにして得られたA−70615は、更にシリカゲ
ル、フロリジルのような担体を用いた吸着カラムクロマ
トグラフィー、アビセル(旭化成(株)製)、セファデ
ックスLH−20(ファルマシア社製)等を用いた分配カラ
ムクロマトグラフィー及び順相、逆相カラムを用いた高
速液体クロマトグラフィー等で精製することができる。
本発明の化合物A−70615を農園芸用薬として用いる
場合、種々の形態、例えば、粉剤、粗粉剤、粒剤、顆粒
剤、水和剤、乳剤、液剤等に調製して用いられる。
次に実施例及び試験例を挙げて本発明を更に詳しく具
体的に説明するが、本発明はもちろん、それらの方法に
限定されるものではなく、培養基の種類、培養条件、採
取、精製方法等は種々変えうることは言うまでもない。
(実施例) 化合物A−70615の精製 (A)培養 ミクロモノスポラ.エスピー.SANK 62390株を培地組
成−1で示される培地80mlを含む500ml容三角フラスコ
(バッフル付)3本に一白金耳接種し、220rpmの回転振
盪培養機により28℃で216時間培養した。
この培養液40mlを培地組成−2で示される培地800ml
を含む2の三角フラスコ4本に接種し220rpmの回転振
盪培養機により28℃で96時間培養した。次いで30容ジ
ャーファーメンター2基に培地組成−2で示される培地
15を入れ、120℃で35分間加熱殺菌し28℃に冷却した
中に、種培養液1.5を接種し回転数100rpm通気量15
/分で28℃、96時間撹拌培養した。
(B)単離 得られた培養液30に濾過助剤としてセライト545
(ジョンズ・マンビル・プロダクト・コーポレーション
製)を3kg加えて濾過することにより濾液29を得た。
濾液をダウエックスSBR−P(Cl-)(ダウケミカル社
製)6のカラムに通し、通過液のpHを5.0に調整して
ダウエックス50W×4(H+)(ダウケミカル社製)6
のカラムに通し、A−70615を吸着させた。20のイオ
ン水で水洗後、0.5Nアンモニア水30で溶出し活性分画
13を得た。得られた溶出液13を減圧下で濃縮、凍結
乾燥してA−70615を含む粗粉末43.4gを得た。この粗粉
末を2の10mM、pH6.0のギ酸アンモニウム緩衝液で溶
解し、あらかじめ20mM、pH6.0ギ酸アンモニウム緩衝液
で緩衝化したダウエックス50W×4の1.5のカラムに吸
着させ、3の同緩衝液で洗浄後、2の脱イオン水で
洗浄し、0.2Nアンモニア水で溶出した。溶出液を500ml
ずつ分画していくと、A−70615はフラクション2〜4
に溶出され、この画分を集め減圧下濃縮し凍結乾燥する
ことにより2.55gの粗粉末を得た。
次いでこの粉末をあらかじめ80%アセトニトリル−水
で充填した200mlのアビセル(旭化成工業(株)製)カ
ラムに吸着させ、700mlの80%アセトニトリル−水で洗
浄後、500mlの75%アセトニトリル−水、700mlの70%ア
セトニトリル−水で順次溶出した溶出液を19mlずつ分画
していくと、A−70615はフラクション35〜50に溶出さ
れた。この分画を集め減圧下濃縮し凍結乾燥を行い、65
8mgの粉末を得た。更にこの粉末を水150mlで溶解し、pH
6.0に調整後アンバーライトCG−50(H+:NH4 +2:3)の300
mlのカラムに吸着させ、500mlの脱イオン水で洗浄後0.1
Nアンモニア水で溶出した溶出液を20mlずつ分画してい
くと、A−70615はフラクション92〜121に溶出され、そ
の分画を集め減圧下濃縮し凍結乾燥を行い102.8mgの粉
末を得た。次いでこの粉末を10mlの2mM pH6.0ギ酸アン
モニウム緩衝液で溶かし同緩衝液で充填したダイヤイオ
ンCHP20P(三菱化成工業(株)製)400mlのカラムに吸
着させ同緩衝液で5mlずつ展開溶出した。A−70615はフ
ラクション59〜73に溶出され、その分画を集め減圧下濃
縮し、凍結乾燥を行い18mgの粉末を得た。この粉末を再
度ダイヤイオンCHP20Pカラムで精製し、6.2mgの白色粉
末を得た。
次いでこの粉末をプレパラティブTLCで精製した。粉
末6.2mgを少量の水で溶かし、メルク社製シリカゲルプ
レートArt5715(20×20cm)3枚に吸着させ、アセトニ
トリル:酢酸:水:(6:1:3)で15cm展開させ、Rf0.42
から0.5をかきとりシリカゲル粉末をカラムに充填し、1
00mlの脱イオン水で溶出した。溶出液をダウエックス50
W×4(H+)5mlのカラムに通しA−70615を吸着させ、
脱イオン水でカラムを洗浄し50mlの0.5Nアンモニア水で
溶出を行い、溶出液を減圧下濃縮し、凍結乾燥すること
により、高速液体クロマトグラフィーで単一ピークを示
すA−70615の白色粉末5.1mgを得た。
(試験例) 化合物A−70615のカイコトレハラーゼに対する阻害活
性 カイコ5齢幼虫10頭(44)gを20mMクエン酸−40mMリ
ン酸二ナトリウム緩衝液(pH5.6)120ml中で氷冷下、ポ
リトロンを用い2分間ホモゲナイズし、6,000rpm、10分
間遠心分離して得た上清120mlに、氷冷下、240mlのアセ
トンを撹拌しながら加えた。これを9,000rpm、20分間遠
心分離し、沈渣を水に溶解後、凍結乾燥し、粗酵素2.0g
を得た。
デオキシノジリマイシンはシグマ社より購入した。
以下、カイコトレハラーゼ活性測定に、20mMクエン酸
−40mM リン酸二ナトリウム緩衝液(pH5.6)を使用し
た。試験管内に緩衝液130μl、試料溶液50μl及びカ
イコ酵素液4mg/mlを50μl加え、37度のウォーターバス
中で15分振盪した後、250Mmトレハロース溶液20μlを
添加し、更に15分間反応させた。反応液を沸騰水上3分
間静置後氷水冷し、3,000rpm、10分間遠心分離して沈殿
物を除いた後、溶液中のグルコース濃度を定量した。本
反応には、和光純薬のグルコースC−テストワコーを用
い、標準操作法により試料液を10倍量加えて行なった。
酵素反応時に試料溶液として緩衝液を用いた場合と、基
質溶液のかわりに緩衝液を用いた場合のグルコース濃度
とそれぞれ0%及び100%阻害として阻害率を計算し、5
0%阻害濃度を算出した。結果を表1に示す。
(発明の効果) 以上から、本発明の化合物A−70615は顕著なトレハ
ラーゼ阻害活性を有しており、例えば、抗カビ剤、殺虫
剤等として有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は化合物A−70615の赤外線吸収スペクトルを示
し、 第2図は同物質の1H−核磁気共鳴スペクトルを示し、 第3図は同物質の13C−核磁気共鳴スペクトルを示し、 第4図は同物質の高速液体クロマトグラフィーにおける
溶出パターンを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12P 19/28 C12R 1:29) (C12N 1/20 C12R 1:29) (72)発明者 鳥潟 顕雄 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 春山 英幸 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 木下 武 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 岡崎 尚夫 茨城県つくば市御幸ケ丘33 三共株式会 社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 17/00 C12P 19/28 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) で表わされる化合物A−70615。
  2. 【請求項2】ミクロモノスポラ属に属するA−70615化
    合物生産菌を培養し、その培養物より化合物A−70615
    を採取することを特徴とするA−70615の製造法。
  3. 【請求項3】ミクロモノスポラ属に属するA−70615化
    合物生産菌がミクロモノスポラ.エスピー・SANK 62390
    株(微工研菌寄第11631号)である、請求項2に記載の
    製造法
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