JP2848766B2 - 光複合架空地線 - Google Patents
光複合架空地線Info
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A30/00—Adapting or protecting infrastructure or their operation
Landscapes
- Communication Cables (AREA)
- Non-Insulated Conductors (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保護管に光ファイバを
収容してなる光複合架空地線に関するものである。
収容してなる光複合架空地線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】架空地線に光ファイバを複合した光複合
架空地線としては、実開昭64−16021号公報など
に記載されているように、中心部材に光ファイバを収納
したものが知られている。
架空地線としては、実開昭64−16021号公報など
に記載されているように、中心部材に光ファイバを収納
したものが知られている。
【0003】図5は、上記公報に記載された光複合架空
地線である。図中、11は中心抗張力線、12は光ファ
イバ、13は耐熱性薄肉テープ、14は中心抗張力体、
15はシリコン樹脂、16は耐熱性テープ、17は保護
管、18は導体素線である。光ファイバ12の複数本、
例えば6本が中心抗張力線11の外周に撚り合わされ、
その上に耐熱性薄肉テープ13が縦添えまたは巻き付け
られて、光ファイバ集合体が構成されている。この光フ
ァイバ集合体を複数条、例えば4条を中心抗張力体14
の外周に撚り合わせ、その外周に、例えば、塗布ダイス
などの方法により熱硬化型のシリコン樹脂15を塗布し
た後硬化させ、耐熱性テープ16を巻き付け、アルミニ
ウムなどの保護管17に収納して光ケーブルが構成され
ている。この光ケーブルの周囲に導体素線18を撚り合
わせて、光複合架空地線が構成されている。
地線である。図中、11は中心抗張力線、12は光ファ
イバ、13は耐熱性薄肉テープ、14は中心抗張力体、
15はシリコン樹脂、16は耐熱性テープ、17は保護
管、18は導体素線である。光ファイバ12の複数本、
例えば6本が中心抗張力線11の外周に撚り合わされ、
その上に耐熱性薄肉テープ13が縦添えまたは巻き付け
られて、光ファイバ集合体が構成されている。この光フ
ァイバ集合体を複数条、例えば4条を中心抗張力体14
の外周に撚り合わせ、その外周に、例えば、塗布ダイス
などの方法により熱硬化型のシリコン樹脂15を塗布し
た後硬化させ、耐熱性テープ16を巻き付け、アルミニ
ウムなどの保護管17に収納して光ケーブルが構成され
ている。この光ケーブルの周囲に導体素線18を撚り合
わせて、光複合架空地線が構成されている。
【0004】光ファイバ12には、外径125μmのガ
ラスファイバに、外径400μmまでシリコン樹脂が被
覆された光ファイバが用いられてきた。光複合架空地線
は、布設される鉄塔の強度上の問題等から、架空線と同
一外径であることが要求される。したがって、架空地線
に、より多くの光ファイバを複合させようとする場合、
収納スペースが限られているために、高密度に収納され
る必要がある。これには光ファイバ自体の外径を細くす
ることが有効であるが、ガラス径を細くすると曲がりや
すくなるため、マイクロベント損失が生じやすくなり、
また、シリコン樹脂の被覆径を細くすると、外傷に対し
て脆弱となるため、強度が低下する。
ラスファイバに、外径400μmまでシリコン樹脂が被
覆された光ファイバが用いられてきた。光複合架空地線
は、布設される鉄塔の強度上の問題等から、架空線と同
一外径であることが要求される。したがって、架空地線
に、より多くの光ファイバを複合させようとする場合、
収納スペースが限られているために、高密度に収納され
る必要がある。これには光ファイバ自体の外径を細くす
ることが有効であるが、ガラス径を細くすると曲がりや
すくなるため、マイクロベント損失が生じやすくなり、
また、シリコン樹脂の被覆径を細くすると、外傷に対し
て脆弱となるため、強度が低下する。
【0005】この問題を解決するには、外径250μm
の紫外線硬化樹脂で被覆された光ファイバを用いるのが
有効であるが、被覆が薄いため、クッション効果に乏し
く、外力がガラスファイバに伝達されやすくなる。そう
すると、マイクロベンド損失が生じやすい。したがっ
て、従来の被覆外径が250μmの光ファイバを使用し
た光ファイバユニット構造では、外力から光ファイバを
保護するための緩衝層を充分に配する必要があり、結
局、収納密度が向上できないという問題があった。
の紫外線硬化樹脂で被覆された光ファイバを用いるのが
有効であるが、被覆が薄いため、クッション効果に乏し
く、外力がガラスファイバに伝達されやすくなる。そう
すると、マイクロベンド損失が生じやすい。したがっ
て、従来の被覆外径が250μmの光ファイバを使用し
た光ファイバユニット構造では、外力から光ファイバを
保護するための緩衝層を充分に配する必要があり、結
局、収納密度が向上できないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、光複合架空地線
に用いられる細径の光ファイバユニットを提供すること
により、多くの光ファイバ心線を収納した光複合架空地
線を実現することを目的とするものである。
題点を解決するためになされたもので、光複合架空地線
に用いられる細径の光ファイバユニットを提供すること
により、多くの光ファイバ心線を収納した光複合架空地
線を実現することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、保護管に光ファイバを収容してなる光複合架空地線
において、ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂で被
覆された光ファイバの複数心が、150℃で溶融しない
中心材の周囲に撚り合わされ、その上に、熱可塑性樹
脂、紫外線硬化樹脂などの合成樹脂からなり応力緩和効
果を有する一次被覆が施された複数本の光ファイバ集合
体を、ヤング率40kg/mm2 以下の樹脂を被覆した
抗張力体の周囲に撚り合わせて、その外周を30μm以
下の厚さの薄肉耐熱テープで押え巻きし、その上に外被
を施さない細径光ファイバユニットを前記保護管に収容
してなることを特徴とするものである。
は、保護管に光ファイバを収容してなる光複合架空地線
において、ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂で被
覆された光ファイバの複数心が、150℃で溶融しない
中心材の周囲に撚り合わされ、その上に、熱可塑性樹
脂、紫外線硬化樹脂などの合成樹脂からなり応力緩和効
果を有する一次被覆が施された複数本の光ファイバ集合
体を、ヤング率40kg/mm2 以下の樹脂を被覆した
抗張力体の周囲に撚り合わせて、その外周を30μm以
下の厚さの薄肉耐熱テープで押え巻きし、その上に外被
を施さない細径光ファイバユニットを前記保護管に収容
してなることを特徴とするものである。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の光複合架空地線において、前記中心材が、FRPにウ
レタンアクリレート系紫外線硬化樹脂を被覆したもので
あることを特徴とするものである。
の光複合架空地線において、前記中心材が、FRPにウ
レタンアクリレート系紫外線硬化樹脂を被覆したもので
あることを特徴とするものである。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】図2は、ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹
脂で被覆した光ファイバとシリコン樹脂で被覆した光フ
ァイバとの寿命を比較したものである。横軸は被覆外
径、縦軸は外径400μmのシリコン被覆の光ファイバ
を1とした相対寿命値である。図2から分かるように、
ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂で被覆した光フ
ァイバは、シリコン樹脂で被覆した光ファイバと比べ
て、細径であっても破断寿命を長くできる。そのため、
収納密度の向上が可能となる。
脂で被覆した光ファイバとシリコン樹脂で被覆した光フ
ァイバとの寿命を比較したものである。横軸は被覆外
径、縦軸は外径400μmのシリコン被覆の光ファイバ
を1とした相対寿命値である。図2から分かるように、
ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂で被覆した光フ
ァイバは、シリコン樹脂で被覆した光ファイバと比べ
て、細径であっても破断寿命を長くできる。そのため、
収納密度の向上が可能となる。
【0013】光ファイバの集合体の中心に位置する中心
材は、一次被覆により光ファイバと一体化することによ
り、光ファイバ個々の軸方向の移動を防止して、ランダ
ムな曲がりが生じることを阻止している。したがって、
光ファイバは曲がりによる損失増加を生じない。しか
し、以上の作用を効果的に生じさせるには、中心材の表
面は平滑な材料で被覆されているのが望ましい。中心材
の表面に凹凸があると、一時被覆により一体化したと
き、光ファイバに微少な曲げが生じることがあるからで
ある。
材は、一次被覆により光ファイバと一体化することによ
り、光ファイバ個々の軸方向の移動を防止して、ランダ
ムな曲がりが生じることを阻止している。したがって、
光ファイバは曲がりによる損失増加を生じない。しか
し、以上の作用を効果的に生じさせるには、中心材の表
面は平滑な材料で被覆されているのが望ましい。中心材
の表面に凹凸があると、一時被覆により一体化したと
き、光ファイバに微少な曲げが生じることがあるからで
ある。
【0014】一次被覆は、応力緩和効果を有する。薄肉
テープによって、光ファイバ集合体の径方向に応力が加
えられるが、一次被覆を設けたことによって、光ファイ
バ集合体の断面形状が変形しないため、応力が光ファイ
バに伝達しにくくなる作用がある。この観点からは、一
次被覆としては、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂などの
合成樹脂からなり、ヤング率と被覆厚の積が6kg/m
m以上であり、30g/mm2 の圧力で断面が変形しな
い円筒形状であることが望ましい。
テープによって、光ファイバ集合体の径方向に応力が加
えられるが、一次被覆を設けたことによって、光ファイ
バ集合体の断面形状が変形しないため、応力が光ファイ
バに伝達しにくくなる作用がある。この観点からは、一
次被覆としては、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂などの
合成樹脂からなり、ヤング率と被覆厚の積が6kg/m
m以上であり、30g/mm2 の圧力で断面が変形しな
い円筒形状であることが望ましい。
【0015】抗張力体は、集合体の軸方向移動を阻止す
るとともに軸方向応力を分担し、光ファイバが伸び破断
する事故を防ぐ。FRPを抗張力体に用いると、材質が
堅いために、薄肉耐熱テープによる径方向応力を、一次
被覆が施された光ファイバ集合体に伝達しやすい。上述
したように、一次被覆は応力緩和効果を有するので、光
ファイバは損失増加を生じにくいが、FRP上に、ヤン
グ率40kg/mm2以下の紫外線硬化樹脂、熱可塑性
樹脂、または熱硬化性樹脂のように、軸方向に一様な成
形が可能な樹脂の被覆が施されていると、応力に対して
効果的である。図3は、抗張力体の被覆材のヤング率
と、光ファイバ集合体に負荷される圧力の関係を示す線
図である。ヤング率が40kg/mm2 以下の場合に、
光ファイバ集合体に負荷される圧力が小さくなり、より
効果的である。
るとともに軸方向応力を分担し、光ファイバが伸び破断
する事故を防ぐ。FRPを抗張力体に用いると、材質が
堅いために、薄肉耐熱テープによる径方向応力を、一次
被覆が施された光ファイバ集合体に伝達しやすい。上述
したように、一次被覆は応力緩和効果を有するので、光
ファイバは損失増加を生じにくいが、FRP上に、ヤン
グ率40kg/mm2以下の紫外線硬化樹脂、熱可塑性
樹脂、または熱硬化性樹脂のように、軸方向に一様な成
形が可能な樹脂の被覆が施されていると、応力に対して
効果的である。図3は、抗張力体の被覆材のヤング率
と、光ファイバ集合体に負荷される圧力の関係を示す線
図である。ヤング率が40kg/mm2 以下の場合に、
光ファイバ集合体に負荷される圧力が小さくなり、より
効果的である。
【0016】薄肉耐熱テープは、雷や送電線事故時に架
空地線に流れる電流によって発生する熱を光ファイバに
伝わりにくくすると共に一次被覆された光ファイバの集
合体を抗張力体周囲にひきしめ、光ファイバ収納密度を
向上させる働きを有する。薄肉耐熱テープの厚さとして
は、30μm以下が適切である。図4は、薄肉耐熱テー
プの厚さと損失増加量との関係を示す線図である。テー
プ厚12μm,20μm,30μm,40μm,50μ
mのポリイミドテープを用いて同様のユニットを製造
し、損失測定を行ったものである。損失増加量をほぼゼ
ロとするにはテープ厚は30μm以下であることが望ま
しい。また、テープ厚が30μm以上であると、光ファ
イバユニットの外径を増加させるばかりでなく、薄肉耐
熱テープを周回させるときに、テープが変形しにくいた
め、一次被覆された光ファイバの集合体との接触面積が
小さくなり、部分的な応力を与えることになる。この部
分的な応力によって損失が増加するものと考えられる。
空地線に流れる電流によって発生する熱を光ファイバに
伝わりにくくすると共に一次被覆された光ファイバの集
合体を抗張力体周囲にひきしめ、光ファイバ収納密度を
向上させる働きを有する。薄肉耐熱テープの厚さとして
は、30μm以下が適切である。図4は、薄肉耐熱テー
プの厚さと損失増加量との関係を示す線図である。テー
プ厚12μm,20μm,30μm,40μm,50μ
mのポリイミドテープを用いて同様のユニットを製造
し、損失測定を行ったものである。損失増加量をほぼゼ
ロとするにはテープ厚は30μm以下であることが望ま
しい。また、テープ厚が30μm以上であると、光ファ
イバユニットの外径を増加させるばかりでなく、薄肉耐
熱テープを周回させるときに、テープが変形しにくいた
め、一次被覆された光ファイバの集合体との接触面積が
小さくなり、部分的な応力を与えることになる。この部
分的な応力によって損失が増加するものと考えられる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の光複合架空地線用細径光フ
ァイバユニットの一実施例を説明するための断面図で、
図1(A)は光ファイバユニットの断面図、図1(B)
は光ファイバ集合体の断面図である。図中、1は光ファ
イバ、2は中心材、3は一次被覆、4は光ファイバ集合
体、5は抗張力体、6は被覆、7は薄肉耐熱テープであ
る。
ァイバユニットの一実施例を説明するための断面図で、
図1(A)は光ファイバユニットの断面図、図1(B)
は光ファイバ集合体の断面図である。図中、1は光ファ
イバ、2は中心材、3は一次被覆、4は光ファイバ集合
体、5は抗張力体、6は被覆、7は薄肉耐熱テープであ
る。
【0018】光ファイバ1は、ウレタンアクリレート系
紫外線硬化樹脂で被覆されている。この光ファイバ1
を、中心材2の周囲に撚り合わせて、一次被覆3で高密
度に一体化し、光ファイバ集合体4が構成されている。
一次被覆3は、光ファイバ集合体4内の光ファイバ1を
外力から保護している。中心材2は、光ファイバ1の軸
方向移動を阻止するが、表面が平滑なため、径方向の外
力が光ファイバ集合体4に加わった場合でも、光ファイ
バに微少な曲がりを生じにくくしている。光ファイバ集
合体4は、抗張力体5の周囲に撚り合わされている。抗
張力体5は、光ファイバ集合体4の軸方向の移動を阻止
するとともに、軸方向の応力を分担し、光ファイバ1が
伸びて破断する事故を防止している。抗張力体5に施さ
れた被覆6は、抗張力体5の芯材より柔らかいため、径
方向の力で変形を生じ、光ファイバ集合体4に伝達され
る応力を緩和する。耐熱薄肉テープ7は、光ファイバ集
合体4と抗張力体5の集合体を径方向に引きしめ、収納
密度を向上させており、それ自体は薄いため光ファイバ
ユニットの外径増加にはほとんど寄与しない。
紫外線硬化樹脂で被覆されている。この光ファイバ1
を、中心材2の周囲に撚り合わせて、一次被覆3で高密
度に一体化し、光ファイバ集合体4が構成されている。
一次被覆3は、光ファイバ集合体4内の光ファイバ1を
外力から保護している。中心材2は、光ファイバ1の軸
方向移動を阻止するが、表面が平滑なため、径方向の外
力が光ファイバ集合体4に加わった場合でも、光ファイ
バに微少な曲がりを生じにくくしている。光ファイバ集
合体4は、抗張力体5の周囲に撚り合わされている。抗
張力体5は、光ファイバ集合体4の軸方向の移動を阻止
するとともに、軸方向の応力を分担し、光ファイバ1が
伸びて破断する事故を防止している。抗張力体5に施さ
れた被覆6は、抗張力体5の芯材より柔らかいため、径
方向の力で変形を生じ、光ファイバ集合体4に伝達され
る応力を緩和する。耐熱薄肉テープ7は、光ファイバ集
合体4と抗張力体5の集合体を径方向に引きしめ、収納
密度を向上させており、それ自体は薄いため光ファイバ
ユニットの外径増加にはほとんど寄与しない。
【0019】図1に示した実施例の具体例について説明
する。光ファイバ1として、ウレタンアクリレート系紫
外線硬化樹脂で被覆されたシングルモード光ファイバを
用いた。コア径は約9μm、クラッド径は125μm、
コアとクラッドの比屈折率差が約0.35%で、被覆径
は250μmである。この具体例では、光ファイバ集合
体の全てを光ファイバで構成したが、中心材2または他
の1心程度を表面平滑な紐等に変更すると、紐等により
一次被覆3を引き裂くことが可能となるため、端末加工
の作業性が向上する。中心材2を用いる場合は、外径2
00μmのFRPにウレタンアクリレート系紫外線硬化
樹脂を施したものを用いることができる。中心材2は、
ナイロン,FEP,PFA,ETFE等の、溶融温度が
150℃以上の熱可塑性材料でも同様な特性が得られる
ことを確認している。中心材2に、熱可塑性材料を使用
する場合、溶融温度が150℃以上でないと通電時の温
度上昇によって、中心材の溶融変形が生じて、問題とな
る場合がある。したがって、中心材の温度特性として
は、150℃で溶融しないことが要件である。中心材2
の芯材としては、FRPに限定する必要はなく、例え
ば、光ファイバを用いても同様な効果が得られ、光ファ
イバの収納密度の向上にもつながる利点がある。
する。光ファイバ1として、ウレタンアクリレート系紫
外線硬化樹脂で被覆されたシングルモード光ファイバを
用いた。コア径は約9μm、クラッド径は125μm、
コアとクラッドの比屈折率差が約0.35%で、被覆径
は250μmである。この具体例では、光ファイバ集合
体の全てを光ファイバで構成したが、中心材2または他
の1心程度を表面平滑な紐等に変更すると、紐等により
一次被覆3を引き裂くことが可能となるため、端末加工
の作業性が向上する。中心材2を用いる場合は、外径2
00μmのFRPにウレタンアクリレート系紫外線硬化
樹脂を施したものを用いることができる。中心材2は、
ナイロン,FEP,PFA,ETFE等の、溶融温度が
150℃以上の熱可塑性材料でも同様な特性が得られる
ことを確認している。中心材2に、熱可塑性材料を使用
する場合、溶融温度が150℃以上でないと通電時の温
度上昇によって、中心材の溶融変形が生じて、問題とな
る場合がある。したがって、中心材の温度特性として
は、150℃で溶融しないことが要件である。中心材2
の芯材としては、FRPに限定する必要はなく、例え
ば、光ファイバを用いても同様な効果が得られ、光ファ
イバの収納密度の向上にもつながる利点がある。
【0020】一次被覆3には、ヤング率60kg/mm
2 、被覆厚125μmのナイロンを使用した。同様な特
性は、熱可塑性材料としては、PBT,ポリエーテルイ
ミド,ポリカーボネイト等でも得られた。また、ウレタ
ンアクリレート系紫外線硬化樹脂でも、ヤング率と被覆
厚の積が6kg/mm以上であれば、一次被覆に用いる
材料として好ましいものである。また、薄肉耐熱テープ
からの圧力と等価な30g/mm2 の力で断面が円筒形
状から変形しない材料であれば、同様に一次被覆に用い
る材料として望ましいものである。
2 、被覆厚125μmのナイロンを使用した。同様な特
性は、熱可塑性材料としては、PBT,ポリエーテルイ
ミド,ポリカーボネイト等でも得られた。また、ウレタ
ンアクリレート系紫外線硬化樹脂でも、ヤング率と被覆
厚の積が6kg/mm以上であれば、一次被覆に用いる
材料として好ましいものである。また、薄肉耐熱テープ
からの圧力と等価な30g/mm2 の力で断面が円筒形
状から変形しない材料であれば、同様に一次被覆に用い
る材料として望ましいものである。
【0021】抗張力体5は、外径1.35mmのFRP
に、外径1.6mmとなる被覆6を施した。被覆6に
は、FEP樹脂を用いた。ヤング率が40kg/mm2
以下のウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂、エラス
トマー,FEP,PFAなどの熱可塑性樹脂、シリコン
樹脂などの熱硬化性樹脂も抗張力体の被覆材料として適
している。
に、外径1.6mmとなる被覆6を施した。被覆6に
は、FEP樹脂を用いた。ヤング率が40kg/mm2
以下のウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂、エラス
トマー,FEP,PFAなどの熱可塑性樹脂、シリコン
樹脂などの熱硬化性樹脂も抗張力体の被覆材料として適
している。
【0022】薄肉耐熱テープ7は、この例では、厚さ1
2.5μm、巾15mmのポリイミドテープを1/2重
ねで周回巻きした。PET,PPS製の薄肉テープを用
いてもよい。また、厚さ50μmのポリイミドテープで
周回巻きをしたところ、0.18dB/kmの損失増加
が認められた。そこでテープ厚20μm、30μm、4
0μmのポリイミドテープを用いて同様の光ファイバユ
ニットを製造し、損失測定を行ったところ、テープ厚と
損失増加量の間には、図4に示す関係が得られ、損失増
加量をほぼゼロとするには、テープ厚は30μm以下で
あることが望ましいことが判明した。
2.5μm、巾15mmのポリイミドテープを1/2重
ねで周回巻きした。PET,PPS製の薄肉テープを用
いてもよい。また、厚さ50μmのポリイミドテープで
周回巻きをしたところ、0.18dB/kmの損失増加
が認められた。そこでテープ厚20μm、30μm、4
0μmのポリイミドテープを用いて同様の光ファイバユ
ニットを製造し、損失測定を行ったところ、テープ厚と
損失増加量の間には、図4に示す関係が得られ、損失増
加量をほぼゼロとするには、テープ厚は30μm以下で
あることが望ましいことが判明した。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による光複合架空地線用光ファイバユニットは、従来の
ものと比較して光ファイバの収納密度が高いので、同一
外径の光複合架空地線ではより多くの心数を収納でき
る。したがって、より多くの心数を必要とする経路に適
用するのが効果的である。
による光複合架空地線用光ファイバユニットは、従来の
ものと比較して光ファイバの収納密度が高いので、同一
外径の光複合架空地線ではより多くの心数を収納でき
る。したがって、より多くの心数を必要とする経路に適
用するのが効果的である。
【図1】本発明の光複合架空地線用細径光ファイバユニ
ットの一実施例の断面図である。
ットの一実施例の断面図である。
【図2】ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂で被覆
した光ファイバとシリコン樹脂で被覆した光ファイバと
の寿命を比較した線図である。
した光ファイバとシリコン樹脂で被覆した光ファイバと
の寿命を比較した線図である。
【図3】抗張力体の被覆材のヤング率と、光ファイバ集
合体に負荷される圧力の関係を示す線図である。
合体に負荷される圧力の関係を示す線図である。
【図4】薄肉耐熱テープの厚さと損失増加量との関係を
示す線図である。
示す線図である。
【図5】従来の光複合架空地線の一例の断面図である。
1 光ファイバ 2 中心材 3 一次被覆 4 光ファイバ集合体 5 抗張力体 6 被覆 7 薄肉耐熱テープ
フロントページの続き (72)発明者 久野 聡志 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 真見 優一 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 斎藤 孝司 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 粂 祐二 大阪府大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 柏原 吉永 大阪府大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電力株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−216946(JP,A) 特開 平5−163318(JP,A) 特開 昭60−156025(JP,A) 特開 平2−44305(JP,A) 特開 昭60−57305(JP,A) 特開 昭62−91904(JP,A) 実開 昭64−16021(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/44 366
Claims (2)
- 【請求項1】 保護管に光ファイバを収容してなる光複
合架空地線において、ウレタンアクリレート系紫外線硬
化樹脂で被覆された光ファイバの複数心が、150℃で
溶融しない中心材の周囲に撚り合わされ、その上に、熱
可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂などの合成樹脂からなり応
力緩和効果を有する一次被覆が施された複数本の光ファ
イバ集合体を、ヤング率40kg/mm2 以下の樹脂を
被覆した抗張力体の周囲に撚り合わせて、その外周を3
0μm以下の厚さの薄肉耐熱テープで押え巻きし、その
上に外被を施さない細径光ファイバユニットを前記保護
管に収容してなることを特徴とする光複合架空地線。 - 【請求項2】 前記中心材が、FRPにウレタンアクリ
レート系紫外線硬化樹脂を被覆したものであることを特
徴とする請求項1に記載の光複合架空地線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5230877A JP2848766B2 (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | 光複合架空地線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5230877A JP2848766B2 (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | 光複合架空地線 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0765640A JPH0765640A (ja) | 1995-03-10 |
JP2848766B2 true JP2848766B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=16914713
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5230877A Expired - Fee Related JP2848766B2 (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | 光複合架空地線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2848766B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100429505B1 (ko) * | 2002-02-16 | 2004-05-03 | 삼성전자주식회사 | 광섬유 번들을 포함하는 광섬유 케이블 |
JP6150422B2 (ja) * | 2013-01-21 | 2017-06-21 | 株式会社フジクラ | 光ファイバケーブル |
-
1993
- 1993-08-24 JP JP5230877A patent/JP2848766B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0765640A (ja) | 1995-03-10 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |