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JP2829103B2 - プラスチックレンズの切削方法及び切削装置 - Google Patents

プラスチックレンズの切削方法及び切削装置

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JP2829103B2
JP2829103B2 JP19357690A JP19357690A JP2829103B2 JP 2829103 B2 JP2829103 B2 JP 2829103B2 JP 19357690 A JP19357690 A JP 19357690A JP 19357690 A JP19357690 A JP 19357690A JP 2829103 B2 JP2829103 B2 JP 2829103B2
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順治 新潟
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Riken Seiko Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
Riken Seiko Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、眼鏡や光学機器に使用されるプラスチッ
クレンズのレンズ面を切削するのに好適なプラスチック
レンズの切削方法及び切削装置に関する。
(従来の技術およびその解決すべき課題) 眼鏡や光学機器に使用されるプラスチックレンズのレ
ンズ面を所望の球面ないしは非球面に仕上げるには、従
来、プラスチック素材を,先ず、研削盤で粗方の凸面な
いしは凹面を形成させた後、粗磨み、中磨き、仕上げ磨
きの順に研磨を重ね、次いで、仕上げた光学部品にコー
ティングを施すのが一般的である。
このような従来の加工システムでは、多くの複雑な工
程を経る必要があり、高度の熟練した技術を必要とする
上に、加工に時間が掛かるという問題がある。しかも、
眼鏡レンズを磨く場合、近視用、遠視用、乱視用等、度
数の異なる多数の種類のレンズに対処するためには、数
1000種類もの研磨用の型を準備する必要があり、これら
の型を収納しておく広いスペースが必要である上に、加
工時に磨き剤が周囲に飛び散り職場環境が好ましくない
等の問題がある。さらに、型の準備等の段取り時間を考
えると、生産効率上、ある程度の纏まった量のレンズを
一時に加工しているが、流通在庫や生産仕掛量が増える
という問題もある。
そこで、多くの工程を要する研磨工程を省略して超精
密旋盤により素材を切削加工のみで所要の形状に仕上げ
ることが要請されている。しかしながら、第9図に示す
ように、従来知られている曲面切削方法では次のような
問題がある。
第9図に示す従来の切削方法では、ワーク、例えば、
プラスチックレンズの素材aを、主軸に取付けられたチ
ャック(いずれも図示せず)に、主軸中心SCLと切削さ
れた素材aの光軸とが一致するように保持させ、これを
主軸中心SCLに回転させ、ダイヤモンドバイトbをΧ軸
方向およびZ軸方向に移動させて所要のレンズ面cを形
成させている。この場合、バイトbは、主軸中心SCLに
対してこれに直交する方向(Χ軸方向)およびこれと同
じ方向(Z軸方向)に移動することになる。
この従来の切削方法では、バイトbを、素材aの外周
から中心SCLに向かってΧ軸方向に送ると共に、Z軸方
向に送り、Χ−Z軸平面の円弧上を移動させることによ
り回転軸対称の球面レンズを得ることができる。しかし
ながら、レンズaの中心LC近傍で切削速度が0になると
いう問題があり、この中心LCに、いわゆる「へそ」とよ
ばれる味加工部分が生じ易く、中心LC近傍の加工精度を
上げることが難しい。
本発明は上述のように問題点を解決するためになされ
たもので、研磨工程を必要とせず、超精密に、かつ、短
時間に、レンズ面を簡単に加工できるプラッスチックレ
ンズの切削方法及び切削装置を提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 本発明のプラスチックレンズの切削方法は、ワークを
取付ける主軸を、ワークに対する切削工具の相対的送り
方向であり、互いに直交するΧ軸方向およびZ軸方向に
対してそれぞれ傾斜させ、切削されたワークの光軸と主
軸の中心線のなす角度を30゜以上として、かつ、好まし
くは、ワークの被切削面の内、少なくとも製品になる部
分がΧ軸(Z=0)またはZ軸(Χ=0)と交差しない
ようにしてワークを回転させ、曲面加工時に切削工具を
Χ軸及びZ軸のいずれか一の軸に対して座標値を単調に
増加または減少方向させる方向のみに送り、当該一方向
への送りの間、他の軸に関しても座標値を単調に増加ま
たは減少させる方向のみに送り、結晶構造が単結晶であ
る材料からなる切削工具をΧ軸方向およひZ軸方向に移
動させて前記被切削面を所要の曲面に切削することを特
徴とする。
前記切削工具を、円弧補間法によりΧ−Z軸平面上の
円弧上を移動させて前記被切削面を切削し、前記円弧の
補間半径の中心を前記主軸の中心線上に一致させると
き、前記光軸に対して回転対称の球面レンズを、前記円
弧の補間半径の中心を前記主軸の中心線上に一致させな
いとき、前記光軸に対して回転非対称の非球面レンズを
それぞれ得ることができる。
また、本発明によれば、結晶構造が単結晶である材料
からなる切削工具を保持し、ワークに対し、互いに直交
するΧ軸方向およびZ軸方向にそれぞれ相対移動可能な
刃物台と、前記Χ軸方向およびZ軸方向に対してそれぞ
れ傾斜する中心線回りに回転する主軸と、該主軸に取付
けられ、切削されたワークの光軸と主軸の中心線のなす
角度を30゜以上とし、かつ、ワークの被切削面の内、少
なくとも製品になる部分がΧ軸(Z=0)またはZ軸
(Χ=0)と交差しない位置にワークを支持するワーク
支持手段と、前記切削工具を保持した刃物台を、ワーク
に対して相対移動させる駆動手段とを備え、前記主軸を
回転させ、最終仕上げ切削時に、前記刃物台を、Χ軸お
よびZ軸の各軸一方向のみに、前記被切削面に形成すべ
き所要の曲面に対応して相対移動させることを特徴とす
るプラスチックレンズの切削装置が提供される。
(作用) 切削されたワークの光軸と主軸の中心線のなす角度を
30゜以上としてワークを主軸中心線の回りに回転させる
と、ワークの被切削面は主軸中心線から離間した位置に
配置されることになり、被切削面における切削速度が0
になる部位がなく、所謂「へそ」が生じることがない。
好ましくは、ワークの被切削面の内、少なくとも製品
になる部分がΧ軸またはZ軸と交差しないようにしてワ
ークを主軸中心軸回りに回転させて、被切削面であるレ
ンズ面を切削すると、仕上げ切削時に被切削面に沿って
Χ軸ないしはZ軸の各軸一方向のみに切削工具を送れば
よいことになって、切削工具の送り装置に生じるバック
ラッシュの問題を回避することができる。
結晶構造が単結晶である材料からなる切削工具、好適
には単結晶ダイヤモンド工具は、刃先が球面形状をなし
ており、仕上げ切削として要求される高い切削精度およ
び表面粗さを確保する。そして、切削されたワークの光
軸と主軸の中心線のなす角度を30゜以上として、ワーク
を主軸中心線の回りに回転させると、切削されるワーク
は取付け場所による回転半径の差が小さく、ダイヤモン
ド工具との間で生じる切削速度の変化率が小さいことと
なり、上述した単結晶構造の切削工具を使用することと
相俟って、レンズ面の切削に必要とされる表面粗さ0.5
μm以下の精度での加工が可能となる。
切削されたワークの光軸と主軸の中心線のなす角度が
30゜以下の場合には、被切削面内の切削速度の変化率が
大となり、場所によっては切削速度が過大となるため切
削工具の寿命が低下する。
この切削方法は、円弧補間切削法による切削工具を補
間半径RでΧ,Z軸の円弧上を移動させる場合、切削され
たワークの光軸が主軸の中心線と交わる位置を、上述の
補間半径Rの中心と一致させることにより、光軸に対す
る回転対称の球面が得られ、一致させない場合には回転
非対称の非球面が得られることになり、これらの球面お
よび非球面を切削する場合に好適である。
(実施例) 以下本発明のプラスチックレンズの切削方法及び切削
装置の実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。
プラスチックレンズの加工は、第1図に示すような手
順により行われる。先ず、80mm丸、厚み10mmのレンズ素
材が準備される。このレンズ素材は、眼鏡レンズに好適
な合成樹脂からなり、素材としては特に限定されない。
次に、NC旋盤により粗切削が行われ、レンズ素材の両
面が所要の削り代を残して曲面に切削される。この粗切
削工程は、特に高い切削精度を要求されないので、従来
の公知NC旋盤で加工してもよいし、本発明方法が適用さ
れる旋盤を使用してもよい。
粗切削工程が終わると本発明方法による超精密切削加
工が実行される。この仕上げ切削工程は、その詳細は後
述するが、レンズの各面を超精密旋盤でそれぞれ2回の
バイトの送り加工で仕上げ加工を終わさせるものであ
り、従来の仕上げ研磨工程で得られたと同程度の表面粗
さの加工が可能である。
仕上げ切削加工が終わると、従来と同様にコーティン
グ工程でレンズ面にコーティングが行われて製品とな
る。
次に、本発明方法による超精密切削加工および超精密
旋盤の説明を行う。
第2図は、本発明方法が適用される超精密旋盤の主要
構成を示す概略図であり、主軸4を回転自在に軸支する
主軸台2、図示しない刃物台を移動させる移動装置10、
主軸4に取付けられワークWを支持するチャック(ワー
ク支持手段)14、図示しないCNC制御装置等から構成さ
れる。
移動装置10のZ軸テーブル6は、図示しないベッドに
装架され、図示しないZ軸モータによりZ軸方向のみに
移動可能であり、これも図示しない制御装置により送り
速度、送り量等が制御される。このZ軸テーブル6には
Z軸テーブル8が載置され、Χ軸テーブル8は、図示し
ないΧ軸モータによりZ軸テーブル6の上でZ軸に直交
するΧ軸方向のみに移動可能である。このΧ軸テーブル
8も制御装置により送り速度、送り量等が制御される。
移動装置10のΧ軸テーブル8には刃物台(図示せず)が
これに固定されて載置されている。刃物台には、詳細に
は後述する切削工具のダイアモンドバイト12がバイトホ
ルダ13に把持されて取付けられている。
主軸4は、主軸モータ4aにより回転駆動される。そし
て、その中心線SCLはΧ軸およびZ軸に対していずれに
も傾斜して配置されており、Z軸に対する傾斜角α(第
4図)は、後述する理由で好ましくは45度に設定され
る。なお、移動装置10を前述したベッド上で回転するテ
ーブルに載置し、主軸中心SCLとZ軸とがなす角度αを
任意に設定できるようにしてもよい。
主軸4に取付けられるチャック14は、第2図および第
3図に示すように、刃物台側が開口するコップ状をな
し、底壁が主軸4の端面にボルト等により固定して取付
けられる。そしてチャック14の周壁には丸穴14aが開口
しており、この穴14aにホルダ(支持手段)15が嵌装さ
れてボルト、チャック等により固定されている。
チャック14に取付けられたホルダ15は、主軸中心SCL
側にワークWを取付ける所定の曲率の球面15aを有して
おり、球面15aの中心を通る法線、すなわち仕上後のワ
ークWの光軸が主軸中心SCLに直交するようにチャック1
4に取付けられる。一面が上述した所定の球面に仕上げ
られたワークWが接着剤により接着されてホルダ15に取
付けられる。
バイトホルダ13に取付けられるバイト12としては、結
晶構造が単結晶である材料、例えばダイヤモンドからな
るバイトが使用される。このようなバイトは、刃先のR
精度が高く、高い形状精度の切削が可能となる。
図示しないようにCNC制御装置は、詳細は後述するよ
うに、円弧補間切削法により補間半径R、その中心位置
座標、切削開始位置座標等の切削条件をインプットする
と、主軸4の回転速度、Χ軸テーブル8,Z軸テーブル6
の各送り速度等を自動制御するものである。
次に、上述のように構成される切削装置の作用と共
に、本発明の切削方法を説明する。
先ず、ワークWがホルダ15に取り付けられる。このワ
ークWは、前工程で凸面及び凹面がそれぞれ所要の削り
代を残して粗切削加工が施されており、これらの図に示
す実施例の場合には、ワークのWの凸面がホルダ15の球
面15aに接着剤により接着固定されている。そして、ワ
ークWを取り付けたホルダ15をチャック14に螺着固定す
る。このとき、第3図および第4図に示すように、ワー
クWは、その切削されたときの光軸LAが主軸4の中心線
SCLと直交するようにチャック14に取付けられている。
すなわち、切削されたときの光軸LAと主軸4の中心線SC
Lとがなす交差角βが90゜である(第4図参照)。この
ため、ワークWは中心線SCLから離間しており、ワーク
Wの切削面におけるどの部分においても切削速度は0で
なく、ワーク切削面内の切削速度の変化率を小さく抑え
ることができ、切削面内のどの部分においても切削精度
を確保するに必要な切削速度でワークWを回転させるこ
とができる。このとき、ワークWは、ワーク切削面15a
の中心が、中心線SCL回りに半径RAで回転されることに
なる。
そして、バイト12が、従来公知の円弧補間切削法によ
り、Χ−Z軸平面の円弧上に沿ってΧ軸およびZ軸方向
に送られる。すなわち、補間半径RB、その中心位置座
標、切削開始位置を前述したCNC制御装置にインプット
すると、円弧補間演算が実行され、バイト12の円弧上の
各位置座標におけるΧ軸およびZ軸の各送り量が順次求
められる。そして、求めた送り量に応じて、Χ軸テーブ
ル8およびZ軸テーブル6の各軸モータを駆動して、設
定したΧ−Z軸平面の円弧に沿ってバイト12が送られて
いくことになる。
このときの補間半径RBの中心位置により種々のレンズ
が得られる。第5図ないし第7図は上述の半径RAおよび
RBの関係を示し、これらの半径の中心を位置させると
(RA=RB)、光軸に対し回転対称の球面レンズが得ら
れ、一致させない場合には(RA≠RB)、回転非対称の非
球面レンズが得られることになる。また、第8図に示す
ように、ワークWの凹面の補間半径RIの中心位置を、凸
面の補間半径ROの中心位置を通る中心線からずらせる
と、遠近両用眼鏡レンズが得られることになる。
そして、第2図あるいは第4図に示すように、ワーク
Wは、その被切削面の内、少なくとも製品になる部分が
Χ軸(Z=0)あるいはZ軸(Χ=0)と交差しないよ
うにしてチャック14に取り付けられる。製品にならない
部分がΧ軸あるいはZ軸と交差しても、その部分は削り
落されるので、その部分の切削精度が悪くても一向に構
わない。プラスチックレンズのように、被切削面が曲面
である場合、その曲面のΧ−Z軸平面上の曲線が、Χ軸
あるいはZ軸座標に関し、単調に増加または減少してい
ることが必要である。座標値が単調に増加または減少す
ることにより、刃物台をΧ軸およびZ軸の各軸一方向の
みに(一定方向に)移動させることができる。この結
果、この種の旋盤装置には避けることができないバック
ラッシュに起因する、切削精度への悪影響を排除するこ
とが出来る。
これに対する、第4図に仮想線で示すワークW′は、
その被切削面がΧ軸と交差するように配置されているの
で、ワークW′のレンズ面がΧ軸と交差する位置(Z=
0の位置)を境に刃物台をΧ軸に関し逆方向に送る必要
があり、この時点でバックラッシュの悪影響が生じるこ
とになる。また、第4図に仮想線で示すワークW″の取
り付け位置(この場合には、被切削面がZ軸と交差す
る)では、レンズ面がZ軸と交差する位置(Χ=0の位
置)を境に刃物台をZ軸に関し逆方向に送り必要があ
り、この時点でバックラッシュの悪影響が生じることに
なる。
レンズ面の切削の場合、ワークWは、軸モータによる
Χ軸およびZ軸の各方向に略同じ送り量になる位置に取
り付けるのがよく、このため、主軸4がΧ軸方向および
Z軸方向にそれぞれ45度傾斜することがのぞましい。こ
の場合、実質的に45度傾斜しておればよく、傾斜角度が
数度の範囲で45度からずれていても一向に構わない。こ
のようにすれば、切削速度の変化率が最小になり、又、
ワークの回転半径の最小値が大きくなるからバイトホル
ダ13の太さ(回り性)が最大なものを選択することがで
きる。
上述のようにワークWの取り付けが終わると、バイト
12を切削直前位置に移動させ、主軸4の回転を開始させ
る。このときの主軸4の回転速度は、ワークWの材質に
もよるが、プラスチックレンズをダイアモンドバイトで
切削し、妥当な加工時間(例えば、一つのレンズ面を切
削するのに、1分ないし5分)内に、所要の表面粗さ
(例えば、0.5μm以下)を得る場合には、切削速度が2
00m/min以上、1500m/min以下となるように設定するのが
望ましい。
切削速度が200m/min以下の場合には、加工時間が長く
かかる。1500m/min以上となると切削表面が荒れたり、
ダイヤモンドバイトの寿命が短くなる。
次いで、制御装置は前述したΧ軸モータおよびZ軸モ
ータに駆動制御信号を出力して上述したΧ−Z軸平面の
補間円弧上に沿って、演算した送り速度によりバイト12
を送っていく。このとき、使用するバイト12の刃先が単
結晶構造のダイアモンドであるため、刃先R精度が高
く、バイト12の送り速度を20〜100μm/rev.に設定する
ことと相俟って、上述した所要の表面粗さが得られる。
そして、通常2回の送りで被切削面の仕上げ加工を終了
することができる。
このようにして、一のレンズ面の切削が終わると同様
して他のレンズ面も切削される。
なお、上述の実施例ではワークWに対して刃物台をΧ
軸およびZ軸方向に移動させたが、刃物台は固定してお
き、あるいは例えば、Χ軸方向のみに移動可能であり、
これに対して、主軸を回転と同時にΧ軸およびZ軸方向
に移動させてもよいし、主軸を回転と同時にZ軸方向に
のみ移動させるようにしてもよい。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明のプラスチックレンズの切
削方法に依れば、ワークを取付ける主軸を、ワークに対
する切削工具の相対的送り方向であり、互いに直交する
Χ軸方向およびZ軸方向に対してそれぞれ傾斜させ、切
削されたワークの光軸と主軸の中心線のなす角度を30゜
以上として、かつ、好ましくは、ワークの被切削面の
内、少なくとも製品になる部分がΧ軸(Z=0)または
Z軸(Χ=0)と交差しないようにしてワークを回転さ
せ、曲面加工時に切削工具をΧ軸及びZ軸のいずれか一
の軸に対して座標値を単調に増加または減少方向させる
方向のみに送り、当該一方向への送りの間、他の軸に関
しても座標値を単調に増加または減少させる方向のみに
送り、結晶構造が単結晶である材料からなる切削工具を
Χ軸方向およびZ軸方向に移動させて前記被切削面を所
要の曲面に切削するようにしたので、従来のように研磨
工程を必要とせず、超精密に、かつ、短時間に、レンズ
面を簡単に加工することができ、しかも、本発明方法を
適用した切削装置は、駆動手段により刃物台をワークに
対して、被切削面に形成すべき所要の曲面に対応して相
対移動させるようにしたので、複雑なレンズ面の曲面形
状を、例えば円弧補間法により補間半径やその中心位置
をインプットするだけで刃物台を相対移動させることが
可能であり、従来の研磨作業によるレンズ面の加工では
数1000種類もの研磨用型を必要としたのに対して、これ
らの型を必要とせず、レンズ生産の自動化および所謂FM
S化が容易であり、流通在庫量や生産仕掛量を減少させ
ることができる等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の切削方法により光学レンズを加工す
る場合の工程を示すフローチャート、第2図は本発明方
法が適用された旋盤装置の主要構成を示すブロック図、
第3図はワークWが取り付けられるホルダ15およびチャ
ック14の詳細を示す要部拡大断面図、第4図はワークW
の、Χ,Z軸および主軸中心線SLCに対する取付位置の関
係を示す図、第5図はワークであるレンズの平面図、第
6図は、第5図のVI−VI線に沿う断面図、第7図は、第
5図のVII−VII線に沿う断面図、第8図は遠近両用眼鏡
レンズの断面図、第9図は従来のレンズ面の切削方法を
示し、主軸中心SCL、刃物台の移動方向であるΧ軸およ
びZ軸等の関係を示す図である。 2……主軸台、4……主軸、6……Z軸テーブル、8…
…Χ軸テーブル、10……移動装置、12……バイト、12a
……単結晶ダイアモンドバイト、14……チャック、15…
…ホルダ、LA……光軸、SCL……主軸中心、W……ワー
ク。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークを取付ける主軸を、ワークに対する
    切削工具の相対的送り方向であり、互いに直交するΧ軸
    方向およびZ軸方向に対してそれぞれ傾斜させ、切削さ
    れたワークの光軸と主軸の中心線をなす角度を30゜以上
    として、ワークを前記主軸中心軸周りに回転させ、結晶
    構造が単結晶である材料からなる切削工具をΧ軸方向お
    よびZ軸方向に移動させて前記被切削面を所要の曲面に
    切削することを特徴とするプラスチックレンズの切削方
    法。
  2. 【請求項2】ワークの被切削面の内、少なくとも製品に
    なる部分がΧ軸(Z=0)またはZ軸(Χ=0)と交差
    しないようにしてワークを回転させ、曲面加工時に切削
    工具をΧ軸及びZ軸のいずれか一の軸に対して座標値を
    単調に増加または減少方向させる方向のみに送り、当該
    一方向への送りの間、他の軸に関しても座標値を単調に
    増加または減少させる方向のみに送ることを特徴とする
    請求項1記載のプラスチックレンズの切削方法。
  3. 【請求項3】前記切削工具を、円弧補間法によりΧ−Z
    軸平面上の円弧上を移動させて前記被切削面を切削し、
    前記円弧の補間半径の中心を前記主軸の中心線上に一致
    させるとき、前記光軸に対して回転対称の球面レンズ
    を、前記円弧の補間半径の中心を前記主軸の中心線上に
    一致させないとき、前記光軸に対して回転非対称の非球
    面レンズをそれぞれ得ることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のプラスチックレンズの切削方法。
  4. 【請求項4】前記主軸を、Χ軸方向およびZ軸方向に対
    してそれぞれ実質的に45度傾斜させることを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれか一つに記載のプラスチック
    レンズの切削方法。
  5. 【請求項5】前記切削工具はΧ軸方向およびZ軸方向に
    それぞれ移動可能な刃物台に保持され、最終仕上げ切削
    時に、この刃物台をワークに対し、Χ軸およびZ軸の各
    軸一方向のみに相対移動させて前記被切削面を切削する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記
    載のプラスチックレンズの切削方法。
  6. 【請求項6】結晶構造が単結晶である材料からなる切削
    工具を保持し、ワークに対し、互いに直交するΧ軸方向
    およびZ軸方向にそれぞれ相対移動可能な刃物台と、 前記Χ軸方向およびZ軸方向に対してそれぞれ傾斜する
    中心線回りに回転する主軸と、 該主軸に取付けられ、切削されたワークの光軸と主軸の
    中心線のなす角度を30゜以上とし、かつ、ワークの被切
    削面の内、少なくとも製品になる部分がΧ軸(Z=0)
    またはZ軸(Χ=0)と交差しない位置にワークを支持
    するワーク支持手段と、 前記切削工具を保持した刃物台を、ワークに対して相対
    移動させる駆動手段とを備え、 前記主軸を回転させ、最終仕上げ切削時に、前記刃物台
    を、Χ軸およびZ軸の各軸一方向のみに、前記被切削面
    に形成すべき所要の曲面に対応して相対移動させる ことを特徴とするプラスチッククレンズの切削装置。
JP19357690A 1990-07-20 1990-07-20 プラスチックレンズの切削方法及び切削装置 Expired - Lifetime JP2829103B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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