JP2823805B2 - 膜材の固定構造及び膜材 - Google Patents
膜材の固定構造及び膜材Info
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Description
壁を形成したり膜構造物を形成するのに用いる膜材に関
し、特にこれを躯体に固定する技術に関する。
ラス繊維や合成樹脂繊維などで形成した繊維織物に四フ
ッ化エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)や塩
化ビニール樹脂、あるいは合成ゴムなどのコーティング
材を一般に0.5mm以上の厚さとなるように塗布して形
成されている。このような膜材は、これを構造物の躯体
に固定するについて、従来ではエッジロープと呼ばれる
部材を端末部に取り付け、このエッジロープに係止力を
負担させて固定するか、あるいはそれ程大きな張力負担
が掛からない部分についてはエッジロープなしでビス止
めするようになっている。その代表的な例を図7〜図1
2に示す。
けた膜材2の端末部の固定構造の代表的な例で、エッジ
ロープ1に係止力を負担させるようにして膜定着プレー
ト3と躯体側の固定受け部材4との間で膜材2を圧締す
るようにしている。膜定着プレート3の固定受け部材4
への締め付けは膜定着ボルト5で行ない、膜定着ボルト
5と膜材2のボルト孔との隙間からの浸水を防ぐために
ゴム製の防水シート6を膜材2の両面に介在させてい
る。
プ1を利用して例えば屋根を膜材で形成する場合などに
おける中間部の梁に対する固定構造の例である。図8の
第2例は、上記の例と基本的には同様で、梁材7の部分
で分離させた膜材2a、2bの各端末部を重ねて膜定着
プレート3で固定する例で、この場合にも防水が問題に
なるので防水シート6を用いている。図9の第3例は、
梁材10の部分を通しとした膜材2の裏側に膜材2と同
じ素材を用いた固定用の補助膜11を接続すると共にエ
ッジロープ1を取り付け、このエッジロープ付きの補助
膜11を介して固定する例であり、図10の第4例は、
同じく梁材12の部分を通しとした膜材2の裏側に突出
状態でエッジロープ1を接続し、このエッジロープ1を
膜定着ファスナー13の固定溝に保持させて固定する例
である。
造の例で、固定ボルト15で締め付けるようにした表裏
2枚の膜保持プレート16の間に膜材2を保持して吊り
上げるようにしている。
ス止めで固定する場合の例で、膜材2の端部を雨樋17
の内側にビス18でビス止めするようにしている。
られており、膜材の固定における標準的な構造となって
いるが、必ずしも最善とは言えず、いくつかの問題点を
抱えている。即ち、エッジロープ式とビス止め式に共通
する問題として、防水のために常に特別の処置を必要と
し、そのために施工作業の負担が増えるという問題があ
る。またエッジロープ式の場合には、ボルトの固定操作
のために躯体側の構造に一定の条件を要求したり、剛性
の大きい膜定着プレートを必要とすることなどから、固
定部の設計に制約を受け、膜材が本来持っている形状の
自由性を十分に活かすことができないという問題があ
り、また多数のボルトを使用することから作業量が多く
なるし、資材管理の負担も大きくなるなどの問題があ
る。
になされたのが本発明で、膜材の固定について、固定に
関連する作業負担、特に現場での作業負担を軽減できる
ようにし、また固定部の設計の自由度を高めることがで
きるようにし、さらに防水処置を行なわずとも済ませる
ことができるにすることを目的としている。
では、繊維織物を基材として合成樹脂や合成ゴムなどの
コーティング材を施してなる膜材の固定構造について、
膜材のコーティング材と同一又は同系の表面処理材を固
定受け面に予め施した固定受け部材を躯体に固定し、こ
の固定受け部材の固定受け面に溶着又は接着で膜材を固
定するようにしている。
繊維織物などを基材としてコーティング材を施してなる
膜材について、膜材のコーティング材と同一又は同系の
表面処理材を接続面に予め施した金属製の固定用部材
を、その接続面を介した溶着又は接着で端末部に接続
し、この固定用部材を介して躯体への固定を行なうよう
にしている。
用部材に表面処理材を施すこと、及び表面処理材に膜材
のコーティング材と同一又は同系のものを用いることを
要件としている。同一又は同系の例として、高い防火性
能を持ち大型の膜構造物や建物の屋根などとして広く用
いられている膜材について例を挙げると、この膜材は4
フッ化エチレン樹脂(PTFE)をコーティング材とし
ているので、同一の樹脂としてはPTFEが挙げられ、
同系の樹脂としては、4フッ化エチレン・パーフルオロ
アルコキシエチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレ
ン・パーフルオロアルキルビニールエーテル共重合体;
PFA)、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重
合樹脂(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体;FEP)、あるいは4フッ化エチレン
・エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−エチ
レン共重合体;ETFE)が挙げられる。
とは、膜材の固定力、特に現場で行なう溶着や接着の強
度を確保する上で大事な要素となる。つまり現場での溶
着や接着作業は必ずしも十分な品質管理のもとに行なう
ことができないので、作業に多少のバラツキがあっても
必要な強度を容易に得られるようにすることが重要とな
るが、膜材のコーティング材と同一又は同系の表面処理
材を固定受け部材や固定用部材に予め施しておくこと
で、この要求を満足させることができる。
材に対する付着強度も膜材の固定力に影響することにな
るが、これについては、例えば焼付け塗装などの高度な
工場加工により固定受け部材や固定用部材に表面処理材
を施すことで十分に高い付着強度を与えることができ
る。
のための溶着については、表面処理材を膜材のコーティ
ング材と直接溶着させるようにすることも可能であり、
また表面処理材とコーティング材の両方に高い溶着適性
を持ち、且つ表面処理材とコーティング材よりも低温で
溶着が可能な補助材を両者の間に介在させて溶着させる
ようにすることも可能である。後者の溶着方式は、実用
上の溶着温度を低くすることができるので、PTFEの
ようにそれ自体では溶着温度の高いコーティング材を用
いた膜材の場合に特に有用である。
固定のためにはボルトやビスを用いなくて済み、現場で
の固定関連作業の負担を大幅に軽減できる。また溶着又
は接着という柔軟な対応を可能とする固定方式となるの
で、躯体側の構造に対する条件要求が少なくて済み、固
定部の設計の自由度を高めることができる。また溶着と
接着を条件に応じて使い分けることも可能とし、このこ
とでも固定部の設計の自由度を高めることができる。ま
た膜材の固定面を溶着や接着で全面的にシールした状態
となるので、防水性を大幅に高めることができる。そし
てさらに溶着や接着により固定面全面を働かせて強固に
接続させた固定受け部材や固定用部材を介して固定を行
なうことになるので、より強く且つ耐久性の高い固定が
可能となる。
施例は何れもガラス繊維織物にコーティング材として上
記PTFEを塗布した膜材についての例であり、固定受
け部材や剛体部材に施した表面処理材は何れも膜材のコ
ーティング材と同一の樹脂、つまりPTFEを用いてい
る。また以下の例はそれぞれ上述した従来の固定構造に
対応している。なお以下の説明で参照する図では見やす
くするために部分的に厚みなどのサイズを誇張して表し
てある。
構造に対応する第1実施例で、その固定受け面21に表
面処理材Cを施してある固定受け部材22を躯体側の部
材(図示せず)に予め固定し、この固定受け部材22の
固定受け面21に膜材23の端部を溶着するようにして
いる。この溶着については固定受け面21と膜材23の
間に補助材Sを介在させている。補助材Sは、上記のF
EPをシート状に形成したもので、約360℃でPTF
Eとの溶着を生じる。したがって溶着は400℃程度に
加熱して行なうことになる。
構造に対応する第2実施例で、躯体を構成する梁材30
に上記と同様の処理をしてある固定受け部材31を固定
し、この固定受け部材31の固定受け面32に膜材23
の中間部を溶着することで、中間部の梁に対する固定を
行なっている。この例は、従来の固定構造に比べ、特に
構造の簡易化という点で大幅な改善を与える。
構造に対応する第3実施例で、図9における膜保持プレ
ート16に対応する固定受け部材40の固定受け面41
に膜材23を溶着して吊り上げるようにしている。
定構造に対応する第4実施例で、雨樋50を固定受け部
材とし、その固定受け面52に膜材23を溶着してい
る。この例は、従来の固定構造に比べ、特に防水性の点
で大幅な改善を与える。
部に固定用部材60又は固定用部材61を溶着させた膜
材62、63で、これらの膜材62、63は、現場で固
定用部材60、61を躯体に固定することで、その躯体
への固定が行なわれる。固定用部材60、61が表面処
理材Cを施した接続面64、65を有し、この接続面6
4、65を介して補助材Sの介在のもとに溶着されてい
ることは上記の各例と同じである。
ティング材とする膜材に関し、コーティング材が接着適
性を持たないために溶着で固定や接続を行なうようにし
た例であるが、塩化ビニール樹脂のように接着を可能と
するコーティング材を用いた膜材については、躯体側の
条件に応じて接着を用いるようにする。また合成ゴムの
コーティング材を用いた膜材については、一般に溶着が
向かないので接着を用いる。これらの接着については従
来から一般に用いられている手法を適用できるし、その
固定構造も基本的には上記の各例と同じになるので、そ
れらについての説明は省略する。
場での固定関連作業の負担を大幅に軽減できると共に、
固定部の設計の自由度を高めることができ、また防水性
も大幅に高めることができ、さらにより強く且つ耐久性
の高い固定が可能となるなど多くの改善をもたらすこと
ができる。
分断面図。
分断面図。
分断面図。
分断面図。
の簡略化した部分図。
の簡略化した部分図。
の簡略化した部分図。
ての簡略化した部分図。
ての簡略化した部分図。
ての簡略化した部分図。
Claims (3)
- 【請求項1】 繊維織物を基材として合成樹脂や合成ゴ
ムなどのコーティング材を施してなる膜材の固定構造に
おいて、膜材のコーティング材と同一又は同系の表面処
理材を固定受け面に予め施した固定受け部材を躯体に固
定し、この固定受け部材の固定受け面に溶着又は接着で
膜材を固定するようにしたことを特徴とする膜材の固定
構造。 - 【請求項2】 請求項1の膜材の固定構造に用いる固定
受け部材であって、膜材のコーティング材と同一又は同
系の表面処理材を施した固定受け面を備えてなる固定受
け部材。 - 【請求項3】 ガラス繊維織物などを基材としてコーテ
ィング材を施してなる膜材において、膜材のコーティン
グ材と同一又は同系の表面処理材を接続面に予め施した
金属製の固定用部材を、その接続面を介した溶着又は接
着で端末部に接続し、この固定用部材を介して躯体に固
定するようにしたことを特徴とする膜材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32487094A JP2823805B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 膜材の固定構造及び膜材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32487094A JP2823805B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 膜材の固定構造及び膜材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08177269A JPH08177269A (ja) | 1996-07-09 |
JP2823805B2 true JP2823805B2 (ja) | 1998-11-11 |
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ID=18170565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32487094A Expired - Fee Related JP2823805B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 膜材の固定構造及び膜材 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2823805B2 (ja) |
-
1994
- 1994-12-27 JP JP32487094A patent/JP2823805B2/ja not_active Expired - Fee Related
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