JP2810740B2 - グラフト化法によるptc組成物 - Google Patents
グラフト化法によるptc組成物Info
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K3/00—Use of inorganic substances as compounding ingredients
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- H01C7/027—Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient consisting of conducting or semi-conducting material dispersed in a non-conductive organic material
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、PTC特性を利用して自己復帰形過電流保護
素子に用いられるグラフト化法によるPTC組成物に関す
る。
素子に用いられるグラフト化法によるPTC組成物に関す
る。
(従来の技術) PTC組成物を自己復帰形過電流保護素子として使用し
た場合、最も大きな問題として次のことがあげられる。
た場合、最も大きな問題として次のことがあげられる。
すなわち、回路に過電流が過電圧などの異常が生じた
場合、回路内の自己復帰形過電流保護素子の抵抗値上昇
によって限流動作が行なわれるが、その異常性性を取除
き、回路をオフにしても抵抗値が初期の値に復帰しない
という問題点である。なお、その他の問題としては、導
電性粒子、とりわけ、カーボンブラック粒子を結晶性高
分子物質中に分散させる場合には、個々の粒子に分かれ
ることなく、数多くの粒子で成立つ凝集体として入り込
むので、均一な分散性が期待できない。これは、素子内
部における抵抗値の不均一性をもたらし、このために電
圧を印加すると一部に電流が集中し、そこで発熱を誘発
して素子の破壊を引き起こす原因ともなる。
場合、回路内の自己復帰形過電流保護素子の抵抗値上昇
によって限流動作が行なわれるが、その異常性性を取除
き、回路をオフにしても抵抗値が初期の値に復帰しない
という問題点である。なお、その他の問題としては、導
電性粒子、とりわけ、カーボンブラック粒子を結晶性高
分子物質中に分散させる場合には、個々の粒子に分かれ
ることなく、数多くの粒子で成立つ凝集体として入り込
むので、均一な分散性が期待できない。これは、素子内
部における抵抗値の不均一性をもたらし、このために電
圧を印加すると一部に電流が集中し、そこで発熱を誘発
して素子の破壊を引き起こす原因ともなる。
上述のような問題点を解決するために、特開平1−11
0702号公報に記載されているように、高密度ポリエチレ
ンにコロイド性グラファイトとカーボンブラックとを分
散させるに際し、グラフト化剤として有機過酸化物を加
えて加熱混練りし、有機過酸化物の熱分解により高密度
ポリエチレンの一部をポリエチレンラジカルとしてこれ
をコロイド性グラファイトとカーボンブラックとにグラ
フトさせることにより、カーボンブラックの凝集体をほ
ぐし、ポリエチレン中へ均一に分散させ、次いでこれを
成形し、その成形品を架橋させることにより抵抗値を安
定させ電圧の繰返し印加によって起こる抵抗値変化に可
逆性をもたせたグラフト化法による自己復帰形過電流保
護素子が知られている。
0702号公報に記載されているように、高密度ポリエチレ
ンにコロイド性グラファイトとカーボンブラックとを分
散させるに際し、グラフト化剤として有機過酸化物を加
えて加熱混練りし、有機過酸化物の熱分解により高密度
ポリエチレンの一部をポリエチレンラジカルとしてこれ
をコロイド性グラファイトとカーボンブラックとにグラ
フトさせることにより、カーボンブラックの凝集体をほ
ぐし、ポリエチレン中へ均一に分散させ、次いでこれを
成形し、その成形品を架橋させることにより抵抗値を安
定させ電圧の繰返し印加によって起こる抵抗値変化に可
逆性をもたせたグラフト化法による自己復帰形過電流保
護素子が知られている。
上述のグラフト化の機構は、有機過酸化物が熱分解し
てRO・ラジカルとなり、このRO・ラジカルによりポリエ
チレンの側鎖の分岐点に存在する3級水素原子が引抜か
れポリエチレンラジカルP・が生成する。そしてこのP
・がコロイド性グラファイトやカーボンブラックの粒子
表面のフェノキシラジカル等に結合し、その結果として
コロイド性グラファイトやカーボンブラックにポリエチ
レンがグラフトするものである。
てRO・ラジカルとなり、このRO・ラジカルによりポリエ
チレンの側鎖の分岐点に存在する3級水素原子が引抜か
れポリエチレンラジカルP・が生成する。そしてこのP
・がコロイド性グラファイトやカーボンブラックの粒子
表面のフェノキシラジカル等に結合し、その結果として
コロイド性グラファイトやカーボンブラックにポリエチ
レンがグラフトするものである。
したがってポリエチレンがグラフト化され易いために
はポリエチレンラジカルP・が生成するための3級水素
原子の数が多い方が良いということになる。
はポリエチレンラジカルP・が生成するための3級水素
原子の数が多い方が良いということになる。
(発明が解決しようとする課題) 過電流保護素子としてのPTC特性を抵抗−温度特性で
みた場合、温度の上昇に伴って徐々に抵抗値が増大する
ものよりも一定温度に上昇したとき急激に抵抗値が増す
ものの方が優れている。この条件を備えた高分子物質と
しては結晶化度の高い高分子物質例えば高密度ポリエチ
レンがある。
みた場合、温度の上昇に伴って徐々に抵抗値が増大する
ものよりも一定温度に上昇したとき急激に抵抗値が増す
ものの方が優れている。この条件を備えた高分子物質と
しては結晶化度の高い高分子物質例えば高密度ポリエチ
レンがある。
しかるに、結晶化度の高い高分子物質は、主鎖中の3
級水素原子の数は少なく、高密度ポリエチレンにおいて
は1000個の炭素原子に対して約1個の3級水素原子を有
するにすぎない。
級水素原子の数は少なく、高密度ポリエチレンにおいて
は1000個の炭素原子に対して約1個の3級水素原子を有
するにすぎない。
したがって結晶化度の高い高分子物質例えば高密度ポ
リエチレンを用いると、カーボンブラックにグラフトす
るポリマーラジカルP・の数が少ないためにカーボンブ
ラックへのグラフト化率が低くなる。その結果、高分子
物質中へのカーボンブラックの均一な分散が行なわれ難
くなり、過電流保護素子としての抵抗値のばらつきや、
限流動作を繰返し行なった場合に抵抗値の復元性が困難
になるという問題がある。
リエチレンを用いると、カーボンブラックにグラフトす
るポリマーラジカルP・の数が少ないためにカーボンブ
ラックへのグラフト化率が低くなる。その結果、高分子
物質中へのカーボンブラックの均一な分散が行なわれ難
くなり、過電流保護素子としての抵抗値のばらつきや、
限流動作を繰返し行なった場合に抵抗値の復元性が困難
になるという問題がある。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み結晶性高分子物質
に有機過酸化物の分解によって生成するポリマーラジカ
ルの数を増やしてカーボンブラックに対するグラフト化
率を高め、PTC特性にすぐれかつ抵抗値にばらつきがな
く、限流動作を繰返し発現させても抵抗値が元の状態に
回復するグラフト化法によるPTC組成物を提供するもの
である。
に有機過酸化物の分解によって生成するポリマーラジカ
ルの数を増やしてカーボンブラックに対するグラフト化
率を高め、PTC特性にすぐれかつ抵抗値にばらつきがな
く、限流動作を繰返し発現させても抵抗値が元の状態に
回復するグラフト化法によるPTC組成物を提供するもの
である。
(課題を解決するための手段) 本発明の請求項1に記載のグラフト化法によるPTC組
成物は少なくとも二種の結晶性高分子物質と導電性粒子
としての炭素質粒子との加熱混練り中に有機過酸化物を
加えて前記結晶性高分子物質の一部をポリマーラジカル
とし、このポリマーラジカルを前記炭素質粒子にグラフ
トさせることにより前記結晶性高分子物質中に前記炭素
質粒子を分散させたグラフト化法によるPTC(positive
temperature coefficient)組成物において、前記結晶
性高分子物質は、結晶化度の高い第1の結晶性高分子物
質と、主鎖中の3級水素原子の数が第1の結晶性高分子
物質の主鎖中の3級水素原子の数よりも多い第2の結晶
性高分子物質とよりなるものである。
成物は少なくとも二種の結晶性高分子物質と導電性粒子
としての炭素質粒子との加熱混練り中に有機過酸化物を
加えて前記結晶性高分子物質の一部をポリマーラジカル
とし、このポリマーラジカルを前記炭素質粒子にグラフ
トさせることにより前記結晶性高分子物質中に前記炭素
質粒子を分散させたグラフト化法によるPTC(positive
temperature coefficient)組成物において、前記結晶
性高分子物質は、結晶化度の高い第1の結晶性高分子物
質と、主鎖中の3級水素原子の数が第1の結晶性高分子
物質の主鎖中の3級水素原子の数よりも多い第2の結晶
性高分子物質とよりなるものである。
本発明の請求項2に記載のグラフト化法によるPTC組
成物には、低抵抗値を付与する目的で、炭素質粒子とし
て凝集構造をもつカーボンブラックやポーラスブラッ
ク、またはコロイド性グラファイトの少なくとも一種が
用いられる。
成物には、低抵抗値を付与する目的で、炭素質粒子とし
て凝集構造をもつカーボンブラックやポーラスブラッ
ク、またはコロイド性グラファイトの少なくとも一種が
用いられる。
本発明の請求項3に記載のグラフト化法によるPTC組
成物は有機過酸化物が、ヒドロペルオキシド、ジアルキ
ルペルオキシド、ペルオキシケタールの少なくとも一種
であるものである。
成物は有機過酸化物が、ヒドロペルオキシド、ジアルキ
ルペルオキシド、ペルオキシケタールの少なくとも一種
であるものである。
本発明の請求項4に記載のグラフト化法によるPTC組
成物は、第1の結晶性高分子物質がポリエチレン、ポリ
エステル、フッ素樹脂の少なくとも一種であるものであ
る。
成物は、第1の結晶性高分子物質がポリエチレン、ポリ
エステル、フッ素樹脂の少なくとも一種であるものであ
る。
本発明の請求項5に記載のグラフト化法によるPTC組
成物は、加熱混練り温度が二種以上の結晶性高分子物質
中最も融点の高い結晶性高分子物質の融点以上であるも
のである。
成物は、加熱混練り温度が二種以上の結晶性高分子物質
中最も融点の高い結晶性高分子物質の融点以上であるも
のである。
本発明の請求項6に記載のグラフト化法によるPTC組
成物は、少なくとも二種の結晶性高分子物質と導電性粒
子としての炭素質粒子との加熱混練り中に有機過酸化物
を加えて前記結晶性高分子物質の一部をポリマーラジカ
ルとし、このポリマーラジカルを前記炭素質粒子にグラ
フトさせることにより前記結晶性高分子物質中に前記炭
素質粒子を分散させ、結晶性高分子物質をグラフト化に
関与しない有機過酸化物の分解または放射線の照射によ
って架橋させて三次元網目構造としたグラフト化法によ
るPTC組成物において、前記結晶性高分子物質は、結晶
化度の高い第1の結晶性高分子物質と、主鎖中の3級水
素原子の数が第1の結晶性高分子物質の主鎖中の3級水
素原子の数よりも多い第2の結晶性高分子物質とよりな
るものである。
成物は、少なくとも二種の結晶性高分子物質と導電性粒
子としての炭素質粒子との加熱混練り中に有機過酸化物
を加えて前記結晶性高分子物質の一部をポリマーラジカ
ルとし、このポリマーラジカルを前記炭素質粒子にグラ
フトさせることにより前記結晶性高分子物質中に前記炭
素質粒子を分散させ、結晶性高分子物質をグラフト化に
関与しない有機過酸化物の分解または放射線の照射によ
って架橋させて三次元網目構造としたグラフト化法によ
るPTC組成物において、前記結晶性高分子物質は、結晶
化度の高い第1の結晶性高分子物質と、主鎖中の3級水
素原子の数が第1の結晶性高分子物質の主鎖中の3級水
素原子の数よりも多い第2の結晶性高分子物質とよりな
るものである。
本発明の請求項7に記載のグラフト化法によるPTC組
成物は、請求項6に記載のグラフト化法によるPTC組成
物において、炭素質粒子がカーボンブラック、ポーラス
ブラック、コロイド性グラファイトの少なくとも一種で
あるものである。
成物は、請求項6に記載のグラフト化法によるPTC組成
物において、炭素質粒子がカーボンブラック、ポーラス
ブラック、コロイド性グラファイトの少なくとも一種で
あるものである。
本発明の請求項8に記載のグラフト化法によるPTC組
成物は、請求項6に記載のグラフト化法によるPTC組成
物において、有機過酸化物は、ヒドロペルオキシド、ジ
アルキルペルオキシド、ペルオキシケタールの少なくと
も一種であるものである。
成物は、請求項6に記載のグラフト化法によるPTC組成
物において、有機過酸化物は、ヒドロペルオキシド、ジ
アルキルペルオキシド、ペルオキシケタールの少なくと
も一種であるものである。
本発明の請求項9に記載のグラフト化法によるPTC組
成物は、請求項6に記載のグラフト化法によるPTC組成
物において、第1の結晶性高分子物質がポリエチレン、
ポリエステル、フッ素樹脂の少なくとも一種であるもの
である。
成物は、請求項6に記載のグラフト化法によるPTC組成
物において、第1の結晶性高分子物質がポリエチレン、
ポリエステル、フッ素樹脂の少なくとも一種であるもの
である。
(作用) 本発明のグラフト化法によるPTC組成物のグラフト化
の機構を説明する。
の機構を説明する。
結晶性高分子物質例えばポリエチレンと導電性粒子と
しての炭素質粒子例えばカーボンブラックとの加熱混練
り中に有機過酸化物としてジアルキルペルオキシド例え
ばジクミルパーオキサイド(以下Di−Cupと略称する)
を加えると、まず次式によってDi−Cupが分解する。
しての炭素質粒子例えばカーボンブラックとの加熱混練
り中に有機過酸化物としてジアルキルペルオキシド例え
ばジクミルパーオキサイド(以下Di−Cupと略称する)
を加えると、まず次式によってDi−Cupが分解する。
次にRO・によりポリエチレンの側鎖の分岐点に存在す
る3級水素原子の一部が引抜かれ、ポリエチレンラジカ
ル(P・)が生成する。: この反応式は、ポリエチレンの枝分かれの部分で起こ
る水素原子引抜きを示す。
る3級水素原子の一部が引抜かれ、ポリエチレンラジカ
ル(P・)が生成する。: この反応式は、ポリエチレンの枝分かれの部分で起こ
る水素原子引抜きを示す。
カーボンブラック粒子表面のフェノキシラジカルにRO
・が結合するとパーオキサイドになるが、これは不安定
なので、P・との結合による次式のグラフト化が優先す
ることになる。
・が結合するとパーオキサイドになるが、これは不安定
なので、P・との結合による次式のグラフト化が優先す
ることになる。
とりわけ、カーボンブラックの存下では、P・相互の
架橋反応に先立ってグラフト化が進む。
架橋反応に先立ってグラフト化が進む。
以上のように、カーボンブラックの表面にポリエチレ
ンラジカルがグラフト化し、ポリエチレンの一部がカー
ボンブラックに捕捉される。そしてグラフト化の進行と
ともに、粒子相互の凝集傾向が強いカーボンブラックの
凝集体がほぐれて、それがポリエチレン中へ均一に分散
する。
ンラジカルがグラフト化し、ポリエチレンの一部がカー
ボンブラックに捕捉される。そしてグラフト化の進行と
ともに、粒子相互の凝集傾向が強いカーボンブラックの
凝集体がほぐれて、それがポリエチレン中へ均一に分散
する。
上記反応機構によれば、ポリエチレンの主鎖に存在す
る3級水素原子の数が多いほど、RO・によって水素原子
の引抜かれる数が多くなり、ポリエチレンラジカルP・
の生成が促進されることになる。したがって、結晶化度
の高い第1の結晶性高分子物質は、PTC特性に優れては
いるが主鎖に存在する3級水素原子の数が少なくグラフ
トする反応点が少いためにグラフト化率が小さい。これ
に反し、主鎖に3級水素原子の数が多くグラフトする反
応点の多い第2の結晶性高分子物質を併用することによ
り結晶性高分子物質全体の3級水素原子数を増加させる
ことになり、グラフトする反応点の数も多くなり、グラ
フト化率を高めることができるのである。
る3級水素原子の数が多いほど、RO・によって水素原子
の引抜かれる数が多くなり、ポリエチレンラジカルP・
の生成が促進されることになる。したがって、結晶化度
の高い第1の結晶性高分子物質は、PTC特性に優れては
いるが主鎖に存在する3級水素原子の数が少なくグラフ
トする反応点が少いためにグラフト化率が小さい。これ
に反し、主鎖に3級水素原子の数が多くグラフトする反
応点の多い第2の結晶性高分子物質を併用することによ
り結晶性高分子物質全体の3級水素原子数を増加させる
ことになり、グラフトする反応点の数も多くなり、グラ
フト化率を高めることができるのである。
このようにして、グラフト化率を高めることにより炭
素質粒子の凝集体がほぐされ、結晶性高分子物質中に炭
素質粒子を均一に分散させることが可能となる。したが
って、抵抗値のばらつきもなくなり、この素材に三次元
網目構造を与えると炭素質粒子が高分子物質の網目構造
に組込まれ、限流動作を繰返し行なった場合に各炭素質
粒子の配列が初期の状態に復帰し、抵抗値が元の値に回
復するのである。
素質粒子の凝集体がほぐされ、結晶性高分子物質中に炭
素質粒子を均一に分散させることが可能となる。したが
って、抵抗値のばらつきもなくなり、この素材に三次元
網目構造を与えると炭素質粒子が高分子物質の網目構造
に組込まれ、限流動作を繰返し行なった場合に各炭素質
粒子の配列が初期の状態に復帰し、抵抗値が元の値に回
復するのである。
(実施例) 本発明の実施に用いられる結晶化度の高い第1の結晶
性高分子物質としては、高密度ポリエチレン、ポリエス
テル、フッ素樹脂であり、夫々単独または混合して用い
られる。
性高分子物質としては、高密度ポリエチレン、ポリエス
テル、フッ素樹脂であり、夫々単独または混合して用い
られる。
また、3級水素原子数が第1の結晶性高分子物質より
多い第2の結晶性高分子物質としては、低密度ポリエチ
レンや中密度ポリエチレンがある。また、ポリプロピレ
ンを用いることもできる。
多い第2の結晶性高分子物質としては、低密度ポリエチ
レンや中密度ポリエチレンがある。また、ポリプロピレ
ンを用いることもできる。
第2の結晶性高分子物質は主鎖の3級水素原子数は多
いため結晶化度の低いものがあり、PTC特性に関しては
第1の結晶性高分子物質に劣るために、第1の結晶性高
分子物質のPTC特性を損ねない程度に配合する必要があ
る。
いため結晶化度の低いものがあり、PTC特性に関しては
第1の結晶性高分子物質に劣るために、第1の結晶性高
分子物質のPTC特性を損ねない程度に配合する必要があ
る。
導電性粒子としての炭素質粒子としては、カーボンブ
ラック、コロイド性グラファイト、ポーラスブラックが
夫々単独または混合して用いられる。カーボンブラック
としては、ファーネスブラックやアセチレンブラックが
用いられる。ポーラスブラックとは、ファーネスブラッ
クを気相エッチング法により多孔質化してその比表面積
を原料カーボンブラックの1.5倍以上に高めたものであ
る。
ラック、コロイド性グラファイト、ポーラスブラックが
夫々単独または混合して用いられる。カーボンブラック
としては、ファーネスブラックやアセチレンブラックが
用いられる。ポーラスブラックとは、ファーネスブラッ
クを気相エッチング法により多孔質化してその比表面積
を原料カーボンブラックの1.5倍以上に高めたものであ
る。
一方、グラフト化剤として用いる有機過酸化物は、ヒ
ドロペルオキシド、ジアルキルペルオキシドさらにはペ
ルオキシケタールの中から選ぶことができる。その数多
い各過酸化物群から夫々代表的な例をあげると、2,5−
ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、Di−C
upおよび2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキシン−3などがある。
ドロペルオキシド、ジアルキルペルオキシドさらにはペ
ルオキシケタールの中から選ぶことができる。その数多
い各過酸化物群から夫々代表的な例をあげると、2,5−
ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、Di−C
upおよび2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキシン−3などがある。
実施例1 第1の結晶性高分子物質として高密度ポリエチレン
(ハイゼックス1300J、主鎖の3級水素原子数1個/1000
C)164gと第2の結晶性高分子物質として低密度ポリエ
チレン(ミラソン9、主鎖の3級水素原子数20個/1000
C)36g、さらに導電性粒子としてカーボンブラック(旭
#60H)100gおよび無機充填剤としてアルミナ(A32)10
0gを加え、さらにグラフト化剤として有機過酸化物Di−
Cup(パークミルD)1gを添加して、温度を135℃に保
ち、2本ロールで60分間混練りして、ポリエチレンラジ
カルをカーボンブラック粒子表面にグラフトさせて後、
所定の素子形状に成形した。
(ハイゼックス1300J、主鎖の3級水素原子数1個/1000
C)164gと第2の結晶性高分子物質として低密度ポリエ
チレン(ミラソン9、主鎖の3級水素原子数20個/1000
C)36g、さらに導電性粒子としてカーボンブラック(旭
#60H)100gおよび無機充填剤としてアルミナ(A32)10
0gを加え、さらにグラフト化剤として有機過酸化物Di−
Cup(パークミルD)1gを添加して、温度を135℃に保
ち、2本ロールで60分間混練りして、ポリエチレンラジ
カルをカーボンブラック粒子表面にグラフトさせて後、
所定の素子形状に成形した。
次にこの成形品に金属箔電極1を熱圧着させた後、γ
線を30Mrad照射して高分子物質相互間に網目の架橋構造
を与え、図に示すようなl1×l2×l3=9mm×8mm×2.5mm
のPTC組成物よりなる素子2を得た。化学的に架橋させ
る場合はグラフト化に関与しないで残っている有機過酸
化物によって成形時に200℃で架橋させる。場合によっ
ては180℃でさらに加熱して架橋を確実にさせることも
ある。
線を30Mrad照射して高分子物質相互間に網目の架橋構造
を与え、図に示すようなl1×l2×l3=9mm×8mm×2.5mm
のPTC組成物よりなる素子2を得た。化学的に架橋させ
る場合はグラフト化に関与しないで残っている有機過酸
化物によって成形時に200℃で架橋させる。場合によっ
ては180℃でさらに加熱して架橋を確実にさせることも
ある。
次にこの素子2の電極1の表面に端子3をスポット溶
接によって取付け、このものを電気回路に接続して抵抗
値を測定した。
接によって取付け、このものを電気回路に接続して抵抗
値を測定した。
混合された第1、第2の結晶性高分子物質中の主鎖に
存在する3級水素原子の数は概算で4.42個/1000Cとな
る。
存在する3級水素原子の数は概算で4.42個/1000Cとな
る。
なお、この素子2の20℃における初期抵抗値は48Ωで
あったが、繰返し電圧印加の耐久性試験、すなわち、DC
60V2分印加、2分休止を1サイクルとして4回繰返し、
次にDC100V2分印加、2分休止を1サイクルとして3回
繰返し、さらにDC120V2分印加、2分休止を1サイクル
トとして3回繰返しの試験を行なったところ、試験後の
素子2の抵抗値は初期抵抗値に対して30%の増加を示し
ていた。
あったが、繰返し電圧印加の耐久性試験、すなわち、DC
60V2分印加、2分休止を1サイクルとして4回繰返し、
次にDC100V2分印加、2分休止を1サイクルとして3回
繰返し、さらにDC120V2分印加、2分休止を1サイクル
トとして3回繰返しの試験を行なったところ、試験後の
素子2の抵抗値は初期抵抗値に対して30%の増加を示し
ていた。
実施例2 第2の結晶性高分子物質として中密度ポリエチレン
(ネオゼックス2006H、主鎖の3級水素原子数20個/1000
C)を用いたこと以外、実施例1と同様にして素子を製
作した。混合された第1、第2の結晶性高分子物質中の
主鎖の3級水素原子の数は4.42個/1000C)と概算されて
いる。この素子の20℃における初期抵抗値は46Ωであっ
たが、実施例1と同様の耐久性試験を行なったところ、
素子抵抗値は初期抵抗値に対して40%の増加を示した。
(ネオゼックス2006H、主鎖の3級水素原子数20個/1000
C)を用いたこと以外、実施例1と同様にして素子を製
作した。混合された第1、第2の結晶性高分子物質中の
主鎖の3級水素原子の数は4.42個/1000C)と概算されて
いる。この素子の20℃における初期抵抗値は46Ωであっ
たが、実施例1と同様の耐久性試験を行なったところ、
素子抵抗値は初期抵抗値に対して40%の増加を示した。
実施例3 第2の結晶性高分子物質として低密度ポリエチレン
(ウルトゼックスUZ2020L、主鎖の3級水素原子数15個/
1000C)を用いたこと以外、実施例1と同様にして素子
を製作した。混合された第1、第2の結晶性高分子物質
中の主鎖の3級水素原子の数は概算で3.52個/1000Cであ
る。
(ウルトゼックスUZ2020L、主鎖の3級水素原子数15個/
1000C)を用いたこと以外、実施例1と同様にして素子
を製作した。混合された第1、第2の結晶性高分子物質
中の主鎖の3級水素原子の数は概算で3.52個/1000Cであ
る。
この素子の20℃における初期抵抗値は71Ωであった
が、実施例1と同様の耐久性試験を行なったとき、素子
抵抗値は初期抵抗値に対して13%の増加を示した。
が、実施例1と同様の耐久性試験を行なったとき、素子
抵抗値は初期抵抗値に対して13%の増加を示した。
比較例1 第1の結晶性高分子物質として実施例1と同じ高密度
ポリエチレン(ハイゼックス1300J)を200g用い、第2
の結晶性高分子物質を添加しなかったこと以外、実施例
1と同様にして素子を製作した。結晶性高分子物質の中
の主鎖の3級水素原子の数は1個/1000Cである。一方、
この素子の20℃における初期抵抗値は47Ωであったが、
実施例1と同様の耐久性試験を行ったところ、素子抵抗
値は初期抵抗値に対して290%の増加を示した。
ポリエチレン(ハイゼックス1300J)を200g用い、第2
の結晶性高分子物質を添加しなかったこと以外、実施例
1と同様にして素子を製作した。結晶性高分子物質の中
の主鎖の3級水素原子の数は1個/1000Cである。一方、
この素子の20℃における初期抵抗値は47Ωであったが、
実施例1と同様の耐久性試験を行ったところ、素子抵抗
値は初期抵抗値に対して290%の増加を示した。
なお、実施例1〜3および比較例1で得た素子の抵抗
−温度特性での最大抵抗値(RP)を求めたところいずれ
も300MΩ以上あり、次式のPTC特性値はほぼ同じ6桁以
上であった。
−温度特性での最大抵抗値(RP)を求めたところいずれ
も300MΩ以上あり、次式のPTC特性値はほぼ同じ6桁以
上であった。
R20;20℃における素子の初期抵抗値 実施例1〜3および比較例1の配合量、主鎖の3級水
素原子数の概算値、得られた素子の初期抵抗値、耐久性
試験後の抵抗値変化率および抵抗−温度特性での最大抵
抗値を表1に示す。
素原子数の概算値、得られた素子の初期抵抗値、耐久性
試験後の抵抗値変化率および抵抗−温度特性での最大抵
抗値を表1に示す。
表1より第1の結晶性高分子物質に第2の結晶性高分
子物質を加えた混合物中の3級水素原子数は、第1の結
晶性高分子物質よりも増加し、第1の結晶性高分子物質
のみを用いた比較例に比べ、得られた素子の繰返し電圧
印加の耐久性試験では、抵抗値変化率の少ないことがわ
かる。
子物質を加えた混合物中の3級水素原子数は、第1の結
晶性高分子物質よりも増加し、第1の結晶性高分子物質
のみを用いた比較例に比べ、得られた素子の繰返し電圧
印加の耐久性試験では、抵抗値変化率の少ないことがわ
かる。
実施例1〜3および比較例1に用いられた材料の性状
等を表2に示す。
等を表2に示す。
〔発明の効果〕 本発明によれば、結晶化度の高い第1の結晶性高分子
物質に、3級水素原子数の多い第2の結晶性高分子物質
を加えることにより、PTC特性を損なうことなく、ポリ
マーラジカルの生成を増加させ、結晶性高分子物質が炭
素質粒子にグラフトする反応点を増し、炭素質粒子表面
への結晶性高分子物質のグラフト化が促進される。この
ために、炭素質粒子の凝集体がほぐされ、結晶性高分子
物質中に均一に分散される。さらにこの炭素質粒子にグ
ラフトした結晶性高分子物質に架橋構造を与えて三次元
網目を形成させた場合、炭素質粒子が網目構造に組入れ
られるために、繰返し電圧印加の耐久性試験では、各炭
素質粒子の秩序を初期の状態に復元することが可能とな
り、抵抗値の変化率を小さくすることができる。
物質に、3級水素原子数の多い第2の結晶性高分子物質
を加えることにより、PTC特性を損なうことなく、ポリ
マーラジカルの生成を増加させ、結晶性高分子物質が炭
素質粒子にグラフトする反応点を増し、炭素質粒子表面
への結晶性高分子物質のグラフト化が促進される。この
ために、炭素質粒子の凝集体がほぐされ、結晶性高分子
物質中に均一に分散される。さらにこの炭素質粒子にグ
ラフトした結晶性高分子物質に架橋構造を与えて三次元
網目を形成させた場合、炭素質粒子が網目構造に組入れ
られるために、繰返し電圧印加の耐久性試験では、各炭
素質粒子の秩序を初期の状態に復元することが可能とな
り、抵抗値の変化率を小さくすることができる。
図は本発明のグラフト化法によるPTC組成物を用いた過
電流保護素子の斜視図である。
電流保護素子の斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−110702(JP,A) 特開 昭62−232902(JP,A) 特開 昭57−176605(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01C 7/02 - 7/22
Claims (10)
- 【請求項1】少なくとも二種の結晶性高分子物質と導電
性炭素質粒子との加熱混練り中に有機過酸化物を加えて
前記結晶性高分子物質の一部をポリマーラジカルとし、
このポリマーラジカルを前記炭素質粒子にグラフトさせ
ることにより前記結晶性高分子物質中に粒子相互の凝集
傾向の強い前記炭素質粒子の凝集体をほぐして、これを
分散させたグラフト化法によるPTC(positive temperat
ure coefficient)組成物において、前記結晶性高分子
物質は、結晶化度の高い第1の結晶性高分子物質と、主
鎖中の3級水素原子の数が第1の結晶性高分子物質の主
鎖中の3級水素原子の数よりも多い第2の結晶性高分子
物質とよりなることを特徴とするグラフト化法によるPT
C組成物。 - 【請求項2】炭素質粒子がカーボンブラック、ポーラス
ブラック、コロイド性グラファイトの少なくとも一種で
あることを特徴とする請求項1に記載のグラフト化法に
よるPTC組成物。 - 【請求項3】有機過酸化物は、ヒドロペルオキシド、ジ
アルキルペルオキシド、ペルオキシケタールの少なくと
も一種であることを特徴とする請求項1または2記載の
グラフト化法によるPTC組成物。 - 【請求項4】第1の結晶性高分子物質がポリエチレン、
ポリエステル、フッ素樹脂の少なくとも一種であること
を特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のグラフ
ト化法によるPTC組成物。 - 【請求項5】加熱混練り温度が二種以上の結晶性高分子
物質中最も融点の高い結晶性高分子物質の融点以上であ
ることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の
グラフト化法によるPTC組成物。 - 【請求項6】少なくとも二種の結晶性高分子物質と導電
性炭素質粒子との加熱混練り中に有機過酸化物を加えて
前記結晶性高分子物質の一部をポリマーラジカルとし、
このポリマーラジカルを前記炭素質粒子にグラフトさせ
ることにより前記結晶性高分子物質中に粒子相互の凝集
傾向の強い前記炭素質粒子の凝集体をほぐして、これを
分散させ、結晶性高分子物質をグラフト化に関与しない
有機過酸化物の分解または放射線の照射によって架橋さ
せて三次元網目構造としたグラフト化法によるPTC組成
物において、前記結晶性高分子物質は、結晶化度の高い
第1の結晶性高分子物質と、主鎖中の3級水素原子の数
が第1の結晶性高分子物質の主鎖中の3級水素原子の数
よりも多い第2の結晶性高分子物質とよりなることを特
徴とするグラフト化法によるPTC組成物。 - 【請求項7】炭素質粒子がカーボンブラック、ポーラス
ブラック、コロイド性グラファイトの少なくとも一種で
あることを特徴とする請求項6に記載のグラフト化法に
よるPTC組成物。 - 【請求項8】有機過酸化物は、ヒドロペルオキシド、ジ
アルキルペルオキシド、ペルオキシケタールの少なくと
も一種であることを特徴とする請求項6または7記載の
グラフト化法によるPTC組成物。 - 【請求項9】第1の結晶性高分子物質がポリエチレン、
ポリエステル、フッ素樹脂の少なくとも一種であること
を特徴とする請求項6ないし8の何れかに記載のグラフ
ト化法によるPTC組成物。 - 【請求項10】加熱混練り温度は、結晶性高分子物質中
最も融点の高い結晶性高分子物質の融点以上であること
を特徴とする請求項6ないし9の何れかに記載のグラフ
ト化法によるPTC組成物。
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US07/629,249 US5190697A (en) | 1989-12-27 | 1990-12-18 | Process of making a ptc composition by grafting method using two different crystalline polymers and carbon particles |
DE69028381T DE69028381T2 (de) | 1989-12-27 | 1990-12-20 | PTC-Zusammensetzungen, ihre Herstellung und ihre Verwendung |
EP90314004A EP0435574B1 (en) | 1989-12-27 | 1990-12-20 | PTC (positive temperature coefficient) compositions, preparation and use |
CA002032990A CA2032990C (en) | 1989-12-27 | 1990-12-21 | Ptc composition by grafting method |
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=18328626
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (5)
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---|---|
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EP (1) | EP0435574B1 (ja) |
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JPH0521207A (ja) * | 1991-07-12 | 1993-01-29 | Daito Tsushinki Kk | Ptc素子 |
JPH0590009A (ja) * | 1991-09-26 | 1993-04-09 | Daito Tsushinki Kk | Ptc組成物 |
DE59306823D1 (de) * | 1993-08-25 | 1997-07-31 | Abb Research Ltd | Elektrisches Widerstandselement und Verwendung dieses Widerstandselementes in einem Strombegrenzer |
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US6242997B1 (en) | 1998-03-05 | 2001-06-05 | Bourns, Inc. | Conductive polymer device and method of manufacturing same |
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US6429533B1 (en) | 1999-11-23 | 2002-08-06 | Bourns Inc. | Conductive polymer device and method of manufacturing same |
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CN100419922C (zh) * | 2003-06-23 | 2008-09-17 | 佳邦科技股份有限公司 | 用于高分子热敏电阻导电材料组成物的高密度聚乙烯聚合物的处理方法 |
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WO2008064215A2 (en) | 2006-11-20 | 2008-05-29 | Sabic Innovative Plastics Ip Bv | Thermally regulated electrically conducting compositions |
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US20100084161A1 (en) * | 2008-10-08 | 2010-04-08 | Robert A. Neal | Conductive film and process for making same |
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