JP2794296B2 - 成形品 - Google Patents
成形品Info
- Publication number
- JP2794296B2 JP2794296B2 JP63199450A JP19945088A JP2794296B2 JP 2794296 B2 JP2794296 B2 JP 2794296B2 JP 63199450 A JP63199450 A JP 63199450A JP 19945088 A JP19945088 A JP 19945088A JP 2794296 B2 JP2794296 B2 JP 2794296B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- fine particles
- silicone rubber
- fluororubber
- molded article
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Sealing Material Composition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、成形品に関する。更に詳しくは、油含浸時
における摩擦・摩耗特性を改善せしめたフッ素ゴム組成
物を用いて成形された成形品に関する。
における摩擦・摩耗特性を改善せしめたフッ素ゴム組成
物を用いて成形された成形品に関する。
〔従来の技術〕および〔発明が解決しようとする課題〕 従来から自己潤滑性を向上させるためにグラファイ
ト、二硫化モリブデンなどを高分子物質に添加すること
が行われているが、これにより摺動抵抗の低下はみられ
るものの、耐摩耗性や加工性が低下するようになる。特
に、オイルシールなどの油潤滑条件下での使用では、油
含浸による膨潤のため、物性の低下や摩耗量の増加が著
しくなる傾向がみられる。
ト、二硫化モリブデンなどを高分子物質に添加すること
が行われているが、これにより摺動抵抗の低下はみられ
るものの、耐摩耗性や加工性が低下するようになる。特
に、オイルシールなどの油潤滑条件下での使用では、油
含浸による膨潤のため、物性の低下や摩耗量の増加が著
しくなる傾向がみられる。
本発明の目的は、オイルシール、バルブシステムシー
ルなどの成形材料としてのフッ素ゴムにおいて、その成
形品の油含浸時の摩擦・摩耗特性を改善せしめた成形品
を提供せんとするものである。
ルなどの成形材料としてのフッ素ゴムにおいて、その成
形品の油含浸時の摩擦・摩耗特性を改善せしめた成形品
を提供せんとするものである。
かかる本発明の目的を達成せしめる成形品は、フッ素
ゴムおよび平均粒径が10μmをこえる球状または不定形
のシリコーンゴム微粒子を含むフッ素ゴム組成物を用い
て成形するとともに、あらかじめ成形品に油を含有させ
てなる。
ゴムおよび平均粒径が10μmをこえる球状または不定形
のシリコーンゴム微粒子を含むフッ素ゴム組成物を用い
て成形するとともに、あらかじめ成形品に油を含有させ
てなる。
フッ素ゴムとしては、各種のフッ素ゴムを任意に使用
することができ、当然加硫剤、受酸剤(水酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム、酸化鉛など)、充填剤(カーボ
ンブラック、シリカ、けいそう土、硫酸バリウムなど)
など必要な配合剤が配合されて用いられる。
することができ、当然加硫剤、受酸剤(水酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム、酸化鉛など)、充填剤(カーボ
ンブラック、シリカ、けいそう土、硫酸バリウムなど)
など必要な配合剤が配合されて用いられる。
このフッ素ゴムに配合される球状または不定形のシリ
コーンゴム微粒子は、現在平均粒径が最大が約70μmの
ものとして市販されているものをそのまま用いることが
でき、好ましくは平均粒径が10μmをこえ20μm以下の
ものが用いられる。
コーンゴム微粒子は、現在平均粒径が最大が約70μmの
ものとして市販されているものをそのまま用いることが
でき、好ましくは平均粒径が10μmをこえ20μm以下の
ものが用いられる。
これらのシリコーンゴム微粒子は、フッ素ゴム100重
量部当り約5〜30重量部の割合で用いられる。これ以下
の配合割合では本発明の目的が達成されず、一方これ以
上の割合で用いられると、油膨潤による体積変化で物性
変化が大きくなる。
量部当り約5〜30重量部の割合で用いられる。これ以下
の配合割合では本発明の目的が達成されず、一方これ以
上の割合で用いられると、油膨潤による体積変化で物性
変化が大きくなる。
シリコーンゴム微粒子の配合は、他の配合剤と共にフ
ッ素ゴムに添加し、オープンロール、密閉式混練機など
を用いて混練することにより行われ、このようにして調
製されたフッ素ゴム組成物の加硫成形は、用いられたフ
ツ素ゴムの加硫条件に従って行われる。成形品への油の
含浸は、加硫成形後に油に浸すことにより達成される。
ッ素ゴムに添加し、オープンロール、密閉式混練機など
を用いて混練することにより行われ、このようにして調
製されたフッ素ゴム組成物の加硫成形は、用いられたフ
ツ素ゴムの加硫条件に従って行われる。成形品への油の
含浸は、加硫成形後に油に浸すことにより達成される。
本発明に係る成形品は、従来の自己潤滑性配合剤を配
合したものよりも、耐摩耗性は向上し、また摩擦係数の
低下を実現せしめている。特に、このような効果は、成
形品が摺動用部材に使用される際には、あらかじめ成形
品に油が含浸されていることにより、摺動部に油膜が形
成されるため、成形品が装置等に装着された直後から潤
滑効率を良くすることを可能とする。
合したものよりも、耐摩耗性は向上し、また摩擦係数の
低下を実現せしめている。特に、このような効果は、成
形品が摺動用部材に使用される際には、あらかじめ成形
品に油が含浸されていることにより、摺動部に油膜が形
成されるため、成形品が装置等に装着された直後から潤
滑効率を良くすることを可能とする。
従って、この成形品は、回転シール(オイルシール)
や往復動シール(バルブシステムシール)などの動的シ
ールの成形品として好適に使用することができる。
や往復動シール(バルブシステムシール)などの動的シ
ールの成形品として好適に使用することができる。
次に、実施例について本発明を説明する. 実施例1 フッ素ゴム(デュポン社製品バイトンE60C、加硫剤含
有)100部(重量、以下同じ)、酸化マグネシウム3
部、水酸化カルシウム6部、MTカーボンブラック35部お
よび球状シリコーンゴム微粒子(トーレシリコーン製品
トレフイルE−501、平均粒径20μm)10部の各配合剤
を、12インチオープンロールで混練し、混練物を175℃
で15分間シート状に圧縮成形し、更に230℃で24時間熱
処理して厚さ2mmの試験片を作製した後、100℃のJIS N
o.3オイル中に所定時間浸漬した。
有)100部(重量、以下同じ)、酸化マグネシウム3
部、水酸化カルシウム6部、MTカーボンブラック35部お
よび球状シリコーンゴム微粒子(トーレシリコーン製品
トレフイルE−501、平均粒径20μm)10部の各配合剤
を、12インチオープンロールで混練し、混練物を175℃
で15分間シート状に圧縮成形し、更に230℃で24時間熱
処理して厚さ2mmの試験片を作製した後、100℃のJIS N
o.3オイル中に所定時間浸漬した。
実施例2 実施例1において、球状シリコーンゴム微粒子の配合
量が20部に変更された。
量が20部に変更された。
実施例3 実施例1において、球状シリコーンゴム微粒子の代り
に、同量の不定形シリコーンゴム微粒子(トーレシリコ
ーン製品トレフイルE−850、平均粒径70μm)が用い
られた。
に、同量の不定形シリコーンゴム微粒子(トーレシリコ
ーン製品トレフイルE−850、平均粒径70μm)が用い
られた。
比較例1 実施例1において、球状シリコーンゴム微粒子の代
り、天然グラファイト5部が用いられた。
り、天然グラファイト5部が用いられた。
比較例2 実施例1において、球状シリコーンゴム微粒子が用い
られず、MTカーボンブラックの配合量が40部に変更され
た。
られず、MTカーボンブラックの配合量が40部に変更され
た。
以上の各実施例および比較例で作製された試験片につ
いて、次の各項目の試験が行われた。
いて、次の各項目の試験が行われた。
摩耗試験: 荷重1Kg、砥石H−18、回転数1000rpmの試験条件下で
のテーバー摩耗試験による摩耗量(単位:g) 摩擦係数の測定: ヘイドン14型を使用し、荷重50g、引張速度50mm/分の
条件下で測定 得られた結果は、次の表に示される。
のテーバー摩耗試験による摩耗量(単位:g) 摩擦係数の測定: ヘイドン14型を使用し、荷重50g、引張速度50mm/分の
条件下で測定 得られた結果は、次の表に示される。
Claims (1)
- 【請求項1】フッ素ゴムおよび平均粒径が10μmをこえ
る球状または不定形のシリコーンゴム微粒子を含有して
なるフッ素ゴム組成物を用いて成形した後油を含浸せし
めた成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63199450A JP2794296B2 (ja) | 1988-08-10 | 1988-08-10 | 成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63199450A JP2794296B2 (ja) | 1988-08-10 | 1988-08-10 | 成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0247149A JPH0247149A (ja) | 1990-02-16 |
JP2794296B2 true JP2794296B2 (ja) | 1998-09-03 |
Family
ID=16408017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63199450A Expired - Lifetime JP2794296B2 (ja) | 1988-08-10 | 1988-08-10 | 成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2794296B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2693691B2 (ja) * | 1992-07-31 | 1997-12-24 | 信越化学工業株式会社 | シリコーンゴム硬化物の再利用方法 |
JP5375640B2 (ja) * | 1997-06-16 | 2013-12-25 | ダイキン工業株式会社 | シール材 |
ATE367650T1 (de) * | 2002-08-09 | 2007-08-15 | Jsr Corp | Prüfverbinder mit anisotroper leitfähigkeit |
WO2021070521A1 (ja) * | 2019-10-07 | 2021-04-15 | Nok株式会社 | 塗布液およびそれを用いたフッ素ゴム金属積層板 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01215847A (ja) * | 1988-02-24 | 1989-08-29 | Toray Silicone Co Ltd | ふっ素系ゴム組成物 |
JPH01242650A (ja) * | 1988-03-24 | 1989-09-27 | Asahi Chem Ind Co Ltd | シリコーンゴム微粒子含有フッ素ゴム組成物 |
-
1988
- 1988-08-10 JP JP63199450A patent/JP2794296B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0247149A (ja) | 1990-02-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080626 Year of fee payment: 10 |
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090626 Year of fee payment: 11 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
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