JP2792631B2 - 形状記憶樹脂を用いたカテーテル - Google Patents
形状記憶樹脂を用いたカテーテルInfo
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- Materials For Medical Uses (AREA)
- Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は形状記憶樹脂を用いて形成されたカテーテル
に関する。
に関する。
尚、ここで言う形状記憶樹脂とは、ガラス転移点の前
後における弾性率変化の比が2以上の樹脂組成物をい
う。
後における弾性率変化の比が2以上の樹脂組成物をい
う。
<従来の技術> カテーテルには体腔内に挿入して患部の治療に供する
ものや、血圧、血液のガス分析などの診断に利用するも
のなど種々のものがあるが、これらのカテーテルは、挿
入操作を行っている間は比較的硬く、所望の位置に達し
た後は変形して閉塞等の生じない程度の柔軟性を有する
のが好ましい。
ものや、血圧、血液のガス分析などの診断に利用するも
のなど種々のものがあるが、これらのカテーテルは、挿
入操作を行っている間は比較的硬く、所望の位置に達し
た後は変形して閉塞等の生じない程度の柔軟性を有する
のが好ましい。
従来、挿入前は硬く、挿入後は体温で柔軟になる塩化
ビニル製のカテーテルなどが使用されているが、体腔内
に挿入されると短時間で柔軟になってしまうので、所望
の位置までの挿入操作が難しく、かなりの熟練を必要と
していた。
ビニル製のカテーテルなどが使用されているが、体腔内
に挿入されると短時間で柔軟になってしまうので、所望
の位置までの挿入操作が難しく、かなりの熟練を必要と
していた。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、体腔へ
の挿入操作中は比較的硬く、所定の位置に達した後は柔
らかくなるカテーテルを提供することを目的とする。
の挿入操作中は比較的硬く、所定の位置に達した後は柔
らかくなるカテーテルを提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> 本発明者は上記の課題を解決するために鋭意検討を行
った結果、硬度の変化が大きくかつガラス転移温度を自
由に選択できるという形状記憶樹脂に着目するに到り、
本発明を完成した。
った結果、硬度の変化が大きくかつガラス転移温度を自
由に選択できるという形状記憶樹脂に着目するに到り、
本発明を完成した。
すなわち本発明は上記の課題を解決するために、平均
ガラス転移温度が20℃から37℃の間にあるポリウレタン
系形状記憶樹脂を用いて形成されており、その長手軸方
向に沿って流体を還流させる流体通路の往路と復路が先
端部分で連通されてなる、前記平均ガラス転移温度以上
の温度で柔軟になり冷たい流体の潅流により硬くなるカ
テーテルを採用している。
ガラス転移温度が20℃から37℃の間にあるポリウレタン
系形状記憶樹脂を用いて形成されており、その長手軸方
向に沿って流体を還流させる流体通路の往路と復路が先
端部分で連通されてなる、前記平均ガラス転移温度以上
の温度で柔軟になり冷たい流体の潅流により硬くなるカ
テーテルを採用している。
<作用> 上記の構成によれば、所望の形状に固定化したカテー
テルを体腔内に挿入する場合、カテーテル挿入操作をた
とえば冷水を還流しながら行えば、少なくともカテーテ
ルの冷水に接した部分およびその隣接部分の温度はガラ
ス転移点以下に保たれる。従って、カテーテルの剛性が
維持された状態で挿入操作を行うことができる。そして
所定の位置にカテーテルが達した後、冷水の還流を中止
すれば、カテーテル全体の温度がガラス転移点以上にな
り、カテーテルは柔軟になる。
テルを体腔内に挿入する場合、カテーテル挿入操作をた
とえば冷水を還流しながら行えば、少なくともカテーテ
ルの冷水に接した部分およびその隣接部分の温度はガラ
ス転移点以下に保たれる。従って、カテーテルの剛性が
維持された状態で挿入操作を行うことができる。そして
所定の位置にカテーテルが達した後、冷水の還流を中止
すれば、カテーテル全体の温度がガラス転移点以上にな
り、カテーテルは柔軟になる。
<実施例> 次に本発明の実施例について図面に基づいて説明す
る。
る。
第1図は本発明の一実施例に係るカテーテルの説明図
である。図において(1)は内腔、(2)は流体往路、
(3)は流体復路、(4)は連通路である。
である。図において(1)は内腔、(2)は流体往路、
(3)は流体復路、(4)は連通路である。
本発明のカテーテルは平均ガラス転移温度が20℃から
37℃の間にあるポリウレタン系形状記憶樹脂で作られて
おり、カテーテルの長手軸方向に沿って流体通路が形成
されている。そして流体通路の往路(2)と復路(3)
とはカテーテルの先端部分に形成された連通路(4)で
連通されている。
37℃の間にあるポリウレタン系形状記憶樹脂で作られて
おり、カテーテルの長手軸方向に沿って流体通路が形成
されている。そして流体通路の往路(2)と復路(3)
とはカテーテルの先端部分に形成された連通路(4)で
連通されている。
流体通路に還流される流体はガラス転移点よりも十分
に低い温度に維持されており、一般に10℃以下に維持さ
れる。流体としては一般に水または空気が使用される。
に低い温度に維持されており、一般に10℃以下に維持さ
れる。流体としては一般に水または空気が使用される。
カテーテルには流体を吸引するポンプまたは流体を圧
送するポンプ(必要ならば両方)と、流体の温度を所定
の温度に維持するための温度制御装置を取り付けてもよ
い。
送するポンプ(必要ならば両方)と、流体の温度を所定
の温度に維持するための温度制御装置を取り付けてもよ
い。
〔実施例1〕 平均ガラス転移温度が35℃のポリウレタン系形状記憶
樹脂(三菱重工(株)製、MM−3500)を用いて、外径2m
m、長さ50cmの第1図に示すようなカテーテルを製作
し、カテーテル先端部を加温により柔軟にした後、その
先端部を所望の形状に変形させた状態で、流体通路に10
℃以下に維持された冷水を循環させて冷却し形状を固定
した。それから冷水を循環させながらカテーテルを直接
(ガイドワイヤーを使用せず)大腿動脈から挿入し、先
端が肝動脈に少し入った位置で留置した。この間、冷水
の循環は3kg加圧で40cc/分であり、挿入操作中カテーテ
ルはこれを前後させあるいは回転させるのに十分な剛性
を維持することができた。
樹脂(三菱重工(株)製、MM−3500)を用いて、外径2m
m、長さ50cmの第1図に示すようなカテーテルを製作
し、カテーテル先端部を加温により柔軟にした後、その
先端部を所望の形状に変形させた状態で、流体通路に10
℃以下に維持された冷水を循環させて冷却し形状を固定
した。それから冷水を循環させながらカテーテルを直接
(ガイドワイヤーを使用せず)大腿動脈から挿入し、先
端が肝動脈に少し入った位置で留置した。この間、冷水
の循環は3kg加圧で40cc/分であり、挿入操作中カテーテ
ルはこれを前後させあるいは回転させるのに十分な剛性
を維持することができた。
カテーテル留置後、冷水の循環を中止するとカテーテ
ルは柔軟になり留置期間中(1週間)柔軟性を維持し続
けた。
ルは柔軟になり留置期間中(1週間)柔軟性を維持し続
けた。
<発明の効果> 本発明のカテーテルは形状記憶樹脂を用いて作られて
おり、冷却用の流体通路を有しているので、挿入操作時
には硬く留置後には柔らかくすることができる。従っ
て、挿入操作が容易であり、しかも体腔内に留置してい
る間は違和感が少ないので、患者の肉体的苦痛が大幅に
軽減される。
おり、冷却用の流体通路を有しているので、挿入操作時
には硬く留置後には柔らかくすることができる。従っ
て、挿入操作が容易であり、しかも体腔内に留置してい
る間は違和感が少ないので、患者の肉体的苦痛が大幅に
軽減される。
第1図は本発明の実施例に係るカテーテルの説明図であ
り、図中(1)は内腔、(2)は流体往路、(3)は流
体復路、(4)は連通路である。
り、図中(1)は内腔、(2)は流体往路、(3)は流
体復路、(4)は連通路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−57271(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61L 29/00 A61M 25/00
Claims (4)
- 【請求項1】平均ガラス転移温度が20℃から37℃の間に
あるポリウレタン系形状記憶樹脂を用いて形成されてお
り、その長手方向に沿って流体を潅流させる流体通路の
往路と復路が先端で連通されてなり、前記ガラス転移温
度以上の温度で柔軟になり該ガラス転移温度よりも十分
に低い温度に維持された流体の潅流により硬くなるカテ
ーテル。 - 【請求項2】流体が生理食塩水である請求項1記載のカ
テーテル。 - 【請求項3】流体が空気である請求項1記載のカテーテ
ル。 - 【請求項4】流体を吸引または/および圧送するための
ポンプ装置と、流体の温度を制御する温度制御装置が付
加されてなる請求項1記載のカテーテル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1186533A JP2792631B2 (ja) | 1989-07-18 | 1989-07-18 | 形状記憶樹脂を用いたカテーテル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1186533A JP2792631B2 (ja) | 1989-07-18 | 1989-07-18 | 形状記憶樹脂を用いたカテーテル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0349767A JPH0349767A (ja) | 1991-03-04 |
JP2792631B2 true JP2792631B2 (ja) | 1998-09-03 |
Family
ID=16190159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1186533A Expired - Fee Related JP2792631B2 (ja) | 1989-07-18 | 1989-07-18 | 形状記憶樹脂を用いたカテーテル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2792631B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2534949Y2 (ja) * | 1991-02-28 | 1997-05-07 | 三菱電線工業株式会社 | X線造影性のカテーテル |
CA2062433C (en) | 1991-03-08 | 2000-02-29 | Takashi Matsumoto | Medical tube |
US6221447B1 (en) | 1996-11-18 | 2001-04-24 | Charles S. Munn | Rubber products that shrink due to the application of energy and hypo-allergenic rubbery products |
JP4570707B2 (ja) * | 1998-06-02 | 2010-10-27 | テルモ株式会社 | 留置カテーテル |
JP4570708B2 (ja) * | 1998-06-02 | 2010-10-27 | テルモ株式会社 | 分子量の異なる複数のポリグリコールを含有するポリウレタン樹脂からなる留置カテーテル |
JP6454029B2 (ja) * | 2015-04-02 | 2019-01-16 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. | 偏向可能な医療装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2523123B2 (ja) * | 1987-02-26 | 1996-08-07 | チッソ株式会社 | シランガスの製造法 |
-
1989
- 1989-07-18 JP JP1186533A patent/JP2792631B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0349767A (ja) | 1991-03-04 |
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Legal Events
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |