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JP2786564B2 - 空間光変調素子の製造方法 - Google Patents

空間光変調素子の製造方法

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JP2786564B2
JP2786564B2 JP4094890A JP9489092A JP2786564B2 JP 2786564 B2 JP2786564 B2 JP 2786564B2 JP 4094890 A JP4094890 A JP 4094890A JP 9489092 A JP9489092 A JP 9489092A JP 2786564 B2 JP2786564 B2 JP 2786564B2
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JP
Japan
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photoconductive
layer
light
photoconductive layer
liquid crystal
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國治 滝沢
宏 菊池
幸久 大杉
正次 丹下
昭彦 本多
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Japan Broadcasting Corp
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Nippon Hoso Kyokai NHK
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投写形ディスプレイ用
の空間光変調素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】投写形ディスプレイの開発には、現在3
種のアプローチがある。このうち、ブラウン管を用いた
投写形ディスプレイは、ブラウン管の輝度に限界があ
り、かつ装置が大型化するという難点があるため、ディ
スプレイの大面積化には限界がある。また、薄膜トラン
ジスタアレーを持つ液晶パネルで構成される液晶投写形
ディスプレイの場合は、液晶パネルの解像度が不足して
いること、液晶パネルの開口率が低いこと、アモルファ
スシリコン薄膜からなる薄膜トランジスタアレーの耐光
性が低いこと等の問題がある。
【0003】このため、空間光変調素子、小形ディスプ
レイ及び光源を拡大投写光学系に組み入れた、投写形デ
ィスプレイが有望視されている。この方式では、微弱な
画像を一度空間光変調素子に書き込み、この書き込み情
報に従って別の読み出し光を変調し、スクリーンに投写
する。
【0004】こうした空間光変調素子においては、少な
くとも、一対の透明電極膜と光導電層と光変調層とを積
層する。光導電層の材質としては、水素化アモルファス
シリコン膜やBi12SiO20 単結晶などが知られている。こ
のうち、Bi12SiO20 単結晶等の光導電性結晶を使用した
空間光変調素子の製造手順について述べる。
【0005】まず、図13に示すように、Bi12SiO20 単結
晶等からなる光導電層1Aを単結晶ウエハーから切り出
し、光学研磨する。光導電層1Aの一方の表面に一方の透
明電極膜3Aを設け、他方の表面に誘電体多層膜6を設け
る。この一方、図14に示すように、ガラス基板9の表面
に、他方の透明電極膜3Bを形成する。誘電体多層膜6と
透明電極膜3Bとを、スペーサを含むシール材7を挟んで
対向させる。誘電体多層膜6、透明電極膜3B及びシール
材7の間に、平板状の空間が形成される。この空間に液
晶を流し込み、液晶からなる光変調層8を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように液晶を用
いた空間光変調素子においては、光導電層1Aを薄くしな
いと、素子全体の解像度が上がらない。即ち、レンズを
用いて、画像情報を荷った入射光を光導電層1Aの位置で
結像させ、このときの入射光の強度分布によって光導電
層1A内に抵抗率の分布を作り出す必要がある。ところ
が、上記レンズの焦点深度以上に光導電層1Aが厚いと、
入射光の解像度が高くても、光導電層1Aへの書き込み時
の解像度は低下する。また、光導電層1Aが厚い場合、電
界印加方向に垂直な方向への光電流の拡がり効果も顕著
になり、解像度が劣化する。従って、素子の解像度を上
げるためには、光導電層1Aの厚さを、可能ならば100 μ
m 程度にまで小さくすることが望まれる。
【0007】しかし、Bi12SiO20 単結晶の板やBi12GeO
20 単結晶の板をウエハーから切り出し、研削加工や光
学研磨を施すのは、もともとかなり困難なことであり、
熟練を要する。特に、例えば厚さ100 μm もの単結晶板
を取り扱うことは極めて困難である。そのうえ、図14に
示すように、ガラス基板9、シール材7、光導電層1Aに
よって空間を作り、この空間に液晶を流し込んで光変調
層8を形成する必要がある。このため、光導電層1Aは、
シール材7及びガラス基板9の重量や、液晶注入による
圧力に耐えうるような構造強度を有していなければなら
ない。この点からも、光導電層1Aを薄くすることは、光
導電層の破損を招き易い。
【0008】本発明の課題は、空間光変調素子を製造す
るのに際して、光導電性結晶からなる光導電層を薄くで
きるようにし、かつ空間光変調素子を製造したときに、
光導電層の表面の平面度を高くすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方に透明電
極膜が設けられた光学ガラス製のガラス基板を準備し、
前記光学ガラスを、「FPL53」、「FPL52」お
よび「FPL51」からなる群より選択し、Bi12Si
20単結晶からなる光導電性結晶板を、前記ガラス基板
の前記透明電極膜側に光学エポキシ樹脂によって接着
し、この光導電性結晶板を研削加工及び研磨加工して光
導電層を形成し、次いでこの光導電層上に少なくとも光
変調層と他方の透明電極膜とを設けることを特徴とす
る、空間光変調素子の製造方法に係るものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明に従い、空間光変調素子の構造
並びに製造過程の一例を、順を追って述べる。まず、図
1に示すような光導電性結晶板1を切り出す。次いで、
図2に示すように、ガラス基板2Aの表面に一方の透明電
極膜3Aを蒸着等によって設ける。光導電性結晶板1を透
明電極膜3Aの表面に、光学接着剤層4を介して接着す
る。
【0011】次いで、この光導電性結晶板1を研削加工
及び光学研磨し、図3に示すように、薄い光導電層1Aを
形成する。次いで、光導電層1Aの表面に遮光層5を形成
し、遮光層5の表面に誘電体多層膜6を形成して、図4
の状態とする。
【0012】この一方、図5に示すように、ガラス基板
2Bの表面に、他方の透明電極膜3Bを形成する。誘電体多
層膜6と透明電極膜3Bとを、スペーサを含むシール材7
を挟んで対向させる。誘電体多層膜6、透明電極膜3B及
びシール材7の間に、平板状の空間が形成される。この
空間に未硬化の樹脂マトリックスとネマティック液晶を
流し込み、注入口を封止した後、樹脂マトリックスを硬
化させ、ポリマー分散型液晶(PDLC:Polymer Disp
ersed Liquid Crystal) からなる光変調層8を形成す
る。
【0013】次いで、こうした空間光変調素子12の動作
につき、図6の構成例を参照しつつ説明する。書き込み
光光源10A から発光された書き込み光は、液晶テレビ11
を通過して微弱な画像光となり、この書き込み光がレン
ズ13A で空間光変調素子12の光導電層1A上に結像され
る。この一方、読み出し光光源10B から発光した読み出
し光は、レンズ13B で集光され、ミラーで反射され、レ
ンズ13C で調節されて、光変調層8へと入射する。
【0014】次いで、この入射光は、主として誘電体多
層膜6で反射され、光変調層8をもう一度通過し、レン
ズ13C で集光され、レンズ13D を通ってスクリーン14上
に投写される。
【0015】本実施例においては、ポリマー分散形液晶
を利用した空間光変調素子を用いている。いわゆる液晶
空間光変調素子においては、光変調層にネマティック液
晶を用いた、いわゆる液晶ライトバルブが一般的であ
る。しかし、このシステムでは、液晶層で位相変調され
た読み出し光のうちP偏波光成分が、偏光ビームスプリ
ッタを通過し、スクリーンに投写される。このため、読
み出し光の50%以上が偏光ビームスプリッタで吸収され
てしまう。このため、読み出し光の利用率が低くなる
し、スプリッタが発熱する。
【0016】一方、PDLCは、アクリル等の透明ポリ
マー中に液晶を粒状に分散させてなる液晶材料であり、
PDLCに加える印加電圧によって、読み出し光の透過
と散乱とを選択するので、偏光ビームスプリッタが不要
であり、光利用率が高い。また、液晶層の両側面に配向
層を設ける必要がないので、大面積の空間光変調素子を
作製するのが容易になる。しかも、光変調に複屈折を利
用していないので、液晶層の厚さに不均一があっても、
読み出し光の空間一様性に大きな影響がない。再び、動
作説明に戻る。書き込み光には、液晶テレビ11によって
明暗が付けられている。光導電層1Aのうち、光が当たら
ない部分では、一対の透明電極膜3A,3Bの間の印加電圧
は、ほとんど光導電層1Aに集中する。このため、光変調
層8にかかる印加電圧は、光変調層8のしきい値電圧に
は達しない。一方、光導電層1Aに光が当たると、その部
分では光導電層1Aの電気抵抗が下がり、光変調層8に分
配される電圧が上昇してそのしきい値を越える。
【0017】PDLCからなる光変調層8の内部では、
液晶分子がポリマーと液晶の界面に沿って配列する。液
晶粒子の形状はランダムである。光変調層8への印加電
圧が低いときは、読み出し光は光変調層8内で何度も進
行方向を変え、散乱される。光変調層8への印加電圧が
しきい値電圧を越えると、液晶分子は電界の方向へと配
向する。この際には、読み出し光は散乱されずに光変調
層8を通過する。
【0018】こうした機構により、書き込み光における
二次元的な強弱の分布が、読み出し光における二次元的
な強弱の分布に変換される。読み出し光の強度を書き込
み光の強度よりも大きくすれば、それだけ増幅率が高く
なる。
【0019】本実施例においては、上記したように、光
導電性結晶板1をガラス基板2Aの透明電極膜3A側に接着
し、この後に光導電性結晶板1を研削加工及び光学研磨
することで、光導電層1Aを形成した。従って、光導電層
1Aを容易に薄膜化加工することができるし、かつ光導電
層1Aを薄くしても、ガラス基板2Aに付着していることか
ら、取り扱いを支障なく行える。なおかつ、図5に示す
ように液晶を流し込む際にも、シール材7、ガラス基板
2B及び液晶の構造支持材料として、ガラス基板2Aが働
く。従って、光導電層1Aを薄くしても、シール材7、ガ
ラス基板2Bの重量によって光導電層1Aが割れるようなこ
とはないし、液晶の流し込みも支障なく行える。光導電
性結晶板1がBi12SiO20 単結晶からなるので、光導電層
1Aの厚さを100 μm 以下にすることが可能になる。この
ように光導電層1Aを薄くできることから、書き込み光を
光導電層1Aに入射させる際、この書き込み時の空間分解
能を従来よりも格段に上げることができる。この結果、
素子の解像度も格段に向上する。
【0020】ただし、図14に示したような従来の空間光
変調素子では、BK−7や合成石英ガラスが用いられてい
た。ところが、BK−7ガラスや合成石英ガラスをガラス
基板2Aに用いると、光導電層1AがBi12SiO20 単結晶から
なる場合には、誘電体多層膜6を設ける過程で光導電層
1Aにクラックが発生したり、平面度が悪くなることが解
った。こうなると、素子の製造工程において、歩留りが
著しく低下する。
【0021】本発明者は、この問題について検討したと
ころ、誘電体多層膜6を成膜する際に150 ℃程度にまで
ガラス基板と光導電層を加熱することから、この加熱の
際の光導電層1Aとガラス基板2Aとの間の熱膨脹(熱収
縮)差が前記クラックに関係していることを突き止め
た。そして、ガラス基板2Aの熱膨脹係数と、光導電層1
Aを構成する結晶の熱膨張係数との差を40×10-7/℃以
下とすることで、光導電層1Aにおけるクラックや平面度
の低下を防止できることを発見した。むろん、こうした
問題は、上記の製造手順に従って光導電層1Aの厚さを10
0 μm 程度にまで小さくしたことから、初めて派生した
ものである。
【0022】Bi12SiO20 単結晶の熱膨張係数は 160×10
-7/℃である。以下、各種の光学ガラスの熱膨張係数を
掲げる。
【表1】Bi12SiO20単結晶との熱膨張 光学ガラス 熱膨張係数 (×10-7/℃) 係数の差 (×10-7/℃) FPL 53 142 18 FPL 52 134 26 FPL 51 127 33 PHM 52 102 58 BK−7 74 86
【0023】次に、実際の実験内容について述べる。ま
ず、Bi12SiO20 単結晶からなる光導電性結晶板を準備
し、これを研削加工及び光学研磨し、縦35mm、横35mm、
厚さ3mmの寸法の光導電性結晶板1を得た。また、下記
の各光学ガラスからなるガラス基板2Aに透明電極膜3Aを
設け、ガラス基板2Aの透明電極膜3A側に、光学用エポキ
シ接着剤によって光導電性結晶板1を接着した。上記の
各試料について、光導電性結晶板1をそれぞれ平面研削
機で研削加工し、砂かけ研磨機で鏡面研磨した。こうし
て厚さ 300μm の光導電層1Aを得た。
【表2】 光学ガラス 試 料 FPL 53 イ FPL 51 ロ PHM 52 ハ BK−7 ニ
【0024】こうして得た試料イの研磨面の平面度をレ
ーザー干渉計にて測定し、干渉画像を撮像した(図
7)。試料ニの研磨面についても、これと同様の干渉画
像を撮像した(図8)。このように、「FPL 53 」、
「FPL 52 」、「FPL 51 」を使用した場合には、
熱を加える前の段階で、すでに干渉縞の間隔が密であ
り、平面度が高い。次いで、上記の試料イ〜ニをそれぞ
れ80℃にて10分間加熱した。そして、加熱後の試料イ〜
ニについて、それぞれ上記と同様の干渉画像を撮像し
た。この結果、図9に示す試料イの方の干渉画像につい
ては、図7にくらべて平面度がほとんど悪化していな
い。同様にロの試料についても、平面度の悪化はほとん
ど観察されなかった。ハの試料については、ニの試料ほ
どではないものの、研磨面の平面度が悪化した。これに
対し、図10に示す試料ニの方の干渉画像については、図
8にくらべて、研磨面の平面度が顕著に悪化している。
【0025】次いで、上記の試料イ〜ニをそれぞれ200
℃にて10分間加熱した。そして、試料イの方について干
渉画像を撮像した(図11) 。この結果、試料イの研磨面
の平面度はほとんど変化しなかった。試料ロについても
同様であった。これに対し、試料ハ,ニの方について
は、光導電層1Aにクラックが入った。
【0026】また、空間光変調素子の解像度について実
験を行った。まず、Bi12SiO20 単結晶からなる光導電性
結晶板を準備し、これを研削加工及び光学研磨し、縦35
mm、横35mm、厚さ3mmの寸法の光導電性結晶板1を得
た。また、FPL−53からなるガラス基板2Aに透明電極
膜3Aを設け、ガラス基板2Aの透明電極膜3A側に、光学用
エポキシ接着剤によって光導電性結晶板1を接着した。
そして、光導電性結晶板1を平面研削機で研削加工し、
砂かけ研磨機で鏡面研磨加工して、厚さ約100 μm の光
導電層1Aを形成した。この光導電層1Aの表面に遮光層5
を設け、遮光層5の表面に、誘電体多層膜6を真空蒸着
法によって形成した。光変調層8を構成するPDLCと
しては、以下のものを用いた。
【表3】 (ネマティック液晶) シアノビフェニル系の混合液晶 常光屈折率=1.525 異常光屈折率=1.748 液晶分子の長軸と平行方向の比誘電率=17.6 液晶分子の長軸と垂直方向の比誘電率= 5.1 (紫外線硬化ポリマー) ウレタン系ポリマー 屈折率nP =1.524 硬化波長域---350〜380nm (球状スペーサ剤) 硬質樹脂 直径----------18μm
【0027】そして、図6に示すような光学系に、空間
光変調素子12を組み込んだ。ただし、カラー動画像を実
現できるかどうかを確認するため、R,G,B各々の波
長の光を反射する誘電体多層膜を持つ上記の素子を計3
枚作り、図12の光学系に組み込んだ。即ち、上記の素子
12と同じ空間光変調素子20B, 20R, 20G を作製し、それ
ぞれ図12の光学系に組み込んだ。図12の光学系において
は、液晶パネル21B, 21R, 21G によってそれぞれ青色光
を変調し、各書き込み光を得る。これらの各書き込み光
が、それぞれレンズ22B, 22R, 22G を透過し、空間光変
調素子20B, 20R, 20G に入射する。これにより、各素子
への書き込みを行う。この一方、白色光源23から出射し
た白色光が、レンズ24A によってミラー25に集束する。
この反射光のうち、青色光がダイクロイックミラー26B
によって反射され、素子20B に入射する。青色光以外の
可視光は、ダイクロイックミラー26B を透過する。次い
で、赤色光がダイクロイックミラー26R によって反射さ
れ、素子20R に入射する。緑色光は、ダイクロイックミ
ラー26R を透過し、素子20G に入射する。
【0028】これらの各原色光は、光変調層8を通過
し、主として誘電体多層膜4で反射され、再度光変調層
8を通過し、レンズ24B, 24Cを通ってスクリーン27上に
投射される。これにより、フルカラー画像が形成され
る。この状態で空間光変調素子を作動させたところ、空
間光変調素子上で45 lp/mmの解像度が得られた。
【0029】また、図13、図14を参照しつつ説明した方
法に従って、空間光変調素子を作製し、上記と同様の実
験を行った。光導電層1Aの厚さは約 500μm とした。こ
れ以上、光導電層1Aが薄いと、素子の歩留りが大幅に低
下した。この素子では、30lp/mm 以下の解像度しか得ら
れなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、ガラス基板の透明電極
膜側に光導電性結晶板を接着し、この光導電性結晶板を
研削加工及び研磨加工して光導電層を形成している。従
って、光導電層を容易に薄板化加工することができる
し、かつ光導電層を薄くしても、ガラス基板に付着して
いるから、光導電層の取り扱いを支障なく行える。なお
かつ、液晶を流し込んで光変調層を形成する際に、上記
のガラス基板が構造支持材料として働くので、薄い光導
電層が割れるようなことはなく、液晶の流し込みを支障
なく行える。このように光導電層を薄くできることか
ら、書き込み光を光導電層に入射させる際、この書き込
み時の空間分解能を従来よりも格段に上げることができ
る。この結果、素子の解像度が格段に向上する。
【0031】しかも、ガラス基板を構成する光学ガラス
を、「FPL53」、「FPL52」および「FPL5
1」から選択し、光導電性結晶板をBi12SiO20単結
晶にすることにより、光導電層を薄くしても、熱を加え
る前の段階ですでに光導電層の平面度が高く、かつこの
後に積層体に熱処理を加えても、光導電層にクラックが
発生したり、平面度が悪くなることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】光導電性結晶板1を示す断面図である。
【図2】ガラス基板2Aの透明電極膜3A側に光導電性結晶
板1を接着した状態を示す断面図である。
【図3】光導電性結晶板を研削加工及び光学研磨した後
の状態を示す断面図である。
【図4】光導電層1A上に遮光層5、誘電体多層膜6を設
けた状態を示す断面図である。
【図5】空間光変調素子12を示す断面図である。
【図6】投写光学系の一例を示す模式図である。
【図7】試料イの研磨面をレーザー干渉計によって撮像
した干渉画像を示す写真である。
【図8】試料ロの研磨面をレーザー干渉計によって撮像
した干渉画像を示す写真である。
【図9】試料イを80℃で加熱した後の研磨面を、レーザ
ー干渉計によって撮像した干渉画像を示す写真である。
【図10】試料ロを80℃で加熱した後の研磨面を、レー
ザー干渉計によって撮像した干渉画像を示す写真であ
る。
【図11】試料イを200 ℃で加熱した後の研磨面を、レ
ーザー干渉計によって撮像した干渉画像を示す写真であ
る。
【図12】フルカラー投写光学系の一例を示す模式図で
ある。
【図13】光導電層1Aの表面に透明電極膜3Aと誘電体多
層膜6とを設けた状態を示す断面図である。
【図14】従来の製造方法によって作製した空間光変調
素子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 光導電性結晶板 1A 光導電層 2A, 2B, 9 ガラス基板 3A, 3B 透明電極膜 4 接着剤層 6 誘電体多層膜 8 光変調層 12, 20B, 20R, 20G 空間光変調素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大杉 幸久 愛知県名古屋市瑞穂区竹田町3丁目9番 地 日本ガイシ竹田北社宅13号 (72)発明者 丹下 正次 愛知県名古屋市瑞穂区市丘町2丁目38番 地の2 日本ガイシ市丘寮 (72)発明者 本多 昭彦 愛知県名古屋市天白区表山3丁目150番 地 日本ガイシ八事寮 審査官 吉野 公夫 (56)参考文献 特開 平3−110609(JP,A) 特開 昭50−108975(JP,A) 特開 昭57−5028(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/135

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方に透明電極膜が設けられた光学ガラス
    製のガラス基板を準備し、前記光学ガラスを、「FPL
    53」、「FPL52」および「FPL51」からなる
    群より選択し、Bi12SiO20単結晶からなる光導電性
    結晶板を、前記ガラス基板の前記透明電極膜側に光学エ
    ポキシ樹脂によって接着し、この光導電性結晶板を研削
    加工及び研磨加工して光導電層を形成し、次いでこの光
    導電層上に少なくとも光変調層と他方の透明電極膜とを
    設けることを特徴とする、空間光変調素子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記光導電層の表面に遮光層を設け、この
    遮光層の表面に誘電体多層膜を設け、この誘電体多層膜
    の表面に前記光変調層を設ける、請求項1記載の空間光
    変調素子の製造方法。
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