JP2754140B2 - バルブのシートリング構造 - Google Patents
バルブのシートリング構造Info
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- 125000002057 carboxymethyl group Chemical group [H]OC(=O)C([H])([H])[*] 0.000 claims 2
- 229940081330 tena Drugs 0.000 claims 1
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 4
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 4
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 4
- 230000006835 compression Effects 0.000 description 3
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- 239000012530 fluid Substances 0.000 description 2
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バルブのシートリング
構造に関し、詳しくは、シートリテーナとアウターリン
グとの間にシートを保持し、このシートをボール、ジス
クなどの閉止部材の表面に当接させて閉止部材とシート
リテーナとの間をシールするようにしたボールバルブ、
ゲートバルブ等のバルブのシートリング構造に関する。
構造に関し、詳しくは、シートリテーナとアウターリン
グとの間にシートを保持し、このシートをボール、ジス
クなどの閉止部材の表面に当接させて閉止部材とシート
リテーナとの間をシールするようにしたボールバルブ、
ゲートバルブ等のバルブのシートリング構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、ボールバルブにおけるシートリ
ング構造の従来例を示したもので、同図は、シートリテ
ーナとアウターリングとの間にボールシートを保持し、
このボールシートをボールの表面に当接させてボールと
シートリテーナとの間をシールするようにしたボールバ
ルブの部分断面図である。同図において、シートリテー
ナ11の先端の段部11aに装着されたボールシート1
2がアウターリング13の段部13aとの間で保持さ
れ、シートリテーナ11の段部11bに係止されたセッ
トリング14をボルト15でアウターリング13に締付
けて、シートリテーナ11、ボールシート12及びアウ
ターリング13を一体に組付けている。
ング構造の従来例を示したもので、同図は、シートリテ
ーナとアウターリングとの間にボールシートを保持し、
このボールシートをボールの表面に当接させてボールと
シートリテーナとの間をシールするようにしたボールバ
ルブの部分断面図である。同図において、シートリテー
ナ11の先端の段部11aに装着されたボールシート1
2がアウターリング13の段部13aとの間で保持さ
れ、シートリテーナ11の段部11bに係止されたセッ
トリング14をボルト15でアウターリング13に締付
けて、シートリテーナ11、ボールシート12及びアウ
ターリング13を一体に組付けている。
【0003】16はボデー又はボデーキャップ(以下、
単にボデーと呼ぶ)、17はボール、18はばね、19
及び20はOリングであって、ボールシート12は、ば
ね18の力と流体圧の作用によってボール17の表面1
7aに当接して、ボール17とシートリテーナ11との
間をシールする。この構造において、バルブが閉止さ
れ、図中、右側における上流側に高い圧力が加えられた
場合には、シートリテーナ11におけるOリング19の
位置より左方の部分には、内径側に上流側の高い圧力が
加わり、一方、外径側にボデーキャビティー16aの低
い圧力が加わるため、その差圧がシートリテーナ11を
外方に広げるように作用する。
単にボデーと呼ぶ)、17はボール、18はばね、19
及び20はOリングであって、ボールシート12は、ば
ね18の力と流体圧の作用によってボール17の表面1
7aに当接して、ボール17とシートリテーナ11との
間をシールする。この構造において、バルブが閉止さ
れ、図中、右側における上流側に高い圧力が加えられた
場合には、シートリテーナ11におけるOリング19の
位置より左方の部分には、内径側に上流側の高い圧力が
加わり、一方、外径側にボデーキャビティー16aの低
い圧力が加わるため、その差圧がシートリテーナ11を
外方に広げるように作用する。
【0004】また、図4は、上記の例と同様に、シート
リテーナとアウターリングとの間にボールシートを保持
し、このボールシートをボールの表面に当接させてボー
ルとシートリテーナとの間をシールするようにしたボー
ルバルブの従来の他例を示す部分断面図である。同図に
おいて、シートリテーナ21の先端の段部21aに装着
されたボールシート22がアウターリング23の段部2
3aとの間で保持され、円周上の1個所に切断欠落部を
有する環状形のセットリング24を、シートリテーナ2
1の外周段部21bの中で切断欠落部の両端部を接近さ
せて又はその両端部を食い違えさせて重ねて圧縮縮径す
ることにより、アウターリング23の内径部23bに挿
入し、アウターリング23の内径部23bに形成した内
周溝23cに臨ませ、その瞬発力で圧縮縮径状態を解除
させて、セットリング24を内周溝23cにはまり込ま
せると共にシートリテーナ21の外周溝21bの先端側
の側面21cに係止させることにより装着している。
リテーナとアウターリングとの間にボールシートを保持
し、このボールシートをボールの表面に当接させてボー
ルとシートリテーナとの間をシールするようにしたボー
ルバルブの従来の他例を示す部分断面図である。同図に
おいて、シートリテーナ21の先端の段部21aに装着
されたボールシート22がアウターリング23の段部2
3aとの間で保持され、円周上の1個所に切断欠落部を
有する環状形のセットリング24を、シートリテーナ2
1の外周段部21bの中で切断欠落部の両端部を接近さ
せて又はその両端部を食い違えさせて重ねて圧縮縮径す
ることにより、アウターリング23の内径部23bに挿
入し、アウターリング23の内径部23bに形成した内
周溝23cに臨ませ、その瞬発力で圧縮縮径状態を解除
させて、セットリング24を内周溝23cにはまり込ま
せると共にシートリテーナ21の外周溝21bの先端側
の側面21cに係止させることにより装着している。
【0005】25はボデー又はボデーキャップ(以下、
単にボデーと呼ぶ)、26はボール、27はばね、28
及び29はOリングであって、ボールシート22はばね
27の力と流体圧の作用によってボール26の表面26
aに当接して、ボール26のシートリテーナ21との間
をシールする。この構造において、バルブが閉止され、
図中、右側における上流側に高い圧力が加えられた場合
には、シートリテーナ21の図におけるOリング28の
位置より左方の部分には、内径側に上流側の高い圧力が
加わり、一方、外径側には、ボデーキャビティー25a
の低い圧力が加わるため、その差圧がシートリテーナ2
1を外方に広げるように作用する。
単にボデーと呼ぶ)、26はボール、27はばね、28
及び29はOリングであって、ボールシート22はばね
27の力と流体圧の作用によってボール26の表面26
aに当接して、ボール26のシートリテーナ21との間
をシールする。この構造において、バルブが閉止され、
図中、右側における上流側に高い圧力が加えられた場合
には、シートリテーナ21の図におけるOリング28の
位置より左方の部分には、内径側に上流側の高い圧力が
加わり、一方、外径側には、ボデーキャビティー25a
の低い圧力が加わるため、その差圧がシートリテーナ2
1を外方に広げるように作用する。
【0006】しかしながら、図3に示した従来例には、
次のような課題を有している。シートリテーナ11又は
アウターリング13がボデー16の内径面16bや16
cに接触して支承されている部分は問題ないが、全く支
承されていない図3においてH2で示したシートリテー
ナ11の部分は、大きな差圧を受けることになる。しか
もこの構造においては、セットリング14の厚さとボル
ト15の頭を収容しなければならないため、H2は大き
く、また、セットリング14を係止させる段部11bを
形成するために凹溝11cを形成する必要があったり、
また、この部位の強度が不足し、シートリテーナ11が
変形してシール性が阻害されたり、ボールシート12の
保持が悪くて飛び出したりする問題が起きやすい。また
ボールシートを厚くするためにバルブ全体が大きくな
り、操作トルクが大きくなり、またシートリテーナを厚
くするため、バルブ全体が大きくなる等の課題を有して
いる。
次のような課題を有している。シートリテーナ11又は
アウターリング13がボデー16の内径面16bや16
cに接触して支承されている部分は問題ないが、全く支
承されていない図3においてH2で示したシートリテー
ナ11の部分は、大きな差圧を受けることになる。しか
もこの構造においては、セットリング14の厚さとボル
ト15の頭を収容しなければならないため、H2は大き
く、また、セットリング14を係止させる段部11bを
形成するために凹溝11cを形成する必要があったり、
また、この部位の強度が不足し、シートリテーナ11が
変形してシール性が阻害されたり、ボールシート12の
保持が悪くて飛び出したりする問題が起きやすい。また
ボールシートを厚くするためにバルブ全体が大きくな
り、操作トルクが大きくなり、またシートリテーナを厚
くするため、バルブ全体が大きくなる等の課題を有して
いる。
【0007】また、図4に示した従来の他例には、次の
ような課題を有している。シートリテーナ21又はアウ
ターリング23がボデー25の内周面25bや25cに
接触して支承されている部分は問題ないが、全く支承さ
れていない図中においてH3で示したシートリテーナ2
1の外周段部21bの部分は、長さ方向に対して広い段
部が形成されているので、この部分が大きな差圧を受け
ることになる。この構造では、H3が図3に示された例
におけるH2より短いが、上述のようにセットリング2
4を圧縮縮径してアウターリング23の内径部23bに
挿入するため、シートリテーナ21に深くて長さ方向に
長い外周段部21bを形成しなければならず、このた
め、シートリテーナ21のH3の部分の肉厚が薄くな
る。このため、この部位の強度が不足し、シートリテー
ナ21が変形してシール性が阻害されたり、ボールシー
ト22の保持が悪くて飛び出したりする問題が起きやす
い。また、ボールシートを厚くするためにバルブ全体が
大きくなり、操作トルクが大きくなり、また、シートリ
テーナを厚くする必要があるため、バルブ全体が大きく
なる等の課題も有している。
ような課題を有している。シートリテーナ21又はアウ
ターリング23がボデー25の内周面25bや25cに
接触して支承されている部分は問題ないが、全く支承さ
れていない図中においてH3で示したシートリテーナ2
1の外周段部21bの部分は、長さ方向に対して広い段
部が形成されているので、この部分が大きな差圧を受け
ることになる。この構造では、H3が図3に示された例
におけるH2より短いが、上述のようにセットリング2
4を圧縮縮径してアウターリング23の内径部23bに
挿入するため、シートリテーナ21に深くて長さ方向に
長い外周段部21bを形成しなければならず、このた
め、シートリテーナ21のH3の部分の肉厚が薄くな
る。このため、この部位の強度が不足し、シートリテー
ナ21が変形してシール性が阻害されたり、ボールシー
ト22の保持が悪くて飛び出したりする問題が起きやす
い。また、ボールシートを厚くするためにバルブ全体が
大きくなり、操作トルクが大きくなり、また、シートリ
テーナを厚くする必要があるため、バルブ全体が大きく
なる等の課題も有している。
【0008】本発明は、上記のような従来の課題を解決
するために開発したもので、バルブのシートリング構造
における組立てや分解を容易にし、しかも、各部品を必
要限度のサイズに小さく製作することによりシートリン
グ構造のコンパクト化と耐久性を図ることを目的として
いる。
するために開発したもので、バルブのシートリング構造
における組立てや分解を容易にし、しかも、各部品を必
要限度のサイズに小さく製作することによりシートリン
グ構造のコンパクト化と耐久性を図ることを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は環形状のシートリテーナとアウターリング
との間に保持した環形状のシートを閉止部材の表面に当
接させて閉止部材とシートリテーナとの間をシールする
ように構成したバルブにおいて、上記したシートリテー
ナの外周面に凹状の外周溝を形成し、この外周溝内に
は、円周上に少なくとも1個所の切断欠落部を有する環
形状のセットリングを圧縮縮径した状態で埋入させると
共に、非圧縮状態でのセットリングをアウターリングの
内周面に形成した内周溝と上記したシートリテーナの外
周溝との両方に係合させ、上記したアウターリングをシ
ートリテーナに固着することによりシートを保持するよ
うにした。また、上記したアウターリングの外周面から
内周溝に通ずる複数個の貫通孔を半径方向に放射状に形
成するのが好ましい。更に、上記したセットリングの円
周上に2個所の切断欠落部を設けるのが好ましい。
め、本発明は環形状のシートリテーナとアウターリング
との間に保持した環形状のシートを閉止部材の表面に当
接させて閉止部材とシートリテーナとの間をシールする
ように構成したバルブにおいて、上記したシートリテー
ナの外周面に凹状の外周溝を形成し、この外周溝内に
は、円周上に少なくとも1個所の切断欠落部を有する環
形状のセットリングを圧縮縮径した状態で埋入させると
共に、非圧縮状態でのセットリングをアウターリングの
内周面に形成した内周溝と上記したシートリテーナの外
周溝との両方に係合させ、上記したアウターリングをシ
ートリテーナに固着することによりシートを保持するよ
うにした。また、上記したアウターリングの外周面から
内周溝に通ずる複数個の貫通孔を半径方向に放射状に形
成するのが好ましい。更に、上記したセットリングの円
周上に2個所の切断欠落部を設けるのが好ましい。
【0010】
【作用】本発明は、シートリテーナの先端の段部にシー
トを装着し、外周面に形成した凹状の外周溝にセットリ
ングを組付け、このセットリングの切断欠落部を接近さ
せるようにセットリングを圧縮縮径しておいて、シート
にアウターリングを、その内周面がこのシートを覆うよ
うに被せて押し入れ、アウターリングの内周面に形成し
た内周溝にセットリングを臨ませてその弾発力で拡径さ
せて内周溝に装入し、セットリングがアウターリングの
内周溝とシートリテーナの外周溝の両方に同時に係合す
るようにする。
トを装着し、外周面に形成した凹状の外周溝にセットリ
ングを組付け、このセットリングの切断欠落部を接近さ
せるようにセットリングを圧縮縮径しておいて、シート
にアウターリングを、その内周面がこのシートを覆うよ
うに被せて押し入れ、アウターリングの内周面に形成し
た内周溝にセットリングを臨ませてその弾発力で拡径さ
せて内周溝に装入し、セットリングがアウターリングの
内周溝とシートリテーナの外周溝の両方に同時に係合す
るようにする。
【0011】このようにしてシートリテーナとアウター
リングとの間に保持されたシートは、その先端部が閉止
部材の表面に当接して、閉止部材とシートリテーナとの
間をシールする。この場合、シートを閉止部材に押し付
けるために、シートリテーナとアウターリングがばねの
力によって閉止部材の方向に押され、更に流体圧が押付
力として作用するようになっている。
リングとの間に保持されたシートは、その先端部が閉止
部材の表面に当接して、閉止部材とシートリテーナとの
間をシールする。この場合、シートを閉止部材に押し付
けるために、シートリテーナとアウターリングがばねの
力によって閉止部材の方向に押され、更に流体圧が押付
力として作用するようになっている。
【0012】この構造では、シートリテーナは、外周面
のほとんどが直接又はアウターリングを介してボデー又
はボデーキャップの内周面で支承される構造にすること
ができ、組立て余裕とシートの圧縮余裕のための僅かな
距離だけ支承できないだけであるため、シートリテーナ
は、薄くても強度は十分であり、シートリテーナが変形
してシール性が阻害されたり、シートが飛び出したりす
ることがなく、シートリテーナを厚くする必要がないの
で、バルブをコンパクトに製作することができ、このこ
とが操作トルクの低下にもつながる。
のほとんどが直接又はアウターリングを介してボデー又
はボデーキャップの内周面で支承される構造にすること
ができ、組立て余裕とシートの圧縮余裕のための僅かな
距離だけ支承できないだけであるため、シートリテーナ
は、薄くても強度は十分であり、シートリテーナが変形
してシール性が阻害されたり、シートが飛び出したりす
ることがなく、シートリテーナを厚くする必要がないの
で、バルブをコンパクトに製作することができ、このこ
とが操作トルクの低下にもつながる。
【0013】次に、アウターリングとシートリテーナと
の組付けを外す時には、アウターリングの外周面から内
周溝に通ずる複数個の放射状の貫通孔を用いて、スプリ
ングピンを打込むなどしてセットリングを圧縮縮径させ
ることにより、アウターリングの内周溝から出させて、
アウターリングをシートリテーナから抜き出すようにす
る。
の組付けを外す時には、アウターリングの外周面から内
周溝に通ずる複数個の放射状の貫通孔を用いて、スプリ
ングピンを打込むなどしてセットリングを圧縮縮径させ
ることにより、アウターリングの内周溝から出させて、
アウターリングをシートリテーナから抜き出すようにす
る。
【0014】
【実施例】図1は、本発明におけるバルブのシートリン
グ構造の一実施例であるボールバルブの部分断面図であ
る。同図において、1は環状形のシートリテーナであっ
て、このシートリテーナ1は、ボデー(又はボデーキャ
ップ)5とボール6との間に位置させ、2はアウターリ
ング、3はボールシート、4は環形状のセットリング、
7はばねであって、8及び9はOリングである。ボール
シート3は、シートリテーナ1とアウターリング2との
間に保持され、このバルブの閉止部材であるボール6の
表面6aに当接して、ボール6とシートリテーナ1との
間をシールするようになっている。
グ構造の一実施例であるボールバルブの部分断面図であ
る。同図において、1は環状形のシートリテーナであっ
て、このシートリテーナ1は、ボデー(又はボデーキャ
ップ)5とボール6との間に位置させ、2はアウターリ
ング、3はボールシート、4は環形状のセットリング、
7はばねであって、8及び9はOリングである。ボール
シート3は、シートリテーナ1とアウターリング2との
間に保持され、このバルブの閉止部材であるボール6の
表面6aに当接して、ボール6とシートリテーナ1との
間をシールするようになっている。
【0015】シートリテーナ1の外周面1aに凹形状の
外周溝1bが形成されており、図2に示すように円周上
の1個所(又は2個所)に切断欠落部4aを有する環状
のセットリング4をこの外周溝1bに嵌めて、このセッ
トリング4を切断欠落部4aの両端部を接近させるよう
に圧縮縮径すると、セットリング4は外周溝1bに完全
に埋入させることができる。このセットリング4を、圧
縮されてない状態でアウターリング2の内周面2aに形
成された内周溝2bとシートリテーナ1の外周溝1bと
の両方に同時に係合させて、アウターリング2をシート
リテーナ1に固定し、ボールシート2を保持させてい
る。
外周溝1bが形成されており、図2に示すように円周上
の1個所(又は2個所)に切断欠落部4aを有する環状
のセットリング4をこの外周溝1bに嵌めて、このセッ
トリング4を切断欠落部4aの両端部を接近させるよう
に圧縮縮径すると、セットリング4は外周溝1bに完全
に埋入させることができる。このセットリング4を、圧
縮されてない状態でアウターリング2の内周面2aに形
成された内周溝2bとシートリテーナ1の外周溝1bと
の両方に同時に係合させて、アウターリング2をシート
リテーナ1に固定し、ボールシート2を保持させてい
る。
【0016】また、アウターリング2の外周面2cから
内周溝2bに通ずる、図1において破線で示した貫通孔
2dが、複数個半径方向に放射状に形成してある。
内周溝2bに通ずる、図1において破線で示した貫通孔
2dが、複数個半径方向に放射状に形成してある。
【0017】次に、図1に示したこの実施例について、
その作用を説明する。シートリテーナ1の先端の段部1
cにボールシート3を装着し、外周面1aに形成した外
周溝1bにセットリング4を組付け、このセットリング
4の切断欠落部4aの両端部を接近させるようにセット
リング4を圧縮縮径しておいて、ボールシート3にアウ
ターリング2を、その内周面2aがこのボールシート2
を覆うように被せて押し入れ、アウターリング2の内周
面2aに形成した内周溝2bにセットリング4を臨ませ
てその弾発力で拡径させて内周溝2bに入らせ、セット
リング4がアウターリング2の内周溝2bとシートリテ
ーナ1の外周溝1bとの両方に同時に係合するようにす
る。この場合、シートリテーナ1の外周溝1bの両側の
外周面1aはアウターリング2の内周面2aに接触状態
で組み込まれている。
その作用を説明する。シートリテーナ1の先端の段部1
cにボールシート3を装着し、外周面1aに形成した外
周溝1bにセットリング4を組付け、このセットリング
4の切断欠落部4aの両端部を接近させるようにセット
リング4を圧縮縮径しておいて、ボールシート3にアウ
ターリング2を、その内周面2aがこのボールシート2
を覆うように被せて押し入れ、アウターリング2の内周
面2aに形成した内周溝2bにセットリング4を臨ませ
てその弾発力で拡径させて内周溝2bに入らせ、セット
リング4がアウターリング2の内周溝2bとシートリテ
ーナ1の外周溝1bとの両方に同時に係合するようにす
る。この場合、シートリテーナ1の外周溝1bの両側の
外周面1aはアウターリング2の内周面2aに接触状態
で組み込まれている。
【0018】このようにしてシートリテーナ1とアウタ
ーリング2との間に保持されたボールシート3は、その
先端部3aがボール6の表面6aに当接してボール6と
シートリテーナ1との間をシールする。なおこの場合、
ボールシート3をボール6に押し付けるために、アウタ
ーリング2がばね7の力によってボール6の方向に押さ
れており、更に流体圧が押圧力として作用する。
ーリング2との間に保持されたボールシート3は、その
先端部3aがボール6の表面6aに当接してボール6と
シートリテーナ1との間をシールする。なおこの場合、
ボールシート3をボール6に押し付けるために、アウタ
ーリング2がばね7の力によってボール6の方向に押さ
れており、更に流体圧が押圧力として作用する。
【0019】この構造では、シートリテーナ1は、外周
面のほとんどが直接及びアウターリング2を介してボデ
ー5の内周面5b及び5aによって支承されている。図
のH1は組立て余裕とボールシート3の圧縮余裕のため
の透き間であって、この僅かな距離だけのH1の長さが
短いので、シートリテーナ1は薄肉であっても強度が十
分あり、シートリテーナ1が変形してシール性が阻害さ
れたり、ボールシート1が飛び出したりすることがな
く、シートリテーナ1を厚肉にする必要がないためバル
ブを小型に製作することができる。このことは、操作ト
ルクの低下にもつながる。
面のほとんどが直接及びアウターリング2を介してボデ
ー5の内周面5b及び5aによって支承されている。図
のH1は組立て余裕とボールシート3の圧縮余裕のため
の透き間であって、この僅かな距離だけのH1の長さが
短いので、シートリテーナ1は薄肉であっても強度が十
分あり、シートリテーナ1が変形してシール性が阻害さ
れたり、ボールシート1が飛び出したりすることがな
く、シートリテーナ1を厚肉にする必要がないためバル
ブを小型に製作することができる。このことは、操作ト
ルクの低下にもつながる。
【0020】次に、アウターリング2とシートリテーナ
1との組付けを外す時には、アウターリング2の外周面
2cから内周溝2bに通ずる複数個の放射状の貫通孔2
dを用いて、スプリングピンを打込むなどしてセットリ
ング4を圧縮縮径させて、アウターリング2の内周溝2
bから出すことにより、アウターリング2をシートリテ
ーナ1から抜き出す。
1との組付けを外す時には、アウターリング2の外周面
2cから内周溝2bに通ずる複数個の放射状の貫通孔2
dを用いて、スプリングピンを打込むなどしてセットリ
ング4を圧縮縮径させて、アウターリング2の内周溝2
bから出すことにより、アウターリング2をシートリテ
ーナ1から抜き出す。
【0021】
【発明の効果】以上のことから本発明によると、シート
リテーナが変形してシール性を阻害することがなく、シ
ートリングにおけるシートの保持が悪くて飛び出すこと
がなく、また、シートリテーナを薄肉にできるため、バ
ルブ全体をコンパクトに製作でき、ひいては操作トルク
を小さくすることができる。このため、本発明のバルブ
は、高性能で信頼性、耐久性が高く、経済性に優れたバ
ルブを提供することができる。シートリテーナの外周面
を外周溝の両側に設け、この両側の外周面をアウターリ
ングの内周面に嵌合接触させているから、本願の図1に
おけるH1に示すように、透き間を短かくしているの
で、シートリテーナが内側から受ける曲げ応力に対して
も強度を有し、シートリテーナは薄肉であっても強度が
十分にあり、シートリテーナが変形してシール性が阻害
されることはない。また、アウターリングの外周面から
内周溝に通ずる貫通孔を半径方向に放射状に形成したか
ら、シートリテーナの外周面とアウターリングの内周面
が嵌合接触していても、アウターリングとシートリテー
ナとの組付け状態から確実に外すことができる等の効果
がある。
リテーナが変形してシール性を阻害することがなく、シ
ートリングにおけるシートの保持が悪くて飛び出すこと
がなく、また、シートリテーナを薄肉にできるため、バ
ルブ全体をコンパクトに製作でき、ひいては操作トルク
を小さくすることができる。このため、本発明のバルブ
は、高性能で信頼性、耐久性が高く、経済性に優れたバ
ルブを提供することができる。シートリテーナの外周面
を外周溝の両側に設け、この両側の外周面をアウターリ
ングの内周面に嵌合接触させているから、本願の図1に
おけるH1に示すように、透き間を短かくしているの
で、シートリテーナが内側から受ける曲げ応力に対して
も強度を有し、シートリテーナは薄肉であっても強度が
十分にあり、シートリテーナが変形してシール性が阻害
されることはない。また、アウターリングの外周面から
内周溝に通ずる貫通孔を半径方向に放射状に形成したか
ら、シートリテーナの外周面とアウターリングの内周面
が嵌合接触していても、アウターリングとシートリテー
ナとの組付け状態から確実に外すことができる等の効果
がある。
【図1】本発明におけるバルブのシートリング構造の一
実施例であるボールバルブの部分断面図である。
実施例であるボールバルブの部分断面図である。
【図2】図1におけるセットリングを示した正面図であ
る。
る。
【図3】従来例を示す部分断面図である。
【図4】他の従来例を示す部分断面図である。
1 シートリテーナ 1a 外周面 1b 外周溝 2 アウターリング 2a 内周面 2b 内周溝 2c 外周面 2d 貫通孔 3 ボールシート 4 セットリング 4a 切断欠落部 6 ボール(閉止部材)
Claims (2)
- 【請求項1】 環形状のシートリテーナとアウターリン
グとの間に保持した環形状のシートを閉止部材の表面に
当接させて閉止部材とシートリテーナとの間をシールす
るように構成したバルブにおいて、上記シートリテーナ
の外周面に凹状の外周溝を形成し、この外周溝内には、
円周上に少なくとも1個所の切断欠落部を有する環形状
のセットリングを圧縮縮径した状態で埋入させると共
に、非圧縮状態でのセットリングをアウターリングの内
周面に形成した内周溝と上記シートリテーナの外周溝と
の両方に係合させ、上記アウターリングをシートリテー
ナに固着することによりシートを保持し、上記シートリ
テーナの外周面は、外周溝を跨いだ両側面に設けられて
おり、このシートリテーナの両側面をアウターリングの
内周全面に嵌合接触させ、更には、アウターリングの外
周面から内周溝に通ずる貫通孔を半径方向に放射状に形
成するようにしたことを特徴とするバルブのシートリン
グ構造。 - 【請求項2】 上記セットリングの円周上に2個所の切
断欠落部を設けたことを特徴とする請求項1記載のバル
ブのシートリング構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5286235A JP2754140B2 (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | バルブのシートリング構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5286235A JP2754140B2 (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | バルブのシートリング構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07119847A JPH07119847A (ja) | 1995-05-12 |
JP2754140B2 true JP2754140B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=17701731
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5286235A Expired - Fee Related JP2754140B2 (ja) | 1993-10-22 | 1993-10-22 | バルブのシートリング構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2754140B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101355833B1 (ko) * | 2013-08-27 | 2014-01-27 | 주식회사 신정기공 | 반 볼 밸브의 개방유도장치 |
IT202000019447A1 (it) * | 2020-08-06 | 2022-02-06 | A V V Added Value For Valves S R L | Valvola a sfera trunnion e relativi kit di allestimento o ricambio |
CN113719634B (zh) * | 2021-09-29 | 2024-10-25 | 江苏神通阀门股份有限公司 | 一种上装式管线球阀 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5214848A (en) * | 1975-07-25 | 1977-02-04 | Hitachi Ltd | Start delay protective device in ward-leonard system |
JPH0439464U (ja) * | 1990-08-01 | 1992-04-03 |
-
1993
- 1993-10-22 JP JP5286235A patent/JP2754140B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07119847A (ja) | 1995-05-12 |
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