JP2748010B2 - ブロツク共重合ポリエステルの製造方法 - Google Patents
ブロツク共重合ポリエステルの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はブロツク共重合ポリエステルの製造方法に関
し、さらに詳しくはコーテイング剤、各種バインダー、
接着剤、塗料として有用なポリエステル樹脂の製造方法
に関する。
し、さらに詳しくはコーテイング剤、各種バインダー、
接着剤、塗料として有用なポリエステル樹脂の製造方法
に関する。
〔従来の技術〕 ポリエチレンテレフタレートに代表される芳香族ポリ
エステルは優れた機械的性質、化学的性質、電気的性質
等を有するため、繊維、フイルム、成形品などに利用さ
れている。しかしながら多く汎用有機溶剤への溶解性に
乏しく、バインダーなどの用途ではその使用が制約を受
けていた。ポリエチレンテレフタレートに一成分以上の
原料を使用してランダム共重合するとポリエチレンテレ
フタレートの結晶性が低下し汎用有機溶剤への溶解性が
向上することが知られている。これらのランダム共重合
ポリエステルはガラス転移温度前後での機械的特性の変
化が大きく、またガラス転移温度以下での樹脂の強靭
性、耐ブロツキング性等も不充分であり、コーテイング
剤、各種バインダー、接着剤等の用途では使用上制約を
受けていた。塗料用樹脂として用いた場合、ガラス転移
温度の高い場合には、塗膜の硬度は高くなるが塗装物の
折り曲げ、プレス加工性が低下し、逆にガラス転移速度
が低い場合には加工性は向上するが硬度が低下する。
エステルは優れた機械的性質、化学的性質、電気的性質
等を有するため、繊維、フイルム、成形品などに利用さ
れている。しかしながら多く汎用有機溶剤への溶解性に
乏しく、バインダーなどの用途ではその使用が制約を受
けていた。ポリエチレンテレフタレートに一成分以上の
原料を使用してランダム共重合するとポリエチレンテレ
フタレートの結晶性が低下し汎用有機溶剤への溶解性が
向上することが知られている。これらのランダム共重合
ポリエステルはガラス転移温度前後での機械的特性の変
化が大きく、またガラス転移温度以下での樹脂の強靭
性、耐ブロツキング性等も不充分であり、コーテイング
剤、各種バインダー、接着剤等の用途では使用上制約を
受けていた。塗料用樹脂として用いた場合、ガラス転移
温度の高い場合には、塗膜の硬度は高くなるが塗装物の
折り曲げ、プレス加工性が低下し、逆にガラス転移速度
が低い場合には加工性は向上するが硬度が低下する。
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レート等の結晶性芳香族ポリエステルにラクトン類を付
加重合させたブロツクポリエステルは、たとえば特公昭
48−4115号、特公昭48−4116号等で知られている。しか
しこれらのブロツク共重合ポリエステルは汎用有機溶剤
への溶解性に乏しく、コーテイング剤、接着剤、各種バ
インダー、塗料等に用いる樹脂としては、その使用が大
きな制約を受ける。
レート等の結晶性芳香族ポリエステルにラクトン類を付
加重合させたブロツクポリエステルは、たとえば特公昭
48−4115号、特公昭48−4116号等で知られている。しか
しこれらのブロツク共重合ポリエステルは汎用有機溶剤
への溶解性に乏しく、コーテイング剤、接着剤、各種バ
インダー、塗料等に用いる樹脂としては、その使用が大
きな制約を受ける。
以上のように従来のランダム共重合ポリエステルでは
ガラス転移温度の前後で物性が大きく変化するため、接
着剤としては接着力の温度変化が大きく、特に高温での
接着力はポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂等を
硬化剤として用いても必ずしも満足できるものではな
い。またコーテイング剤、各種バインダー用途でも密着
性と耐ブロツキング性の両立が困難であり、塗料用途で
も硬度と加工性の両立が困難であるという問題がある。
ガラス転移温度の前後で物性が大きく変化するため、接
着剤としては接着力の温度変化が大きく、特に高温での
接着力はポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂等を
硬化剤として用いても必ずしも満足できるものではな
い。またコーテイング剤、各種バインダー用途でも密着
性と耐ブロツキング性の両立が困難であり、塗料用途で
も硬度と加工性の両立が困難であるという問題がある。
本発明の目的は以上の状況に鑑み、コーテイング剤、
各種バインダー、接着剤、塗料等として有用なポリエス
テル樹脂を製造する方法を提供することにある。
各種バインダー、接着剤、塗料等として有用なポリエス
テル樹脂を製造する方法を提供することにある。
本発明者等は、本発明の目的を達成すべく共重合ポリ
エステル樹脂について鋭意検討した結果、本発明に到達
した。
エステル樹脂について鋭意検討した結果、本発明に到達
した。
すなわち、本発明は芳香族系ポリエステルにラクトン
類を反応させてブロツク共重合ポリエステルを製造する
に際し、前記芳香族ポリエステルとして分子量5000〜50
000、ガラス転移温度が40℃以上である非晶性ポリエス
テルを使用し、該非晶性ポリエステルにラクトン類を重
量比で90:10〜40:60の範囲で付加重合させることを特徴
とするブロツク共重合ポリエステルの製造方法である。
類を反応させてブロツク共重合ポリエステルを製造する
に際し、前記芳香族ポリエステルとして分子量5000〜50
000、ガラス転移温度が40℃以上である非晶性ポリエス
テルを使用し、該非晶性ポリエステルにラクトン類を重
量比で90:10〜40:60の範囲で付加重合させることを特徴
とするブロツク共重合ポリエステルの製造方法である。
本発明で用いる芳香族系ポリエステルの酸成分は、テ
レフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナ
フタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエニルメタンジカル
ボン酸等の芳香族二塩基酸を主成分とする。またアジピ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸等の脂肪族、脂環族二塩基酸を全酸成分
の20モル%未満の範囲で使用してもかまわない。
レフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナ
フタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエニルメタンジカル
ボン酸等の芳香族二塩基酸を主成分とする。またアジピ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサ
ンジカルボン酸等の脂肪族、脂環族二塩基酸を全酸成分
の20モル%未満の範囲で使用してもかまわない。
グリコール成分としてはエチレングリコール、1,2−
プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチルペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコール、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレ
ート、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフエノ
ールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフエノールA
のプロピレンオキサイド付加物等を挙げることができ、
特にネオペンチルグリコールを全グリコールのうち30%
以上含むものが望ましい。
プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチルペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコール、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレ
ート、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフエノ
ールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフエノールA
のプロピレンオキサイド付加物等を挙げることができ、
特にネオペンチルグリコールを全グリコールのうち30%
以上含むものが望ましい。
またグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール、無水トリメリ
ツト酸、ジメチロールプロピオン酸等の三官能以上の化
合物をラクトン付加前のポリエステルの原料の一部とし
て用いてもよい。
リスリトール、ジペンタエリスリトール、無水トリメリ
ツト酸、ジメチロールプロピオン酸等の三官能以上の化
合物をラクトン付加前のポリエステルの原料の一部とし
て用いてもよい。
本発明で得られるブロツク共重合ポリエステルは硬化
剤との反応性を高めて耐熱性を向上させるためには、ラ
クトン付加前のポリエステルとして三官能以上の化合物
を使用して製造したものが望ましい。三官能以上の化合
物は芳香族系ポリエステルの全酸成分あるいは全グリコ
ール成分の0.5〜5モル%の割合で含むものがよい。三
官能以上の化合物は、芳香族系ポリエステルのエステル
重縮合前の添加あるいはエステル重縮合完了後添加し、
三官能以上の化合物で解重合を行う方法等により反応さ
せることができる。分岐タイプの芳香族ポリエステルに
ラクトン類を付加して得られるものは、硬化剤特にポリ
イソシアネートとの反応性が同一原料より得られるラン
ダム共重合物に比べ著しく向上する。
剤との反応性を高めて耐熱性を向上させるためには、ラ
クトン付加前のポリエステルとして三官能以上の化合物
を使用して製造したものが望ましい。三官能以上の化合
物は芳香族系ポリエステルの全酸成分あるいは全グリコ
ール成分の0.5〜5モル%の割合で含むものがよい。三
官能以上の化合物は、芳香族系ポリエステルのエステル
重縮合前の添加あるいはエステル重縮合完了後添加し、
三官能以上の化合物で解重合を行う方法等により反応さ
せることができる。分岐タイプの芳香族ポリエステルに
ラクトン類を付加して得られるものは、硬化剤特にポリ
イソシアネートとの反応性が同一原料より得られるラン
ダム共重合物に比べ著しく向上する。
上記以外のポリエステル製造の原料の一部として用い
うる化合物としては、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、ナトリウムスル
ホテレフタル酸、2−ナトリウムスルホ−1,4−ブタン
ジオール、ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスフイン酸
ナトリウム、3−(ナトリウムメチルホスホノ)プロピ
オン酸のメチルエステル等のスルホン酸金属塩、酸性リ
ン化合物の金属塩を含むエステル形成性化合物を挙げる
ことができ、これらの化合物を共重合させることによ
り、フエライト、コバルト被着フエライト、バリウムフ
エライト、鉄系メタル粒子、酸化クロム等の磁気記録媒
体で使用される磁性粒子、アルミナ炭酸カルシウム、シ
リカ、酸化錫、カーボンブラツク等の無機微粒子の分散
性を大幅に改善することができる。またこれらの極性基
を含むポリエステルにラクトン類を付加することにより
樹脂の強靭性と柔軟性が共に向上し、広い温度範囲にわ
たつて優れた特性を示す。
うる化合物としては、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、ナトリウムスル
ホテレフタル酸、2−ナトリウムスルホ−1,4−ブタン
ジオール、ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスフイン酸
ナトリウム、3−(ナトリウムメチルホスホノ)プロピ
オン酸のメチルエステル等のスルホン酸金属塩、酸性リ
ン化合物の金属塩を含むエステル形成性化合物を挙げる
ことができ、これらの化合物を共重合させることによ
り、フエライト、コバルト被着フエライト、バリウムフ
エライト、鉄系メタル粒子、酸化クロム等の磁気記録媒
体で使用される磁性粒子、アルミナ炭酸カルシウム、シ
リカ、酸化錫、カーボンブラツク等の無機微粒子の分散
性を大幅に改善することができる。またこれらの極性基
を含むポリエステルにラクトン類を付加することにより
樹脂の強靭性と柔軟性が共に向上し、広い温度範囲にわ
たつて優れた特性を示す。
ラクトン付加前の芳香族系ポリエステルは、分子量が
5000〜50000のものを用いる。分子量が5000未満ではラ
クトン付加後のポリエステルのブロツク性が低く、また
得られるブロツクポリエステルの分子量が小さいため、
ブロツク共重合の特性が得られない。また、分子量が50
000を越えると溶融粘度が高くなりすぎ、ラクトンの付
加反応が均一に進行しない。また得られたブロツクポリ
エステルの溶融粘度も非常に高くなり、装置上の制約を
受ける。分子量は望ましくは8000〜30000がよい。
5000〜50000のものを用いる。分子量が5000未満ではラ
クトン付加後のポリエステルのブロツク性が低く、また
得られるブロツクポリエステルの分子量が小さいため、
ブロツク共重合の特性が得られない。また、分子量が50
000を越えると溶融粘度が高くなりすぎ、ラクトンの付
加反応が均一に進行しない。また得られたブロツクポリ
エステルの溶融粘度も非常に高くなり、装置上の制約を
受ける。分子量は望ましくは8000〜30000がよい。
芳香族系ポリエステルのガラス転移温度は、走査型示
差分析による測定で40℃以上、望ましくは50℃以上であ
るのがよい。40℃未満では、得られたブロツク共重合ポ
リエステルのコーテイング剤、各種バインダー、接着
剤、あるいは塗料として必要な特性、すなわち耐ブロツ
キング性、耐熱性、硬度等の特性が低下する。
差分析による測定で40℃以上、望ましくは50℃以上であ
るのがよい。40℃未満では、得られたブロツク共重合ポ
リエステルのコーテイング剤、各種バインダー、接着
剤、あるいは塗料として必要な特性、すなわち耐ブロツ
キング性、耐熱性、硬度等の特性が低下する。
また、ラクトン付加前の芳香族系ポリエステルは、走
査型示差熱分析において明確な融点を持たない非晶性の
ものを用いる。結晶性の芳香族系ポリエステルでは、得
られたブロツク共重合ポリエステルは汎用的な有機溶剤
への溶解性が乏しく、またラクトンの付加反応が均一に
進行し難い。
査型示差熱分析において明確な融点を持たない非晶性の
ものを用いる。結晶性の芳香族系ポリエステルでは、得
られたブロツク共重合ポリエステルは汎用的な有機溶剤
への溶解性が乏しく、またラクトンの付加反応が均一に
進行し難い。
本発明で用いられるラクトン類としてはγ−ブチロラ
クトン、δ−バレロラクトン、δ−3−メチルバレロラ
クトン、ε−カプロラクトン等があげられ、δ−バレロ
ラクトン、δ−3−メチルバレロラクトン、ε−カプロ
ラクトン、ε−3−メチルカプロラクトンが望ましい。
クトン、δ−バレロラクトン、δ−3−メチルバレロラ
クトン、ε−カプロラクトン等があげられ、δ−バレロ
ラクトン、δ−3−メチルバレロラクトン、ε−カプロ
ラクトン、ε−3−メチルカプロラクトンが望ましい。
芳香族系ポリエステルとラクトン類は重量比90:10〜4
0:60の範囲、好ましくは85:15〜50:50で付加重合させ
る。90:10よりも芳香族ポリエステルの比率が高くなる
と得られるブロツク共重合ポリエステルの可撓性、密着
性が低下し、40:60よりも芳香族系ポリエステルの比率
が小さくなるとブロツク性が低下し、耐ブロツキング
性、高温での接着性等が悪くなる。
0:60の範囲、好ましくは85:15〜50:50で付加重合させ
る。90:10よりも芳香族ポリエステルの比率が高くなる
と得られるブロツク共重合ポリエステルの可撓性、密着
性が低下し、40:60よりも芳香族系ポリエステルの比率
が小さくなるとブロツク性が低下し、耐ブロツキング
性、高温での接着性等が悪くなる。
本発明は芳香族系ポリエステルの末端あるいは側鎖の
水酸基にラクトン類が開環付加重合するものであり、ラ
クトン類を付加重合させるには公知の製造方法、たとえ
ば特公昭48−4116号に記載の方法が採用できる。
水酸基にラクトン類が開環付加重合するものであり、ラ
クトン類を付加重合させるには公知の製造方法、たとえ
ば特公昭48−4116号に記載の方法が採用できる。
本発明方法で得られるブロツク共重合ポリエステルを
コーテイング剤、各種バインダー、接着剤、塗料として
用いる場合、可撓性の調整、耐寒性、耐熱性の向上等の
目的のために、他の樹脂の添加および/またはブロツク
共重合ポリエステル樹脂と反応して架橋する化合物、酸
化防止剤等を混合してもよい。ブロツク共重合ポリエス
テルと反応する化合物としては、ポリイソシアネート化
合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等があげ
られ、酸化防止剤としては、フエノール系化合物、リン
系化合物、ヒンダードアミン系化合物等があげられ、特
にフエノール系酸化防止剤が有効である。
コーテイング剤、各種バインダー、接着剤、塗料として
用いる場合、可撓性の調整、耐寒性、耐熱性の向上等の
目的のために、他の樹脂の添加および/またはブロツク
共重合ポリエステル樹脂と反応して架橋する化合物、酸
化防止剤等を混合してもよい。ブロツク共重合ポリエス
テルと反応する化合物としては、ポリイソシアネート化
合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等があげ
られ、酸化防止剤としては、フエノール系化合物、リン
系化合物、ヒンダードアミン系化合物等があげられ、特
にフエノール系酸化防止剤が有効である。
以下、実施例により本発明を具体的に例示する。実施
例中、単に部とあるのは重量部を示す。
例中、単に部とあるのは重量部を示す。
実施例 1 ジメチルテレフタレート485部、ジメチルイソフタレ
ート485部、エチレングリコール372部、ネオペンチルグ
リコール416部及びテトラブトキシチタン0.34部を3
オートクレーブに仕込み200〜230℃で4時間エステル交
換反応を行つた。次いで30分かけて260℃まで昇温する
と同時に徐々に減圧にし、260℃10mmHgで過剰のグリコ
ールを溜出し、最後に265℃0.1〜0.3mmHgで90分間重縮
合反応を行つた後、系内に窒素ガスを導入し、常圧にも
どし、ε−カプロラクトン285部を仕込み220℃で90分間
重付加反応を行つた。得られたポリエステル樹脂はNMR
の分析の結果、表−1に記載した組成であり、ブロツク
共重合ポリエステルであつた。
ート485部、エチレングリコール372部、ネオペンチルグ
リコール416部及びテトラブトキシチタン0.34部を3
オートクレーブに仕込み200〜230℃で4時間エステル交
換反応を行つた。次いで30分かけて260℃まで昇温する
と同時に徐々に減圧にし、260℃10mmHgで過剰のグリコ
ールを溜出し、最後に265℃0.1〜0.3mmHgで90分間重縮
合反応を行つた後、系内に窒素ガスを導入し、常圧にも
どし、ε−カプロラクトン285部を仕込み220℃で90分間
重付加反応を行つた。得られたポリエステル樹脂はNMR
の分析の結果、表−1に記載した組成であり、ブロツク
共重合ポリエステルであつた。
実施例 2〜6 実施例1と同じ装置に実施例1と同じ原料を仕込み、
同様にして重縮合反応を行つた。窒素雰囲気下に変えた
後、ペンタエリスリトール10.2部、仕込み220℃で30分
間解重合し、実施例1と同様にε−カプロラクトン285
部投入し、重付加反応によりポリエステル樹脂を得た。
得られた樹脂の特性を表−1に示す。
同様にして重縮合反応を行つた。窒素雰囲気下に変えた
後、ペンタエリスリトール10.2部、仕込み220℃で30分
間解重合し、実施例1と同様にε−カプロラクトン285
部投入し、重付加反応によりポリエステル樹脂を得た。
得られた樹脂の特性を表−1に示す。
また表−1に示した原料により、ブロツク共重合ポリ
エステル樹脂を実施例1あるいは2の方法により得た。
得られた樹脂の特性を表−1に示す。
エステル樹脂を実施例1あるいは2の方法により得た。
得られた樹脂の特性を表−1に示す。
比較例 1,2 比較例1,2は実施例1と同様にエステル交換反応を行
つた。ただし、比較例2では樹脂中の全グリコール中の
2モル%をトリメチロールプロパンになるように仕込ん
だ。エステル交換反応終了後、ε−カプロラクトン342
部を仕込んで230℃で1時間加熱した後、重縮合反応を
行つた。得られたポリエステル樹脂は、NMRによる分析
よりランダム共重合物であつた。この樹脂の特性を表−
1に示す。
つた。ただし、比較例2では樹脂中の全グリコール中の
2モル%をトリメチロールプロパンになるように仕込ん
だ。エステル交換反応終了後、ε−カプロラクトン342
部を仕込んで230℃で1時間加熱した後、重縮合反応を
行つた。得られたポリエステル樹脂は、NMRによる分析
よりランダム共重合物であつた。この樹脂の特性を表−
1に示す。
比較例 3,4,5 実施例1と同様にして、表−1に記載した原料により
ブロツク共重合ポリエステルを得た。ただし比較例3,4
では、カプロラクトン付加前のポリエステルとカプロラ
クトンの樹脂中の重量比は各々93:7,37:63であつた。ま
た比較例5では、カプロラクトン付加前のポリエステル
の分子量は4500であつた。
ブロツク共重合ポリエステルを得た。ただし比較例3,4
では、カプロラクトン付加前のポリエステルとカプロラ
クトンの樹脂中の重量比は各々93:7,37:63であつた。ま
た比較例5では、カプロラクトン付加前のポリエステル
の分子量は4500であつた。
比較例 6 実施例6と同様にして、表−1に記載した原料により
ブロツク共重合ポリエステルを得た。ただし、カプロラ
クトン付加前のポリエステルのガラス転移温度は20℃で
あつた。
ブロツク共重合ポリエステルを得た。ただし、カプロラ
クトン付加前のポリエステルのガラス転移温度は20℃で
あつた。
比較例 7 実施例5と同様にして、表−1に記載した原料により
ブロツク共重合ポリエステルを得た。カプロラクトン付
加前のポリエステルは結晶性であつた。
ブロツク共重合ポリエステルを得た。カプロラクトン付
加前のポリエステルは結晶性であつた。
表−1の説明 分子量:ゲル浸透クロマトグラフイー(日本ウオータ
ーズ社製「150C」)により標準ポリスチレン換算の数平
均分子量を測定した。
ーズ社製「150C」)により標準ポリスチレン換算の数平
均分子量を測定した。
溶剤 THF 流速 1.0cc/min カラム:昭和電工社製KF−806+KF−804+KF−80 結晶性:走査型示差熱分析で結晶融点の明瞭なピーク
が現われるかどうかで判定。
が現われるかどうかで判定。
溶解性:トルエン/MEK/シクロヘキサノン=1/1/1に固
形分濃度10%に溶けるかどうかをみた。
形分濃度10%に溶けるかどうかをみた。
接着力:脱脂した冷延鋼板にポリエステル樹脂/硬化
剤(ポリイソシアネート:日本ポリウレタン社製コロネ
ートL、樹脂分の10%配合)を乾燥後の厚みで50μ塗布
し、180℃、5分間50kg/cm2の加圧下で熱圧着し、剪断
強度を20℃と80℃の雰囲気下で測定(引張り速度50mm/m
in)。なお、ポリエステルの溶剤としてはトルエン/シ
クロヘキサノン=1/1を使用(比較例7はクロロホルム
を使用)。
剤(ポリイソシアネート:日本ポリウレタン社製コロネ
ートL、樹脂分の10%配合)を乾燥後の厚みで50μ塗布
し、180℃、5分間50kg/cm2の加圧下で熱圧着し、剪断
強度を20℃と80℃の雰囲気下で測定(引張り速度50mm/m
in)。なお、ポリエステルの溶剤としてはトルエン/シ
クロヘキサノン=1/1を使用(比較例7はクロロホルム
を使用)。
破断強度、伸度、100%モジユラス:ポリエステルの
トルエン/シクロヘキサノン=1/1溶液を二軸延伸ポリ
プロピレンフイルム上に塗布し、120℃、1時間熱風乾
燥し、厚み30μのフイルムを得た。二軸延伸ポリプロピ
レンフイルムより剥がして、破断強度、伸度および100
%モジユラスを20℃、引張り速度200mm/minで測定した
(比較例7はクロロホルム溶液を使用)。
トルエン/シクロヘキサノン=1/1溶液を二軸延伸ポリ
プロピレンフイルム上に塗布し、120℃、1時間熱風乾
燥し、厚み30μのフイルムを得た。二軸延伸ポリプロピ
レンフイルムより剥がして、破断強度、伸度および100
%モジユラスを20℃、引張り速度200mm/minで測定した
(比較例7はクロロホルム溶液を使用)。
本発明で得られるブロツク共重合ポリエステル樹脂
は、従来のランダム共重合ポリエステルと比較してガラ
ス転移温度が低い場合でも樹脂の強靭性に優れ、また接
着力の20℃と80℃での比較より判るように、広い温度範
囲でその特性を維持している。また汎用溶剤への溶解性
が良好であり、ポリイソシアネート等の硬化剤との反応
性にも優れ、コーテイング剤、各種バインダー、接着剤
用としては強靭性と耐ブロツキング性の両立、塗料用と
しては加工性と高硬度の両立を達成することができる。
は、従来のランダム共重合ポリエステルと比較してガラ
ス転移温度が低い場合でも樹脂の強靭性に優れ、また接
着力の20℃と80℃での比較より判るように、広い温度範
囲でその特性を維持している。また汎用溶剤への溶解性
が良好であり、ポリイソシアネート等の硬化剤との反応
性にも優れ、コーテイング剤、各種バインダー、接着剤
用としては強靭性と耐ブロツキング性の両立、塗料用と
しては加工性と高硬度の両立を達成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平河内 博史 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋 紡績株式会社総合研究所内 (72)発明者 水村 裕 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋 紡績株式会社総合研究所内 (72)発明者 遠藤 紘 神奈川県相模原市淵野辺5―10―1 新 日本製鐵株式会社第二技術研究所内 (72)発明者 座間 芳正 神奈川県相模原市淵野辺5―10―1 新 日本製鐵株式会社第二技術研究所内 (72)発明者 門脇 伸生 神奈川県相模原市淵野辺5―10―1 新 日本製鐵株式会社第二技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭50−135197(JP,A) 特開 昭61−209278(JP,A) 特開 昭62−30119(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】芳香族系ポリエステルにラクトン類を反応
させてブロツク共重合ポリエステルを製造するに際し、
前記芳香族系ポリエステルとして分子量5000〜50000、
ガラス転移温度が40℃以上である非晶性ポリエステルを
使用し、該非晶性ポリエステルにラクトン類を重量比で
90:10〜40:60の範囲で付加重合させることを特徴とする
ブロツク共重合ポリエステルの製造方法。
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JP1024443A JP2748010B2 (ja) | 1989-02-01 | 1989-02-01 | ブロツク共重合ポリエステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP1024443A JP2748010B2 (ja) | 1989-02-01 | 1989-02-01 | ブロツク共重合ポリエステルの製造方法 |
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JPH02202915A JPH02202915A (ja) | 1990-08-13 |
JP2748010B2 true JP2748010B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=12138283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1024443A Expired - Lifetime JP2748010B2 (ja) | 1989-02-01 | 1989-02-01 | ブロツク共重合ポリエステルの製造方法 |
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-
1989
- 1989-02-01 JP JP1024443A patent/JP2748010B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH02202915A (ja) | 1990-08-13 |
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