JP2744575B2 - 記録装置 - Google Patents
記録装置Info
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- JP2744575B2 JP2744575B2 JP5125929A JP12592993A JP2744575B2 JP 2744575 B2 JP2744575 B2 JP 2744575B2 JP 5125929 A JP5125929 A JP 5125929A JP 12592993 A JP12592993 A JP 12592993A JP 2744575 B2 JP2744575 B2 JP 2744575B2
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- Japan
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- temperature
- diode
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- ink
- head
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- Ink Jet (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
- Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録ヘッドの温度を検
出する機能を備えた記録装置に関する。
出する機能を備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から知られているプリンタは、印字
方式の違いにより大きく2種類に分類できる。1つはL
BP(レーザービームプリンタ)に代表されるような、
1画素ずつ記録する方式である所のページプリンタであ
る。他の種類のプリンタは、紙送り方向(ヘッド移動方
向に直交する方向)に印字素子群を配列した印字ヘッド
を用い、この印字ヘッドの複数画素を同時または幾つか
のブロックに分割して印字する方式である所のシリアル
プリンタである。
方式の違いにより大きく2種類に分類できる。1つはL
BP(レーザービームプリンタ)に代表されるような、
1画素ずつ記録する方式である所のページプリンタであ
る。他の種類のプリンタは、紙送り方向(ヘッド移動方
向に直交する方向)に印字素子群を配列した印字ヘッド
を用い、この印字ヘッドの複数画素を同時または幾つか
のブロックに分割して印字する方式である所のシリアル
プリンタである。
【0003】このようなシリアルプリンタの印字ヘッド
は、一般的にピエゾ素子を用いたインクジェット方式、
インクの発泡を利用したインクジェット方式、熱転写方
式、感熱方式、ドットインパクト方式、デージーホイー
ル方式等により構成される。さらにシリアルプリンタ
中、インクの発泡を利用したインクジェット方式、熱転
写方式、感熱方式においては、いずれも加熱により印字
動作を行なうものである。
は、一般的にピエゾ素子を用いたインクジェット方式、
インクの発泡を利用したインクジェット方式、熱転写方
式、感熱方式、ドットインパクト方式、デージーホイー
ル方式等により構成される。さらにシリアルプリンタ
中、インクの発泡を利用したインクジェット方式、熱転
写方式、感熱方式においては、いずれも加熱により印字
動作を行なうものである。
【0004】図2はインクジェット方式の印字メカニズ
ムを説明する断面図である。本図中、201は印字ヘッ
ド本体、202はインク、203はインクを加熱するヒ
ータ、204は被記録媒体である所の紙、205はイン
ク202をヒータ203で加熱することにより発生する
泡であり、206は吐出されたインク滴、207は紙2
04上に付着したインクを表している。
ムを説明する断面図である。本図中、201は印字ヘッ
ド本体、202はインク、203はインクを加熱するヒ
ータ、204は被記録媒体である所の紙、205はイン
ク202をヒータ203で加熱することにより発生する
泡であり、206は吐出されたインク滴、207は紙2
04上に付着したインクを表している。
【0005】次に、図2に従って順に印字動作の説明を
行なう。まず、印字ヘッド201にインク202が充填
されている状態でヒータ203に図示しない印字ヘッド
駆動回路よりパルス状の電圧が印加されると、ヒータ2
03に接するインク202は局部的に急速加熱され気化
することにより、発泡し泡205が発生する。このとき
ヒータ203より前方にあるインクは泡205が膨張す
るエネルギーにより前方に押しやられ、インク滴206
となって印字ヘッド201外に吐出される。
行なう。まず、印字ヘッド201にインク202が充填
されている状態でヒータ203に図示しない印字ヘッド
駆動回路よりパルス状の電圧が印加されると、ヒータ2
03に接するインク202は局部的に急速加熱され気化
することにより、発泡し泡205が発生する。このとき
ヒータ203より前方にあるインクは泡205が膨張す
るエネルギーにより前方に押しやられ、インク滴206
となって印字ヘッド201外に吐出される。
【0006】このようにしてインク滴206を紙204
上に付着させ、文字または画像の印字を行なうものであ
る。
上に付着させ、文字または画像の印字を行なうものであ
る。
【0007】このとき、吐出されるインク滴206の大
きさが不均一であった場合、印字品位の低下や印字物の
濃度むら等に起因した画質低下を招く。従って、高品位
な印字を行なうためには、インク滴206の大きさは常
に均一であることが望ましい。
きさが不均一であった場合、印字品位の低下や印字物の
濃度むら等に起因した画質低下を招く。従って、高品位
な印字を行なうためには、インク滴206の大きさは常
に均一であることが望ましい。
【0008】しかし、吐出されるインク滴206の大き
さはインクの粘度、即ちインクの温度に大きく左右され
る。このため、従来よりインクの温度を検出し、印加す
るパルス状電圧のパルス幅を可変して吐出エネルギーを
制御することで、インク滴206の大きさを均一に保っ
ている。
さはインクの粘度、即ちインクの温度に大きく左右され
る。このため、従来よりインクの温度を検出し、印加す
るパルス状電圧のパルス幅を可変して吐出エネルギーを
制御することで、インク滴206の大きさを均一に保っ
ている。
【0009】このような場合におけるインク温度検出手
段としては、サーミスタやダイオードを印字ヘッド20
1内部の図示しないインク液室内に配置し、これらの温
度による特性変化量を検出するものが一般的である。
段としては、サーミスタやダイオードを印字ヘッド20
1内部の図示しないインク液室内に配置し、これらの温
度による特性変化量を検出するものが一般的である。
【0010】図3は、上述した温度検出手段の一つであ
るダイオードの特性を示す図面であり、横軸はダイオー
ドの周囲温度T(℃)、縦軸はダイオードに一定の順方
向電流を流したときの順方向電圧Vf(V)を表してい
る。ただし、本従来例の説明に用いるダイオードの特性
は以下のものとする。
るダイオードの特性を示す図面であり、横軸はダイオー
ドの周囲温度T(℃)、縦軸はダイオードに一定の順方
向電流を流したときの順方向電圧Vf(V)を表してい
る。ただし、本従来例の説明に用いるダイオードの特性
は以下のものとする。
【0011】
【数1】Vf=0.567V±50mV(If=200
μA,T=25℃) 温度変化量ΔVf=−2.37mV(If=200μ
A) 図3中の301は、温度検出に用いるダイオードに20
0μAの順方向一定電流を流した場合の「順方向電圧対
周囲温度特性」を表しており、温度が高くなるにしたが
って順方向電圧Vfが低下しているのが判る。また、本
図よりこのダイオード順方向電圧Vfは25℃の時0.
567Vであることも判る。
μA,T=25℃) 温度変化量ΔVf=−2.37mV(If=200μ
A) 図3中の301は、温度検出に用いるダイオードに20
0μAの順方向一定電流を流した場合の「順方向電圧対
周囲温度特性」を表しており、温度が高くなるにしたが
って順方向電圧Vfが低下しているのが判る。また、本
図よりこのダイオード順方向電圧Vfは25℃の時0.
567Vであることも判る。
【0012】さらに、図3中の302は、200μAの
順方向一定電流を流した場合の順方向電圧ばらつきが標
準品に対して20mV高い特性を有するダイオードの
「順方向電圧対周囲温度特性」を表している。
順方向一定電流を流した場合の順方向電圧ばらつきが標
準品に対して20mV高い特性を有するダイオードの
「順方向電圧対周囲温度特性」を表している。
【0013】同様に、図3中の303は、200μAの
順方向一定電流を流した場合の順方向電圧ばらつきが標
準品に対して20mV低い特性を有するダイオードの
「順方向電圧対周囲温度特性」を表している。
順方向一定電流を流した場合の順方向電圧ばらつきが標
準品に対して20mV低い特性を有するダイオードの
「順方向電圧対周囲温度特性」を表している。
【0014】図4は、上記の特性を有するダイオード
(図3参照)を用いてインク温度を検出する回路の従来
例を示している。
(図3参照)を用いてインク温度を検出する回路の従来
例を示している。
【0015】図4中の101は、インクジェット方式印
字ヘッド(以下、IJヘッドと記する)本体であり、通
常は図2にて示した図示しないインクを吐出させる所謂
ノズルを1/360インチ間隔に64個配置している。
字ヘッド(以下、IJヘッドと記する)本体であり、通
常は図2にて示した図示しないインクを吐出させる所謂
ノズルを1/360インチ間隔に64個配置している。
【0016】また、102は先程から説明を行なってい
るダイオードを利用したインク温度検出手段であり、通
常は図示しないインク液室内に少なくとも1個配置され
ている。
るダイオードを利用したインク温度検出手段であり、通
常は図示しないインク液室内に少なくとも1個配置され
ている。
【0017】103は、ダイオード102に一定の順方
向電流を与えるための定電流回路である。104は、ダ
イオード102の順方向電圧を増幅するための差動増幅
器である。
向電流を与えるための定電流回路である。104は、ダ
イオード102の順方向電圧を増幅するための差動増幅
器である。
【0018】さらに、401は中央処理装置であり、プ
リンタとして印字動作を行なう際に必要な、図示しない
機構部の制御およびIJヘッド101の駆動制御等を行
なうものである。
リンタとして印字動作を行なう際に必要な、図示しない
機構部の制御およびIJヘッド101の駆動制御等を行
なうものである。
【0019】402はA/D変換(アナログ/デジタル
変換)用入力端子であり、中央処理装置401に内蔵さ
れている図示しないA/D変換器に接続され、これに入
力された電圧値をデジタル値に変換して取り込むもので
ある。
変換)用入力端子であり、中央処理装置401に内蔵さ
れている図示しないA/D変換器に接続され、これに入
力された電圧値をデジタル値に変換して取り込むもので
ある。
【0020】403は、先にも述べたダイオード102
のばらつきを補正するための補正データ403Aを中央
処理装置401に与える手段であり、通常予め装着され
るIJヘッド101のダイオード102の特性を測定し
て数ランクに分類し、このランクを与えるものである。
のばらつきを補正するための補正データ403Aを中央
処理装置401に与える手段であり、通常予め装着され
るIJヘッド101のダイオード102の特性を測定し
て数ランクに分類し、このランクを与えるものである。
【0021】上記補正データ403Aを与える具体的手
段としては、通常固定方式のヘッドであれば工場での組
立工程で治工具または図示しないプリンタのパネルスイ
ッチ等を用いて行なうものであり、交換方式のヘッドに
対してはヘッド自身にROM等の記憶素子または何等か
の識別手段を付加し、ヘッドをプリンタに装着したとき
に中央処理装置401が補正データ403Aを読み込む
ものである。
段としては、通常固定方式のヘッドであれば工場での組
立工程で治工具または図示しないプリンタのパネルスイ
ッチ等を用いて行なうものであり、交換方式のヘッドに
対してはヘッド自身にROM等の記憶素子または何等か
の識別手段を付加し、ヘッドをプリンタに装着したとき
に中央処理装置401が補正データ403Aを読み込む
ものである。
【0022】次に、図4に示した従来例の動作説明を行
なう。
なう。
【0023】図示しないプリンタ本体にIJヘッド10
1が装着された状態で図示しない電源スイッチにより電
源が投入されると、定電流回路103からダイオード1
02に一定電流Ifが200μA供給される。この時の
ダイオード102順方向電圧Vfは差動アンプ104に
より7倍に電圧増幅された後、中央処理装置401のA
/D入力端子402に入力され、デジタル値化して中央
処理装置401内に取り込まれ、中央処理装置401内
部で温度情報に換算される。
1が装着された状態で図示しない電源スイッチにより電
源が投入されると、定電流回路103からダイオード1
02に一定電流Ifが200μA供給される。この時の
ダイオード102順方向電圧Vfは差動アンプ104に
より7倍に電圧増幅された後、中央処理装置401のA
/D入力端子402に入力され、デジタル値化して中央
処理装置401内に取り込まれ、中央処理装置401内
部で温度情報に換算される。
【0024】このとき、以上の動作とは別に中央処理装
置401には補正データ403Aが与えられており、中
央処理装置401内部における順方向電圧Vf/温度変
換の際には、この補正データ403Aを基に算出するも
のである。
置401には補正データ403Aが与えられており、中
央処理装置401内部における順方向電圧Vf/温度変
換の際には、この補正データ403Aを基に算出するも
のである。
【0025】図5は、A/D入力端子402(図4参
照)より中央処理装置401に取り込まれたダイオード
102の順方向電圧を温度に換算する際の特性曲線を示
すものである。本図中501は、先に示した標準的な特
性のダイオードの場合を示しており、502は200μ
Aの順方向一定電流を流した場合の順方向電圧ばらつき
が標準品に対して20mV高い特性を有するダイオード
の特性曲線、同様に503は200μAの順方向一定電
流を流した場合の順方向電圧ばらつきが標準品に対して
20mV低い特性を有するダイオードの特性曲線を表し
ている。また、本図中504は、本従来例に用いたダイ
オードの温度変化特性領域を示すものである。
照)より中央処理装置401に取り込まれたダイオード
102の順方向電圧を温度に換算する際の特性曲線を示
すものである。本図中501は、先に示した標準的な特
性のダイオードの場合を示しており、502は200μ
Aの順方向一定電流を流した場合の順方向電圧ばらつき
が標準品に対して20mV高い特性を有するダイオード
の特性曲線、同様に503は200μAの順方向一定電
流を流した場合の順方向電圧ばらつきが標準品に対して
20mV低い特性を有するダイオードの特性曲線を表し
ている。また、本図中504は、本従来例に用いたダイ
オードの温度変化特性領域を示すものである。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示したダイオードの順方向電圧特性からも判る通り、実
質有効なデータ領域は+5V中の僅か829.5mVで
しかなく、所謂温度特性変化領域504のダイナミック
レンジが小さいがため、A/D変換の際の分解能を充分
に活かし切れず(例えば、8ビットA/D変換の場合、
256ステップ中、44ステップとなる)、高精度の温
度検出ができないということがあった。
示したダイオードの順方向電圧特性からも判る通り、実
質有効なデータ領域は+5V中の僅か829.5mVで
しかなく、所謂温度特性変化領域504のダイナミック
レンジが小さいがため、A/D変換の際の分解能を充分
に活かし切れず(例えば、8ビットA/D変換の場合、
256ステップ中、44ステップとなる)、高精度の温
度検出ができないということがあった。
【0027】さらに、ダイオード102の特性のばらつ
き補正をランク分けにより行なっていたために、ランク
分け時の誤差による精度低下を招くと共に、別途ばらつ
きを測定し補正データを与えることから、データの与え
間違い等も発生する可能性があった。
き補正をランク分けにより行なっていたために、ランク
分け時の誤差による精度低下を招くと共に、別途ばらつ
きを測定し補正データを与えることから、データの与え
間違い等も発生する可能性があった。
【0028】以上のような理由により従来方式では、正
確かつ高精度な温度検出が困難であった。
確かつ高精度な温度検出が困難であった。
【0029】一方、温度検知素子として、サーミスタ等
の精度の高い素子が知られている。しかしながら、この
ようなサーミスタを記録ヘッドに設けることで記録ヘッ
ドの温度を検知しようとしても、記録ヘッドの構造上、
温度検知素子としてサーミスタを作り込むことは困難を
伴う。そこで、このような記録ヘッドへの作り込みが容
易な温度検知素子として、既述のダイオードセンサ等が
知られている。ところが、ダイオードセンサは、個々の
出力特性にばらつきを有すると共に、出力が温度変化に
依存する領域と温度変化に依存しない領域とを有し、温
度変化に依存する領域のダイナミックレンジが狭いた
め、検知精度の点でサーミスタ等に比べて劣っている。
よって本発明の目的は、上述の点に鑑み、出力が温度変
化に依存する領域と温度変化に依存しない領域とを有
し、特性にばらつきを有することがある温度検知素子を
記録ヘッドに設けた場合であってもサーミスタと同等の
検知精度を得ることができるよう構成した記録装置を提
供することにある。
の精度の高い素子が知られている。しかしながら、この
ようなサーミスタを記録ヘッドに設けることで記録ヘッ
ドの温度を検知しようとしても、記録ヘッドの構造上、
温度検知素子としてサーミスタを作り込むことは困難を
伴う。そこで、このような記録ヘッドへの作り込みが容
易な温度検知素子として、既述のダイオードセンサ等が
知られている。ところが、ダイオードセンサは、個々の
出力特性にばらつきを有すると共に、出力が温度変化に
依存する領域と温度変化に依存しない領域とを有し、温
度変化に依存する領域のダイナミックレンジが狭いた
め、検知精度の点でサーミスタ等に比べて劣っている。
よって本発明の目的は、上述の点に鑑み、出力が温度変
化に依存する領域と温度変化に依存しない領域とを有
し、特性にばらつきを有することがある温度検知素子を
記録ヘッドに設けた場合であってもサーミスタと同等の
検知精度を得ることができるよう構成した記録装置を提
供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、記録ヘッドを駆動することにより被記
録体に記録を行なう記録装置であって、前記記録ヘッド
に設けられ、出力が温度変化に依存する領域と温度変化
に依存しない領域とを有し、特性にばらつきを有するこ
とがある温度検知素子と、当該記録装置の機内温度もし
くは雰囲気温度を検出するために設けられ、出力が温度
変化に依存し、温度変化に依存しない領域を実質的に有
さない温度検出手段と、前記温度検知素子が検出した温
度値が前記温度検出手段が検出した温度値と一致もしく
は近似するように前記温度検知素子の検知出力から所定
の値を減算する減算手段とを備えたものである。
めに、本発明は、記録ヘッドを駆動することにより被記
録体に記録を行なう記録装置であって、前記記録ヘッド
に設けられ、出力が温度変化に依存する領域と温度変化
に依存しない領域とを有し、特性にばらつきを有するこ
とがある温度検知素子と、当該記録装置の機内温度もし
くは雰囲気温度を検出するために設けられ、出力が温度
変化に依存し、温度変化に依存しない領域を実質的に有
さない温度検出手段と、前記温度検知素子が検出した温
度値が前記温度検出手段が検出した温度値と一致もしく
は近似するように前記温度検知素子の検知出力から所定
の値を減算する減算手段とを備えたものである。
【0031】ここで、前記減算手段により減算された前
記温度検知素子の出力を増幅する増幅手段を備えた構成
とすることが可能である。また、前記減算手段は、減算
された前記温度検知素子の出力を増幅する増幅機能を備
えた構成とすることも可能である。そして、前記記録ヘ
ッドは、インクを吐出させるために利用される熱エネル
ギーを発生する熱エネルギー発生体を有するインクジェ
ット記録ヘッドとすることができる。
記温度検知素子の出力を増幅する増幅手段を備えた構成
とすることが可能である。また、前記減算手段は、減算
された前記温度検知素子の出力を増幅する増幅機能を備
えた構成とすることも可能である。そして、前記記録ヘ
ッドは、インクを吐出させるために利用される熱エネル
ギーを発生する熱エネルギー発生体を有するインクジェ
ット記録ヘッドとすることができる。
【0032】
【作用】上記の構成を有する本発明によれば、前記温度
検知素子が検出した温度値が前記温度検出手段が検出し
た温度値と一致もしくは近似するように前記温度検知素
子の検知出力から所定の値を減算する減算手段を備える
ので、温度検知素子の出力特性のばらつきが低減されて
検知精度が向上すると同時に出力値から温度変化に依存
しない領域部分が除かれ、温度変化に依存する領域のみ
からなる検知出力とすることができる。よって、さらに
この検知出力を増幅することでダイナミックレンジを拡
大することが可能となり、検知精度をさらに向上させる
こともできる。
検知素子が検出した温度値が前記温度検出手段が検出し
た温度値と一致もしくは近似するように前記温度検知素
子の検知出力から所定の値を減算する減算手段を備える
ので、温度検知素子の出力特性のばらつきが低減されて
検知精度が向上すると同時に出力値から温度変化に依存
しない領域部分が除かれ、温度変化に依存する領域のみ
からなる検知出力とすることができる。よって、さらに
この検知出力を増幅することでダイナミックレンジを拡
大することが可能となり、検知精度をさらに向上させる
こともできる。
【0033】さらに、温度検知素子の温度変化特性に依
存しない領域を除去した信号に対し、増幅することによ
り、温度特性変化領域のダイナミックレンジを任意に拡
大設定することが可能となる。
存しない領域を除去した信号に対し、増幅することによ
り、温度特性変化領域のダイナミックレンジを任意に拡
大設定することが可能となる。
【0034】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の各実施例を詳
細に説明する。ここで、以下に述べる各々の実施例で
は、従来例と同様にインクジェット方式のインクジェッ
ト式シリアルプリンタを例に挙げて説明する。
細に説明する。ここで、以下に述べる各々の実施例で
は、従来例と同様にインクジェット方式のインクジェッ
ト式シリアルプリンタを例に挙げて説明する。
【0035】実施例1 図1は、本発明の第1の実施例を示したブロック図であ
る。本図中101,102,103,104は従来例の
項で説明した通りであり、それぞれIJヘッド、温度検
出用ダイオード、定電流回路、利得7倍の差動アンプで
ある。
る。本図中101,102,103,104は従来例の
項で説明した通りであり、それぞれIJヘッド、温度検
出用ダイオード、定電流回路、利得7倍の差動アンプで
ある。
【0036】105は、ダイオード102の順方向電圧
Vfの温度変化非依存領域を除去すると共に温度変化領
域のダイナミックレンジを拡大するための差動アンプで
あり、2.86倍の利得を有する。
Vfの温度変化非依存領域を除去すると共に温度変化領
域のダイナミックレンジを拡大するための差動アンプで
あり、2.86倍の利得を有する。
【0037】106は中央処理装置であり、プリンタと
して印字動作を行なう際に必要な、図示しない機構部の
制御およびIJヘッド101の駆動制御等を行なうもの
である。
して印字動作を行なう際に必要な、図示しない機構部の
制御およびIJヘッド101の駆動制御等を行なうもの
である。
【0038】107は機内温度センサであり、本実施例
においてはサーミスタを用いている。一般に、サーミス
タの方がダイオードセンサよりも温度の検知精度が高
い。108はD/A変換器(デジタル/アナログ変換
器)であり、中央処理装置106からの制御によりアナ
ログ電圧値を出力するものである。
においてはサーミスタを用いている。一般に、サーミス
タの方がダイオードセンサよりも温度の検知精度が高
い。108はD/A変換器(デジタル/アナログ変換
器)であり、中央処理装置106からの制御によりアナ
ログ電圧値を出力するものである。
【0039】109,110は双方ともA/D変換(ア
ナログ/デジタル変換)用入力端子であり、中央処理装
置106に内蔵されている図示しないA/D変換器に接
続され、これに入力された電圧値をデジタル値に変換し
て取り込むものである。
ナログ/デジタル変換)用入力端子であり、中央処理装
置106に内蔵されている図示しないA/D変換器に接
続され、これに入力された電圧値をデジタル値に変換し
て取り込むものである。
【0040】111は、中央処理装置106がD/A変
換器108を制御するための制御線である。
換器108を制御するための制御線である。
【0041】以下に、上記の構成に従って本実施例の動
作説明を行なう。
作説明を行なう。
【0042】図示しないプリンタ本体にIJヘッド10
1が装着された状態で、図示しない電源スイッチにより
電源が投入されると、定電流回路103からダイオード
102に一定電流Ifが200μA供給される。この時
のダイオード102の順方向電圧Vfは1番目の差動ア
ンプ104により7倍に電圧増幅された後、2番目の差
動アンプ105の非反転入力端子に入力される。
1が装着された状態で、図示しない電源スイッチにより
電源が投入されると、定電流回路103からダイオード
102に一定電流Ifが200μA供給される。この時
のダイオード102の順方向電圧Vfは1番目の差動ア
ンプ104により7倍に電圧増幅された後、2番目の差
動アンプ105の非反転入力端子に入力される。
【0043】このとき、2番目の差動アンプ105の反
転入力端子にはD/A変換器108よりダイオードの補
正データに相当する電圧が出力されており、差動アンプ
104の出力値からD/A変換器108の出力値を減算
した値(すなわち、ダイオード102の順方向電圧Vf
中の温度特性非依存領域が除去された後の値)に差動ア
ンプ105の利得2.86倍した電圧値(すなわち、ダ
イオード102の順方向電圧Vf中の温度特性依存領域
のダイナミックレンジを拡大した後の電圧値)が中央処
理装置106のA/D変換用入力端子109に入力さ
れ、中央処理装置106内部で温度に換算される。
転入力端子にはD/A変換器108よりダイオードの補
正データに相当する電圧が出力されており、差動アンプ
104の出力値からD/A変換器108の出力値を減算
した値(すなわち、ダイオード102の順方向電圧Vf
中の温度特性非依存領域が除去された後の値)に差動ア
ンプ105の利得2.86倍した電圧値(すなわち、ダ
イオード102の順方向電圧Vf中の温度特性依存領域
のダイナミックレンジを拡大した後の電圧値)が中央処
理装置106のA/D変換用入力端子109に入力さ
れ、中央処理装置106内部で温度に換算される。
【0044】ここで、図6および次に示す表1を用い
て、図1の回路による、ダイオード102の順方向電圧
Vfばらつきの補正方法に関する具体的手法と、A/D
変換用入力端子109に入力された電圧値をヘッド温度
に換算する具体的手法について説明を行なう。
て、図1の回路による、ダイオード102の順方向電圧
Vfばらつきの補正方法に関する具体的手法と、A/D
変換用入力端子109に入力された電圧値をヘッド温度
に換算する具体的手法について説明を行なう。
【0045】
【表1】
【0046】先ず、ダイオード102の順方向電圧Vf
におけるばらつきの補正手法について、図6のフローチ
ャートにしたがって説明する。
におけるばらつきの補正手法について、図6のフローチ
ャートにしたがって説明する。
【0047】プリンタに図1に図示しない電源が投入さ
れると、中央処理装置106は機内温度センサ107に
よりプリンタ内部の温度を測定する(ステップS1)。
れると、中央処理装置106は機内温度センサ107に
よりプリンタ内部の温度を測定する(ステップS1)。
【0048】次に、D/A変換器の制御線111を介し
てD/A変換器108の出力を最小に設定する(ステッ
プS2)。
てD/A変換器108の出力を最小に設定する(ステッ
プS2)。
【0049】その後、中央処理装置106は、D/A変
換器108の出力を1レベルだけ大きくし(ステップS
3)、そのときのA/D変換用入力端子109の電圧値
をデジタル値に変換して読み込み、表1に示す内容に従
ってヘッド温度に換算する(ステップS4)。
換器108の出力を1レベルだけ大きくし(ステップS
3)、そのときのA/D変換用入力端子109の電圧値
をデジタル値に変換して読み込み、表1に示す内容に従
ってヘッド温度に換算する(ステップS4)。
【0050】そして、その換算結果と先に読み取った機
内温度とを比較し、同一であれば補正を完了し(ステッ
プS5:YES)、異なっていれば(ステップS5:N
O)再びD/A変換器108の出力を1レベルだけ大き
くし(ステップS3)、上記と同様の動作を繰り返した
後、換算結果と先に読み取った機内温度とが同一になっ
た時点で補正動作を完了する。
内温度とを比較し、同一であれば補正を完了し(ステッ
プS5:YES)、異なっていれば(ステップS5:N
O)再びD/A変換器108の出力を1レベルだけ大き
くし(ステップS3)、上記と同様の動作を繰り返した
後、換算結果と先に読み取った機内温度とが同一になっ
た時点で補正動作を完了する。
【0051】すなわち、ヘッド温度の換算結果と先に読
み取った機内温度とが同一になった時に、D/A変換器
108から出力されている電圧値がダイオード102の
順方向電圧Vfばらつきの補正値という事になる。
み取った機内温度とが同一になった時に、D/A変換器
108から出力されている電圧値がダイオード102の
順方向電圧Vfばらつきの補正値という事になる。
【0052】従って、補正完了以降はA/D変換用入力
端子109に入力される電圧値を表1に従って温度に換
算することにより、IJヘッド101の正確な温度を検
出できることとなる。
端子109に入力される電圧値を表1に従って温度に換
算することにより、IJヘッド101の正確な温度を検
出できることとなる。
【0053】以上により、補正が完了すると同時にダイ
オードの順方向電圧Vf中の温度変化非依存領域の除去
も完了し、かつダイオード102の順方向電圧Vf中の
温度特性依存領域のダイナミックレンジ拡大も完了する
こととなる。
オードの順方向電圧Vf中の温度変化非依存領域の除去
も完了し、かつダイオード102の順方向電圧Vf中の
温度特性依存領域のダイナミックレンジ拡大も完了する
こととなる。
【0054】次に、図7を用いてダイオードの順方向電
圧Vf中の温度変化非依存領域の除去に関する説明を行
なう。本図中501,502,503は図5で説明した
従来の特性曲線と同一のものである。この図7からも判
る通り、本来検出したい領域は各特性曲線501,50
2,503の温度による勾配部分のみでありそれ以外は
順方向電圧Vfのばらつきも含め温度変化に依存しない
領域は温度検出の際には不要のものである。
圧Vf中の温度変化非依存領域の除去に関する説明を行
なう。本図中501,502,503は図5で説明した
従来の特性曲線と同一のものである。この図7からも判
る通り、本来検出したい領域は各特性曲線501,50
2,503の温度による勾配部分のみでありそれ以外は
順方向電圧Vfのばらつきも含め温度変化に依存しない
領域は温度検出の際には不要のものである。
【0055】従って、この領域に相当する一定値を減算
すればよいこととなり、図7中の701が除去した後の
特性曲線、702が0℃〜50℃の変化量である。
すればよいこととなり、図7中の701が除去した後の
特性曲線、702が0℃〜50℃の変化量である。
【0056】この減算処理を行なう回路が図1中の2番
目の差動アンプ105であり、減算値はD/A変換器1
08より出力される電圧値である。
目の差動アンプ105であり、減算値はD/A変換器1
08より出力される電圧値である。
【0057】図8は、ダイオード102の順方向電圧V
f中の温度特性依存領域のダイナミックレンジ拡大につ
いて説明した図である。すなわち、図7中の特性曲線7
01が図1中の2番目の差動アンプ105により電圧増
幅された結果を、特性曲線801として示してある。
f中の温度特性依存領域のダイナミックレンジ拡大につ
いて説明した図である。すなわち、図7中の特性曲線7
01が図1中の2番目の差動アンプ105により電圧増
幅された結果を、特性曲線801として示してある。
【0058】なお、本図の特性曲線801を表に書換え
したものが上述した表1である。
したものが上述した表1である。
【0059】実施例2 図9および図10は本発明の第2の実施例を説明するた
めの図面である。
めの図面である。
【0060】まず図9は、温度検出手段の一つであるダ
イオードの順方向電流値を変化させた場合の特性を示す
図であり、横軸はダイオードの周囲温度T(℃)、縦軸
はダイオードに一定の順方向電流を流したときの順方向
電圧Vf(V)を表している。
イオードの順方向電流値を変化させた場合の特性を示す
図であり、横軸はダイオードの周囲温度T(℃)、縦軸
はダイオードに一定の順方向電流を流したときの順方向
電圧Vf(V)を表している。
【0061】図9中の901は、温度検出に用いる標準
的な特性を有するダイオード102に200μAの順方
向一定電流を流した場合の「順方向電圧対周囲温度特
性」を表しており、温度が高くなるにしたがって順方向
電圧Vfが低下しているのが判る。また本図より、この
ダイオード順方向電圧Vfは25℃の時0.567Vで
あることも判る。
的な特性を有するダイオード102に200μAの順方
向一定電流を流した場合の「順方向電圧対周囲温度特
性」を表しており、温度が高くなるにしたがって順方向
電圧Vfが低下しているのが判る。また本図より、この
ダイオード順方向電圧Vfは25℃の時0.567Vで
あることも判る。
【0062】さらに、図9中の902は、上記ダイオー
ドに400μAの順方向一定電流を流した場合の「順方
向電圧対周囲温度特性」を表している。同様に図中90
3は、100μAの順方向一定電流を流した場合の「順
方向電圧対周囲温度特性」を表している。
ドに400μAの順方向一定電流を流した場合の「順方
向電圧対周囲温度特性」を表している。同様に図中90
3は、100μAの順方向一定電流を流した場合の「順
方向電圧対周囲温度特性」を表している。
【0063】この図9により、ダイオードの順方向電圧
Vfは順方向電流の値により絶対値は大きく変動するも
のの温度による変動特性はほとんど変化しないことが読
み取れる。
Vfは順方向電流の値により絶対値は大きく変動するも
のの温度による変動特性はほとんど変化しないことが読
み取れる。
【0064】図10は、第2の実施例を示すブロック図
であり、図9に示した特性を利用してダイオードのばら
つきを補正するものである。本図中、第1の実施例を説
明した図1と同一機能の部位には同一の番号を付してあ
る。また1001は、D/A変換器108を介して任意
の電流値を設定可能な定電流回路である。
であり、図9に示した特性を利用してダイオードのばら
つきを補正するものである。本図中、第1の実施例を説
明した図1と同一機能の部位には同一の番号を付してあ
る。また1001は、D/A変換器108を介して任意
の電流値を設定可能な定電流回路である。
【0065】以下に、上記の構成に従った本実施例の動
作説明を行なう。
作説明を行なう。
【0066】図示しないプリンタ本体にIJヘッド10
1が装着された状態で図示しない電源スイッチにより電
源が投入されると、定電流回路1001からダイオード
102に一定電流Ifが200μA供給される。この時
のダイオード102順方向電圧Vfは1番目の差動アン
プ104により7倍に電圧増幅された後、2番目の差動
アンプ105の非反転入力端子に入力される。
1が装着された状態で図示しない電源スイッチにより電
源が投入されると、定電流回路1001からダイオード
102に一定電流Ifが200μA供給される。この時
のダイオード102順方向電圧Vfは1番目の差動アン
プ104により7倍に電圧増幅された後、2番目の差動
アンプ105の非反転入力端子に入力される。
【0067】このとき、2番目の差動アンプ105の反
転入力端子には標準的なダイオードの補正データに相当
する電圧が印加されており、差動アンプ104の出力値
から本補正データに相当する電圧を減算した値(すなわ
ち、ダイオード102の順方向電圧Vf中の温度特性非
依存領域が除去された後の値)に差動アンプ105の利
得2.86倍した電圧値(すなわち、ダイオード102
の順方向電圧Vf中の温度特性依存領域のダイナミック
レンジを拡大した後の電圧値)が中央処理装置106の
A/D変換用入力端子109に入力され、中央処理装置
106内部でヘッド温度に換算される。
転入力端子には標準的なダイオードの補正データに相当
する電圧が印加されており、差動アンプ104の出力値
から本補正データに相当する電圧を減算した値(すなわ
ち、ダイオード102の順方向電圧Vf中の温度特性非
依存領域が除去された後の値)に差動アンプ105の利
得2.86倍した電圧値(すなわち、ダイオード102
の順方向電圧Vf中の温度特性依存領域のダイナミック
レンジを拡大した後の電圧値)が中央処理装置106の
A/D変換用入力端子109に入力され、中央処理装置
106内部でヘッド温度に換算される。
【0068】次に、図11および表1を用いて、第2の
実施例である図10の回路による、ダイオード102の
順方向電圧Vfばらつきの補正方法に関する具体的手法
と、A/D変換用入力端子109に入力された電圧値を
ヘッド温度に換算する具体的手法について説明を行な
う。
実施例である図10の回路による、ダイオード102の
順方向電圧Vfばらつきの補正方法に関する具体的手法
と、A/D変換用入力端子109に入力された電圧値を
ヘッド温度に換算する具体的手法について説明を行な
う。
【0069】先ず、ダイオード102の順方向電圧Vf
ばらつきの補正手法について、図11のフローチャート
にしたがって説明する。
ばらつきの補正手法について、図11のフローチャート
にしたがって説明する。
【0070】プリンタに図10に図示しない電源が投入
されると、中央処理装置106は機内温度センサ107
によりプリンタ内部の温度を測定する(ステップS1
1)。
されると、中央処理装置106は機内温度センサ107
によりプリンタ内部の温度を測定する(ステップS1
1)。
【0071】次に、D/A変換器制御線111を介して
D/A変換器108の出力をデフォルト値(ダイオード
102の順方向電流が200μAになるような値)に設
定する(ステップS12)。
D/A変換器108の出力をデフォルト値(ダイオード
102の順方向電流が200μAになるような値)に設
定する(ステップS12)。
【0072】その後、A/D変換用入力端子109の電
圧値をデジタル値に変換して読み込み、表1に示す内容
に従ってヘッド温度に換算し(ステップS16,S1
9)、機内温度と同じであれば補正を完了する(ステッ
プS14,S17)。
圧値をデジタル値に変換して読み込み、表1に示す内容
に従ってヘッド温度に換算し(ステップS16,S1
9)、機内温度と同じであれば補正を完了する(ステッ
プS14,S17)。
【0073】しかし、機内温度と異なり、かつ、ダイオ
ード温度センサ102の示す値が大きい場合(ステップ
S13→S14)、中央処理装置106は、D/A変換
器108の出力を1レベルだけ小さくする(ステップS
15:順方向電流値を減少させる)。
ード温度センサ102の示す値が大きい場合(ステップ
S13→S14)、中央処理装置106は、D/A変換
器108の出力を1レベルだけ小さくする(ステップS
15:順方向電流値を減少させる)。
【0074】他方、機内温度と異なり、かつ、ダイオー
ド温度センサ102の示す値が小さい場合(ステップS
13→S17)、中央処理装置106は、D/A変換器
18の出力を1レベルだけ大きくする(ステップS1
8:順方向電流値を増大させる)。
ド温度センサ102の示す値が小さい場合(ステップS
13→S17)、中央処理装置106は、D/A変換器
18の出力を1レベルだけ大きくする(ステップS1
8:順方向電流値を増大させる)。
【0075】その後、そのときのA/D変換用入力端子
109の電流値をデジタル値に変換して読み込み、表1
に示す内容に従って温度に換算する(ステップS16,
S19)。
109の電流値をデジタル値に変換して読み込み、表1
に示す内容に従って温度に換算する(ステップS16,
S19)。
【0076】そして、その換算結果と先に読み取った機
内温度とを比較し、同一であれば補正を完了し、異なっ
ていれば再びD/A変換器108の出力を1レベルだけ
大きく、または小さくし、上記と同様の動作を繰り返し
た後、換算結果と先に読み取った機内温度とが同一にな
れば補正動作を完了する。
内温度とを比較し、同一であれば補正を完了し、異なっ
ていれば再びD/A変換器108の出力を1レベルだけ
大きく、または小さくし、上記と同様の動作を繰り返し
た後、換算結果と先に読み取った機内温度とが同一にな
れば補正動作を完了する。
【0077】すなわち、換算結果と先に読み取った機内
温度とが同一になった時に、D/A変換器108から出
力されている電圧値がダイオード102の順方向電圧V
fばらつきの補正値ということになる。
温度とが同一になった時に、D/A変換器108から出
力されている電圧値がダイオード102の順方向電圧V
fばらつきの補正値ということになる。
【0078】従って、補正完了以降はA/D変換用入力
端子109に入力される電圧値を表1に従って温度に換
算すれば、ヘッド101の温度を検出できることとな
る。
端子109に入力される電圧値を表1に従って温度に換
算すれば、ヘッド101の温度を検出できることとな
る。
【0079】以上により、第1の実施例と同様に補正が
完了すると同時に、ダイオードの順方向電圧Vf中の温
度変化非依存領域の除去も完了し、かつダイオード10
2の順方向電圧Vf中の温度特性依存領域のダイナミッ
クレンジ拡大も完了することとなる。
完了すると同時に、ダイオードの順方向電圧Vf中の温
度変化非依存領域の除去も完了し、かつダイオード10
2の順方向電圧Vf中の温度特性依存領域のダイナミッ
クレンジ拡大も完了することとなる。
【0080】実施例3 図12は第3の実施例を説明するブロック図である。
【0081】先に述べた第1の実施例(図1参照)およ
び第2の実施例(図10参照)においては、増幅器の利
得を1段目104は7倍、2段目105は2.86倍と
したが、第3の実施例では1段目1201の増幅器の利
得を20倍、2段目1202の利得を1としてある。こ
の第3の実施例における利得の設定は、第1および第2
の実施例においても適用可能である。
び第2の実施例(図10参照)においては、増幅器の利
得を1段目104は7倍、2段目105は2.86倍と
したが、第3の実施例では1段目1201の増幅器の利
得を20倍、2段目1202の利得を1としてある。こ
の第3の実施例における利得の設定は、第1および第2
の実施例においても適用可能である。
【0082】ただし、このような構成には一般的に増幅
器により高い電源電圧が必要となる。
器により高い電源電圧が必要となる。
【0083】また、これまでに説明を行なったダイオー
ドの特性、増幅器の利得等は上記の記載内容に限定され
ることはなく、検出温度範囲や検出精度、回路系の電源
電圧等の目的/構成に応じて任意に選択および設定可能
であることはいうまでもない。
ドの特性、増幅器の利得等は上記の記載内容に限定され
ることはなく、検出温度範囲や検出精度、回路系の電源
電圧等の目的/構成に応じて任意に選択および設定可能
であることはいうまでもない。
【0084】実施例4 図13は、本発明の第4の実施例を説明するブロック図
である。
である。
【0085】第1の実施例(図1参照)および第2の実
施例(図10参照)においては、D/A変換器108を
用いた自動調整可能な構成により説明を行なったが、治
工具等の何等かの手段(例えば温度計1302等)によ
り温度を認知する手段を用いることにより、記述のD/
A変換器108を可変抵抗器1304に置き換え、製造
工程等における人為的な調整を行なうことも可能であ
る。
施例(図10参照)においては、D/A変換器108を
用いた自動調整可能な構成により説明を行なったが、治
工具等の何等かの手段(例えば温度計1302等)によ
り温度を認知する手段を用いることにより、記述のD/
A変換器108を可変抵抗器1304に置き換え、製造
工程等における人為的な調整を行なうことも可能であ
る。
【0086】また本実施例は、第1の実施例,第2の本
実施例,第3の実施例に適用できることは明かである。
実施例,第3の実施例に適用できることは明かである。
【0087】図14は、上述した各実施例を組み込んだ
インクジェットプリンタの主要概観図である。本図にお
いて、16はプラテン124上に送紙されてきた記録紙
の記録面に対向してインク吐出を行うノズル群を備えた
インクジェットヘッド(記録ヘッド)である。116は
記録ヘッド16を保持するキャリッジであり、駆動モー
タ117の駆動力を伝達する駆動ベルト118の一部と
連結し、互いに平行に配設された2本のガイドシャフト
119Aおよび119Bと摺動可能とすることにより、
記録ヘッド16の記録紙の全幅にわたる往復移動が可能
となる。この往復移動中に記録ヘッド16は画像データ
に応じた画像を記録紙上に記録する。この1主走査終了
ごとに記録紙は所定量搬送され、副走査が行われる。
インクジェットプリンタの主要概観図である。本図にお
いて、16はプラテン124上に送紙されてきた記録紙
の記録面に対向してインク吐出を行うノズル群を備えた
インクジェットヘッド(記録ヘッド)である。116は
記録ヘッド16を保持するキャリッジであり、駆動モー
タ117の駆動力を伝達する駆動ベルト118の一部と
連結し、互いに平行に配設された2本のガイドシャフト
119Aおよび119Bと摺動可能とすることにより、
記録ヘッド16の記録紙の全幅にわたる往復移動が可能
となる。この往復移動中に記録ヘッド16は画像データ
に応じた画像を記録紙上に記録する。この1主走査終了
ごとに記録紙は所定量搬送され、副走査が行われる。
【0088】126はヘッド回復装置であり、記録ヘッ
ド16の移動経路の一端、例えばホームポジションと対
向する位置に配設される。伝動機構123を介したモー
タ122の駆動力によって、ヘッド回復装置126を動
作せしめ、記録ヘッド16のキャッピングを行う。この
ヘッド回復装置126のキャップ部126Aによる記録
ヘッド16へのキャッピング部に関連させて、ヘッド回
復装置126内に設けた適宜の吸引手段(例えば、吸引
ポンプ)によりインク吸収(吸引回復)を行い、これに
よりインクを吐出口から強制的に排出させることにより
吐出口内の増粘インクを除去する等の吐出回復処理を行
う。また、記録終了時等にキャッピングを施すことによ
り記録ヘッドが保護される。このような吐出回復処理は
電源投入時、記録ヘッド交換時、一定時間以上記録動作
が行われないとき等に行われるものである。
ド16の移動経路の一端、例えばホームポジションと対
向する位置に配設される。伝動機構123を介したモー
タ122の駆動力によって、ヘッド回復装置126を動
作せしめ、記録ヘッド16のキャッピングを行う。この
ヘッド回復装置126のキャップ部126Aによる記録
ヘッド16へのキャッピング部に関連させて、ヘッド回
復装置126内に設けた適宜の吸引手段(例えば、吸引
ポンプ)によりインク吸収(吸引回復)を行い、これに
よりインクを吐出口から強制的に排出させることにより
吐出口内の増粘インクを除去する等の吐出回復処理を行
う。また、記録終了時等にキャッピングを施すことによ
り記録ヘッドが保護される。このような吐出回復処理は
電源投入時、記録ヘッド交換時、一定時間以上記録動作
が行われないとき等に行われるものである。
【0089】131はヘッド回復装置126の側面に配
設され、シリコンゴムで形成されるワイピング部材とし
てのブレードである。ブレード131はブレード保持部
材131Aにカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復
装置126と同様、モータ122および伝動機構123
によって動作し、記録ヘッド16の吐出面との係合が可
能となる。
設され、シリコンゴムで形成されるワイピング部材とし
てのブレードである。ブレード131はブレード保持部
材131Aにカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復
装置126と同様、モータ122および伝動機構123
によって動作し、記録ヘッド16の吐出面との係合が可
能となる。
【0090】これにより、記録ヘッド16の記録動作に
おける適切なタイミングで、あるいはヘッド回復装置1
26を用いた吐出回復処理後に、ブレード131を記録
ヘッド16の移動経路中に突出させ、記録ヘッド16の
移動動作に伴って記録ヘッド16の吐出面における結
露,濡れあるいは塵埃等をふきとる。
おける適切なタイミングで、あるいはヘッド回復装置1
26を用いた吐出回復処理後に、ブレード131を記録
ヘッド16の移動経路中に突出させ、記録ヘッド16の
移動動作に伴って記録ヘッド16の吐出面における結
露,濡れあるいは塵埃等をふきとる。
【0091】なお、これまで説明してきた実施例1〜4
においては、インクジェット方式のインクジェットプリ
ンタについて説明したが、これに限定することはなく、
従来例におても記述した熱転写方式、感熱方式など熱エ
ネルギーの作用を利用して印字するプリンタにはその方
式によらず容易に応用可能である。
においては、インクジェット方式のインクジェットプリ
ンタについて説明したが、これに限定することはなく、
従来例におても記述した熱転写方式、感熱方式など熱エ
ネルギーの作用を利用して印字するプリンタにはその方
式によらず容易に応用可能である。
【0092】また、上述してきた各実施例においては、
ヘッドの温度検知手段をダイオードで構成したが、従来
例においても説明した通り、サーミスタ等、温度により
特性変化を発生するデバイスであれば本発明を適用する
ことは可能である。
ヘッドの温度検知手段をダイオードで構成したが、従来
例においても説明した通り、サーミスタ等、温度により
特性変化を発生するデバイスであれば本発明を適用する
ことは可能である。
【0093】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0094】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0095】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0096】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0097】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0098】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0099】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0100】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状または固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状または固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0101】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0102】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、前
記温度検知素子が検出した温度値が前記温度検出手段が
検出した温度値と一致もしくは近似するように前記温度
検知素子の検知出力から所定の値を減算する減算手段を
備えるので、温度検知素子の出力特性のばらつきが低減
されて検知精度が向上すると同時に出力値から温度変化
に依存しない領域部分が除かれ、温度変化に依存する領
域のみからなる検知出力とすることができる。よって、
さらにこの検知出力を増幅することでダイナミックレン
ジを拡大することが可能となり、検知精度をさらに向上
させることもできる。
記温度検知素子が検出した温度値が前記温度検出手段が
検出した温度値と一致もしくは近似するように前記温度
検知素子の検知出力から所定の値を減算する減算手段を
備えるので、温度検知素子の出力特性のばらつきが低減
されて検知精度が向上すると同時に出力値から温度変化
に依存しない領域部分が除かれ、温度変化に依存する領
域のみからなる検知出力とすることができる。よって、
さらにこの検知出力を増幅することでダイナミックレン
ジを拡大することが可能となり、検知精度をさらに向上
させることもできる。
【0103】従って、本発明によれば印字むら/濃度む
らのない、高品位な画像形成が可能なプリンタを実現す
ることができる。
らのない、高品位な画像形成が可能なプリンタを実現す
ることができる。
【0104】また、第1の実施例および第2の実施例で
述べたとおり、D/A変換器等を利用した構成とするこ
とにより、製造工程での調整作業を削除できると共に、
印字ヘッド着脱式プリンタにおいては印字ヘッド温度セ
ンサ特性の自動補正にも容易に対応可能となる。
述べたとおり、D/A変換器等を利用した構成とするこ
とにより、製造工程での調整作業を削除できると共に、
印字ヘッド着脱式プリンタにおいては印字ヘッド温度セ
ンサ特性の自動補正にも容易に対応可能となる。
【図1】本発明の第1の実施例を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】インクジェット方式によるインク吐出の原理を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図3】ダイオードの「順方向電圧対温度の特性」を示
す線図である。
す線図である。
【図4】従来技術を示すブロック図である。
【図5】ダイオードの「順方向電圧対温度の特性」を示
す線図である。
す線図である。
【図6】第1の実施例の動作を説明するフローチャート
である。
である。
【図7】ダイオードの「順方向電圧対温度の特性」を示
す線図である。
す線図である。
【図8】ダイオードの「順方向電圧対温度の特性」を示
す線図である。
す線図である。
【図9】ダイオードの「順方向電圧対温度の特性」を示
す線図である。
す線図である。
【図10】第2の実施例を示すブロック図である。
【図11】第2の実施例の動作を説明するフローチャー
トである。
トである。
【図12】第3の実施例を示すブロック図である。
【図13】第4の実施例を示すブロック図である。
【図14】本発明を適用したインクジェットプリンタの
概観図である。
概観図である。
101 インクジェット(IJ) 102 印字ヘッド温度センサ 103,1001 定電流回路 104,105 差動増幅器 106 中央処理装置 107 機内温度センサ 108 D/A変換器 109,110 A/D変換用入力端子
Claims (4)
- 【請求項1】 記録ヘッドを駆動することにより被記録
体に記録を行なう記録装置であって、 前記記録ヘッドに設けられ、出力が温度変化に依存する
領域と温度変化に依存しない領域とを有し、特性にばら
つきを有することがある温度検知素子と、 当該記録装置の機内温度もしくは雰囲気温度を検出する
ために設けられ、出力が温度変化に依存し、温度変化に
依存しない領域を実質的に有さない温度検出手段と、 前記温度検知素子が検出した温度値が前記温度検出手段
が検出した温度値と一致もしくは近似するように前記温
度検知素子の検知出力から所定の値を減算する減算手段
とを備えたことを特徴とする記録装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記減算手段により
減算された前記温度検知素子の出力を増幅する増幅手段
を備えたことを特徴とする記録装置。 - 【請求項3】 請求項1において、前記減算手段は、減
算された前記温度検知素子の出力を増幅する増幅機能を
備えたことを特徴とする記録装置。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前
記記録ヘッドは、インクを吐出させるために利用される
熱エネルギーを発生する熱エネルギー発生体を有するイ
ンクジェット記録ヘッドであることを特徴とする記録装
置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5125929A JP2744575B2 (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 記録装置 |
DE69423998T DE69423998T2 (de) | 1993-05-27 | 1994-05-25 | Verfahren und Vorrichtung zur Steuerung einer Druckoperation |
EP94303769A EP0626262B1 (en) | 1993-05-27 | 1994-05-25 | Method and apparatus for controlling a printing operation |
AT94303769T ATE191883T1 (de) | 1993-05-27 | 1994-05-25 | Verfahren und vorrichtung zur steuerung einer druckoperation |
US08/910,719 US5764246A (en) | 1993-05-27 | 1997-08-13 | Method and apparatus for controlling a printing operaton in accordance with a temperature of a print head |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5125929A JP2744575B2 (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06336071A JPH06336071A (ja) | 1994-12-06 |
JP2744575B2 true JP2744575B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=14922456
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5125929A Expired - Fee Related JP2744575B2 (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2744575B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3599609B2 (ja) | 1999-08-20 | 2004-12-08 | キヤノン株式会社 | 記録ヘッド及びその記録ヘッドを用いた記録装置 |
JP5498281B2 (ja) * | 2010-07-05 | 2014-05-21 | キヤノン株式会社 | ヘッド基板、そのヘッド基板を用いた記録ヘッド、及びその記録ヘッドを用いた記録装置 |
US8783816B2 (en) * | 2010-07-07 | 2014-07-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Printing apparatus |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5733332A (en) * | 1980-08-05 | 1982-02-23 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Detection of abnormality in temperature sensor |
JPS5776918A (en) * | 1980-10-30 | 1982-05-14 | Fujisoku:Kk | A/d converter |
JPH03106678A (ja) * | 1989-09-20 | 1991-05-07 | Hitachi Ltd | 文書編集装置 |
JPH03155951A (ja) * | 1989-11-14 | 1991-07-03 | Canon Inc | 記録装置 |
-
1993
- 1993-05-27 JP JP5125929A patent/JP2744575B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06336071A (ja) | 1994-12-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |