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JP2715651B2 - 毒素原性大腸菌検出用オリゴヌクレオチド、毒素原性大腸菌の検出法及び検出用キット - Google Patents

毒素原性大腸菌検出用オリゴヌクレオチド、毒素原性大腸菌の検出法及び検出用キット

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JP2715651B2
JP2715651B2 JP27087790A JP27087790A JP2715651B2 JP 2715651 B2 JP2715651 B2 JP 2715651B2 JP 27087790 A JP27087790 A JP 27087790A JP 27087790 A JP27087790 A JP 27087790A JP 2715651 B2 JP2715651 B2 JP 2715651B2
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escherichia coli
nucleic acid
detecting
oligonucleotide
labeled
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俊夫 三輪谷
武司 本田
耕一郎 山本
秀司 柴田
裕 宝田
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は大腸菌(Escherichia coli)の1種である細
菌の中から、易熱性腸管毒素(heat−labilenterotoxin
s,LTと略す)を産生する遺伝子を有する細菌を検出する
ことに関する。
(従来の技術) 大腸菌は通常非病原性であるが、一部の大腸菌が乳幼
児に下痢を起こすことは古くから知られ、病原性大腸菌
と総称されている。最近では下痢原性大腸菌とも呼ばれ
ることもある。その作用機序から以下の4種に分類され
る。
腸管病原性(Enteropathogenic)大腸菌 細胞侵入性(Enteroinvasive)大腸菌 腸管出血性(Enterohemorrhagic)大腸菌 毒素原性(Enterotoxigenic)大腸菌 腸管病原性大腸菌(EPEC)の作用機序の詳細は不明で
あるが、サルモネラ型の下痢を起こす。細胞侵入性大腸
菌(EIEC)は赤痢菌と同様、大腸粘膜上皮細胞内に侵
入、増殖し赤痢型の下痢を起こす。腸管出血性大腸菌
(EHEC)は多量の出血を伴った下痢を起こす。
毒素原性大腸菌(ETEC)はコレラ様の水様性下痢を惹
起する腸管病原菌で、開発途上国の感染性下痢症の主要
原因菌である。また、途上国への渡航者の多くはこれに
よる下痢症で悩まされている。空港検疫所で申告される
入帰国者の下痢症の20〜30%はこの毒素原性大腸菌が原
因と考えられる。海外渡航とは無関係の国内集団食中毒
事例の散発下痢症からも本菌が分離されており、その頻
度は散発事例の水様性下痢患者の10%前後と推定され
る。また、ヒトのみならず、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ
など家畜の重篤下痢原因菌としても重要な菌である。
毒素原性大腸菌が産生する腸管下痢毒素(エンテロト
キシン)には大別して易熱性腸管毒素(LT)と耐熱性腸
管毒素(heat−stable enterotoins,STと略す)の2種
がある。毒素原性大腸菌はこのLTとSTをどちらか一方ま
たは両方産生することにより、下痢を起こすことがわか
っている。STは比較的低分子量の蛋白質で100℃30分の
加熱に対しても安定である。一方、LTはコレラ毒素(ch
olerae enterotoxin,CTと略す)とその分子構造、作用
機構が類似している。
この毒素原性大腸菌は通常の生化学的、生物学的性状
試験では常在する大腸菌と区別することは出来ない。
本発明は容易かつ迅速に易熱性腸管毒素(LT)を産生
する毒素原性大腸菌を検出する方法を提供する。本発明
により臨床診断分野のみならず食品衛生分野においても
毒素原性大腸菌の検出を容易かつ迅速に実施することが
可能となる。
従来から毒素原性大腸菌(ETEC)と常在菌である一般
の大腸菌との区別は、LTまたはSTの産生能を調べる以外
にはなく、これらの毒素の検出法が起病菌決定のために
必須である。検体から分離された菌の毒素産生性はエレ
ク(Elek)変法(医学のあゆみ;121(13),1141,198
2)など種々の方法があるが、操作が煩雑で一定品質の
抗血清の作製入手が困難であるなどの問題も含んでい
る。
またLTの直接検出は培養細胞法や酵素免疫測定法など
により行われている。培養細胞法ではY1副腎細胞法やCH
O(chinese hamster overy)細胞法などがある。Y1副腎
細胞法ではLT以外にもCTや細胞を致死せしめる溶血毒の
ような毒素が検体中に存在する場合まぎらわしい結果を
呈し、LTに対する特異性に問題がある。CHO細胞法では
疑陽性が出にくいという利点があるが、LTとCTの識別は
出来ない。またこれらの細胞培養法は全操作を通じて無
菌操作が必要である、細胞数を適量にする必要がある、
毎回の実験で正確なコントロールを必要とする、結果判
定に200個以上の細胞を顕微鏡観察するなど操作が煩雑
で、且つ活性測定の安定性に欠ける。また検出感度も充
分に高いとは言えない。
酵素免疫測定法ではLTやCTのレセプターであるカング
リオシドGM1を用いる方法と抗LT抗体を用いる方法の二
つがある。LTレセプターを用いる方法では、レセプター
の入手が困難であり、品質を一定に保つことが難しいと
いう問題がある。またLTとCTの類似性が高いためその識
別が困難である。抗LT抗体を用いた場合も同様に一定品
質の抗体を得ることが困難であり、また、それぞれに特
異的なモノクロナル抗体を用いない限りLTとCTの区別が
できない。従ってこれらの抗体の開発は容易ではない。
更に酵素免疫測定法では疑陽性が頻繁に出て判定が出来
ない場合もある。
一般に外毒素の生物活性は高いが産生量はきわめて微
量であるために、外毒素を物質として検出することが困
難であること、また毒素としての生物作用を検出するに
は、なんらかの生物系を使用しなければならず煩雑であ
る。これらの理由で、菌の外毒素産生能の有無の判定は
容易ではない。
近年、DNAプローブによる毒素産生遺伝子の検出が行
われるようになってきた。LTをコードする遺伝子はすで
にクローン化され、その配列も決定されている。
(J.Biol.Chem.,257,5716−5721,(1982)、 J.Biol.Chem.,259,5037−5044,(1984)他) クローン化された毒素産生遺伝子を含むDNAフラグメン
トをプローブとして毒素原性大腸菌を検出した例も報告
されている。
(J.Clin,Microbiol.,25,338−343,(1987)、 Lancet i,65−66,(1984)、 J.Infect.Dis.,151,124−130,(1987)、他) これらのプローブは制限酵素断片を用いているが、その
制限酵素断片の調製には多大の労力が必要でかつ困難で
ある。更にこれらのプローブはクローニングしたベクタ
ーのDNAを含んでいる場合があり、特異性に問題があ
る。また長いプローブを用いた場合、ハイブリダイゼー
ションに長時間を要し、測定に時間がかかるという欠点
もある。
(発明が解決しようとする課題) また最近合成オリゴヌクレオチドプローブを用いた易
熱性毒素を産生する毒素原性大腸菌の検出法が開示され
た。
(J.Clin.Microbiol.,26.,2173−2176,(1988)、 J.Infect.Dis.,155,809−811,(1987)、 J.Clin.Microbiol.,27,2272−2276,(1989)、 J.Clin.Microbiol.,26,92−95,(1988)、 J.Clin.Microbiol.,25,1438−1441,(1987)、 J.Clin.Microbiol.,28,49−54,(1990)、 J.Clin.Microbiol.,26,2275−2278,(1988)) しかし、これらの方法ではバイオアッセイやクローニン
グしたプローブを用いた方法に比べ感度が低いとの報告
もあり(Jounal of Clinical Microbiology;25(1),1
06−109,1987)、充分満足できるものとは言えない。
(課題を解決するための手段) 本発明者らはオリゴヌクレオチドに関する種々の検討
を重ねた結果、新規なオリゴヌクレオチドを用いた核酸
プローブで高い検出感度で易熱性毒素(LT)を産生する
毒素原性大腸菌を検出することに成功し、本発明に至っ
た。
本発明は易熱性毒素(LT)を産生する毒素原性大腸菌
を特異的に検出するオリゴヌクレオチドを提供する。
本発明はまた核酸交雑(ハイブリダイゼーション)を
利用して易熱性毒素を産生する毒素原性大腸菌(ETEC)
の検出を迅速、簡便に実施することを可能とする該毒素
原性大腸菌(ETEC)に特異的な核酸プローブを提供す
る。
さらに本発明はDNAポリメラーゼや逆転写酵素を用い
て易熱性毒素を産生する毒素原性大腸菌(ETEC)の遺伝
子増幅や核酸配列解析を行なう際の核酸プライマーを提
供する。
すなわち本発明は (1) 核酸配列が (ただし、Aはアデニン、Cはシトシン、Gはグアニ
ン、Rはチミンまたはウラシルを表す。)またはそれら
の相補鎖である毒素原性大腸菌検出用オリゴヌクレオチ
ド (2) 上記毒素原性大腸菌検出用オリゴヌクレオチド
を標識化し、得られた標識核酸プローブを試料中のDNA
又はRNAと交雑させ、交雑した結合体の標識を測定する
ことを特徴とする試料中の毒素原性大腸菌の検出法。
(3) 上記毒素原性大腸菌検出用オリゴヌクレオチド
をそのまま核酸プライマーとするか、または標識化して
得られた標識核酸プライマーを試料中のDNAまたはRNAと
交雑させ、次いでプライマー伸長させ、得られた伸長生
成物を測定することを特徴とする試料中の毒素原性大腸
菌の検出法。
(4) 上記毒素原性大腸菌検出用オリゴヌクレオチド
を標識化して得られた標識核酸プローブを含む毒素原性
大腸菌の検出用キット。
(5) 上記毒素原性大腸菌検出用オリゴヌクレオチド
である核酸プライマー、または該オリゴヌクレオチドを
標識化して得られた標識核酸プライマー、デオキシリポ
ヌクレオチドおよびDNAポリメラーゼおよび/または逆
転写酵素を含む毒素原性大腸菌の検出用キットである。
本発明は具体的に核酸配列が (ただし、Aはアデニン、Cはシトシン、Gはグアニ
ン、Rはチミンまたはウラシルを表す。)またはそれら
の相補鎖の配列を有することを特徴とするオリゴヌクレ
オチド、核酸プローブまたは核酸プライマーである。
またこれらの核酸の一部が修飾され、または抗原、ハ
プテン、酵素、蛍光物質、初鉱物質、放射性物質などに
より標識され、または遺伝情報中に欠失変異あるいは点
変異が存在するオリゴヌクレオチド、核酸プローブ及び
核酸プライマーであってもよい。
これらの核酸プローブ及び核酸プライマー用のオリゴ
ヌクレオチドの調製は公知の方法により実施することが
可能である。化学的合成法は安価に且つ短期間に一定の
品質をもった核酸が調製出来るために一般的に用いられ
ている。これらは例えばABI社(Applied Biosystems In
c.)のDNAシンセサイザー391型を用いてホスホアミダイ
ト法により合成出来る。他にもリン酸トリエステル法、
H−ホスホネート法、チオホスファイト法等が知られて
いる。また生物学的起源、例えば制限エンドヌクレアー
ゼ消化物から単離することも出来る。
オリゴヌクレオチドの標識は核酸プローブや核酸プラ
イマーの標識化のための公知の方法によって実施するこ
とができる。このような標識物質としては例えば32Pや3
Hによる放射性物質、蛍光物質や発光物質や酵素基質あ
るいはそれらの前駆体、酵素、抗体、抗原、ハプテン、
ビオチンなどの生理活性物質あるいはラテックス粒子の
ような不溶性担体であってもよい。例えば特開昭60−50
0717号公報に開示の方法によりリンカーを有するオリゴ
ヌクレオチドのリンカー部分にアルカリホスファターゼ
を結合させた酵素標識プローブを用いることが出来る。
それらの検出はそれぞれに適した一般的な方法により
実施することができる。例えば蛍光測定、発光測定、吸
光度測定、色素の沈着、凝集反応、沈澱反応などがあ
る。これらの技術は、例えばアルカリホスファターゼな
らば、4−メチルウンベリフェリルリン酸を基質として
生成する4−メチルウンベリフェロンの蛍光を測定す
る、またブロムクロロインドリールホスフェートを基質
として生成したブロムコロロインドールにニトロブルー
テトラゾリウムを反応させて紫色の色素沈着を測定する
などの方法がある。
次に本発明の核酸プローブを用いて毒素原性大腸菌を
検出する方法について具体的に述べる。毒素原性大腸菌
の存在が疑われる下痢患者の糞便や感染源と推定される
食物などから直接またはその培養物より核酸を分離す
る。続いて核酸を変性させ、本発明の核酸プローブを添
加する。この核酸プローブは、予め一本鎖に変性された
標的核酸の相補適配列とのみ水素結合を介して二重鎖を
形成する。標的核酸の変性は煮沸による変性、または塩
基性媒体中でインキュベートするなど公知の方法を用い
ることができる。
反応した核酸プローブと未反応の核酸プローブは公知
の方法で分離することができる。例えば易熱性腸管毒素
を産生する遺伝子を測定するには、検出用核酸プローブ
とは異なる配列のオリゴヌクレオチドを担体に固定した
捕捉用核酸プローブとして使用するサンドイッチ測定法
をもちいれば容易に分離することができる。これらの検
出用核酸プローブと捕捉用核酸プローブとを用いるサン
ドイッチ測定法の技術は、例えば特開昭58−40099号公
報に示されている。この場合標的となる二本鎖核酸のう
ちの一方の核酸鎖に相補的且つ排他的な核酸配列を標識
及び捕捉用プローブとして用いる様に設計しておくこと
は言うまでもない。核酸プローブと標的核酸が形成した
二重鎖の検出は核酸プローブに標識された標識物質をそ
の標識物質に適した種々の方法で実施することができ
る。
次に本発明の核酸プライマーを用いて毒素原性大腸菌
を検出する方法について述べる。核酸増幅法(PCR)を
行なうに際して、二種のプライマーのうち、少なくとも
一方のプライマーとして本発明の核酸プライマーを用い
ることにより毒素原性大腸菌のみを増幅することが可能
となる。従って増幅された核酸を種々の方法で確認すれ
ば毒素原性大腸菌の存在を検出することができる。例え
ば増幅反応後、電気泳動により特定の長さの核酸のバン
ドを見ることで確認が可能であり、更に増幅反応の際放
射性元素標識のデオキシリボヌクレオチド(dATP,dCTP,
dGTP,dTTPなど)を適量加えておけばより感度良く測定
できる。また増幅産物を他の核酸プローブで検出するこ
とも可能である。核酸プライマーに標識を導入すること
も可能である。すなわちDNAポリメラーゼおよび/また
は逆転写酵素反応を阻害することのないような種々の標
識を核酸プライマーに導入することができる。例えば放
射性同位元素、ビオチン、ハプテン、蛍光物質、発光物
質、酵素基質等低分子の標識を核酸プライマーの5′末
端側に標識してもDNAポリメラーゼを阻害することなくP
CRを実施できることが知られている。二つのプライマー
を二種の標識物質で標識しておき、一方を担体に結合し
たレセプターで捕捉すれば、PCRにより増幅が起こる、
すなわち毒素原性大腸菌が存在した時のみ他方の標識物
質が担体に捕捉され、これを測定することで容易に毒素
原性大腸菌を検出することができる。捕捉される標識物
質としてビオチン、担体に結合したレセプターとしてア
ビジン、ストレプトアビジンや抗ビオチン抗体を用いる
方法が一般的によく知られている。
また本発明の核酸プライマーを用いて毒素原性大腸菌
の核酸配列を決定することができる。すなわち本発明の
核酸プライマーを一種用いてDNAポリメラーゼにより目
的核酸を鋳型としてシーケンシングを行えば毒素原性大
腸菌が存在する時のみ反応が起こる。サンガー法による
シーケンシングを実施し、電気泳動をおこなえば容易に
毒素原性大腸菌の核酸配列を測定することができる。前
述のように核酸プライマーを標識することも可能であ
り、また放射性同位元素で標識したデオキシリボヌクレ
オチドを添加して標識を導入することもできる。このよ
うにして毒素原性大腸菌の核酸配列を比較すれば配列中
に突然変異、欠失などが存在する場合容易に解析するこ
とができる。このような核酸配列の変化が食中毒の患者
と汚染源と考えられる食品の両者から検出されたならば
汚染の因果関係をより明確に推定することも可能とな
る。
以下に、実施例により本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例) 実施例−1 リンガーオリゴヌクレオチドの合成 オリゴヌクレオチドは、DNA合成機380A型(アプライ
ド バイオシステムズ社)を用いて、ホスホアミダイト
法により合成した。
塩基配列は である。
上記塩基配列A)又はB)中、Xは特開昭60−500717
号公報に開示された方法により調製した5位にリンカー
アームを有するウリジン残基を示す。
合成されたオリゴヌクレオチドは27%アンモニア水で
55℃、4時間脱保護処理を施した後、陰イオン交換高速
液体クロマトグラフィーMono−QFPLC(ファルマシア
社)を用いて精製した。
0.2μmolスケールの合成を行ない、約11.5A260のオリ
ゴヌクレオチドを得た。
実施例−2 リンカーオリゴヌクレオチドのアルカリホ
スファターゼによる標識 実施例1で合成したリンカーオリゴヌクレオチドとそ
のリンカーアームを介してのアルカリホスファターゼと
の結合を文献(Nucleic Acids Research,14,6115,198
6)に従って行なった。
リンカーオリゴヌクレオチド1.0A260を0.2M NaHCO3 6
0μに溶解し、ここへスベリン酸ジスクシニミジン(D
SS)1.25mgを加えて室温、2分間反応させた。反応液を
1mM CH3COONa(pH5.0)で平衡化したSephadex G−25
(ファルマシア社)カラム(1cmφ×30cm)でゲル濾過
して過剰のDSSを除去した。
末端のアミノ基が活性化されたリンカーオリゴヌクレ
オチドを、更にモル比で2倍等量のアルカリホスファタ
ーゼ(100mM NaHCO3,3M NaClに溶解したもの)と室温、
16時間反応させることでアルカリホスファターゼ標識核
酸プローブを得た。
得られた標識プローブは、陰イオン交換高速液体クロ
マトグラフィーMono−Q FPLC(ファルマシア社)を用い
て精製した。標識プローブを含む画分を集め、セントリ
コン30K(アミコン社)を用いて限外濾過法により濃縮
した。
以下、配列Aより得られたプローブをLT−Aプロー
ブ、配列Bより得られたプローブをLT−Bプローブと呼
ぶ。
実施例−3 アルカリホスファターゼ標識核酸プローブ
の感度の検討 実施例2で得られたアルカリホスファターゼ標識核酸
プローブの感度を検討した。
検体は大阪空港検疫所において海外渡航者の下痢便よ
り単離、保存した大腸菌100株を用いた。
各菌株をLB(Luria Bertani)培地に接種し37℃で一
晩培養した。生育したコロニーをそれぞれ1.5mlのエッ
ペンドルフチューブにかきとり、希釈緩衝液(0.1M NaH
2PO4,pH7.0)300μに懸濁した。さらにここへプロテ
イナーゼK(ナカライテスク社)0.6mg、溶菌液(8M尿
素、0.25%ドデシル硫酸ナトリウム、0.25%ラウリルサ
ルコシンナトリウム、50mM EDTA,pH7.6)600μを加え
て撹拌し、60℃で30分間インキュベートした。
得られた溶解液を、フェノールで2回、クロロホルム
で1回抽出後、エタノール沈澱し、核酸を得た。核酸は
260nmのUV吸収により定量し100μg/mlの濃度でTE緩衝液
(10mM Tris−HCl、1mM EDTA,pH8.0)に溶解した。この
核酸液10μ(核酸1μg)に0.3N NaOH 100μを加
え室温で15分間変性し、ドットブロッター(BRL社)を
用いて5×SSCで湿潤したナイロン膜(ジーン・スクリ
ーン・プラス,NEN−デュボン社)にブロットした。
この膜を80℃30分間加熱処理して核酸を固定化した
後、以下に示した手順でハイブリダイゼーションを行っ
た。
乾燥した膜(9×9cm)を5×SSCに5分間浸した。な
おSSCとは15mMクエン酸3ナトリウム、150mM塩化ナトリ
ウム溶液を示し、5×SSCとはSSCの5培濃厚液を示す。
次にハイブリダイゼーションバック(BRL社)に膜を移
し、ハイブリダイゼーションバッファー(5×SSC、0.5
%ウシ血清アルブミン、0.5%ポリビニルピロリドン、
1%ドデシル硫酸ナトリウム)5mlを加えてポリシーラ
ーでシールし、50℃15分間プレハイブリダイゼーション
を行なった。次に250ngのアルカリホスファターゼ標識
核酸プローブ液を含むハイブリタイゼーションバッファ
ー5mlで50℃15分間ハイブリダイゼーションを行なっ
た。
膜をポリバッグから取り出し、洗浄液−1(1×SS
C、1%ドデシル硫酸ナトリウム)で50℃、5分間で2
回、振とう洗浄した。更に洗浄液−2(1×SSC、1%
トリトンX−100)で50℃、5分間で2回、室温5分間
で2回振とう洗浄した。最後に洗浄液−3(1×SSC)
で室温5分間で2回振とう洗浄した。
膜を新しいハイブリダイゼーションバッグに移し、基
質液(0.1M Tris−HCl pH8.0、0.1M NaCl、0.1M MgC
l2、0.3mg/mlニトロブルーテトラゾリウム、0.3mg/mlブ
ロムクロロインドリールホスフェート)7.5mlを入れポ
リシーラーでシールし、37℃で3時間インキュベートし
た。
アルカリホスファターゼにより生じる紫色色素のスポ
ットを目視により判定した。結果を下表に示す。32P−
標識遺伝子断片プローブ(クローニングしたLT遺伝子
を、制限酵素で処理して得られたDNA断片)を用いて測
定した結果を基準とした。
LT−Aプローブの結果 LT−A,Bプローブ両者を混合して測定した場合 実施例−4 本発明のオリゴヌクレオチドプローブと従
来のオリゴヌクレオチドプローブキットとの比較 Enterotoxigenic E.coli LT+SNAPキット(NEP−009,
Moleculer Biosystems Inc.社、米国)を用いて実施例
3の菌株のうち40株について測定を実施した。内訳は32
P−標識遺伝子断片プローブ(クローニングしたLT遺伝
子を、制限酵素で処理して得られたDNA断片)を用いて
測定した結果を基準にしたところ、陽性16株、陰性24株
である。ナイロン膜を乾燥し、生じた色素のスポットを
色彩色差計CR−221(ミノルタカメラ株式会社)を用い
て測定した。測定モードはΔ(L)モード
(ΔEab)を用いた。実施例3のLT−Bプローブにつ
いても同様に測定しその結果を比較した(図1参照)。
32P−標識遺伝子断片プローブ陰性株の測定値の平均値
+3SDをカットオフ値(陰性値上限、第4表参照)とす
ると、本発明のプローブでは陽性株16株はすべてカット
オフ値以上の値を示し陽性すなわちETEC−LTであること
が判る(感度100%)。一方SNAPでは陽性株16株中7株
がカットオフ値以下を示しETEC−LTではないと判断して
しまう(感度9/16=56%)。
陰性株24株の測定結果 実施例−5〔アルカリホスファターゼ標識核酸プローブ
の特異性の検討〕 実施例2で得られたアルカリホスファターゼ標識核酸
プローブの特異性を検討した。
プローブはLT−AプローブとLT−Bプローブを等量混
合して用いた。
下痢起炎菌となりうる細菌25種、ウイルス1種、ヒト
胎盤由来のDNA、およびヒト健常便由来のDNAを用いてク
ロスハイブリダイゼーションの有無を調べた。
細菌は全て臨床分離株を用い、適当な培地で増殖さ
せ、実施例3と同様の方法で核酸を精製した。ウイルス
は、感染便よりウイルス粒子を精製し、同様の方法で核
酸を精製した。
得られた核酸1μgを実施例3と同様の手順で測定し
た。
結果はETEC−LTのみが陽性であった。この結果は、32
P−標識遺伝子断片プローブを用いた結果とよく一致し
た。以下に結果を示す。
(発明の効果) 本発明の標識オリゴヌクレオチドを核酸プローブとし
て用いる場合は、検体とのハイブリダイゼーション後に
標識物質を適当な検出法で検出することにより毒素原性
大腸菌を検出できる。
また本発明のオリゴヌクレオチドを核酸プライマーと
して用いる場合、DNAポリメラーゼによる遺伝子増幅
(例えば特開昭62−281号公報参照)を行なうことによ
り易熱性腸管毒素のみの遺伝子を特異的に増幅すること
ができる。例えば増幅反応時に放射性標識オリゴヌクレ
オチドを取り込ませる方法や、増幅産物を電気泳動によ
り分画して特異なバンドを検出することにより容易に易
熱性腸管毒素を検出することができる。また前述の標識
オリゴヌクレオチドを核酸プライマーとして用いれば、
増幅産物を直接検出することも可能である。
本発明のオリゴヌクレオチドは化学合成により調製で
きるので、クローン化したオリゴヌクレオチドまたはポ
リヌクレオチドに比べ、本発明では容易、大量且つ安価
に一定品質のオリゴヌクレオチドを得ることが可能であ
る。また本発明のオリゴヌクレオチドは短鎖であるため
に、易熱性腸管毒素(LT)遺伝子の少しの変化に対して
も鋭敏に反応する。
一般的に、蛋白の活性中心近傍のアミノ酸配列をコー
ドする遺伝子配列を検出するように設計することによ
り、蛋白は産生するが、その蛋白に活性がない場合は検
出しないようなオリゴヌクレオチドも調製可能である。
しかし、一方では易熱性腸管毒素生産菌に共通して保存
されている配列をオリゴヌクレオチドとして用いない
と、突然変異などにより配列の変化した同生産菌を正し
く検出することができず見落としてしまう。また易熱性
腸管毒素とコレラ毒素はその遺伝子に80%もの相同性が
あり、これらの判別は臨床診断上たいへん重要であり、
正確に分別して検出する必要がある。
このような観点から本発明のオリゴヌクレオチドを用
いることにより易熱性腸管毒素遺伝子を持った毒素原性
大腸菌のみを高感度に検出することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例4における検体の測定値(ΔE値)の関
係を示す。第1図−aは本発明のLT−Bプローブを、第
1図−bはSNAPキットを用いた場合の結果を示す。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】核酸配列が、 (ただし、Aはアデニン、Cはシトシン、Gはグアニ
    ン、Rはチミンまたはウラシルを表す。)またはそれら
    の相補鎖である毒素原性大腸菌検出用オリゴヌクレオチ
  2. 【請求項2】請求項第1項に記載される毒素原性大腸菌
    検出用オリゴヌクレオチドを標識化し、得られた標識核
    酸プローブを試料中のDNA又はRNAと交雑させ、交雑した
    結合体の標識を測定することを特徴とする試料中の毒素
    原性大腸菌の検出法。
  3. 【請求項3】請求項第1項に記載される毒素原性大腸菌
    検出用オリゴヌクレオチドをそのまま核酸プライマーと
    するか、または標識化して得られた標識核酸プライマー
    を試料中のDNAまたはRNAと交雑させ、次いでプライマー
    伸長させ、得られた伸長生成物を測定することを特徴と
    する試料中の毒素原性大腸菌の検出法。
  4. 【請求項4】請求項第1項に記載される毒素原性大腸菌
    検出用オリゴヌクレオチドを標識化して得られた標識核
    酸プローブを含む毒素原性大腸菌の検出用キット。
  5. 【請求項5】請求項第1項に記載される毒素原性大腸菌
    検出用オリゴヌクレオチドである核酸プライマー、また
    は該オリゴヌクレオチドを標識化して得られた標識核酸
    プライマー、デオキシリボヌクレオチドおよびDNAポリ
    メラーゼおよび/または逆転写酵素を含む毒素原性大腸
    菌の検出用キット。
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