JP2709799B2 - ハロゲン化銀乳剤の製造方法 - Google Patents
ハロゲン化銀乳剤の製造方法Info
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- JP2709799B2 JP2709799B2 JP7023344A JP2334495A JP2709799B2 JP 2709799 B2 JP2709799 B2 JP 2709799B2 JP 7023344 A JP7023344 A JP 7023344A JP 2334495 A JP2334495 A JP 2334495A JP 2709799 B2 JP2709799 B2 JP 2709799B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀(以後、Ag
X と記す)乳剤の製造方法に関する。
X と記す)乳剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】平行双晶面を含む平板状AgX 粒子のその
写真特性は特開昭63−11928号に記載の如く、優
れているが、従来知られている平板状粒子の製造方法で
製造すると、平板状粒子以外に、非平行双晶面を2枚以
上有する粒子や単一双晶粒子が混入し、平板状粒子のみ
を全粒子の投影面積の95%以上にすることができなか
った。このような低い割合でも、非平板状粒子が混入す
ると、画質を劣化させる為に問題であった。特に粒子サ
イズ分布の狭い単分散平板状粒子からなるAgX 写真感光
材料ではその画質が良好な為、このような低い割合で
も、非平板状粒子が混入することは問題であった。従来
の平板状粒子の製造法については、特開昭58−113
926号、同58−113927号、同58−1139
28号、同62−157024号の記載を参考にするこ
とができるが、この問題を解決する方法については述べ
られていない。
写真特性は特開昭63−11928号に記載の如く、優
れているが、従来知られている平板状粒子の製造方法で
製造すると、平板状粒子以外に、非平行双晶面を2枚以
上有する粒子や単一双晶粒子が混入し、平板状粒子のみ
を全粒子の投影面積の95%以上にすることができなか
った。このような低い割合でも、非平板状粒子が混入す
ると、画質を劣化させる為に問題であった。特に粒子サ
イズ分布の狭い単分散平板状粒子からなるAgX 写真感光
材料ではその画質が良好な為、このような低い割合で
も、非平板状粒子が混入することは問題であった。従来
の平板状粒子の製造法については、特開昭58−113
926号、同58−113927号、同58−1139
28号、同62−157024号の記載を参考にするこ
とができるが、この問題を解決する方法については述べ
られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はまず第
1に、非平板粒子の混入比率の少ない、平板状AgX 粒子
からなるAgX 乳剤の製造方法を提供することにある。第
2の目的は、非平板粒子の混入比率の少ない、主表面の
形状が六角形状の単分散平板状AgX 粒子からなるAgX 乳
剤の製造方法を提供することにある。
1に、非平板粒子の混入比率の少ない、平板状AgX 粒子
からなるAgX 乳剤の製造方法を提供することにある。第
2の目的は、非平板粒子の混入比率の少ない、主表面の
形状が六角形状の単分散平板状AgX 粒子からなるAgX 乳
剤の製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
の本発明によって達成された。 (1) ハロゲン化銀粒子の核形成及びオストワルド熟成及
び粒子成長工程を順に経る事によって平行双晶面を含む
平板状ハロゲン化銀粒子を含有したハロゲン化銀乳剤を
製造する方法であり、核形成時に添加する銀塩水溶液と
ハロゲン化アルカリ水溶液の内、銀塩水溶液が分散媒を
0.05〜2.0重量%含有する事を特徴とするハロゲ
ン化銀乳剤の製造方法。 (2) 該核形成時に添加する銀塩水溶液とハロゲン化アル
カリ水溶液の両方が分散媒を0.05〜2.0重量%含
有する事を特徴とする前記(1) 記載のハロゲン化銀乳剤
の製造方法。 (3) 該分散媒が分子量500〜6万の低分子量ゼラチン
であることを特徴とする前記(1) または(2) 記載のハロ
ゲン化銀乳剤の製造方法。 (4) 該平板状粒子が全ハロゲン化銀粒子の投影面積の9
5%以上を占めることを特徴とする前記(1) 記載のハロ
ゲン化銀乳剤の製造方法。
の本発明によって達成された。 (1) ハロゲン化銀粒子の核形成及びオストワルド熟成及
び粒子成長工程を順に経る事によって平行双晶面を含む
平板状ハロゲン化銀粒子を含有したハロゲン化銀乳剤を
製造する方法であり、核形成時に添加する銀塩水溶液と
ハロゲン化アルカリ水溶液の内、銀塩水溶液が分散媒を
0.05〜2.0重量%含有する事を特徴とするハロゲ
ン化銀乳剤の製造方法。 (2) 該核形成時に添加する銀塩水溶液とハロゲン化アル
カリ水溶液の両方が分散媒を0.05〜2.0重量%含
有する事を特徴とする前記(1) 記載のハロゲン化銀乳剤
の製造方法。 (3) 該分散媒が分子量500〜6万の低分子量ゼラチン
であることを特徴とする前記(1) または(2) 記載のハロ
ゲン化銀乳剤の製造方法。 (4) 該平板状粒子が全ハロゲン化銀粒子の投影面積の9
5%以上を占めることを特徴とする前記(1) 記載のハロ
ゲン化銀乳剤の製造方法。
【0005】本発明のAgX 乳剤の製造方法は、AgX 粒子
の核形成に続いてオストワルド熟成工程を経る。好まし
くはオストワルド熟成後に粒子成長工程を経る。この方
法は、特開昭51−39027号、同63−11928
号に記載されている。
の核形成に続いてオストワルド熟成工程を経る。好まし
くはオストワルド熟成後に粒子成長工程を経る。この方
法は、特開昭51−39027号、同63−11928
号に記載されている。
【0006】1)核形成 このような製造方法において、核形成は低分子量ゼラチ
ンを分散媒とし、pBr1.0〜2.5の条件下で核形成
することが好ましい。この場合の低分子量ゼラチンの分
子量は7万以下、好ましくは、500〜6万、より好ま
しくは1000〜4万である。平均分子量が7万以上で
は、本発明の効果(全AgX 粒子の投影面積の95%以上
が六角形状平板状粒子となる)が少なくなる。平均分子
量が500以下ではゼラチンの製造上、難点がある。分
散媒の50重量%以上好ましくは70重量%以上が低分
子量ゼラチンであることが好ましい。分散媒の濃度は
0.05〜5重量%を用いることができるが0.05〜
1.6重量%の低濃度域が特に有効である。その理由
は、特開昭63−11928号にも記してあるように、
低Br- 濃度下で双晶面形成頻度を高くすることができ、
本発明の効果を大きくすることができる為である。
ンを分散媒とし、pBr1.0〜2.5の条件下で核形成
することが好ましい。この場合の低分子量ゼラチンの分
子量は7万以下、好ましくは、500〜6万、より好ま
しくは1000〜4万である。平均分子量が7万以上で
は、本発明の効果(全AgX 粒子の投影面積の95%以上
が六角形状平板状粒子となる)が少なくなる。平均分子
量が500以下ではゼラチンの製造上、難点がある。分
散媒の50重量%以上好ましくは70重量%以上が低分
子量ゼラチンであることが好ましい。分散媒の濃度は
0.05〜5重量%を用いることができるが0.05〜
1.6重量%の低濃度域が特に有効である。その理由
は、特開昭63−11928号にも記してあるように、
低Br- 濃度下で双晶面形成頻度を高くすることができ、
本発明の効果を大きくすることができる為である。
【0007】ゼラチンの種類としては、通常アルカリ処
理ゼラチンが用いられるが、その他酸処理ゼラチン、フ
タル化ゼラチンの如き修飾ゼラチンも用いることができ
る。核形成時に双晶面が形成される頻度は、種々の過飽
和因子(核形成時の温度、ゼラチン濃度、銀塩水溶液と
ハロゲン化アルカリ水溶液の添加速度、Br- 濃度、攪拌
回転数、添加するハロゲン化アルカリ水溶液中のI- 含
量、ハロゲン化銀溶剤量、pH、塩濃度(KNO3、NaNO3 な
ど)など)に依存し、その依存性は本発明者らによる特
開昭63−92942号の図に示されている。具体的に
は、これらの図の依存性を見ながら、核形成時に1粒子
あたり2枚の双晶面が平行に形成される確率が高くな
り、最終的に生成したハロゲン化銀粒子の形態が本発明
の乳剤の条件範囲に入るように、これらの種々の過飽和
因子を調節することにより行なわれる。より具体的に
は、最終的に生成したハロゲン化銀粒子のレプリカ像を
透過型電子顕微鏡により観察しながら、核形成時の前記
過飽和因子の条件を調節すればよい。
理ゼラチンが用いられるが、その他酸処理ゼラチン、フ
タル化ゼラチンの如き修飾ゼラチンも用いることができ
る。核形成時に双晶面が形成される頻度は、種々の過飽
和因子(核形成時の温度、ゼラチン濃度、銀塩水溶液と
ハロゲン化アルカリ水溶液の添加速度、Br- 濃度、攪拌
回転数、添加するハロゲン化アルカリ水溶液中のI- 含
量、ハロゲン化銀溶剤量、pH、塩濃度(KNO3、NaNO3 な
ど)など)に依存し、その依存性は本発明者らによる特
開昭63−92942号の図に示されている。具体的に
は、これらの図の依存性を見ながら、核形成時に1粒子
あたり2枚の双晶面が平行に形成される確率が高くな
り、最終的に生成したハロゲン化銀粒子の形態が本発明
の乳剤の条件範囲に入るように、これらの種々の過飽和
因子を調節することにより行なわれる。より具体的に
は、最終的に生成したハロゲン化銀粒子のレプリカ像を
透過型電子顕微鏡により観察しながら、核形成時の前記
過飽和因子の条件を調節すればよい。
【0008】通常、これらの過飽和因子を増していく
と、生成される粒子はa)八面体レギュラー粒子→b)単一
双晶面を有する粒子→c)平行な2枚の双晶面を有する粒
子(目的物)→d)非平行双晶面を有する粒子およびe)3
枚以上の双晶面を有する粒子のように変化するが、c)の
粒子の存在比率が、最終的に得られる粒子において本発
明の効果の範囲内になるようにこれらの種々の過飽和因
子を調節するものである。
と、生成される粒子はa)八面体レギュラー粒子→b)単一
双晶面を有する粒子→c)平行な2枚の双晶面を有する粒
子(目的物)→d)非平行双晶面を有する粒子およびe)3
枚以上の双晶面を有する粒子のように変化するが、c)の
粒子の存在比率が、最終的に得られる粒子において本発
明の効果の範囲内になるようにこれらの種々の過飽和因
子を調節するものである。
【0009】これらの種々の因子を調節して、最終的に
得られる平板状粒子を観察すると、前記条件を用いて核
形成して得られた平板状粒子は通常の平均分子量10万
の写真用ゼラチン分散媒として用いた場合に比べて特に
非平板状粒子の混入比率が低いことがわかった。また、
形状として特開昭63−151618号記載の隣接辺比
率2以下の六角形状平板粒子比率が高い。その他、核形
成時の好ましい条件としては、次の通りである。核形成
時に添加する銀塩水溶液とハロゲン化アルカリ水溶液の
うち、銀塩水溶液側もしくは両方の水溶液が分散媒を
0.05〜2.0重量%含有した水溶液を用いることが
好ましい。この場合の分散媒としては、通常の写真用ゼ
ラチンも用いることができるが、前記の低分子量ゼラチ
ンであることがより好ましい。温度は5〜60℃、好ま
しくは15〜50℃が好ましい。予め投入しておく溶液
中のI- 含量は0.03モル/リットル以下が好まし
く、0.01モル/リットル以下がより好ましい。AgNO
3 の添加速度は1リットルの反応水溶液あたり0.5g
/分〜30g/分が好ましい。
得られる平板状粒子を観察すると、前記条件を用いて核
形成して得られた平板状粒子は通常の平均分子量10万
の写真用ゼラチン分散媒として用いた場合に比べて特に
非平板状粒子の混入比率が低いことがわかった。また、
形状として特開昭63−151618号記載の隣接辺比
率2以下の六角形状平板粒子比率が高い。その他、核形
成時の好ましい条件としては、次の通りである。核形成
時に添加する銀塩水溶液とハロゲン化アルカリ水溶液の
うち、銀塩水溶液側もしくは両方の水溶液が分散媒を
0.05〜2.0重量%含有した水溶液を用いることが
好ましい。この場合の分散媒としては、通常の写真用ゼ
ラチンも用いることができるが、前記の低分子量ゼラチ
ンであることがより好ましい。温度は5〜60℃、好ま
しくは15〜50℃が好ましい。予め投入しておく溶液
中のI- 含量は0.03モル/リットル以下が好まし
く、0.01モル/リットル以下がより好ましい。AgNO
3 の添加速度は1リットルの反応水溶液あたり0.5g
/分〜30g/分が好ましい。
【0010】添加するハロゲン化アルカリ溶液の組成と
しては、Br- に対するI- 含量は生成するAgBrI の固溶
限界以下、好ましくは10モル%以下が好ましい。反応
溶液中の無関係塩濃度は0〜1mol/リットルが好まし
い。反応溶液のpHは2〜10を用いることができるが、
還元増感銀核を導入する場合は、8.0〜9.5が好ま
しい。反応溶液中のAgX 溶剤の濃度としては、0〜3.
0×10-1mol/リットルが好ましい。AgX 溶剤の種類は
後述のものを用いることができる。
しては、Br- に対するI- 含量は生成するAgBrI の固溶
限界以下、好ましくは10モル%以下が好ましい。反応
溶液中の無関係塩濃度は0〜1mol/リットルが好まし
い。反応溶液のpHは2〜10を用いることができるが、
還元増感銀核を導入する場合は、8.0〜9.5が好ま
しい。反応溶液中のAgX 溶剤の濃度としては、0〜3.
0×10-1mol/リットルが好ましい。AgX 溶剤の種類は
後述のものを用いることができる。
【0011】2)熟成 1)に述べた核形成では微小な平板粒子核が形成される
が、同時に多数のそれ以外の微粒子(特に八面体および
一重双晶粒子)が形成される。次に述べる成長過程に入
る前に平板粒子核以外の粒子を消滅せしめ、平板状粒子
となるべき形状でかつ単分散性の良い核を得る必要があ
る。これを可能にする方法として核形成に続いてオスト
ワルド熟成を行う方法が知られている。
が、同時に多数のそれ以外の微粒子(特に八面体および
一重双晶粒子)が形成される。次に述べる成長過程に入
る前に平板粒子核以外の粒子を消滅せしめ、平板状粒子
となるべき形状でかつ単分散性の良い核を得る必要があ
る。これを可能にする方法として核形成に続いてオスト
ワルド熟成を行う方法が知られている。
【0012】この熟成法としては、特開昭63−151
618号の記載事項以外に次の方法も有効である。核形
成後、その乳剤の1部を種晶としてとりだし、ゼラチン
水溶液を添加するか、もくしは単に核形成後ゼラチン水
溶液を添加し、pBr 、ゼラチン濃度を調節する。この場
合の好ましいpBr は1.3〜2.0であり、ゼラチン濃
度は1〜10重量%である。この場合に用いられるゼラ
チンは、通常、写真業界でよく用いられている平均分子
量10万〜30万のゼラチンが好ましい。次に温度を上
昇させ、第1熟成すると、平板状粒子が成長し、非平板
状粒子が消失する。次にAgNO3 水溶液を加えて溶液のpB
r を1.8〜3.5に調節した後、AgX 溶剤を加え、第
2熟成する。この場合の好ましいAgX 溶剤濃度は0〜3
×10-1M/リットル、より好ましくは10-4〜2×1
0-1M/リットルである。このように熟成して、ほぼ1
00%平板状粒子のみとする。
618号の記載事項以外に次の方法も有効である。核形
成後、その乳剤の1部を種晶としてとりだし、ゼラチン
水溶液を添加するか、もくしは単に核形成後ゼラチン水
溶液を添加し、pBr 、ゼラチン濃度を調節する。この場
合の好ましいpBr は1.3〜2.0であり、ゼラチン濃
度は1〜10重量%である。この場合に用いられるゼラ
チンは、通常、写真業界でよく用いられている平均分子
量10万〜30万のゼラチンが好ましい。次に温度を上
昇させ、第1熟成すると、平板状粒子が成長し、非平板
状粒子が消失する。次にAgNO3 水溶液を加えて溶液のpB
r を1.8〜3.5に調節した後、AgX 溶剤を加え、第
2熟成する。この場合の好ましいAgX 溶剤濃度は0〜3
×10-1M/リットル、より好ましくは10-4〜2×1
0-1M/リットルである。このように熟成して、ほぼ1
00%平板状粒子のみとする。
【0013】3)成長 本発明においてはオストワルド熟成後、粒子成長工程を
経ることが好ましい。本発明において熟成過程に続く結
晶成長期は、pBr 1.4〜3.5に保つことが好まし
い。また、結晶成長期に於る銀イオン、及びハロゲンイ
オンの添加速度を結晶臨界成長速度の20〜100%、
好ましくは30〜100%の結晶成長速度になる添加速
度にすることが好ましい。即ち、結晶成長期の成長雰囲
気としては、低pAg の方が、また、過飽和度は高くなる
程、平板状粒子は成長とともにより単分散化する為、好
ましい。
経ることが好ましい。本発明において熟成過程に続く結
晶成長期は、pBr 1.4〜3.5に保つことが好まし
い。また、結晶成長期に於る銀イオン、及びハロゲンイ
オンの添加速度を結晶臨界成長速度の20〜100%、
好ましくは30〜100%の結晶成長速度になる添加速
度にすることが好ましい。即ち、結晶成長期の成長雰囲
気としては、低pAg の方が、また、過飽和度は高くなる
程、平板状粒子は成長とともにより単分散化する為、好
ましい。
【0014】この場合、結晶成長とともに銀イオンおよ
びハロゲンイオンの添加させていく方法については特開
昭63−151618号の記載を参考にすることができ
る。結晶成長期に成長を促進する為にAgX 溶剤を用いる
ことができる。その場合のAgX 溶剤の濃度としては、0
〜0.3mol/リットルが好ましく、0〜0.1M/リッ
トルがより好ましい。本発明でいうAgX のハロゲン組成
の好ましい範囲、より好ましい範囲は、核形成時、結晶
成長時、AgX 粒子全体で異なり、その範囲は表1で示さ
れる。またその好ましい調製条件はまとめると、表2で
示される。
びハロゲンイオンの添加させていく方法については特開
昭63−151618号の記載を参考にすることができ
る。結晶成長期に成長を促進する為にAgX 溶剤を用いる
ことができる。その場合のAgX 溶剤の濃度としては、0
〜0.3mol/リットルが好ましく、0〜0.1M/リッ
トルがより好ましい。本発明でいうAgX のハロゲン組成
の好ましい範囲、より好ましい範囲は、核形成時、結晶
成長時、AgX 粒子全体で異なり、その範囲は表1で示さ
れる。またその好ましい調製条件はまとめると、表2で
示される。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】本発明の方法によって調製される乳剤は、
好ましくは主として沃臭化銀粒子からなるものである
が、沃化銀の粒子内部分布は、均一でも内部高濃度で
も、表面高濃度でもよく、漸増型でも急峻型でもよく、
それぞれの目的に応じて使いわけることができる。本発
明で用いられる低分子量ゼラチンは、通常、次のように
して作ることができる。通常用いられる平均分子量10
万のゼラチンを水に溶かし、ゼラチン分解酵素を加え
て、ゼラチン分子を酵素分解する。この方法について
は、R.J.Cox,Photographic Gelatin II, Academic Pres
s, London, 1976年、P.233〜251、P.3
35〜346の記載を参考にすることができる。この場
合、酵素が分解する結合位置は決まっている為、比較的
分子量分布の狭い低分子量ゼラチンが得られ、好まし
い。この場合、酵素分解時間を長くする程、より低分子
量化する。酵素は、通常は次に加熱などにより失活させ
る。その他、低pH(pH1〜3)もしくは高pH(pH10〜
12)雰囲気下で加熱し、加水分解する方法もある。
好ましくは主として沃臭化銀粒子からなるものである
が、沃化銀の粒子内部分布は、均一でも内部高濃度で
も、表面高濃度でもよく、漸増型でも急峻型でもよく、
それぞれの目的に応じて使いわけることができる。本発
明で用いられる低分子量ゼラチンは、通常、次のように
して作ることができる。通常用いられる平均分子量10
万のゼラチンを水に溶かし、ゼラチン分解酵素を加え
て、ゼラチン分子を酵素分解する。この方法について
は、R.J.Cox,Photographic Gelatin II, Academic Pres
s, London, 1976年、P.233〜251、P.3
35〜346の記載を参考にすることができる。この場
合、酵素が分解する結合位置は決まっている為、比較的
分子量分布の狭い低分子量ゼラチンが得られ、好まし
い。この場合、酵素分解時間を長くする程、より低分子
量化する。酵素は、通常は次に加熱などにより失活させ
る。その他、低pH(pH1〜3)もしくは高pH(pH10〜
12)雰囲気下で加熱し、加水分解する方法もある。
【0018】本発明のハロゲン化銀粒子は、上記のハロ
ゲン化銀粒子それ自体で乳剤として使用できるが、その
粒子をコアとしてコア/シエル型直接反転乳剤を形成
し、それを用いてもよい。これについては特開昭63−
151618号の実施例13、および米国特許第3,7
61,276号、同第4,269,927号、同第3,
367,778号を参考にすることができる。また、該
平板粒子をコアとして、浅内潜型乳剤を形成して用いて
もよい。これについては、特開昭59−133542
号、英国特許第145876号を参考にすることができ
る。また該平板粒子をホスト粒子とし、エピタキシャル
粒子を形成して用いてもよい。これについては、特開昭
58−108526号、同57−133540号、特開
昭62−32443号を参考にすることができる。
ゲン化銀粒子それ自体で乳剤として使用できるが、その
粒子をコアとしてコア/シエル型直接反転乳剤を形成
し、それを用いてもよい。これについては特開昭63−
151618号の実施例13、および米国特許第3,7
61,276号、同第4,269,927号、同第3,
367,778号を参考にすることができる。また、該
平板粒子をコアとして、浅内潜型乳剤を形成して用いて
もよい。これについては、特開昭59−133542
号、英国特許第145876号を参考にすることができ
る。また該平板粒子をホスト粒子とし、エピタキシャル
粒子を形成して用いてもよい。これについては、特開昭
58−108526号、同57−133540号、特開
昭62−32443号を参考にすることができる。
【0019】また、該平板粒子をサブストレート粒子と
し、ラツフルド粒子を形成して用いてもよい。これにつ
いては、米国特許第4,643,966号を参考にする
ことができる。また該平板粒子をコアとして、内部に転
位線を有する粒子を形成してもよい。これについては特
開昭63−220238号の記載を参考にすることがで
きる。該平板粒子を高硬膜系で用いることもできる。こ
れについては特開昭58−113926号、Research D
isclosure 、184巻、1979年8月、アイテム18
431、K項を参考にすることができる。
し、ラツフルド粒子を形成して用いてもよい。これにつ
いては、米国特許第4,643,966号を参考にする
ことができる。また該平板粒子をコアとして、内部に転
位線を有する粒子を形成してもよい。これについては特
開昭63−220238号の記載を参考にすることがで
きる。該平板粒子を高硬膜系で用いることもできる。こ
れについては特開昭58−113926号、Research D
isclosure 、184巻、1979年8月、アイテム18
431、K項を参考にすることができる。
【0020】また、金増感熟成が終了するまでにH2O2、
ペルオキシ酸等の酸化剤を添加し、その後、還元性物質
を添加する方法や、金増感熟成後、感材中のフリーな金
イオンを少なくする方法を用いることができる。これに
ついては特開昭61−3134号、同61−3136
号、特開昭62−54249号、特開昭61−2199
48号、同61−219949号、特開昭63−401
37号、同63−40139号を参考にすることができ
る。該平板粒子をアンテナ色素で分光増感してもよい。
これについては特開昭62−209532号、特開昭6
3−13841号、同63−138342号の記載を参
考にすることができる。また、本発明の該平板粒子をサ
ブストレートとして、平板粒子の主平面に対して垂直方
向へハロゲン組成の異なるAgX 層を積層させてもよい。
これについては特開昭63−106746号を参考にす
ることができる。この場合、積層させるAgX 層としてAg
Br、AgBrClI (沃度含量0〜固溶限界、Cl含量は0〜1
00モル%)がより好ましい。
ペルオキシ酸等の酸化剤を添加し、その後、還元性物質
を添加する方法や、金増感熟成後、感材中のフリーな金
イオンを少なくする方法を用いることができる。これに
ついては特開昭61−3134号、同61−3136
号、特開昭62−54249号、特開昭61−2199
48号、同61−219949号、特開昭63−401
37号、同63−40139号を参考にすることができ
る。該平板粒子をアンテナ色素で分光増感してもよい。
これについては特開昭62−209532号、特開昭6
3−13841号、同63−138342号の記載を参
考にすることができる。また、本発明の該平板粒子をサ
ブストレートとして、平板粒子の主平面に対して垂直方
向へハロゲン組成の異なるAgX 層を積層させてもよい。
これについては特開昭63−106746号を参考にす
ることができる。この場合、積層させるAgX 層としてAg
Br、AgBrClI (沃度含量0〜固溶限界、Cl含量は0〜1
00モル%)がより好ましい。
【0021】該平板粒子の光干渉性を利用することに関
して、および上記事項の詳細やその他の事項について
は、特開昭63−151618号を参考にすることがで
きる。本発明の核形成過程において、双晶面形成頻度を
決める過飽和条件を調節する為にハロゲン化銀溶剤を用
いてもよい。また、本発明の熟成過程においては、熟成
を促進するために、また、この熟成後の結晶成長期間に
おいて、結晶成長を促進するためにハロゲン化銀溶剤を
用いてもよい。
して、および上記事項の詳細やその他の事項について
は、特開昭63−151618号を参考にすることがで
きる。本発明の核形成過程において、双晶面形成頻度を
決める過飽和条件を調節する為にハロゲン化銀溶剤を用
いてもよい。また、本発明の熟成過程においては、熟成
を促進するために、また、この熟成後の結晶成長期間に
おいて、結晶成長を促進するためにハロゲン化銀溶剤を
用いてもよい。
【0022】しばしば用いられるハロゲン化銀溶剤とし
ては、チオシアン酸塩、アンモニア、チオエーテル、チ
オ尿素類などを挙げることが出来る。例えばチオシアン
酸塩(米国特許第2,222,264号、同第2,44
8,534号、同第3,320,069号など)、アン
モニア、チオエーテル化合物(例えば米国特許第3,2
71,157号、同第3,574,628号、同第3,
704,130号、同第4,297,439号、同第
4,276,347号など)、チオン化合物(例えば特
開昭53−144319号、同53−82408号、同
55−77737号など)、アミン化合物(例えば特開
昭54−100717号など)などを用いることができ
る。本発明で得られたハロゲン化銀乳剤を用いた写真感
光材料の乳剤層のその他の構成については特に制限はな
く、必要に応じて種々の添加剤を用いることができる。
ては、チオシアン酸塩、アンモニア、チオエーテル、チ
オ尿素類などを挙げることが出来る。例えばチオシアン
酸塩(米国特許第2,222,264号、同第2,44
8,534号、同第3,320,069号など)、アン
モニア、チオエーテル化合物(例えば米国特許第3,2
71,157号、同第3,574,628号、同第3,
704,130号、同第4,297,439号、同第
4,276,347号など)、チオン化合物(例えば特
開昭53−144319号、同53−82408号、同
55−77737号など)、アミン化合物(例えば特開
昭54−100717号など)などを用いることができ
る。本発明で得られたハロゲン化銀乳剤を用いた写真感
光材料の乳剤層のその他の構成については特に制限はな
く、必要に応じて種々の添加剤を用いることができる。
【0023】添加することのできる化学増感剤、分光増
感色素、かぶり防止剤、安定剤、金属イオンドープ、ハ
ロゲン化銀溶剤、染料、カラーカプラー、DIRカプラ
ー、バインダー、硬膜剤、塗布助剤、増粘剤、乳剤沈降
剤、可塑剤、寸度安定改良剤、帯電防止剤、蛍光増白
剤、滑剤、艶消剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、散乱ま
たは吸収材料、硬化剤、接着防止、写真特性改良剤(例
えば現像促進剤、硬調化剤など)、現像剤等写真的に有
用なフラグメント(現像抑制剤または促進剤、漂白促進
剤、現像剤、ハロゲン化銀溶剤、トナー、硬膜剤、かぶ
り防止剤、競争カプラー、化学または分光増感剤および
減感剤等)を放出するカプラー、像色素安定剤、自己抑
制現像剤、およびその使用法、また、分光増感における
超増感、分光増感色素のハロゲン受容体効果や電子受容
体効果、かぶり防止剤、安定剤、現像促進剤または抑制
剤の作成、その他、本発明の乳剤の製造に用いる製造装
置、反応装置、攪拌装置、塗布、乾燥法、露光法(光
源、露光雰囲気、露光方法)、そして写真支持体、微孔
性支持体、下塗り層、表面保護層、マット剤、中間層、
ハレーション防止層および写真処理剤、写真処理方法に
ついてはリサーチ・ディスクロージャー誌、176巻、
1978年、12月号(アイテム17643)、同、1
84巻1979年8月号(アイテム18431号)、同
134巻1975年6月(アイテム13452)プロダ
クト、ライセンシング インデックス誌92巻107〜
110(1971年12月)、特開昭58−11392
6号、同58−113927号、同58−113928
号、同61−3134号、日化協月報1984年、12
月号、p.18〜27 T.H. James, The Theory of The P
hotographic Process, Fourth Edition, Macmillan, Ne
w York, 1977年、V.L.Zelikman et. al.著、Making
and Coating Photographic Emulsion.(The Focal Pres
s 刊、1964年)及び特開昭62−6251号の記載
を参考にすることができる。本発明のハロゲン化銀乳剤
は必要により他の乳剤や保護層、中間層、フィルター層
と共に支持体上に一層もしくはそれ以上(例えば2層、
3層)設けることができる。また、支持体の片側に限ら
ず両面に設けることができる。また、異なる感色性の乳
剤として重層することもできる。この層構成について
は、その他、特開昭61−3134号、特開昭63−1
51618号の記載を参考にすることができる。
感色素、かぶり防止剤、安定剤、金属イオンドープ、ハ
ロゲン化銀溶剤、染料、カラーカプラー、DIRカプラ
ー、バインダー、硬膜剤、塗布助剤、増粘剤、乳剤沈降
剤、可塑剤、寸度安定改良剤、帯電防止剤、蛍光増白
剤、滑剤、艶消剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、散乱ま
たは吸収材料、硬化剤、接着防止、写真特性改良剤(例
えば現像促進剤、硬調化剤など)、現像剤等写真的に有
用なフラグメント(現像抑制剤または促進剤、漂白促進
剤、現像剤、ハロゲン化銀溶剤、トナー、硬膜剤、かぶ
り防止剤、競争カプラー、化学または分光増感剤および
減感剤等)を放出するカプラー、像色素安定剤、自己抑
制現像剤、およびその使用法、また、分光増感における
超増感、分光増感色素のハロゲン受容体効果や電子受容
体効果、かぶり防止剤、安定剤、現像促進剤または抑制
剤の作成、その他、本発明の乳剤の製造に用いる製造装
置、反応装置、攪拌装置、塗布、乾燥法、露光法(光
源、露光雰囲気、露光方法)、そして写真支持体、微孔
性支持体、下塗り層、表面保護層、マット剤、中間層、
ハレーション防止層および写真処理剤、写真処理方法に
ついてはリサーチ・ディスクロージャー誌、176巻、
1978年、12月号(アイテム17643)、同、1
84巻1979年8月号(アイテム18431号)、同
134巻1975年6月(アイテム13452)プロダ
クト、ライセンシング インデックス誌92巻107〜
110(1971年12月)、特開昭58−11392
6号、同58−113927号、同58−113928
号、同61−3134号、日化協月報1984年、12
月号、p.18〜27 T.H. James, The Theory of The P
hotographic Process, Fourth Edition, Macmillan, Ne
w York, 1977年、V.L.Zelikman et. al.著、Making
and Coating Photographic Emulsion.(The Focal Pres
s 刊、1964年)及び特開昭62−6251号の記載
を参考にすることができる。本発明のハロゲン化銀乳剤
は必要により他の乳剤や保護層、中間層、フィルター層
と共に支持体上に一層もしくはそれ以上(例えば2層、
3層)設けることができる。また、支持体の片側に限ら
ず両面に設けることができる。また、異なる感色性の乳
剤として重層することもできる。この層構成について
は、その他、特開昭61−3134号、特開昭63−1
51618号の記載を参考にすることができる。
【0024】本発明のハロゲン化銀乳剤は、黒白ハロゲ
ン化銀写真感光材料(例えば、Xレイ感材、リス型感
材、黒白撮影用ネガフィルムなど)やカラー写真感光材
料(例えば、カラーネガフィルム、カラー反転フィル
ム、カラーペーパー、銀色素漂白法写真など)に用いる
ことができる。さらに拡散転写用感光材料(例えば、カ
ラー拡散転写要素、銀塩拡散転写要素)銀色素漂白法写
真、米国特許第4,500,626号の如き熱現像感光
材料(黒白、カラー)などにも用いることができる。本
発明の乳剤は特開昭62−269958号の実施例1、
同62−141112号、同63−151618号の実
施例13、14、特開平1−131541号の実施例
9、特開昭62−266538号、同63−22023
8号、特開平1−131547号、同1−158429
号、同1−298038号、同2−42号の実施例の構
成乳剤として好ましく用いることができる。
ン化銀写真感光材料(例えば、Xレイ感材、リス型感
材、黒白撮影用ネガフィルムなど)やカラー写真感光材
料(例えば、カラーネガフィルム、カラー反転フィル
ム、カラーペーパー、銀色素漂白法写真など)に用いる
ことができる。さらに拡散転写用感光材料(例えば、カ
ラー拡散転写要素、銀塩拡散転写要素)銀色素漂白法写
真、米国特許第4,500,626号の如き熱現像感光
材料(黒白、カラー)などにも用いることができる。本
発明の乳剤は特開昭62−269958号の実施例1、
同62−141112号、同63−151618号の実
施例13、14、特開平1−131541号の実施例
9、特開昭62−266538号、同63−22023
8号、特開平1−131547号、同1−158429
号、同1−298038号、同2−42号の実施例の構
成乳剤として好ましく用いることができる。
【0025】
【発明の効果】かくして得られる本発明のAgX 乳剤粒子
は、全粒子の投影面積の95%以上が平板状粒子であ
り、高画質の写真特性を有するAgX 乳剤を提供すること
ができる。また、全粒子の投影面積の93%以上が隣接
辺比率2以下の六角形状単分散平板状粒子であり、高画
質の写真特性を有するAgX 乳剤を提供することができ
る。
は、全粒子の投影面積の95%以上が平板状粒子であ
り、高画質の写真特性を有するAgX 乳剤を提供すること
ができる。また、全粒子の投影面積の93%以上が隣接
辺比率2以下の六角形状単分散平板状粒子であり、高画
質の写真特性を有するAgX 乳剤を提供することができ
る。
【0026】
実施例1 4リットルの容積を有する反応容器中にゼラチン水溶液
(水1000ml、酵素処理低分子量ゼラチン(平均分子
量2万)7g、KBr 4.5g、1NKOH水溶液でpH6.0
に調節、pBr 1.42)を入れ、溶液温度を30℃に保
ちつつ、AgNO3水溶液25ml(AgNO3 8gと該低分子量
ゼラチン0.16gを含む)と、KBr 水溶液25ml(KB
r 5.8gと該低分子量ゼラチン0.16gを含む)を
同時に1分間かけて(流速25ml/分)添加し、1分間
攪拌した後、その内の350mlを種晶とし、そこへゼラ
チン水溶液〔水650ml、脱イオン化アルカリ処理ゼラ
チン(平均分子量10万)20g、KBr 1.2g、pH
8.0〕を添加し、温度を75℃に上げる。
(水1000ml、酵素処理低分子量ゼラチン(平均分子
量2万)7g、KBr 4.5g、1NKOH水溶液でpH6.0
に調節、pBr 1.42)を入れ、溶液温度を30℃に保
ちつつ、AgNO3水溶液25ml(AgNO3 8gと該低分子量
ゼラチン0.16gを含む)と、KBr 水溶液25ml(KB
r 5.8gと該低分子量ゼラチン0.16gを含む)を
同時に1分間かけて(流速25ml/分)添加し、1分間
攪拌した後、その内の350mlを種晶とし、そこへゼラ
チン水溶液〔水650ml、脱イオン化アルカリ処理ゼラ
チン(平均分子量10万)20g、KBr 1.2g、pH
8.0〕を添加し、温度を75℃に上げる。
【0027】この時のpBr は1.79。昇温後40分間
熟成した後、AgNO3 水溶液(AgNO31.8gを含む)を
加え、次にNH4NO3(50重量%)を6mlとNH3(25重量
%)を6mlを添加し、25分間熟成した。この時点で得
られた乳剤粒子のレプリカの透過型電子顕微鏡写真(TE
M)を図1に示す。その乳剤粒子の全投影面積に対し、平
板状粒子の占める投影面積割合は99%であった。
熟成した後、AgNO3 水溶液(AgNO31.8gを含む)を
加え、次にNH4NO3(50重量%)を6mlとNH3(25重量
%)を6mlを添加し、25分間熟成した。この時点で得
られた乳剤粒子のレプリカの透過型電子顕微鏡写真(TE
M)を図1に示す。その乳剤粒子の全投影面積に対し、平
板状粒子の占める投影面積割合は99%であった。
【0028】次に温度60℃に下げ、HNO31N液でpH7.
0にし、AgNO3 水溶液(100ml中にAgNO3 を10g含
む)とKBr 水溶液を用いてはじめの10分間は10ml/
分で、次の20分間は15ml/分で銀電位(対飽和カロ
メル電極)−20mVでC.D.J.添加した。この時得られ
た乳剤粒子のTEM 像を図2に示した。乳剤粒子の全投影
面積に対し、平板状粒子の占める投影面積割合は99.
5%であった。この乳剤を金−イオウ増感し、かぶり防
止剤、硬膜剤を加え、塗布し、ウエッジ露光した所、予
想通り、従来法に比べて粒状性、シャープネス等の画質
の改良が認められた。
0にし、AgNO3 水溶液(100ml中にAgNO3 を10g含
む)とKBr 水溶液を用いてはじめの10分間は10ml/
分で、次の20分間は15ml/分で銀電位(対飽和カロ
メル電極)−20mVでC.D.J.添加した。この時得られ
た乳剤粒子のTEM 像を図2に示した。乳剤粒子の全投影
面積に対し、平板状粒子の占める投影面積割合は99.
5%であった。この乳剤を金−イオウ増感し、かぶり防
止剤、硬膜剤を加え、塗布し、ウエッジ露光した所、予
想通り、従来法に比べて粒状性、シャープネス等の画質
の改良が認められた。
【0029】実施例2 実施例1と同じ処方で、該形成時のゼラチンのみ、平均
分子量2000、5000、1万、4万、10万のゼラ
チンに置きかえて粒子形成した。得られたAgX乳剤粒子
のTEM 像より、全粒子の投影面積に対する平板状粒子の
投影面積比率を求め、図3に示した。平板状粒子の投影
面積比率は平均分子量5000〜4万領域で高くなって
いることがわかる。なお、平均分子量10万のゼラチン
の場合に得られた六角平板粒子の投影面積比率は90%
であり、実施例1のそれが99%であり、六角平板粒子
比率も高かった。なお、ゼラチンの平均分子量はゲル濾
過クロマトグラム法で測定した。
分子量2000、5000、1万、4万、10万のゼラ
チンに置きかえて粒子形成した。得られたAgX乳剤粒子
のTEM 像より、全粒子の投影面積に対する平板状粒子の
投影面積比率を求め、図3に示した。平板状粒子の投影
面積比率は平均分子量5000〜4万領域で高くなって
いることがわかる。なお、平均分子量10万のゼラチン
の場合に得られた六角平板粒子の投影面積比率は90%
であり、実施例1のそれが99%であり、六角平板粒子
比率も高かった。なお、ゼラチンの平均分子量はゲル濾
過クロマトグラム法で測定した。
【図1】実施例1で得られたハロゲン化銀乳剤中のハロ
ゲン化銀結晶粒子の構造を示した電子顕微鏡写真であり
その倍率は4,300倍及び2,900倍である。
ゲン化銀結晶粒子の構造を示した電子顕微鏡写真であり
その倍率は4,300倍及び2,900倍である。
【図2】実施例1で得られたハロゲン化銀乳剤中のハロ
ゲン化銀結晶粒子の構造を示した電子顕微鏡写真であり
その倍率は4,300倍及び2,900倍である。
ゲン化銀結晶粒子の構造を示した電子顕微鏡写真であり
その倍率は4,300倍及び2,900倍である。
【図3】実施例2における該形成時のゼラチン平均分子
量と乳剤中の平板状粒子の割合との関係を示すグラフで
あり、横軸はゼラチンの平均分子量、縦軸は平板状粒子
の投影面積の和(%)である。
量と乳剤中の平板状粒子の割合との関係を示すグラフで
あり、横軸はゼラチンの平均分子量、縦軸は平板状粒子
の投影面積の和(%)である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ハロゲン化銀粒子の核形成及びオストワ
ルド熟成及び粒子成長工程を順に経る事によって平行双
晶面を含む平板状ハロゲン化銀粒子を含有したハロゲン
化銀乳剤を製造する方法であり、核形成時に添加する銀
塩水溶液とハロゲン化アルカリ水溶液の内、銀塩水溶液
が分散媒を0.05〜2.0重量%含有する事を特徴と
するハロゲン化銀乳剤の製造方法。 - 【請求項2】 該核形成時に添加する銀塩水溶液とハロ
ゲン化アルカリ水溶液の両方が分散媒を0.05〜2.
0重量%含有する事を特徴とする請求項1記載のハロゲ
ン化銀乳剤の製造方法。 - 【請求項3】 該分散媒が分子量500〜6万の低分子
量ゼラチンであることを特徴とする請求項1または2記
載のハロゲン化銀乳剤の製造方法。 - 【請求項4】 該平板状粒子が全ハロゲン化銀粒子の投
影面積の95%以上を占めることを特徴とする請求項1
記載のハロゲン化銀乳剤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7023344A JP2709799B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | ハロゲン化銀乳剤の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7023344A JP2709799B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | ハロゲン化銀乳剤の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63217274A Division JPH0789200B2 (ja) | 1987-09-04 | 1988-08-31 | ハロゲン化銀乳剤の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07301872A JPH07301872A (ja) | 1995-11-14 |
JP2709799B2 true JP2709799B2 (ja) | 1998-02-04 |
Family
ID=12107981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7023344A Expired - Fee Related JP2709799B2 (ja) | 1995-01-19 | 1995-01-19 | ハロゲン化銀乳剤の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2709799B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0789200A (ja) * | 1993-09-28 | 1995-04-04 | Oki Data:Kk | インパクトプリンタに使用するインクリボンの折りたたみ安定化機構 |
-
1995
- 1995-01-19 JP JP7023344A patent/JP2709799B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07301872A (ja) | 1995-11-14 |
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