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JP2700967B2 - ラミネートシース光ファイバケーブルおよびラミネートシースケーブル - Google Patents

ラミネートシース光ファイバケーブルおよびラミネートシースケーブル

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JP2700967B2
JP2700967B2 JP3258076A JP25807691A JP2700967B2 JP 2700967 B2 JP2700967 B2 JP 2700967B2 JP 3258076 A JP3258076 A JP 3258076A JP 25807691 A JP25807691 A JP 25807691A JP 2700967 B2 JP2700967 B2 JP 2700967B2
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sheath
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濶 伊藤
和男 保苅
宏 馬場
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Sumitomo Riko Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Riko Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属層を備えたラミネ
ートテープがケーブルコアの外周に有する通信用ケーブ
ル、電力ケーブル等のラミネートシースケーブルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来この種のケーブルとして、例えば図
5に示すように、ガラス製光ファイバ11aをもつケー
ブルコア11と、このケーブルコア11の外周に被覆さ
れ水素より大きいイオン化傾向の金属、例えばアルミニ
ウムよりなる金属層30をもつ管状に形成されたラミネ
ートテープ3と、このラミネートテープ3の外周に被覆
されたポリエチレン等の樹脂製シース4とを含むものが
知られている。望ましくは、ケーブルコア11の外周上
に上巻きテープ、例えば吸水性物質を含むポリエステル
不織布からなる吸水テープ2を被覆したものが採用され
ている。この吸水テープ2は何らかの障害により内部に
侵入する水を吸水することにより長手方向への透水を抑
止している。
【0003】ラミネートテープ3は、図4に示すように
薄板状のアルミニウムからなる金属層30と、この金属
層30の両面に積層されたポリオレフィン系樹脂からな
る融着樹脂層311、312とからなり、このラミネー
トテープ3がその幅方向の両端部同士を長手方向に重複
せしめて管状に形成され、内部にケーブルコア1を収納
し、この後ラミネートテープ3の外周をシース4で被覆
する際のケーブル成形時の熱で融着樹脂層311、31
2は溶融し、互いに重複した融着層312の端部31a
と融着層311の端部31bが固化することにより接着
接合されることになる。
【0004】このようにラミネートテープ3を配設する
ことにより、融着樹脂層311、312で、ケーブル内
の水分および外部からの浸水が金属層30と直接接触す
るのを防止でき、金属層30の腐食を防止している。ま
た、この光ファイバの他、軟銅線等の導体を集合したケ
ーブルコアの外周に、前述した光ファイバと同様に、吸
水テープを施し、この吸水テープの外周上をラミネート
テープで覆い、このラミネートテープの外周をポリエチ
レン等のシースで被覆したラミネートシースケーブルが
知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして、このように
シース4で被覆した後の冷却後には融着層312はケー
ブルコア1、又はケーブルコア1の吸水テープ2と接着
してしまっていた。このため、このケーブルでは、ケー
ブルコア1が内部で滑りにくくなり、可撓性が不十分な
ものとなり、布設工事において充分満足できるものでは
なく、かつケーブル同士の接続等ケーブルの接続の際、
ケーブル端部の被覆部を取除く作業も困難となってい
た。
【0006】かかる欠点を解決すべく、例えば、金属層
の一方の面(シースと対向する側)にポリオレフィン系
樹脂層が接着され、金属面の他方の面(ケーブルコアと
対向する側)にウレタン系樹脂層を介してポリエステル
層が積層されたラミネートテープを使用することもなさ
れる。この場合には、シースを被覆する際の熱によって
もケーブルコアと対向する内周側のポリエスエル層が溶
融することはなく、冷却後のケーブルには充分な可撓性
が得られることが知られてはいる。しかしながら、かか
る光ファイバケーブルでは、ケーブル内の水分によって
ウレタン系樹脂層の接着力が弱まり、ポリエステル層が
ウレタン系樹脂層から剥がれて水分が金属層と接触し、
金属層が酸化して水素ガスを発生させ、この水素ガスが
光ファイバのガラス成分のSiO2 と反応してOH基を
発生させ、伝送上使用する1.3μm帯に吸収ピークを
生じさせて伝送障害を生じるという問題がある。
【0007】また、金属導体を集合して構成されたケー
ブルコアをもつラミネートシースケーブルにおいても、
ラミネートテープの金属層のケーブルコアと対向する側
にウレタン系樹脂層を介してポリエステル層が接着され
ている場合、ケーブル内の水分によってウレタン系樹脂
層の接着力が弱まり、ポリエステル層がウレタン系樹脂
層から剥がれて水分が金属層と接触し、早期に金属層が
腐食し、耐電圧特性が悪化し、ラミネートシースケーブ
ルの寿命を損なうという問題を有していた。
【0008】本発明は上記した問題点に鑑み発明された
ものであって、シースを形成する際、ケーブルコアを強
固に保守できる一方、金属層と吸水テープおよびケーブ
ルコアの相互固着あるいは金属層とケーブルコアとの固
着を防止でき、可撓性に優れると共に、ケーブル端部の
被覆部を容易に取り除くことができ、さらに光ファイバ
ケーブルにおいては水による伝送障害を防止でき、また
金属導体からなるケーブルコアを有するラミネートシー
スケーブルにおいては長期に亘って耐電圧性を維持で
き、耐久性に優れたケーブルを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の手段は、ガラス製
光ファイバを集合して構成されたケーブルコアと、該ケ
ーブルコアの外周を被覆するラミネートテープと、該ラ
ミネートテープの外周を被覆するシースとをもつラミネ
ートシース光ファイバケーブルであって、該ラミネート
テープは、水素より大きいイオン化傾向の金属よりなる
金属層と、該金属層の少なくとも該シースと対向する側
に接着された第1の耐水性融着樹脂層と、該金属層の少
なくとも該ケーブルコアと対向する側に接着された第2
の耐水性融着樹脂層と、該第2の耐水性融着樹脂層を介
して接着された該第2の耐水性融着樹脂層の融点より高
い融点をもつ難融着樹脂層とからなることを特徴とする
ものである。
【0010】ケーブルコアは、光通信用のガラス製光フ
アイバを複数本集合せしめて構成されている。ケーブル
としては、望ましくはこのケーブルコアの外周上を上巻
きテープとして例えば吸水テープで被覆したものがよ
い。ラミネートテープは、金属層の一方の面(シースと
対向する側)に第1の耐水性融着樹脂層がラミネートさ
れ、他方の面(ケーブルコアと対向する側)に第2の耐
水性融着樹脂層を介して難融着樹脂層がラミネートされ
たものである。
【0011】金属層としては、アルミニウム系金属、鋼
等の薄板を用いることができる。金属層の厚みは、ケー
ブルの種類に応じて適宜選択されるが、例えばアルミニ
ウムからなる金属層の場合には、50〜300μm程度
特に100〜200μm程度とするのがシース強度維持
及び軽量性の点で好ましい。金属層に接着される第1の
耐水性及び第2の耐水性融着樹脂層としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブタジエン等のストレート
ポリマー並びにオレフィンモノマーの一部を他のモノマ
ーで置換した変性ポリオレフィン樹脂を含むポリオレフ
ィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、フェノキシ
樹脂、エチルセルロース、ポリエステル等の単独物又は
混合物からなるホットメルト系接着剤を採用することが
できる。金属層の一方の面に第1の耐水性融着樹脂層
を、他方の面に第2の耐水性融着樹脂層を積層した後、
第2の耐水性融着樹脂層にさらに難融着樹脂層を接着す
ればよい。第2の耐水性融着樹脂層の厚みは、ケーブル
の種類に応じて適宜選択される。例えばEVA(エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体)あるいはEAA(エチレン・
アクリル酸共重合体)からなる耐水性融着樹脂層の場合
には、10〜300μm特に20〜100μmとするの
が軽量性及び接着性の点で好ましい。
【0012】難融着層は、第2の耐水性融着樹脂層の融
点よりも高い融点をもつ。この難融着層としては、例え
ばHDPE(高密度ポリエチレン)を採用することがで
きる。かかる難融着層の厚みは、ケーブルの種類に応じ
て適宜選択されるが、例えばHDPEからなる難融着層
の場合には、10〜300μm特に20〜70μmとす
るのがコスト及び軽量性の点で好ましい。
【0013】第2の手段は、金属導体を集合して構成さ
れたケーブルコアと、該ケーブルコアの外周に螺旋状も
しくは縦添えに巻かれた吸水テープと、該吸水テープの
外周を被覆するラミネートテープと、該ラミネートテー
プの外周を被覆する樹脂製シースをもつラミネートシー
スケーブルであって、該ラミネートテープは、水素より
大きいイオン化傾向の金属よりなる金属層と、該金属層
の少なくとも該シースと対向する側に接着された第1の
耐水性融着樹脂層と、該金属層の少なくとも該ケーブル
コアと対向する側に接着された第2の耐水性融着樹脂層
と、該第2の耐水性融着樹脂層を介して接着された該第
2の耐水性融着樹脂層の融点より高い融点をもつ難融着
樹脂層とからなることを特徴とするラミネートシースケ
ーブルを構成したものである。
【0014】このラミネートシースケーブルは、上記し
た光ファイバケーブルにおいて、ガラス製光ファイバを
集合して構成されたケーブルコアに換え、金属導体を集
合して構成されたケーブルコアにすると共に、このケー
ブルコアの外周を螺旋状もしくは縦添えに巻かれた吸水
テープを配置することにより構成することができる。
【0015】
【作用】本発明の光ファイバケーブルおよびラミネート
シースケーブルはいずれも、少なくともケーブルコアと
対向する側に第2の耐水性融着樹脂層の融点より高い融
点をもつ難融着樹脂層が第2の耐水性融着樹脂層を介し
て接着されたラミネートテープを採用しているため、シ
ース成形時に第1の耐水性融着樹脂層と第2の耐水性融
着樹脂層とを加熱溶着してラミネートテープを管状に形
成しても、かかる溶着熱によって難融着樹脂層が溶融状
態にならず、難融着層と上巻きテープとの接着あるいは
上巻きテープが施されていない場合ケーブルコアとの接
着が阻止される。
【0016】また、金属層のシースと対向する側が第1
の耐水性融着樹脂層で接着被覆され、またケーブルコア
と対向する側が第2の耐水性融着樹脂層で接着被覆され
ているので、ラミネートテープの外周をシースで被覆し
た際、シースとラミネートテープが一体化され、ケーブ
ルコアを強固に保守できるとともに、金属層の両面がこ
れ等耐水性融着樹脂層で接着被覆されるので、ケーブル
コア内水分や外部から侵入する水分との接触を防止で
き、金属層が水素より大きいイオン化傾向のものであっ
ても、腐食せず且つ水素ガスの発生を抑制する。また第
2の耐水性融着樹脂層とケーブルコア間に難融着樹脂層
が介在するので、ラミネートテープが上巻きテープある
いはケーブルコアとが一体的に固着しないので、ケーブ
ルを湾曲した際、ラミネートテープとこれ等の間で滑り
を生じ、湾曲し易くなる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を図面を参
照しつつ説明する。以下のケーブルは、図1に示すよう
に、全体を上巻きテープとしての吸水テープ2で被覆し
たケーブルコア1を採用している。 (実施例1)このケーブルは、複数本のガラス製光フア
イバ1aをもつケーブルコア1と、このケーブルコア1
の外周上に螺旋状あるいは縦添えに巻かれた吸水テープ
2と、この吸水テープ2の外周を被覆したラミネートテ
ープ5と、このラミネートテープ5の外周を被覆したシ
ース4とからなる。
【0018】ケーブルコア1の外周上に吸水テープ2が
巻回されている。この吸水テープ2は、ポリエステル不
織布と、このポリエステル不織布に含浸されたアクリル
酸塩素系樹脂とからなる。ラミネートテープ5は、図2
に示すように、金属層50と、この金属層50の両面に
それぞれ対応して接着された第2の耐水性融着樹脂層5
11、第1の耐水性融着樹脂層512と、吸水テープ2
と対向する側に第2の耐水性融着樹脂層511を介して
積層された難融着樹脂層52とからなる。金属層50と
しては、アルミニウム箔(JISA−1050−O材
(純度99.5%))を採用している。この金属層50
の厚みは200μmである。第2の耐水性融着樹脂層5
11は、EAAとして三菱油化製ユカロンEAA221
M(融点80〜90℃)を採用している。この第2の耐
水性融着樹脂層511の厚みは約25μmである。第1
の耐水性融着樹脂層512は、EVAとして三井石油化
学製アドマーVE300(融点約80〜90℃)を採用
している。この第1の耐水性融着樹脂層512の厚みは
約50μmである。難融着樹脂層52は、HDPEとし
て三井石油化学製ハイゼックス5305E(融点120
℃)を採用している。この難融着樹脂層52の厚みは約
50μmである。このラミネートテープ5は、次のよう
に製造された。すなわち、図示しない加熱炉内で200
℃程度に予熱した金属層50を図示しないヒートローラ
側に送り、金属層50の両面のほぼ全域に、第2および
第1の耐水性融着樹脂層511、512を上記厚みで被
覆する。更に、金属層50を長さ方向に搬送しつつ、図
示しないフィルムロールから巻き戻された難融着樹脂層
52を第2の耐水性融着樹脂層511の上面に重ね、再
びヒートローラにより圧着する。こうしてラミネートテ
ープ5が得られる。
【0019】シース4はポリエチレン(融点110℃)
からなる。この光ファイバケーブルは次のように製造さ
れる。図3に示すように、複数本の光フアイバ1aを撚
り合わせてケーブルコア1を構成し、次にこのケーブル
コア1の外周上に吸水テープ2を巻回した後、その外周
上にラミネートテープ5を抱き合わせる。この時金属層
50をもつラミネートテープ5が幅方向の両端部同士を
長手方向に重複した状態で内部にケーブルコア1を収納
し、最後にシース4を被覆して光フアイバケーブルが構
成される。
【0020】シース4を形成する際、第2の耐水性融着
樹脂層511と吸水テープ2との間には、第2の耐水性
融着樹脂層511の融点より高い融点をもつ難融着樹脂
層52が介在されているので、この状態でシース4を被
覆しても、その際の熱によっても難融着樹脂層52が溶
融することはない。 (実施例2)実施例2の光ファイバケーブルは、HDP
Eの代わりにLDPE(低密度ポリエチレン、三井石油
化学製、ミラリン12SOBK−40、融点103℃)
を用いてラミネートテープを製造した点を除き、他は実
施例1の光ファイバケーブルと同じものである。
【0021】(実施例3)実施例1の光ファイバケーブ
ルのケーブルコア1を形成する複数本のガラス製光ファ
イバ1aの代わりに、複数本の銅線からなる導体を集合
してケーブルコアを形成した点を除き、他は実施例1と
同じ吸水テープ、ラミネートテープおよびシースで通信
用のラミネートシースケーブルを構成したものである。
【0022】(比較例)比較例の光ファイバケーブル
は、図5に示すように、実施例1と同一のケーブルコア
1と、このケーブルコア1の外周に被覆されたラミネー
トテープ3と、このラミネートテープ3の外周に被覆さ
れた実施例1と同一のシース4とからなる。
【0023】ラミネートテープ3は、金属層30の両面
に融着樹脂層311、312がそれぞれ接着され、その
周方向の両端の重ね合せ部31a、31b で接合さ
れ、管状に形成されている。この光ファイバケーブル
は、ラミネートテープ3が難融着樹脂層52が被覆され
ていない点を除いて、他は実施例1の光ファイバケーブ
ルと同じものである。
【0024】(評価) (1)実施例1及び比較例のケーブルを用いて、常温、
100mm/min の速度でピーリング剥離試験を行った。
図3に示す実施例1のケーブルでは、ラミネートテープ
5の第2の耐水性融着樹脂層511を介した金属層50
と難融着樹脂層52との剥離強度が0.625kg/cm以
上、第1の耐水性融着樹脂層512を介したシース4と
金属層50との剥離強度が5.0kg/cm以上、ラミネー
トテープ5の重ね合わせ部における、第2の耐水性融着
樹脂層511a、難融着樹脂層52a、第1の耐水性融
着樹脂層512aを介した金属層同士50、50間の剥
離強度が4.0kg/cm以上であった。しかし、難融着樹
脂層52と吸水テープ2とは実質的に接着していなかっ
たので、簡単に剥がれ、ほとんど力を要しなかった。
【0025】一方、図5に示す比較例のケーブルは、第
1の耐水性融着樹脂層311を介したシース4と金属層
30との剥離強度が2.0kg/cm以上であった。そし
て、融着層312を介した金属層30と吸水テープ2と
の剥離強度は1kg/cm以上であった。 (2)実施例1及び比較例のケーブルを用いて、常温
下、直線状態から半径が10×D(Dはケーブルの外
径)になるように湾曲させる屈曲試験を10回以上行っ
た。
【0026】実施例1の光ファイバケーブルは良好な可
撓性を有していた。一方、比較例のケーブルはケーブル
の外周部に蛇腹状のしわを生じ、可撓性が充分でなかっ
た。 (3)実施例2の光ファイバケーブルについて、(1)
〜(2)の試験を行った所、実施例1とほぼ同程度の特
性が得られた。 (4)実施例3のラミネートシースケーブルについて、
(1)〜(2)の試験を行った所、実施例とほぼ同程度
の特性が得られた。
【0027】(1)〜(4)の各評価により、実施例
1、2および3のケーブルは、比較例の光ファイバケー
ブルと比較して、ラミネートテープが吸水テープと接着
せず、ケーブルを湾曲した際、ケーブルコアが内部で滑
りを生じ、外被の伸縮応力が局所に集中しないため、良
好な可撓性を有していることがわかった。また、実施例
1、2および3のケーブルでは、ラミネートテープのシ
ースで被覆され、ラミネートテープとシースが良好に接
着されており、ケーブルコアを強固に保守できることが
わかる。
【0028】この他、実施例1、2の光ファイバケーブ
ルでは、金属層の両面に接着された融着樹脂層が耐水性
に優れたものであるため・ケーブル内に侵入した水分お
よび外部から侵入する水が金属層と接触することはな
く、水素ガスを発生させない。このため・、第2の耐水
性融着樹脂層がある場合、無い場合と比較して水素発生
量を1/1000程度以下にでき、これらの光ファイバ
ケーブルでは水による伝送障害を有効に防止できること
がわかった。
【0029】また、実施例3のラミネートシースケーブ
ルでは、実施例1、2の光ファイバケーブルと同様に、
ケーブル内に侵入した水分および外部から侵入しする水
が金属層と接触しないので、この金属層の腐食を長期に
亘って防止でき、耐電圧特性が悪化するおそれがなくな
った。なお、本発明は、難融着樹脂層としてHDPEに
替えポリエステル(融点約250℃)5〜100μmを
用い、且つ第2の耐水性融着樹脂層をEAAに替えEV
A20〜100μmを採用することができる等、その趣
旨を逸脱しない範囲において、当業者の有する知識に基
づき様々な変更を加えた形態で構成可能である。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
シース形成時にケーブルコアを強固に保守できる一方、
金属層と吸水テープおよびケーブルコアの固着あるいは
金属層とケーブルコアの固着を防止でき、可撓性に優
れ、布設作業を容易に行うことができると共に、ケーブ
ル同志の接続等の接続に際し、ケーブルと端部の被覆部
を取除く作業を容易に行うことができ、さらに、光ファ
イバーブルにおいては、水による伝送障害を防止でき、
また、金属導体からなるケーブルコアを有するラミネー
トシースケーブルにおいては、長期に亘って耐電圧性を
維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のケーブルの断面図である。
【図2】実施例のケーブルに係るラミネートテープの断
面図である。
【図3】実施例のケーブルの拡大断面図である。
【図4】従来のケーブルに係るラミネートテープの断面
図である。
【図5】従来のケーブルの拡大断面図である。
【符号の説明】
1…ケーブルコア 2…吸水テープ 4…シース 5…ラミネートテープ 50…金属層 511…第2の耐水性融着樹脂層 52…難融着層 512…第1の耐水性融着樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保苅 和男 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 馬場 宏 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社横浜製作所内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス製光ファイバを集合して構成された
    ケーブルコアと、該ケーブルコアの外周を被覆するラミ
    ネートテープと、該ラミネートテープの外周を被覆する
    樹脂製シースをもつラミネートシース光ファイバケーブ
    ルであって、該ラミネートテープは、水素より大きいイ
    オン化傾向の金属よりなる金属層と、該金属層の少なく
    とも該シースと対向する側に接着された第1の耐水性融
    着樹脂層と、該金属層の少なくとも該ケーブルコアと対
    向する側に接着された第2の耐水性融着樹脂層と、該第
    2の耐水性融着樹脂層を介して接着された該第2の耐水
    性融着樹脂層の融点より高い融点をもつ難融着樹脂層と
    からなることを特徴とするラミネートシース光ファイバ
    ケーブル。
  2. 【請求項2】金属導体を集合して構成されたケーブルコ
    アと、該ケーブルコアの外周に螺旋状あるいは縦添えに
    巻かれた吸水テープと、該吸水テープの外周を被覆する
    ラミネートテープと、該ラミネートテープの外周を被覆
    する樹脂製シースをもつラミネートシースケーブルであ
    って、該ラミネートテープは、水素より大きいイオン化
    傾向の金属よりなる金属層と、該金属層の少なくとも該
    シースと対向する側に接着された第1の耐水性融着樹脂
    層と、該金属層の少なくとも該ケーブルコアと対向する
    側に接着された第2の耐水性融着樹脂層と、該第2の耐
    水性融着樹脂層を介して接着された該第2の耐水性融着
    樹脂層の融点より高い融点をもつ難融着樹脂層とからな
    ることを特徴とするラミネートシースケーブル。
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