JP2690419B2 - 単結晶の育成方法及びその装置 - Google Patents
単結晶の育成方法及びその装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Si、Ge等の半導体、Ga
As,InP等のIII-V 族化合物半導体、CdTe等のII-VI 族化
合物半導体、BSO,LBO 等の酸化物などの単結晶を垂直ブ
リッジマン方法又はグラジエントフリージング法により
育成する方法及びその装置に関する。
As,InP等のIII-V 族化合物半導体、CdTe等のII-VI 族化
合物半導体、BSO,LBO 等の酸化物などの単結晶を垂直ブ
リッジマン方法又はグラジエントフリージング法により
育成する方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記の単結晶は、従来、垂直ブリッジマ
ン法、水平ブリッジマン法、グラジエントフリージング
法、引き上げ法などにより育成されてきた。垂直ブリッ
ジマン法は、原料融液を収容した縦型容器を温度勾配炉
内に配置し、該容器を下方に移動することにより原料融
液を下方から冷却固化して単結晶を育成する方法であ
る。グラジエントフリージング法は、原料融液を収容し
た縦型容器を温度勾配炉内に配置し、炉内の温度分布を
変化させて原料融液を下方から冷却固化する方法であ
る。これらの方法によれば、縦型容器の側壁に沿った円
柱状の単結晶を容易に育成することができる。
ン法、水平ブリッジマン法、グラジエントフリージング
法、引き上げ法などにより育成されてきた。垂直ブリッ
ジマン法は、原料融液を収容した縦型容器を温度勾配炉
内に配置し、該容器を下方に移動することにより原料融
液を下方から冷却固化して単結晶を育成する方法であ
る。グラジエントフリージング法は、原料融液を収容し
た縦型容器を温度勾配炉内に配置し、炉内の温度分布を
変化させて原料融液を下方から冷却固化する方法であ
る。これらの方法によれば、縦型容器の側壁に沿った円
柱状の単結晶を容易に育成することができる。
【0003】ところで、縦型容器の底部は、種結晶を収
容したり、発生する結晶核の数を制限して単結晶の育成
を図る目的で、一般に逆円錐形としたり、その先端に細
管を付設した形状を採用している。そして、これらの縦
型容器を支持する方法としては、容器の安定支持のため
に、容器の底全体を収容するサセプタが一般に使用され
ている。この種のサセプタは、容器の底部からの熱流を
促進し、容器内にも縦方向の熱流の形成を促進するた
め、良質の結晶の育成に適している。従って、サセプタ
の材質は、熱伝導性の良いものが使用される。
容したり、発生する結晶核の数を制限して単結晶の育成
を図る目的で、一般に逆円錐形としたり、その先端に細
管を付設した形状を採用している。そして、これらの縦
型容器を支持する方法としては、容器の安定支持のため
に、容器の底全体を収容するサセプタが一般に使用され
ている。この種のサセプタは、容器の底部からの熱流を
促進し、容器内にも縦方向の熱流の形成を促進するた
め、良質の結晶の育成に適している。従って、サセプタ
の材質は、熱伝導性の良いものが使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のサセプ
タは、縦型容器の逆円錐形部分の融液が固化する時、即
ち、成長結晶の直径を増加させる工程において、図3の
矢印ように、熱流がサセプタを介して流れるため、固液
界面が点線のように凹状態になる。即ち、サセプタによ
る均熱効果が奏されて、凹状の固液界面が形成される。
結晶成長において固液界面が凹状態になると、容器壁近
くで発生する結晶粒界が成長結晶に取り込まれ、単結晶
化を阻害する原因となる。また、この部分には、小傾角
粒界が多数発生する。他方、縦型容器を上方で支持し、
サセプタを使用しない場合や、サセプタを熱伝導性の低
い材質で作る場合は、縦方向の熱流が小さくなり、ま
た、固液界面で発生する固化熱の影響もあり、固液界面
は凹になり易い。上記の方法において、固液界面の凹状
態を回避するためには、成長速度を小さくし、凝固熱の
発生を小さく抑えるか、ヒータや断熱材等の炉内構造及
び最適温度プロファイルを最適化することによっても可
能であるが、一般的には困難である。そこで、本発明
は、上記の問題点を解消し、成長結晶の直径を増加させ
る工程及び直胴部を形成する工程を含め、固液界面を常
時凸状態に維持することにより、結晶欠陥の混入を防止
し、良質の単結晶の育成を可能にする育成方法及びその
装置を提供しようとするものである。
タは、縦型容器の逆円錐形部分の融液が固化する時、即
ち、成長結晶の直径を増加させる工程において、図3の
矢印ように、熱流がサセプタを介して流れるため、固液
界面が点線のように凹状態になる。即ち、サセプタによ
る均熱効果が奏されて、凹状の固液界面が形成される。
結晶成長において固液界面が凹状態になると、容器壁近
くで発生する結晶粒界が成長結晶に取り込まれ、単結晶
化を阻害する原因となる。また、この部分には、小傾角
粒界が多数発生する。他方、縦型容器を上方で支持し、
サセプタを使用しない場合や、サセプタを熱伝導性の低
い材質で作る場合は、縦方向の熱流が小さくなり、ま
た、固液界面で発生する固化熱の影響もあり、固液界面
は凹になり易い。上記の方法において、固液界面の凹状
態を回避するためには、成長速度を小さくし、凝固熱の
発生を小さく抑えるか、ヒータや断熱材等の炉内構造及
び最適温度プロファイルを最適化することによっても可
能であるが、一般的には困難である。そこで、本発明
は、上記の問題点を解消し、成長結晶の直径を増加させ
る工程及び直胴部を形成する工程を含め、固液界面を常
時凸状態に維持することにより、結晶欠陥の混入を防止
し、良質の単結晶の育成を可能にする育成方法及びその
装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、逆円錐形底部
の先端に小さな円筒形突出部を設けた縦型容器に原料を
収容し、温度勾配炉内で下方より冷却固化して単結晶を
育成する垂直ブリッジマン方法又はグラジエントフリー
ジング法において、固液界面が縦型容器の直胴部に至る
までは、上記円筒形突出部を支持棒に固定して縦型容器
を支持し、逆円錐形底部を実質的に露出した状態に保持
し、次いで、直胴部形成工程においては、支持台の上面
で逆円錐形底部を受けて該底部から支持台を介して熱を
放散させることを特徴とする単結晶の育成方法、及び、
縦型容器の逆円錐形底部の先端に小さな円筒形突出部を
設け、該縦型容器を温度勾配炉内に降下可能に配置した
垂直ブリッジマン装置又はグラジエントフリージング装
置において、上記円筒形突出部を嵌合させて縦型容器を
支持するための凹部を上端に設けた支持棒と、該支持棒
用の貫通孔を有し、上記逆円錐形底部の外面と接触可能
な受面を有する支持台とを備え、該支持棒及び該支持台
に独立した昇降手段を付設したことを特徴とする単結晶
の育成装置である。
の先端に小さな円筒形突出部を設けた縦型容器に原料を
収容し、温度勾配炉内で下方より冷却固化して単結晶を
育成する垂直ブリッジマン方法又はグラジエントフリー
ジング法において、固液界面が縦型容器の直胴部に至る
までは、上記円筒形突出部を支持棒に固定して縦型容器
を支持し、逆円錐形底部を実質的に露出した状態に保持
し、次いで、直胴部形成工程においては、支持台の上面
で逆円錐形底部を受けて該底部から支持台を介して熱を
放散させることを特徴とする単結晶の育成方法、及び、
縦型容器の逆円錐形底部の先端に小さな円筒形突出部を
設け、該縦型容器を温度勾配炉内に降下可能に配置した
垂直ブリッジマン装置又はグラジエントフリージング装
置において、上記円筒形突出部を嵌合させて縦型容器を
支持するための凹部を上端に設けた支持棒と、該支持棒
用の貫通孔を有し、上記逆円錐形底部の外面と接触可能
な受面を有する支持台とを備え、該支持棒及び該支持台
に独立した昇降手段を付設したことを特徴とする単結晶
の育成装置である。
【0006】
【作用】本発明者等は、図3のような、縦型容器の逆円
錐形底部全体を熱伝導性の良いサセプタで支持する場合
に、図中実線のように熱流が流れて、固液界面が点線の
凹状態を示すことを確認し、次いで、図4のような、逆
円錐形底部に突出させた細管のみを熱伝導性の良い支持
棒で支持して固液界面を調べたところ、熱流は実線のよ
うに支持棒を介して流れ、固液界面は点線のように凸状
態を示すことを見いだした。このように固液界面を凸状
態に保持すると、容器壁付近で発生する結晶欠陥の成長
結晶への侵入を防止することができる。しかし、上記細
管を支持する支持棒を介して下方に流れる熱流が小さい
ために、成長結晶の直胴部形成工程では凝固熱を有効に
下方に逃がすことができず、固液界面が凹状態になる危
険性が高く、結晶欠陥の侵入を確実に防止することが困
難であった。その際に、容器の下降速度、即ち、結晶の
成長速度を小さくして凝固熱の発生を抑えれば、多結晶
化の防止はある程度防ぐことができるが、必ずしも十分
でないし、生産性を著しく損なう。
錐形底部全体を熱伝導性の良いサセプタで支持する場合
に、図中実線のように熱流が流れて、固液界面が点線の
凹状態を示すことを確認し、次いで、図4のような、逆
円錐形底部に突出させた細管のみを熱伝導性の良い支持
棒で支持して固液界面を調べたところ、熱流は実線のよ
うに支持棒を介して流れ、固液界面は点線のように凸状
態を示すことを見いだした。このように固液界面を凸状
態に保持すると、容器壁付近で発生する結晶欠陥の成長
結晶への侵入を防止することができる。しかし、上記細
管を支持する支持棒を介して下方に流れる熱流が小さい
ために、成長結晶の直胴部形成工程では凝固熱を有効に
下方に逃がすことができず、固液界面が凹状態になる危
険性が高く、結晶欠陥の侵入を確実に防止することが困
難であった。その際に、容器の下降速度、即ち、結晶の
成長速度を小さくして凝固熱の発生を抑えれば、多結晶
化の防止はある程度防ぐことができるが、必ずしも十分
でないし、生産性を著しく損なう。
【0007】そこで、本発明者等は、図3と図4の長所
を生かして、図1のブリッジマン装置を発明するに至っ
た。図1は、本発明の1具体例であるブリッジマン装置
の断面図である。縦型容器1は逆円錐形底部2の先端に
小さな円筒形突出部3を有し、縦型容器1を支持する支
持棒4の上端には該円筒形突出部3と嵌合する凹部5を
設け、上記逆円錐形底部2の外面を接触して支持するた
めに、支持台6に受面7を設け、かつ、支持台6には支
持棒4を通すための貫通孔8を設け、支持棒4と支持台
6を独立して昇降回転する手段(図示せず)を付設す
る。これらの周囲にはヒータ11〜14を配置して温度
勾配炉を形成し、断熱材16で内張りしたチャンバー1
5に収容する。
を生かして、図1のブリッジマン装置を発明するに至っ
た。図1は、本発明の1具体例であるブリッジマン装置
の断面図である。縦型容器1は逆円錐形底部2の先端に
小さな円筒形突出部3を有し、縦型容器1を支持する支
持棒4の上端には該円筒形突出部3と嵌合する凹部5を
設け、上記逆円錐形底部2の外面を接触して支持するた
めに、支持台6に受面7を設け、かつ、支持台6には支
持棒4を通すための貫通孔8を設け、支持棒4と支持台
6を独立して昇降回転する手段(図示せず)を付設す
る。これらの周囲にはヒータ11〜14を配置して温度
勾配炉を形成し、断熱材16で内張りしたチャンバー1
5に収容する。
【0008】次に、図1のブリッジマン装置を使用して
単結晶を育成する方法を説明する。縦型容器1内に原料
融液9を収容し、必要に応じて液体封止剤を収容する
か、容器の上端を閉じ、その周囲のヒータ11〜14に
より軸方向に所定の温度勾配を形成し、支持台6を図1
のように縦型容器1から下方に離した状態で、支持棒4
を回転させながら徐々に下方に移動することにより、原
料融液10を下部より冷却固化し、固液界面が円筒形突
出部3から逆円錐形底部2に至り、図1のように成長結
晶の直径を増加させる。この間、固液界面で発生する凝
固熱を含めて、熱流は主に円筒形突出部3を経て支持棒
4に流れるため、固液界面は図のように凸状態を示す。
固液界面が縦型容器1の直胴部に到達する前後で、支持
台6を上方に上げて縦型容器1の逆円錐形底部2の外面
を接触させて図2の状態を保ち、支持台6と支持棒4を
一体として回転させながら徐々に下方に移動して結晶の
直胴部を形成する。
単結晶を育成する方法を説明する。縦型容器1内に原料
融液9を収容し、必要に応じて液体封止剤を収容する
か、容器の上端を閉じ、その周囲のヒータ11〜14に
より軸方向に所定の温度勾配を形成し、支持台6を図1
のように縦型容器1から下方に離した状態で、支持棒4
を回転させながら徐々に下方に移動することにより、原
料融液10を下部より冷却固化し、固液界面が円筒形突
出部3から逆円錐形底部2に至り、図1のように成長結
晶の直径を増加させる。この間、固液界面で発生する凝
固熱を含めて、熱流は主に円筒形突出部3を経て支持棒
4に流れるため、固液界面は図のように凸状態を示す。
固液界面が縦型容器1の直胴部に到達する前後で、支持
台6を上方に上げて縦型容器1の逆円錐形底部2の外面
を接触させて図2の状態を保ち、支持台6と支持棒4を
一体として回転させながら徐々に下方に移動して結晶の
直胴部を形成する。
【0009】このようにして、成長結晶の固液界面の直
径が比較的小さく、熱流が少ないときには、支持台6を
縦型容器1から下方に離した状態に保ち、その後、成長
結晶の直胴部を形成するときには、支持台6を縦型容器
1の逆円錐形底部2に接触させることにより、支持台6
及び支持棒4を介して多量の熱流を下方に逃がし、常時
固液界面を凸状態に維持することができる。その結果、
結晶欠陥の混入が防止され、成長速度を落すことなく、
良質の単結晶を容易に育成することが可能になった。以
上、図1の装置をブリッジマン装置として説明したが、
グラジエントフリージング法を実施するためには、図1
の装置において、縦型容器1を固定し、ヒータ11〜1
4により形成される温度勾配を変化させることにより、
原料融液を下方より冷却固化して単結晶を育成すること
により、ブリッジマン法と同様に単結晶を製造すること
が可能である。
径が比較的小さく、熱流が少ないときには、支持台6を
縦型容器1から下方に離した状態に保ち、その後、成長
結晶の直胴部を形成するときには、支持台6を縦型容器
1の逆円錐形底部2に接触させることにより、支持台6
及び支持棒4を介して多量の熱流を下方に逃がし、常時
固液界面を凸状態に維持することができる。その結果、
結晶欠陥の混入が防止され、成長速度を落すことなく、
良質の単結晶を容易に育成することが可能になった。以
上、図1の装置をブリッジマン装置として説明したが、
グラジエントフリージング法を実施するためには、図1
の装置において、縦型容器1を固定し、ヒータ11〜1
4により形成される温度勾配を変化させることにより、
原料融液を下方より冷却固化して単結晶を育成すること
により、ブリッジマン法と同様に単結晶を製造すること
が可能である。
【0010】
【実施例】図1の装置を使用してCdTe単結晶を育成
した。直径36mmの石英製ルツボに400gのCdT
e多結晶を投入し、ルツボ内を1×10-6Torrまで
排気してから、ルツボを石英製キャップで蓋をした。こ
のルツボの下方突出部をモリブデン製支持棒先端の凹部
に嵌合し、カーボン製支持台から離した状態でルツボを
チャンバ中央に配置した。そして、4つのヒータで炉内
に縦方向の温度勾配を形成し、まず、炉内の高温部にル
ツボを置いて原料を溶融した。次いで、℃/mmの温度
勾配の中を3mm/hrの下降速度でルツボを下方に移
動して結晶成長を行い、結晶の固液界面がルツボの直胴
部に進んだときに、支持台を上方に移動してルツボ底部
と接触させ、その状態を保持しながら3mm/hrの下
降速度でルツボを下方に移動して結晶の直胴部を形成し
た。得られたCdTe結晶は、従来、増径部で多く見ら
れた小斜角粒界を全く確認することができず、結晶性に
優れた良質のCdTe単結晶を得ることができた。ま
た、成長縞から固液界面の形状が常時凸状態にあったこ
とが確認された。
した。直径36mmの石英製ルツボに400gのCdT
e多結晶を投入し、ルツボ内を1×10-6Torrまで
排気してから、ルツボを石英製キャップで蓋をした。こ
のルツボの下方突出部をモリブデン製支持棒先端の凹部
に嵌合し、カーボン製支持台から離した状態でルツボを
チャンバ中央に配置した。そして、4つのヒータで炉内
に縦方向の温度勾配を形成し、まず、炉内の高温部にル
ツボを置いて原料を溶融した。次いで、℃/mmの温度
勾配の中を3mm/hrの下降速度でルツボを下方に移
動して結晶成長を行い、結晶の固液界面がルツボの直胴
部に進んだときに、支持台を上方に移動してルツボ底部
と接触させ、その状態を保持しながら3mm/hrの下
降速度でルツボを下方に移動して結晶の直胴部を形成し
た。得られたCdTe結晶は、従来、増径部で多く見ら
れた小斜角粒界を全く確認することができず、結晶性に
優れた良質のCdTe単結晶を得ることができた。ま
た、成長縞から固液界面の形状が常時凸状態にあったこ
とが確認された。
【0011】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、固液界面の形状を常に上に凸の状態を保持するこ
とができ、その結果、結晶欠陥の侵入が防止され、結晶
性に優れた単結晶を歩留り良く育成することができるよ
うになった。
より、固液界面の形状を常に上に凸の状態を保持するこ
とができ、その結果、結晶欠陥の侵入が防止され、結晶
性に優れた単結晶を歩留り良く育成することができるよ
うになった。
【図1】本発明の1具体例であるブリッジマン装置の断
面図である。
面図である。
【図2】図1の装置で結晶の直胴部を形成するときの、
支持台と縦型容器の位置関係を示した図である。
支持台と縦型容器の位置関係を示した図である。
【図3】縦型容器の底部全体をサセプタで支持するとき
の、熱流の流れと固液界面の関係を示した説明図であ
る。
の、熱流の流れと固液界面の関係を示した説明図であ
る。
【図4】縦型容器底部先端の突出部のみを支持棒で支持
するときの、熱流の流れと固液界面の関係を示した説明
図である。
するときの、熱流の流れと固液界面の関係を示した説明
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 逆円錐形底部の先端に小さな円筒形突出
部を設けた縦型容器に原料を収容し、温度勾配炉内で下
方より冷却固化して単結晶を育成する垂直ブリッジマン
方法又はグラジエントフリージング法において、固液界
面が縦型容器の直胴部に至るまでは、上記円筒形突出部
を支持棒に固定して縦型容器を支持し、逆円錐形底部を
実質的に露出した状態に保持し、次いで、直胴部形成工
程においては、支持台の上面で逆円錐形底部を受けて該
底部から支持台を介して熱を放散させることを特徴とす
る単結晶の育成方法。 - 【請求項2】 縦型容器の逆円錐形底部の先端に小さな
円筒形突出部を設け、該縦型容器を温度勾配炉内に降下
可能に配置した垂直ブリッジマン装置又はグラジエント
フリージング装置において、上記円筒形突出部を嵌合さ
せて縦型容器を支持するための凹部を上端に設けた支持
棒と、該支持棒用の貫通孔を有し、上記逆円錐形底部の
外面と接触可能な受面を有する支持台とを備え、該支持
棒及び該支持台に独立した昇降手段を付設したことを特
徴とする単結晶の育成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25915391A JP2690419B2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 単結晶の育成方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25915391A JP2690419B2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 単結晶の育成方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0597566A JPH0597566A (ja) | 1993-04-20 |
JP2690419B2 true JP2690419B2 (ja) | 1997-12-10 |
Family
ID=17330079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25915391A Expired - Fee Related JP2690419B2 (ja) | 1991-10-07 | 1991-10-07 | 単結晶の育成方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2690419B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105121064A (zh) * | 2013-04-10 | 2015-12-02 | 斯奈克玛 | 单晶熔炼模具 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US5679151A (en) * | 1995-03-16 | 1997-10-21 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Method for growing single crystal |
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