JP2689980B2 - シーク制御方法 - Google Patents
シーク制御方法Info
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- JP2689980B2 JP2689980B2 JP8251006A JP25100696A JP2689980B2 JP 2689980 B2 JP2689980 B2 JP 2689980B2 JP 8251006 A JP8251006 A JP 8251006A JP 25100696 A JP25100696 A JP 25100696A JP 2689980 B2 JP2689980 B2 JP 2689980B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学的ディス
ク、例えば光ディスクに適用される円盤状記録媒体、特
に、情報例えば絶対時間コードが案内溝として記録され
たものに対してデータの記録/再生を行う光学ピックア
ップのシーク動作を制御するシーク制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】光学的ディスクを再生する時のトラッキ
ングエラーの検出方式として3スポット方式、プッシュ
プル方式、ウォブリング方式等が提案されている。3ス
ポット方式では、トラックの両側に2個のサブビームス
ポットが位置し、トラックの中心に主ビームスポットが
位置する関係とし、2個のサブビームの反射光を主光セ
ンサーの両側に配された一対の光センサーに導き、この
一対の光センサーの差出力からトラッキングエラーが検
出される。プッシュプル方式では、トラックの中心にビ
ームが照射され、その反射光が2分割光センサーで検出
され、回折光の偏りに起因する二個の光センサーの差出
力がトラッキングエラーとして検出される。ウォブリン
グ方式としては、スパイラルトラックに対して再生ビー
ムを蛇行させて再生信号と再生ビームを振動させる信号
の同期検波出力からトラッキングエラーが検出される方
式と、トラックの側を所定周波数でウォブリングさせる
方式とがある。ウォブリングは、例えば22.05〔k
Hz〕の正弦波信号によりなされる。 【0003】また、光学的ディスクの回転方式として
は、CAV(角速度一定方式)及びCLV(線速度一定
方式)とがある。CLVは、CAVに比してデータの記
録密度を高くできる反面、光学的ディスクの半径方向の
位置に応じて回転速度を制御するCLVサーボが必要と
される。ディスクの半径方向の位置は、光学ピックアッ
プの動きと連動するポテンショメータ等の位置検出器に
より検出される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】光学ピックアップの位
置を検出するために、ポテンショメータ等の位置検出器
を利用することは、コストの上昇を招き、また、必ずし
も正確に位置検出を行うことができない。別個に位置検
出器を設けずに、再生信号中から光学的ディスク上の光
学ピックアップの位置を検出できることが望ましい。そ
の一つの方法として、時間コードを記録することが考え
られる。しかしながら、時間コードをデータトラック自
体に記録することは、1枚のディスクに記録できる有効
なデータ量を減少させることになる。また、時間コード
を変調して記録する場合、PSK変調を使用することが
考えられる。PSK変調は、図12Aに示すデータの
“1”及び“0”と夫々対応する位相の図12Bに示す
被変調信号を形成する。しかし、被変調信号の位相が不
連続となる問題を有している。 【0005】従って、この発明の目的は、トラッキング
エラーを検出するためのウォブリングトラックが予め形
成された円盤状記録媒体に対して適用されるシーク制御
方法であって、このウォブリングトラックを形成するの
に用いられる偏向制御信号として、アドレス情報を適用
し、位置検出器を使用せず、また、データの冗長度を増
加させることなく、位置情報を得ることを可能とし、こ
のアドレス情報に基づいて目標のデータを記録/再生す
ることができるシーク制御方法を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、光学
ピックアップのシーク動作を制御するシーク制御方法に
おいて、所定周波数を有するウォブリング信号を所定周
波数よりも低い周波数を有するコード化されたアドレス
情報に基づいて変調し、変調した信号と対応してウォブ
リングされて形成された光学的ディスクのウォブリング
トラックから、アドレス情報を抽出し、抽出されたアド
レス情報に基づいて、光学ピックアップのシーク動作を
制御するシーク制御方法である。 【0007】偏向制御信号として、ウォブリング信号を
アドレス情報に基づいて変調した信号が使用される。ウ
ォブリング信号がトラッキングエラーを検出するのに用
いられる。例えば22.05〔kHz〕の周波数の信号で
ある。アドレス情報は、22.05〔kHz〕よりも低い
周波数の例えば75〔Hz〕で変化するCDフォーマット
の絶対時間コードである。アドレス情報が重畳されて
も、偏向制御信号は、全体として、ウォブリング信号の
所定周波数を有する。従って、円盤状記録媒体を再生し
た時に、再生信号中から所定周波数成分のウォブリング
信号を分離でき、更に、所定周波数成分の信号から情報
信号を取り出すことができる。このように、偏向制御信
号がアドレス情報を有するので、アドレス情報に基づい
て、円盤状記録媒体上の所望のデータをシークすること
ができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例につい
て説明する。この説明は、下記の順序に従ってなされ
る。 a.時間コード及び変調規則 b.変調回路 c.プリグルーブの形成 d.ウォブリング信号発生回路 e.ディスク記録/再生回路 f.変形例 【0009】a.時間コード及び変調規則 この一実施例では、スパイラル状のプリグルーブ(案内
溝)をウォブリング(揺動)させて光ディスクに形成す
る場合に、このプリグルーブ自体に時間コードが含まれ
るようになされる。この時間情報としては、CD(コン
パクトディスク)に採用されている絶対時間コードが使
用される。この絶対時間コードは、光ディスクの光学ピ
ックアップの走査位置と1対1に対応しており、光ディ
スクをCLV(線速度一定)方式で回転させる時のディ
スク径の情報を与え、また、データアクセス時のアドレ
ス情報を与える。 【0010】CDには、チャンネルビットで588ビッ
トを1フレームとして信号が記録され、所定の線速度に
おけるフレーム周波数は、7.35〔kHz〕である。C
Dでは、音楽信号以外の情報が記録できるスペース(ユ
ーザーズビット又はサブコード)が用意されている。サ
ブコードは、8個の独立したビット(PQRSTUVW
と称される)からなり、現在は、P及びQの2個のチャ
ンネルが使用されている。1フレーム内には、上記の8
個の独立したビットがEFM変調されて挿入されてい
る。サブコードの各チャンネルは、98フレームに夫々
含まれる98ビットを1ブロックとして構成される。 【0011】音楽信号中及びリードアウトトラックにお
けるチャンネルQのデータ中には、“AMIN”“AS
EC”“AFRAME”と称される絶対時間コードが挿
入されている。絶対時間コードは、プログラム領域のス
タートで「00分00秒00フレーム」とされ、ディス
クのランニングタイムに応じて変化する。上述のフレー
ム周波数からCDでは、(1秒=75フレーム)とされ
ている。絶対時間コードの分、秒、フレームの夫々は、
BCDコードの2桁で表現される。つまり、分及び秒
は、(00〜59)の間で変化し、フレームは、(00
〜74)の間で変化し、合計でBCDコードの6個のキ
ャラクタが用いられる。 【0012】チャンネルコーディングとしてのEFM
(Eight to Fourteen Modulation) は、所定の規則に従
って1シンボル8ビットの信号を各々14ビットに変換
する。EFMにより、占有周波数帯域が狭くなり、クロ
ック成分が多くなり、直流成分が少なくされる。 【0013】一方、プリグルーブをウォブリングさせる
トラッキング方式では、22.05〔kHz〕の正弦波が
用いられる。従って、ウォブリングしたプリグルーブと
してCDフォーマットの絶対時間コードを記録する場合
において、上述の周波数の正弦波信号が安定した位相で
再生できる必要がある。この一実施例では、(22.0
5×2=44.1〔kHz〕)のサンプリング周波数に基
づいて絶対時間コードの変調がなされる。 【0014】絶対時間コードの変化の周波数は75〔H
z〕であるので、44.1〔kHz〕のサンプリング周波
数の場合、1周期内に588サンプルが含まれる。各4
ビットの6個のBCDキャラクタ(合計24ビット)の
絶対時間コードのデータの1ビットに所定数例えば24
サンプル(2×12変調ビット)が割り当てられる。図
4Aに示すように、588サンプル(=1/75
(秒))中の先頭に12サンプルの長さのプリアンブル
が付加され、その後に、(24×24=576)サンプ
ルのデータが続く。 【0015】データビットの“0”、“1”並びにプリ
アンブルの夫々は、図4Bに示すように変調される。デ
ータビット“0”は、24サンプルがハイレベルとロー
レベルとを交互に繰り返す系列(“0”系列)に変調さ
れる。データビット“1”は、24サンプルの第12番
目のサンプルがローレベルからハイレベルとされ、第1
3番目のサンプルがハイレベルからローレベルとされ、
他のサンプルは、データビット“0”と同様の系列
(“1”系列)に変調される。また、プリアンブルは、
3サンプル毎にハイレベルとローレベルとを交互に繰り
返すパターンとされる。データビットの“0”は、DC
フリーの系列に変調される。この系列は、繰り返し周波
数が21.05〔kHz〕であって、トラッキング制御用
の正弦波成分を含んでいる。データビットの“1”と対
応する“1”系列は、やはりDCフリーのもので、ラン
レングスが2サンプルに制限されている。データビット
の“0”と対応する“0”系列の方が“1”系列に比し
てトラッキング制御用の正弦波成分という点で好まし
い。絶対時間コードは、“0”の方が“1”に比して連
続する長さが長くなるので、“0”系列を“1”系列よ
り好ましいパターンとしている。プリアンブルと対応す
る系列もDCフリーであって、(1/75)秒に1回発
生する。 【0016】“1”系列及びプリアンブル系列を実際に
発生させる方法について図5を参照して説明する。
“1”系列の24サンプルは、図5Aに示すように、
“0”系列に対し、第12番目のサンプルで(+1)と
なり、第13番目のサンプルで(−1)となる3値の信
号を加算することで形成される。プリアンブルと対応す
る12サンプルの系列は、図5Bに示すように、“0”
系列に対し、第8番目及び第14番目のサンプルで夫々
(+1)となり、第11番目及び第17番目のサンプル
で夫々(−1)となる信号を加算することで形成され
る。 【0017】b.変調回路 上述のように、データビットの“0”又は“1”の夫々
を所定のパターンの24サンプルの系列に変調する変調
回路の一例を図1に示す。 【0018】図1において、1はフレーム周波数(75
〔Hz〕)のフレームパルスAが供給される入力端子、2
は44.1〔kHz〕の周波数のクロックパルスBが供給
される入力端子である。クロックパルスBの周期をTで
表す。図3A及び図3BがフレームパルスA及びクロッ
クパルスBを夫々示す。クロックパルスBは、Tフリッ
プフロップ3及び12進カウンタ4のクロック入力とさ
れる。Tフリップフロップ3から図3Cに示す周期2T
の“0”系列Cが発生する。これらのTフリップフロッ
プ3及び12進カウンタ4には、フレームパルスAがク
リア入力として供給される。 【0019】SRフリップフロップ5のセット入力とし
てフレームパルスAが供給され、そのリセット入力とし
て12進カウンタ4のキャリー出力が供給される。従っ
て、SRフリップフロップ5の否定出力端子には、図3
Dに示すように、フレームパルスAから12Tの期間で
ローレベルとなるパルス信号Dが得られる。このパルス
信号DがANDゲート6及びエッジ検出回路7に供給さ
れる。ANDゲート6には、クロックパルスBが供給さ
れ、ANDゲート6を介されたクロックパルスが24進
カウンタ8に供給される。24進カウンタ8のキャリー
出力Eにより24進カウンタ8がクリアされると共に、
キャリー出力Eが加算回路9に供給される。 【0020】24進カウンタ8のキャリー出力Eは、図
3Eに示すように、パルス信号Dがハイレベルになって
から24T毎に発生する。また、エッジ検出回路7から
パルス信号Dの立ち上がりエッジに一致したパルス信号
が発生し、このパルス信号が加算回路9に供給される。
従って、加算回路9からのパルス信号Iは、図3Iに示
すように、プリアンブルの12Tの期間の後に24T毎
に発生するものとなる。 【0021】24進カウンタ8の並列出力がデコーダ1
0に供給される。24進カウンタ8の内容が12になる
時に発生するデコーダ10の出力信号が(1) 発生回路1
1に供給され、24進カウンタ8の内容が13になる時
に発生するデコーダ10の出力信号が(−1)発生回路
12に供給される。従って、(1) 発生回路11から図3
Fに示すように、1のレベルのパルス信号Fが発生し、
(−1)発生回路12から図3Gに示すように(−1)
のレベルのパルス信号Gが発生する。これらのパルス信
号F及びGが加算回路13により加算され、加算回路1
3の出力信号が加算回路14に供給される。加算回路1
4には、Tフリップフロップ3からの“0”系列Cが供
給されるので、加算回路14の出力信号が“1”系列と
なる。 【0022】これらの“0”系列及び“1”系列がスイ
ッチ回路15の二つの入力端子に夫々供給される。スイ
ッチ回路15は、切り替え信号発生回路18からの切り
替え信号Kにより制御され、スイッチ回路15からのデ
ータが合成回路20に供給される。合成回路20は、5
88サンプル毎に12サンプルのプリアンブルを付加す
る。プリアンブルは、フレームパルスAが供給される3
値論理信号発生回路16及び加算回路17により形成さ
れる。3値論理信号発生回路16は、図3Hに示すよう
に、フレームパルスAと同期して(0100-100100-10)の3
値のパルス信号Hを発生する。このパルス信号Hと
“0”系列Cとが加算回路17に供給され、加算回路1
7からプリアンブルが得られる。合成回路20の出力端
子21には、変調された系列が得られる。 【0023】19は、フレームパルスAに基づいてCD
フォーマットの絶対時間コードを発生する絶対時間カウ
ンタである。図2は、絶対時間カウンタ19の構成を示
し、フレーム、秒、分の夫々が2つのBCDからなる。
図2は、「28分34秒63フレーム」の例を示してお
り、この場合では、「(0010)(1000)(0011)(0100)(0110)
(0011)」のBCDの6キャラクタが発生している。絶対
時間カウンタ19からの絶対時間コードが切り替え信号
発生回路18に供給される。切り替え信号発生回路18
では、パルス信号Iと同期して図3Jに示すように、絶
対時間コードの各データビットが取り込まれ、データビ
ットが“0”でローレベル、データビットが“1”でハ
イレベルの切り替え信号K(図3K)が形成される。切
り替え信号Kがローレベルの時に“0”系列がスイッチ
回路15により選択されると共に、切り替え信号Kがハ
イレベルの時に“1”系列がスイッチ回路15により選
択される。 【0024】c.プリグルーブの形成 光ディスクにプリグルーブを形成するためのカッティン
グシステムを図6に示す。図6において、25がガラス
円板を示し、ガラス円板25上にフォトレジスト26が
塗布されている。ガラス円板25は、スピンドルモータ
27によってCLVで回転される。28は、記録レーザ
例えばアルゴンイオンレーザである。記録レーザ28か
らのレーザビームが破線で囲んだ光学ピックアップ29
のガルバノミラー30で反射され、対物レンズ31を介
してフォトレジスト26に照射される。ガルバノミラー
30がガルバノモータ32によって回動されることで、
径方向にレーザビームがウォブリングされる。 【0025】ガルバノモータ32には、ミラードライバ
33からのドライブ信号が供給される。ミラードライバ
33には、ウォブリング信号発生回路34からウォブリ
ング信号が供給される。ウォブリング信号発生回路34
は、前述せる変調回路と帯域制限用フィルタとから構成
されている。フォトレジスト26には、スパイラル状で
且つウォブリングしたプリグルーブがレーザビームによ
り露光される。 【0026】図7において、は光学的にカッティング
されたガラスマスターを示し、現像すると、で示すよ
うにフォトレジスト26にプリグルーブと対応する凹部
が形成される。次に、フォトレジスト26上にアルミニ
ウム35が蒸着される()。更に、ニッケルメッキ3
6が施され()、ニッケルメッキ36をはがすことで
メタルマスターが作製される()。このメタルマスタ
ーからスタンパーが作られ、スタンパーによるインジェ
クションモールド、記録層形成及び保護膜付加の工程を
経て光ディスク41が製造される()。光ディスク4
1は、ポリカーボネート基板37と記録層38と透明保
護膜39とを有し、記録層38には、プリグルーブ40
が形成されている。必要に応じて光ディスク41は、貼
り合わせ構造とされ、両面記録が可能とされる。 【0027】記録層38は、追記型(WORM)光ディ
スクの場合では、SbSe、BiTe等の材料からな
り、消去可能な光ディスク例えば光磁気ディスクの場合
には、TbFeCo等の材料からなる。また、結晶−ア
モルファスの相変化を利用する相変化型の光ディスクに
対してもこの発明は適用できる。プリグルーブ40は、
U溝又はV溝とされ、プリグルーブ40上又はプリグル
ーブ同士の間の領域にピットが形成される。図8は、光
ディスク41に形成されたプリグルーブ40の一部を示
している。光ディスク41の径は、CDと同一とされて
いる。 【0028】d.ウォブリング信号発生回路 図9は、ウォブリング信号発生回路を示し、45は、前
述の図1に示す変調回路である。変調回路45からは、
CDフォーマットの絶対時間コードで変調されたパルス
列が発生する。このパルス列は、22.05〔kHz〕の
繰り返し周波数を基本的に有しており、パルス列がフィ
ルタを介されることで帯域制限がなされる。低域側に向
かう帯域制限は、トラッキングエラー信号に対する妨害
を抑えるために必要であり、高域側に向かう帯域制限
は、EFM変調信号(再生データ)に対する妨害を抑え
るために必要である。 【0029】変調回路45に接続されたディジタルハイ
パスフィルタ46は、低域側に関しての帯域制限を行う
ために設けられており、図10において、50で示す周
波数特性を有している。図10中、fnは22.05
〔kHz〕、fsは44.1〔kHz〕を夫々表している。 【0030】ディジタルハイパスフィルタ46の出力信
号がディジタルローパスフィルタ47に供給される。こ
のディジタルローパスフィルタ47は、図10において
51で示す周波数特性を有している。ディジタルローパ
スフィルタ47としては、オーバーサンプリングを用い
た構成が使用される。ディジタルローパスフィルタ47
の出力信号がD/A変換器48に供給される。D/A変
換器48は、パルス信号のハイレベル及びローレベルを
夫々適切な値の直流電圧に変換する。D/A変換器48
の出力信号がアナログローパスフィルタ49に供給され
る。このアナログローパスフィルタ49からウォブリン
グ信号が発生する。このウォブリング信号がミラードラ
イバ33(図6参照)に供給される。 【0031】e.ディスク記録/再生回路 図11にディスク記録/再生回路の一例を示す。CDと
同一のサイズの光ディスク41がスピンドルモータ55
によってCLVで回動される。光学ピックアップ29と
しては、種々の構造のものが知られているがこの例で
は、フォーカス調整部及びトラッキング制御部の両者が
組込まれた光学ピックアップが用いられている。 【0032】光学ピックアップ29は、半導体レーザ5
6、コリメートレンズ57、ビームスプリッタ58、1/
4 波長板59、対物レンズ60、対物レンズ60を動か
すコイル及びマグネットからなるアクチュエータ61、
ビームスプリッタ58からのレーザビームが円筒レンズ
62を介して与えられる光センサー63から構成されて
いる。半導体レーザ56には、記録/再生切り替えスイ
ッチ64を介してドライブ信号が供給される。 【0033】端子65からの記録データが記録回路66
に供給され、記録回路66からの記録信号が記録/再生
切り替えスイッチ64の記録側端子rを通じて半導体レ
ーザ56に供給される。記録回路66には、誤り訂正符
号の冗長コードを付加する回路、EFM変調回路、記録
タイミング制御回路等が設けられている。光ディスク4
1の再生時では、記録/再生切り替えスイッチ64の再
生側端子pを介して所定の直流電圧67が半導体レーザ
56に供給される。 【0034】光ディスク41からの戻りビームがビーム
スプリッタ58及び円筒レンズ62を介して光センサー
63に照射される。光センサー63は、4分割ディテク
タの構成とされている。光センサー63の各センサーの
出力信号をA、B、C、Dとすると、加算回路68によ
り〔(A+B)+(C+D)〕で表されるメインの再生
信号が形成され、減算回路69により〔(A+D)−
(B+C)〕で表されるフォーカスエラー信号が形成さ
れる。このフォーカスエラー信号がフォーカスサーボ回
路70に供給され、アクチュエータ61に対してフォー
カスサーボ用の制御信号が供給される。 【0035】加算回路68からのメインの再生信号が波
形整形回路71及びバンドパスフィルタ72に供給され
る。波形整形回路71において、再生信号がパルス信号
に変換され、このパルス信号がEFM復調回路73に供
給される。EFM復調回路73からの再生信号がデータ
処理回路74に供給される。データ処理回路74から得
られた再生データが光ディスクドライブ装置とコンピュ
ータの間に設けられた光ディスク制御回路に供給され
る。 【0036】バンドパスフィルタ72は、(22.05
〔kHz〕±900〔Hz〕)の通過帯域を有し、プリグル
ーブと対応した再生信号の成分がバンドパスフィルタ7
2により分離され、バンドパスフィルタ72の出力信号
が同期検波回路75及び波形整形回路79に供給され
る。同期検波回路75には、端子76から22.05
〔kHz〕の正弦波信号が供給される。同期検波回路75
の出力信号がローパスフィルタ77に供給され、ローパ
スフィルタ77からトラッキングエラー信号が取り出さ
れる。このトラッキングエラー信号がトラッキングサー
ボ回路78に供給され、トラッキングサーボ回路78か
らアクチュエータ61に対してトラッキング制御信号が
与えられる。 【0037】波形整形回路79により、CDフォーマッ
トの絶対時間コードで変調されたパルス列が得られる。
このパルス列が復調回路80に供給され、復調回路80
において、パルス列が絶対時間コードのデータビットに
復調される。復調回路80から得られる絶対時間コード
が光ディスクドライブ装置のシステムコントローラ(図
示せず)に供給され、スピンドルモータ55のCLVサ
ーボ、シーク動作時の光ヘッドの走査位置の制御等に用
いられる。 【0038】上述のこの発明の一実施例は、コード化さ
れた情報信号の周波数(75Hz)がウォブリング信号の
周波数(22.5kHz)よりも充分低い周波数であるの
で、トラッキング制御用のウォブリング信号とコード化
された情報信号との分離が容易となり、従って、トラッ
キング制御に対して支障を生じることなく、情報信号を
多重化することができる。 【0039】f.変形例 この発明は、CDフォーマットのタイムコードに限ら
ず、他のSMPTE等の時間コード或いは時間コード以
外のディジタルデータを変調して記録する場合に対して
適用することができる。 【0040】また、この発明は、光ディスクのプリグル
ーブの信号以外の他の信号に対して時間コード等の情報
を重畳するようにしても良い。 【0041】 【発明の効果】この発明に依れば、予め円盤状記録媒体
上にトラッキングエラーを検出するためのウォブリング
トラックが形成されており、このウォブリングトラック
を形成するための偏向制御信号として、アドレス情報に
基づいて変調された信号を使用することによって、デー
タトラックの冗長度を増すことなくアドレス情報が記録
され、このようなディスクを記録/再生するときに、ア
ドレス情報に基づいて目標のデータをシークすることが
できる。
ク、例えば光ディスクに適用される円盤状記録媒体、特
に、情報例えば絶対時間コードが案内溝として記録され
たものに対してデータの記録/再生を行う光学ピックア
ップのシーク動作を制御するシーク制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】光学的ディスクを再生する時のトラッキ
ングエラーの検出方式として3スポット方式、プッシュ
プル方式、ウォブリング方式等が提案されている。3ス
ポット方式では、トラックの両側に2個のサブビームス
ポットが位置し、トラックの中心に主ビームスポットが
位置する関係とし、2個のサブビームの反射光を主光セ
ンサーの両側に配された一対の光センサーに導き、この
一対の光センサーの差出力からトラッキングエラーが検
出される。プッシュプル方式では、トラックの中心にビ
ームが照射され、その反射光が2分割光センサーで検出
され、回折光の偏りに起因する二個の光センサーの差出
力がトラッキングエラーとして検出される。ウォブリン
グ方式としては、スパイラルトラックに対して再生ビー
ムを蛇行させて再生信号と再生ビームを振動させる信号
の同期検波出力からトラッキングエラーが検出される方
式と、トラックの側を所定周波数でウォブリングさせる
方式とがある。ウォブリングは、例えば22.05〔k
Hz〕の正弦波信号によりなされる。 【0003】また、光学的ディスクの回転方式として
は、CAV(角速度一定方式)及びCLV(線速度一定
方式)とがある。CLVは、CAVに比してデータの記
録密度を高くできる反面、光学的ディスクの半径方向の
位置に応じて回転速度を制御するCLVサーボが必要と
される。ディスクの半径方向の位置は、光学ピックアッ
プの動きと連動するポテンショメータ等の位置検出器に
より検出される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】光学ピックアップの位
置を検出するために、ポテンショメータ等の位置検出器
を利用することは、コストの上昇を招き、また、必ずし
も正確に位置検出を行うことができない。別個に位置検
出器を設けずに、再生信号中から光学的ディスク上の光
学ピックアップの位置を検出できることが望ましい。そ
の一つの方法として、時間コードを記録することが考え
られる。しかしながら、時間コードをデータトラック自
体に記録することは、1枚のディスクに記録できる有効
なデータ量を減少させることになる。また、時間コード
を変調して記録する場合、PSK変調を使用することが
考えられる。PSK変調は、図12Aに示すデータの
“1”及び“0”と夫々対応する位相の図12Bに示す
被変調信号を形成する。しかし、被変調信号の位相が不
連続となる問題を有している。 【0005】従って、この発明の目的は、トラッキング
エラーを検出するためのウォブリングトラックが予め形
成された円盤状記録媒体に対して適用されるシーク制御
方法であって、このウォブリングトラックを形成するの
に用いられる偏向制御信号として、アドレス情報を適用
し、位置検出器を使用せず、また、データの冗長度を増
加させることなく、位置情報を得ることを可能とし、こ
のアドレス情報に基づいて目標のデータを記録/再生す
ることができるシーク制御方法を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、光学
ピックアップのシーク動作を制御するシーク制御方法に
おいて、所定周波数を有するウォブリング信号を所定周
波数よりも低い周波数を有するコード化されたアドレス
情報に基づいて変調し、変調した信号と対応してウォブ
リングされて形成された光学的ディスクのウォブリング
トラックから、アドレス情報を抽出し、抽出されたアド
レス情報に基づいて、光学ピックアップのシーク動作を
制御するシーク制御方法である。 【0007】偏向制御信号として、ウォブリング信号を
アドレス情報に基づいて変調した信号が使用される。ウ
ォブリング信号がトラッキングエラーを検出するのに用
いられる。例えば22.05〔kHz〕の周波数の信号で
ある。アドレス情報は、22.05〔kHz〕よりも低い
周波数の例えば75〔Hz〕で変化するCDフォーマット
の絶対時間コードである。アドレス情報が重畳されて
も、偏向制御信号は、全体として、ウォブリング信号の
所定周波数を有する。従って、円盤状記録媒体を再生し
た時に、再生信号中から所定周波数成分のウォブリング
信号を分離でき、更に、所定周波数成分の信号から情報
信号を取り出すことができる。このように、偏向制御信
号がアドレス情報を有するので、アドレス情報に基づい
て、円盤状記録媒体上の所望のデータをシークすること
ができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例につい
て説明する。この説明は、下記の順序に従ってなされ
る。 a.時間コード及び変調規則 b.変調回路 c.プリグルーブの形成 d.ウォブリング信号発生回路 e.ディスク記録/再生回路 f.変形例 【0009】a.時間コード及び変調規則 この一実施例では、スパイラル状のプリグルーブ(案内
溝)をウォブリング(揺動)させて光ディスクに形成す
る場合に、このプリグルーブ自体に時間コードが含まれ
るようになされる。この時間情報としては、CD(コン
パクトディスク)に採用されている絶対時間コードが使
用される。この絶対時間コードは、光ディスクの光学ピ
ックアップの走査位置と1対1に対応しており、光ディ
スクをCLV(線速度一定)方式で回転させる時のディ
スク径の情報を与え、また、データアクセス時のアドレ
ス情報を与える。 【0010】CDには、チャンネルビットで588ビッ
トを1フレームとして信号が記録され、所定の線速度に
おけるフレーム周波数は、7.35〔kHz〕である。C
Dでは、音楽信号以外の情報が記録できるスペース(ユ
ーザーズビット又はサブコード)が用意されている。サ
ブコードは、8個の独立したビット(PQRSTUVW
と称される)からなり、現在は、P及びQの2個のチャ
ンネルが使用されている。1フレーム内には、上記の8
個の独立したビットがEFM変調されて挿入されてい
る。サブコードの各チャンネルは、98フレームに夫々
含まれる98ビットを1ブロックとして構成される。 【0011】音楽信号中及びリードアウトトラックにお
けるチャンネルQのデータ中には、“AMIN”“AS
EC”“AFRAME”と称される絶対時間コードが挿
入されている。絶対時間コードは、プログラム領域のス
タートで「00分00秒00フレーム」とされ、ディス
クのランニングタイムに応じて変化する。上述のフレー
ム周波数からCDでは、(1秒=75フレーム)とされ
ている。絶対時間コードの分、秒、フレームの夫々は、
BCDコードの2桁で表現される。つまり、分及び秒
は、(00〜59)の間で変化し、フレームは、(00
〜74)の間で変化し、合計でBCDコードの6個のキ
ャラクタが用いられる。 【0012】チャンネルコーディングとしてのEFM
(Eight to Fourteen Modulation) は、所定の規則に従
って1シンボル8ビットの信号を各々14ビットに変換
する。EFMにより、占有周波数帯域が狭くなり、クロ
ック成分が多くなり、直流成分が少なくされる。 【0013】一方、プリグルーブをウォブリングさせる
トラッキング方式では、22.05〔kHz〕の正弦波が
用いられる。従って、ウォブリングしたプリグルーブと
してCDフォーマットの絶対時間コードを記録する場合
において、上述の周波数の正弦波信号が安定した位相で
再生できる必要がある。この一実施例では、(22.0
5×2=44.1〔kHz〕)のサンプリング周波数に基
づいて絶対時間コードの変調がなされる。 【0014】絶対時間コードの変化の周波数は75〔H
z〕であるので、44.1〔kHz〕のサンプリング周波
数の場合、1周期内に588サンプルが含まれる。各4
ビットの6個のBCDキャラクタ(合計24ビット)の
絶対時間コードのデータの1ビットに所定数例えば24
サンプル(2×12変調ビット)が割り当てられる。図
4Aに示すように、588サンプル(=1/75
(秒))中の先頭に12サンプルの長さのプリアンブル
が付加され、その後に、(24×24=576)サンプ
ルのデータが続く。 【0015】データビットの“0”、“1”並びにプリ
アンブルの夫々は、図4Bに示すように変調される。デ
ータビット“0”は、24サンプルがハイレベルとロー
レベルとを交互に繰り返す系列(“0”系列)に変調さ
れる。データビット“1”は、24サンプルの第12番
目のサンプルがローレベルからハイレベルとされ、第1
3番目のサンプルがハイレベルからローレベルとされ、
他のサンプルは、データビット“0”と同様の系列
(“1”系列)に変調される。また、プリアンブルは、
3サンプル毎にハイレベルとローレベルとを交互に繰り
返すパターンとされる。データビットの“0”は、DC
フリーの系列に変調される。この系列は、繰り返し周波
数が21.05〔kHz〕であって、トラッキング制御用
の正弦波成分を含んでいる。データビットの“1”と対
応する“1”系列は、やはりDCフリーのもので、ラン
レングスが2サンプルに制限されている。データビット
の“0”と対応する“0”系列の方が“1”系列に比し
てトラッキング制御用の正弦波成分という点で好まし
い。絶対時間コードは、“0”の方が“1”に比して連
続する長さが長くなるので、“0”系列を“1”系列よ
り好ましいパターンとしている。プリアンブルと対応す
る系列もDCフリーであって、(1/75)秒に1回発
生する。 【0016】“1”系列及びプリアンブル系列を実際に
発生させる方法について図5を参照して説明する。
“1”系列の24サンプルは、図5Aに示すように、
“0”系列に対し、第12番目のサンプルで(+1)と
なり、第13番目のサンプルで(−1)となる3値の信
号を加算することで形成される。プリアンブルと対応す
る12サンプルの系列は、図5Bに示すように、“0”
系列に対し、第8番目及び第14番目のサンプルで夫々
(+1)となり、第11番目及び第17番目のサンプル
で夫々(−1)となる信号を加算することで形成され
る。 【0017】b.変調回路 上述のように、データビットの“0”又は“1”の夫々
を所定のパターンの24サンプルの系列に変調する変調
回路の一例を図1に示す。 【0018】図1において、1はフレーム周波数(75
〔Hz〕)のフレームパルスAが供給される入力端子、2
は44.1〔kHz〕の周波数のクロックパルスBが供給
される入力端子である。クロックパルスBの周期をTで
表す。図3A及び図3BがフレームパルスA及びクロッ
クパルスBを夫々示す。クロックパルスBは、Tフリッ
プフロップ3及び12進カウンタ4のクロック入力とさ
れる。Tフリップフロップ3から図3Cに示す周期2T
の“0”系列Cが発生する。これらのTフリップフロッ
プ3及び12進カウンタ4には、フレームパルスAがク
リア入力として供給される。 【0019】SRフリップフロップ5のセット入力とし
てフレームパルスAが供給され、そのリセット入力とし
て12進カウンタ4のキャリー出力が供給される。従っ
て、SRフリップフロップ5の否定出力端子には、図3
Dに示すように、フレームパルスAから12Tの期間で
ローレベルとなるパルス信号Dが得られる。このパルス
信号DがANDゲート6及びエッジ検出回路7に供給さ
れる。ANDゲート6には、クロックパルスBが供給さ
れ、ANDゲート6を介されたクロックパルスが24進
カウンタ8に供給される。24進カウンタ8のキャリー
出力Eにより24進カウンタ8がクリアされると共に、
キャリー出力Eが加算回路9に供給される。 【0020】24進カウンタ8のキャリー出力Eは、図
3Eに示すように、パルス信号Dがハイレベルになって
から24T毎に発生する。また、エッジ検出回路7から
パルス信号Dの立ち上がりエッジに一致したパルス信号
が発生し、このパルス信号が加算回路9に供給される。
従って、加算回路9からのパルス信号Iは、図3Iに示
すように、プリアンブルの12Tの期間の後に24T毎
に発生するものとなる。 【0021】24進カウンタ8の並列出力がデコーダ1
0に供給される。24進カウンタ8の内容が12になる
時に発生するデコーダ10の出力信号が(1) 発生回路1
1に供給され、24進カウンタ8の内容が13になる時
に発生するデコーダ10の出力信号が(−1)発生回路
12に供給される。従って、(1) 発生回路11から図3
Fに示すように、1のレベルのパルス信号Fが発生し、
(−1)発生回路12から図3Gに示すように(−1)
のレベルのパルス信号Gが発生する。これらのパルス信
号F及びGが加算回路13により加算され、加算回路1
3の出力信号が加算回路14に供給される。加算回路1
4には、Tフリップフロップ3からの“0”系列Cが供
給されるので、加算回路14の出力信号が“1”系列と
なる。 【0022】これらの“0”系列及び“1”系列がスイ
ッチ回路15の二つの入力端子に夫々供給される。スイ
ッチ回路15は、切り替え信号発生回路18からの切り
替え信号Kにより制御され、スイッチ回路15からのデ
ータが合成回路20に供給される。合成回路20は、5
88サンプル毎に12サンプルのプリアンブルを付加す
る。プリアンブルは、フレームパルスAが供給される3
値論理信号発生回路16及び加算回路17により形成さ
れる。3値論理信号発生回路16は、図3Hに示すよう
に、フレームパルスAと同期して(0100-100100-10)の3
値のパルス信号Hを発生する。このパルス信号Hと
“0”系列Cとが加算回路17に供給され、加算回路1
7からプリアンブルが得られる。合成回路20の出力端
子21には、変調された系列が得られる。 【0023】19は、フレームパルスAに基づいてCD
フォーマットの絶対時間コードを発生する絶対時間カウ
ンタである。図2は、絶対時間カウンタ19の構成を示
し、フレーム、秒、分の夫々が2つのBCDからなる。
図2は、「28分34秒63フレーム」の例を示してお
り、この場合では、「(0010)(1000)(0011)(0100)(0110)
(0011)」のBCDの6キャラクタが発生している。絶対
時間カウンタ19からの絶対時間コードが切り替え信号
発生回路18に供給される。切り替え信号発生回路18
では、パルス信号Iと同期して図3Jに示すように、絶
対時間コードの各データビットが取り込まれ、データビ
ットが“0”でローレベル、データビットが“1”でハ
イレベルの切り替え信号K(図3K)が形成される。切
り替え信号Kがローレベルの時に“0”系列がスイッチ
回路15により選択されると共に、切り替え信号Kがハ
イレベルの時に“1”系列がスイッチ回路15により選
択される。 【0024】c.プリグルーブの形成 光ディスクにプリグルーブを形成するためのカッティン
グシステムを図6に示す。図6において、25がガラス
円板を示し、ガラス円板25上にフォトレジスト26が
塗布されている。ガラス円板25は、スピンドルモータ
27によってCLVで回転される。28は、記録レーザ
例えばアルゴンイオンレーザである。記録レーザ28か
らのレーザビームが破線で囲んだ光学ピックアップ29
のガルバノミラー30で反射され、対物レンズ31を介
してフォトレジスト26に照射される。ガルバノミラー
30がガルバノモータ32によって回動されることで、
径方向にレーザビームがウォブリングされる。 【0025】ガルバノモータ32には、ミラードライバ
33からのドライブ信号が供給される。ミラードライバ
33には、ウォブリング信号発生回路34からウォブリ
ング信号が供給される。ウォブリング信号発生回路34
は、前述せる変調回路と帯域制限用フィルタとから構成
されている。フォトレジスト26には、スパイラル状で
且つウォブリングしたプリグルーブがレーザビームによ
り露光される。 【0026】図7において、は光学的にカッティング
されたガラスマスターを示し、現像すると、で示すよ
うにフォトレジスト26にプリグルーブと対応する凹部
が形成される。次に、フォトレジスト26上にアルミニ
ウム35が蒸着される()。更に、ニッケルメッキ3
6が施され()、ニッケルメッキ36をはがすことで
メタルマスターが作製される()。このメタルマスタ
ーからスタンパーが作られ、スタンパーによるインジェ
クションモールド、記録層形成及び保護膜付加の工程を
経て光ディスク41が製造される()。光ディスク4
1は、ポリカーボネート基板37と記録層38と透明保
護膜39とを有し、記録層38には、プリグルーブ40
が形成されている。必要に応じて光ディスク41は、貼
り合わせ構造とされ、両面記録が可能とされる。 【0027】記録層38は、追記型(WORM)光ディ
スクの場合では、SbSe、BiTe等の材料からな
り、消去可能な光ディスク例えば光磁気ディスクの場合
には、TbFeCo等の材料からなる。また、結晶−ア
モルファスの相変化を利用する相変化型の光ディスクに
対してもこの発明は適用できる。プリグルーブ40は、
U溝又はV溝とされ、プリグルーブ40上又はプリグル
ーブ同士の間の領域にピットが形成される。図8は、光
ディスク41に形成されたプリグルーブ40の一部を示
している。光ディスク41の径は、CDと同一とされて
いる。 【0028】d.ウォブリング信号発生回路 図9は、ウォブリング信号発生回路を示し、45は、前
述の図1に示す変調回路である。変調回路45からは、
CDフォーマットの絶対時間コードで変調されたパルス
列が発生する。このパルス列は、22.05〔kHz〕の
繰り返し周波数を基本的に有しており、パルス列がフィ
ルタを介されることで帯域制限がなされる。低域側に向
かう帯域制限は、トラッキングエラー信号に対する妨害
を抑えるために必要であり、高域側に向かう帯域制限
は、EFM変調信号(再生データ)に対する妨害を抑え
るために必要である。 【0029】変調回路45に接続されたディジタルハイ
パスフィルタ46は、低域側に関しての帯域制限を行う
ために設けられており、図10において、50で示す周
波数特性を有している。図10中、fnは22.05
〔kHz〕、fsは44.1〔kHz〕を夫々表している。 【0030】ディジタルハイパスフィルタ46の出力信
号がディジタルローパスフィルタ47に供給される。こ
のディジタルローパスフィルタ47は、図10において
51で示す周波数特性を有している。ディジタルローパ
スフィルタ47としては、オーバーサンプリングを用い
た構成が使用される。ディジタルローパスフィルタ47
の出力信号がD/A変換器48に供給される。D/A変
換器48は、パルス信号のハイレベル及びローレベルを
夫々適切な値の直流電圧に変換する。D/A変換器48
の出力信号がアナログローパスフィルタ49に供給され
る。このアナログローパスフィルタ49からウォブリン
グ信号が発生する。このウォブリング信号がミラードラ
イバ33(図6参照)に供給される。 【0031】e.ディスク記録/再生回路 図11にディスク記録/再生回路の一例を示す。CDと
同一のサイズの光ディスク41がスピンドルモータ55
によってCLVで回動される。光学ピックアップ29と
しては、種々の構造のものが知られているがこの例で
は、フォーカス調整部及びトラッキング制御部の両者が
組込まれた光学ピックアップが用いられている。 【0032】光学ピックアップ29は、半導体レーザ5
6、コリメートレンズ57、ビームスプリッタ58、1/
4 波長板59、対物レンズ60、対物レンズ60を動か
すコイル及びマグネットからなるアクチュエータ61、
ビームスプリッタ58からのレーザビームが円筒レンズ
62を介して与えられる光センサー63から構成されて
いる。半導体レーザ56には、記録/再生切り替えスイ
ッチ64を介してドライブ信号が供給される。 【0033】端子65からの記録データが記録回路66
に供給され、記録回路66からの記録信号が記録/再生
切り替えスイッチ64の記録側端子rを通じて半導体レ
ーザ56に供給される。記録回路66には、誤り訂正符
号の冗長コードを付加する回路、EFM変調回路、記録
タイミング制御回路等が設けられている。光ディスク4
1の再生時では、記録/再生切り替えスイッチ64の再
生側端子pを介して所定の直流電圧67が半導体レーザ
56に供給される。 【0034】光ディスク41からの戻りビームがビーム
スプリッタ58及び円筒レンズ62を介して光センサー
63に照射される。光センサー63は、4分割ディテク
タの構成とされている。光センサー63の各センサーの
出力信号をA、B、C、Dとすると、加算回路68によ
り〔(A+B)+(C+D)〕で表されるメインの再生
信号が形成され、減算回路69により〔(A+D)−
(B+C)〕で表されるフォーカスエラー信号が形成さ
れる。このフォーカスエラー信号がフォーカスサーボ回
路70に供給され、アクチュエータ61に対してフォー
カスサーボ用の制御信号が供給される。 【0035】加算回路68からのメインの再生信号が波
形整形回路71及びバンドパスフィルタ72に供給され
る。波形整形回路71において、再生信号がパルス信号
に変換され、このパルス信号がEFM復調回路73に供
給される。EFM復調回路73からの再生信号がデータ
処理回路74に供給される。データ処理回路74から得
られた再生データが光ディスクドライブ装置とコンピュ
ータの間に設けられた光ディスク制御回路に供給され
る。 【0036】バンドパスフィルタ72は、(22.05
〔kHz〕±900〔Hz〕)の通過帯域を有し、プリグル
ーブと対応した再生信号の成分がバンドパスフィルタ7
2により分離され、バンドパスフィルタ72の出力信号
が同期検波回路75及び波形整形回路79に供給され
る。同期検波回路75には、端子76から22.05
〔kHz〕の正弦波信号が供給される。同期検波回路75
の出力信号がローパスフィルタ77に供給され、ローパ
スフィルタ77からトラッキングエラー信号が取り出さ
れる。このトラッキングエラー信号がトラッキングサー
ボ回路78に供給され、トラッキングサーボ回路78か
らアクチュエータ61に対してトラッキング制御信号が
与えられる。 【0037】波形整形回路79により、CDフォーマッ
トの絶対時間コードで変調されたパルス列が得られる。
このパルス列が復調回路80に供給され、復調回路80
において、パルス列が絶対時間コードのデータビットに
復調される。復調回路80から得られる絶対時間コード
が光ディスクドライブ装置のシステムコントローラ(図
示せず)に供給され、スピンドルモータ55のCLVサ
ーボ、シーク動作時の光ヘッドの走査位置の制御等に用
いられる。 【0038】上述のこの発明の一実施例は、コード化さ
れた情報信号の周波数(75Hz)がウォブリング信号の
周波数(22.5kHz)よりも充分低い周波数であるの
で、トラッキング制御用のウォブリング信号とコード化
された情報信号との分離が容易となり、従って、トラッ
キング制御に対して支障を生じることなく、情報信号を
多重化することができる。 【0039】f.変形例 この発明は、CDフォーマットのタイムコードに限ら
ず、他のSMPTE等の時間コード或いは時間コード以
外のディジタルデータを変調して記録する場合に対して
適用することができる。 【0040】また、この発明は、光ディスクのプリグル
ーブの信号以外の他の信号に対して時間コード等の情報
を重畳するようにしても良い。 【0041】 【発明の効果】この発明に依れば、予め円盤状記録媒体
上にトラッキングエラーを検出するためのウォブリング
トラックが形成されており、このウォブリングトラック
を形成するための偏向制御信号として、アドレス情報に
基づいて変調された信号を使用することによって、デー
タトラックの冗長度を増すことなくアドレス情報が記録
され、このようなディスクを記録/再生するときに、ア
ドレス情報に基づいて目標のデータをシークすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における絶対時間コードを
パルス列に変調するための変調回路のブロック図であ
る。 【図2】絶対時間コードを発生するカウンタのブロック
図である。 【図3】変調回路の動作説明のためのタイムチャートで
ある。 【図4】変調規則及び変調方法の説明に用いる波形図で
ある。 【図5】変調規則及び変調方法の説明に用いる波形図で
ある。 【図6】カッティングシステムの構成を示す略線図であ
る。 【図7】光ディスクの製法の一例を示す略線図である。 【図8】光ディスク上のプリグルーブを示す略線図であ
る。 【図9】ウォブリング信号発生回路の一例のブロック図
である。 【図10】ウォブリング信号発生回路における帯域制限
の説明に用いる周波数スペクトル図である。 【図11】光ディスクの記録/再生回路の一例のブロッ
ク図である。 【図12】従来のPSK変調の説明に用いる波形図であ
る。 【符号の説明】 1・・・フレームパルスの入力端子、2・・・クロック
パルスの入力端子、4・・・12進カウンタ、8・・・
24進カウンタ、15・・・スイッチ回路、16・・・
3値論理信号発生回路、19・・・絶対時間カウンタ、
26・・・フォトレジスト、34・・・ウォブリング信
号発生回路、40・・・プリグルーブ、41・・・光デ
ィスク、46・・・ディジタルハイパスフィルタ、47
・・・ディジタルローパスフィルタ、72・・・バンド
パスフィルタ、75・・・同期検波回路
パルス列に変調するための変調回路のブロック図であ
る。 【図2】絶対時間コードを発生するカウンタのブロック
図である。 【図3】変調回路の動作説明のためのタイムチャートで
ある。 【図4】変調規則及び変調方法の説明に用いる波形図で
ある。 【図5】変調規則及び変調方法の説明に用いる波形図で
ある。 【図6】カッティングシステムの構成を示す略線図であ
る。 【図7】光ディスクの製法の一例を示す略線図である。 【図8】光ディスク上のプリグルーブを示す略線図であ
る。 【図9】ウォブリング信号発生回路の一例のブロック図
である。 【図10】ウォブリング信号発生回路における帯域制限
の説明に用いる周波数スペクトル図である。 【図11】光ディスクの記録/再生回路の一例のブロッ
ク図である。 【図12】従来のPSK変調の説明に用いる波形図であ
る。 【符号の説明】 1・・・フレームパルスの入力端子、2・・・クロック
パルスの入力端子、4・・・12進カウンタ、8・・・
24進カウンタ、15・・・スイッチ回路、16・・・
3値論理信号発生回路、19・・・絶対時間カウンタ、
26・・・フォトレジスト、34・・・ウォブリング信
号発生回路、40・・・プリグルーブ、41・・・光デ
ィスク、46・・・ディジタルハイパスフィルタ、47
・・・ディジタルローパスフィルタ、72・・・バンド
パスフィルタ、75・・・同期検波回路
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.光学ピックアップのシーク動作を制御するシーク制
御方法において、所定周波数を有するウォブリング信号を上記所定周波数
よりも低い周波数を有するコード化されたアドレス情報
に基づいて変調し、変調した信号と対応してウォブリン
グされて形成された光学的ディスクの ウォブリングトラ
ックから、上記アドレス情報を抽出し、 上記抽出されたアドレス情報に基づいて、上記光学ピッ
クアップのシーク動作を制御するシーク制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8251006A JP2689980B2 (ja) | 1996-09-02 | 1996-09-02 | シーク制御方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8251006A JP2689980B2 (ja) | 1996-09-02 | 1996-09-02 | シーク制御方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|
JPH09106552A JPH09106552A (ja) | 1997-04-22 |
JP2689980B2 true JP2689980B2 (ja) | 1997-12-10 |
Family
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP8251006A Expired - Lifetime JP2689980B2 (ja) | 1996-09-02 | 1996-09-02 | シーク制御方法 |
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JP (1) | JP2689980B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6063733A (ja) * | 1984-08-20 | 1985-04-12 | Hitachi Ltd | 情報記録方法及びその装置 |
-
1996
- 1996-09-02 JP JP8251006A patent/JP2689980B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09106552A (ja) | 1997-04-22 |
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