JP2688252B2 - 圧電型加速度センサ - Google Patents
圧電型加速度センサInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、膜状圧電体を用いた圧電型加速度センサ
に係り、特に耐衝撃性や耐久性を向上し、クロストーク
や周波数帯域を改善した圧電型加速度センサに関する。
に係り、特に耐衝撃性や耐久性を向上し、クロストーク
や周波数帯域を改善した圧電型加速度センサに関する。
「従来の技術」 従来の圧電型加速度センサ(以下、センサと略記す
る。)の例として、第15図に示すようなものがある。こ
のセンサは特開昭56-10258号公報に開示されたもので圧
電性ポリマーなどの圧電材料からなる円板状の振動膜1
をその周縁部で環状の枠体2に固定し、振動膜1の中心
の両面に慣性質量として機能する荷重体3を設け、枠体
2を台座4に固定したものである。
る。)の例として、第15図に示すようなものがある。こ
のセンサは特開昭56-10258号公報に開示されたもので圧
電性ポリマーなどの圧電材料からなる円板状の振動膜1
をその周縁部で環状の枠体2に固定し、振動膜1の中心
の両面に慣性質量として機能する荷重体3を設け、枠体
2を台座4に固定したものである。
そして、このセンサでは、振動膜1の膜面に直交し、
荷重体3の中心を通る軸が加速度の感知軸Gとなってい
る。
荷重体3の中心を通る軸が加速度の感知軸Gとなってい
る。
このようなセンサでは、その台座4を被測定物に取り
付けることにより、被測定物の感知軸G方向の加速度変
化を検知することができる。
付けることにより、被測定物の感知軸G方向の加速度変
化を検知することができる。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、このセンサにあっては、感知軸G方向
に直交する方向の加速度が加わった際にも、荷重体3が
その方向に変位し、振動膜1に歪が生じて電気的出力が
生じてしまう欠点があった。
に直交する方向の加速度が加わった際にも、荷重体3が
その方向に変位し、振動膜1に歪が生じて電気的出力が
生じてしまう欠点があった。
また、構造が複雑で、製造が面倒である不都合もあ
り、測定可能な周波数帯域が狭く、その変更も困難であ
る欠点もあった。
り、測定可能な周波数帯域が狭く、その変更も困難であ
る欠点もあった。
このような従来のセンサの欠点を解消するため、本発
明者等は、被測定物に剛に取り付けられる台座と、この
台座の感知軸に垂直な測定面に固着された膜状圧電体
と、この膜状圧電体上に固着され、慣性質量部として作
用する剛体からなる荷重体から構成され、膜状圧電体の
平面形状が、前記測定面に平行な面において感知軸を対
称の中心とする点対称であり、荷重体は、それの膜状圧
電体に接する面の平面形状が感知軸を対称の中心とする
点対称であり、かつ感知軸を通り、測定面に垂直な無数
の平面で切断した時、すべての断面について感知軸を対
称軸とする線対称としたことを特徴とするセンサを案出
し、先に特許出願している。
明者等は、被測定物に剛に取り付けられる台座と、この
台座の感知軸に垂直な測定面に固着された膜状圧電体
と、この膜状圧電体上に固着され、慣性質量部として作
用する剛体からなる荷重体から構成され、膜状圧電体の
平面形状が、前記測定面に平行な面において感知軸を対
称の中心とする点対称であり、荷重体は、それの膜状圧
電体に接する面の平面形状が感知軸を対称の中心とする
点対称であり、かつ感知軸を通り、測定面に垂直な無数
の平面で切断した時、すべての断面について感知軸を対
称軸とする線対称としたことを特徴とするセンサを案出
し、先に特許出願している。
かかるセンサは、したがって構造が極めて簡単であ
り、感知軸方向に直交する方向の加速度が加わった時の
出力が極めて小さく、しかも測定可能な周波数帯域が広
いなどの利点を有している。
り、感知軸方向に直交する方向の加速度が加わった時の
出力が極めて小さく、しかも測定可能な周波数帯域が広
いなどの利点を有している。
ところでこの新しいタイプのセンサは、蒸着等の手段
により圧電膜の両面に直接金属電極膜を設けることによ
って膜状圧電体を形成し、さらにこの金属電極膜を形成
した膜状圧電体の両面にそれぞれ荷重および台座を接着
して構成したものである。
により圧電膜の両面に直接金属電極膜を設けることによ
って膜状圧電体を形成し、さらにこの金属電極膜を形成
した膜状圧電体の両面にそれぞれ荷重および台座を接着
して構成したものである。
しかしながらこのセンサにあっては、蒸着等によって
得られた金属電極膜が、その厚さ方向に加わる衝撃に対
しては十分な強度をもって圧電膜に接合しているもの
の、その界面方向(感知軸と直交する方向)に加わる衝
撃に対しては十分ではなく、極度に大きな衝撃に対して
は剥離する恐れもある。また、このように金属電極膜を
形成した場合、金属電極膜からの電気信号取り出しのた
めの配線が複雑になるといった不都合がある。すなわ
ち、センサに付随する各種回路やパッケージへのリード
線の取り出しが難しく、例えば半導体製造で採用される
各種ボンディング技術をそのまま適用することができな
いといった不満がある。
得られた金属電極膜が、その厚さ方向に加わる衝撃に対
しては十分な強度をもって圧電膜に接合しているもの
の、その界面方向(感知軸と直交する方向)に加わる衝
撃に対しては十分ではなく、極度に大きな衝撃に対して
は剥離する恐れもある。また、このように金属電極膜を
形成した場合、金属電極膜からの電気信号取り出しのた
めの配線が複雑になるといった不都合がある。すなわ
ち、センサに付随する各種回路やパッケージへのリード
線の取り出しが難しく、例えば半導体製造で採用される
各種ボンディング技術をそのまま適用することができな
いといった不満がある。
「課題を解決するための手段」 この発明の圧電加速度センサでは、被測定物に剛に取
り付けられる台座と、この台座の感知軸に垂直な測定面
に固着された膜状圧電体と、この膜状圧電体上に固着さ
れ、慣性質量部として作用する剛体からなる荷重体を具
備して構成され、膜状圧電体は、平面形状が前記測定面
と平行な面において感知軸を対称の中心とする点対称で
ある圧電膜と、この圧電膜の両面にそれぞれ接合された
金属電極体からなるとともに、該金属電極体の少なくと
も一方が誘電性接着剤によって圧電膜上に接着されてな
り、荷重体は、それの膜状圧電体に接する面の平面形状
が感知軸を対称の中心とする点対称であり、かつ感知軸
を通り、前記測定面に垂直な無数の平面で断面したと
き、すべての断面について感知軸を対称軸とする線対称
であることを上記課題の解決手段とした。
り付けられる台座と、この台座の感知軸に垂直な測定面
に固着された膜状圧電体と、この膜状圧電体上に固着さ
れ、慣性質量部として作用する剛体からなる荷重体を具
備して構成され、膜状圧電体は、平面形状が前記測定面
と平行な面において感知軸を対称の中心とする点対称で
ある圧電膜と、この圧電膜の両面にそれぞれ接合された
金属電極体からなるとともに、該金属電極体の少なくと
も一方が誘電性接着剤によって圧電膜上に接着されてな
り、荷重体は、それの膜状圧電体に接する面の平面形状
が感知軸を対称の中心とする点対称であり、かつ感知軸
を通り、前記測定面に垂直な無数の平面で断面したと
き、すべての断面について感知軸を対称軸とする線対称
であることを上記課題の解決手段とした。
以下、この発明を詳しく説明する。
第1図は、この発明のセンサの一例を示すもので、図
中符号11は台座である。この台座11はセンサの基体をな
し、被測定物に剛に取り付けられるもので、十分な剛性
を有する材料、例えば鋼、黄銅、アルミニウムなどから
作られている。また、台座11をなす材料の弾性率は後述
の圧電膜のそれ以上とされ、台座11の厚さは圧電膜の数
倍であることが望ましい。
中符号11は台座である。この台座11はセンサの基体をな
し、被測定物に剛に取り付けられるもので、十分な剛性
を有する材料、例えば鋼、黄銅、アルミニウムなどから
作られている。また、台座11をなす材料の弾性率は後述
の圧電膜のそれ以上とされ、台座11の厚さは圧電膜の数
倍であることが望ましい。
ここでの台座11はその形状が円柱状となっているが、
これに限られることはなく、板状、直方体状などでもよ
い。
これに限られることはなく、板状、直方体状などでもよ
い。
この台座11の一つの表面は、平坦かつ平滑な測定面12
となっている。この測定面12は、このセンサの加速度の
感知軸Gに対して正確に垂直とされた垂直面である必要
がある。
となっている。この測定面12は、このセンサの加速度の
感知軸Gに対して正確に垂直とされた垂直面である必要
がある。
この台座11の測定面12上には、膜状圧電体13が台座11
に一体に強固に固着されている。ここで台座11と膜状圧
電体13との固着には、エポキシ系接着剤などの硬化型の
接着剤が用いられており、該接着剤によって台座11と膜
状圧電体13の間に接着層(図示略)が形成されている。
に一体に強固に固着されている。ここで台座11と膜状圧
電体13との固着には、エポキシ系接着剤などの硬化型の
接着剤が用いられており、該接着剤によって台座11と膜
状圧電体13の間に接着層(図示略)が形成されている。
膜状圧電体13は、フィルム状の圧電膜14とその両面に
配置された箔状の金属電極体15,15とからなるもので、
金属電極体15,15がそれぞれ誘電性接着剤からなる誘電
性接着層16,16によって圧電膜14に接着されて構成され
たものである。
配置された箔状の金属電極体15,15とからなるもので、
金属電極体15,15がそれぞれ誘電性接着剤からなる誘電
性接着層16,16によって圧電膜14に接着されて構成され
たものである。
圧電膜14は、圧電性を有する材料からなる厚さ10〜50
0μmのものであって、その厚さが十分に均一でかつ全
体が十分に均質なものが用いられる。圧電性を有する材
料としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル、ナイロン11や
ポリメタフェニレンイソフタラミドなどのナイロン、テ
トラフロロエチレン、トリフロロエチレン、フッ化ビニ
ルなどとフッ化ビニリデンとの共重合体、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルなどとシアン化ビ
ニリデンとの共重合体、ポリフッ化ビニリデンとポリカ
ーボネイトとのブレンドポリマー、ポリフッ化ビニリデ
ンとポリフッ化ビニルとのブレンドポリマー等のポリマ
ー系のほかに、チタン酸金属塩、チタン酸ジルコン酸金
属塩等の圧電材料の粉末をポリマーに添加、分散したも
のなどが用いられる。
0μmのものであって、その厚さが十分に均一でかつ全
体が十分に均質なものが用いられる。圧電性を有する材
料としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル、ナイロン11や
ポリメタフェニレンイソフタラミドなどのナイロン、テ
トラフロロエチレン、トリフロロエチレン、フッ化ビニ
ルなどとフッ化ビニリデンとの共重合体、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルなどとシアン化ビ
ニリデンとの共重合体、ポリフッ化ビニリデンとポリカ
ーボネイトとのブレンドポリマー、ポリフッ化ビニリデ
ンとポリフッ化ビニルとのブレンドポリマー等のポリマ
ー系のほかに、チタン酸金属塩、チタン酸ジルコン酸金
属塩等の圧電材料の粉末をポリマーに添加、分散したも
のなどが用いられる。
金属電極体15は、アルミニウム箔、銅箔等の金属箔や
各種金属シートなどからなり、厚みが10〜500μm程度
のものである。
各種金属シートなどからなり、厚みが10〜500μm程度
のものである。
誘電性接着層16を形成する誘電性接着剤としては、誘
電率が2.5以上のものが好ましく、例えばエポキシ系、
フェノール系、シアノアクリレート系などの接着剤が好
適に用いられる。
電率が2.5以上のものが好ましく、例えばエポキシ系、
フェノール系、シアノアクリレート系などの接着剤が好
適に用いられる。
なお、このような膜状圧電体13にあっては、誘電性接
着層16,16を介して金属電極体15,15を圧電膜14の両面に
配置しているが、誘電性接着剤によって誘電性接着層16
を形成していることから、膜状圧電体13がコンデンサー
として機能し、よって金属電極体15,15間より圧電膜14
の出力を取り出すことが可能となる。
着層16,16を介して金属電極体15,15を圧電膜14の両面に
配置しているが、誘電性接着剤によって誘電性接着層16
を形成していることから、膜状圧電体13がコンデンサー
として機能し、よって金属電極体15,15間より圧電膜14
の出力を取り出すことが可能となる。
そして、この膜状圧電体13にあっては、その平面形状
がクロストークを低減するうえで重要である。
がクロストークを低減するうえで重要である。
この発明におけるクロストークとは、センサの感知軸
G方向の加速度を受けた時の出力P1と、感知軸Gに直交
する方向の等しい加速度を受けた時の出力P2との比P2/
P1で表されるものである。
G方向の加速度を受けた時の出力P1と、感知軸Gに直交
する方向の等しい加速度を受けた時の出力P2との比P2/
P1で表されるものである。
膜状圧電体13の平面形状が、測定面12に平行な面にお
いて感知軸Gを対称の中心とする点対称でなければなら
ない。第1図に示した例では長方形となっているが、こ
れ以外に上記条件を満たす平面形状としては、例えば第
2図ないし第7図に示すようなものがある。第2図は平
行四辺形、第3図は円、第4図は楕円、第5図は正六角
形、第6図は八角形、第7図は円環形である。これらの
図において符号Gはいずれも感知軸Gを示す。これらの
膜状圧電体13の平面形状はすべて感知軸Gを対称の中心
とする点対称となっている。勿論、これら以外の平面形
状でも上記条件を満たせば採用可能である。
いて感知軸Gを対称の中心とする点対称でなければなら
ない。第1図に示した例では長方形となっているが、こ
れ以外に上記条件を満たす平面形状としては、例えば第
2図ないし第7図に示すようなものがある。第2図は平
行四辺形、第3図は円、第4図は楕円、第5図は正六角
形、第6図は八角形、第7図は円環形である。これらの
図において符号Gはいずれも感知軸Gを示す。これらの
膜状圧電体13の平面形状はすべて感知軸Gを対称の中心
とする点対称となっている。勿論、これら以外の平面形
状でも上記条件を満たせば採用可能である。
膜状圧電体13上には、慣性質量部として機能する剛体
からなる荷重体17が一体に固着されている。この荷重体
17は加速度を受けて変位し膜状圧電体13の圧電膜14に歪
みまたは応力を生ぜしめるもので、その重量はセンサの
単位加速度当たりの電気的出力に関係するため、特に限
定されることはないが、圧電膜14にクリープを生じせし
めない範囲とされる。荷重体17と膜状圧電体13の固着
は、台座11と膜状圧電体13の固着と同様である。
からなる荷重体17が一体に固着されている。この荷重体
17は加速度を受けて変位し膜状圧電体13の圧電膜14に歪
みまたは応力を生ぜしめるもので、その重量はセンサの
単位加速度当たりの電気的出力に関係するため、特に限
定されることはないが、圧電膜14にクリープを生じせし
めない範囲とされる。荷重体17と膜状圧電体13の固着
は、台座11と膜状圧電体13の固着と同様である。
また、この荷重体17については、その立体形状がクロ
ストークを低減するうえで重要である。
ストークを低減するうえで重要である。
まず、荷重体17の膜状圧電体13と接する面(以下、底
面と言う。)は感知軸Gに対して正確に垂直であり、か
つ底面の平面形状が感知軸Gを対称の中心とする線対称
である必要がある。よって、この条件を満たす平面形状
としては先の膜状圧電体13の平面形状と同様に例えば第
2図ないし第7図に示すものが採用できる。ただし、膜
状圧電体13と荷重体17との組み合わせにおいて、荷重体
17の底面の平面形状と膜状圧電体13の平面形状とは必ず
しも同一形状である必要はなく、例えば膜状圧電体13の
平面形状が正方形で、荷重体17の底面の平面形状が円形
の組み合わせであってもよく、後述するように感知軸G
を同じくすればかまわない。
面と言う。)は感知軸Gに対して正確に垂直であり、か
つ底面の平面形状が感知軸Gを対称の中心とする線対称
である必要がある。よって、この条件を満たす平面形状
としては先の膜状圧電体13の平面形状と同様に例えば第
2図ないし第7図に示すものが採用できる。ただし、膜
状圧電体13と荷重体17との組み合わせにおいて、荷重体
17の底面の平面形状と膜状圧電体13の平面形状とは必ず
しも同一形状である必要はなく、例えば膜状圧電体13の
平面形状が正方形で、荷重体17の底面の平面形状が円形
の組み合わせであってもよく、後述するように感知軸G
を同じくすればかまわない。
また、同時に荷重体17は、感知軸Gを通り、底面に垂
直な無数の平面で断面した時にすべての断面について感
知軸Gを対称軸とする線対称である必要がある。この線
対称の条件を満たすものとしては、第8図ないし第14図
に示すものがある。第8に示したものは板状であり、第
9図のものは柱状、第10図は錐状、第11図のものは球を
平面で切り取ったもの、第12図のものは楕円体を平面で
切り取ったもの、第13図のものは柱状の内部に空間を形
成したもの、第14図のものは柱体と板体とを組み合わせ
たものである。これらの図において、符号Sは底面を示
し、Gは感知軸と一致する対称軸である。また、この線
対称の条件を満たす荷重体17は、したがってその重心が
感知軸G上に位置することになる。
直な無数の平面で断面した時にすべての断面について感
知軸Gを対称軸とする線対称である必要がある。この線
対称の条件を満たすものとしては、第8図ないし第14図
に示すものがある。第8に示したものは板状であり、第
9図のものは柱状、第10図は錐状、第11図のものは球を
平面で切り取ったもの、第12図のものは楕円体を平面で
切り取ったもの、第13図のものは柱状の内部に空間を形
成したもの、第14図のものは柱体と板体とを組み合わせ
たものである。これらの図において、符号Sは底面を示
し、Gは感知軸と一致する対称軸である。また、この線
対称の条件を満たす荷重体17は、したがってその重心が
感知軸G上に位置することになる。
また、荷重体17は、その全体が同質の材料からなるも
のの他に、異なる材料からなる複合材で構成することも
できるが、この場合には、それぞれの材料が強固に固着
し、全体として剛体とみなしうるものであることが必要
であり、それぞれが加速度を受けて別の変位を起こすも
のであってはならない。
のの他に、異なる材料からなる複合材で構成することも
できるが、この場合には、それぞれの材料が強固に固着
し、全体として剛体とみなしうるものであることが必要
であり、それぞれが加速度を受けて別の変位を起こすも
のであってはならない。
そして、このような条件、すなわち対称性を有する荷
重体17はその対称軸を膜状圧電体13の対称中心に一致さ
せて、言い換えれば感知軸G上に膜状圧電体13の対称中
心と荷重体17の対称軸とを一致させて配置され、固着さ
れている。
重体17はその対称軸を膜状圧電体13の対称中心に一致さ
せて、言い換えれば感知軸G上に膜状圧電体13の対称中
心と荷重体17の対称軸とを一致させて配置され、固着さ
れている。
このようなセンサはその台座11を被測定物に取り付け
られて用いられ、その感知軸G方向の加速度を測定する
ことができる。
られて用いられ、その感知軸G方向の加速度を測定する
ことができる。
この構成のセンサにあっては、台座11と膜状圧電体13
と荷重体17とを単に積層したものであるので、構造が簡
単であり、製造が容易となり、小型化も可能となる。ま
た金属電極体15,15が誘電性接着層16,16によって圧電膜
14に強固に接着されているので、その厚さ方向に加わる
衝撃に対してはもちろん、界面方向(感知軸Gと直交す
る方向)に加わる衝撃に対しても十分な強度を有するも
のとなる。また、このような金属電極体を設けたので、
電気信号取り出しのための配線も容易になり、例えば半
導体製造で採用される各種ボンディング技術が適用可能
になるとともに、た可撓性プリント基板(FPC)との接
続も可能になる。
と荷重体17とを単に積層したものであるので、構造が簡
単であり、製造が容易となり、小型化も可能となる。ま
た金属電極体15,15が誘電性接着層16,16によって圧電膜
14に強固に接着されているので、その厚さ方向に加わる
衝撃に対してはもちろん、界面方向(感知軸Gと直交す
る方向)に加わる衝撃に対しても十分な強度を有するも
のとなる。また、このような金属電極体を設けたので、
電気信号取り出しのための配線も容易になり、例えば半
導体製造で採用される各種ボンディング技術が適用可能
になるとともに、た可撓性プリント基板(FPC)との接
続も可能になる。
また、膜状圧電体13の平面形状が感知軸Gを対称中心
とする点対称であり、荷重体17の底面の平面形状が感知
軸Gを対称中心とする点対称であり、同時に荷重体17の
立体形状が感知軸Gを通る平面においてすべて感知軸G
を対称軸とする線対称であるので、クロストークが微か
である。
とする点対称であり、荷重体17の底面の平面形状が感知
軸Gを対称中心とする点対称であり、同時に荷重体17の
立体形状が感知軸Gを通る平面においてすべて感知軸G
を対称軸とする線対称であるので、クロストークが微か
である。
一般に、センサにその感知軸方向以外の方向の加速度
が加わった場合、ベクトル分解の法則によって感知軸に
直交する少なくとも二つの方向の成分と感知軸方向の成
分とに分けられる。この感知軸に直交する方向の成分
は、荷重体17の重心に作用し、重心を中心とする曲げモ
ーメントが荷重体17に働くことになる。このため、膜状
圧電体13における圧電膜14の一部には圧縮力が作用し、
残部には引張力が作用することになる。圧電膜14は、圧
縮力と引張力とで反対符号の電荷を生じるが、この電荷
量が等しければ互いに打ち消されて出力が出力されなく
なる。したがって、圧電膜14に互いに大きさが等しい圧
縮力と引張力とが作用すれば、圧電膜14からの出力はゼ
ロになり、感知軸方向以外の方向の加速度を検出しなく
なる。
が加わった場合、ベクトル分解の法則によって感知軸に
直交する少なくとも二つの方向の成分と感知軸方向の成
分とに分けられる。この感知軸に直交する方向の成分
は、荷重体17の重心に作用し、重心を中心とする曲げモ
ーメントが荷重体17に働くことになる。このため、膜状
圧電体13における圧電膜14の一部には圧縮力が作用し、
残部には引張力が作用することになる。圧電膜14は、圧
縮力と引張力とで反対符号の電荷を生じるが、この電荷
量が等しければ互いに打ち消されて出力が出力されなく
なる。したがって、圧電膜14に互いに大きさが等しい圧
縮力と引張力とが作用すれば、圧電膜14からの出力はゼ
ロになり、感知軸方向以外の方向の加速度を検出しなく
なる。
この発明では、圧電膜14(膜状圧電体13)および荷重
体17のそれぞれの形状に、上述のような対称性を持たせ
ていることから、感知軸G方向以外の加速度が加わって
も圧電膜14には等しい大きさの圧縮力と引張力とが作用
することになって、圧電膜14からの出力がなく、クロク
トークが極めて小さいものとなる。
体17のそれぞれの形状に、上述のような対称性を持たせ
ていることから、感知軸G方向以外の加速度が加わって
も圧電膜14には等しい大きさの圧縮力と引張力とが作用
することになって、圧電膜14からの出力がなく、クロク
トークが極めて小さいものとなる。
また、このセンサは、その測定可能周波数の上限が高
く、測定可能周波数帯域が広いものとなる。この種のセ
ンサの測定可能周波数の上限はセンサの共振周波数によ
って定まる。この発明でのセンサの共振周波数は、その
構造から台座11と荷重体17との間に存在するもの、すな
わち接着層、誘電性接着層16、圧電膜14などの弾性率を
荷重体17の質量で除した値に比例するため、従来の振動
膜型のセンサの共振周波数に比べて2桁以上高くなり、
キロヘルツのオーダーとなる。但し、接着剤層の弾性率
が低くなると共振周波数が低下するので、留意すべきで
ある。なおここで、金属電極体15については剛体と考え
られるため、その影響を無視することができる。
く、測定可能周波数帯域が広いものとなる。この種のセ
ンサの測定可能周波数の上限はセンサの共振周波数によ
って定まる。この発明でのセンサの共振周波数は、その
構造から台座11と荷重体17との間に存在するもの、すな
わち接着層、誘電性接着層16、圧電膜14などの弾性率を
荷重体17の質量で除した値に比例するため、従来の振動
膜型のセンサの共振周波数に比べて2桁以上高くなり、
キロヘルツのオーダーとなる。但し、接着剤層の弾性率
が低くなると共振周波数が低下するので、留意すべきで
ある。なおここで、金属電極体15については剛体と考え
られるため、その影響を無視することができる。
このため、膜状圧電体13と台座11および荷重体17との
固着に接着剤を用いるものでは、接着層および誘電性接
着層16の弾性率をEA、接着層および誘電性接着層の合計
の厚さをtAとし、膜状圧電体13の弾性率をEP、厚さをtP
としたとき、次の式で表される関係を満足する必要があ
る。
固着に接着剤を用いるものでは、接着層および誘電性接
着層16の弾性率をEA、接着層および誘電性接着層の合計
の厚さをtAとし、膜状圧電体13の弾性率をEP、厚さをtP
としたとき、次の式で表される関係を満足する必要があ
る。
(EA/tA)/(EP/tP)≧0.1 なお、上式における接着層および誘電性接着層の弾性
率は、それぞれの接着層での弾性率と厚さの比を求め、
これを合計して上式に代入すればよい。
率は、それぞれの接着層での弾性率と厚さの比を求め、
これを合計して上式に代入すればよい。
この式の意味するところは、加速度によって荷重体17
に生じた力が接着層および誘電性接着層によって吸収緩
和されることなく圧電膜14に伝わるための条件であり、
上式の値が0.1未満となると接着層および誘電接着層に
よる吸収緩和が無視できなくなり、上述のように共振周
波数が低下し、測定可能周波数帯域を狭めることにな
る。
に生じた力が接着層および誘電性接着層によって吸収緩
和されることなく圧電膜14に伝わるための条件であり、
上式の値が0.1未満となると接着層および誘電接着層に
よる吸収緩和が無視できなくなり、上述のように共振周
波数が低下し、測定可能周波数帯域を狭めることにな
る。
したがって、台座11と膜状圧電体13との固着や、膜状
圧電体13と荷重体17との固着に用いられる接着剤として
は、前記したエポキシ系や、フェノール系、シアノアク
リレート系などの硬化型で、弾性率の高いものを選択す
べきであり、ゴム系などの粘着型は不適切である。ま
た、導電性接着剤を用いることもできる。
圧電体13と荷重体17との固着に用いられる接着剤として
は、前記したエポキシ系や、フェノール系、シアノアク
リレート系などの硬化型で、弾性率の高いものを選択す
べきであり、ゴム系などの粘着型は不適切である。ま
た、導電性接着剤を用いることもできる。
なお、前記例においては、膜状圧電体13を圧電膜14と
その両面に配置された金属電極体15,15から形成すると
ともに、金属電極体15,15を誘電性接着層16,16により圧
電膜14に固着して構成したが、本発明はこれに限定され
ることなく、圧電膜14の一方の面にのみ誘電性接着層16
を介して金属電極膜15を固着し、他方の面には蒸着等に
よって直接金属電極を設けてもよい。
その両面に配置された金属電極体15,15から形成すると
ともに、金属電極体15,15を誘電性接着層16,16により圧
電膜14に固着して構成したが、本発明はこれに限定され
ることなく、圧電膜14の一方の面にのみ誘電性接着層16
を介して金属電極膜15を固着し、他方の面には蒸着等に
よって直接金属電極を設けてもよい。
以下、具体例を示して作用効果を明確にする。
(実施例1) 台座となる部材として厚さ1.0mmのアルミニウム板を
用意した。また、厚さ110μmのフッ化ビニリデン(膜
状圧電体)の両面に、厚さ30μmの銅箔をそれぞれエポ
キシ系接着剤(商品名;アラルダイト[チバガイキー社
製])によって接着固定し、底面が1辺の長さを10mmと
する正方形となるように裁断してチップとした。ここ
で、接着層(誘電性接着層)の厚さはそれぞれ約15μm
であり、膜状圧電体の弾性率は2.7×109Paであった。
用意した。また、厚さ110μmのフッ化ビニリデン(膜
状圧電体)の両面に、厚さ30μmの銅箔をそれぞれエポ
キシ系接着剤(商品名;アラルダイト[チバガイキー社
製])によって接着固定し、底面が1辺の長さを10mmと
する正方形となるように裁断してチップとした。ここ
で、接着層(誘電性接着層)の厚さはそれぞれ約15μm
であり、膜状圧電体の弾性率は2.7×109Paであった。
次に、前記アルミニウム板上にチップの下面をエポキ
シ系接着剤によって接着固定し、さらに同様にしてこの
チップの上面にエポキシ系接着剤により荷重体を接着固
定した。ここで荷重体の接着にあたっては、前記チップ
の膜状圧電体の対称軸と荷重体の対称軸とが一致するよ
う配して固着した。なお、接着層の厚さはそれぞれ約20
μmとした。また荷重体としては、黄銅製で、底面が1
辺の長さを10mmとする正方形で高さが5mm、質量が約4.2
gのものを使用した。また、使用した接着剤の弾性率は
3.5×109Paであった。
シ系接着剤によって接着固定し、さらに同様にしてこの
チップの上面にエポキシ系接着剤により荷重体を接着固
定した。ここで荷重体の接着にあたっては、前記チップ
の膜状圧電体の対称軸と荷重体の対称軸とが一致するよ
う配して固着した。なお、接着層の厚さはそれぞれ約20
μmとした。また荷重体としては、黄銅製で、底面が1
辺の長さを10mmとする正方形で高さが5mm、質量が約4.2
gのものを使用した。また、使用した接着剤の弾性率は
3.5×109Paであった。
(実施例2) 実施例1で用いたフッ化ビニリデンの一方の面に、直
接アルミニウムを蒸着して蒸着アルミニウム電極を形成
し、さらに他方の面に実施例1と同様にして厚さ30μm
の銅箔をエポキシ系接着剤によって接着固定し、これ
を、底面が1辺の長さを10mmとする正方形となるよう裁
断してチップにした。
接アルミニウムを蒸着して蒸着アルミニウム電極を形成
し、さらに他方の面に実施例1と同様にして厚さ30μm
の銅箔をエポキシ系接着剤によって接着固定し、これ
を、底面が1辺の長さを10mmとする正方形となるよう裁
断してチップにした。
次いで、実施例1と同様に台座となるアルミニウム板
上にチップの下面をエポキシ系接着剤によって接着固定
し、さらに同様にしてこのチップの上面にエポキシ系接
着剤により実施例1と同一の荷重体を接着固定した。
上にチップの下面をエポキシ系接着剤によって接着固定
し、さらに同様にしてこのチップの上面にエポキシ系接
着剤により実施例1と同一の荷重体を接着固定した。
(比較例1) 台座として実施例1と同一のアルミニウム板を用意し
た。また、厚さ110μmのフッ化ビニリデン(膜状圧電
体)に、その両面にそれぞれ直接アルミニウムを蒸着し
て蒸着アルミニウム電極を形成し、さらにこれを、底面
が1辺の長さを10mmとする正方形となるよう裁断してチ
ップにした。
た。また、厚さ110μmのフッ化ビニリデン(膜状圧電
体)に、その両面にそれぞれ直接アルミニウムを蒸着し
て蒸着アルミニウム電極を形成し、さらにこれを、底面
が1辺の長さを10mmとする正方形となるよう裁断してチ
ップにした。
次いで、実施例1と同様にアルミニウム板上にチップ
の下面をエポキシ系接着剤により接着固定し、さらに同
様にしてこのチップの上面にエポキシ系接着剤によって
実施例1と同一の荷重体を接着固定した。
の下面をエポキシ系接着剤により接着固定し、さらに同
様にしてこのチップの上面にエポキシ系接着剤によって
実施例1と同一の荷重体を接着固定した。
(比較例2) 台座となる部材として実施例1と同一のアルミニウム
板を用意した。また、厚さ110μmのフッ化ビニリデン
(膜状圧電体)を底面が1辺の長さを10mmとする正方形
となるよう裁断し、これの両面に導電性ペーストを塗布
し、このペーストを介して台座と荷重とを接着してセン
サに組み上げた。
板を用意した。また、厚さ110μmのフッ化ビニリデン
(膜状圧電体)を底面が1辺の長さを10mmとする正方形
となるよう裁断し、これの両面に導電性ペーストを塗布
し、このペーストを介して台座と荷重とを接着してセン
サに組み上げた。
導電性ペースト層の厚さはそれぞれ20μmで、弾性率
は2.0×109Paであった。
は2.0×109Paであった。
これら実施例および比較例でのセンサについて、各セ
ンサの基本出力と耐衝撃性とを調べ、その結果を以下の
表に示した。
ンサの基本出力と耐衝撃性とを調べ、その結果を以下の
表に示した。
なお、各センサの出力は、インピーダンス変換回路を
接続して、電圧として出力させて調べた。また耐衝撃性
については、センサ横方向から500Gの衝撃加速度を加え
てセンサチップを破壊し、センサチップが破壊されるま
でに加えた衝撃加速度の回数を調べた。
接続して、電圧として出力させて調べた。また耐衝撃性
については、センサ横方向から500Gの衝撃加速度を加え
てセンサチップを破壊し、センサチップが破壊されるま
でに加えた衝撃加速度の回数を調べた。
この表から見られるように本発明のセンサは、比較例
のセンサに比べて基本出力がほとんど変わることなく、
耐衝撃性が大幅に向上していることが確認された。な
お、比較例2が比較例1に比べてその耐衝撃性の向上が
顕著でないのは、導電性ペーストによる接着強度が十分
でないためと考えられる。
のセンサに比べて基本出力がほとんど変わることなく、
耐衝撃性が大幅に向上していることが確認された。な
お、比較例2が比較例1に比べてその耐衝撃性の向上が
顕著でないのは、導電性ペーストによる接着強度が十分
でないためと考えられる。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明の圧電型加速度センサ
は、被測定物に剛に取り付けられる台座と、この台座の
感知軸に垂直な測定面に固着された膜状圧電体と、この
膜状圧電体上に固着され、慣性質量部として作用する剛
体からなる荷重体を具備して構成され、 膜状圧電体は、平面形状が前記測定面と平行な面にお
いて感知軸を対称の中心とする点対称である圧電膜と、
この圧電膜の両面にそれぞれ接合された金属電極体から
なるとともに、該金属電極体の少なくとも一方が誘電性
接着剤によって圧電膜上に接着されてなり、 荷重体は、それの膜状圧電体に接する面の平面形状が
感知軸を対称の中心とする点対称であり、かつ感知軸を
通り、前記測定面に垂直な無数の平面で切断したとき、
すべての断面について感知軸を対称軸とする線対称であ
るので、構造が簡単であり、小型化を計ることが容易で
あり、またクロストークが極めて少ないものとなる。ま
た、センサ出力が大きくなり、さらに測定可能周波数帯
域が広く、測定用途に合致した設計が容易であり、設計
の自由度が大きいなどの効果がある。
は、被測定物に剛に取り付けられる台座と、この台座の
感知軸に垂直な測定面に固着された膜状圧電体と、この
膜状圧電体上に固着され、慣性質量部として作用する剛
体からなる荷重体を具備して構成され、 膜状圧電体は、平面形状が前記測定面と平行な面にお
いて感知軸を対称の中心とする点対称である圧電膜と、
この圧電膜の両面にそれぞれ接合された金属電極体から
なるとともに、該金属電極体の少なくとも一方が誘電性
接着剤によって圧電膜上に接着されてなり、 荷重体は、それの膜状圧電体に接する面の平面形状が
感知軸を対称の中心とする点対称であり、かつ感知軸を
通り、前記測定面に垂直な無数の平面で切断したとき、
すべての断面について感知軸を対称軸とする線対称であ
るので、構造が簡単であり、小型化を計ることが容易で
あり、またクロストークが極めて少ないものとなる。ま
た、センサ出力が大きくなり、さらに測定可能周波数帯
域が広く、測定用途に合致した設計が容易であり、設計
の自由度が大きいなどの効果がある。
さらに、金属電極体が誘電性接着剤によって圧電膜に
強固に接着されているので、その厚さ方向に加わる衝撃
に対してはもちろん、界面方向(感知軸と直交する方
向)に加わる衝撃に対しても十分な強度を有するものと
なる。また、このような金属電極体を設けたので、電気
信号取り出しのための配線が容易になるとともに、半導
体製造で採用される各種ボンディング技術が適用可能に
なり、また可撓性プリント基板(FPC)との接続も可能
になるといった利点を有することから、生産性にも優れ
たものとなる。
強固に接着されているので、その厚さ方向に加わる衝撃
に対してはもちろん、界面方向(感知軸と直交する方
向)に加わる衝撃に対しても十分な強度を有するものと
なる。また、このような金属電極体を設けたので、電気
信号取り出しのための配線が容易になるとともに、半導
体製造で採用される各種ボンディング技術が適用可能に
なり、また可撓性プリント基板(FPC)との接続も可能
になるといった利点を有することから、生産性にも優れ
たものとなる。
第1図はこの発明の圧電型加速度センサの一例を示す斜
視図、 第2図ないし第7図はいずれもこの発明で用いられる膜
状圧電体の平面形状の例を示す平面図、 第8図ないし第14図はいずれもこの発明で用いられる荷
重体の立体形状の例を示す平面図、 第15図は従来の圧電型加速度センサの例を示す概略構成
図である。 11……台座、12……測定面、G……感知軸、13……膜状
圧電体、14……圧電膜、15……金属電極体、16……誘電
接着層、17……荷重体。
視図、 第2図ないし第7図はいずれもこの発明で用いられる膜
状圧電体の平面形状の例を示す平面図、 第8図ないし第14図はいずれもこの発明で用いられる荷
重体の立体形状の例を示す平面図、 第15図は従来の圧電型加速度センサの例を示す概略構成
図である。 11……台座、12……測定面、G……感知軸、13……膜状
圧電体、14……圧電膜、15……金属電極体、16……誘電
接着層、17……荷重体。
フロントページの続き (72)発明者 今井 隆之 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−100461(JP,A) 特開 昭64−41865(JP,A) 特開 平2−291971(JP,A) 特開 昭60−244863(JP,A) 特開 昭56−10258(JP,A) 実開 昭57−48461(JP,U) 実開 昭59−68231(JP,U) 実開 昭50−14880(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】被測定物に剛に取り付けられる台座と、こ
の台座の感知軸に垂直な測定面に固着された膜状圧電体
と、この膜状圧電体上に固着され、慣性質量部として作
用する剛体からなる荷重体を具備して構成され、 膜状圧電体は、平面形状が前記測定面と平行な面におい
て感知軸を対称の中心とする点対称である圧電膜と、こ
の圧電膜の両面にそれぞれ接合された金属電極体からな
るとともに、該金属電極体の少なくとも一方が誘電性接
着剤によって圧電膜上に接着されてなり、 荷重体は、それの膜状圧電体に接する面の平面形状が感
知軸を対称の中心とする点対称であり、かつ感知軸を通
り、前記測定面に垂直な無数の平面で切断したとき、す
べての断面について感知軸を対称軸とする線対称である
ことを特徴とする圧電型加速度センサ。 - 【請求項2】請求項1記載の圧電型加速度センサにおい
て、膜状圧電体が台座および荷重体にそれぞれ接着剤に
て固着され、その接着剤層および前記誘電接着剤からな
る誘電接着層の厚さをtA、弾性率をEAとし、膜状圧電体
の厚さをtP,弾性率をEPとして、下式の関係を満足する
ことを特徴とする圧電型加速度センサ。 (EA/tA)/(EP/tP)≧0.1
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15361789A JP2688252B2 (ja) | 1989-06-16 | 1989-06-16 | 圧電型加速度センサ |
US07/517,092 US5128581A (en) | 1989-05-02 | 1990-05-01 | Piezoelectric acceleration sensor and piezoelectric acceleration sensor device |
KR1019900006216A KR940006950B1 (ko) | 1989-05-02 | 1990-05-01 | 압전형 가속도센서 및 압전형 가속도센서장치 |
CA002015812A CA2015812A1 (en) | 1989-05-02 | 1990-05-01 | Piezoelectric acceleration sensor and piezoelectric acceleration sensor device |
EP90304780A EP0399680B1 (en) | 1989-05-02 | 1990-05-02 | Piezoelectric acceleration sensor |
DE69021772T DE69021772T2 (de) | 1989-05-02 | 1990-05-02 | Piezoelektrischer Beschleunigungsmessfühler. |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15361789A JP2688252B2 (ja) | 1989-06-16 | 1989-06-16 | 圧電型加速度センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0318760A JPH0318760A (ja) | 1991-01-28 |
JP2688252B2 true JP2688252B2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=15566408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15361789A Expired - Fee Related JP2688252B2 (ja) | 1989-05-02 | 1989-06-16 | 圧電型加速度センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2688252B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2621806B1 (en) * | 2010-09-28 | 2020-05-27 | Saab AB | Method and arrangement for de-icing a structural element |
-
1989
- 1989-06-16 JP JP15361789A patent/JP2688252B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0318760A (ja) | 1991-01-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |