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JP2681969B2 - 可変構造系によるクーロン摩擦の補償方法 - Google Patents

可変構造系によるクーロン摩擦の補償方法

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JP2681969B2
JP2681969B2 JP3597088A JP3597088A JP2681969B2 JP 2681969 B2 JP2681969 B2 JP 2681969B2 JP 3597088 A JP3597088 A JP 3597088A JP 3597088 A JP3597088 A JP 3597088A JP 2681969 B2 JP2681969 B2 JP 2681969B2
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JP
Japan
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friction
coulomb friction
gain
integral
integral gain
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JP3597088A
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龍一 小黒
敏雄 松本
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Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、可変構造制御系、特にスライディングモー
ド制御において、クーロン摩擦に基づく制御特性の悪化
を補償する方法に関する。
〔従来の技術〕
位置決め制御系における非線形摩擦の存在は、大きな
定常偏差を発生させる。このような非線形摩擦を生じさ
せる要因としては、案内機構の不安定な接触が考えられ
る。また、静止摩擦やクーロン摩擦(乾燥した表面に作
用する摩擦)の変動は、オーバーシュートの発生、ある
いは位置決め目標点近傍の微小領域でリミットサイク
ル、すなわち一定振幅、一定周期の位置の変動を生じさ
せる。
制御対象にクーロン摩擦が存在する場合のブロック図
を第4図に示す。この制御系の状態方程式は、次の式で
表される。
但し、U:電流指令, X1=xr−x1, dX1/dt==X2, xr:位置指令, x1:位置フィードバック, FsignX2:クーロン摩擦力(F>0), F′:トルク外乱 ここで、スライディングモード制御を実施する場合、
スライディングカーブSlを、 Sl=CX1+X2=0 ……(2) U=kpSl+ksX1+kI∫Sldt ……(3) で与える場合、スライディングモード発生のための充分
条件Sl <0を満足するためには、 kP>(J/kT)(C−d/J) ……(4) SlX1>0でks>−(JC/kT)(C−d/J) SlX1≦0でks≦−(JC/kT)(C−d/J)} ……(5) とする必要がある。ここで、通常、(1)式のFおよび
F′の時間変化は十分遅いため、(3)式の積分項で補
償されていると仮定している。すなわち、−(kT/J)kI
∫Sldt+FsignX2−(1/J)F′0としている。(3)
式の右辺の積分項は、(1)式右辺の3,4項のクーロン
摩擦,トルク外乱を補償するものであるため、従来にお
いては、 kI>0 ……(6) と設定していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、この積分ゲインk1の設定は、以下のよ
うな不都合を引き起こす。
すなわち、時間をtで表す場合、仮にt0≦t<t1で状
態がSlX1>0であり、t=t1でSlX1<0となったとする
と、t=t1で積分項は次式の制御入力を貯えていること
になる。
X1>0であれば、 となる時刻t=t1で、SlX1<0となる。(4),(5)
式から、制御入力は負に転じるべきであるが、積分項は
瞬時に負にはなれない。すなわち、t0≦t<t1まで貯え
が、スライディングモードに悪影響を与える。
以上の悪影響は、例えばクーロン摩擦のように急に力
の方向を変える非線形の力が存在する場合、特に顕著と
なり、位置決め原点でのオーバーシュートを生じさせる
場合が多々ある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされた
ものであり、クーロン摩擦補償における上記悪影響を除
去して位置決め制御の精度を向上させることを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するため、本発明のクーロン摩擦の補
償方法は、クーロン摩擦が存在する制御対象に可変構造
系の制御を適用するに際し、位置指令xrと位置x1との位
置偏差X1=xr−x1に関する位相面X1-X2(但しX2
)上に設定したスライディングカーブSl=0の片側
の領域Sl・X1<0のみにおいて位相面軌跡が拘束される
ように、状態関数Sl・X1が前記スライディングカーブSl
=0と交わる時点で、スライディングカーブSl=0の片
側の領域Sl・X1<0における電流指令U=kPSl+kSX1+k
I∫Sldt(但し、kP、kSは比例ゲイン、kIは積分ゲイ
ン)のクーロン摩擦補償積分項のゲインkIを0に切り換
えることを特徴とする。
この補償方法において、前記スライディングカーブSl
=0の片側の領域Sl・X1<0では、電流指令U=kPSl+k
SX1+kI∫Sldtの積分項の補償関数Uint=kI∫Sldt+kF1
∫Sldt−kF2FminsignX2(但し、Fminはクーロン摩擦の
大きさの推定最小値、signX2はX2の正負の符号、kP,kS
は比例ゲイン、kIはトルク外乱に対する積分ゲイン、k
F1は非線形摩擦に対する積分ゲイン、kF2はクーロン摩
擦の大きさに対するゲイン)のトルク外乱に対する積分
ゲインkIを0、非線形摩擦に対する積分ゲインkF1を、
非線形摩擦を補償するための値に設定して制御を行い、
もう片方の領域Sl・X1≧0中では、トルク外乱に対する
積分ゲインkIをトルク外乱を補償するために適切な値に
設定し、非線形摩擦に対する積分ゲインkF1を0にして
制御を行うようにすることができる。
〔作用〕
本発明においては、前記(3)式の右辺第3項に相当
する積分項Uintを、次のように与える。
Uint=kI∫Sldt+kF1∫Sldt−kF2FminsignX2……(8) ここで、(8)式右辺の1,2,3項は、状態により第2
図のフローチャートのように切り換えるものである。な
お、右辺第1項がトルク外乱に対するもの、kF1,kF2
クーロン摩擦等の非線形摩擦に対処する項である。
第3図は、本発明による位置決め制御の様子を示すス
ライディングカーブである。クーロン摩擦の補償を行わ
ない場合、位相面軌跡は第3図の破線のようになり、あ
る定常偏差ΔX1を残すことになる。一方、前記の(8)
式の補償を行う場合、切換えをもつ(8)式右辺第2項
の積分項と、クーロン摩擦の推定最小値の第3項によ
り、オーバーシュートなしに位置決めが可能となる。
なお、(8)式における右辺第3項のFminは、クーロ
ン摩擦の推定最小値である。(8)式では、これを最初
から与えているので、他の積分項だけによる補償よりも
速くクーロン摩擦の補償を行うことができ、その結果、
高速な位置決め制御が可能となる。
なお、上記において、(8)式の右辺第1項を省略し
ても、実用上問題のない制御を行うことができる。この
場合は、制御系の構成を簡略化することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて具体的に
説明する。
第1図は、本発明のクーロン摩擦の補償方法を適用し
た直流サーボモータの制御系のブロック図である。
第1図において、1はスライディングモードコントロ
ーラ、2はD/A変換器、3はPWM(パルス幅変調)サーボ
アンプ、4は直流サーボモータ、5はタコメータジェネ
レータ等の速度検出器、6はパルスジェネレータ等の位
置検出器である。
第1図において、速度検出器5によって検出された速
度信号は、スライディングモードコントローラ1内のマ
イクロプロセッサによるディジタル処理のため、A/D変
換器7によりディジタル信号に変換され、速度フィード
バック信号x2としてスライディングモードコントローラ
1に入力される。また、位置検出器6によって検出され
た直流サーボモータ4の回転位置に相当するパルス信号
は、アップダウンカウンタ8により計数され、位置フィ
ードバック信号x1としてスライディングモードコントロ
ーラ1に入力される。
スライディングモードコントローラ1においては、第
2図に示す手順で制御入力Uを演算出力する。すなわ
ち、取り込んだ速度フィードバック信号x2と位置フィー
ドバック信号x1とに基づいて、前記(2)式を用いてス
ライディングカーブSlを計算する。次に、スライディン
グモード発生のための充分条件Sl・X1≧0が満たされて
いるかどうかを判定する。満たされていない場合には、
(8)式に基づく積分項Uintの計算を行い、別のループ
で計算されたkI∫Sldtを0にして制御入力Uを計算
し、D/A変換器2に入力してPWMサーボアンプ3にアナロ
グ信号として出力する。
前記スライディングモード発生のための充分条件Sl・X
1≧0が満たされている場合には、(8)式に基づく積
分項Uintの計算を行い、別のループで計算したkF1∫S
ldtを0にして制御入力Uを計算し、D/A変換器2に入力
してPWMサーボアンプ3にアナログ信号として出力す
る。
このようにして、クーロン摩擦の補償を行った制御を
行う。
〔発明の効果〕
以上に説明したように、本発明によれば、積分項を状
態が切り換わる度に1度、0とするため、制御系が過去
の外乱の影響を受けにくい。このため、積分項のk1,kF1
を大きく設定することが可能である。また、非線形摩擦
の補償が容易にでき、原点近傍の定常偏差をなくすこと
ができる。
さらに、(8)式第3項のため、高速応答が可能であ
る。このため、1パルス応答の原点近傍の応答を速くす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のクーロン摩擦の補償方法を適用した制
御系のブロック図、第2図は本発明における積分項のゲ
イン切り換え方法を示すフローチャート、第3図は本発
明によって達成されるスライディングカーブを従来方法
と比較して示す図、第4図はクーロン摩擦が存在する制
御対象のブロック図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−189019(JP,A) 特開 平1−100611(JP,A) 特開 昭60−112116(JP,A) 特開 昭58−208814(JP,A) 特開 昭63−250715(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クーロン摩擦が存在する制御対象に可変構
    造系の制御を適用するに際し、位置指令xrと位置x1との
    位置偏差X1=xr−x1に関する位相面X1-X2(但しX2
    )上に設定したスライディングカーブSl=0の片側の
    領域Sl・X1<0のみにおいて位相面軌跡が拘束されるよ
    うに、状態関数Sl・X1が前記スライディングカーブSl
    0と交わる時点で、スライディングカーブSl=0の片側
    の領域Sl・X1<0における電流指令U=kPSl+kSX1+kI
    ∫Sldt(但し、kP、kSは比例ゲイン、kIは積分ゲイン)
    のクーロン摩擦補償積分項のゲインkIを0に切り換える
    ことを特徴とする可変構造系によるクーロン摩擦の補償
    方法。
  2. 【請求項2】クーロン摩擦が存在する制御対象に可変構
    造系の制御を適用するに際し、状態関数Sl・X1が位置指
    令xrと位置x1との位置偏差X1=xr−x1に関する位相面X1
    -X2(但しX2)上に設定したスライディングカー
    ブSl=0と交わる時点を境界とし、前記スライディング
    カーブSl=0の片側の領域Sl・X1<0では、電流指令U
    =kPSl+kSX1+kI∫Sldtの積分項の補償関数Uint=kI
    Sldt+kF1∫Sldt−kF2FminsignX2(但し、Fminはクーロ
    ン摩擦の大きさの推定最小値、signX2はX2の正負の符
    号、kP,kSは比例ゲイン、kIはトルク外乱に対する積分
    ゲイン、kF1は非線形摩擦に対する積分ゲイン、kF2はク
    ーロン摩擦の大きさに対するゲイン)のトルク外乱に対
    する積分ゲインkIを0、非線形摩擦に対する積分ゲイン
    kF1を、非線形摩擦を補償するための値に設定して制御
    を行い、もう片方の領域Sl・X1≧0中では、トルク外乱
    に対する積分ゲインkIをトルク外乱を補償するために適
    切な値に設定し、非線形摩擦に対する積分ゲインkF1
    0にして制御を行うことを特徴とする可変構造系による
    クーロン摩擦の補償方法。
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