JP2679268B2 - ロウ材の製造方法 - Google Patents
ロウ材の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、ロウ材に係り、特にAgとAlとCuを主成分と
するAg−Al−Cu系のロウ材に関したものである。
するAg−Al−Cu系のロウ材に関したものである。
B.発明の概要 本発明は、Ag(銀),Al(アルミニウム)、Cu(銅)
を主成分としたAg−Al−Cu系のロウ材であり、 25〜80重量%のAg粉末と,14〜75重量%のAl粉末と、
1〜30重量%のCu粉末との混合粉末を薄い板状に圧縮成
形するロウ材の製造方法である。
を主成分としたAg−Al−Cu系のロウ材であり、 25〜80重量%のAg粉末と,14〜75重量%のAl粉末と、
1〜30重量%のCu粉末との混合粉末を薄い板状に圧縮成
形するロウ材の製造方法である。
C.従来の技術 金属の接合にロウ材を用いることは一般的に行われて
おり、その際のロウ材は、取り扱いの簡便な線状(線ロ
ウ)、板状(板ロウ)の形で使用されるのが一般的であ
る。
おり、その際のロウ材は、取り扱いの簡便な線状(線ロ
ウ)、板状(板ロウ)の形で使用されるのが一般的であ
る。
ロウ材の成分としては、接合金属等の条件によって選
択できるように各種のものがあり、その一つにAg,Alを
主成分としたAg−Al系のロウ材がある。
択できるように各種のものがあり、その一つにAg,Alを
主成分としたAg−Al系のロウ材がある。
D.発明が解決しようとする課題 一般的に知られているAg−Alロウ材は、Ag95−Al5
(重量%)であり、このロウ材にあっては、ロウ付温度
が900℃程度となり、接合部材及び他の構成部材に熱的
悪影響を与える場合がある。
(重量%)であり、このロウ材にあっては、ロウ付温度
が900℃程度となり、接合部材及び他の構成部材に熱的
悪影響を与える場合がある。
しかして、Alを20〜50重量%含有させると、約566℃
程度で共晶点を持つことになり、ロウ付温度としては、
熱的悪影響の少ない約650℃程度の低温にできる利点が
ある。
程度で共晶点を持つことになり、ロウ付温度としては、
熱的悪影響の少ない約650℃程度の低温にできる利点が
ある。
しかし、Alを6〜7重量%以上含有すると金属間化合
物(例えばAg3Al)を作り、硬くて延びがなくなり、圧
延等の加工ができず、線材(例えば外形1mmのもの)、
板材(例えば0.1〜0.5mmのもの)に加工出来ないもので
ある。
物(例えばAg3Al)を作り、硬くて延びがなくなり、圧
延等の加工ができず、線材(例えば外形1mmのもの)、
板材(例えば0.1〜0.5mmのもの)に加工出来ないもので
ある。
従って、あえて低温用のAg−Alロウ材(例えばAg70−
Al30)が必要な場合には各成分の金属粉末を混合し、こ
の混合粉末の状態(または若干の加工を加えて)にて使
用せざるを得ないのが現状である。
Al30)が必要な場合には各成分の金属粉末を混合し、こ
の混合粉末の状態(または若干の加工を加えて)にて使
用せざるを得ないのが現状である。
このために、取り扱いが煩雑であり、しかも適応場所
に制限を受けてしまい、その上接合特性の安定性に欠け
るといった問題がある。
に制限を受けてしまい、その上接合特性の安定性に欠け
るといった問題がある。
E.課題を解決するための手段 発明者らは、Ag,Alの粉末をプラスマ溶射して薄膜状
のロウ材を形成することを試みた。
のロウ材を形成することを試みた。
その結果、比較的良好な薄膜状のAg−Alロウ材を形成
できたが、新たに次のような課題が判明した。
できたが、新たに次のような課題が判明した。
任意の形状に加工するには強度が不足している。
例えばCu部材をロウ付接合した場合に、Alの一部がCu
部材中に拡散して、ロウ材の初期組成からずれてしま
い、ロウ材の厚みにもよるが接合部にクラックが生じる
ことがある。
部材中に拡散して、ロウ材の初期組成からずれてしま
い、ロウ材の厚みにもよるが接合部にクラックが生じる
ことがある。
原料を溶射することから、原料の損失があり、また設
定初期組成と、出来上がり組成との間に違いが生じる問
題がある。
定初期組成と、出来上がり組成との間に違いが生じる問
題がある。
そこで発明者らは、Cuを添加して上記の課題を解決で
きないか試みた。その結果、25〜80重量%のAgと、14〜
75重量%のAlと、1〜30重量%のCuとでロウ材を形成す
れば上記の問題が解決できて良好なロウ付特性が得られ
ることが判った。
きないか試みた。その結果、25〜80重量%のAgと、14〜
75重量%のAlと、1〜30重量%のCuとでロウ材を形成す
れば上記の問題が解決できて良好なロウ付特性が得られ
ることが判った。
本発明は、25〜80重量%のAg粉末と、14〜75重量%の
Al粉末と、1〜30重量%のCu粉末との混合粉末を圧縮成
形して得る薄い板状のロウ材の製造方法である。
Al粉末と、1〜30重量%のCu粉末との混合粉末を圧縮成
形して得る薄い板状のロウ材の製造方法である。
しかして、Ag,Al,Cuが上述の範囲以外(未満、及び越
える場合)の場合にあっては、各々の成分の特性が顕著
となって、ロウ付性,接合特性が急激に低下するもので
ある。
える場合)の場合にあっては、各々の成分の特性が顕著
となって、ロウ付性,接合特性が急激に低下するもので
ある。
なお、 ロウ材の組成は、Agを30〜58重量%、Alを26〜60重量
%、Cuを10〜25重量%とするのが最も良好なロウ付特性
結果が得られる。
%、Cuを10〜25重量%とするのが最も良好なロウ付特性
結果が得られる。
Ag,Al,Cu以外には、不可避不純物、接合金属に対応し
てロウ付性向上のために添加する他の成分を含有しても
差し支えない。
てロウ付性向上のために添加する他の成分を含有しても
差し支えない。
粉末は、−100メッシュ以下(149μm以下)の粒径の
ものが好ましい。またAlは、大気中(酸素存在下)で微
粉末になると爆発,発火の恐れがあるので、粒径は20μ
m以上とするのが望ましい。
ものが好ましい。またAlは、大気中(酸素存在下)で微
粉末になると爆発,発火の恐れがあるので、粒径は20μ
m以上とするのが望ましい。
圧縮成形体の形状は、金型にて任意の形状にすること
ができ、ロウ付箇所の形状に合わせて、例えばリング
状,円形状に圧縮成形して得る。または圧縮成形して得
た板をレーザ加工等の手段にて所望の形状に加工するも
のである。
ができ、ロウ付箇所の形状に合わせて、例えばリング
状,円形状に圧縮成形して得る。または圧縮成形して得
た板をレーザ加工等の手段にて所望の形状に加工するも
のである。
F.作用 原料の混合粉末を薄い板状に圧縮成形するので、金型
形状にて任意の形状のロウ材を容易に得ることができ、
しかも圧縮成形しているのでロウ材配置時のハンドリン
グ時に形状が損なわれることは無く、適応箇所に制限の
無いAg−Al−Cu系のロウ材を容易に得ることができる。
形状にて任意の形状のロウ材を容易に得ることができ、
しかも圧縮成形しているのでロウ材配置時のハンドリン
グ時に形状が損なわれることは無く、適応箇所に制限の
無いAg−Al−Cu系のロウ材を容易に得ることができる。
G.実施例 本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
成分比が、Ag:Al:Cu=約40:40:20(重量%)となるよ
うに坪量した、粒径が325メッシュ以下(−325メッシ
ュ)のAg粉末(80g)とAl粉末(160g)とCu粉末(40g)
とを用意し、これら粉末を混合機で充分に混合する。
うに坪量した、粒径が325メッシュ以下(−325メッシ
ュ)のAg粉末(80g)とAl粉末(160g)とCu粉末(40g)
とを用意し、これら粉末を混合機で充分に混合する。
得られた混合粉末から約1.5g分取し、径が40mmの金型
に均一に充填し、30トンで加圧成形して厚さ0.4mmの円
形状の薄い板状のロウ材を得た。
に均一に充填し、30トンで加圧成形して厚さ0.4mmの円
形状の薄い板状のロウ材を得た。
このロウ材を用いて真空中(10-5torr)で、且つ650
℃の温度にてCu部材同志の接合を試みた結果、ロウ材の
流れも良く充分に接合されていることが確認された。
℃の温度にてCu部材同志の接合を試みた結果、ロウ材の
流れも良く充分に接合されていることが確認された。
次に、成分以外の条件は前述の場合と同じくして各種
組成のロウ材を製作し接合実験を行った。
組成のロウ材を製作し接合実験を行った。
その結果図に示す組成範囲、すなわちAgが25〜80重量
%、Alが14〜75重量%、Cuが1〜30重量%であれば、良
好なロウ付特性が得られ、この範囲以外の場合には、ロ
ウ付部に「クラック」、「剥離」等のロウ付特性を悪化
させる要因が顕著に発生した。
%、Alが14〜75重量%、Cuが1〜30重量%であれば、良
好なロウ付特性が得られ、この範囲以外の場合には、ロ
ウ付部に「クラック」、「剥離」等のロウ付特性を悪化
させる要因が顕著に発生した。
一方、特にAgが30〜58重量%、Alが26〜60重量%、Cu
が10〜25重量%の場合には、強固な結合組織が得られ安
定したロウ付特性結果を得ることができた。
が10〜25重量%の場合には、強固な結合組織が得られ安
定したロウ付特性結果を得ることができた。
H.発明の効果 本発明のロウ材は、原料のAg,Al,Cuの混合粉末を圧縮
成形するので、薄い板状のAg−Al系のロウ材の容易に得
ることができる。
成形するので、薄い板状のAg−Al系のロウ材の容易に得
ることができる。
しかも金型の形状を選択することにより任意の形状の
ロウ材を容易に得ることができ、適応箇所に制限の無い
板状のロウ材を得ることができる。
ロウ材を容易に得ることができ、適応箇所に制限の無い
板状のロウ材を得ることができる。
また、ロウ付温度が約650℃程度の比較的低い温度の
ロウ材であるから、接合部材及び他の構成部材に与える
熱的影響を軽減することができ、しかも、銅に限らず
鉄,ステンレス鋼,コバール合金,チタン,ニッケル等
の各種金属材料からなる部材を良好に接合できる。
ロウ材であるから、接合部材及び他の構成部材に与える
熱的影響を軽減することができ、しかも、銅に限らず
鉄,ステンレス鋼,コバール合金,チタン,ニッケル等
の各種金属材料からなる部材を良好に接合できる。
従って、真空機器、電力機器(例えば真空インタラプ
タ、GTO)、電子機器、産業機器等の各種のロウ付箇所
に広く適用することができて、生産性の向上と価格低減
を図ることができる。
タ、GTO)、電子機器、産業機器等の各種のロウ付箇所
に広く適用することができて、生産性の向上と価格低減
を図ることができる。
図は、実験結果に基づく有用なロウ材の組成範囲の説明
図である。
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−32494(JP,A) 特開 平3−32492(JP,A) 特開 平3−32489(JP,A) 特開 平3−32488(JP,A) 特公 昭44−27451(JP,B1) 特許2605841(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】AgとAlとCuとを主成分とするロウ材であっ
て、 25〜80重量%のAg粉末と、14〜75重量%のAl粉末と、1
〜30重量%のCu粉末との混合粉末を薄い板状に圧縮成形
することを特徴とするロウ材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16644689A JP2679268B2 (ja) | 1989-06-28 | 1989-06-28 | ロウ材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16644689A JP2679268B2 (ja) | 1989-06-28 | 1989-06-28 | ロウ材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0332488A JPH0332488A (ja) | 1991-02-13 |
JP2679268B2 true JP2679268B2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=15831559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16644689A Expired - Fee Related JP2679268B2 (ja) | 1989-06-28 | 1989-06-28 | ロウ材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2679268B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3398203B2 (ja) * | 1994-02-15 | 2003-04-21 | 日本発条株式会社 | アルミニウム合金と銅の接合用ろう材およびこのろう材によって接合された複合材 |
US7387230B2 (en) | 2003-07-07 | 2008-06-17 | Ishikawajima-Harima Heavy Industries Co., Ltd. | Brazing filter metal sheet and method for production thereof |
-
1989
- 1989-06-28 JP JP16644689A patent/JP2679268B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0332488A (ja) | 1991-02-13 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |