JP2672265B2 - コンバインの刈取前処理装置 - Google Patents
コンバインの刈取前処理装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穀稈を刈取る刈取装置
と、刈り取られた穀稈を搬送して機体進行方向後方側の
脱穀装置へ供給する供給搬送装置とを備え、刈取装置を
機体に対して左右横方向へ移動可能にしたコンバインの
刈取前処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種のコンバインの刈取前処理装置に
おいては、回り刈り作業や中割刈り作業などの刈取形態
の変更に伴って、刈取装置を左右横移動させると、これ
に伴って、刈取装置と脱穀装置との間に位置して刈取穀
稈を脱穀装置側へ搬送する供給搬送装置も左右に位置変
更する必要がある。このように刈取装置及び供給搬送装
置を左右に位置変更する手段としては、夫々を各別に人
為的に位置調節することが考えられる。また、特公昭5
3−27171号公報に示されるように、刈取装置を支
持する支持体の後端側を支点にして支持体の前端側を左
右に揺動させることにより、刈取装置の全体を左右に横
移動させ、かつ、供給搬送装置の後端部を支持体に一体
的に取り付けて、支持体の向き変更に伴ってその始端側
位置を変更するように構成したものが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来構造
のものでは次のような問題がある。つまり、前者のよう
に、刈取装置と供給搬送装置とを各別に人為的に位置変
更するものでは、双方を各別に適量づつ変更操作する煩
わしさとともに、刈取装置の横移動に拘らず供給搬送装
置の位置を変更あるいは戻し忘れるなどの不都合の発生
を生じ易い問題がある。後者のように、供給搬送装置の
後端部を支持体に一体的に取り付けて、刈取装置の左右
横移動のために左右揺動される支持体の向き変更に伴っ
て、供給搬送装置の始端側の位置も左右に変化するよう
にした構造のものでは、上述のような供給搬送装置始端
部の位置を、変更忘れや戻し忘れのない状態で連動させ
られる点では有利なものであるが実用的ではない。この
ように左右揺動する支持体と供給搬送装置とを連動させ
ようとした場合、支持体が刈高さ調節のために上下方向
にも揺動されるものであり、その上下動する支持体その
ものを、後方支点軸を中心に左右に揺動させ、さらに、
コンバインにおいて必要な機能である扱き深さ調節のた
めの供給搬送装置の上下揺動を許容して連動させるに
は、供給搬送装置の位置変更と変更前後の関係位置を保
つための連動構造が複雑になる等の問題があり、合理的
ではない。供給搬送装置の左右揺動及び上下揺動がもつ
機能を確保することはコンバインにとって必要不可欠な
ものであり、刈取装置を左右横方向へ移動させることと
の関連において、この点をどうすべきか、供給搬送装置
の性能を維持して刈取装置を左右横方向へ移動させるた
めには、どのようにすべきかといったこと等について刈
取装置を左右横方向へ移動させることに伴う諸問題の合
理的な解決手段は示されていない。本発明は、これらの
点に着目して発案されたものであり、刈取装置を機体進
行方向に対し左右横方向へ横移動させること、及び刈取
装置の横移動に対し、供給搬送装置の横移動と扱き深さ
調節などのための上下揺動をどのようにするかについ
て、合理的な一つの手段を提供しようとするものであ
る。これにより、例えば、未刈り穀稈を左側に位置させ
て左回りで回り刈り作業を行う場合には、刈取装置の左
側部を機体の左外側方に張り出させて未刈り穀稈と左側
のクローラ走行装置との間隔を大きくすることによっ
て、左側のクローラ走行装置が押し出す泥土により、未
刈り穀稈が押し倒され、あるいは未刈り穀稈に泥土が付
着するといったことを未然に防止できるとともに、未刈
り穀稈を左右両側に位置させて中割り作業を行う場合に
は、刈取装置を機体の左右中央部側に位置させて左右両
側のクローラ走行装置の前方に分草具を位置させること
によって、未刈り穀稈を押し倒すといったことを防止で
きるようにして効果的な回り刈り作業、中割刈作業を行
えるようにしたコンバインの刈取前処理装置を実現する
ものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の技術手段は、機体上に搭載した脱穀装
置の前方に刈取装置を配設し、刈取装置と脱穀装置の間
に供給搬送装置を、その搬送終端側で脱穀フィードチェ
ーン始端部内側方に設けた後方支点軸の軸芯周りで左右
揺動可能に設置するとともに、前記刈取装置を、移動後
の刈取装置の姿勢が移動前と同様に機体進行方向に対し
ほぼ直交する姿勢を維持しているように機体側に対して
左右横移動可能にしたコンバインの刈取前処理装置であ
って、前記供給搬送装置は、その搬送終端側箇所で左右
横方向に沿う後方横支点軸と、搬送終端側箇所で上下方
向に沿う後方上下支点軸との、各支点軸の軸芯周りで搬
送始端側を上下及び左右に揺動自在に構成されていると
ともに、この供給搬送装置と前記刈取装置とが、刈取装
置の横方向への移動に伴って供給搬送装置の始端側が追
従移動するように連接機構を介して連動連結され、か
つ、前記連接機構は、刈取装置の横方向への追従移動に
伴って生じる供給搬送装置始端部の円弧運動を許容する
とともに、左右方向での相対移動を規制し、上下方向へ
の移動によって生じる供給搬送装置始端部の円弧運動を
許容する構造を備えて構成されていることである。前記
連接機構は、上下方向への移動によって生じる供給搬送
装置始端部の円弧運動を許容するように前方へ突曲する
棒と、前記棒を挿通して左右方向の相対移動を規制し、
かつ、前後方向の動きを許容する長孔を備えているもの
で構成するとよい。前記連接機構の棒は、供給搬送装置
始端部の上下揺動範囲にわたる長さに設定するとよい。
前記供給搬送装置は、扱き深さ制御により搬送始端側の
上下位置を変更することにより扱き深さ調節自在に構成
するとよい。 【0005】 【作用】上記構成を採用したことによる作用は次の通り
である。すなわち、刈取装置の横方向への移動に伴って
供給搬送装置の始端側を追従移動させるための連接機構
を、横方向への追従移動に伴って生じる供給搬送装置始
端部の円弧運動を許容し、左右方向での相対移動を規制
し、上下方向への移動によって生じる供給搬送装置始端
部の円弧運動を許容する構造を備えて、供給搬送装置を
その始端部前後位置変化を許容して左右及び上下方向移
動可能に構成したので、刈取装置の横方向への移動に伴
って、刈取装置の左右方向への横移動と、供給搬送装置
の後方支点軸周りでの始端側の横移動とが的確に連動し
て供給搬送装置の始端部が追従移動し、刈取装置との左
右関係位置をほぼ保った状態で刈取装置に対する供給搬
送装置始端部の横方向への移動を、刈取装置の移動に対
応して自動的に連動移動させることができる。メンテナ
ンス等のための供給搬送装置始端部の上下移動、また、
刈取装置の左右方向への横移動に連動して供給搬送装置
を左右方向へ移動させるものでありながら、上下方向へ
の移動も的確に行うことができて移動後の刈取作業にお
いて、刈取装置との左右関係位置を保った状態で扱き深
さ調節のための供給搬送装置始端部の上下移動を行うこ
とができて脱穀作業に不可欠の供給搬送装置による扱き
深さ制御にも的確に対応できる。そして、前方へ突曲す
る棒と、前記棒を挿通する長孔を備えた部材によって構
成すると、連接機構の全体を簡素な構造によって構成し
前記の作用を発揮することができる。また、前方へ突曲
する棒を供給搬送装置始端部の上下揺動範囲にわたる長
さに構成することにより、供給搬送装置を上下その始端
部がどの位置にあっても刈取装置を左右へ横移動させて
追従移動することができ便利である。 【0006】 【発明の効果】前記構成を採用したことによる効果は次
の通りである。すなわち、刈取装置の横方向への移動に
伴って供給搬送装置の始端側を追従移動させるための連
接機構として、横方向への追従移動に伴って生じる供給
搬送装置始端部の円弧運動を許容するとともに、左右方
向での相対移動を規制し、上下方向への移動によって生
じる供給搬送装置始端部の円弧運動を許容する構造を備
えて、供給搬送装置をその始端の前後位置変化を許容し
て、左右及び上下方向移動を可能にさせる機構を採用し
たので、刈取装置の横方向への移動に伴って供給搬送装
置の始端側を的確に追従移動させ、刈取装置の横方向へ
の移動の前後において刈取装置に対する左右方向におけ
る供給搬送装置始端部の関係位置が崩れることを規制
し、供給搬送装置の始端部を刈取装置に対し好適な位置
に保って追従移動させることができる。そして、その好
適な位置を保った状態で、供給搬送装置始端部を上下動
させて脱穀作業に不可欠の機能である扱き深さ調節を行
うことができる。供給搬送装置を追従移動させながら刈
取装置を左右横方向へ移動させることにより、回り刈り
作業から中割り作業、あるいは、中割り作業から回り刈
り作業、あるいは畦際刈作業への切り換え、穀稈の刈り
取り、刈り取った穀稈の脱穀装置への搬送供給が良好に
行え、夫々の作業形態での刈取脱穀作業を効果的に行え
る刈取前処理装置を得ることが可能になった。 【0007】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図5に示すように、コンバインは、分草具1によ
って分草された植立穀稈を引起す引起し装置2、引起し
後の穀稈を刈取る刈刃3、刈取穀稈を刈幅の中央に集束
するパッカー4、集束穀稈を後部脱穀装置5に向けて搬
送する供給搬送装置6等からなる刈取前処理装置と、供
給搬送装置6の横側方に配設された運転席7とを備えて
構成されている。 【0008】前記した分草具1、引起し装置2、刈刃
3、パッカー4等を総称して刈取装置17と称し、この
刈取装置17の機体9に対する横摺動構造について説明
する。図3に示すように、機体9前端には縦向きフレー
ム10が立設され、この縦向きフレーム10の上端に横
向き伝動ケース11がその横軸心周りで回動自在に枢支
されている。この横向き伝動ケース11の外周面に機体
前後向き姿勢の主支持体12を固着するとともに、横向
き伝動ケース11の後方横支軸とし、ての伝動軸13と
主支持体12の伝動軸14とをベベルギヤ機構15で連
結して、横向き伝動ケース11伝動軸13の端部入力プ
ーリ8でエンジン(図外)からの動力を受けて、主支持
体内伝動軸14に伝動すべく構成してある。前記主支持
体12の先端には支持ケース16が設けられ、この支持
ケース16に対して刈取装置17が取付けられている。 【0009】この先端支持ケース16での刈取装置17
の取付構造を説明する。図1乃至図3に示すように、先
端支持ケース16の主支持体12取付部位には機体横幅
方向に沿った姿勢の摺動軸18が自身の軸心X方向に摺
動可能にベアリング支持されるとともに、六角形状に形
成された中間部に受動ベベルギヤ19及び主支持体伝動
軸14先端に駆動ベベルギヤ20が固着され、摺動軸1
8への伝動構造が形成されている。この受動ベベルギヤ
19は摺動軸18の六角中間部に外嵌されて一体回転可
能に構成されるとともに、ベアリング21を介して先端
支持ケース16に回転だけ可能に枢支され、摺動軸18
の横摺動を許容する構成をとっている。この摺動軸18
の先端支持ケース16より左右に突出した左右端部に
は、夫々、引起し装置2,2への動力を供給するベベル
ギヤ伝動機構22,22が設けられている。 【0010】前記摺動軸18の前方側にはパイプ式の第
1摺動フレーム23がブッシュ24,24を介して先端
支持ケース16に横摺動可能に枢支されるとともに、先
端支持ケース16より突出した左右端に、左右分草具支
持杆を固定した左右支持フレーム25,25が連結固定
されている。又、この第1摺動フレーム23より更に前
方側には第2摺動フレーム26が左右支持フレーム2
5,25に亘って架設されるとともに、支持ケース16
の前端より更に前方へ向けて延出された略断面コの字形
のホルダー27に前方開口側から差し込み遊嵌支持さ
れ、ホルダー27に対して相対横摺動可能に構成されて
いる。又、このホルダー27に係合支持された第2摺動
フレーム26のその支持部から前方に向けて中央分草具
支持杆32が延設されている。 【0011】次に、刈取装置17の横移動駆動装置につ
いて説明する。図3に示すように、前記先端支持ケース
16内に左右横向きに螺軸28を挿入するとともに、先
端支持ケース16右側面部に前記螺軸28に作用するコ
マ部材29を設けてある。前記右支持フレーム25の基
端部に前記螺軸28とカップリング31を介して伝動連
結されその螺軸28を回転駆動する駆動装置としての駆
動モータ30を取付けてある。この駆動モータ30によ
って螺軸28を回動駆動して刈取装置17を左右に横移
動可能に構成してある。この刈取装置17は、機体9に
対して左右横方向へ位置移動自在に構成されている。 【0012】次に供給搬送装置6の左右揺動構造につい
て説明する。前記供給搬送装置6の搬送終端部近く位置
に、後方上下支点軸としての供給搬送装置用伝動軸33
を支持すべく、縦向き伝動ケース42を前記横向き伝動
ケース11に固着するとともに、この供給搬送装置用伝
動軸33の上下中間位置に株元挾持搬送装置用駆動スプ
ロケット43及び上端に穂先係止搬送装置用駆動スプロ
ケット44を一体回転可能に嵌着してある。前記縦向き
伝動ケース42上半部は供給搬送装置用伝動軸33の後
方側だけに壁面を設けたもので、その空間となった前方
側に左右揺動可能な回動フレーム45を位置させてその
フレーム45を供給搬送装置用伝動軸33にベアリング
支持させてある。この回動フレーム45に対して、前記
穂先係止搬送装置ケース46と株元挾持搬送装置ケース
47とを取付けるとともに、両ケース46,47を中間
支持フレーム48で連結して、穂先係止搬送装置6Aと
株元挾持搬送装置6Bとを一体で揺動支点Pとしての前
記供給搬送装置用伝動軸33(後方上下支点軸)軸心を
中心として左右揺動可能に構成してある。 【0013】一方、図3及び4に示すように、左右支持
フレーム25,25と一体で横摺動すべく引起し装置2
に対する引起し伝動ケース49,49を左右に立上げ形
成するとともに、右係止爪付搬送ベルト52と右パッカ
ー4Aとを回転可能に遊嵌してある縦向き支軸51を、
水平杆58を介して右引起し伝動ケース49に吊下げ支
持してある。前記右パッカー4Aは左パッカー4Bとの
常時咬合によって回転駆動を受けるとともに、右パッカ
ー4Aに連結円筒ケース53を介して連動連結された係
止爪付搬送ベルト52駆動プーリに回転駆動力を供給し
ている。 【0014】前記刈取装置17と供給搬送装置6とを連
動させる連接機構59について説明する。図1、2及び
図4に示すように、この連接機構59は、前記供給搬送
装置6と前記刈取装置17とを、刈取装置17の横方向
への移動に伴って供給搬送装置6の始端側が追従移動す
るように連動連結するものである。実施例では、刈取装
置17の横方向への追従移動に伴って生じる供給搬送装
置6始端部の円弧運動を許容する第一連接体57と、そ
の第一連接体57の左右方向での相対移動を規制し、扱
き深さ調節による上下方向への移動によって生じる供給
搬送装置6始端部の円弧運動を許容する第二連接体55
とを備えて構成されている。 【0015】前記第一連接体57は、穂先係止搬送装置
ケース46から延出された係止ブラケットにより構成さ
れ、前記第二連接体55を構成する棒を挿通する長孔5
0を備えている。前記第二連接体55は、右引起し伝動
ケース49に対して上端をブラケット54に溶着した状
態でそのブラケット54を介して取付けてある棒によっ
て構成され、その棒は、その下端を右係止爪付搬送ベル
ト52の上部カバー56の突起に係止され位置規制され
るとともに、前記横向き伝動ケース11の後方横支点軸
13を中心として前方へ突曲する円弧形状に形成されて
いる。つまり、この棒からなる第二連接体杆55は、そ
の中程で穂先係止搬送装置ケース46から延出された第
一連接体としての係止ブラケットに設けられた長孔50
を貫通する状態で係合し、刈取装置17の左右横移動に
つれて一体で横移動するとともに、係止ブラケットを介
して供給搬送装置6を左右揺動させる。図4に示すよう
に、供給搬送装置6を上下揺動する連結ロッド38も穂
先係止搬送装置ケース46につれて左右揺動可能であ
る。前記第一連接体55を構成する棒を挿通する長孔5
0は、棒に対する、係止ブラケット(供給搬送装置6始
端)の前後の位置ズレを考慮して、前後方向の長孔に形
成されている。 【0016】前記脱穀装置5の横側方に脱穀フィードチ
ェーン31を設けるとともに、この脱穀フィードチェー
ン31に対して穀稈を供給する供給搬送装置側株元挾持
搬送装置ケース47より株元ガイド杆34を片持ち状に
延出してある。この株元ガイド杆34は、穂先ガイド
(図示せず)で横倒し姿勢に強制される搬送穀稈の株元
側を受止め支持して脱穀フィードチェーン31の始端部
上に案内する。この株元ガイド杆34は、その先端側の
穀稈受渡しにかかる部位が前記揺動支点Pを中心とした
略円弧形状に形成されており、図1及び図2に示すよう
に、供給搬送装置6が脱穀フィードチェーン31から遠
ざかる方に揺動位置する場合も脱穀フィードチェーン3
1に近づく方に揺動位置する場合とにかかわらずその先
端部を脱穀フィードチェーン31と平行に位置させるよ
うに片持ち状に延出固定してある。 【0017】刈取装置17を横摺動する構造としては次
のようなものでもよい。図6に示すように、前記支持ケ
ース16に対して横向き駆動軸35を枢支するととも
に、この駆動軸35の両端に引起し装置2に対する伝動
ケース49,49を連結してある。横向き駆動軸35の
前方側には摺動フレーム37が支持ケース16に架設さ
れ、支持フレーム16に対して左右摺動可能である。こ
の摺動フレーム37には刈刃3及び、パッカー4等が固
着され、一体で横摺動可能である。一方、駆動軸35に
は、支持ケース16より左右に突出した部分に、各々、
逆向きのねじ溝35aが形成されており、支持ケース1
6側に設けられた左右の係合具39B,39Aを嵌係合
させる。この左右の係合具39B,39Aは連結ロッド
40とシリンダ41とによって交互に対応するねじ溝3
5a,35aに咬合可能である。そこで、図示するよう
に、右係合具39Aを右側のねじ溝35aに咬合させ、
駆動軸35を矢印方向に回転させると、前記摺動フレー
ム37を右側に摺動させることができる。反対に、左係
合具39Bを左側のねじ溝35aに係合させると、摺動
フレーム37は左側に摺動する。ここに、係合具39
A,39B先端のネジ溝35aに対する係合部はボール
ベアリング式のものが移動抵抗が少なく望ましい。以上
の構成から、摺動フレーム37を駆動する為のモータ及
び螺軸が必要でない。 【0018】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構造に限定されるものではない。 【0019】
と、刈り取られた穀稈を搬送して機体進行方向後方側の
脱穀装置へ供給する供給搬送装置とを備え、刈取装置を
機体に対して左右横方向へ移動可能にしたコンバインの
刈取前処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種のコンバインの刈取前処理装置に
おいては、回り刈り作業や中割刈り作業などの刈取形態
の変更に伴って、刈取装置を左右横移動させると、これ
に伴って、刈取装置と脱穀装置との間に位置して刈取穀
稈を脱穀装置側へ搬送する供給搬送装置も左右に位置変
更する必要がある。このように刈取装置及び供給搬送装
置を左右に位置変更する手段としては、夫々を各別に人
為的に位置調節することが考えられる。また、特公昭5
3−27171号公報に示されるように、刈取装置を支
持する支持体の後端側を支点にして支持体の前端側を左
右に揺動させることにより、刈取装置の全体を左右に横
移動させ、かつ、供給搬送装置の後端部を支持体に一体
的に取り付けて、支持体の向き変更に伴ってその始端側
位置を変更するように構成したものが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来構造
のものでは次のような問題がある。つまり、前者のよう
に、刈取装置と供給搬送装置とを各別に人為的に位置変
更するものでは、双方を各別に適量づつ変更操作する煩
わしさとともに、刈取装置の横移動に拘らず供給搬送装
置の位置を変更あるいは戻し忘れるなどの不都合の発生
を生じ易い問題がある。後者のように、供給搬送装置の
後端部を支持体に一体的に取り付けて、刈取装置の左右
横移動のために左右揺動される支持体の向き変更に伴っ
て、供給搬送装置の始端側の位置も左右に変化するよう
にした構造のものでは、上述のような供給搬送装置始端
部の位置を、変更忘れや戻し忘れのない状態で連動させ
られる点では有利なものであるが実用的ではない。この
ように左右揺動する支持体と供給搬送装置とを連動させ
ようとした場合、支持体が刈高さ調節のために上下方向
にも揺動されるものであり、その上下動する支持体その
ものを、後方支点軸を中心に左右に揺動させ、さらに、
コンバインにおいて必要な機能である扱き深さ調節のた
めの供給搬送装置の上下揺動を許容して連動させるに
は、供給搬送装置の位置変更と変更前後の関係位置を保
つための連動構造が複雑になる等の問題があり、合理的
ではない。供給搬送装置の左右揺動及び上下揺動がもつ
機能を確保することはコンバインにとって必要不可欠な
ものであり、刈取装置を左右横方向へ移動させることと
の関連において、この点をどうすべきか、供給搬送装置
の性能を維持して刈取装置を左右横方向へ移動させるた
めには、どのようにすべきかといったこと等について刈
取装置を左右横方向へ移動させることに伴う諸問題の合
理的な解決手段は示されていない。本発明は、これらの
点に着目して発案されたものであり、刈取装置を機体進
行方向に対し左右横方向へ横移動させること、及び刈取
装置の横移動に対し、供給搬送装置の横移動と扱き深さ
調節などのための上下揺動をどのようにするかについ
て、合理的な一つの手段を提供しようとするものであ
る。これにより、例えば、未刈り穀稈を左側に位置させ
て左回りで回り刈り作業を行う場合には、刈取装置の左
側部を機体の左外側方に張り出させて未刈り穀稈と左側
のクローラ走行装置との間隔を大きくすることによっ
て、左側のクローラ走行装置が押し出す泥土により、未
刈り穀稈が押し倒され、あるいは未刈り穀稈に泥土が付
着するといったことを未然に防止できるとともに、未刈
り穀稈を左右両側に位置させて中割り作業を行う場合に
は、刈取装置を機体の左右中央部側に位置させて左右両
側のクローラ走行装置の前方に分草具を位置させること
によって、未刈り穀稈を押し倒すといったことを防止で
きるようにして効果的な回り刈り作業、中割刈作業を行
えるようにしたコンバインの刈取前処理装置を実現する
ものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の技術手段は、機体上に搭載した脱穀装
置の前方に刈取装置を配設し、刈取装置と脱穀装置の間
に供給搬送装置を、その搬送終端側で脱穀フィードチェ
ーン始端部内側方に設けた後方支点軸の軸芯周りで左右
揺動可能に設置するとともに、前記刈取装置を、移動後
の刈取装置の姿勢が移動前と同様に機体進行方向に対し
ほぼ直交する姿勢を維持しているように機体側に対して
左右横移動可能にしたコンバインの刈取前処理装置であ
って、前記供給搬送装置は、その搬送終端側箇所で左右
横方向に沿う後方横支点軸と、搬送終端側箇所で上下方
向に沿う後方上下支点軸との、各支点軸の軸芯周りで搬
送始端側を上下及び左右に揺動自在に構成されていると
ともに、この供給搬送装置と前記刈取装置とが、刈取装
置の横方向への移動に伴って供給搬送装置の始端側が追
従移動するように連接機構を介して連動連結され、か
つ、前記連接機構は、刈取装置の横方向への追従移動に
伴って生じる供給搬送装置始端部の円弧運動を許容する
とともに、左右方向での相対移動を規制し、上下方向へ
の移動によって生じる供給搬送装置始端部の円弧運動を
許容する構造を備えて構成されていることである。前記
連接機構は、上下方向への移動によって生じる供給搬送
装置始端部の円弧運動を許容するように前方へ突曲する
棒と、前記棒を挿通して左右方向の相対移動を規制し、
かつ、前後方向の動きを許容する長孔を備えているもの
で構成するとよい。前記連接機構の棒は、供給搬送装置
始端部の上下揺動範囲にわたる長さに設定するとよい。
前記供給搬送装置は、扱き深さ制御により搬送始端側の
上下位置を変更することにより扱き深さ調節自在に構成
するとよい。 【0005】 【作用】上記構成を採用したことによる作用は次の通り
である。すなわち、刈取装置の横方向への移動に伴って
供給搬送装置の始端側を追従移動させるための連接機構
を、横方向への追従移動に伴って生じる供給搬送装置始
端部の円弧運動を許容し、左右方向での相対移動を規制
し、上下方向への移動によって生じる供給搬送装置始端
部の円弧運動を許容する構造を備えて、供給搬送装置を
その始端部前後位置変化を許容して左右及び上下方向移
動可能に構成したので、刈取装置の横方向への移動に伴
って、刈取装置の左右方向への横移動と、供給搬送装置
の後方支点軸周りでの始端側の横移動とが的確に連動し
て供給搬送装置の始端部が追従移動し、刈取装置との左
右関係位置をほぼ保った状態で刈取装置に対する供給搬
送装置始端部の横方向への移動を、刈取装置の移動に対
応して自動的に連動移動させることができる。メンテナ
ンス等のための供給搬送装置始端部の上下移動、また、
刈取装置の左右方向への横移動に連動して供給搬送装置
を左右方向へ移動させるものでありながら、上下方向へ
の移動も的確に行うことができて移動後の刈取作業にお
いて、刈取装置との左右関係位置を保った状態で扱き深
さ調節のための供給搬送装置始端部の上下移動を行うこ
とができて脱穀作業に不可欠の供給搬送装置による扱き
深さ制御にも的確に対応できる。そして、前方へ突曲す
る棒と、前記棒を挿通する長孔を備えた部材によって構
成すると、連接機構の全体を簡素な構造によって構成し
前記の作用を発揮することができる。また、前方へ突曲
する棒を供給搬送装置始端部の上下揺動範囲にわたる長
さに構成することにより、供給搬送装置を上下その始端
部がどの位置にあっても刈取装置を左右へ横移動させて
追従移動することができ便利である。 【0006】 【発明の効果】前記構成を採用したことによる効果は次
の通りである。すなわち、刈取装置の横方向への移動に
伴って供給搬送装置の始端側を追従移動させるための連
接機構として、横方向への追従移動に伴って生じる供給
搬送装置始端部の円弧運動を許容するとともに、左右方
向での相対移動を規制し、上下方向への移動によって生
じる供給搬送装置始端部の円弧運動を許容する構造を備
えて、供給搬送装置をその始端の前後位置変化を許容し
て、左右及び上下方向移動を可能にさせる機構を採用し
たので、刈取装置の横方向への移動に伴って供給搬送装
置の始端側を的確に追従移動させ、刈取装置の横方向へ
の移動の前後において刈取装置に対する左右方向におけ
る供給搬送装置始端部の関係位置が崩れることを規制
し、供給搬送装置の始端部を刈取装置に対し好適な位置
に保って追従移動させることができる。そして、その好
適な位置を保った状態で、供給搬送装置始端部を上下動
させて脱穀作業に不可欠の機能である扱き深さ調節を行
うことができる。供給搬送装置を追従移動させながら刈
取装置を左右横方向へ移動させることにより、回り刈り
作業から中割り作業、あるいは、中割り作業から回り刈
り作業、あるいは畦際刈作業への切り換え、穀稈の刈り
取り、刈り取った穀稈の脱穀装置への搬送供給が良好に
行え、夫々の作業形態での刈取脱穀作業を効果的に行え
る刈取前処理装置を得ることが可能になった。 【0007】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図5に示すように、コンバインは、分草具1によ
って分草された植立穀稈を引起す引起し装置2、引起し
後の穀稈を刈取る刈刃3、刈取穀稈を刈幅の中央に集束
するパッカー4、集束穀稈を後部脱穀装置5に向けて搬
送する供給搬送装置6等からなる刈取前処理装置と、供
給搬送装置6の横側方に配設された運転席7とを備えて
構成されている。 【0008】前記した分草具1、引起し装置2、刈刃
3、パッカー4等を総称して刈取装置17と称し、この
刈取装置17の機体9に対する横摺動構造について説明
する。図3に示すように、機体9前端には縦向きフレー
ム10が立設され、この縦向きフレーム10の上端に横
向き伝動ケース11がその横軸心周りで回動自在に枢支
されている。この横向き伝動ケース11の外周面に機体
前後向き姿勢の主支持体12を固着するとともに、横向
き伝動ケース11の後方横支軸とし、ての伝動軸13と
主支持体12の伝動軸14とをベベルギヤ機構15で連
結して、横向き伝動ケース11伝動軸13の端部入力プ
ーリ8でエンジン(図外)からの動力を受けて、主支持
体内伝動軸14に伝動すべく構成してある。前記主支持
体12の先端には支持ケース16が設けられ、この支持
ケース16に対して刈取装置17が取付けられている。 【0009】この先端支持ケース16での刈取装置17
の取付構造を説明する。図1乃至図3に示すように、先
端支持ケース16の主支持体12取付部位には機体横幅
方向に沿った姿勢の摺動軸18が自身の軸心X方向に摺
動可能にベアリング支持されるとともに、六角形状に形
成された中間部に受動ベベルギヤ19及び主支持体伝動
軸14先端に駆動ベベルギヤ20が固着され、摺動軸1
8への伝動構造が形成されている。この受動ベベルギヤ
19は摺動軸18の六角中間部に外嵌されて一体回転可
能に構成されるとともに、ベアリング21を介して先端
支持ケース16に回転だけ可能に枢支され、摺動軸18
の横摺動を許容する構成をとっている。この摺動軸18
の先端支持ケース16より左右に突出した左右端部に
は、夫々、引起し装置2,2への動力を供給するベベル
ギヤ伝動機構22,22が設けられている。 【0010】前記摺動軸18の前方側にはパイプ式の第
1摺動フレーム23がブッシュ24,24を介して先端
支持ケース16に横摺動可能に枢支されるとともに、先
端支持ケース16より突出した左右端に、左右分草具支
持杆を固定した左右支持フレーム25,25が連結固定
されている。又、この第1摺動フレーム23より更に前
方側には第2摺動フレーム26が左右支持フレーム2
5,25に亘って架設されるとともに、支持ケース16
の前端より更に前方へ向けて延出された略断面コの字形
のホルダー27に前方開口側から差し込み遊嵌支持さ
れ、ホルダー27に対して相対横摺動可能に構成されて
いる。又、このホルダー27に係合支持された第2摺動
フレーム26のその支持部から前方に向けて中央分草具
支持杆32が延設されている。 【0011】次に、刈取装置17の横移動駆動装置につ
いて説明する。図3に示すように、前記先端支持ケース
16内に左右横向きに螺軸28を挿入するとともに、先
端支持ケース16右側面部に前記螺軸28に作用するコ
マ部材29を設けてある。前記右支持フレーム25の基
端部に前記螺軸28とカップリング31を介して伝動連
結されその螺軸28を回転駆動する駆動装置としての駆
動モータ30を取付けてある。この駆動モータ30によ
って螺軸28を回動駆動して刈取装置17を左右に横移
動可能に構成してある。この刈取装置17は、機体9に
対して左右横方向へ位置移動自在に構成されている。 【0012】次に供給搬送装置6の左右揺動構造につい
て説明する。前記供給搬送装置6の搬送終端部近く位置
に、後方上下支点軸としての供給搬送装置用伝動軸33
を支持すべく、縦向き伝動ケース42を前記横向き伝動
ケース11に固着するとともに、この供給搬送装置用伝
動軸33の上下中間位置に株元挾持搬送装置用駆動スプ
ロケット43及び上端に穂先係止搬送装置用駆動スプロ
ケット44を一体回転可能に嵌着してある。前記縦向き
伝動ケース42上半部は供給搬送装置用伝動軸33の後
方側だけに壁面を設けたもので、その空間となった前方
側に左右揺動可能な回動フレーム45を位置させてその
フレーム45を供給搬送装置用伝動軸33にベアリング
支持させてある。この回動フレーム45に対して、前記
穂先係止搬送装置ケース46と株元挾持搬送装置ケース
47とを取付けるとともに、両ケース46,47を中間
支持フレーム48で連結して、穂先係止搬送装置6Aと
株元挾持搬送装置6Bとを一体で揺動支点Pとしての前
記供給搬送装置用伝動軸33(後方上下支点軸)軸心を
中心として左右揺動可能に構成してある。 【0013】一方、図3及び4に示すように、左右支持
フレーム25,25と一体で横摺動すべく引起し装置2
に対する引起し伝動ケース49,49を左右に立上げ形
成するとともに、右係止爪付搬送ベルト52と右パッカ
ー4Aとを回転可能に遊嵌してある縦向き支軸51を、
水平杆58を介して右引起し伝動ケース49に吊下げ支
持してある。前記右パッカー4Aは左パッカー4Bとの
常時咬合によって回転駆動を受けるとともに、右パッカ
ー4Aに連結円筒ケース53を介して連動連結された係
止爪付搬送ベルト52駆動プーリに回転駆動力を供給し
ている。 【0014】前記刈取装置17と供給搬送装置6とを連
動させる連接機構59について説明する。図1、2及び
図4に示すように、この連接機構59は、前記供給搬送
装置6と前記刈取装置17とを、刈取装置17の横方向
への移動に伴って供給搬送装置6の始端側が追従移動す
るように連動連結するものである。実施例では、刈取装
置17の横方向への追従移動に伴って生じる供給搬送装
置6始端部の円弧運動を許容する第一連接体57と、そ
の第一連接体57の左右方向での相対移動を規制し、扱
き深さ調節による上下方向への移動によって生じる供給
搬送装置6始端部の円弧運動を許容する第二連接体55
とを備えて構成されている。 【0015】前記第一連接体57は、穂先係止搬送装置
ケース46から延出された係止ブラケットにより構成さ
れ、前記第二連接体55を構成する棒を挿通する長孔5
0を備えている。前記第二連接体55は、右引起し伝動
ケース49に対して上端をブラケット54に溶着した状
態でそのブラケット54を介して取付けてある棒によっ
て構成され、その棒は、その下端を右係止爪付搬送ベル
ト52の上部カバー56の突起に係止され位置規制され
るとともに、前記横向き伝動ケース11の後方横支点軸
13を中心として前方へ突曲する円弧形状に形成されて
いる。つまり、この棒からなる第二連接体杆55は、そ
の中程で穂先係止搬送装置ケース46から延出された第
一連接体としての係止ブラケットに設けられた長孔50
を貫通する状態で係合し、刈取装置17の左右横移動に
つれて一体で横移動するとともに、係止ブラケットを介
して供給搬送装置6を左右揺動させる。図4に示すよう
に、供給搬送装置6を上下揺動する連結ロッド38も穂
先係止搬送装置ケース46につれて左右揺動可能であ
る。前記第一連接体55を構成する棒を挿通する長孔5
0は、棒に対する、係止ブラケット(供給搬送装置6始
端)の前後の位置ズレを考慮して、前後方向の長孔に形
成されている。 【0016】前記脱穀装置5の横側方に脱穀フィードチ
ェーン31を設けるとともに、この脱穀フィードチェー
ン31に対して穀稈を供給する供給搬送装置側株元挾持
搬送装置ケース47より株元ガイド杆34を片持ち状に
延出してある。この株元ガイド杆34は、穂先ガイド
(図示せず)で横倒し姿勢に強制される搬送穀稈の株元
側を受止め支持して脱穀フィードチェーン31の始端部
上に案内する。この株元ガイド杆34は、その先端側の
穀稈受渡しにかかる部位が前記揺動支点Pを中心とした
略円弧形状に形成されており、図1及び図2に示すよう
に、供給搬送装置6が脱穀フィードチェーン31から遠
ざかる方に揺動位置する場合も脱穀フィードチェーン3
1に近づく方に揺動位置する場合とにかかわらずその先
端部を脱穀フィードチェーン31と平行に位置させるよ
うに片持ち状に延出固定してある。 【0017】刈取装置17を横摺動する構造としては次
のようなものでもよい。図6に示すように、前記支持ケ
ース16に対して横向き駆動軸35を枢支するととも
に、この駆動軸35の両端に引起し装置2に対する伝動
ケース49,49を連結してある。横向き駆動軸35の
前方側には摺動フレーム37が支持ケース16に架設さ
れ、支持フレーム16に対して左右摺動可能である。こ
の摺動フレーム37には刈刃3及び、パッカー4等が固
着され、一体で横摺動可能である。一方、駆動軸35に
は、支持ケース16より左右に突出した部分に、各々、
逆向きのねじ溝35aが形成されており、支持ケース1
6側に設けられた左右の係合具39B,39Aを嵌係合
させる。この左右の係合具39B,39Aは連結ロッド
40とシリンダ41とによって交互に対応するねじ溝3
5a,35aに咬合可能である。そこで、図示するよう
に、右係合具39Aを右側のねじ溝35aに咬合させ、
駆動軸35を矢印方向に回転させると、前記摺動フレー
ム37を右側に摺動させることができる。反対に、左係
合具39Bを左側のねじ溝35aに係合させると、摺動
フレーム37は左側に摺動する。ここに、係合具39
A,39B先端のネジ溝35aに対する係合部はボール
ベアリング式のものが移動抵抗が少なく望ましい。以上
の構成から、摺動フレーム37を駆動する為のモータ及
び螺軸が必要でない。 【0018】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構造に限定されるものではない。 【0019】
【図面の簡単な説明】
【図1】刈取装置が横移動ストロークの右端に位置した
場合を示す平面図 【図2】刈取装置が横移動ストロークの左端に位置した
場合を示す平面図 【図3】刈取装置の横移動駆動装置を示す断面図 【図4】刈取装置と供給搬送装置との連係を示す側面図 【図5】刈取装置を示す側面図 【図6】刈取装置の横移動駆動装置の別実施例を示す原
理図 【符号の説明】 5 脱穀装置 6 供給搬送装置 9 機体 13 後方横支点軸 17 刈取装置 33 後方上下支点軸 50 長孔 55 棒 59 連接機構
場合を示す平面図 【図2】刈取装置が横移動ストロークの左端に位置した
場合を示す平面図 【図3】刈取装置の横移動駆動装置を示す断面図 【図4】刈取装置と供給搬送装置との連係を示す側面図 【図5】刈取装置を示す側面図 【図6】刈取装置の横移動駆動装置の別実施例を示す原
理図 【符号の説明】 5 脱穀装置 6 供給搬送装置 9 機体 13 後方横支点軸 17 刈取装置 33 後方上下支点軸 50 長孔 55 棒 59 連接機構
フロントページの続き
(72)発明者 松村 康二郎
大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク
ボタ 堺製造所内
(72)発明者 土井 久
大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク
ボタ 堺製造所内
(72)発明者 平岡 実
大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク
ボタ 堺製造所内
(56)参考文献 実開 昭48−54931(JP,U)
特公 昭53−27171(JP,B2)
特公 昭49−46729(JP,B2)
実公 昭56−36247(JP,Y2)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】1.機体(9)上に搭載した脱穀装置(5)の前方に刈
取装置(17)を配設し、刈取装置(17)と脱穀装置
(5)の間に供給搬送装置(6)を、その搬送終端側で
脱穀フィードチェーン(31)始端部内側方に設けた後
方支点軸(33)の軸芯周りで左右揺動可能に設置する
とともに、前記刈取装置(17)を、移動後の刈取装置
の姿勢が移動前と同様に機体進行方向に対しほぼ直交す
る姿勢を維持しているように機体(9)側に対して左右
横移動可能にしたコンバインの刈取前処理装置であっ
て、 前記供給搬送装置(6)は、その搬送終端側箇所で左右
横方向に沿う後方横支点軸(13)と、搬送終端側箇所
で上下方向に沿う後方上下支点軸(33)との、各支点
軸(13,33)の軸芯周りで搬送始端側を上下及び左
右に揺動自在に構成されているとともに、 この供給搬送装置(6)と前記刈取装置(17)とが、
刈取装置(17)の横方向への移動に伴って供給搬送装
置(6)の始端側が追従移動するように連接機構(5
9)を介して連動連結され、 かつ、前記連接機構(59)は、刈取装置(17)の横
方向への追従移動に伴って生じる供給搬送装置(6)始
端部の円弧運動を許容するとともに、左右方向での相対
移動を規制し、上下方向への移動によって生じる供給搬
送装置(6)始端部の円弧運動を許容する構造(50,
55,57)を備えて構成されている コンバインの刈取
前処理装置。2. 前記連接機構(59)は、上下方向への移動によっ
て生じる供給搬送装置(6)始端部の円弧運動を許容す
るように前方へ突曲する棒(55)と、前記棒(55)
を挿通して左右方向の相対移動を規制し、かつ、前後方
向の動きを許容する長孔(50)を備えている請求項1
記載のコンバインの刈取前処理装置。3. 前記連接機構(59)の棒(55)は、供給搬送装
置(6)始端部の上下揺動範囲にわたる長さに設定して
いる請求項2記載のコンバインの刈取前処理装置。4. 前記供給搬送装置(6)は、扱き深さ制御により搬
送始端側の上下位置を変更することにより扱き深さ調節
自在に構成されている請求項1または2または3記載の
コンバインの刈取前処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6263342A JP2672265B2 (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | コンバインの刈取前処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6263342A JP2672265B2 (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | コンバインの刈取前処理装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5334790A Division JP2568042B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | コンバインの刈取前処理装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2255597A Division JP2878225B2 (ja) | 1997-02-05 | 1997-02-05 | コンバインの刈取前処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07184456A JPH07184456A (ja) | 1995-07-25 |
JP2672265B2 true JP2672265B2 (ja) | 1997-11-05 |
Family
ID=17388146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6263342A Expired - Fee Related JP2672265B2 (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | コンバインの刈取前処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2672265B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5517396B2 (ja) * | 1972-09-08 | 1980-05-10 | ||
JPS5327171A (en) * | 1976-08-27 | 1978-03-14 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | Apparatus for separating oil from water by air bubbles |
JPS5636247U (ja) * | 1979-08-30 | 1981-04-07 |
-
1994
- 1994-10-27 JP JP6263342A patent/JP2672265B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07184456A (ja) | 1995-07-25 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |