JP2671726B2 - 超深絞り用冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
超深絞り用冷延鋼板の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、深絞り成形性に優れた
超深絞り用冷延鋼板の製造方法に関するものである。
超深絞り用冷延鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、熱間圧延時の省エネルギー、
省プロセスを目的として、加熱炉での均熱を行わずに、
連続鋳造スラブを直接、熱間圧延する直送圧延の技術が
知られている。この直送圧延では、熱間圧延時に低Mn
/S比を有する組成の鋼の場合に、特に表面割れの表面
欠陥が起こりやすく、これを防止するために、特公平2
−18936号公報に開示されているように、スラブ鋳
片表面のみを意図的に冷却するという方法がある。
省プロセスを目的として、加熱炉での均熱を行わずに、
連続鋳造スラブを直接、熱間圧延する直送圧延の技術が
知られている。この直送圧延では、熱間圧延時に低Mn
/S比を有する組成の鋼の場合に、特に表面割れの表面
欠陥が起こりやすく、これを防止するために、特公平2
−18936号公報に開示されているように、スラブ鋳
片表面のみを意図的に冷却するという方法がある。
【0003】これに関連した技術の多くは低炭素Alキ
ルド鋼を目的とし、プレス成形性に優れた薄鋼板を製造
する方法を開示したものであるが、深絞り性を表すラン
クフォード値で比較すると、極低炭素鋼にTiやNbと
いった炭窒化物形成元素を添加したいわゆるIF鋼(In
terstitial Free Steel)のレベルよりもかなり低いのが
現状である。
ルド鋼を目的とし、プレス成形性に優れた薄鋼板を製造
する方法を開示したものであるが、深絞り性を表すラン
クフォード値で比較すると、極低炭素鋼にTiやNbと
いった炭窒化物形成元素を添加したいわゆるIF鋼(In
terstitial Free Steel)のレベルよりもかなり低いのが
現状である。
【0004】一方、昨今冷延鋼板に求められる深絞り特
性は一段と高くなり、特に自動車用車体に使用される冷
延鋼板は、車体部品形状の複雑化や一体成形化の促進、
更には合金化溶融亜鉛めっき鋼板の適用部品の拡大に伴
い、従来の深絞り性を越える成形性が求められている。
冷延鋼板に従来以上の深絞り性を付与する技術として、
例えば、特開昭63−76468号公報に開示されてい
るように、TiやNbを複合添加し、かつBを添加によ
りこれらの効果を一段と高めるという方法がある。
性は一段と高くなり、特に自動車用車体に使用される冷
延鋼板は、車体部品形状の複雑化や一体成形化の促進、
更には合金化溶融亜鉛めっき鋼板の適用部品の拡大に伴
い、従来の深絞り性を越える成形性が求められている。
冷延鋼板に従来以上の深絞り性を付与する技術として、
例えば、特開昭63−76468号公報に開示されてい
るように、TiやNbを複合添加し、かつBを添加によ
りこれらの効果を一段と高めるという方法がある。
【0005】その結果、得られる材質レベルは45°方
向の伸び、および、r値がそれぞれ58%、2.5%と
いう値が最高である。しかし、この方法では鋼中のC、
S、Nの含有量にしたがいTi添加量が増加し、0.1
%を越える添加量が必要となる場合がある。従って、こ
のような製造方法では、Ti添加量の増大に伴い、製造
コストの増加とともに、表面欠陥や化成処理性などの表
面性状の劣化が生じている。深絞り用冷延鋼板にさらに
優れた成形性を付与する方法として、上記特開昭63−
76468号公報を一例としてあげたが、今迄開示され
ているほとんどの技術において、鋼に添加する炭窒化物
元素の添加量の限定など、鋼成分のみに重点を置いた発
明が多く、冷延鋼板の素材である熱延鋼板の製造プロセ
スを考慮している例は少ない。すなわち、深絞り性を向
上させる目的で、熱間圧延用のスラブに与える熱サイク
ルを積極的に利用した技術は開示されていない。
向の伸び、および、r値がそれぞれ58%、2.5%と
いう値が最高である。しかし、この方法では鋼中のC、
S、Nの含有量にしたがいTi添加量が増加し、0.1
%を越える添加量が必要となる場合がある。従って、こ
のような製造方法では、Ti添加量の増大に伴い、製造
コストの増加とともに、表面欠陥や化成処理性などの表
面性状の劣化が生じている。深絞り用冷延鋼板にさらに
優れた成形性を付与する方法として、上記特開昭63−
76468号公報を一例としてあげたが、今迄開示され
ているほとんどの技術において、鋼に添加する炭窒化物
元素の添加量の限定など、鋼成分のみに重点を置いた発
明が多く、冷延鋼板の素材である熱延鋼板の製造プロセ
スを考慮している例は少ない。すなわち、深絞り性を向
上させる目的で、熱間圧延用のスラブに与える熱サイク
ルを積極的に利用した技術は開示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】先に述べたように、従
来技術を詳細に検討しても、熱間圧延用のスラブに与え
る熱サイクルを積極的に利用し、現状以上の優れた深絞
り性を有する鋼板を安定的に得る技術は開示されていな
い。そこで本発明では、製造コストや表面品質を考慮す
る場合、Tiを大量(0.1%以上に)添加しなくて
も、現状以上の高いランクフォード値を得ることを目的
とし、熱間圧延用スラブの熱サイクルを最適化すること
により、超深絞り性成形が可能な冷延鋼板を開発するこ
とにある。
来技術を詳細に検討しても、熱間圧延用のスラブに与え
る熱サイクルを積極的に利用し、現状以上の優れた深絞
り性を有する鋼板を安定的に得る技術は開示されていな
い。そこで本発明では、製造コストや表面品質を考慮す
る場合、Tiを大量(0.1%以上に)添加しなくて
も、現状以上の高いランクフォード値を得ることを目的
とし、熱間圧延用スラブの熱サイクルを最適化すること
により、超深絞り性成形が可能な冷延鋼板を開発するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
従来技術における課題を解決することについて種々検討
を重ねた結果、従来以上の優れた深絞り性を得るための
方法として、従来ほとんど注目されていなかった熱間圧
延の素材であるスラブに与える熱サイクルを積極的に利
用して、熱間圧延前の冷却段階で析出するTi系析出物
(Ti4 C2 S 2 、TiS、TiC等)の析出状態を制
御することにより、深絞り性に有利な再結晶集合組織を
形成させて、ランクフォード値を著しく向上させること
に成功したものである。
従来技術における課題を解決することについて種々検討
を重ねた結果、従来以上の優れた深絞り性を得るための
方法として、従来ほとんど注目されていなかった熱間圧
延の素材であるスラブに与える熱サイクルを積極的に利
用して、熱間圧延前の冷却段階で析出するTi系析出物
(Ti4 C2 S 2 、TiS、TiC等)の析出状態を制
御することにより、深絞り性に有利な再結晶集合組織を
形成させて、ランクフォード値を著しく向上させること
に成功したものである。
【0008】(1) 下記の工程(成分組成はwt%で
ある)を具えた超深絞り用冷延鋼板の製造方法である。 (a)C:0.001 〜0.004%、 Si:0.05 % 以下、 Mn:0.0
5 〜0.2%、P:0.01% 以下、 S:0.01 %以下、 s
ol.Al:0.06 % 以下、N:0.004 % 以下、 Ti:0.03
〜0.08 %、Nb:0.005〜0.03% を含有し、残部がFeおよび
不可避的不純物組成からなる溶鋼を用意し、(b)前記
溶鋼を連続鋳造し、連続鋳造スラブの広幅の両面を、そ
の両面からスラブ厚さの少なくとも15%の表層部厚み部
を950 ℃ないし1000℃まで冷却する際に1100℃から950
℃ないし1000℃まで冷却する際の冷却速度を(C.R.;℃
/s)を下式の範囲で冷却した後、 1≦C.R.(℃/s)≦5 かつ 33×(Ti+C+S)-0.4≦C.R. (℃/s)≦33×(Ti+C+S)+2.2 (c)前記冷却したスラブ内部の顕熱により、又は、そ
の顕熱が不足の場合は外部から加熱し、スラブ表面を再
び1100℃〜1200℃に復熱し、(d)前記復熱させたスラ
ブを熱間圧延し,Ar3 点以上で仕上げ、600 〜700℃
で前記熱延鋼板を巻取り、(e)前記巻取った熱延鋼板
を酸洗後、引き続き70%以上の圧下率で冷間圧延し、更
に800 〜880 ℃で連続焼鈍を行う。
ある)を具えた超深絞り用冷延鋼板の製造方法である。 (a)C:0.001 〜0.004%、 Si:0.05 % 以下、 Mn:0.0
5 〜0.2%、P:0.01% 以下、 S:0.01 %以下、 s
ol.Al:0.06 % 以下、N:0.004 % 以下、 Ti:0.03
〜0.08 %、Nb:0.005〜0.03% を含有し、残部がFeおよび
不可避的不純物組成からなる溶鋼を用意し、(b)前記
溶鋼を連続鋳造し、連続鋳造スラブの広幅の両面を、そ
の両面からスラブ厚さの少なくとも15%の表層部厚み部
を950 ℃ないし1000℃まで冷却する際に1100℃から950
℃ないし1000℃まで冷却する際の冷却速度を(C.R.;℃
/s)を下式の範囲で冷却した後、 1≦C.R.(℃/s)≦5 かつ 33×(Ti+C+S)-0.4≦C.R. (℃/s)≦33×(Ti+C+S)+2.2 (c)前記冷却したスラブ内部の顕熱により、又は、そ
の顕熱が不足の場合は外部から加熱し、スラブ表面を再
び1100℃〜1200℃に復熱し、(d)前記復熱させたスラ
ブを熱間圧延し,Ar3 点以上で仕上げ、600 〜700℃
で前記熱延鋼板を巻取り、(e)前記巻取った熱延鋼板
を酸洗後、引き続き70%以上の圧下率で冷間圧延し、更
に800 〜880 ℃で連続焼鈍を行う。
【0009】(2) 下記の工程(成分組成はwt%で
ある)を具えた超深絞り用冷延鋼板の製造方法である。 (a)C:0.001 〜0.004%、 Si:0.05 % 以下、 Mn:0.0
5 〜0.2%、P:0.01% 以下、 S:0.01 %以下、 s
ol.Al:0.06 % 以下、N:0.004 % 以下、 B:0.0005
〜0.001%、Ti:0.03 〜0.08 %、Nb:0.005〜0.03% を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物組成からなる溶鋼を
用意し、(b)前記溶鋼を連続鋳造し、連続鋳造スラブ
の広幅の両面を、その両面からスラブ厚さの少なくとも
15%の表層部厚み部を950 ℃ないし1000℃まで冷却する
際に1100℃から950 ℃ないし1000℃まで冷却する際の冷
却速度を(C.R.;℃/s)を下式の範囲で冷却した後、 1≦C.R.(℃/s)≦5 かつ 33×(Ti+C+S)-0.4≦C.R. (℃/s)≦33×(Ti+C+S)+2.2 (c)前記冷却したスラブ内部の顕熱により、又は、そ
の顕熱が不足の場合は外部から加熱し、スラブ表面を再
び1100℃〜1200℃に復熱し、(d)前記復熱させたスラ
ブを熱間圧延し,Ar3 点以上で仕上げ、600 〜700℃
で前記熱延鋼板を巻取り、(e)前記巻取った熱延鋼板
を酸洗後、引き続き70%以上の圧下率で冷間圧延し、更
に800 〜880 ℃で連続焼鈍を行う。〜880 ℃で連続焼鈍
を行う。
ある)を具えた超深絞り用冷延鋼板の製造方法である。 (a)C:0.001 〜0.004%、 Si:0.05 % 以下、 Mn:0.0
5 〜0.2%、P:0.01% 以下、 S:0.01 %以下、 s
ol.Al:0.06 % 以下、N:0.004 % 以下、 B:0.0005
〜0.001%、Ti:0.03 〜0.08 %、Nb:0.005〜0.03% を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物組成からなる溶鋼を
用意し、(b)前記溶鋼を連続鋳造し、連続鋳造スラブ
の広幅の両面を、その両面からスラブ厚さの少なくとも
15%の表層部厚み部を950 ℃ないし1000℃まで冷却する
際に1100℃から950 ℃ないし1000℃まで冷却する際の冷
却速度を(C.R.;℃/s)を下式の範囲で冷却した後、 1≦C.R.(℃/s)≦5 かつ 33×(Ti+C+S)-0.4≦C.R. (℃/s)≦33×(Ti+C+S)+2.2 (c)前記冷却したスラブ内部の顕熱により、又は、そ
の顕熱が不足の場合は外部から加熱し、スラブ表面を再
び1100℃〜1200℃に復熱し、(d)前記復熱させたスラ
ブを熱間圧延し,Ar3 点以上で仕上げ、600 〜700℃
で前記熱延鋼板を巻取り、(e)前記巻取った熱延鋼板
を酸洗後、引き続き70%以上の圧下率で冷間圧延し、更
に800 〜880 ℃で連続焼鈍を行う。〜880 ℃で連続焼鈍
を行う。
【0010】(3)前記溶鋼を連続鋳造し、得られた連
続鋳造スラブが、溶鋼を鋼塊とし、その鋼塊を分塊圧延
して得たスラブである上記(1)又は(2)記載の超深
絞り用冷延鋼板の製造方法。
続鋳造スラブが、溶鋼を鋼塊とし、その鋼塊を分塊圧延
して得たスラブである上記(1)又は(2)記載の超深
絞り用冷延鋼板の製造方法。
【0011】
【作用】上記したような本発明について、先ず、鋼成分
を限定した理由について以下に述べる。 C:0.001〜0.004%とする。Cは高いランク
フォード値を得るためには少ない方がよく、その上限を
0.004%に限定する。また、下限については過度に
Cを低下することは、コスト上昇を招くので、0.00
1%とする。
を限定した理由について以下に述べる。 C:0.001〜0.004%とする。Cは高いランク
フォード値を得るためには少ない方がよく、その上限を
0.004%に限定する。また、下限については過度に
Cを低下することは、コスト上昇を招くので、0.00
1%とする。
【0012】Si:0.05%以下とする。通常の鋼に
含有する程度でも、本発明の作用効果に特に悪影響をお
よぼすものではないが、延性を高く維持するために、
0.05%以下とする。
含有する程度でも、本発明の作用効果に特に悪影響をお
よぼすものではないが、延性を高く維持するために、
0.05%以下とする。
【0013】Mn:0.05〜0.2%とする。Tiが
Sの固定に寄与するため、Mnは通常の鋼の含有量より
低くても問題はないが、0.05%未満では溶銑予備処
理コストが上昇するため、下限を0.05%とする。一
方、0.2%を越えるとMnによる固溶強化によりYP
が上昇する。このため、上限を0.2%とする。
Sの固定に寄与するため、Mnは通常の鋼の含有量より
低くても問題はないが、0.05%未満では溶銑予備処
理コストが上昇するため、下限を0.05%とする。一
方、0.2%を越えるとMnによる固溶強化によりYP
が上昇する。このため、上限を0.2%とする。
【0014】P:0.01%以下とする。Pは粒界脆化
元素であり、特に粒界が脆弱になりやすいIF鋼におい
ては、その上限は厳しく管理する必要がある。このた
め、本発明では0.01%をその上限とした。
元素であり、特に粒界が脆弱になりやすいIF鋼におい
ては、その上限は厳しく管理する必要がある。このた
め、本発明では0.01%をその上限とした。
【0015】S:0.01%以下とする。Sはできる限
り低減した方が望ましい。0.01%を越えて含有する
と鋼の延性を劣化させるので、0.01%以下とする。
好ましくは、0.007%以下である。
り低減した方が望ましい。0.01%を越えて含有する
と鋼の延性を劣化させるので、0.01%以下とする。
好ましくは、0.007%以下である。
【0016】sol.Al:0.06%以下とする。A
lは脱酸およびNの固定のために必要な元素であるが、
多量に添加するとコストの上昇をもたらすため、0.0
6%以下とする。
lは脱酸およびNの固定のために必要な元素であるが、
多量に添加するとコストの上昇をもたらすため、0.0
6%以下とする。
【0017】N:0.004%以下とする。Nは高いラ
ンクフォード値を得るためには、少ない方が望ましい
が、本発明の効果を損わない範囲として、その上限を
0.004%とする。
ンクフォード値を得るためには、少ない方が望ましい
が、本発明の効果を損わない範囲として、その上限を
0.004%とする。
【0018】B:0.0005〜0.001%とする。
Bは粒界に偏析して粒界を強化する作用を有する。特
に、IF鋼をベースとする場合、2次加工脆化の問題を
回避するためには、添加は不可避である(請求項2)。
0.0005%未満では、その効果が得られず、0.0
01%を越えて含有すると再結晶温度の上昇およびラン
クフォード値の劣化といった欠点が生じるため、0.0
005〜0.001%の範囲に限定する。しかし、2次
加工脆化が問題とならない場合は、添加せずともよい
(請求項1)。
Bは粒界に偏析して粒界を強化する作用を有する。特
に、IF鋼をベースとする場合、2次加工脆化の問題を
回避するためには、添加は不可避である(請求項2)。
0.0005%未満では、その効果が得られず、0.0
01%を越えて含有すると再結晶温度の上昇およびラン
クフォード値の劣化といった欠点が生じるため、0.0
005〜0.001%の範囲に限定する。しかし、2次
加工脆化が問題とならない場合は、添加せずともよい
(請求項1)。
【0019】Ti:0.03〜0.08%とする。Ti
はCの固定を行い、ランクフォード値を向上させる作用
がある。すなわち、0.03%未満ではその効果が乏し
く、一方多量に添加するとコストの上昇を招くだけでな
く、表面欠陥の原因や化成処理性を劣化させるので、そ
の上限を0.08%とする。
はCの固定を行い、ランクフォード値を向上させる作用
がある。すなわち、0.03%未満ではその効果が乏し
く、一方多量に添加するとコストの上昇を招くだけでな
く、表面欠陥の原因や化成処理性を劣化させるので、そ
の上限を0.08%とする。
【0020】Nb:0.005〜0.03% NbはTiと同様に、Cの固定を行う性質があり、Ti
との複合添加によりさらにランクフォード値が向上す
る。すなわち、0.005%未満ではその効果が乏し
く、多量に添加すると、コストの上昇を招くので上限を
0.03%とする。
との複合添加によりさらにランクフォード値が向上す
る。すなわち、0.005%未満ではその効果が乏し
く、多量に添加すると、コストの上昇を招くので上限を
0.03%とする。
【0021】次に、本発明における製造条件について述
べる。熱間圧延する素材は、連続鋳造したスラブ、また
は、鋼塊を分塊圧延して得られたスラブいずれでもよ
い。しかし、いずれの場合にも、以下の熱履歴が重要で
ある。すなわち、連続鋳造で得られたスラブに関して
は、連続鋳造し、鋳型から引出された鋳片を二次冷却体
におけるスプレー水により、鋳片の広巾の方向の表面及
び裏面からそれぞれスラブ全厚に対して少なくとも15
%までの距離の冷却熱サイクルを1100から950な
いし1000℃で冷却する際の冷却速度(C.R.;℃
/s)が下式を満足するような冷却速度で冷却されるこ
とが重要である。 1≦C.R.(℃/s)≦5、かつ、 33×(Ti+C+S)-0.4≦C.R. (℃/s)≦33×(Ti+C+S)+2.2
べる。熱間圧延する素材は、連続鋳造したスラブ、また
は、鋼塊を分塊圧延して得られたスラブいずれでもよ
い。しかし、いずれの場合にも、以下の熱履歴が重要で
ある。すなわち、連続鋳造で得られたスラブに関して
は、連続鋳造し、鋳型から引出された鋳片を二次冷却体
におけるスプレー水により、鋳片の広巾の方向の表面及
び裏面からそれぞれスラブ全厚に対して少なくとも15
%までの距離の冷却熱サイクルを1100から950な
いし1000℃で冷却する際の冷却速度(C.R.;℃
/s)が下式を満足するような冷却速度で冷却されるこ
とが重要である。 1≦C.R.(℃/s)≦5、かつ、 33×(Ti+C+S)-0.4≦C.R. (℃/s)≦33×(Ti+C+S)+2.2
【0022】この理由をまず説明すると、強制冷却され
る鋳片の表層部厚みと前述の冷却による熱サイクルを受
ける厚みとの関係を図1に示した。尚、図1は前述の熱
サイクルをうける両スラブ表層部の厚さとそのスラブを
最終的に確保して薄鋼板とした場合のランクフォード値
の関係を示したものであるが、スラブ全厚に対する前述
の熱サイクルを受けた表層部厚さが少なくとも15%以
上の場合にはそのスラブを最終的に冷延鋼板に加工した
場合におけるそのランクフォード値が約2.6以上と高
い。
る鋳片の表層部厚みと前述の冷却による熱サイクルを受
ける厚みとの関係を図1に示した。尚、図1は前述の熱
サイクルをうける両スラブ表層部の厚さとそのスラブを
最終的に確保して薄鋼板とした場合のランクフォード値
の関係を示したものであるが、スラブ全厚に対する前述
の熱サイクルを受けた表層部厚さが少なくとも15%以
上の場合にはそのスラブを最終的に冷延鋼板に加工した
場合におけるそのランクフォード値が約2.6以上と高
い。
【0023】このことは優れた成形性を得るためには少
なくとも前述の熱サイクルを受けるスラブ表層部の厚さ
はスラブ全厚に対して15%以上必要であることがわか
る。なお、併せてスラブを表層から強制冷却時に前述の
熱サイクルを与える部分の厚さが増加するにつれて復熱
加熱に要するエネルギーが増大する。そこで、本発明者
らは、図1のランクフォード値の変化について検討を重
ねた結果、スラブ表層部の熱サイクルを上記の前述のと
おりとした場合に、その部分での析出物観察を詳細に行
なった。
なくとも前述の熱サイクルを受けるスラブ表層部の厚さ
はスラブ全厚に対して15%以上必要であることがわか
る。なお、併せてスラブを表層から強制冷却時に前述の
熱サイクルを与える部分の厚さが増加するにつれて復熱
加熱に要するエネルギーが増大する。そこで、本発明者
らは、図1のランクフォード値の変化について検討を重
ねた結果、スラブ表層部の熱サイクルを上記の前述のと
おりとした場合に、その部分での析出物観察を詳細に行
なった。
【0024】その結果、前述の熱サイクルを受けた部分
において観察される析出物はTi4C2 S2 、TiC、
TiS等が観察される。一方、前述の熱サイクルを受け
なかった部分に観察される析出物は単にTiCとTiS
であった。即ちスラブを1100℃から950ないし1
000℃の温度範囲に所定の冷却速度により冷却するこ
とによりTiC4 C2 S2 が生成していることがわか
る。
において観察される析出物はTi4C2 S2 、TiC、
TiS等が観察される。一方、前述の熱サイクルを受け
なかった部分に観察される析出物は単にTiCとTiS
であった。即ちスラブを1100℃から950ないし1
000℃の温度範囲に所定の冷却速度により冷却するこ
とによりTiC4 C2 S2 が生成していることがわか
る。
【0025】このTi4 C2 S2 の生成が熱延、冷延お
よび焼鈍後のランクフォード値を向上させる詳細なメカ
ニズムは明らかにできていない。しかし、析出物の生成
状態の違いが鋼板の再結晶組織に影響をおよぼし、その
結果としてランクフォード値の向上につながったことは
間違いないものと推定される。
よび焼鈍後のランクフォード値を向上させる詳細なメカ
ニズムは明らかにできていない。しかし、析出物の生成
状態の違いが鋼板の再結晶組織に影響をおよぼし、その
結果としてランクフォード値の向上につながったことは
間違いないものと推定される。
【0026】スラブを強制冷却する下限の温度として、
950ないし1000℃の温度範囲に限定した理由は、
図2に示すように、一例として1200℃から強制冷却
する際に、スラブ表面温度によって、後に熱延、冷延お
よび焼鈍した後のランクフォード値が異なり、950な
いし1000℃の温度範囲に冷却した場合に、極大値を
とることを発見したためである。一方、1100℃から
950ないし1000℃に到る冷却は前述の式を満足す
るような冷却速度で行わなければならない。この冷却速
度は、鋼中のTi、C及びS含有量と関係しており、T
i、C及びS添加量の総和により異なる。図3は、鋼中
のTi、C及びS含有量の総和(wt%)と1100〜
950℃間の平均冷却速度との関係を示すが、前述の式
を満足しない範囲においては、熱延、冷延及び焼鈍後の
ランクフォード値が低いため、この範囲に限定したもの
である。
950ないし1000℃の温度範囲に限定した理由は、
図2に示すように、一例として1200℃から強制冷却
する際に、スラブ表面温度によって、後に熱延、冷延お
よび焼鈍した後のランクフォード値が異なり、950な
いし1000℃の温度範囲に冷却した場合に、極大値を
とることを発見したためである。一方、1100℃から
950ないし1000℃に到る冷却は前述の式を満足す
るような冷却速度で行わなければならない。この冷却速
度は、鋼中のTi、C及びS含有量と関係しており、T
i、C及びS添加量の総和により異なる。図3は、鋼中
のTi、C及びS含有量の総和(wt%)と1100〜
950℃間の平均冷却速度との関係を示すが、前述の式
を満足しない範囲においては、熱延、冷延及び焼鈍後の
ランクフォード値が低いため、この範囲に限定したもの
である。
【0027】スラブ表層部の温度が950ないし100
0℃に冷却された後、一旦復熱させるが、鋳片内部の顕
熱により、または、その顕熱が不足の場合には、外部か
らの加熱により復熱させ、スラブ表面温度が1100〜
1200℃になるようにする。この表層温度の限定理由
は以下に記すとおりである。すなわち、1100℃を下
回る温度では、仕上げ温度が確保できないためであり、
1200℃を越える温度では、スラブ表面部を強制冷却
した効果が薄れるためである。
0℃に冷却された後、一旦復熱させるが、鋳片内部の顕
熱により、または、その顕熱が不足の場合には、外部か
らの加熱により復熱させ、スラブ表面温度が1100〜
1200℃になるようにする。この表層温度の限定理由
は以下に記すとおりである。すなわち、1100℃を下
回る温度では、仕上げ温度が確保できないためであり、
1200℃を越える温度では、スラブ表面部を強制冷却
した効果が薄れるためである。
【0028】熱延の仕上げ温度については、Ar3 点以
上となるよう熱間圧延を行う。Ar 3 変態点未満では、
焼鈍後のランクフォード値が劣化するのでこの範囲に限
定した。しかし、熱間潤滑が十分に行われる等の条件下
では、フェライト域熱延の適用も本発明の特性を損なう
ものではない。
上となるよう熱間圧延を行う。Ar 3 変態点未満では、
焼鈍後のランクフォード値が劣化するのでこの範囲に限
定した。しかし、熱間潤滑が十分に行われる等の条件下
では、フェライト域熱延の適用も本発明の特性を損なう
ものではない。
【0029】熱延の巻取り温度については、700℃を
越える温度で巻取ると、巻取後のフェライト粒が粗大化
し、連続焼鈍後のランクフォードが劣化するばかりか、
酸洗性の劣化など生産性を著しく阻害する。一方、60
0℃未満の巻取りでは、析出物の粗大化が図れない。こ
のため、600〜700℃に限定するが、望ましくは6
50℃以上の温度が、深絞り性の点から好ましい。
越える温度で巻取ると、巻取後のフェライト粒が粗大化
し、連続焼鈍後のランクフォードが劣化するばかりか、
酸洗性の劣化など生産性を著しく阻害する。一方、60
0℃未満の巻取りでは、析出物の粗大化が図れない。こ
のため、600〜700℃に限定するが、望ましくは6
50℃以上の温度が、深絞り性の点から好ましい。
【0030】上記の条件で巻取り、酸洗を行った後の冷
間圧延は、圧下率の上昇に伴い焼鈍後のランクフォード
値は上昇するが、圧下率70%未満では高いランクフォ
ード値を得ることは難しく、圧下率90%以上では、技
術的効果は変わらないが、経済的には不利である。
間圧延は、圧下率の上昇に伴い焼鈍後のランクフォード
値は上昇するが、圧下率70%未満では高いランクフォ
ード値を得ることは難しく、圧下率90%以上では、技
術的効果は変わらないが、経済的には不利である。
【0031】上記のような冷間圧延後における焼鈍条件
は、深絞り性にとって重要であり、800℃未満では高
いランクフォード値は得られず、また880℃を越える
温度で焼鈍すると、フェライト粒の粗大化により、プレ
ス成形後、肌荒れを起こしやすくなる。したがって、8
00℃以上880℃以下とするが、好ましくは820℃
を下限とする。
は、深絞り性にとって重要であり、800℃未満では高
いランクフォード値は得られず、また880℃を越える
温度で焼鈍すると、フェライト粒の粗大化により、プレ
ス成形後、肌荒れを起こしやすくなる。したがって、8
00℃以上880℃以下とするが、好ましくは820℃
を下限とする。
【0032】また、鋼板に更なる耐食性が要求されると
きには、電気亜鉛めっきを施すことや冷間圧延後に連続
焼鈍を含む連続亜鉛めっき等のラインに通板することに
よりこれらのめっき処理を施すことは、鋼板の材料特性
に何ら損なうものではない。
きには、電気亜鉛めっきを施すことや冷間圧延後に連続
焼鈍を含む連続亜鉛めっき等のラインに通板することに
よりこれらのめっき処理を施すことは、鋼板の材料特性
に何ら損なうものではない。
【0033】このような深絞り性が極めて優れた冷延鋼
板は、自動車用材料として有用な鋼板であることは明ら
かであって、成形性の向上により、複雑な形状を有する
車体材料を提供するものである。
板は、自動車用材料として有用な鋼板であることは明ら
かであって、成形性の向上により、複雑な形状を有する
車体材料を提供するものである。
【0034】
【実施例】本発明による実施例を以下に説明する。 (実施例1)下記の表1に示す化学成分の鋼を溶製して
厚さ200mmのスラブとしたものを、そのまま(鋼
番:5及び8を除く)または、一旦冷却したものを12
00℃まで再加熱したもの(鋼番:5及び8)につい
て、表層部厚みが全スラブ厚の18〜20%の部分にお
いて、1100℃〜950℃へ到る平均冷却速度を3℃
/sとし、950℃まで強制冷却した後、復熱後熱間圧
延を施した。なお、板厚は4.0mmで、仕上げ温度は
890℃、巻取り温度は680℃とした。次に、酸洗
後、冷間圧延を施し0.8mmとしたものを860℃で
連続焼鈍を行い、0.5%の調質圧延を行った後、引張
試験片を採取して引張試験を行った。さらに、焼鈍板か
ら直径100mmのブランクを打ち抜き、それをカップ
状に深絞り成形したものについて、二次加工脆化遷移温
度を測定した。その材質、および、Ti添加による1m
2 あたりの表面欠陥の測定数を表2に示した。
厚さ200mmのスラブとしたものを、そのまま(鋼
番:5及び8を除く)または、一旦冷却したものを12
00℃まで再加熱したもの(鋼番:5及び8)につい
て、表層部厚みが全スラブ厚の18〜20%の部分にお
いて、1100℃〜950℃へ到る平均冷却速度を3℃
/sとし、950℃まで強制冷却した後、復熱後熱間圧
延を施した。なお、板厚は4.0mmで、仕上げ温度は
890℃、巻取り温度は680℃とした。次に、酸洗
後、冷間圧延を施し0.8mmとしたものを860℃で
連続焼鈍を行い、0.5%の調質圧延を行った後、引張
試験片を採取して引張試験を行った。さらに、焼鈍板か
ら直径100mmのブランクを打ち抜き、それをカップ
状に深絞り成形したものについて、二次加工脆化遷移温
度を測定した。その材質、および、Ti添加による1m
2 あたりの表面欠陥の測定数を表2に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】表2から、本発明による鋼板は、r値がい
ずれも約2.6以上と高く、表面欠陥は少ない鋼板であ
った。
ずれも約2.6以上と高く、表面欠陥は少ない鋼板であ
った。
【0038】(実施例2)表1に示した本発明鋼(鋼番
1及び9)について、表3に示す種々の条件で製造した
鋼板の材質を調べた。その結果を表4に示す。表4から
本発明に係る鋼板のn値、ランクフォード値、及び伸び
は何れも比較鋼に比べて優れていることが明らかであ
る。
1及び9)について、表3に示す種々の条件で製造した
鋼板の材質を調べた。その結果を表4に示す。表4から
本発明に係る鋼板のn値、ランクフォード値、及び伸び
は何れも比較鋼に比べて優れていることが明らかであ
る。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る鋼板
は、従来以上の深絞り性を安定して得ることが出来、自
動車用車体材料等において、複雑な形状にプレス加工す
ることが容易となり、工業的にその効果が顕著である。
は、従来以上の深絞り性を安定して得ることが出来、自
動車用車体材料等において、複雑な形状にプレス加工す
ることが容易となり、工業的にその効果が顕著である。
【図1】所定の冷却されたスラブ表層部の厚さがスラブ
全体に占める割合(%)とこのスラブを最終的に冷延鋼
板とした場合におけるランクフォード値との関係を示す
図である。
全体に占める割合(%)とこのスラブを最終的に冷延鋼
板とした場合におけるランクフォード値との関係を示す
図である。
【図2】スラブの表層温度と、このスラブを最終的に冷
延鋼板とした場合におけるランクフォード値との関係を
示す図である。
延鋼板とした場合におけるランクフォード値との関係を
示す図である。
【図3】TiとCとSとの総和(wt%)とスラブの冷
却速度との関連における最終冷延製品である冷延鋼板の
ランクフォード値との関係を示す図である。
却速度との関連における最終冷延製品である冷延鋼板の
ランクフォード値との関係を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記の工程(成分組成はwt%である)
を具えた超深絞り用冷延鋼板の製造方法。 (a)C:0.001 〜0.004%、 Si:0.05 % 以下、 Mn:0.0
5 〜0.2%、 P:0.01% 以下、 S:0.01 %以下、 sol.Al:
0.06 % 以下、 N:0.004 % 以下、 Ti:0.03 〜0.08 %、Nb:0.005〜0.
03% を含有し、 残部がFeおよび不可避的不純物組成からなる溶鋼を用意
し、(b)前記溶鋼を連続鋳造して得られた連続鋳造ス
ラブの広幅の両面を、その両面からスラブ厚さの少なく
とも15%の表層部厚み部を950 ℃ないし1000℃まで冷却
する際に1100℃から950 ℃ないし1000℃まで冷却する際
の冷却速度(C.R.;℃/s)を下式の範囲で冷却した
後、 1≦C.R.(℃/s)≦5 かつ 33×(Ti+C+S)-0.4≦C.R. (℃/s)≦33×(Ti+C+S)+2.2 (c)続いて、前記冷却したスラブ内部の顕熱により、
又は、その顕熱が不足の場合は外部から加熱し、スラブ
表面を再び1100℃〜1200℃に復熱し、(d)前記復熱さ
せたスラブを熱間圧延し,Ar3 点以上で仕上げ、600
〜700 ℃で前記熱延鋼板を巻取り、(e)前記巻取った
熱延鋼板を酸洗後、引き続き70%以上の圧下率で冷間圧
延し、更に800 〜880 ℃で連続焼鈍を行う。 - 【請求項2】 下記の工程(成分組成はwt%である)
を具えた超深絞り用冷延鋼板の製造方法。 (a)C:0.001 〜0.004%、 Si:0.05 % 以下、 Mn:0.0
5 〜0.2%、 P:0.01% 以下、 S:0.01 %以下、 sol.Al:
0.06 % 以下、 N:0.004 % 以下、 B:0.0005〜0.001%、Ti:0.03 〜0.
08 %、 Nb:0.005〜0.03% を含有し、 残部がFeおよび不可避的不純物組成からなる溶鋼を用意
し、(b)前記溶鋼を連続鋳造して得られた連続鋳造ス
ラブの広幅の両面を、その両面からスラブ厚さの少なく
とも15%の表層部厚み部を950 ℃ないし1000℃まで冷却
する際に1100℃から950 ℃ないし1000℃まで冷却する際
の冷却速度(C.R.;℃/s)を下式の範囲で冷却した
後、 1≦C.R.(℃/s)≦5 かつ 33×(Ti+C+S)-0.4≦C.R. (℃/s)≦33×(Ti+C+S)+2.2 (c)続いて、前記冷却したスラブ内部の顕熱により、
又はその顕熱が不足する場合には外部から加熱し、スラ
ブの表面を再び1100〜1200℃に復熱し、(d)前記復熱
させたスラブを熱間圧延し、Ar3 点以上で仕上げ、60
0 〜700℃で前記熱延鋼板を巻取り、(e)前記巻き取
った熱延鋼板を酸洗後、引き続き70%以上の圧下率で冷
間圧延し、更に800 〜880 ℃で連続焼鈍を行う。 - 【請求項3】 前記溶鋼を連続鋳造して得られた連続鋳
造スラブに代えて、溶鋼を鋼塊とし、その鋼塊を分塊圧
延して得たスラブを用いる請求項1又は請求項2の超深
絞り用冷延鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26231692A JP2671726B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 超深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26231692A JP2671726B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 超深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06108155A JPH06108155A (ja) | 1994-04-19 |
JP2671726B2 true JP2671726B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=17374083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26231692A Expired - Fee Related JP2671726B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 超深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2671726B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102978512A (zh) * | 2012-12-21 | 2013-03-20 | 武汉钢铁(集团)公司 | 一种高强涂漆捆带及其制备方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20060037677A1 (en) * | 2004-02-25 | 2006-02-23 | Jfe Steel Corporation | High strength cold rolled steel sheet and method for manufacturing the same |
JP4966547B2 (ja) * | 2006-01-06 | 2012-07-04 | 住友金属工業株式会社 | 連続鋳造方法 |
JP4811334B2 (ja) * | 2007-04-27 | 2011-11-09 | 住友金属工業株式会社 | 表面性状に優れた鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板ならびに鋼板製造用鋳片の連続鋳造方法 |
-
1992
- 1992-09-30 JP JP26231692A patent/JP2671726B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102978512A (zh) * | 2012-12-21 | 2013-03-20 | 武汉钢铁(集团)公司 | 一种高强涂漆捆带及其制备方法 |
CN102978512B (zh) * | 2012-12-21 | 2014-10-29 | 武汉钢铁(集团)公司 | 一种高强涂漆捆带及其制备方法 |
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JPH06108155A (ja) | 1994-04-19 |
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