JP2666297B2 - 波長可変型半導体レーザ - Google Patents
波長可変型半導体レーザInfo
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
- H01S5/00—Semiconductor lasers
- H01S5/06—Arrangements for controlling the laser output parameters, e.g. by operating on the active medium
- H01S5/062—Arrangements for controlling the laser output parameters, e.g. by operating on the active medium by varying the potential of the electrodes
- H01S5/0625—Arrangements for controlling the laser output parameters, e.g. by operating on the active medium by varying the potential of the electrodes in multi-section lasers
- H01S5/06255—Controlling the frequency of the radiation
- H01S5/06256—Controlling the frequency of the radiation with DBR-structure
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
- H01S3/00—Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
- H01S3/10—Controlling the intensity, frequency, phase, polarisation or direction of the emitted radiation, e.g. switching, gating, modulating or demodulating
- H01S3/105—Controlling the intensity, frequency, phase, polarisation or direction of the emitted radiation, e.g. switching, gating, modulating or demodulating by controlling the mutual position or the reflecting properties of the reflectors of the cavity, e.g. by controlling the cavity length
- H01S3/1055—Controlling the intensity, frequency, phase, polarisation or direction of the emitted radiation, e.g. switching, gating, modulating or demodulating by controlling the mutual position or the reflecting properties of the reflectors of the cavity, e.g. by controlling the cavity length one of the reflectors being constituted by a diffraction grating
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Description
【発明の詳細な説明】
〔概要〕
光共振器の導波路の屈折率を電圧制御で変化させる機
能を備えた半導体レーザに係り、 屈折率可変範囲をより大とすることを目的として、 屈折率可変である前記導波路は、母体結晶層と該母体
結晶よりエネルギギャップの小なる単結晶層から構成さ
れる超格子構造であり、前記エネルギギャップの小なる
単結晶各層の厚みは、中心から隔たるに従い順次その厚
さを増すように形成されている。各層の厚さは、例え
ば、厚みがW0である中心層から数えて第n番目に位置す
る2つの結晶層の厚みを(1+αn2)W0とする。 〔産業上の利用分野〕 本発明は光通信などに利用される発光波長可変の半導
体レーザに関わり、特に超格子の屈折率制御構造部を有
する半導体レーザに関わる。 近年、光通信技術は急速な発展を見せているが、特に
コヒーレント光を用いる通信技術が注目を集めている。
これは、従来の光通信が光のオン/オフのみをコード化
に利用するものであるのに対し、光を短波長の電磁波と
して扱い、より長波長の電磁波いわゆる電波と同じよう
に、その位相、周波数などを制御することにより、FM、
PM、FSK、PSKなどの変調をかけて情報伝達を行うもので
ある。 それによって、より多量の情報を伝達し或いは伝達距
離を延長することが可能になるが、このような方式に使
用される半導体レーザにはより厳しい仕様や新しい機能
が要求されることになる。即ち、単一モードの発振を行
うことは当然として、その周波数変動幅が極めて小であ
る半導体レーザが求められると共に、他方では波長チュ
ーニングの可能な半導体レーザも必要となっている。 本発明は後者の波長チューニング可能な半導体レー
ザ、即ち発光波長可変半導体レーザに関わるものであ
る。 〔従来技術と発明が解決しようとする問題点〕 半導体レーザの発光波長を変化させるには、レーザ共
振器の長さや屈折率を変える、動作温度を変える等の手
段があるが、最も現実的と見られているのは屈折率を電
気的に変化させる方法である。 これは、屈折率がηであるレーザ共振器に閉じ込めら
れた光の波長Λと外部空間に放出される光の波長λとの
間には、λ=ηΛなる関係があることから、実効的には
固定であるΛに対しηを変化させることでλを変えるこ
とが出来るという事情に基づいている。 また、電圧の印加によって屈折率が変化するのは、屈
折率が単位体積内の双極子モーメントの総和に比例する
ことから、電圧印加で電気双極子が傾いて双極子モーメ
ントが増し、屈折率が大になると説明される。従って、
レーザ共振器に双極子モーメントの変化量の大きい材料
或いは構造を採用することにより、半導体レーザの波長
可変量を大とすることが出来る。 本発明の発明者は、超格子構造の量子井戸部分には双
極子が局在し、電圧印加による屈折率変化が大である点
に着目し、超格子構造の波長制御構造部を有する半導体
レーザ或いは屈折率制御に著効のある超格子構造を発明
し、特願昭62−149140,同62−149141,同62−149142とし
て特許出願している。 超格子構造を構成するバンドキャップの狭い結晶層
は、その実空間の厚みが小であるほど屈折率の変化は大
となるが、現実の半導体レーザに於ける導波路に光が分
布する幅は、量子井戸の幅よりも2桁程度大であるため
光に対する相互作用が弱く、目的とする波長変化を十分
に得ることが出来ない。従来技術ではこの点が未解決で
あり、上記先行出願発明もまた、満足し得る解決策をも
たらすものにはなっていない。 〔問題点を解決するための手段〕 発光波長の変化量は、光導波路における光の強度分布
と屈折率変化の重ね合わせ積分量として表されるが、本
発明は、この重ね合わせ積分量を実効的に最大にする超
格子構造を用いることによって大幅に波長を変化せしめ
得る半導体レーザを実現したものであって、本発明の半
導体レーザは、 半導体単結晶内に光共振器が設けられ、屈折率可変で
ある前記導波路は、母体結晶層と該母体結晶よりエネル
ギギャップの小なる単結晶層から構成される超格子構造
であり、前記エネルギギャップの小なる単結晶層各層の
厚みは、中心から隔たるに従い順次その厚さを増すよう
に形成されて成ることを特徴としている。 〔作 用〕 双極子の密度は量子井戸を形成する狭バンドギャップ
層の実空間の厚みに反比例する。即ち、狭バンドギャッ
プ層の実空間の厚みが小であるほど屈折率変化は大であ
り、厚いと屈折率変化は小である。従って本発明の如
く、光の強度分布が最大である中心部では狭バンドギャ
ップ層を最も薄く、即ち屈折率変化を最大にし、光の強
度が弱まる部分で狭バンドギャップ層を厚くすれば、光
の強度分布と屈折率変化の重ね合わせ積分量を効果的に
大とすることが出来る。 従って、本発明の実施態様の如き半導体レーザでは、
発光波長の変化幅が大きなものとなる。 〔実施例〕 第1図は本発明の実施例の半導体レーザの導波路部分
構造を模式的に示す模式的斜視図及び断面図である。同
図(a)に示される半導体レーザを図中に記入された切
断面によるX−X断面が同図(b)である。斜視図では
BH型レーザが例示されているが、本発明は光閉じ込めの
構造によって限定されるものではなく、公知の他の型の
レーザにも適用できる。 図に於いて、1はn−InP、2aはn−InGaAsPのクラッ
ド層、2bは同じ材料からなる回折格子、3aはInGaAsPの
活性層、3bはInP中に設けられたInGaAsPの超格子層、4
はp−InP層,5aはレーザ発振用電流注入電極、5bは屈折
率制御用電極である。なお、上記4元系結晶の組成は通
常の半導体レーザに於けると同様で、例えばクラッド層
のバンドギャップはλ=1.3μm、活性層はλ=1.55μ
mである。また、超格子層3bはλ=1.5μmのInGaAsPの
複数の層と障壁層であるInPの複数の層から成ってい
る。 実施例の半導体レーザは、図から明らかなように、左
方の部分が電流注入領域で、通常の半導体レーザと同じ
構造、右方の部分が回折格子を備えた屈折率制御領域で
ある。 半導体レーザの構造と発振の原理は周知の事柄である
から詳しい説明は省略するが、本発明の半導体レーザに
於いても、活性層3aへの電流注入と劈開面間の定在波共
振による誘導放出すなわちレーザ発振が起こる。 一方、屈折率制御領域の構造では、分布ブラッグ反射
を利用して発光波長を制御する回折格子は周知である
が、共振器の導波路の構造が超格子となっており、量子
井戸を形成するInGaAsP層と障壁層であるInP層から構成
されている。InGaAsP層の組成は既述した通りである。 該超格子部分の導電型は、その上端面あるいは下端面
のいずれかにp−n接合が存在し、そこに逆バイアスが
印加されるものであるから、全ての層が、p型/n型のい
ずれか同じ導電型であればよいことになる。 而して、本発明の重要点は、該超格子構造の各InGaAs
P層の厚みは第2図に示されるように、中心から隔たる
につれて次第にその厚みを増すという特徴を有すること
である。該図の横軸は第1図の高さ方向に対応する実空
間の距離を示し、縦軸は電子のエネルギレベルを示す。
低レベルの部分がInGaAsP層であり、該部分に量子井戸
が形成される。 第2図に示された厚さ分布は、本発明における最も好
ましい態様であって、中心に位置するInGaAsP層の厚み
をW0とすると、中心層から数えて第n番目になる2つの
InGaAsP層の厚みは(1+αn2)W0として規定されてい
る。InP部分の厚みtは一定である。 導波路内の光の強度分布はマックスウエルの方程式に
従う分布を示すから、屈折率の変化も同様の分布をとる
ようにすれば、両者の重ね合わせ積分値は最大となるの
であるが、既に述べたように、屈折率変化は低エネルギ
レベル層の厚さに反比例するから、この厚さを放物線分
布とすることで、重ね合わせ積分値を最大とすることが
出来る。即ち、上記の式に従う厚さ分布が最も望ましい
ことになる。 光導波路の厚さは限られた範囲の値をとり、本発明で
はそれを何層かの超格子構造に分割することになる。そ
の場合光強度分布に精密に一致させるためには細かく分
割することが望ましいが、層間距離tをあまり小さくす
ると量子井戸間の相互干渉のため屈折率変化が抑制され
るので、分割する層数には自ずから限界がある。分割数
はまた、工程上の制約も受ける。上式のαは分割層数と
光導波路の厚さを整合させるための定数である。 例えば、tの値を量子井戸間の相互干渉の無い値であ
る100Åに選び、層数nを10とした場合、InGaAsP層の厚
みが最外層で中心層の4倍になるようにするには、α=
3/100とすれば良いことになる。 上記実施例の構造の半導体レーザは、公知のプロセス
技術によって形成可能であるが、図示の導波路部分は、
例えば次のようにして形成することが出来る。 まず、n−InP単結晶層1に回折格子の溝を掘り、MOC
VD等の方法によってn−InGaAsP層をエピタキシャル成
長させて層2a,2bを形成する。この時、回折格子の溝は
埋められて成長面は平坦になる。その上にInGaAsP活性
層3aを成長させる。 次いで、屈折率制御領域の活性層を選択的に除去し、
同領域にMBE等の手段によって超格子層を選択的に成長
させる。更に、両領域上にp−InPをエピタキシャル成
長させる。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明の半導体レーザでは、導波
路の光強度分布に合わせた屈折率変化を実現するもので
あり、特に上記実施例の場合は重ね合わせ積分値がほゞ
最大なるので、コヒーレント光通信に適した発光波長可
変半導体レーザが得られる。 該実施例以外の層厚分布でも、中心から隔たるにつれ
て厚みを大にすれば、重ね合わせ積分値は大となり、同
様の目的が達成される。
能を備えた半導体レーザに係り、 屈折率可変範囲をより大とすることを目的として、 屈折率可変である前記導波路は、母体結晶層と該母体
結晶よりエネルギギャップの小なる単結晶層から構成さ
れる超格子構造であり、前記エネルギギャップの小なる
単結晶各層の厚みは、中心から隔たるに従い順次その厚
さを増すように形成されている。各層の厚さは、例え
ば、厚みがW0である中心層から数えて第n番目に位置す
る2つの結晶層の厚みを(1+αn2)W0とする。 〔産業上の利用分野〕 本発明は光通信などに利用される発光波長可変の半導
体レーザに関わり、特に超格子の屈折率制御構造部を有
する半導体レーザに関わる。 近年、光通信技術は急速な発展を見せているが、特に
コヒーレント光を用いる通信技術が注目を集めている。
これは、従来の光通信が光のオン/オフのみをコード化
に利用するものであるのに対し、光を短波長の電磁波と
して扱い、より長波長の電磁波いわゆる電波と同じよう
に、その位相、周波数などを制御することにより、FM、
PM、FSK、PSKなどの変調をかけて情報伝達を行うもので
ある。 それによって、より多量の情報を伝達し或いは伝達距
離を延長することが可能になるが、このような方式に使
用される半導体レーザにはより厳しい仕様や新しい機能
が要求されることになる。即ち、単一モードの発振を行
うことは当然として、その周波数変動幅が極めて小であ
る半導体レーザが求められると共に、他方では波長チュ
ーニングの可能な半導体レーザも必要となっている。 本発明は後者の波長チューニング可能な半導体レー
ザ、即ち発光波長可変半導体レーザに関わるものであ
る。 〔従来技術と発明が解決しようとする問題点〕 半導体レーザの発光波長を変化させるには、レーザ共
振器の長さや屈折率を変える、動作温度を変える等の手
段があるが、最も現実的と見られているのは屈折率を電
気的に変化させる方法である。 これは、屈折率がηであるレーザ共振器に閉じ込めら
れた光の波長Λと外部空間に放出される光の波長λとの
間には、λ=ηΛなる関係があることから、実効的には
固定であるΛに対しηを変化させることでλを変えるこ
とが出来るという事情に基づいている。 また、電圧の印加によって屈折率が変化するのは、屈
折率が単位体積内の双極子モーメントの総和に比例する
ことから、電圧印加で電気双極子が傾いて双極子モーメ
ントが増し、屈折率が大になると説明される。従って、
レーザ共振器に双極子モーメントの変化量の大きい材料
或いは構造を採用することにより、半導体レーザの波長
可変量を大とすることが出来る。 本発明の発明者は、超格子構造の量子井戸部分には双
極子が局在し、電圧印加による屈折率変化が大である点
に着目し、超格子構造の波長制御構造部を有する半導体
レーザ或いは屈折率制御に著効のある超格子構造を発明
し、特願昭62−149140,同62−149141,同62−149142とし
て特許出願している。 超格子構造を構成するバンドキャップの狭い結晶層
は、その実空間の厚みが小であるほど屈折率の変化は大
となるが、現実の半導体レーザに於ける導波路に光が分
布する幅は、量子井戸の幅よりも2桁程度大であるため
光に対する相互作用が弱く、目的とする波長変化を十分
に得ることが出来ない。従来技術ではこの点が未解決で
あり、上記先行出願発明もまた、満足し得る解決策をも
たらすものにはなっていない。 〔問題点を解決するための手段〕 発光波長の変化量は、光導波路における光の強度分布
と屈折率変化の重ね合わせ積分量として表されるが、本
発明は、この重ね合わせ積分量を実効的に最大にする超
格子構造を用いることによって大幅に波長を変化せしめ
得る半導体レーザを実現したものであって、本発明の半
導体レーザは、 半導体単結晶内に光共振器が設けられ、屈折率可変で
ある前記導波路は、母体結晶層と該母体結晶よりエネル
ギギャップの小なる単結晶層から構成される超格子構造
であり、前記エネルギギャップの小なる単結晶層各層の
厚みは、中心から隔たるに従い順次その厚さを増すよう
に形成されて成ることを特徴としている。 〔作 用〕 双極子の密度は量子井戸を形成する狭バンドギャップ
層の実空間の厚みに反比例する。即ち、狭バンドギャッ
プ層の実空間の厚みが小であるほど屈折率変化は大であ
り、厚いと屈折率変化は小である。従って本発明の如
く、光の強度分布が最大である中心部では狭バンドギャ
ップ層を最も薄く、即ち屈折率変化を最大にし、光の強
度が弱まる部分で狭バンドギャップ層を厚くすれば、光
の強度分布と屈折率変化の重ね合わせ積分量を効果的に
大とすることが出来る。 従って、本発明の実施態様の如き半導体レーザでは、
発光波長の変化幅が大きなものとなる。 〔実施例〕 第1図は本発明の実施例の半導体レーザの導波路部分
構造を模式的に示す模式的斜視図及び断面図である。同
図(a)に示される半導体レーザを図中に記入された切
断面によるX−X断面が同図(b)である。斜視図では
BH型レーザが例示されているが、本発明は光閉じ込めの
構造によって限定されるものではなく、公知の他の型の
レーザにも適用できる。 図に於いて、1はn−InP、2aはn−InGaAsPのクラッ
ド層、2bは同じ材料からなる回折格子、3aはInGaAsPの
活性層、3bはInP中に設けられたInGaAsPの超格子層、4
はp−InP層,5aはレーザ発振用電流注入電極、5bは屈折
率制御用電極である。なお、上記4元系結晶の組成は通
常の半導体レーザに於けると同様で、例えばクラッド層
のバンドギャップはλ=1.3μm、活性層はλ=1.55μ
mである。また、超格子層3bはλ=1.5μmのInGaAsPの
複数の層と障壁層であるInPの複数の層から成ってい
る。 実施例の半導体レーザは、図から明らかなように、左
方の部分が電流注入領域で、通常の半導体レーザと同じ
構造、右方の部分が回折格子を備えた屈折率制御領域で
ある。 半導体レーザの構造と発振の原理は周知の事柄である
から詳しい説明は省略するが、本発明の半導体レーザに
於いても、活性層3aへの電流注入と劈開面間の定在波共
振による誘導放出すなわちレーザ発振が起こる。 一方、屈折率制御領域の構造では、分布ブラッグ反射
を利用して発光波長を制御する回折格子は周知である
が、共振器の導波路の構造が超格子となっており、量子
井戸を形成するInGaAsP層と障壁層であるInP層から構成
されている。InGaAsP層の組成は既述した通りである。 該超格子部分の導電型は、その上端面あるいは下端面
のいずれかにp−n接合が存在し、そこに逆バイアスが
印加されるものであるから、全ての層が、p型/n型のい
ずれか同じ導電型であればよいことになる。 而して、本発明の重要点は、該超格子構造の各InGaAs
P層の厚みは第2図に示されるように、中心から隔たる
につれて次第にその厚みを増すという特徴を有すること
である。該図の横軸は第1図の高さ方向に対応する実空
間の距離を示し、縦軸は電子のエネルギレベルを示す。
低レベルの部分がInGaAsP層であり、該部分に量子井戸
が形成される。 第2図に示された厚さ分布は、本発明における最も好
ましい態様であって、中心に位置するInGaAsP層の厚み
をW0とすると、中心層から数えて第n番目になる2つの
InGaAsP層の厚みは(1+αn2)W0として規定されてい
る。InP部分の厚みtは一定である。 導波路内の光の強度分布はマックスウエルの方程式に
従う分布を示すから、屈折率の変化も同様の分布をとる
ようにすれば、両者の重ね合わせ積分値は最大となるの
であるが、既に述べたように、屈折率変化は低エネルギ
レベル層の厚さに反比例するから、この厚さを放物線分
布とすることで、重ね合わせ積分値を最大とすることが
出来る。即ち、上記の式に従う厚さ分布が最も望ましい
ことになる。 光導波路の厚さは限られた範囲の値をとり、本発明で
はそれを何層かの超格子構造に分割することになる。そ
の場合光強度分布に精密に一致させるためには細かく分
割することが望ましいが、層間距離tをあまり小さくす
ると量子井戸間の相互干渉のため屈折率変化が抑制され
るので、分割する層数には自ずから限界がある。分割数
はまた、工程上の制約も受ける。上式のαは分割層数と
光導波路の厚さを整合させるための定数である。 例えば、tの値を量子井戸間の相互干渉の無い値であ
る100Åに選び、層数nを10とした場合、InGaAsP層の厚
みが最外層で中心層の4倍になるようにするには、α=
3/100とすれば良いことになる。 上記実施例の構造の半導体レーザは、公知のプロセス
技術によって形成可能であるが、図示の導波路部分は、
例えば次のようにして形成することが出来る。 まず、n−InP単結晶層1に回折格子の溝を掘り、MOC
VD等の方法によってn−InGaAsP層をエピタキシャル成
長させて層2a,2bを形成する。この時、回折格子の溝は
埋められて成長面は平坦になる。その上にInGaAsP活性
層3aを成長させる。 次いで、屈折率制御領域の活性層を選択的に除去し、
同領域にMBE等の手段によって超格子層を選択的に成長
させる。更に、両領域上にp−InPをエピタキシャル成
長させる。 〔発明の効果〕 以上説明したように本発明の半導体レーザでは、導波
路の光強度分布に合わせた屈折率変化を実現するもので
あり、特に上記実施例の場合は重ね合わせ積分値がほゞ
最大なるので、コヒーレント光通信に適した発光波長可
変半導体レーザが得られる。 該実施例以外の層厚分布でも、中心から隔たるにつれ
て厚みを大にすれば、重ね合わせ積分値は大となり、同
様の目的が達成される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の半導体レーザの模式的斜視図及び断面
図、 第2図は導波路の超格子構造の構成を模式的に示す図で
あって、図に於いて 1はn−InP、 2aはクラッド層、 2bは回折格子、 3aは活性層、 3bは超格子層、 4はp−InP層、 5aは電流注入電極、 5bは屈折率制御電極 である。
図、 第2図は導波路の超格子構造の構成を模式的に示す図で
あって、図に於いて 1はn−InP、 2aはクラッド層、 2bは回折格子、 3aは活性層、 3bは超格子層、 4はp−InP層、 5aは電流注入電極、 5bは屈折率制御電極 である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.半導体単結晶内に光共振器が設けられ、該光共振器
の導波路の一部分に電圧を印加することによって該導波
路の屈折率を変化せしめるごとく構成された半導体レー
ザであって、屈折率可変である前記導波路は、母体結晶
層と該母体結晶よりエネルギギャップの小なる単結晶層
から構成される超格子構造であり、前記エネルギギャッ
プの小なる単結晶層各層の厚みは、中心から隔たるに従
い順次その値を増すように形成されて成ることを特徴と
する波長可変型半導体レーザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62228910A JP2666297B2 (ja) | 1987-09-11 | 1987-09-11 | 波長可変型半導体レーザ |
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JP62228910A JP2666297B2 (ja) | 1987-09-11 | 1987-09-11 | 波長可変型半導体レーザ |
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Family Applications (1)
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Families Citing this family (2)
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Citations (5)
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JPS561589A (en) * | 1979-06-18 | 1981-01-09 | Furukawa Electric Co Ltd:The | Method of controlling laser oscillation output |
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JPS61116896A (ja) * | 1984-11-13 | 1986-06-04 | Sharp Corp | 半導体レ−ザ装置 |
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-
1987
- 1987-09-11 JP JP62228910A patent/JP2666297B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (5)
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JPS561589A (en) * | 1979-06-18 | 1981-01-09 | Furukawa Electric Co Ltd:The | Method of controlling laser oscillation output |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS6472583A (en) | 1989-03-17 |
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