JP2643733B2 - 圧延加工方法 - Google Patents
圧延加工方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タングステン含有ロー
ルによる圧延加工方法、特に超硬合金製ロール、準高速
度鋼(セミハイス)製ロール、または高炭素系高速度鋼
(ハイス)製ロールによる鋼材の鋼板圧延や、形鋼圧
延、線材圧延、管材などの孔形圧延において、ロールの
焼付きや肌荒れの防止、ロール摩耗の低減、圧延荷重低
減などの潤滑効果を発揮する圧延加工方法に関する。
ルによる圧延加工方法、特に超硬合金製ロール、準高速
度鋼(セミハイス)製ロール、または高炭素系高速度鋼
(ハイス)製ロールによる鋼材の鋼板圧延や、形鋼圧
延、線材圧延、管材などの孔形圧延において、ロールの
焼付きや肌荒れの防止、ロール摩耗の低減、圧延荷重低
減などの潤滑効果を発揮する圧延加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種鋼材を熱間圧延する際に、圧延用ロ
ールに被圧延材が焼付くと、圧延用ロール表面に各種肌
荒れが発生し、これが鋼材表面にプリントされて圧延製
品の表面疵となる。この表面疵が発生した圧延製品は表
面の研磨作業で手入れするが、疵手入れのための大幅な
工数増加を伴い、また疵発生の激しいものはスクラップ
にせざるを得ないため、かなりのコスト高を招いてい
る。
ールに被圧延材が焼付くと、圧延用ロール表面に各種肌
荒れが発生し、これが鋼材表面にプリントされて圧延製
品の表面疵となる。この表面疵が発生した圧延製品は表
面の研磨作業で手入れするが、疵手入れのための大幅な
工数増加を伴い、また疵発生の激しいものはスクラップ
にせざるを得ないため、かなりのコスト高を招いてい
る。
【0003】焼付きに起因して発生する圧延製品表面の
疵は、特にステンレス鋼の熱間圧延において大きな問題
となっている。ステンレス鋼は、一般に重量で13%以
上のCrを含有する化学組成を持ち、鋼の表面に安定な
クロム酸化保護膜を形成し表面を不働態化することによ
って優れた耐食性、耐酸化性を発揮する。しかし、この
表面酸化膜は炭素鋼のそれに比べると著しく薄く、しか
も熱間の変形抵抗が高い。従って、熱間圧延時に表面酸
化膜が剥離し、圧延用ロールとの金属間接触を起こし易
く、その結果焼付きが発生してロール肌荒れを生じ、圧
延製品の表面疵を生じるのである。このようにステンレ
ス鋼材は焼付きが起こり易い上、ステンレス鋼製品には
特に美麗な表面肌が要求されることもあって、ロールと
の焼付きがステンレス鋼の熱間圧延で特に問題となるの
である。
疵は、特にステンレス鋼の熱間圧延において大きな問題
となっている。ステンレス鋼は、一般に重量で13%以
上のCrを含有する化学組成を持ち、鋼の表面に安定な
クロム酸化保護膜を形成し表面を不働態化することによ
って優れた耐食性、耐酸化性を発揮する。しかし、この
表面酸化膜は炭素鋼のそれに比べると著しく薄く、しか
も熱間の変形抵抗が高い。従って、熱間圧延時に表面酸
化膜が剥離し、圧延用ロールとの金属間接触を起こし易
く、その結果焼付きが発生してロール肌荒れを生じ、圧
延製品の表面疵を生じるのである。このようにステンレ
ス鋼材は焼付きが起こり易い上、ステンレス鋼製品には
特に美麗な表面肌が要求されることもあって、ロールと
の焼付きがステンレス鋼の熱間圧延で特に問題となるの
である。
【0004】しかし、この焼付きの問題は、何もステン
レス鋼の熱間圧延に限ったことではなく、普通鋼や特殊
鋼の熱間圧延においても生じることがある。すなわち、
近年の高生産性、高品質化、低コスト化が指向される
中、これまで以上に高速、高圧下圧延が実施されるよう
になった。このため圧延負荷が増大し、熱間圧延時に焼
付きが発生し易くなっている。さらに、最近では、スケ
ジュールフリー圧延や新熱間圧延機、新耐摩耗ロールの
開発などにより、これまで以上に焼付き防止が重要な課
題となっている。
レス鋼の熱間圧延に限ったことではなく、普通鋼や特殊
鋼の熱間圧延においても生じることがある。すなわち、
近年の高生産性、高品質化、低コスト化が指向される
中、これまで以上に高速、高圧下圧延が実施されるよう
になった。このため圧延負荷が増大し、熱間圧延時に焼
付きが発生し易くなっている。さらに、最近では、スケ
ジュールフリー圧延や新熱間圧延機、新耐摩耗ロールの
開発などにより、これまで以上に焼付き防止が重要な課
題となっている。
【0005】この焼付き防止の対策としては、従来から
熱間圧延油などの潤滑剤の使用、ロール冷却の最適化、
圧延操業条件の見直し等が実施されている。特に、圧延
用ロールと被圧延鋼材との摩擦力を低減させ、ロールの
肌荒れ防止と摩耗低減により圧延製品品質を向上させる
目的で、潤滑剤を圧延用ロールまたはその補強ロールに
供給することが有効であるとされてきた。
熱間圧延油などの潤滑剤の使用、ロール冷却の最適化、
圧延操業条件の見直し等が実施されている。特に、圧延
用ロールと被圧延鋼材との摩擦力を低減させ、ロールの
肌荒れ防止と摩耗低減により圧延製品品質を向上させる
目的で、潤滑剤を圧延用ロールまたはその補強ロールに
供給することが有効であるとされてきた。
【0006】普通鋼の熱間圧延に用いる潤滑剤として、
特開昭47−18907号公報には、天然脂肪油に少量
(全体の0.1〜10重量%)の水置換剤と、場合によ
りさらに鉱物性潤滑油を配合した潤滑剤組成物が提案さ
れている。水置換剤としては、油溶性スルホネート塩
(例、石油スルホン酸の金属塩)が使用されている。ま
た、10μm程度の微粉状炭酸カルシウムを水または潤
滑油基油に分散させた潤滑剤が、特公昭62−1459
8号、特公昭62−39198号、特公昭62−391
99号の各公報に記載されている。
特開昭47−18907号公報には、天然脂肪油に少量
(全体の0.1〜10重量%)の水置換剤と、場合によ
りさらに鉱物性潤滑油を配合した潤滑剤組成物が提案さ
れている。水置換剤としては、油溶性スルホネート塩
(例、石油スルホン酸の金属塩)が使用されている。ま
た、10μm程度の微粉状炭酸カルシウムを水または潤
滑油基油に分散させた潤滑剤が、特公昭62−1459
8号、特公昭62−39198号、特公昭62−391
99号の各公報に記載されている。
【0007】しかし、これらの潤滑剤には摩擦係数を幾
分低下させる作用は認められるものの、充分な焼付き防
止効果が得られていないのが現状である。また、これら
の潤滑剤は、炭素鋼の熱間圧延加工時の潤滑を目的とし
たものであり、ステンレス鋼の熱間圧延に使用すると、
被圧延材が圧延作業ロール表面に激しく焼付き、圧延製
品に疵を生じる。さらに圧延用ロールの摩耗も大きいた
め圧延効率が極めて低下する等の問題があり、ステンレ
ス鋼の熱間圧延には使用できない。
分低下させる作用は認められるものの、充分な焼付き防
止効果が得られていないのが現状である。また、これら
の潤滑剤は、炭素鋼の熱間圧延加工時の潤滑を目的とし
たものであり、ステンレス鋼の熱間圧延に使用すると、
被圧延材が圧延作業ロール表面に激しく焼付き、圧延製
品に疵を生じる。さらに圧延用ロールの摩耗も大きいた
め圧延効率が極めて低下する等の問題があり、ステンレ
ス鋼の熱間圧延には使用できない。
【0008】ステンレス鋼圧延加工用の潤滑剤として
は、特開昭63−254195号公報に潤滑油中に酸化鉄粉末を
分散させたものが、特開平1−167396号公報には黒鉛粉
末を粘性水溶液中に分散させたものが提案されている。
は、特開昭63−254195号公報に潤滑油中に酸化鉄粉末を
分散させたものが、特開平1−167396号公報には黒鉛粉
末を粘性水溶液中に分散させたものが提案されている。
【0009】しかし、圧延用ロールと被圧延材との金属
間の直接接触状態を抑制するために酸化鉄粉末を分散さ
せても、ロールへの焼付きやロール摩耗を充分防止でき
るだけの効果が得られていない。また、黒鉛は摩擦係数
が極端に低いため、圧延開始時の被圧延材のかみ込み不
良や圧延中のスリップ発生の原因となるため、焼付き防
止効果と摩耗低減効果とを発揮させるのに十分な量で黒
鉛を含有させることができないでいる。
間の直接接触状態を抑制するために酸化鉄粉末を分散さ
せても、ロールへの焼付きやロール摩耗を充分防止でき
るだけの効果が得られていない。また、黒鉛は摩擦係数
が極端に低いため、圧延開始時の被圧延材のかみ込み不
良や圧延中のスリップ発生の原因となるため、焼付き防
止効果と摩耗低減効果とを発揮させるのに十分な量で黒
鉛を含有させることができないでいる。
【0010】ロール表面の肌荒れによる表面疵発生は、
圧延製品の表面性状を最終的に決定する仕上げ圧延工程
において特に問題となる。この仕上圧延工程に特に適し
た圧延用ロールとして、多量のタングステンを含有する
高速度鋼製ロールや炭化タングステン分散合金製ロール
が知られている。タングステン含有ロールは、耐摩耗性
に優れていることから、圧延仕上げ工程、中でも高強度
線材の熱間圧延に用いられている。
圧延製品の表面性状を最終的に決定する仕上げ圧延工程
において特に問題となる。この仕上圧延工程に特に適し
た圧延用ロールとして、多量のタングステンを含有する
高速度鋼製ロールや炭化タングステン分散合金製ロール
が知られている。タングステン含有ロールは、耐摩耗性
に優れていることから、圧延仕上げ工程、中でも高強度
線材の熱間圧延に用いられている。
【0011】しかし、タングステン含有ロールには、圧
延中に主として腐食によるロール肌荒れが比較的短時間
で発生し、製品の表面性状が劣化するようになるため、
圧延を比較的短時間で中断し、ロール替えにより別のロ
ールに取り替えてから、傷んだロール表面を研削・研磨
により再び平滑に仕上げる作業が必要となる。この作業
は圧延効率の低下につながる上、仕上げ作業は非常に高
価なタングステン含有ロールの寿命を低下させるので、
コスト面でも問題になる。
延中に主として腐食によるロール肌荒れが比較的短時間
で発生し、製品の表面性状が劣化するようになるため、
圧延を比較的短時間で中断し、ロール替えにより別のロ
ールに取り替えてから、傷んだロール表面を研削・研磨
により再び平滑に仕上げる作業が必要となる。この作業
は圧延効率の低下につながる上、仕上げ作業は非常に高
価なタングステン含有ロールの寿命を低下させるので、
コスト面でも問題になる。
【0012】本出願人は、先に特願平3−290180号にお
いて、タングステン含有熱間圧延用ロールの肌荒れ防止
策として、カルシウムイオン (Ca2+) を含有するpH8超
のアルカリ性水溶液を圧延中の冷却水の少なくとも一部
に使用することにより、高タングステン含有ロール表面
にタングステン酸カルシウム(CaWO4)の結晶被膜を形
成させて、ロール摩耗を抑制し、肌荒れを抑制すること
を提案した。
いて、タングステン含有熱間圧延用ロールの肌荒れ防止
策として、カルシウムイオン (Ca2+) を含有するpH8超
のアルカリ性水溶液を圧延中の冷却水の少なくとも一部
に使用することにより、高タングステン含有ロール表面
にタングステン酸カルシウム(CaWO4)の結晶被膜を形
成させて、ロール摩耗を抑制し、肌荒れを抑制すること
を提案した。
【0013】しかし、上に説明したように、昨今の厳し
い圧延環境下 (難加工材の高面圧、高温、高速圧延な
ど) では、本来タングステン含有圧延用ロールの表面に
析出すべきCaWO4 の結晶被膜の形成が阻害され、充分
な摩耗低減、肌荒れ防止効果が得られないでいた。
い圧延環境下 (難加工材の高面圧、高温、高速圧延な
ど) では、本来タングステン含有圧延用ロールの表面に
析出すべきCaWO4 の結晶被膜の形成が阻害され、充分
な摩耗低減、肌荒れ防止効果が得られないでいた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、タン
グステン含有圧延用ロールによる鋼材の圧延加工におい
て、ロールの摩耗低減、焼付き防止、肌荒れ防止を図る
ことによって、圧延製品品質と作業効率の向上が可能な
圧延加工方法を提供することにある。
グステン含有圧延用ロールによる鋼材の圧延加工におい
て、ロールの摩耗低減、焼付き防止、肌荒れ防止を図る
ことによって、圧延製品品質と作業効率の向上が可能な
圧延加工方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、タングステ
ン含有圧延用ロールによる圧延加工において、ロールの
摩耗低減、焼付き防止、肌荒れ防止を可能にする方法に
ついて鋭意検討した結果、高塩基性Caスルホネートを高
い割合で含有する潤滑剤組成物を供給するとロール表面
のCaWO4 の析出が大幅に促進され、しかもロールと鋼
材との摩擦が軽減されるため、ロール表面に析出したCa
WO4 が安定して存在できることを知り、本発明を完成
させた。
ン含有圧延用ロールによる圧延加工において、ロールの
摩耗低減、焼付き防止、肌荒れ防止を可能にする方法に
ついて鋭意検討した結果、高塩基性Caスルホネートを高
い割合で含有する潤滑剤組成物を供給するとロール表面
のCaWO4 の析出が大幅に促進され、しかもロールと鋼
材との摩擦が軽減されるため、ロール表面に析出したCa
WO4 が安定して存在できることを知り、本発明を完成
させた。
【0016】ここに、本発明の要旨は、タングステン含
有圧延用ロールにより圧延加工するにあたり、高塩基性
Caスルホネートを組成物全重量に基づいて20〜70重量%
の割合で含有する潤滑剤組成物を水存在下に供給するこ
とを特徴とする圧延加工方法である。
有圧延用ロールにより圧延加工するにあたり、高塩基性
Caスルホネートを組成物全重量に基づいて20〜70重量%
の割合で含有する潤滑剤組成物を水存在下に供給するこ
とを特徴とする圧延加工方法である。
【0017】タングステン含有量が比較的低い圧延用ロ
ールを使用する場合には、前記潤滑剤組成物中にタング
ステン酸イオンを含有させると、上記効果はさらに顕著
となる。また、上記タングステン含有圧延ロールが、例
えば、超硬合金製ロール、準高速度鋼(セミハイス)製
ロール、または高炭素系高速度鋼(ハイス)製ロールで
あると、上記効果はさらに顕著となる。なお、本発明に
おいて「高塩基性Caスルホネート」とは、塩基価(J
ISK2501に規定の電位差滴定法により測定)が4
0mg−KOH/g以上のCaスルホネートを意味す
る。
ールを使用する場合には、前記潤滑剤組成物中にタング
ステン酸イオンを含有させると、上記効果はさらに顕著
となる。また、上記タングステン含有圧延ロールが、例
えば、超硬合金製ロール、準高速度鋼(セミハイス)製
ロール、または高炭素系高速度鋼(ハイス)製ロールで
あると、上記効果はさらに顕著となる。なお、本発明に
おいて「高塩基性Caスルホネート」とは、塩基価(J
ISK2501に規定の電位差滴定法により測定)が4
0mg−KOH/g以上のCaスルホネートを意味す
る。
【0018】
【作用】本発明の圧延方法で使用するタングステン含有
圧延用ロールとしては、線材の仕上げ圧延用などに用い
られる超硬合金(WC−12%Co〜WC−25%C
o)製ロールや、準高速度鋼(セミハイス:主成分0.
7〜1.2%C−4〜8%Cr−1〜3%Mo−0.3
〜1.5%V−2〜6%W)製ロール、高炭素系高速度
鋼(ハイス:主成分1.5〜2.5%C−2〜8%Cr
−2〜9%Mo−3〜15%V−3〜15%W)製ロー
ルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。圧延ロール中のタングステン含有量も特に制限はな
いが、本発明の効果の点で、好ましくは8重量%以上、
より好ましくは20重量%以上である。
圧延用ロールとしては、線材の仕上げ圧延用などに用い
られる超硬合金(WC−12%Co〜WC−25%C
o)製ロールや、準高速度鋼(セミハイス:主成分0.
7〜1.2%C−4〜8%Cr−1〜3%Mo−0.3
〜1.5%V−2〜6%W)製ロール、高炭素系高速度
鋼(ハイス:主成分1.5〜2.5%C−2〜8%Cr
−2〜9%Mo−3〜15%V−3〜15%W)製ロー
ルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。圧延ロール中のタングステン含有量も特に制限はな
いが、本発明の効果の点で、好ましくは8重量%以上、
より好ましくは20重量%以上である。
【0019】既に説明したように、タングステン含有ロ
ールは非常に高価であって、しかも仕上げ圧延に使用さ
れることが多いことから、ロールの摩耗、焼付き、肌荒
れが特に重要視される。
ールは非常に高価であって、しかも仕上げ圧延に使用さ
れることが多いことから、ロールの摩耗、焼付き、肌荒
れが特に重要視される。
【0020】本発明によれば、タングステン含有ロール
に高塩基性Caスルホネートを含有する潤滑剤組成物を供
給することで、ロールの摩耗低減および焼付きや肌荒れ
の防止を図る。この高塩基性Caスルホネートは、後で詳
しく説明するように、それ自体が全体として優れた潤滑
性を示すため、タングステンを全く含まない圧延用ロー
ルに適用した場合であっても、潤滑主剤としてロールの
摩耗低減、焼付き防止、肌荒れ防止に大きな効果を発揮
することができる。
に高塩基性Caスルホネートを含有する潤滑剤組成物を供
給することで、ロールの摩耗低減および焼付きや肌荒れ
の防止を図る。この高塩基性Caスルホネートは、後で詳
しく説明するように、それ自体が全体として優れた潤滑
性を示すため、タングステンを全く含まない圧延用ロー
ルに適用した場合であっても、潤滑主剤としてロールの
摩耗低減、焼付き防止、肌荒れ防止に大きな効果を発揮
することができる。
【0021】さらに、本発明においては、この潤滑剤組
成物を水の存在下でロールに供給することにより、潤滑
剤組成物はCa2+イオン供給源としても機能する。このCa
2+がロール中のタングステンと作用して、タングステン
酸カルシウム (CaWO4)の被膜がロール表面に形成され
る。この被膜形成もロールの摩耗低減、焼付きおよび肌
荒れ防止に著しい効果を発揮する。
成物を水の存在下でロールに供給することにより、潤滑
剤組成物はCa2+イオン供給源としても機能する。このCa
2+がロール中のタングステンと作用して、タングステン
酸カルシウム (CaWO4)の被膜がロール表面に形成され
る。この被膜形成もロールの摩耗低減、焼付きおよび肌
荒れ防止に著しい効果を発揮する。
【0022】このロール表面にタングステン酸カルシウ
ムの被膜が生成する反応過程は、次のように推定され
る。ロール組織中のタングステン (主にWCとして存
在) が、次の(1) 式の反応により水中に溶解してタング
ステン酸となり、生成したタングステン酸イオンが、潤
滑剤組成物から水中に溶解したCaイオンと次の(2) 式に
より反応し、ロール表面にCaWO4 結晶が析出する。
ムの被膜が生成する反応過程は、次のように推定され
る。ロール組織中のタングステン (主にWCとして存
在) が、次の(1) 式の反応により水中に溶解してタング
ステン酸となり、生成したタングステン酸イオンが、潤
滑剤組成物から水中に溶解したCaイオンと次の(2) 式に
より反応し、ロール表面にCaWO4 結晶が析出する。
【0023】
【化1】 W+8OH- → WO4 2- +4H2O+6e- (1) Ca2++WO4 2- → CaWO4 ↓ (2) 析出したCaWO4 は水に難溶であるため、一旦ロール表
面がCaWO4 結晶からなる被膜で覆われると、その後の
ロール表面の腐食が抑制され、その結果、表面の肌荒れ
が防止され、摩耗も低減するのである。
面がCaWO4 結晶からなる被膜で覆われると、その後の
ロール表面の腐食が抑制され、その結果、表面の肌荒れ
が防止され、摩耗も低減するのである。
【0024】上記の反応が起こるには、(1) 式からわか
るように、Ca2+イオンを含有する水がアルカリ性である
ことが必要であるが、本発明で用いる高塩基性Caスルホ
ネートは高塩基性物質であるから、これを水と混合する
と、Ca2+イオンが水に溶解したアルカリ性水溶液が形成
される。従って、高塩基性Caスルホネートを含有する潤
滑剤組成物を水の存在下においてタングステン含有ロー
ルに供給すると、上記反応過程を経てロール表面にCaW
O4 の被膜が速やかに形成されるのである。
るように、Ca2+イオンを含有する水がアルカリ性である
ことが必要であるが、本発明で用いる高塩基性Caスルホ
ネートは高塩基性物質であるから、これを水と混合する
と、Ca2+イオンが水に溶解したアルカリ性水溶液が形成
される。従って、高塩基性Caスルホネートを含有する潤
滑剤組成物を水の存在下においてタングステン含有ロー
ルに供給すると、上記反応過程を経てロール表面にCaW
O4 の被膜が速やかに形成されるのである。
【0025】圧延用ロールの材質が高速度鋼や準高速度
鋼のようにタングステン含有量が比較的低いものである
場合、タングステンの溶出量が少ないため、上記(1) 式
の反応が十分に起こらず、ロール表面に析出したCaWO
4 の量が耐肌荒れ性、耐摩耗性の十分な改善には不足す
ることがある。そのような場合には、潤滑剤組成物中に
タングステン酸イオンを予め含有させておくことによ
り、より多くのCaWO4をロール表面に析出させること
ができる。
鋼のようにタングステン含有量が比較的低いものである
場合、タングステンの溶出量が少ないため、上記(1) 式
の反応が十分に起こらず、ロール表面に析出したCaWO
4 の量が耐肌荒れ性、耐摩耗性の十分な改善には不足す
ることがある。そのような場合には、潤滑剤組成物中に
タングステン酸イオンを予め含有させておくことによ
り、より多くのCaWO4をロール表面に析出させること
ができる。
【0026】この場合のタングステン酸イオンの添加量
は特に制限されないが、多量に添加しても潤滑剤組成物
中のカルシウムと反応してCaWO4 の析出に利用されな
い部分が増えるだけであるので、微量でよい。好ましく
は潤滑剤組成物の全重量に基づいて10 ppm以上、より好
ましくは20〜50 ppmの範囲内である。タングステン酸イ
オンの好ましい供給源としては、タングステン酸のアル
カリ金属塩 (例、ナトリウム塩、カリウム塩など) であ
る。
は特に制限されないが、多量に添加しても潤滑剤組成物
中のカルシウムと反応してCaWO4 の析出に利用されな
い部分が増えるだけであるので、微量でよい。好ましく
は潤滑剤組成物の全重量に基づいて10 ppm以上、より好
ましくは20〜50 ppmの範囲内である。タングステン酸イ
オンの好ましい供給源としては、タングステン酸のアル
カリ金属塩 (例、ナトリウム塩、カリウム塩など) であ
る。
【0027】超硬合金製の圧延用ロールのようにロール
のタングステン含有量が20重量%以上と高い場合には、
(1) 式の反応が十分な速度で起こるので、本発明の潤滑
剤組成物中にタングステン酸イオンを含有させることは
通常必要ない。
のタングステン含有量が20重量%以上と高い場合には、
(1) 式の反応が十分な速度で起こるので、本発明の潤滑
剤組成物中にタングステン酸イオンを含有させることは
通常必要ない。
【0028】本発明では、高塩基性Caスルホネートを潤
滑主剤およびCa2+イオン供給源として用いる。高塩基性
Caスルホネートは、アルキル芳香族のスルホン化により
得られる石油スルホン酸のCa塩であるCaスルホネート
を、さらに炭酸ガスなどの存在下でCaO またはCa(OH)2
と反応させることにより製造され、正塩 (Caスルホネー
ト) に比べて3〜15倍もの過剰Caを含有している。この
過剰のCaは、主として炭酸カルシウム(CaCO3) の形で粒
径 (平均粒径)150Å以下のコロイド状で油中に分散した
コロイド状分散体を形成している。この炭酸カルシウム
は、熱間圧延時の高温下では分解して酸化カルシウム(C
aO) になる。
滑主剤およびCa2+イオン供給源として用いる。高塩基性
Caスルホネートは、アルキル芳香族のスルホン化により
得られる石油スルホン酸のCa塩であるCaスルホネート
を、さらに炭酸ガスなどの存在下でCaO またはCa(OH)2
と反応させることにより製造され、正塩 (Caスルホネー
ト) に比べて3〜15倍もの過剰Caを含有している。この
過剰のCaは、主として炭酸カルシウム(CaCO3) の形で粒
径 (平均粒径)150Å以下のコロイド状で油中に分散した
コロイド状分散体を形成している。この炭酸カルシウム
は、熱間圧延時の高温下では分解して酸化カルシウム(C
aO) になる。
【0029】高塩基性Caスルホネートはエンジン油等の
潤滑油の清浄分散剤として開発され、潤滑剤組成物に少
量配合して使用されてきたが、本発明のように潤滑主剤
として使用されたことはない。本発明者は、高塩基性Ca
スルホネートは、その優れた耐熱性により、鋼材の熱間
圧延温度では、完全に燃焼あるいは分解せず、流体ある
いは流体に近い状態でロール/鋼材の界面に存在して、
潤滑に寄与することができ、潤滑主剤として優れた潤滑
性を発揮することを見出した。
潤滑油の清浄分散剤として開発され、潤滑剤組成物に少
量配合して使用されてきたが、本発明のように潤滑主剤
として使用されたことはない。本発明者は、高塩基性Ca
スルホネートは、その優れた耐熱性により、鋼材の熱間
圧延温度では、完全に燃焼あるいは分解せず、流体ある
いは流体に近い状態でロール/鋼材の界面に存在して、
潤滑に寄与することができ、潤滑主剤として優れた潤滑
性を発揮することを見出した。
【0030】高塩基性Caスルホネートに含まれる粒径15
0 Å以下の炭酸塩(CaCO3) は、高塩基性Caスルホネート
を製造する過程で自然に析出してきたものであり、コロ
イド状分散体を油中に形成している。このコロイド状に
分散した炭酸カルシウムそのものはなんら潤滑作用を示
さず、高塩基性Caスルホネートの持つ金属および酸化物
に対する高い吸着作用による潤滑効果をより発揮し易く
するため、高塩基性Caスルホネートを摩擦界面に運ぶキ
ャリアー (運び手) としての役割を果しているに過ぎな
い。熱間圧延時における高圧下においても、この微粒子
が摩擦界面に均一な状態で導入されるため、高塩基性Ca
スルホネートの潤滑効果は著しく高く、摩擦界面での金
属間の直接接触状態を抑制して焼付きを防止し、同時に
ロールの摩耗を大きく低減させることができる。即ち、
高い潤滑性を示す高塩基性Caスルホネートと油中でコロ
イド状分散体を形成した粒径 150Å以下の炭酸カルシウ
ムとの相乗効果により、鋼材に対して顕著な耐焼付き
性、耐摩耗性、耐汚れ性の向上効果を発揮するのであ
る。
0 Å以下の炭酸塩(CaCO3) は、高塩基性Caスルホネート
を製造する過程で自然に析出してきたものであり、コロ
イド状分散体を油中に形成している。このコロイド状に
分散した炭酸カルシウムそのものはなんら潤滑作用を示
さず、高塩基性Caスルホネートの持つ金属および酸化物
に対する高い吸着作用による潤滑効果をより発揮し易く
するため、高塩基性Caスルホネートを摩擦界面に運ぶキ
ャリアー (運び手) としての役割を果しているに過ぎな
い。熱間圧延時における高圧下においても、この微粒子
が摩擦界面に均一な状態で導入されるため、高塩基性Ca
スルホネートの潤滑効果は著しく高く、摩擦界面での金
属間の直接接触状態を抑制して焼付きを防止し、同時に
ロールの摩耗を大きく低減させることができる。即ち、
高い潤滑性を示す高塩基性Caスルホネートと油中でコロ
イド状分散体を形成した粒径 150Å以下の炭酸カルシウ
ムとの相乗効果により、鋼材に対して顕著な耐焼付き
性、耐摩耗性、耐汚れ性の向上効果を発揮するのであ
る。
【0031】以上に説明したように、高塩基性Caスルホ
ネートは、十分な量のCa2+イオンをタングステン含有圧
延用ロールの表面に供給し、かつそれ自身の潤滑作用に
より摩擦を軽減するため、厳しい圧延条件下でもロール
表面に安定してCaWO4 を生成させることが可能とな
る。
ネートは、十分な量のCa2+イオンをタングステン含有圧
延用ロールの表面に供給し、かつそれ自身の潤滑作用に
より摩擦を軽減するため、厳しい圧延条件下でもロール
表面に安定してCaWO4 を生成させることが可能とな
る。
【0032】従って、前述した特公昭62−14598 号公報
などに記載の、別途に用意した粒径1〜10μm程度の微
粉状炭酸カルシウムを潤滑油基油に分散させた従来の炭
酸カルシウム含有潤滑剤組成物とは、その作用効果が明
らかに異なる。即ち、この従来技術では、炭酸カルシウ
ム粉末そのものが潤滑作用を発揮するとされているから
である。
などに記載の、別途に用意した粒径1〜10μm程度の微
粉状炭酸カルシウムを潤滑油基油に分散させた従来の炭
酸カルシウム含有潤滑剤組成物とは、その作用効果が明
らかに異なる。即ち、この従来技術では、炭酸カルシウ
ム粉末そのものが潤滑作用を発揮するとされているから
である。
【0033】高塩基性Caスルホネートは、本発明の潤滑
剤組成物中に20〜70重量%の割合で含有させる。この含
有量が20重量%未満では、CaWO4 の析出が少なく、ロ
ール摩耗量が増大し、焼付きも充分に防止できない。一
方、高塩基性Caスルホネートの含有量が70重量%を超え
ると、組成物が高粘度化し、潤滑剤を供給しにくくなる
上、CaWO4 の析出も飽和する。高塩基性Caスルホネー
トの好ましい含有量は30〜60重量%である。
剤組成物中に20〜70重量%の割合で含有させる。この含
有量が20重量%未満では、CaWO4 の析出が少なく、ロ
ール摩耗量が増大し、焼付きも充分に防止できない。一
方、高塩基性Caスルホネートの含有量が70重量%を超え
ると、組成物が高粘度化し、潤滑剤を供給しにくくなる
上、CaWO4 の析出も飽和する。高塩基性Caスルホネー
トの好ましい含有量は30〜60重量%である。
【0034】使用する高塩基性Caスルホネートの塩基価
(JIS K2501 の電位差滴定法により測定) は40 mg-KOH/
g 以上であれば特に制限されないが、 200〜500 mg-KOH
/gのものが焼付き防止能、耐摩耗性および耐汚れ性に優
れていることから好ましい。塩基価が200 mg-KOH/g未満
では、高塩基性Caスルホネートの摩擦界面への導入性を
向上させるキャリアーとしての炭酸カルシウムまたはそ
れから解離した酸化カルシウムの量が少なく、高塩基性
Caスルホネートの摩擦界面への導入量およびCaWO4 の
析出量が低下するので、ロール摩耗の低減と焼付き・肌
荒れの防止が不十分となる場合がある。しかし、軽加工
や加工性が比較的良好な鋼材(例、炭素鋼、SUS 304
鋼) の場合には、塩基価が200 mg-KOH/g未満の高塩基性
Caスルホネートでも有効に使用できる。
(JIS K2501 の電位差滴定法により測定) は40 mg-KOH/
g 以上であれば特に制限されないが、 200〜500 mg-KOH
/gのものが焼付き防止能、耐摩耗性および耐汚れ性に優
れていることから好ましい。塩基価が200 mg-KOH/g未満
では、高塩基性Caスルホネートの摩擦界面への導入性を
向上させるキャリアーとしての炭酸カルシウムまたはそ
れから解離した酸化カルシウムの量が少なく、高塩基性
Caスルホネートの摩擦界面への導入量およびCaWO4 の
析出量が低下するので、ロール摩耗の低減と焼付き・肌
荒れの防止が不十分となる場合がある。しかし、軽加工
や加工性が比較的良好な鋼材(例、炭素鋼、SUS 304
鋼) の場合には、塩基価が200 mg-KOH/g未満の高塩基性
Caスルホネートでも有効に使用できる。
【0035】一方、塩基価が500 mg-KOH/gを超える高塩
基性Caスルホネートは、圧延用潤滑剤としての適切な機
能、例えば粘度等を有するものが現状技術レベルでは製
造できない。但し、製造技術上可能になれば、塩基価が
500 mg-KOH/g超のものも使用できよう。高塩基性Caスル
ホネートは、各種の塩基度のものが清浄分散剤として市
販されている。
基性Caスルホネートは、圧延用潤滑剤としての適切な機
能、例えば粘度等を有するものが現状技術レベルでは製
造できない。但し、製造技術上可能になれば、塩基価が
500 mg-KOH/g超のものも使用できよう。高塩基性Caスル
ホネートは、各種の塩基度のものが清浄分散剤として市
販されている。
【0036】本発明の潤滑剤組成物は、上記のように潤
滑性に極めて優れているため、鋼材の材質や圧延条件に
よっては、摩擦界面での摩擦係数が小さくなりすぎ、圧
延開始時に鋼塊の圧延用ロールへのかみ込みが不良とな
ったり、圧延中にスリップが発生する場合がある。その
ような場合には、高塩基性Caスルホネート中に析出した
炭酸カルシウムを粒成長させると、耐焼付き性・耐摩耗
性向上効果に著しい悪影響を及ぼさずに摩擦係数を高め
ることができ、前記のかみ込み不良やスリップを防止す
ることができる。しかし、その場合でも炭酸カルシウム
の粒径は500 Å以下とすることが好ましい。潤滑性の点
からは、炭酸カルシウムの粒径は前記のように150 Å以
下が最適である。
滑性に極めて優れているため、鋼材の材質や圧延条件に
よっては、摩擦界面での摩擦係数が小さくなりすぎ、圧
延開始時に鋼塊の圧延用ロールへのかみ込みが不良とな
ったり、圧延中にスリップが発生する場合がある。その
ような場合には、高塩基性Caスルホネート中に析出した
炭酸カルシウムを粒成長させると、耐焼付き性・耐摩耗
性向上効果に著しい悪影響を及ぼさずに摩擦係数を高め
ることができ、前記のかみ込み不良やスリップを防止す
ることができる。しかし、その場合でも炭酸カルシウム
の粒径は500 Å以下とすることが好ましい。潤滑性の点
からは、炭酸カルシウムの粒径は前記のように150 Å以
下が最適である。
【0037】炭酸カルシウムを粒成長させる方法として
は、150 Å以下の細粒CaCO3 を含む高塩基性Caスルホネ
ートを原料にして水やメタノール等の極性物質を添加
し、結晶粒成長を促進させる方法などが利用できる。
は、150 Å以下の細粒CaCO3 を含む高塩基性Caスルホネ
ートを原料にして水やメタノール等の極性物質を添加
し、結晶粒成長を促進させる方法などが利用できる。
【0038】本発明で用いる高塩基性Caスルホネートの
原料アルキル芳香族は特に制限されず、従来品と同様
に、鉱油の潤滑油留分ならびに合成系化合物 (例、アル
キルベンゼン、ポリオレフィンをベンゼンにアルキル化
したもの、ジノニルナフタレン等) のいずれも使用でき
る。
原料アルキル芳香族は特に制限されず、従来品と同様
に、鉱油の潤滑油留分ならびに合成系化合物 (例、アル
キルベンゼン、ポリオレフィンをベンゼンにアルキル化
したもの、ジノニルナフタレン等) のいずれも使用でき
る。
【0039】本発明の熱間圧延用潤滑剤組成物は、使用
する潤滑油基油に高塩基性Caスルホネートを混合するこ
とにより一般に製造される。高塩基性Caスルホネート
は、前述のように、組成物全体の20〜70重量%の範囲内
の量で配合する。高塩基性Caスルホネートと潤滑油基油
のみからなる組成物でも充分に有効であるが、必要に応
じてさらに他の1種もしくは2種以上の添加剤を配合し
てもよい。使用しうる添加剤としては、固体潤滑剤、極
圧添加剤、酸化防止剤、流動点降下剤、粘度指数向上剤
等がある。
する潤滑油基油に高塩基性Caスルホネートを混合するこ
とにより一般に製造される。高塩基性Caスルホネート
は、前述のように、組成物全体の20〜70重量%の範囲内
の量で配合する。高塩基性Caスルホネートと潤滑油基油
のみからなる組成物でも充分に有効であるが、必要に応
じてさらに他の1種もしくは2種以上の添加剤を配合し
てもよい。使用しうる添加剤としては、固体潤滑剤、極
圧添加剤、酸化防止剤、流動点降下剤、粘度指数向上剤
等がある。
【0040】適当な潤滑油基油には、鉱物油、合成潤滑
油、ナタネ油、ラードオイル等の油脂類、高級脂肪酸お
よびそのエステル類等が挙げられる。固体潤滑剤の例と
しては、黒鉛、二硫化モリブデン、窒化硼素、雲母、タ
ルク等が挙げられる。
油、ナタネ油、ラードオイル等の油脂類、高級脂肪酸お
よびそのエステル類等が挙げられる。固体潤滑剤の例と
しては、黒鉛、二硫化モリブデン、窒化硼素、雲母、タ
ルク等が挙げられる。
【0041】極圧添加剤の例としては、硫化油脂、硫化
鉱油、ジノニルポリサルファイド等の硫黄系極圧添加
剤、トリクレジルホスフェート、リン酸ジオクチル等の
リン系極圧添加剤が挙げられる。
鉱油、ジノニルポリサルファイド等の硫黄系極圧添加
剤、トリクレジルホスフェート、リン酸ジオクチル等の
リン系極圧添加剤が挙げられる。
【0042】酸化防止剤の例としては、メチレン−4,4
−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール) 等のビスフ
ェノール類、ジ−tert−ブチルクレゾール等のアルキル
フェノール類、ナフチルアミン類等が挙げられる。流動
点降下剤、粘度指数向上剤の例としては、ポリメタクリ
レート、ポリオレフィン等が挙げられる。
−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール) 等のビスフ
ェノール類、ジ−tert−ブチルクレゾール等のアルキル
フェノール類、ナフチルアミン類等が挙げられる。流動
点降下剤、粘度指数向上剤の例としては、ポリメタクリ
レート、ポリオレフィン等が挙げられる。
【0043】固体潤滑剤の添加量は約1〜10重量%、極
圧添加剤の添加量は約1〜15重量%、酸化防止剤の添加
量は約0.01〜1.0 重量%、流動点降下剤、粘度指数向上
剤の添加量は、それぞれ約1〜5重量%程度でよい。
圧添加剤の添加量は約1〜15重量%、酸化防止剤の添加
量は約0.01〜1.0 重量%、流動点降下剤、粘度指数向上
剤の添加量は、それぞれ約1〜5重量%程度でよい。
【0044】本発明の潤滑剤組成物は水の存在下で供給
する。この潤滑剤組成物を予じめ水と混合してから供給
してもよいが、タングステン含有圧延用ロールは耐熱衝
撃性に弱いため、通常大量のロール冷却水が使用されて
いるので、潤滑剤組成物を予じめ水と混合しなくても、
冷却水により供給された水がロール表面に存在してい
る。従って、水との混合は特に考えなくてもよい。
する。この潤滑剤組成物を予じめ水と混合してから供給
してもよいが、タングステン含有圧延用ロールは耐熱衝
撃性に弱いため、通常大量のロール冷却水が使用されて
いるので、潤滑剤組成物を予じめ水と混合しなくても、
冷却水により供給された水がロール表面に存在してい
る。従って、水との混合は特に考えなくてもよい。
【0045】具体的な供給方法としては、要求される粘
度や濃度に応じて、圧縮空気と混合して噴霧状にして供
給するエアーアトマイズ法や、さらに水と混合して供給
するウォーターインジェクション法、さらには加熱蒸気
で噴霧化して供給するスチームアトマイズ法等から適宜
選択すればよく、いずれの方法でも本発明の顕著な潤滑
・脱スケール効果を得ることができる。もちろん、原液
のまま供給する方法でもよく、上記以外の一般的な給油
方式を使用してもよい。原液で供給する場合には、必要
に応じて、本発明の潤滑剤組成物を水溶性タイプにして
不燃性化してもよい。
度や濃度に応じて、圧縮空気と混合して噴霧状にして供
給するエアーアトマイズ法や、さらに水と混合して供給
するウォーターインジェクション法、さらには加熱蒸気
で噴霧化して供給するスチームアトマイズ法等から適宜
選択すればよく、いずれの方法でも本発明の顕著な潤滑
・脱スケール効果を得ることができる。もちろん、原液
のまま供給する方法でもよく、上記以外の一般的な給油
方式を使用してもよい。原液で供給する場合には、必要
に応じて、本発明の潤滑剤組成物を水溶性タイプにして
不燃性化してもよい。
【0046】潤滑剤組成物は、圧延用ロールに直接供給
しても、補強ロールに供給して間接的に圧延用ロールに
供給してもよい。また、潤滑剤組成物をさらに圧延前の
鋼材に供給してもよい。
しても、補強ロールに供給して間接的に圧延用ロールに
供給してもよい。また、潤滑剤組成物をさらに圧延前の
鋼材に供給してもよい。
【0047】前述したように、潤滑剤組成物から供給さ
れるカルシウムイオンとロール中のタングステンが反応
するには、水溶液がアルカリ性である必要があるが、本
発明の潤滑剤組成物は高塩基性Caスルホネートを高い割
合で含有するため、生成する水溶液は常にpH8以上のア
ルカリ性となり、pHの管理調整は必要ない。
れるカルシウムイオンとロール中のタングステンが反応
するには、水溶液がアルカリ性である必要があるが、本
発明の潤滑剤組成物は高塩基性Caスルホネートを高い割
合で含有するため、生成する水溶液は常にpH8以上のア
ルカリ性となり、pHの管理調整は必要ない。
【0048】本発明の潤滑剤組成物は、一般のステンレ
ス鋼はもとより、特に自動車排ガス用材料などに使用さ
れるCr含有量20重量%以上の高耐食性ステンレス鋼
(例、20%Cr鋼、20%Cr-2%Mo鋼、20%Cr-5%Al鋼など)
の熱間圧延や、炭素鋼の低温圧延、高圧下圧延などの
高負荷圧延において、その効果を特に顕著に発揮する。
もちろん、一般の鋼材の通常圧延時の熱間圧延潤滑法に
も利用できる。また、板圧延のみならず、形鋼、線材、
管材の孔形圧延などにも有用であり、特に線材の仕上げ
圧延に有用である。
ス鋼はもとより、特に自動車排ガス用材料などに使用さ
れるCr含有量20重量%以上の高耐食性ステンレス鋼
(例、20%Cr鋼、20%Cr-2%Mo鋼、20%Cr-5%Al鋼など)
の熱間圧延や、炭素鋼の低温圧延、高圧下圧延などの
高負荷圧延において、その効果を特に顕著に発揮する。
もちろん、一般の鋼材の通常圧延時の熱間圧延潤滑法に
も利用できる。また、板圧延のみならず、形鋼、線材、
管材の孔形圧延などにも有用であり、特に線材の仕上げ
圧延に有用である。
【0049】
【実施例】次に具体的な実施例に基づき説明する。実施
例中、%は特に指定しない限り重量%である。
例中、%は特に指定しない限り重量%である。
【0050】表1に示す本発明例1〜8、比較例1〜
2、従来例1の11種類の潤滑剤組成物を、ホモミキサ
ーを使って成分を所定割合で混合することにより調製
し、この潤滑剤組成物を使用して各種の圧延試験を行っ
た。
2、従来例1の11種類の潤滑剤組成物を、ホモミキサ
ーを使って成分を所定割合で混合することにより調製
し、この潤滑剤組成物を使用して各種の圧延試験を行っ
た。
【0051】(実施例1)熱間鋼板圧延ミルラインの仕上
タンデムミル4段式熱間鋼板圧延機において本発明の圧
延加工方法を実施した例を示す。使用した圧延用ワーク
ロールは、上下いずれも表2に示す化学組成を有する高
炭素系高速度鋼製ロールであった。表1に示す各潤滑剤
組成物に、この組成物に対して20〜30 ppmの量のタング
ステン酸イオンをタングステン酸ナトリウムとして添加
した後、ウォーターインジェクション方式の潤滑剤供給
方法 (濃度 0.2〜0.5 %) により、鋼種JIS SUS 304 ス
テンレス鋼板の薄物仕上げ (1.6 mm) 圧延時 (圧延量約
2000トン) に上下の各圧延用ワークロールに直接供給し
た。ロール冷却水をワークロール1本当たり40 l/min供
給し、潤滑剤供給位置直前で水切りを行い、水量の調整
を行った。圧延終了後、ロールの表面状態 (ロールの肌
荒れ、焼付き) を目視観察により調べた。また、圧延後
の上下の圧延用ロールの摩耗量 (各ロールの最大摩耗深
さを測定し、全ロールの平均値で表示) も求めた。試験
結果を表3に示す。
タンデムミル4段式熱間鋼板圧延機において本発明の圧
延加工方法を実施した例を示す。使用した圧延用ワーク
ロールは、上下いずれも表2に示す化学組成を有する高
炭素系高速度鋼製ロールであった。表1に示す各潤滑剤
組成物に、この組成物に対して20〜30 ppmの量のタング
ステン酸イオンをタングステン酸ナトリウムとして添加
した後、ウォーターインジェクション方式の潤滑剤供給
方法 (濃度 0.2〜0.5 %) により、鋼種JIS SUS 304 ス
テンレス鋼板の薄物仕上げ (1.6 mm) 圧延時 (圧延量約
2000トン) に上下の各圧延用ワークロールに直接供給し
た。ロール冷却水をワークロール1本当たり40 l/min供
給し、潤滑剤供給位置直前で水切りを行い、水量の調整
を行った。圧延終了後、ロールの表面状態 (ロールの肌
荒れ、焼付き) を目視観察により調べた。また、圧延後
の上下の圧延用ロールの摩耗量 (各ロールの最大摩耗深
さを測定し、全ロールの平均値で表示) も求めた。試験
結果を表3に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】表3の結果から明らかなように、本発明例
の場合は、いずれも圧延用ロールの肌荒れ・焼付きが防
止され、ロール摩耗量も比較例および従来例に比べ著し
く低減していた。圧延後のロール表面残存元素の分析
(EPMA、ESCA分析装置使用) 結果から、ロール表面がCa
WO4 の結晶で覆われていることが裏付けられた。
の場合は、いずれも圧延用ロールの肌荒れ・焼付きが防
止され、ロール摩耗量も比較例および従来例に比べ著し
く低減していた。圧延後のロール表面残存元素の分析
(EPMA、ESCA分析装置使用) 結果から、ロール表面がCa
WO4 の結晶で覆われていることが裏付けられた。
【0056】市販の熱間圧延油を潤滑剤として使用した
従来例1では、耐肌荒れ性・耐焼付き性、耐摩耗性のい
ずれも充分でないことも明白である。また、圧延後のロ
ール表面残存元素分析結果から、ロール表面にはCaWO
4 がほとんど存在していなかったことが認められた。比
較例1、2に示すように、高塩基性Caスルホネートの塩
基価または含有量が低すぎても、耐肌荒れ性・耐焼付き
性、耐摩耗性の改善は従来例とさほど変わらず、本発明
の効果が得られていない。
従来例1では、耐肌荒れ性・耐焼付き性、耐摩耗性のい
ずれも充分でないことも明白である。また、圧延後のロ
ール表面残存元素分析結果から、ロール表面にはCaWO
4 がほとんど存在していなかったことが認められた。比
較例1、2に示すように、高塩基性Caスルホネートの塩
基価または含有量が低すぎても、耐肌荒れ性・耐焼付き
性、耐摩耗性の改善は従来例とさほど変わらず、本発明
の効果が得られていない。
【0057】(実施例2) 線材のミル最終スタンド群(8スタンド)において、本
発明の圧延加工方法を実施した例を示す。超硬合金(W
C−12%Co)製ロールを用いて、表4に示した熱間
圧延条件で鋼線(タイヤ用コードワイヤー材)を直径7
mmから5.4mmまで圧下した。この圧延中、表1に
示す各潤滑剤組成物をタングステン酸イオンを添加せず
そのまま、ウォーターインジェクション方式の潤滑剤供
給方法(濃度0.2〜0.5%)により全スタンドの各
圧延用ロールに直接供給した。また、ロール冷却水をロ
ール1本当たり20l/min供給した。圧延終了後、
ロールの表面状態(ロールの肌荒れ、焼付き)を目視観
察により調べた。また、圧延後のロールの最大摩耗深さ
は、第1番スタンドの各圧延用ロールの最大摩耗深さを
測定し、その平均値で表示した。試験結果を表5に示
す。
発明の圧延加工方法を実施した例を示す。超硬合金(W
C−12%Co)製ロールを用いて、表4に示した熱間
圧延条件で鋼線(タイヤ用コードワイヤー材)を直径7
mmから5.4mmまで圧下した。この圧延中、表1に
示す各潤滑剤組成物をタングステン酸イオンを添加せず
そのまま、ウォーターインジェクション方式の潤滑剤供
給方法(濃度0.2〜0.5%)により全スタンドの各
圧延用ロールに直接供給した。また、ロール冷却水をロ
ール1本当たり20l/min供給した。圧延終了後、
ロールの表面状態(ロールの肌荒れ、焼付き)を目視観
察により調べた。また、圧延後のロールの最大摩耗深さ
は、第1番スタンドの各圧延用ロールの最大摩耗深さを
測定し、その平均値で表示した。試験結果を表5に示
す。
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】表5の結果から明らかなように、比較例
1、2、従来例1では、圧延後の肌荒れ、焼付きが顕著
に発生したのに対し、本発明例1〜8では肌荒れ、焼付
きは全く発生していなかった。また、本発明例ではロー
ルの摩耗量も非常に少ないことがわかる。
1、2、従来例1では、圧延後の肌荒れ、焼付きが顕著
に発生したのに対し、本発明例1〜8では肌荒れ、焼付
きは全く発生していなかった。また、本発明例ではロー
ルの摩耗量も非常に少ないことがわかる。
【0061】この条件でタイヤ用コードワイヤー材を圧
延する場合、従来は2時間で肌荒れし、ロール替えして
いたものを、ロール替えまでの時間を5時間に延長する
ことができた。
延する場合、従来は2時間で肌荒れし、ロール替えして
いたものを、ロール替えまでの時間を5時間に延長する
ことができた。
【0062】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の圧延加
工方法によれば、タングステン含有圧延用ロールによる
鋼材の熱間圧延加工の際に、圧延用ロールの肌荒れ・焼
付きを有効に防止すると共に、ロール摩耗の大幅な低
減、圧延時の摩擦力の低減に対して優れた効果を発揮す
ることができる。その結果、ロール寿命が延長するほ
か、圧延製品品質が向上し、手入れ回数が減ることから
圧延作業効率も改善される。
工方法によれば、タングステン含有圧延用ロールによる
鋼材の熱間圧延加工の際に、圧延用ロールの肌荒れ・焼
付きを有効に防止すると共に、ロール摩耗の大幅な低
減、圧延時の摩擦力の低減に対して優れた効果を発揮す
ることができる。その結果、ロール寿命が延長するほ
か、圧延製品品質が向上し、手入れ回数が減ることから
圧延作業効率も改善される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 22/50 C23C 22/50 //(C10M 169/04 109:02 125:10) C10N 10:12 30:06 40:24
Claims (3)
- 【請求項1】 タングステン含有圧延用ロールにより圧
延加工するにあたり、高塩基性Caスルホネートを組成
物全重量に基づいて20〜70重量%の割合で含有する
潤滑剤組成物を水存在下でロールに供給することを特徴
とする圧延加工方法。 - 【請求項2】 前記潤滑剤組成物がさらにタングステン
酸イオンを含有する、請求項1記載の圧延加工方法。 - 【請求項3】 前記タングステン含有圧延用ロールが、
超硬合金製ロール、準高速度鋼製ロール、または高炭素
系高速度鋼製ロールであることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の圧延加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28793492A JP2643733B2 (ja) | 1992-10-26 | 1992-10-26 | 圧延加工方法 |
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