JP2642284B2 - 高強度高延性合金化溶融Znめっき鋼板 - Google Patents
高強度高延性合金化溶融Znめっき鋼板Info
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Description
融Znめっき鋼板に関するものである。
て、ボディーあるいは、下回り部品、足回り部品等への
40〜80キロクラスの高張力鋼板の需要が増大してい
る。これらの鋼板には、耐食性の観点から溶融Znめっ
きを施すかあるいは溶融Znめっき後合金化処理した合
金化溶融Znめっきを施して使用することが有効である
が、これらの高張力鋼板のち高延性にするためにSi含
有量が高い鋼板の場合には鋼板表面が酸化膜を有しやす
いため、溶融Znめっきの際に微小不めっき部が生じた
り、合金化後の加工部のめっき密着性が劣るなどの問題
があり、優れた加工部めっき密着性を有し、かつ耐食性
の優れた高Si系の高張力高延性合金化溶融Znめっき
鋼板は実用化されていないのが現状である。
者らは特願平03−146541および特願平03−1
30226号において高Si系高強度鋼板の合金化溶融
めっき方法としてプレNiめっき後急速低温加熱して溶
融Znめっき後合金化処理する方法を提案中である。本
方法は優れた方法であり、高Siを含有する高張力高延
性鋼板に適用した場合に溶融Znめっき性が大幅に改善
され、合金化溶融Znめっき鋼板の製造も容易である。
その後、本方法により得られた合金化溶融Znめっき層
の構造を詳細に解析し、種々の実験を重ね、上記課題で
ある、加工部のめっき密着性および耐食性に優れた高強
度高延性合金化溶融Znめっき鋼板を開発すべく検討し
た。
平03−146541および特願平03−130226
号で提案中の方法で得られた合金化溶融Znめっき鋼板
のめっき層の構造を詳細に解析したところ、地鉄界面の
合金層の構造が明確になった。さらに、各種の鋼板組
成、めっき層組成、構造よりなるめっき層を作成して検
討をつづけたところ、高Si鋼に対して最も耐食性およ
び加工部のめっき密着性が優れるめっき層構造および組
成が明らかになり、本発明の下地鋼板組成、めっき層構
造、組成を有する合金化溶融Znめっき層よりなる耐食
性および加工部のめっき密着性の優れた高張力高延性合
金化溶融Znめっき鋼板を見いだすに至り、下記の本発
明を完成したものである。
0.2〜2.0%、Mn 0.15〜2.5%、So
l.Al 0.08%以下を含有し残りは不可避成分よ
りなる鋼板上に分散するΓ1 相(Fe5 Zn21)よりな
る合金層を有し、その上層にFe8〜15%、Al 1
%以下、Ni 0.01〜2%と不可避的不純物よりな
るZn合金層を有することを特徴とする加工部のめっき
密着性および耐食性の優れた高強度高延性合金化溶融Z
nめっき鋼板およびC 0.02〜0.2%、Si
0.2〜2.0%、Mn 0.15〜2.5%、So
l.Al 0.08%以下を含有し残りは不可避成分よ
りなる鋼板上に分散するΓ1 相の間にNi−Al−S
i−Fe−Zn化合物相を有し、それらの上層にFe8
〜15%、Al0.05〜1%以下、Ni 0.01〜
2%と不可避的不純物よりなるZn合金層を有すること
を特徴とする加工部のめっき密着性および耐食性の優れ
た高強度高延性合金化溶融Znめっき鋼板およびこれら
の鋼板のAn合金層中にさらに合金成分としてSb,P
b,Mgを単独あるいは複合で3%以内含有することを
特徴とする加工部のめっき密着性および耐食性の優れた
高強度高延性合金化溶融Znめっき鋼板。
説明する。
き鋼板のめっき層構造を模式的に示した図である。地鉄
界面に分散したΓ1 相よりなる合金層、それらの上層が
Fe8〜15%、Al 1%、Ni 0.01〜2%と
不可避的不純物よりなるZn合金層である。
示し、鋼板上に分散するΓ1 相よりなる合金層の間にN
i−Al−Si−Fe−Zn化合物層を有し、それらの
上層にFe 8〜15%、Al 0.05〜1%、Ni
0.01〜2%と不可避的不純物よりなるZn合金層
である。
場合のめっき層構造を示した図である。
との加工部のめっき密着性を調べた結果を示す。
験を実施後テープテストを行い、化度により5点法で評
価した。原板はすべて1.2%Si含有熱延鋼板とし
た。
ト) 評価 テープテスト黒化度(%) 5…0〜10 4…10〜20未満 3…20〜30未満 2…30〜40未満 1…40以上 (3以上が合格)
工部のめっき密着性が極めて良好である。
の分散あるいはNi−Al−Si−Fe−Zn化合物相
を有するため、加工部のめっき密着性が大幅に改善され
る。また、図4は、めっき層中のNi%(重量%)と耐
食性の関係を示した図である。酸洗後、エメリーペーパ
ーで研磨した1.2%Si含有熱延鋼板を用い、プレN
iめっきを0.1−2g/m2 施した後、450℃に4
0℃/sで加熱後、浴温450℃、Al 0.25%が
一定で浴中のNi含有率の変化した溶融Znめっき浴中
で3秒間めっきを行ったのち、ワイピング後直ちに50
0℃、5−20s合金化処理を行った。めっき付着量は
60g/m2 とした。耐食性は未塗装状態で塩水噴霧試
験(SST120hr)における赤錆の発生状況により
評価した。また、端面打ち抜き材を電着塗装後、端面の
赤錆発生状況を腐食サイクルテスト(CCT)10週で
評価した。
る。
面の耐食性が劣化する。Znの腐食が進んだ時に電位が
貴になりすぎ端面、傷部等の局部腐食が生じやすくなる
ものと思われる。めっき層中にSb,Pb,Mgを単独
あるいは複合で3%以内含有する場合にも同様の結果で
あった。
のは、8%未満では、化成処理性(リン酸塩処理)塗膜
密着性が良好となるためである。また、Fe含有率を1
5%以下としたのは15%超では、過合金となり加工部
のめっき密着性が劣化するためである。
は、浴中Alが1%を超えるとめっき層中に偏析したA
lが局部電池を構成し、耐食性が劣化するためである。
けないが、耐食性の観点から0.1μm以上、加工性の
観点からすると50μm以下であることが望ましい。
板として、C 0.02〜0.2%、Si 0.2〜
2.0%、Mn 0.15〜2.5%、Sol.Al
0.08%以下を含有し残りは不可避成分よりなる鋼板
において同様であった。鋼中C、Si、Mn量の下限
は、強度を確保するため、上限はそれ以上含有すると加
工性が悪くなることを考慮した。また、鋼中Sol.A
lの添加目的は脱酸元素としての役割である。また、上
限を0.08%としたのは、過剰に添加しすぎると鋼板
を製造する際にわれを生じやすいためである。高張力鋼
板としては、熱延鋼板、冷延鋼板共に使用できる。材質
としても引張強度40〜80kg/m2 、伸び20〜3
5%程度の高強度高延性の溶融Znめっき鋼板が可能で
ある。
特に限定されない。図1の構造のめっき層の製造法とし
ては、鋼板表面にNiめっきを0.2g/m 2 未満と微
量めっきし、還元雰囲気中で低温加熱後、Al 1%以
下、Ni 0.01〜2%含有し、残部Znおよび不可
避的不純物よりなる溶融Znめっき浴中に浸漬、めっき
し合金化処理する方法等が適用できる。また、図2の構
造のめっき層の製造法としては本発明者等が提案した鋼
板にプレNiめっきを0.2〜2g/m2 施し、無酸化
あるいは還元雰囲気中で急速低温加熱後、Al 1%以
下、Ni 0.01〜2%含有し、残部Znおよび不可
避的不純物よりなる溶融Znめっき浴中に浸漬、めっき
し合金化処理する方法等が好ましい。請求項3のめっき
鋼板は、上記溶融Znめっき浴として、上記Al、Ni
以外に、さらにSb、Pb、Mgを単独あるいは複合で
3%以下含有するものを採用することで製造できる。
れる理由は、未だ明確ではないが、めっき層の地鉄界面
のΓ1 が分散しているために加工時にΓ1 にクラックが
はいっても伝播しにくいことと、Ni−Al−Si−F
e−Zn化合物相が一種のバインダーの役割を果たすこ
とによるものと思われる。また、めっき層中にNiを微
量含有させることにより、裸耐食性が向上するのは、よ
く知られている通り、Znの腐食生成物のうち塩基性水
酸化亜鉛が安定化するためと考えられる。
印は本発明以外野比較材である。下地としては表3に示
す熱延高張力鋼板を用いた。めっきの製造法としては、
プレNiめっきの付着量を変化させたプレNiめっき法
および浴中にNiを含有率を変化させて溶解させる方法
を用いた。Al量の変化した450℃のZnめっき浴で
3s溶融めっきを行い、N2 ワイピング後470−55
0℃で5−40sの合金化処理を行った。付着量を60
g/m2 に調整した。得られためっき鋼板の耐食性は、
前述の裸耐食性の評価に端面の局部腐食性、および塗膜
密着性を加味して4段階で総合評価し〇以上を合格とし
た。また、加工部のめっき密着性も前述の60度V曲げ
試験により調べた。
o.19〜21に示す通り、本発明のめっき層構造およ
び組成よりなるめっき鋼板は加工部のめっき密着性およ
び耐食性が優れ、高強度高延性を示す。
がが本発明範囲を逸脱する場合(No.1、7、18、
22)は本発明鋼板に比較して裸耐食性および加工部の
めっき密着性が劣る。
工部のめっき密着性および耐食性に優れた高強度高延性
合金化溶融Znめっき鋼板であり、車体、建材用途など
に有用であることからその工業的意義はきわめて大き
い。
模式的に示した図。
模式的に示した図。
係を示した図。
Claims (3)
- 【請求項1】 C 0.02〜0.2%、 Si 0.2〜2.0%、 Mn 0.15〜2.5%、 Sol.Al 0.08%以下を含有し 残りは不可避成分よりなる鋼板上に分散するΓ1 相より
なる合金層を有し、それらの上層にFe 8〜15%、
Al 1%以下、Ni 0.01〜2%と不可避的不純
物よりなるZn合金層を有することを特徴とする加工部
のめっき密着性および耐食性の優れた高強度高延性合金
化溶融Znめっき鋼板。 - 【請求項2】 C 0.02〜0.2%、 Si 0.2〜2.0%、 Mn 0.15〜2.5%、 Sol.Al 0.08%以下を含有し 残りは不可避成分よりなる鋼板上に分散するΓ1 相より
なる合金層の間にNi−Al−Si−Fe−Zn系化合
物層を有し、それらの上層にFe 8〜15%、Al
1%以下、Ni 0.01〜2%と不可避的不純物より
なるZn合金層を有することを特徴とする加工部のめっ
き密着性および耐食性の優れた高強度高延性合金化溶融
Znめっき鋼板。 - 【請求項3】 請求項1又は2においてZn合金層中に
さらに合金成分としてSb,Pb,Mgを単独あるいは
複合で3%以内含有することを特徴とする加工部のめっ
き密着性および耐食性の優れた高強度高延性合金化溶融
Znめっき鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21902292A JP2642284B2 (ja) | 1992-08-18 | 1992-08-18 | 高強度高延性合金化溶融Znめっき鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21902292A JP2642284B2 (ja) | 1992-08-18 | 1992-08-18 | 高強度高延性合金化溶融Znめっき鋼板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0665701A JPH0665701A (ja) | 1994-03-08 |
JP2642284B2 true JP2642284B2 (ja) | 1997-08-20 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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KR100742833B1 (ko) * | 2005-12-24 | 2007-07-25 | 주식회사 포스코 | 내식성이 우수한 고 망간 용융도금강판 및 그 제조방법 |
JP5206114B2 (ja) * | 2008-05-21 | 2013-06-12 | 新日鐵住金株式会社 | 加工性、めっき密着性、耐食性、および外観品位に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板 |
MX376674B (es) | 2013-05-20 | 2025-03-07 | Nippon Steel Corp Star | Lámina de acero galvanizada y recocida y método para fabricar la misma. |
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1992
- 1992-08-18 JP JP21902292A patent/JP2642284B2/ja not_active Expired - Fee Related
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