JP2641289B2 - 光波長フィルタ内蔵光増幅器 - Google Patents
光波長フィルタ内蔵光増幅器Info
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- JP2641289B2 JP2641289B2 JP6752089A JP6752089A JP2641289B2 JP 2641289 B2 JP2641289 B2 JP 2641289B2 JP 6752089 A JP6752089 A JP 6752089A JP 6752089 A JP6752089 A JP 6752089A JP 2641289 B2 JP2641289 B2 JP 2641289B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、方向性結合器と回折格子とを用いた光周波
数フィルターを内蔵し、自然放出光成分を低減した光増
幅器に関するものである。
数フィルターを内蔵し、自然放出光成分を低減した光増
幅器に関するものである。
レーザ光増幅器においては信号光成分の他に自然放出
光成分が存在し、雑音の増大の要因となっていた。その
ため、従来の半導体例レーザ増幅器を用いる場合には、
第7図に示す様に半導体レーザ増幅器100の後部に自然
放出光を除去する光周波数フィルタ101を配置してい
た。このため第8図(a)に示すような中心波長λ0を
中心に鋭いスペクトルを有する光信号102を入力光信号
として入射しても、半導体レーザ増幅器100の出力光103
は、第8図(b)に示す様に中心波長λ0に存在する信
号増幅器光成分の他に、広い波長範囲にわたる自然放出
光成分が重畳されることになる。このような自然放出光
の存在はレーザ増幅器の多段化とともに信号光のS/Nの
劣化につながるため、できるだけ除去することが望まし
い。第8図(c)は中心波長λ0付近の光周波数成分を
透過するフィルタ101後の光出力104のスペクトルを示
す。
光成分が存在し、雑音の増大の要因となっていた。その
ため、従来の半導体例レーザ増幅器を用いる場合には、
第7図に示す様に半導体レーザ増幅器100の後部に自然
放出光を除去する光周波数フィルタ101を配置してい
た。このため第8図(a)に示すような中心波長λ0を
中心に鋭いスペクトルを有する光信号102を入力光信号
として入射しても、半導体レーザ増幅器100の出力光103
は、第8図(b)に示す様に中心波長λ0に存在する信
号増幅器光成分の他に、広い波長範囲にわたる自然放出
光成分が重畳されることになる。このような自然放出光
の存在はレーザ増幅器の多段化とともに信号光のS/Nの
劣化につながるため、できるだけ除去することが望まし
い。第8図(c)は中心波長λ0付近の光周波数成分を
透過するフィルタ101後の光出力104のスペクトルを示
す。
しかしながら本従来例のものは、光周波数フィルタを
レーザ増幅器の外部に取り付けるため、光軸調整が煩雑
である。また、光周波数フィルタとして用いる通常の干
渉フィルタは波長選択幅が100Å前後であり、狭帯域化
が難しく、狭帯化した場合にも挿入損失が大きくなると
いう欠点を有していた。
レーザ増幅器の外部に取り付けるため、光軸調整が煩雑
である。また、光周波数フィルタとして用いる通常の干
渉フィルタは波長選択幅が100Å前後であり、狭帯域化
が難しく、狭帯化した場合にも挿入損失が大きくなると
いう欠点を有していた。
さらに、半導体レーザ増幅器として両端面に反射防止
膜(ARコート)を施した進行波型のレーザ増幅器を用い
る場合には、挿入する光学デバイスからの反射による性
能劣化が著しいため、これを防ぐために光周波数フィル
タ101を斜めに配置するなどの工夫を必要とし、光軸調
整がさらに煩雑なものとなっていた。
膜(ARコート)を施した進行波型のレーザ増幅器を用い
る場合には、挿入する光学デバイスからの反射による性
能劣化が著しいため、これを防ぐために光周波数フィル
タ101を斜めに配置するなどの工夫を必要とし、光軸調
整がさらに煩雑なものとなっていた。
また、従来の方向性結合器を用いる方法としては、米
国特許として、第9図に示す様なレーザ増幅チャンネル
導波部と入出力チャンネル導波路間を方向性結合器によ
り結合させるものがいくつか提案されている(USP4,68
0,769−S.E.Miller:1987,USP4,747,650−K.Sakuda:198
8)。レーザ増幅器は、第9図に示す入出力導波路110お
よび111と増幅部を有するレーザ増幅導波路112から構成
され、両導波路間は方向性結合が行なわれ、信号波長の
みの選択が行なわれる。入力信号光113は効率良くレー
ザ増幅導波路に結合され、増幅後、出力信号光116とし
て取り出される。この際に発生する自然放出光(第9図
中の破線に示す)は導波路終端で散乱され、基板に吸収
されることになる。
国特許として、第9図に示す様なレーザ増幅チャンネル
導波部と入出力チャンネル導波路間を方向性結合器によ
り結合させるものがいくつか提案されている(USP4,68
0,769−S.E.Miller:1987,USP4,747,650−K.Sakuda:198
8)。レーザ増幅器は、第9図に示す入出力導波路110お
よび111と増幅部を有するレーザ増幅導波路112から構成
され、両導波路間は方向性結合が行なわれ、信号波長の
みの選択が行なわれる。入力信号光113は効率良くレー
ザ増幅導波路に結合され、増幅後、出力信号光116とし
て取り出される。この際に発生する自然放出光(第9図
中の破線に示す)は導波路終端で散乱され、基板に吸収
されることになる。
上述した従来の光増幅器のうち、第7図に示したもの
においては、光軸調整が煩雑なものであり、挿入損失が
大きいという欠点がある。また、第9図に示したものに
おいては、方向性結合器を用いているため、2つの導波
路の間隔を精度良く設定しかつ結合長を精度良く設定し
なければ所望の波長選択性および結合効率が得られない
という本質的問題があり、作製は困難を極めていた。
においては、光軸調整が煩雑なものであり、挿入損失が
大きいという欠点がある。また、第9図に示したものに
おいては、方向性結合器を用いているため、2つの導波
路の間隔を精度良く設定しかつ結合長を精度良く設定し
なければ所望の波長選択性および結合効率が得られない
という本質的問題があり、作製は困難を極めていた。
本発明は、入力光中に含まれる特定波長の信号光を、
波長選択性および結合効率良く光増幅することができ、
さらに光軸調整や製造することの容易な光波長フィルタ
内蔵光増幅器を提供することを目的とする。
波長選択性および結合効率良く光増幅することができ、
さらに光軸調整や製造することの容易な光波長フィルタ
内蔵光増幅器を提供することを目的とする。
本発明の光波長フィルタ内蔵光増幅器は、基板と、該
基板上に形成された導波路と、前記基板上と導波路に積
層されて形成され、その中に伝搬する光を増幅する活性
層と、前記導波路中を伝搬する光の内、特定の波長域の
光を活性層に結合させる第1の回折格子と、該第1の回
折格子からの伝搬方向に距離を置いて設けられ、前記活
性層中を伝搬し増幅された光を前記導波路から結合する
第2の回折格子と、前記活性層に電流を注入するための
電極とを具備し、前記導波路及び活性層は各々を中心と
する導波モードが異なるように形成され、前記第1及び
第2の回折格子は前記導波路及び活性層を中心とする各
導波モードが重なり合う領域に形成されている。
基板上に形成された導波路と、前記基板上と導波路に積
層されて形成され、その中に伝搬する光を増幅する活性
層と、前記導波路中を伝搬する光の内、特定の波長域の
光を活性層に結合させる第1の回折格子と、該第1の回
折格子からの伝搬方向に距離を置いて設けられ、前記活
性層中を伝搬し増幅された光を前記導波路から結合する
第2の回折格子と、前記活性層に電流を注入するための
電極とを具備し、前記導波路及び活性層は各々を中心と
する導波モードが異なるように形成され、前記第1及び
第2の回折格子は前記導波路及び活性層を中心とする各
導波モードが重なり合う領域に形成されている。
この場合、前記活性層の終端部が無秩序化されていて
もよい。
もよい。
また、一対の回折格子が複数組形成され、各組の共振
波長が各々異なるものであってもよい。
波長が各々異なるものであってもよい。
また、前記伝搬光の波長をλ、前記導波路を中心とす
る導波モードの伝搬定数をβ0、前記活性層を中心とす
る導波モードの伝搬定数をβe(λ)、前記第1及び第
2の回折格子のピッチをΛとしたときに、以下の条件、 βe(λ)−β0(λ)=2π/Λ を満足するとしてもよい。
る導波モードの伝搬定数をβ0、前記活性層を中心とす
る導波モードの伝搬定数をβe(λ)、前記第1及び第
2の回折格子のピッチをΛとしたときに、以下の条件、 βe(λ)−β0(λ)=2π/Λ を満足するとしてもよい。
さらに、前記第1及び第2の回折格子の領域長をl、
前記導波路を中心とする導波モードの光電界分布を
ε0、前記活性層を中心とする導波モードの光電界分布
をεe、前記第1及び第2の回折格子のフーリエ級数展
開の1次回折光に相当する成分をA1(x)としたとき
に、以下の条件、 l=π/2g、 g=∫εeA1(x)ε0∂xを満足するとしてもよい。
前記導波路を中心とする導波モードの光電界分布を
ε0、前記活性層を中心とする導波モードの光電界分布
をεe、前記第1及び第2の回折格子のフーリエ級数展
開の1次回折光に相当する成分をA1(x)としたとき
に、以下の条件、 l=π/2g、 g=∫εeA1(x)ε0∂xを満足するとしてもよい。
導波路に入射された入力光のうち、1対の回折格子の
共振波長と一致するものは、入力光の進行方向手前に形
成された回折格子によって導波モード変換され、活性層
に移行される。移行された光は、活性層内を進行する際
に光増幅され、この後、進行方向後方に形成された回折
格子によって再度モード変換されて導波路より出射され
る。したがって一対の回折格子の共振波長を増幅を行な
う信号光の波長とすれば、信号光のみが増幅される。こ
の光増幅を行なうための注入電流は、信号光が導波され
る回折格子間にのみ流れるので、不要な光が増幅される
ことはない。
共振波長と一致するものは、入力光の進行方向手前に形
成された回折格子によって導波モード変換され、活性層
に移行される。移行された光は、活性層内を進行する際
に光増幅され、この後、進行方向後方に形成された回折
格子によって再度モード変換されて導波路より出射され
る。したがって一対の回折格子の共振波長を増幅を行な
う信号光の波長とすれば、信号光のみが増幅される。こ
の光増幅を行なうための注入電流は、信号光が導波され
る回折格子間にのみ流れるので、不要な光が増幅される
ことはない。
第1図は本発明の第1の実施例の構成を示す図、第2
図はそのA−A′線断面図である。
図はそのA−A′線断面図である。
本実施例は、n−GaAsである基板1上に、n−GaAsで
あるバッファ層2、厚さ1.5μmのn−Al0.5Ga0.5Asで
ある第1クラッド層3、ノンドープGaAsとAl0.5Ga0.5As
とが交互に積層されて多重量子井戸(MQW)とされた厚
さ0.2μmの導波路4、n−Al0.5Ga0.5Asである第2ク
ラッド層5、ノンドープGaAsとAl0.4Ga0.6Asとが交互に
積層されてMQWとされた厚さ0.45μmの活性層6を順に
成長させた。ここまでの結晶成長方法は有機金属気相成
長法(MO−CVD法)を用いたが、分子線エピタキシャル
法(MBE法)を用いてもよい。活性層6を形成後、その
上面に光増幅を行なう信号光の波長に適する2つの回折
格子9,15を間隔をおいてフォトリソグラフィによりそれ
ぞれ形成した。次に、この上部に厚さ1.5μmのp−Al
0.5Ga0.5Asである第3クラッド層7、厚さ0.2μmのp+
−GaAsであるキャップ層8、絶縁層12を順に形成させ、
さらに、キャップ層8の上面の、回折格子9および15の
間に相当する部分にはp型電極13を、基板1の裏面には
n型電極16を設けた。この第3クラッド層7およびキャ
ップ層8の作成には液相エピタキシャル法(LPE法)を
用いたが、MO−CVD法を用いてもよい。
あるバッファ層2、厚さ1.5μmのn−Al0.5Ga0.5Asで
ある第1クラッド層3、ノンドープGaAsとAl0.5Ga0.5As
とが交互に積層されて多重量子井戸(MQW)とされた厚
さ0.2μmの導波路4、n−Al0.5Ga0.5Asである第2ク
ラッド層5、ノンドープGaAsとAl0.4Ga0.6Asとが交互に
積層されてMQWとされた厚さ0.45μmの活性層6を順に
成長させた。ここまでの結晶成長方法は有機金属気相成
長法(MO−CVD法)を用いたが、分子線エピタキシャル
法(MBE法)を用いてもよい。活性層6を形成後、その
上面に光増幅を行なう信号光の波長に適する2つの回折
格子9,15を間隔をおいてフォトリソグラフィによりそれ
ぞれ形成した。次に、この上部に厚さ1.5μmのp−Al
0.5Ga0.5Asである第3クラッド層7、厚さ0.2μmのp+
−GaAsであるキャップ層8、絶縁層12を順に形成させ、
さらに、キャップ層8の上面の、回折格子9および15の
間に相当する部分にはp型電極13を、基板1の裏面には
n型電極16を設けた。この第3クラッド層7およびキャ
ップ層8の作成には液相エピタキシャル法(LPE法)を
用いたが、MO−CVD法を用いてもよい。
次に、導波路4を三次元構造のものとするために、導
波路4の両端を、第2図に示すように第1クラッド層3
に至るまでウェットエッチングによって取り除き、この
部分にp−Al0.5Ga0.5Asである埋込み層11とn−A0.5G
a0.5Asである埋込み層10をLPE法によって成長させ、埋
込み構造とした。
波路4の両端を、第2図に示すように第1クラッド層3
に至るまでウェットエッチングによって取り除き、この
部分にp−Al0.5Ga0.5Asである埋込み層11とn−A0.5G
a0.5Asである埋込み層10をLPE法によって成長させ、埋
込み構造とした。
以上のように2層導波路(導波路4、活性層6)を有
する本実施例のものに、波長0.8μmから0.86μmまで
0.1μmきざみの複数のレーザ光が重畳された入力光14
を導波路4への入力結合させた。この2層導波路におい
て成立するモードは、第3図に示す様に活性層6を中心
として成立する偶モード31と導波路4を中心として成立
する奇モード32がある。ここで、縦軸は光強度、横軸は
活性層6からの距離を示すものである。入力光14は導波
路4にピークパワーを有する奇モード32と結合し、導波
路4を伝搬していく。回折格子9の存在しない領域では
奇モード32と偶モード31は伝搬定数が異なるため、ほと
んど結合せず(最大で約1%程度)、独立に近い形で伝
搬する。しかし回折格子9の存在する領域では奇モード
32の伝搬定数β0と偶モード31の伝搬定数βeの間に以
下の関係が成立すれば光のパワーの移行が生じる。
する本実施例のものに、波長0.8μmから0.86μmまで
0.1μmきざみの複数のレーザ光が重畳された入力光14
を導波路4への入力結合させた。この2層導波路におい
て成立するモードは、第3図に示す様に活性層6を中心
として成立する偶モード31と導波路4を中心として成立
する奇モード32がある。ここで、縦軸は光強度、横軸は
活性層6からの距離を示すものである。入力光14は導波
路4にピークパワーを有する奇モード32と結合し、導波
路4を伝搬していく。回折格子9の存在しない領域では
奇モード32と偶モード31は伝搬定数が異なるため、ほと
んど結合せず(最大で約1%程度)、独立に近い形で伝
搬する。しかし回折格子9の存在する領域では奇モード
32の伝搬定数β0と偶モード31の伝搬定数βeの間に以
下の関係が成立すれば光のパワーの移行が生じる。
βe(λ)−β0(λ)=2π/Λ …… ここで、λは信号光の波長であり、Λは回折格子9の
ピッチである。
ピッチである。
以上の様な光パワー移行が生じれば入力光14が結合し
た奇モード32の導波光に含まれる信号光は偶モード31の
導波光に変換される。したがって信号光は活性層6を伝
搬する光波となる。また、信号光の他の波長の光は活性
層6には移行せず導波路4を伝搬する。
た奇モード32の導波光に含まれる信号光は偶モード31の
導波光に変換される。したがって信号光は活性層6を伝
搬する光波となる。また、信号光の他の波長の光は活性
層6には移行せず導波路4を伝搬する。
完全結合が生じる為の回折格子9および15の領域長l
は、次式で求められる。
は、次式で求められる。
l=π/2g …… 但しg=∫εeA1(x)ε0∂x ここで、εe、ε0は各々偶モード、奇モードの光電
界分布21,22を表わしており、A1(x)は回折格子のフ
ーリエ級数展開の一次回折光に相当する成分である。
界分布21,22を表わしており、A1(x)は回折格子のフ
ーリエ級数展開の一次回折光に相当する成分である。
0.83μmの光を中心波長とし、波長フィルタリングを
行なう為式よりΛ−9μm、完全結合長lは式より
250μmとした。回折格子9により活性層に移行した信
号光は電極13下部の活性層6がゲインを有するレーザ増
幅部であるため、伝搬中に増幅される。活性層6を伝搬
し、増幅された信号光は活性層6上に形成された回折格
子15により前述した如く導波路4と結合して入出力導波
路4より出力される。
行なう為式よりΛ−9μm、完全結合長lは式より
250μmとした。回折格子9により活性層に移行した信
号光は電極13下部の活性層6がゲインを有するレーザ増
幅部であるため、伝搬中に増幅される。活性層6を伝搬
し、増幅された信号光は活性層6上に形成された回折格
子15により前述した如く導波路4と結合して入出力導波
路4より出力される。
この様に回折格子9と回折格子15の間だけに電流注入
を行なう事により、この区間以外は活性層6の領域は吸
収導波路となるので、増幅された信号光に不必要な信号
入力が無くなると共に、増幅器から生ずる信号波長以外
の自然放出光を除去する事が出来る。あるいは、回折格
子と回折格子の間以外はエッチングにより除去しても同
様な効果が得られる。
を行なう事により、この区間以外は活性層6の領域は吸
収導波路となるので、増幅された信号光に不必要な信号
入力が無くなると共に、増幅器から生ずる信号波長以外
の自然放出光を除去する事が出来る。あるいは、回折格
子と回折格子の間以外はエッチングにより除去しても同
様な効果が得られる。
第4図,第5図は本発明の第2の実施例の構成を示す
図である。
図である。
本実施例は、第1の実施例では埋込み層10,11によっ
て行なわれていた横方向の光閉じ込めを、その両端をエ
ッチングによって削除することにより行なうものであ
る。なお、本実施例の構成は第1の実施例とほぼ同様の
ものであり、同じものには同一番号を付している。
て行なわれていた横方向の光閉じ込めを、その両端をエ
ッチングによって削除することにより行なうものであ
る。なお、本実施例の構成は第1の実施例とほぼ同様の
ものであり、同じものには同一番号を付している。
本実施例のものにおいては、第3クラッド層7を作成
後、その両端をフォトリソグラフィを用いた反応性イオ
ンエッチング法(RIBE法もしくはRIE法)によって第2
クラッド層5(第1クラッド層3でもよい)に達するま
でエッチングし、図示するような三次元導波路を形成さ
せた。次に、第3クラッド層7と逆の導電形であるp型
不純物の熱拡散をエッチング端面に行なって不純物拡散
層41を形成させ、さらに同様の熱拡散を第5図に示すよ
うに活性層6の入出力端面に施して不純物拡散層を形成
させた。
後、その両端をフォトリソグラフィを用いた反応性イオ
ンエッチング法(RIBE法もしくはRIE法)によって第2
クラッド層5(第1クラッド層3でもよい)に達するま
でエッチングし、図示するような三次元導波路を形成さ
せた。次に、第3クラッド層7と逆の導電形であるp型
不純物の熱拡散をエッチング端面に行なって不純物拡散
層41を形成させ、さらに同様の熱拡散を第5図に示すよ
うに活性層6の入出力端面に施して不純物拡散層を形成
させた。
不純物拡散層41,51は、活性層6と導波路4の両端の
無秩序化を図るものである。その理由について以下に述
べる。本実施例のような三次元導波路を形成した場合、
活性層6の両端に無数の界面準位が存在するため、注入
キャリアが界面準位を介して再結合し、無効な注入キャ
リアが増加するとともに、導波路4から移行した信号光
が吸収されてしまう。
無秩序化を図るものである。その理由について以下に述
べる。本実施例のような三次元導波路を形成した場合、
活性層6の両端に無数の界面準位が存在するため、注入
キャリアが界面準位を介して再結合し、無効な注入キャ
リアが増加するとともに、導波路4から移行した信号光
が吸収されてしまう。
本実施例のものにおいては、不純物拡散層41によって
活性層6および導波路4の導波光と垂直な向きに対する
超格子構造の無秩序化が行なわれ、不純物拡散層51によ
って活性層6の導波光と平行な向きに対する超格子構造
の無秩序化が行なわれているので、活性層6に不要な光
が入力されなくなると同時に、増幅領域に生じる信号波
長以外の自然放出光を散乱させることができ、これが光
増幅された信号光とともに外部へ放出されることを防ぐ
ことができた。
活性層6および導波路4の導波光と垂直な向きに対する
超格子構造の無秩序化が行なわれ、不純物拡散層51によ
って活性層6の導波光と平行な向きに対する超格子構造
の無秩序化が行なわれているので、活性層6に不要な光
が入力されなくなると同時に、増幅領域に生じる信号波
長以外の自然放出光を散乱させることができ、これが光
増幅された信号光とともに外部へ放出されることを防ぐ
ことができた。
このように、本実施例のものにおいては、第1の実施
例のものよりも結晶の成長を少なくすることができ、ま
た、導波路幅の制御も熱拡散の時間によって行なわれる
ため、微妙な制御を行なうことが可能となった。
例のものよりも結晶の成長を少なくすることができ、ま
た、導波路幅の制御も熱拡散の時間によって行なわれる
ため、微妙な制御を行なうことが可能となった。
第6図は本発明の第3図の実施例の構成を示す図であ
る。
る。
本実施例は第1および第2の実施例と異なり、活性層
6迄の基板62、バッファ層63、第1クラッド層64、導波
路4および第2クラッド層65は全て不純物をドーピング
しないノンドープGaAsとAlGaAsで成膜を行なったもので
ある。成膜後活性層6上に回折格子(不図示)を作製
し、n形の第3クラッド層66とキャップ層67を再成長さ
せた。この後、拡散マスクとしてSi3N4膜を形成させ、
さらにフォトリングラフィにより約6μm幅のストライ
プを形成させてアンモニア水と過酸化水素より成るエッ
チャントにより選択的にn−GaAsキャップ層67をエッチ
ングした。次に両端のキャップ層67上に対してZaAsとサ
ンプルを真空封管し、650℃、2.5h熱拡散を行ない不純
物拡散層61を形成させた。この時の拡散フロントは、第
1クラッド層64迄到達するものとしており、導波路およ
び活性層6共にZnにより無秩序化し、三次元導波路を形
成させた。しかる後、拡散マスクを除去し、キャップ層
67に拡散したp形層をエッチングによって除去し、p形
電極13形成後絶縁膜(SiO2)を形成したフォトリソによ
りスルーホールを形成しn形電極16の形成を行なった。
6迄の基板62、バッファ層63、第1クラッド層64、導波
路4および第2クラッド層65は全て不純物をドーピング
しないノンドープGaAsとAlGaAsで成膜を行なったもので
ある。成膜後活性層6上に回折格子(不図示)を作製
し、n形の第3クラッド層66とキャップ層67を再成長さ
せた。この後、拡散マスクとしてSi3N4膜を形成させ、
さらにフォトリングラフィにより約6μm幅のストライ
プを形成させてアンモニア水と過酸化水素より成るエッ
チャントにより選択的にn−GaAsキャップ層67をエッチ
ングした。次に両端のキャップ層67上に対してZaAsとサ
ンプルを真空封管し、650℃、2.5h熱拡散を行ない不純
物拡散層61を形成させた。この時の拡散フロントは、第
1クラッド層64迄到達するものとしており、導波路およ
び活性層6共にZnにより無秩序化し、三次元導波路を形
成させた。しかる後、拡散マスクを除去し、キャップ層
67に拡散したp形層をエッチングによって除去し、p形
電極13形成後絶縁膜(SiO2)を形成したフォトリソによ
りスルーホールを形成しn形電極16の形成を行なった。
本実施例においては素子性能は前述の第1および第2
の実施例と大差なかった。しかし、本実施例は活性層6
迄をノンドープ層としているため、光集積回路等を製作
するにあたり、素子設計に自由度が増した。
の実施例と大差なかった。しかし、本実施例は活性層6
迄をノンドープ層としているため、光集積回路等を製作
するにあたり、素子設計に自由度が増した。
このように、本発明のものにおいては結晶成長時に2
つの導波路(活性層および導波路)を成膜方向に作製す
ることにより導波路間隔を精度良く設定することがで
き、かつ、回折格子を併用しているため、入射光が入力
される導波路と活性層との間におけるクロストークが小
さくなるとともに結晶成長の設計や回折格子の設計が容
易なものとなるのでデバイスの最適化が容易となる。
つの導波路(活性層および導波路)を成膜方向に作製す
ることにより導波路間隔を精度良く設定することがで
き、かつ、回折格子を併用しているため、入射光が入力
される導波路と活性層との間におけるクロストークが小
さくなるとともに結晶成長の設計や回折格子の設計が容
易なものとなるのでデバイスの最適化が容易となる。
以上述べたきたように、上記各実施例において、入出
力導波路、活性層を超格子構造であるMQWとしていた
が、無論通常の薄膜導波路でも良い。また、入出力導波
路を活性層の上部に設けた構造にする事も可能である。
回折格子の位置に関しても第3図に示した偶モード31、
奇モード32の重なる領域であればいずれに形成してもよ
く、また、複数の波長に対して光増幅を行なわせるため
に、複数の異なる周期を持つ一対の回折格子を多数設け
てもよい。さらに材料はGaAs/AlGaAs系に限られず他の
化合物半導体、混晶半導体においても同様に構成する事
が可能である。
力導波路、活性層を超格子構造であるMQWとしていた
が、無論通常の薄膜導波路でも良い。また、入出力導波
路を活性層の上部に設けた構造にする事も可能である。
回折格子の位置に関しても第3図に示した偶モード31、
奇モード32の重なる領域であればいずれに形成してもよ
く、また、複数の波長に対して光増幅を行なわせるため
に、複数の異なる周期を持つ一対の回折格子を多数設け
てもよい。さらに材料はGaAs/AlGaAs系に限られず他の
化合物半導体、混晶半導体においても同様に構成する事
が可能である。
本発明は以上説明したように構成されているので、以
下に記載するような効果を奏する。
下に記載するような効果を奏する。
請求項1に記載のものにおいては、入力光中に含まれ
た特定波長の信号光を波長選択性および光結合効率良く
光増幅することができる効果がある。この場合の光増幅
は同一素子内で行なわれるため、他の部品と組合わせる
必要がなくなり、従来行なわれた光軸調整は不要とな
る。また、活性層と導波路とは同一面に構成されないた
め、これらを成長させる際の制御が一原子層オーダーで
可能な結晶成長法を用いる事ができ、各導波路層厚、組
成、不純物量や種類を制御可能な事から極めて精度高
く、かつ再現性に優れたものとなり、製造を容易なもの
とすることができる効果がある。
た特定波長の信号光を波長選択性および光結合効率良く
光増幅することができる効果がある。この場合の光増幅
は同一素子内で行なわれるため、他の部品と組合わせる
必要がなくなり、従来行なわれた光軸調整は不要とな
る。また、活性層と導波路とは同一面に構成されないた
め、これらを成長させる際の制御が一原子層オーダーで
可能な結晶成長法を用いる事ができ、各導波路層厚、組
成、不純物量や種類を制御可能な事から極めて精度高
く、かつ再現性に優れたものとなり、製造を容易なもの
とすることができる効果がある。
請求項2に記載のものにおいては、上記効果に加え、
増幅された信号光に不要な光が混ざることをさらに防止
することができる効果がある。
増幅された信号光に不要な光が混ざることをさらに防止
することができる効果がある。
請求項3に記載のものにおいては、上記効果に加え、
複数の信号光を増幅することができる効果がある。
複数の信号光を増幅することができる効果がある。
第1図は本発明の第1の実施例の構成を示す図、第2図
は第1図のA−A′線断面図、第3図は第1図の導波モ
ードの光電界分布を示す図、第4図および第5図はそれ
ぞれ本発明の第2の実施例の構成を示す図、第6図は本
発明の第3の実施例の構成を示す図、第7図および第9
図は従来例の構成を示す図、第8図は第7図に示した従
来例の動作を説明するための図である。 1,62……基板、 2,63……バッファ層、 3,64……第1クラッド層、4……導波路、 5,65……第2クラッド層、6……活性層、 7,66……第3クラッド層、 8,67……キャップ層、 9,15……回折格子、10,11……埋込み層、 12……絶縁層、13……p型電極、 14……入力光、16……n型電極、 31……偶モード、32……奇モード、 41,51,61……不純物拡散層。
は第1図のA−A′線断面図、第3図は第1図の導波モ
ードの光電界分布を示す図、第4図および第5図はそれ
ぞれ本発明の第2の実施例の構成を示す図、第6図は本
発明の第3の実施例の構成を示す図、第7図および第9
図は従来例の構成を示す図、第8図は第7図に示した従
来例の動作を説明するための図である。 1,62……基板、 2,63……バッファ層、 3,64……第1クラッド層、4……導波路、 5,65……第2クラッド層、6……活性層、 7,66……第3クラッド層、 8,67……キャップ層、 9,15……回折格子、10,11……埋込み層、 12……絶縁層、13……p型電極、 14……入力光、16……n型電極、 31……偶モード、32……奇モード、 41,51,61……不純物拡散層。
Claims (5)
- 【請求項1】基板と、該基板上に形成された導波路と、
前記基板上に導波路と積層されて形成され、その中を伝
搬する光を増幅する活性層と、前記導波路中を伝搬する
光の内、特定の波長域の光を活性層に結合させる第1の
回折格子と、該第1の回折格子から光の伝搬方向に距離
を置いて設けられ、前記活性層中を伝搬し増幅された光
を前記導波路に結合する第2の回折格子と、前記活性層
に電流を注入するための電極とを具備し、前記導波路及
び活性層は各々を中心とする導波モードが異なるように
形成され、前記第1及び第2の回折格子は前記導波路及
び活性層を中心とする各導波モードが重なり合う領域に
形成されている光波長フィルタ内蔵光増幅器。 - 【請求項2】前記活性層の終端部が無秩序化されている
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の光波長フ
ィルタ内蔵光増幅器。 - 【請求項3】一対の回折格子が複数組形成され、各組の
共振波長が各々異なるものであることを特徴とする特許
請求の範囲第1項または第2項記載の光波長フィルタ内
蔵光増幅器。 - 【請求項4】前記伝搬光の波長をλ、前記導波路を中心
とする導波モードの伝搬定数をβ0、前記活性層を中心
とする導波モードの伝搬定数をβe(λ)、前記第1及
び第2の回折格子のピッチをΛとしたときに、以下の条
件、 βe(λ)−β0(λ)=2π/Λ を満足する特許請求の範囲第1項記載の光波長フィルタ
内蔵光増幅器。 - 【請求項5】前記第1及び第2の回折格子の領域長を
l、前記導波路を中心とする導波モードの光電界分布を
ε0、前記活性層を中心とする導波モードの光電界分布
をεe、前記第1及び第2の回折格子のフーリエ級数展
開の1次回折光に相当する成分をA1(x)としたとき
に、以下の条件、 l=π/2g、 g=∫εeA1(x)ε0∂xを満足する特許請求の範囲
第4項記載の光検出器。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6752089A JP2641289B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-03-22 | 光波長フィルタ内蔵光増幅器 |
DE69030831T DE69030831T2 (de) | 1989-03-10 | 1990-03-12 | Photodetektor mit wellenlängenselektivem optischem Koppler |
EP90104675A EP0386797B1 (en) | 1989-03-10 | 1990-03-12 | Photodetector using wavelength selective optical coupler |
US07/795,966 US5220573A (en) | 1989-03-10 | 1991-11-21 | Optical apparatus using wavelength selective photocoupler |
US07/796,929 US5140149A (en) | 1989-03-10 | 1991-11-22 | Optical apparatus using wavelength selective photocoupler |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6752089A JP2641289B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-03-22 | 光波長フィルタ内蔵光増幅器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02248097A JPH02248097A (ja) | 1990-10-03 |
JP2641289B2 true JP2641289B2 (ja) | 1997-08-13 |
Family
ID=13347336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6752089A Expired - Fee Related JP2641289B2 (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-22 | 光波長フィルタ内蔵光増幅器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2641289B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10200209A (ja) * | 1997-01-10 | 1998-07-31 | Nec Corp | 半導体光増幅素子 |
JP2011247911A (ja) * | 2010-05-21 | 2011-12-08 | Mitsubishi Electric Corp | 光波長変換装置 |
-
1989
- 1989-03-22 JP JP6752089A patent/JP2641289B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02248097A (ja) | 1990-10-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |