[go: up one dir, main page]

JP2620606B2 - 高純度可撓性膨張黒鉛シート及びその製造方法 - Google Patents

高純度可撓性膨張黒鉛シート及びその製造方法

Info

Publication number
JP2620606B2
JP2620606B2 JP2127645A JP12764590A JP2620606B2 JP 2620606 B2 JP2620606 B2 JP 2620606B2 JP 2127645 A JP2127645 A JP 2127645A JP 12764590 A JP12764590 A JP 12764590A JP 2620606 B2 JP2620606 B2 JP 2620606B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
expanded graphite
graphite sheet
sheet
pressure
purity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2127645A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0421509A (ja
Inventor
和広 前川
宏一 大前
恵介 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tanso Co Ltd
Original Assignee
Toyo Tanso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tanso Co Ltd filed Critical Toyo Tanso Co Ltd
Priority to JP2127645A priority Critical patent/JP2620606B2/ja
Publication of JPH0421509A publication Critical patent/JPH0421509A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2620606B2 publication Critical patent/JP2620606B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は高純度可撓性膨張黒鉛シート及びその製造方
法に関し、更に詳しくは全不純物、特にS含量の極めて
低い高純度可撓性膨張黒鉛シート及びその製造方法に関
する。
[従来の技術] 可撓性膨張黒鉛シート自体は従来からよく知られたも
のであり、この黒鉛シートは通常天然鱗片状黒鉛やキッ
シュ黒鉛等を陽極酸化又は酸例えば農硫酸に例えば硝酸
等を加えた混酸に浸漬して酸化処理を施し、これを水
洗、乾燥後加熱膨張化処理を施して膨張化黒鉛となし、
ここに得られた膨張化黒鉛をプレス又はロールで圧縮成
形して製造される。この膨張黒鉛シートは黒鉛の特徴で
ある、耐薬品性、耐熱性、熱及び電気伝導性に優れてい
るばかりでなく、可撓性及び圧縮復元性が大きく、しか
も大きな異方性を有するという特徴があり、各種パッキ
ング材、高温用断熱材として広く使用されている。
しかし乍らこの膨張黒鉛シートは出発原料が天然の鱗
片状黒鉛やキッシュ黒鉛であるためSiを始めその他Fe、
Al等の不純物が多量に含まれている。また農硫酸をベー
スにした混酸の浸漬処理を経て製造されるため、硫黄化
合物が多量に残留し、特にS含量が多いという大きな欠
点がある。このため加熱や減圧、又はガス置換等の条件
下でこの膨張黒鉛シートを使用する場合はこれらの不純
物によりその雰囲気が汚染される欠点があった。特に不
純物として、S含量が高い場合にはこの欠点が特に顕著
に発揮される傾向があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明が解決しようとする課題は、上記この種膨張黒
鉛シートの上記欠点を解消することであり、これを換言
すれば、不純物の含量が極めて低い膨張黒鉛シート就中
S含量及びS以外の全不純物が特に低いこの種可撓性膨
張黒鉛シートを新たに開発することである。
[課題を解決するための手段] この課題はS含量が15ppm以下でS以外の全不純物量
が20ppm以下の高純度で且つ可撓性を有する膨張黒鉛シ
ートを提供することによって解決される。
[発明の作用並びに構成] 本発明の第1の特徴は、S含量が15ppm以下という極
めて低いS含量でS以外の全不純物量が20ppm以下であ
り可撓性を有するということである。このような低含量
の膨張黒鉛シートは従来全く開発されていない。この特
徴は例えば後記実施例1や比較例1及び参考例1から極
めて明らかである。
S含量が15ppmを超えると、第1図及び第2図に示し
た様な用途において、製品の純度不良を起こす原因とな
る。また、S以外の不純物が20ppmを超えると、同様に
製品に悪影響を及ぼす。
このような高純度の膨張黒鉛シートを製造するに際し
ては、従来の膨張黒鉛シートを以下のような条件で熱処
理することによって製造することができる。即ち、嵩密
度が0.7〜1.3g/cm3、好ましくは0.8〜1.0g/cm3の膨張黒
鉛シート(以下「炭素シート」と略称する)を容器内で
800〜1000℃で通常1〜10時間保持する。温度が800℃よ
りも低いとハロゲン化された不純物の蒸気圧に達せず充
分に蒸発・揮散できない。好ましくは3〜5時間保った
後徐々に昇温を続け、2450〜2500℃に調節しながら5〜
24時間保持する。保持する時間が5時間よりも短いと、
ハロゲン化有機物が黒鉛シート内に充分に浸透せずシー
ト内に存在するSやS以外の不純物をハロゲン化物とし
て蒸気圧を高めて蒸発・揮散させることができない。ま
た、保持する時間を24時間よりも長くしてもS及びS以
外の不純物の蒸発・揮散は定常状態となり、得られる効
果は薄い。好ましくは7〜15時間保持する。
嵩密度が0.7g/cm3未満であると強度が不足し、1.3g/c
m3を超えると再度のロールがけ等を必要とし、コスト高
となる。
容器内は加熱を始めた時点から1〜100Torr、好まし
くは10〜40Torr程度に保たれ、このためこの段階で僅か
に揮散してくる脱ガスの排出には好都合である。圧力が
100Torrを超えると減圧にした効果が少なく、高純度化
に時間がかかり、コスト高となる。また、1Torr未満で
あると、ハロゲン量が少なく、高純度化が不十分とな
る。
黒鉛化がある程度進んだ段階で減圧状態のままガス配
給管からハロゲン化有機物ガス例えばジクロルジフルオ
ロメタンの如きハロゲンガスを(流量は容器内に充填す
る被加熱炭素材の量により増減されるが、例えば1〜7
NPT/kg程度で)3〜8時間程度供給する。
高純度化に用いるハロゲン化有機物ガスは炭素シート
中に含まれる不純物、特に金属不純物をハロゲン塩とし
て蒸気圧を高め、これの蒸発、揮散によって母材である
炭素シートの純度を高めるために必要であるが、このハ
ロゲン化有機物としては従来から黒鉛材料に使用されて
きたものがいずれも使用でき、例えば塩素や塩素化合物
ばかりでなくフッ素やフッ素化合物も使用でき、また更
には塩素系或はフッ素系ガスを同時に併用してもよい。
また同一分子内にフッ素と塩素とを含む化合物、例えば
モノクロロトリフルオロメタン、トリクロロモノフルオ
ロメタン、シクロジフルオロエタン、トリクロロモノフ
ルオロエタン等を使用することもできる。
また不純物の種類、例えば硫黄分等についてはH2が高
い精製効果を示すので、ハロゲン化有機物の供給を停止
した後引き続いてH2ガスを供給すると、より完全に脱硫
黄が行い得る。温度が800℃よりも低いと硫黄と水素ガ
スとの反応性が良くないので好ましくない。また、圧力
が100Torrよりも高いと減圧効果が低くなり、また圧力
が1Torrよりも低いと供給する水素ガスの絶対量が少な
くなり、水素ガスによる硫黄の除去が十分にできない。
高純度化操作が完了した時点で、好ましくは炉内の温
度を更に上げ、3000℃にて10〜30時間程度保って工程を
完了する。
炉を冷却する工程の途中、約2000℃に於いて容器内圧
力を10-2〜10-4Torrに強減圧し、冷却することにより、
アウトガス及びSの少ない高純度炭素シートを得ること
ができる。なお、後記比較例1及び実施例1のシートの
厚みは増加していることから、ハロゲン化有機物ガスや
アウトガス等のガスはシートの側面方向から出入りでき
るようになっていることが分かる。
通電を停止、容器内にN2ガスを充填、置換しながら常
圧、常温に戻す。次いで通常の圧縮成形手段により、例
えばプレスやロールで圧延する等して圧縮成形を行う。
尚不純物除去即ち高純度化工程に於いて、本発明に於
いては真空式高周波熱炉を使用することができ、これは
甚だ好都合である。即ち、被加熱炭素シートを真空乃至
減圧条件下でハロゲン化有機物と接触させると、その消
費量が非常に少量ですむ利点が先ず挙げられる。真空乃
至減圧条件下ではハロゲン化有機物ガスが膨張して用い
られるため利用効率が高く、また炭素シートとの接触も
よいので、本発明者の実施した試験結果では、通電床式
炉の場合(10NPT/kg)に比べ高周波方法では(3NP
T/kg)とジクロルジフルオロメタン消費量が1/3に節減
された例がある。
第2の利点としては、ハロゲン化又は/及び水素化さ
れた炭素シートの不純物が、雰囲気が減圧下であるた
め、外部に揮発、離脱しやすくなるため、少量のハロゲ
ン化有機物ガスの使用にも拘らず速く、より高い純度の
黒鉛材が得られることにある。
尚特開昭58−84181号とこの方法との差異について若
干説明すると、上記出願の公知発明に於いてはその明細
書からも明らかな如く、塩素化(HCl使用)は常圧で行
い(第1工程)、このハロゲン化された不純物を真空条
件下にて(第2工程)し、次にH2を流通させ他の不純物
を除去(第3工程、圧力不明)しており、塩素化を常圧
で行っていること、塩素化工程と塩素化された不純物離
脱工程とを別々に行っていることに特徴があり、また高
周波加熱炉も使用していないものである。
これに対して本発明で採用する上記方法は不純物除去
工程をハロゲン化有機物又は/及びH2を流通しながら、
ハロゲン化反応とハロゲン化物離脱反応をいずれも減圧
乃至真空条件下に於いて、且つ両者同時に実施している
点に大きな差異がある。
本発明により高純度化を実施する際の容器内の圧力
は、100〜1Torrの範囲内に保つことが必要である。容器
内の圧力は、ハロゲン化物、塩素化又は/及びフッ素化
された不純物、又は置換時の残存N2ガス等の種々の化合
物の蒸気圧(分圧)の総和(全圧)として圧力計に示さ
れるが、これが100Torrより高い場合は減圧効果が低く
なり、従って高純度化に要する時間は長くなり、品質的
にも従来の常圧法と変わりなく、また1Torrに達しない
場合ではハロゲン化有機物の供給絶対量が少なくなり、
炭素シート深部の高純度化が不充分になったり、また生
成ガスの除去に多大のポンプ動力を要し、得策ではな
い。
発明者らは実装置によって種々最適値を求めた結果1
〜100Torr、特に好ましくは5〜50Torrが最も良好な製
品が得られることを確認した。
本発明に於いて使用される膨張黒鉛シート自体は従来
の膨張黒鉛シートがいずれも広い範囲で適用される。そ
の嵩密度としても通常0.7〜1.3g/cm3程度のものが好ま
しく使用される。またその製造方法自体は何等限定され
ず、いずれの方法で製造されたものでもよい。加熱処理
としては通常の加熱処理だけでなく、既に述べた通り高
周波加熱を行ってもよい。
本発明高純度可撓性膨張黒鉛シートはそのS含量及び
S以外の全不純物量が極めて低く且つ可撓性を有するの
で、特に従来Sの存在により使用されなかった各種分野
例えば第1〜2図に示す高温高圧容器の内部断熱材、半
導体製造装置のスペーサー等の分野に極めて好適に使用
される。尚従来のこの種膨張黒鉛シートが使用されてき
た分野に於いて、特に温度的に厳しい条件下、又は高純
度雰囲気を要求される条件下で特に好ましく使用される
ことは勿論である。
以下に図面を参照しつつ本発明シートの用途の代表例
につき説明する。
第1図は単結晶引上装置のスペーサー及び断熱材とし
て使用した例を示している。第1図中(1)が本発明シ
ート製スペーサーであり、(2)が同じく本発明シート
を使用した断熱材である。尚、第1図中(3)は黒鉛ヒ
ーター、(4)は黒鉛ルツボ、(5)は石英ルツボ、
(6)は黒鉛架台、(7)はシリコン、(8)は単結
晶、(9)はその引上用装置を示す。スペーサー(1)
はこの上に直接石英ルツボ(5)が載置され、この石英
ルツボ(5)内には溶融シリコン(7)が存在する。従
ってスペーサーから不純物が析出されると直ちにシリコ
ン単結晶の品質に影響し、また石英ルツボを汚染、損傷
する。しかるに本発明の如く高純度シートであれば、こ
のような支障は生じない。また断熱材(2)としても単
結晶引上装置の内面に設置されているため、断熱材から
の不純物が装置内の雰囲気を汚染し、シリコン単結晶に
悪影響を与えるばかりでなく、装置内の汚染腐食も生じ
る恐れがあるが、本発明シートは高純度であるためその
ような心配は殆ど生じない。
また第2図は金属の高圧含浸装置特に炭素材への金属
含浸装置を示し、この装置の断熱材(11)〜(13)及び
緩衝材たるスペーサー(14)に本発明シートを使用した
例を示している。尚第2図中(15)は金属を含浸すべき
炭素材、(16)は多孔性カゴ、(17)は溶融金属、(1
8)は抵抗式発熱体、(19)は排気管、(20)はルツボ
を示す。この装置に置いても装置内面に設置される断熱
材の純度が大きく影響し、本発明のシートは高純度であ
るため極めて好適である。
[実施例] 以下に膨張黒鉛シートの製造例たる参考例及び実施例
を示して詳しく本発明を説明する。
参考例1 黒鉛100重量部に対し7〜25重量部の過マンガン酸カ
リウムを濃硫酸に溶解した混液に浸漬した天然鱗片状黒
鉛を800〜1000℃に加熱し、容積で140〜160cm3/gに膨張
させた膨張黒鉛をプレス成形して見掛密度1.0g/cm3の膨
張化黒鉛シートを得た。この膨張黒鉛シートの全灰分、
S、Fe、Si、Alの含有率及び可撓性を測定し、その結果
を第1表に示す。
尚全灰分は大気中850℃で15時間加熱灰化して残留分
の重量割合で評価した。S含有率はイオンクロマト法、
Siは吸光法、Fe及びAlはICPで評価した。また可撓性は
試料を10φのガラス棒に1回毎に反転して巻き付け切断
されるまでの回数を評価した。
比較例1 参考例1で作成した膨張黒鉛シートをジフルオロメタ
ンの存在下、全圧20Toor、900℃で10時間加熱して高純
度膨張黒鉛シートを作成した。この時の厚さ増加率は1.
7%であった。この高純度膨張黒鉛シートの全灰分、
S、Fe、Si、Al及び可撓性を測定し、その結果を第1表
に示す。
実施例1 参考例1で得た膨張黒鉛をプレス成形で見掛嵩密度1.
0g/cm3の膨張黒鉛シートを製作してジフルオロメタンの
ガス雰囲気中、10Toor、1000℃で20時間加熱処理した
後、ジフルオロメタンの供給を停止し、引き続いて水素
ガスを全圧10Toor、1000℃で3時間供給して高純度膨張
黒鉛シートを得た。この時の厚さ増加率は14%であっ
た。
これをプレスで圧縮成形して見掛嵩密度1.3の高純度
膨張黒鉛シートを得た。この全灰分、S、Fe、Si、Al及
び可撓性を測定し、その結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1に記した高純度化処理を行った黒鉛シート及
び参考例1に記す未精製シートを第2図に示す抵抗式発
熱体を内蔵する高圧含浸装置内部の断熱材及び内部部材
として用いた。
第2図に示す装置に於いて、内部天井及び底部に用い
た断熱材(12),(13)は平板状の黒鉛シート(厚さ0.
52m/m)を裁断し、これを厚さ3cmに積層し、内壁に取り
付けたものである。
周壁部に用いた断熱材(II)は、長尺ロール状の黒鉛
シート(厚さ0.38m/m)を厚さ5cmになるように捲回し、
反応容器内壁に嵌合せしめたものである。黒鉛シート材
は炭素材の中では極めて異方性の高い材料であり、x、
y軸(平面方向)には熱をよく伝え装置内を均一な温度
分布にするには好適であるが、z軸(面に対して垂直方
向)には熱を遮断する性質を有し、断熱材としては好適
である。
またルツボ(等方性黒鉛材)と下部ルツボ架台(鋳鋼
以外の鋼製)との間の緩衝材(14)としても黒鉛シート
材を用いた。この黒鉛シート材は膨張黒鉛をロールにて
圧密して得られた材料で、内部に若干の空間部を有する
ため可撓性と共にクッション性も有するため、スペーサ
ー、緩衝材、ガスケット材、摺動部材としてよく用いら
れる。本例の場合は厚さ0.8m/mの低圧密グレード黒鉛シ
ートを厚さ10cmに積層し、中央部をルツボ底部が嵌合で
きるように、この形状に削ったものである。黒鉛ルツボ
が内部の金属との重みで架台との接触で割れないよう緩
衝作用を有するスペーサーとして黒鉛シートを用いたも
のである。
金属を含浸すべき炭素材としてはカサ密度1.601g/c
m3、電気比抵抗750μΩcm、曲げ強さ78kg/cm2、圧縮強
さ115kg/cm2,弾性率793kg/cm2、気孔率26.9%、粘性流
拡散係数2.5×10-8及び熱膨張係数1.3×10-6/℃なる物
性を有する炭素材を使用した。含浸する金属(17)とし
ては鉛(融点328℃)を用いた。
発熱体を内蔵した圧力容器(直径30cm、長さ60cm)の
上部に保持された耐熱製特殊鋼製カゴ(16)に炭素材
(直径15cm、長さ24cm)を入れ、また上記鉛を該容器の
下部に入れる。該容器を5mmHgまで減圧にし、約5℃/
分の割合で昇温する。温度は圧力容器の底部から差し入
れた熱電対で測定する。500℃まで昇温し、この温度に
保持し、次いで容器の上部に保持された耐熱性特殊鋼製
カゴ(16)を下げて溶融状態にある鉛(17)中に炭素材
(15)を浸漬する。次に減圧ポンプを止め、容器内の気
圧が50kg/cm2となるように窒素ガスを圧入し、約1時間
該温度を保持する。次に該耐熱性特殊鋼製カゴ(16)を
引き上げ、容器内の圧力を1気圧に戻し、炭素材(15)
を圧力容器から取り出した後自然放冷し、炭素材の表面
に付着した鉛を削り落とす。かくして本発明の炭素材を
得る。
本発明による高純度可撓性膨張黒鉛シート材の完成さ
れる前は、参考例に示す未精製炭素材が用いられていた
が、装置内部の導電配線部と発熱体との結合部が硫黄状
の物質による腐食により接続不良を起こし約2カ月程で
補修を要したが、本発明にかかる高純度処理を行った断
熱、緩衝部材を用いた場合、補修間隔は約6ケ月と延長
され明らかにその効果が認められた。
また鉛が含浸された炭素材は切削加工して機械用摺動
部材として用いられるが、高純度断熱、緩衝材を用いた
場合は硫黄成分による鉛の変質防止も完全で、これを用
いたスリーブ(回転軸摺動部材)も機械的強度測定によ
る良品率は100%に向上した。尚ちなみに従来の黒鉛シ
ートを用いた場合は他の条件は全て同じ場合の比較で
は、良品率は96%であり、品質面からもその効果が認め
られた。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明シートを用いた単結晶引上装置の、また
第2図は高圧含浸装置の断面図を示す。 1……スペーサー、11〜13……断熱材 2……断熱材、14……スペーサー 3……黒鉛ヒーター、15……炭素材 4……黒鉛ルツボ、16……多孔性カゴ 5……石英ルツボ、17……金属 6……黒鉛架台、18……発熱体 7……シリコン、19……排気管 8……単結晶、20……ルツボ 9……引上装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】S含量が15ppm以下でS以外の全不純物が2
    0ppm以下で且つ可撓性を有する高純度可撓性膨張黒鉛シ
    ート。
  2. 【請求項2】嵩密度0.7〜1.3g/cm3の膨張黒鉛シートを
    ハロゲン化有機物の存在下で100〜1Torr以下の減圧下
    で、800℃以上5〜24時間加熱処理し、次いで冷却後、
    圧縮成形することを特徴とする請求項(1)に記載の高
    純度可撓性膨張黒鉛シートの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項(2)の高純度可撓性膨張黒鉛シー
    トの製造方法において、上記ハロゲン化有機物での加熱
    処理を施した後、更にハロゲン化有機物の供給を停止し
    た後引き続いて代わりに水素ガスを供給しながら、100
    〜1Torrの減圧下、800℃以上にて処理することを特徴と
    する請求項(2)に記載の高純度可撓性膨張黒鉛シート
    の製造方法。
JP2127645A 1990-05-16 1990-05-16 高純度可撓性膨張黒鉛シート及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2620606B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2127645A JP2620606B2 (ja) 1990-05-16 1990-05-16 高純度可撓性膨張黒鉛シート及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2127645A JP2620606B2 (ja) 1990-05-16 1990-05-16 高純度可撓性膨張黒鉛シート及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0421509A JPH0421509A (ja) 1992-01-24
JP2620606B2 true JP2620606B2 (ja) 1997-06-18

Family

ID=14965218

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2127645A Expired - Lifetime JP2620606B2 (ja) 1990-05-16 1990-05-16 高純度可撓性膨張黒鉛シート及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2620606B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009173545A (ja) * 2009-05-11 2009-08-06 Toyo Tanso Kk 膨張黒鉛シートの使用方法及びシリコンの製造方法
US7914894B2 (en) 2002-06-18 2011-03-29 Toyo Tanso Co., Ltd Flexible, high purity expanded graphite sheet, method of producing same, and carbon crucible lining using said sheet
CN103080617A (zh) * 2010-08-19 2013-05-01 奥依列斯工业株式会社 球形环密封件
US20130202872A1 (en) * 2010-10-20 2013-08-08 Toyo Tanso Co., Ltd. Expanded graphite sheet and method of manufacturing same
US8765093B2 (en) 2009-08-07 2014-07-01 Toyo Tanso Co., Ltd. Expanded graphite sheet
US8864908B2 (en) 2006-07-14 2014-10-21 Toyo Tanso Co., Ltd. Crucible protection sheet and crucible apparatus using the crucible protection sheet

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100326970B1 (ko) * 2000-02-15 2002-03-13 신영우 흑연시트 가공방법
DE10204468C1 (de) * 2002-02-05 2003-06-18 Sgl Carbon Ag Verfahren zur Herstellung von hochreinen Verschleißeinlagen, nach dem Verfahren erhältliche Verschleißeinlage und deren Verwendung
JP2008120680A (ja) * 2002-06-18 2008-05-29 Toyo Tanso Kk 可撓性を有する高純度膨張黒鉛シート
JP2008133184A (ja) * 2002-06-18 2008-06-12 Toyo Tanso Kk 可撓性を有する高純度膨張黒鉛シート及びその製造方法並びに該シートを用いたカーボンルツボの中敷
JP3691836B1 (ja) 2004-08-27 2005-09-07 東洋炭素株式会社 膨張黒鉛シート
EP1736715A1 (de) * 2005-06-23 2006-12-27 Sgl Carbon Ag Vakuumröhren für Solarkollektoren mit verbessertem Wärmeübergang
JP4388041B2 (ja) 2006-07-31 2009-12-24 東洋炭素株式会社 離型用シートおよび離型用シートの使用方法
CN101632171A (zh) * 2007-03-12 2010-01-20 东洋炭素株式会社 散热构件、使用其的电路基板、电子部件模块及其制造方法
DE102011007708A1 (de) * 2011-04-19 2012-10-25 Sgl Carbon Se Tiegelanordnung
JP7311975B2 (ja) * 2019-02-04 2023-07-20 日本特殊陶業株式会社 セラミックス部材の製造方法
JP7415362B2 (ja) * 2019-08-01 2024-01-17 富士電機株式会社 誘導炉

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5884181A (ja) * 1981-11-11 1983-05-20 松下電器産業株式会社 カ−ボン部材の純化処理方法
JPS5921598A (ja) * 1982-07-27 1984-02-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd カ−ボン部材の純化処理方法
JPS6071507A (ja) * 1983-09-26 1985-04-23 Nippon Pillar Packing Co Ltd 膨張黒鉛の製造方法
JPH0635325B2 (ja) * 1986-09-22 1994-05-11 東洋炭素株式会社 高純度黒鉛材の製造方法
JPS6423406A (en) * 1987-07-20 1989-01-26 Nec Corp Magnetic tape device
JP2591967B2 (ja) * 1987-12-24 1997-03-19 東洋炭素株式会社 炭素質フェルト加工品並びにその製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7914894B2 (en) 2002-06-18 2011-03-29 Toyo Tanso Co., Ltd Flexible, high purity expanded graphite sheet, method of producing same, and carbon crucible lining using said sheet
US8864908B2 (en) 2006-07-14 2014-10-21 Toyo Tanso Co., Ltd. Crucible protection sheet and crucible apparatus using the crucible protection sheet
JP2009173545A (ja) * 2009-05-11 2009-08-06 Toyo Tanso Kk 膨張黒鉛シートの使用方法及びシリコンの製造方法
US8765093B2 (en) 2009-08-07 2014-07-01 Toyo Tanso Co., Ltd. Expanded graphite sheet
CN103080617A (zh) * 2010-08-19 2013-05-01 奥依列斯工业株式会社 球形环密封件
CN103080617B (zh) * 2010-08-19 2016-06-29 奥依列斯工业株式会社 球形环密封件
US20130202872A1 (en) * 2010-10-20 2013-08-08 Toyo Tanso Co., Ltd. Expanded graphite sheet and method of manufacturing same
US9556033B2 (en) * 2010-10-20 2017-01-31 Toyo Tanso Co., Ltd. Expanded graphite sheet and method of manufacturing same

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0421509A (ja) 1992-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2620606B2 (ja) 高純度可撓性膨張黒鉛シート及びその製造方法
JP2567784B2 (ja) 高純度黒鉛材の製造装置
White et al. The intermolecular force constants of fluorine
KR101760150B1 (ko) 팽창 흑연 시트
Tachibana et al. Temperature dependence of the microhardness of C 60 crystals
JP2923260B2 (ja) 単結晶引上装置、高純度黒鉛材料及びその製造方法
JPH062637B2 (ja) 単結晶引上装置
CN115140729A (zh) 一种高纯碳材料制备方法
EP1457586A1 (en) APPARATUS FOR GENERATING F SB 2 /sb GAS AND METHOD FOR GENERATING F SB 2 /SB GAS, AND F SB 2 /SB GAS
JP2620606C (ja)
JP3410380B2 (ja) 単結晶引上装置及び高純度黒鉛材料
JPH09100162A (ja) 高純度黒鉛材の製造方法及びその製造装置
US4122220A (en) Method for reducing the gas permeability of a sintered porous silicon nitride body
Jacob et al. Kinetic decomposition of Ni2SiO4 in oxygen potential gradients
CN113860916B (zh) 耐侵蚀碳化铌钛涂层、耐侵蚀碳化硅容器及其制备方法和应用
Sugiyama et al. Low outgassing and anticorrosive metal surface treatment for ultrahigh vacuum equipment
JP5159073B2 (ja) グラファイトシート及びその製造方法
JPH04333570A (ja) Hfガスによる窒化珪素のクリーニング方法
JPH0465376A (ja) CVDコートSi含浸SiC製品及びその製造方法
JP4336055B2 (ja) 窒化アルミニウム質焼結体およびその製造方法
JPS61209953A (ja) 炭素成形体を再生する方法及び装置
CN116002688A (zh) 一种去除碳化硅上石墨的方法
JPH03217016A (ja) 半導体製造装置用部材
JPH0891832A (ja) 高純度フッ化アルミニウム及びその製造方法
PL246330B1 (pl) Sposób otrzymywania manganu (Mn) o czystości 7N5

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 14