JP2601581B2 - 加工性に優れた高強度複合組織冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
加工性に優れた高強度複合組織冷延鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JP2601581B2 JP2601581B2 JP3222777A JP22277791A JP2601581B2 JP 2601581 B2 JP2601581 B2 JP 2601581B2 JP 3222777 A JP3222777 A JP 3222777A JP 22277791 A JP22277791 A JP 22277791A JP 2601581 B2 JP2601581 B2 JP 2601581B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- steel sheet
- ferrite
- bainite
- austenite
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
合組織冷延鋼板の製造方法に関するものである。
車体の軽量化に対する要求が大きくなってきている。こ
れは地球規模で考えた省エネルギー及び環境問題に対す
る要求であり、軽量化による車両燃費の向上とCO2 な
どの有害排気ガスの減少をその目的としている。このよ
うな目的を達成させるためには車体構造に利用される材
料の強度を向上させその材料厚みを減少させることか、
新たな低比重の材料を用いることなどが必要である。
を利用する場合、価格、安定供給量の観点から、従来車
体構成材料の中心として利用されてきた鋼板と共存状態
での利用が前提となると考えられる。この場合に最も問
題となるのはスクラップのリサイクルであり、他材料と
混合した鋼板スクラップはその後の利用では多くのエネ
ルギー、コストを費やして再利用される必要がある。従
って地球全体としてのエネルギーミニマム、環境保持を
目指す上では特殊な部位を除いては、単一材料(すなわ
ち鋼材)での軽量化対策が非常に重要となり、鋼材のよ
り一層の高強度化が期待されている。
形は、製造工程の簡略化、連続化のために重要な技術的
要請と考えられる。このような近代化されつつある成形
工程で用いられる鋼材の中で、特に薄鋼板を考えると、
良好な成形性を有することがその鋼板の選択基準とな
る。薄鋼板の成形性の良否は、伸び、ランクフォードの
塑性歪比(r値)、加工硬化指数(n値)や降伏強度で
判断され、複雑な部品の一体成形のためには伸びやn値
が高いことが一つの必要条件となる。
来フェライトとマルテンサイト2相組織のDual P
hase(DP)鋼が知られている。DP鋼は特公昭5
6−18051号公報や特公昭59−45735号公報
などで示されているように、50〜80kgf/mm2 で最
大30〜35%程度の全伸びを得ることができる。しか
しながら従来比較的低強度(35〜45kgf/mm2 )の
薄鋼板が用いられているような複雑な加工を要求される
部位への適用では十分な強度−延性バランスとは言い難
い。
て最近、フェライト、ベイナイト及びオーステナイトの
混合組織(もしくは一部マルテンサイトを含む)をミク
ロ組織として持つ高強度複合組織鋼板が提案されてい
る。この鋼板は室温で残留しているオーステナイトが成
形時にマルテンサイトに変態することによって高い延性
を示す「変態誘起塑性」を利用するものである。
して知られているように、例えばZackayら(V.
F.Zackayら:Trans.ASM vol.60
(1967)252)が示すように、70kgf/mm2 以
上で最大90%程度の高延性が達成されている。しかし
ながらこのようなTRIP鋼は高価な合金元素を大量に
添加する必要があるなど必ずしもここでの要求に合致し
ない。
開昭61−157625号公報記載のように自動車用鋼
板のような大量生産が前提となる廉価な用途に合致した
薄鋼板の製造方法が示されている。この先願特許で述べ
られている技術は、Siの添加によって炭化物の析出を
抑制し、低温でのフェライト変態(ベイナイト変態)を
進行させることによって、未変態オーステナイト中に効
果的に炭素を濃化させ、オーステナイトを安定化させる
ものである。
記特開昭61−157625号公報)においては、冷延
前の熱延鋼板のミクロ組織が異なった場合に、的確な焼
鈍条件を与える方法が得られておらず、種々の成分系に
ついて最良の製造条件が提示されていない。
元素を適当に添加した鋼について広範囲の製造条件を包
含した実験を行った結果、最終的に得られる冷延・焼鈍
鋼板の材質が冷延前の熱延板のミクロ組織と焼鈍条件の
適正な組み合わせによって最適化できることを見いだし
た。すなわち、本発明の要旨は次の通りである。
%、Si:0.5〜3.00%、Mn:0.5〜2.5
0%、残部Fe及び不可避的な不純物からなる鋼材を熱
延後冷却し、鋼材のベイナイト変態温度(Bs)超の温
度で巻き取り、熱延鋼板の組織をフェライト+微細パー
ライトとし、またはBs以下の温度で巻き取り、熱延鋼
板の組織をフェライト+ベイナイトもしくはフェライト
+パーライト+ベイナイトもしくはベイナイト単相とし
た後、冷延し、前記巻取温度CTおよび熱延鋼板組織に
応じて焼鈍加熱温度Tsを、S=(Ts−Ac1 )/
(Ac3 −Ac1 )とするとき、CT>Bsの場合は
0.2≦S≦0.75となる範囲に、CT≦Bsの場合
は0.05≦S≦0.45となる範囲に設定して焼鈍加
熱し、その後1〜10℃/sec の冷却速度で550〜7
00℃の範囲まで冷却し、引き続いて10〜200℃/
sec の冷却速度で200〜500℃まで冷却した後、3
00〜500℃の温度範囲で15秒〜20分保持し、室
温まで冷却することにより、フェライトとベイナイトを
主相とするフェライト+ベイナイト+残留オーステナイ
ト複合組織とすることを特徴とする加工性に優れた高強
度複合組織冷延鋼板の製造方法。
r,Cu,Mo,Nb,Tiのうち1種または2種以上
の添加元素を合計2%以下添加することを特徴とする加
工性に優れた高強度複合組織冷延鋼板の製造方法。
て、冷延前の鋼板の強度を低レベルに維持するために熱
延後比較的高温で巻取られる場合が多い。従ってこの場
合の冷延前初期組織は通常フェライト+パーライト2相
組織となり、高温で長時間保持されることから、Mn等
の合金元素が各相に十分に分配される。鋼板は冷延され
た後にフェライト+オーステナイト2相域に加熱される
が、この時にオーステナイトが生成する場所は冷延前に
パーライト組織(パーライト中のセメンタイト相)であ
った場所に一致する。
合金元素(例えばMn)の濃化を許すことは2相域加熱
で生成したオーステナイトの焼き入れ性を上げることに
つながる。このことはその後の冷却中にオーステナイト
がフェライトに変態しにくいことを意味し、最終的な鋼
板のミクロ組織中の低温変態生成物(ベイナイト)の体
積率が増加し、鋼板の強度が上昇する。
こととは限らない。ベイナイトは高温で生成するフェラ
イト相に比較して硬質であるが脆い。従って、強度レベ
ルが低い鋼板を製造するためには、ベイナイト相をでき
る限り少量に制限する必要があり、このためには必要以
上にオーステナイトの焼き入れ性を上げることは望まし
くない。
ーステナイト中の合金濃度(例えばMn濃度)を上げる
ことは一方ではオーステナイトの安定性を上げることで
オーステナイトの残留を容易にすると考えられる。従っ
てオーステナイトの焼き入れ性を上げることとその後の
熱処理条件は注意深く選択される必要がある。
相域加熱時に生成するオーステナイトの焼き入れ性を変
化させた場合に最も有効な熱処理条件を調査し、以下の
ような事実を見いだした。
態温度超の高温とした場合には、冷延前組織はフェライ
ト+パーライトとなり、パーライト中のセメンタイトに
はMn等のオーステナイト安定化元素が濃化する。この
鋼板を冷延後2相域に加熱した際には、オーステナイト
はMnの濃化セメンタイト上に生成し、その結果として
このオーステナイトは非常に高い焼き入れ性を有するこ
とになる。その後通常の連続焼鈍工程にそった冷却履歴
を採用した場合には、オーステナイトからのフェライト
変態が著しく抑制されることから最終的に得られる鋼材
の強度が必要以上に上昇し、その結果として延性の劣化
をもたらす。
のAc1 とAc3 温度で決定されるS=(Ts−A
c1 )/(Ac3 −Ac1 )の値が、0.2≦S≦0.
75の範囲になるような比較的高温の焼鈍加熱温度Ts
に加熱することが有効であることが判明した(図1,図
2参照)。
/1.5%の鋼を熱延後700℃及び450℃で巻取
り、冷延して0.8mm厚とした後、種々の焼鈍加熱温度
で焼鈍してS値を広範囲に変化させ、その後680℃ま
で5℃/sで、その後80℃/sでそれぞれ冷却し、4
00℃で5分の等温保持後室温まで空冷した鋼板の延性
のS値依存性を示したものである。図2はC/0.2
0,Si/1.2,Mn/1.25重量%の鋼について
図1と同一の評価をした結果を示している。
ト変態温度以下とした場合の冷延前ミクロ組織は、フェ
ライト+ベイナイト及び一部は冷却中に生成したパーラ
イトを含む場合があるが、これらの相中のセメンタイト
へのMn等の合金元素の濃化は、通常無視できる程度の
量であることから、このセメンタイト上に生成したオー
ステナイトの焼き入れ性は、鋼板母材の焼き入れ性とほ
ぼ同一であると考えられる。
値が0.05≦S≦0.45の範囲内になるような比較
的低温の焼鈍加熱温度に加熱した場合に良好な延性が得
られることが判明した(図1,図2参照)。
ついて述べる。 C:上記のごとく本発明の対象は、室温での加工誘起変
態(TRIP効果)によって優れた加工性を示す高強度
鋼板の製造方法を与えるものである。オーステナイトを
室温で残留させるためにはMn,Ni等のオーステナイ
ト安定化元素を大量に含むか、もしくはより安価なオー
ステナイト安定化元素であるCを十分に濃化させること
が必要となる。従ってCは本発明において最も重要な元
素といえる。
に存在させるためには、オーステナイト中の炭酸濃度は
おおよそ1重量%程度必要である。残留オーステナイト
を含む本発明鋼が、他の高強度鋼板に対して十分な優位
性を示すためには、鋼中に0.05%以上のC含有が必
要であるのでこれを炭素の下限値とする。一方0.4%
超の炭素濃度は鋼板を脆化させ、また溶接性を著しく悪
化させるのでこれをC含有量の上限とする。
定なほど炭素濃化させるために最も重要な添加元素であ
る。鋼板をフェライト+オーステナイト2相域に加熱
し、冷却時にフェライト変態を進行させることによって
オーステナイト中に炭素を濃化させることが本発明の技
術の中心であるが、フェライト変態の進行と共に(従っ
てオーステナイト中の炭素濃度の上昇と共に)炭化物の
生成が起こり易くなり、高温ではパーライト、低温では
上部ベイナイトが生成されるようになり、オーステナイ
ト中の全炭素量を減少させ、結果として残留オーステナ
イト量を減少させることとなる。
こではセメンタイト)に固溶しないために、炭化物の生
成を著しく遅らせる働きがある。これにより炭化物の形
で炭素原子を浪費すること無く効率よいオーステナイト
への炭素濃化を可能にする。この働きのためには0.5
%以上のSi添加が不可欠である。
ェライトを強化することから、不必要に多量の添加は鋼
板の加工性の低下をもたらす。従ってその添加量を3%
以下と限定した。2%以上の添加の際には若干の延性劣
化が認められることから、特に強度上の要請が強くない
場合には、Si添加量を好ましくは0.5〜2.0重量
%の範囲にする。
す働きがあることからオーステナイトの残留に貢献する
添加元素である。これに加えて、Mn添加はオーステナ
イトのマルテンサイト変態開始温度を低くする。オース
テナイトを室温で安定にするためには上述の通り炭化物
の析出を抑えてオーステナイト中の炭素濃度を高めるこ
とが必要だが、同時にそのオーステナイトのマルテンサ
イト変態開始温度を低下させることも重要である。
も高温であれば、オーステナイトの一部は不可避的にマ
ルテンサイトに変態し、鋼板の強度を上げると共に延性
の劣化をもたらす。このような目的のためには0.5%
以上のMn濃度が必要であるが、多量のMn添加は鋼板
の焼き入れ性を不必要に高め強度上昇と共に延性の劣化
の可能性が高まる。従ってMnの上限値を2.5%とす
る。
性が高まり、製品の材質(強度、延性等)のバラツキが
大きくなることから、好ましくは、Mn添加量を0.5
〜2.0重量%の範囲に設定する。
もしくは複合の添加によってオーステナイトを安定化さ
せることができ、オーステナイトの残留に有利であると
考えられる。またMo等の鋼の焼き入れ性を増す元素の
添加も有効である。これらの元素はセメンタイトの析出
を遅くすることからもオーステナイトの残留に有効であ
る。
i(C,N)等)の析出強化による強度調整のために添
加される。またCuについてはSi同様セメンタイトへ
固溶しにくいことから炭化物の析出開始を遅らせ、オー
ステナイトの炭素濃化の進行を助けると同時に強度調整
のためにも用いられる。しかしながら必要以上にこれら
の合金元素を添加することは、鋼板の製造コストを高め
るのみならず、強度上昇にともなう延性の劣化をもたら
すことからトータルとして2%以下の添加に制限する。
後の巻取り温度は冷延前組織中のセメンタイトへの合金
元素濃化に大きな影響を及ぼす。巻取り温度が鋼材のベ
イナイト変態温度以上である場合に得られるセメンタイ
トは著しくMn等のオーステナイト安定化元素の濃化が
認められ、2相域焼鈍時にセメンタイト上に生成するオ
ーステナイトの焼き入れ性を著しく高める。従って鋼材
のAc1 ,Ac3 温度及び焼鈍加熱温度Tsで定義され
る値S: S=(Ts−Ac1 )/(Ac3 −Ac1 ) が0.2以下の場合には、フェライト+オーステナイト
2相域加熱であっても良好な延性は得られないので、こ
れを高温での巻取りを行った場合の焼鈍加熱温度の下限
値とする。
は、2相域加熱焼鈍の焼鈍温度は高温ほど良好な材質を
示すが、上記S値が0.75を超すと急激に延性の劣化
が生じることから、これを高温で巻取りを行った場合の
焼鈍加熱温度の上限とした。また熱延後の巻取り温度が
鋼材のベイナイト変態温度以下の場合には、焼鈍加熱温
度はフェライト+オーステナイト2相域で低温ほど良好
な延性を示す。しかしながら上記S値が0.05以下の
場合は十分な量の残留オーステナイトが得られず良好な
延性が達成されないので、これを低温で巻取りを行った
場合の焼鈍加熱温度の下限値とした。また焼鈍加熱温度
を上げると延性は単純に劣化することから、S値の上限
を0.45と制限した。
ーステナイトの存在のみならず軟質なフェライト相の存
在にもよることが判明しており、2相域加熱に引き続き
行われる冷却をコントロールして、フェライト変態を十
分に進行させることが重要である。この目的のために、
2相域での加熱後フェライト変態量をできるだけ増大さ
せるために1〜10℃/秒の冷却速度で550℃〜70
0℃まで冷却する。冷却速度の下限値は実操業で達成で
きる最低の冷却速度として1℃/秒とする。また10℃
/秒以上の冷却速度でこの温度領域を冷却することはフ
ェライト変態の十分な進行を阻害するためにこれを上限
とした。1〜10℃/秒での冷却を550℃以下まで行
った場合にはフェライトのみならずパーライトの生成が
認められ、鋼中の炭素を炭化物(セメンタイト)の形で
消費し、最終的に残留するオーステナイトへの炭素濃化
を大きく阻害し、また700℃以上でこの冷却を完了さ
せた場合には得られるフェライト変態量が十分でない。
得られた後に、鋼板は10〜200℃/秒の冷却速度で
200〜450℃まで冷却される。このとき10℃/秒
以下の冷却速度ではパーライトの生成が認められるので
これを下限とした。また実操業ラインでの到達可能な冷
却速度から上限冷却速度を決定した。
とはマルテンサイト変態を起こす可能性があり避ける必
要があり、500℃以上ではベイナイト変態と同時に炭
化物(セメンタイト)の析出が起こり、オーステナイト
を室温で残留させるためには不利であるのでこれらを上
限、下限とした。
ーステンパー処理)温度は、炭化物生成が認められる5
00℃以上を避け、またフェライト中に炭化物を含む下
部ベイナイトの生成が認められない300℃以上とす
る。実製造工程である連続焼鈍ラインでの生産効率から
は、ベイナイト変態処理温度を350〜450℃にする
ことが好ましい。
度以下にした場合には、ベイナイト処理前に急速加熱装
置を導入する必要がある。このような再加熱処理を行っ
ても上記の温度範囲を確保する限り優れた加工性の鋼板
が得られることが確認されている。
未変態オーステナイトの炭素濃化に実質意味のあるベイ
ナイト変態量を得るためには最低15秒以上必要なこと
が確認された。しかし、不必要に長時間保持することは
未変態オーステナイトのパーライトへの変態や未変態オ
ーステナイトからの炭化物析出によるオーステナイト中
の炭素濃度低下をもたらし、結果としてベイナイト変態
が引き続き進行し、オーステナイトの残留が期待されな
い。これを避けるためにベイナイト変態処理温度での最
高保持時間を20分以内と限定する。
3.0mm厚とした後、冷却、巻取り(100〜780℃
の範囲、表2でBsはベイナイト変態温度であり、巻取
温度CTがBs以下の場合にはCTに#印を付した。)
した熱間圧延鋼板を冷延により1.0mm厚とした後焼鈍
が施され、機械的性質調査、残留オーステナイトの定量
が行われた。
焼鈍温度(Ts/℃)での保持時間は90秒である。焼
鈍後鋼板は5、50℃/秒でT1℃まで冷却され、引き
続き5または100℃/秒の冷却速度でT2℃まで冷却
され、その温度で所定の時間等温保持された後室温まで
冷却された。
鈍条件を表2に示した。また同表中Vg%は鋼板中の残
留オーステナイト体積百分率を表す。同表より、本発明
の条件を満たす鋼板は大きな破断伸びを有し、加工性の
一つの指標であるTS(kgf/mm2 )×El(%)が2
000以上の優れた加工性を有することがわかる。
0kgf/mm2 の優れた延性を有する高強度鋼板の製造が
可能となり、自動車の部品に適用することで自動車車体
軽量化に大きく貢献することができる。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で C :0.05〜0.40%、 Si:0.5〜3.00%、 Mn:0.5〜2.50%、 残部Fe及び不可避的な不純物からなる鋼材を熱延後冷
却し、鋼材のベイナイト変態温度(以下Bsという)超
の温度で巻き取り、熱延鋼板の組織をフェライト+微細
パーライトとし、またはBs以下の温度で巻き取り、熱
延鋼板の組織をフェライト+ベイナイトもしくはフェラ
イト+パーライト+ベイナイトもしくはベイナイト単相
とした後、冷延し、前記巻取温度CTおよび熱延鋼板組
織に応じて焼鈍加熱温度Tsを、S=(Ts−Ac1 )
/(Ac3 −Ac1 )とするとき、CT>Bsの場合は
0.2≦S≦0.75となる範囲に、CT≦Bsの場合
は0.05≦S≦0.45となる範囲に設定して焼鈍加
熱し、その後1〜10℃/sec の冷却速度で550〜7
00℃の範囲まで冷却し、引き続いて10〜200℃/
sec の冷却速度で200〜500℃まで冷却した後、3
00〜500℃の温度範囲で15秒〜20分保持し、室
温まで冷却することにより、フェライトとベイナイトを
主相とするフェライト+ベイナイト+残留オーステナイ
ト複合組織とすることを特徴とする加工性に優れた高強
度複合組織冷延鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 Ni,Cr,Cu,Mo,Nb,Tiの
うち1種または2種以上の添加元素を合計2%以下添加
することを特徴とする請求項1記載の加工性に優れた高
強度複合組織冷延鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3222777A JP2601581B2 (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | 加工性に優れた高強度複合組織冷延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3222777A JP2601581B2 (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | 加工性に優れた高強度複合組織冷延鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0559429A JPH0559429A (ja) | 1993-03-09 |
JP2601581B2 true JP2601581B2 (ja) | 1997-04-16 |
Family
ID=16787732
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3222777A Expired - Lifetime JP2601581B2 (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | 加工性に優れた高強度複合組織冷延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2601581B2 (ja) |
Families Citing this family (27)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100609745B1 (ko) * | 2000-02-03 | 2006-08-09 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | 광시야각을 가지는 액정표시장치 및 그의 제조방법 |
KR100770950B1 (ko) * | 2001-12-18 | 2007-10-26 | 주식회사 포스코 | 폭방향 잔류오스테나이트 안정화를 위한 권취 후 냉각방법 |
CN100482846C (zh) | 2003-03-31 | 2009-04-29 | 新日本制铁株式会社 | 合金化熔融镀锌钢板及其制造方法 |
ES2344839T3 (es) | 2003-04-10 | 2010-09-08 | Nippon Steel Corporation | Metodo para producir una lamina de acero galvanizado de alta resistencia. |
JP2005156704A (ja) | 2003-11-21 | 2005-06-16 | Seiko Epson Corp | 液晶装置の製造方法、液晶装置及び電子機器 |
CA2787575C (en) | 2010-01-26 | 2015-03-31 | Kohichi Sano | High-strength cold-rolled steel sheet and method of manufacturing thereof |
KR101514157B1 (ko) | 2010-07-28 | 2015-04-21 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 열연 강판, 냉연 강판, 아연 도금 강판 및 이들의 제조 방법 |
ES2655939T3 (es) | 2011-03-28 | 2018-02-22 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Lámina de acero laminada en caliente y método de producción de la misma |
MX339616B (es) | 2011-05-25 | 2016-06-02 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | Laminas de acero laminadas en caliente y proceso para la produccion de las mismas. |
TWI523975B (zh) | 2011-09-30 | 2016-03-01 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | A galvanized steel sheet excellent in formability and an alloyed hot-dip galvanized steel sheet and a method for producing the same |
PL2944705T3 (pl) | 2012-12-25 | 2019-09-30 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Stopowa blacha stalowa cynkowana zanurzeniowo na gorąco i sposób jej wytwarzania |
WO2016132549A1 (ja) | 2015-02-20 | 2016-08-25 | 新日鐵住金株式会社 | 熱延鋼板 |
JP6327395B2 (ja) | 2015-02-20 | 2018-05-23 | 新日鐵住金株式会社 | 熱延鋼板 |
WO2016135898A1 (ja) | 2015-02-25 | 2016-09-01 | 新日鐵住金株式会社 | 熱延鋼板 |
ES2769224T3 (es) | 2015-02-25 | 2020-06-25 | Nippon Steel Corp | Chapa de acero laminada en caliente |
US10704132B2 (en) | 2016-02-25 | 2020-07-07 | Nippon Steel Corporation | High-strength hot-dip galvanized steel sheet excellent in impact peeling resistance and worked portion corrosion resistance |
BR112019000422B1 (pt) | 2016-08-05 | 2023-03-28 | Nippon Steel Corporation | Chapa de aço e chapa de aço galvanizada |
CN109563580A (zh) | 2016-08-05 | 2019-04-02 | 新日铁住金株式会社 | 钢板及镀覆钢板 |
US20190211427A1 (en) | 2016-09-21 | 2019-07-11 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Steel sheet |
KR20190092491A (ko) | 2016-12-05 | 2019-08-07 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 고강도 강판 |
JP6844627B2 (ja) | 2017-01-16 | 2021-03-17 | 日本製鉄株式会社 | 鋼板及びその製造方法 |
US20200071801A1 (en) | 2017-04-28 | 2020-03-05 | Nippon Steel Corporation | High strength steel sheet and method of producing same |
WO2019173681A1 (en) * | 2018-03-08 | 2019-09-12 | Northwestern University | Carbide-free bainite and retained austenite steels, producing method and applications of same |
WO2020058748A1 (en) * | 2018-09-20 | 2020-03-26 | Arcelormittal | Cold rolled and coated steel sheet and a method of manufacturing thereof |
CN114717478A (zh) * | 2022-04-06 | 2022-07-08 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 轻质高强钢及其生产方法 |
CN114855078A (zh) * | 2022-04-20 | 2022-08-05 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 一种逆相变复合微合金化轻质高强钢及其生产方法 |
CN115323275B (zh) * | 2022-09-05 | 2023-07-04 | 东北大学 | 一种高强高韧的稀土温轧低碳低锰trip钢及其制备方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61157625A (ja) * | 1984-12-29 | 1986-07-17 | Nippon Steel Corp | 高強度鋼板の製造方法 |
JPH0635619B2 (ja) * | 1986-02-05 | 1994-05-11 | 新日本製鐵株式会社 | 延性の良い高強度鋼板の製造方法 |
-
1991
- 1991-09-03 JP JP3222777A patent/JP2601581B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0559429A (ja) | 1993-03-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2601581B2 (ja) | 加工性に優れた高強度複合組織冷延鋼板の製造方法 | |
CN113748219B (zh) | 经冷轧的马氏体钢及其马氏体钢的方法 | |
US5328528A (en) | Process for manufacturing cold-rolled steel sheets with high-strength, and high-ductility and its named article | |
EP1391526B1 (en) | Dual phase steel sheet with good bake-hardening properties | |
CN103255341B (zh) | 一种高强度高韧性热轧耐磨钢及其制造方法 | |
KR20080038202A (ko) | 연성이 우수한 고강도 강 시트의 제조 방법 및 그 제조방법에 의해 제조된 시트 | |
WO2019001423A1 (zh) | 一种低成本高成型性1180MPa级冷轧退火双相钢板及其制造方法 | |
CN113811624A (zh) | 经冷轧的马氏体钢及其马氏体钢的方法 | |
JPH07207413A (ja) | 加工性に優れた引張強さ45〜65kgf/mm2 の高強度複合組織冷延鋼板とその製造方法 | |
JP4457681B2 (ja) | 高加工性超高強度冷延鋼板およびその製造方法 | |
JP4772497B2 (ja) | 穴拡げ性に優れた高強度冷延薄鋼板及びその製造方法 | |
JPH1060593A (ja) | 強度−伸びフランジ性バランスにすぐれる高強度冷延鋼板及びその製造方法 | |
CN116507753A (zh) | 延展性优异的超高强度钢板及其制造方法 | |
JP2011523443A (ja) | 延性に優れ、エッジ部に亀裂のない高強度鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板及びその製造方法 | |
JP4265152B2 (ja) | 伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力冷延鋼板およびその製造方法 | |
CN115698365A (zh) | 经热处理的冷轧钢板及其制造方法 | |
JP4265153B2 (ja) | 伸びおよび伸びフランジ性に優れた高張力冷延鋼板およびその製造方法 | |
CN113840930A (zh) | 经冷轧和涂覆的钢板及其制造方法 | |
JP4772496B2 (ja) | 穴拡げ性に優れた高強度冷延薄鋼板及びその製造方法 | |
CN112689684A (zh) | 经冷轧和涂覆的钢板及其制造方法 | |
KR101830538B1 (ko) | 항복비가 우수한 초고강도 강판 및 그 제조방법 | |
CN111465710B (zh) | 高屈强比型高强度钢板及其制造方法 | |
JPH04333524A (ja) | 優れた延性を有する高強度複合組織鋼板の製造方法 | |
JPS63241120A (ja) | 高延性高強度複合組織鋼板の製造法 | |
EP3708691A1 (en) | Ultrahigh-strength and high-ductility steel sheet having excellent cold formability, and manufacturing method therefor |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19961119 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090129 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100129 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110129 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120129 Year of fee payment: 15 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120129 Year of fee payment: 15 |