JP2601067B2 - 溶融めっき鋼板の目付方法 - Google Patents
溶融めっき鋼板の目付方法Info
- Publication number
- JP2601067B2 JP2601067B2 JP3180418A JP18041891A JP2601067B2 JP 2601067 B2 JP2601067 B2 JP 2601067B2 JP 3180418 A JP3180418 A JP 3180418A JP 18041891 A JP18041891 A JP 18041891A JP 2601067 B2 JP2601067 B2 JP 2601067B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel sheet
- frequency current
- frequency
- hot
- magnetic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Coating With Molten Metal (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続溶融亜鉛めっき等の
溶融金属めっきにおいて、鋼板に付着した溶融金属をワ
イピングし、めっき鋼板の目付を行うための方法に関す
る。
溶融金属めっきにおいて、鋼板に付着した溶融金属をワ
イピングし、めっき鋼板の目付を行うための方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】連続溶融めっき処理では、図17に示すよ
うに溶融めっき浴4中のシンクロ−ル5に巻付搬送され
る鋼板Sが、押えおよび板反り矯正用のピンチロ−ル6
を経て上方に引き上げられた後、通常、めっき浴面上で
ガスワイピングノズル7により余剰めっき分を絞り取ら
れ、均一なめっき厚を得るようにしている。
うに溶融めっき浴4中のシンクロ−ル5に巻付搬送され
る鋼板Sが、押えおよび板反り矯正用のピンチロ−ル6
を経て上方に引き上げられた後、通常、めっき浴面上で
ガスワイピングノズル7により余剰めっき分を絞り取ら
れ、均一なめっき厚を得るようにしている。
【0003】このようなめっき処理において、生産性を
上げるために板の通板速度を上げようとすると、鋼板S
に付随して上方に持ち上げられる溶融金属量が必然的に
多くなるため、ガスワイピングノズル7のガス圧を高め
る必要がある。しかし、このようにガスワイピングノズ
ル7のガス圧を高めると、高速で板に衝突したガスジェ
ットは余分な溶融金属を下方に掻き落すだけでなく、随
伴ガス流を発生させ、この随伴ガス流により溶融金属の
一部がスプラッシュとなり、これがガスワイピングノズ
ルに付着してノズル詰りを生じさせ、この結果ガス流の
均一性が阻害され、めっき目付量を均一にすることがで
きなくなる。このようにめっき目付量が不均一である
と、美観上の問題のみならず、めっき後の合金化の不均
一化や巻取時の荷崩れの原因となる。また、スプラッシ
ュの一部は鋼板に再付着し、鋼板傷の原因となる等の問
題もある。また、ガスワイピングノズルのガス流量を増
大させることは、コストアップや騒音発生の要因ともな
る。
上げるために板の通板速度を上げようとすると、鋼板S
に付随して上方に持ち上げられる溶融金属量が必然的に
多くなるため、ガスワイピングノズル7のガス圧を高め
る必要がある。しかし、このようにガスワイピングノズ
ル7のガス圧を高めると、高速で板に衝突したガスジェ
ットは余分な溶融金属を下方に掻き落すだけでなく、随
伴ガス流を発生させ、この随伴ガス流により溶融金属の
一部がスプラッシュとなり、これがガスワイピングノズ
ルに付着してノズル詰りを生じさせ、この結果ガス流の
均一性が阻害され、めっき目付量を均一にすることがで
きなくなる。このようにめっき目付量が不均一である
と、美観上の問題のみならず、めっき後の合金化の不均
一化や巻取時の荷崩れの原因となる。また、スプラッシ
ュの一部は鋼板に再付着し、鋼板傷の原因となる等の問
題もある。また、ガスワイピングノズルのガス流量を増
大させることは、コストアップや騒音発生の要因ともな
る。
【0004】従来、高速化に対応するために余剰な溶融
金属を絞り取る方法に関し、以下のような提案がなされ
ている。 特公昭44−7444号に示されるように、鋼板に高
周波磁場を印加し、鋼板に発生する渦電流に伴うロ−レ
ンツ力を利用して溶融金属を絞り、且つガスワイピング
を併用する方法 特開昭61−227158号に示されるように、鋼板
に定常電流を流し、静磁場とのロ−レンツ力により余剰
溶融金属を下方に絞った後、ガスワイピングノズルに到
らしめる方法 特開昭61−204363号に示されるように、鋼板
の面外方向に静磁場を発生させ、鋼板の移動により発生
する溶融金属中の誘導電流と静磁場とのロ−レンツ力に
より、余剰の溶融金属を下方に絞った後、ガスワイピン
グノズルに到らしめる方法 特開昭61−266560号や特開昭62−1033
33号に示されるように、鋼板下方向に移動磁界を発生
させ余剰溶融金属を下方に絞った後、ガスワイピングノ
ズルに到らしめる方法
金属を絞り取る方法に関し、以下のような提案がなされ
ている。 特公昭44−7444号に示されるように、鋼板に高
周波磁場を印加し、鋼板に発生する渦電流に伴うロ−レ
ンツ力を利用して溶融金属を絞り、且つガスワイピング
を併用する方法 特開昭61−227158号に示されるように、鋼板
に定常電流を流し、静磁場とのロ−レンツ力により余剰
溶融金属を下方に絞った後、ガスワイピングノズルに到
らしめる方法 特開昭61−204363号に示されるように、鋼板
の面外方向に静磁場を発生させ、鋼板の移動により発生
する溶融金属中の誘導電流と静磁場とのロ−レンツ力に
より、余剰の溶融金属を下方に絞った後、ガスワイピン
グノズルに到らしめる方法 特開昭61−266560号や特開昭62−1033
33号に示されるように、鋼板下方向に移動磁界を発生
させ余剰溶融金属を下方に絞った後、ガスワイピングノ
ズルに到らしめる方法
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
の最大の欠点は、特に鋼板などの強磁性体に磁場を作用
させる際、鋼板は磁場の強い方に引き付けられるために
不安定な系となり、目的とするような適正な制御を行う
ことが難しいという点にある。このような制御上の問題
を回避するためには、磁場発生装置と鋼板との間隔を広
く取る必要があり、この結果、磁場の効果が極めて限定
されてしまい、本来目的としているような効果は十分に
得られない。
の最大の欠点は、特に鋼板などの強磁性体に磁場を作用
させる際、鋼板は磁場の強い方に引き付けられるために
不安定な系となり、目的とするような適正な制御を行う
ことが難しいという点にある。このような制御上の問題
を回避するためには、磁場発生装置と鋼板との間隔を広
く取る必要があり、この結果、磁場の効果が極めて限定
されてしまい、本来目的としているような効果は十分に
得られない。
【0006】また、溶融金属の目付量の均一化を阻害す
る要因として、鋼板の振動や幅方向での板反り(所謂C
反り)があるが、上述したいずれの提案も鋼板の制振や
板反り矯正には全く効果がない。上記の特公昭44−
7444号には、コイル間を通過する鋼板は磁気的な反
発力でコイル間中心にセンタリングされるという、鋼板
の振動抑制効果が期待し得るような内容が示されている
が、上述したように単に鋼板に高周波磁場を印加した場
合には、強磁性体である鋼板に磁気的吸引力が強く作用
するため、通板する鋼板がコイル方向に吸引される等、
却って不安定な状態が引き起こされ、振動の抑制等は全
く期待できない。
る要因として、鋼板の振動や幅方向での板反り(所謂C
反り)があるが、上述したいずれの提案も鋼板の制振や
板反り矯正には全く効果がない。上記の特公昭44−
7444号には、コイル間を通過する鋼板は磁気的な反
発力でコイル間中心にセンタリングされるという、鋼板
の振動抑制効果が期待し得るような内容が示されている
が、上述したように単に鋼板に高周波磁場を印加した場
合には、強磁性体である鋼板に磁気的吸引力が強く作用
するため、通板する鋼板がコイル方向に吸引される等、
却って不安定な状態が引き起こされ、振動の抑制等は全
く期待できない。
【0007】このように従来の方法では、強磁性の鋼板
が磁場により吸引され、不安定な系となるという根本的
な問題があり、このため本来目的とするような十分な作
用が期待できないという欠点があった。
が磁場により吸引され、不安定な系となるという根本的
な問題があり、このため本来目的とするような十分な作
用が期待できないという欠点があった。
【0008】本発明はこのような従来の問題に鑑みなさ
れたもので、溶融めっき鋼板の板反りや振動を防止しつ
つ、高速かつ均一な目付を可能とする方法を提供しよう
とするものである。
れたもので、溶融めっき鋼板の板反りや振動を防止しつ
つ、高速かつ均一な目付を可能とする方法を提供しよう
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】鋼板のような強磁性体に
単に磁場を印加し、鋼板の制振やめっき目付を行おうと
しても、鋼板に磁気吸引力が作用し、鋼板がより不安定
な状態におかれることは、上述した通りである。このよ
うな問題に対し本発明者らは、図1のB〜H曲線に示さ
れるように鋼板の強磁性を示す領域が非飽和域に限ら
れ、飽和域では強磁性でなくなることに着目し、鋼板に
十分な飽和域に達するような高周波磁場を印加すれば、
磁気吸引力よりも高周波電流路を流れる電流と鋼板中の
誘導電流間に生じる反発力の方が強くなり、上記磁気吸
引力に伴う不安定性が解消されること、そして、上記の
ような高周波磁場の印加を溶融金属をワイピングすべき
箇所に対して行うことにより、溶融金属の適切且効果的
な絞り(ワイピング)が可能となり、鋼板のめっき目付
を容易に行い得ることを見出し、本発明を完成させたも
のである。
単に磁場を印加し、鋼板の制振やめっき目付を行おうと
しても、鋼板に磁気吸引力が作用し、鋼板がより不安定
な状態におかれることは、上述した通りである。このよ
うな問題に対し本発明者らは、図1のB〜H曲線に示さ
れるように鋼板の強磁性を示す領域が非飽和域に限ら
れ、飽和域では強磁性でなくなることに着目し、鋼板に
十分な飽和域に達するような高周波磁場を印加すれば、
磁気吸引力よりも高周波電流路を流れる電流と鋼板中の
誘導電流間に生じる反発力の方が強くなり、上記磁気吸
引力に伴う不安定性が解消されること、そして、上記の
ような高周波磁場の印加を溶融金属をワイピングすべき
箇所に対して行うことにより、溶融金属の適切且効果的
な絞り(ワイピング)が可能となり、鋼板のめっき目付
を容易に行い得ることを見出し、本発明を完成させたも
のである。
【0010】すなわち本発明は、溶融めっき浴の浴面上
方において、溶融めっき浴から引き出される鋼板の前面
側および後面側に、鋼板幅方向に平行な高周波電流導通
路を鋼板に近接して配置し、各高周波電流導通路に周波
数3kHz以上で且つ鋼板を磁気的に飽和させ得る大き
さの高周波電流を通電して鋼板に逆位相の高周波電流を
誘導させ、この誘導電流と前記各電流導通路の高周波電
流との相互作用により鋼板面に働く磁気圧力を発生さ
せ、鋼板にその両面側から作用する前記磁気圧力によ
り、鋼板の幅方向での板反りと振動を防止しつつ鋼板に
付着した溶融金属をワイピングし、鋼板のめっき目付を
行うようにしたものである。ここで、鋼板の誘導電流と
高周波電流導通路の高周波電流との相互作用により鋼板
面に働く「磁気圧力」とは、高周波電流導通路を流れる
高周波電流と鋼板中の誘導電流との間に生じる磁気的な
反発作用により鋼板面に作用する磁気的な圧力を指す。
方において、溶融めっき浴から引き出される鋼板の前面
側および後面側に、鋼板幅方向に平行な高周波電流導通
路を鋼板に近接して配置し、各高周波電流導通路に周波
数3kHz以上で且つ鋼板を磁気的に飽和させ得る大き
さの高周波電流を通電して鋼板に逆位相の高周波電流を
誘導させ、この誘導電流と前記各電流導通路の高周波電
流との相互作用により鋼板面に働く磁気圧力を発生さ
せ、鋼板にその両面側から作用する前記磁気圧力によ
り、鋼板の幅方向での板反りと振動を防止しつつ鋼板に
付着した溶融金属をワイピングし、鋼板のめっき目付を
行うようにしたものである。ここで、鋼板の誘導電流と
高周波電流導通路の高周波電流との相互作用により鋼板
面に働く「磁気圧力」とは、高周波電流導通路を流れる
高周波電流と鋼板中の誘導電流との間に生じる磁気的な
反発作用により鋼板面に作用する磁気的な圧力を指す。
【0011】このような本発明において、高周波電流導
通路は鋼板通板方向で間隔をおいて2以上設けることが
できる。また、通板する鋼板の前面側と後面側の高周波
電流導通路は、一般には鋼板を挟んで略対向した位置に
配置され、この場合には、対向する両高周波電流導通路
に同位相の高周波電流が流される。但し、例えば、鋼板
の前面側と後面側にそれぞれ複数の高周波電流導通路を
配置する場合には、高周波電流導通路は必ずしも鋼板を
挟んで対向する必要はなく、鋼板通板方向で位置をずら
して配置してもよい。そしてこの場合には、上記高周波
電流導通路が鋼板を挾んで対向する場合のような電流の
位相に関する制約はない。
通路は鋼板通板方向で間隔をおいて2以上設けることが
できる。また、通板する鋼板の前面側と後面側の高周波
電流導通路は、一般には鋼板を挟んで略対向した位置に
配置され、この場合には、対向する両高周波電流導通路
に同位相の高周波電流が流される。但し、例えば、鋼板
の前面側と後面側にそれぞれ複数の高周波電流導通路を
配置する場合には、高周波電流導通路は必ずしも鋼板を
挟んで対向する必要はなく、鋼板通板方向で位置をずら
して配置してもよい。そしてこの場合には、上記高周波
電流導通路が鋼板を挾んで対向する場合のような電流の
位相に関する制約はない。
【0012】高周波電流導通路は、鋼板幅方向に亘って
設ける必要があるが、必ずしも板幅方向と平行に設ける
必要はなく、高周波電流導通路全長に板幅方向に対して
傾きをもたせ、或いは高周波電流導通路の一部に板幅方
向に対して傾きをもたせるような構成とすることができ
る。鋼板エッジ部では、高周波電流導通路を流れる電流
に対して鋼板中を流れる電流の方向が90°の関係にな
るため、このエッジ部近傍で磁気圧力が弱まる傾向があ
り、このような問題に対しては、上記のように高周波電
流導通路全長に板幅方向に対して傾きをもたせ、或いは
電流導通路の鋼板エッジ部近傍に面した部分に板幅方向
に対して傾きをもたせた構成とするのが有効である。
設ける必要があるが、必ずしも板幅方向と平行に設ける
必要はなく、高周波電流導通路全長に板幅方向に対して
傾きをもたせ、或いは高周波電流導通路の一部に板幅方
向に対して傾きをもたせるような構成とすることができ
る。鋼板エッジ部では、高周波電流導通路を流れる電流
に対して鋼板中を流れる電流の方向が90°の関係にな
るため、このエッジ部近傍で磁気圧力が弱まる傾向があ
り、このような問題に対しては、上記のように高周波電
流導通路全長に板幅方向に対して傾きをもたせ、或いは
電流導通路の鋼板エッジ部近傍に面した部分に板幅方向
に対して傾きをもたせた構成とするのが有効である。
【0013】
【作用】本発明法の作用を、強磁性体である鋼板の磁気
特性を示す図1(磁束密度と磁界の強さとの関係図)と
本発明の一実施例である図2および図3に基づき説明す
る。図2は実施状況を示す側面図、図3は同じく正面図
である。
特性を示す図1(磁束密度と磁界の強さとの関係図)と
本発明の一実施例である図2および図3に基づき説明す
る。図2は実施状況を示す側面図、図3は同じく正面図
である。
【0014】本発明法では、溶融めっき浴4の浴面上方
において、溶融めっき浴4から引き出され連続通板する
鋼板Sの前面側と後面側に、それぞれ鋼板面に平行な高
周波電流導通路1a、1bを鋼板Sに近接して配置す
る。高周波電流導通路1a、1bに同位相の高周波電流
を流すと、鋼板Sにはこれと逆位相の電流が流れる。こ
の鋼板を流れる電流は前記高周波電流導通路の電流とは
方向が逆となるため、高周波電流導通路1a、1bの電
流と鋼板Sを流れる電流との間に磁気的な反発作用が生
じ、これが磁気圧力として鋼板表面に作用する。しかし
ながら、鋼板のような強磁性体では透磁率が高いため、
上述したように単に電流が流れただけでは、磁気吸引力
が反発力を上回り、不安定系となってしまう。ここで、
高周波電流導通路1a、1bの電流を大きくしていく
と、図1に示す鋼板中の磁界の振幅が大きくなり、全体
的には飽和域に鋼板が滞留する時間が長くなり、この結
果、ある磁界の振幅以上では磁気反発力が磁気吸引力よ
りはるかに支配的となる。本発明では、このように鋼板
を磁気的に十分に飽和させ得るに十分な大きさの高周波
電流を高周波電流導通路1a、1bに通電し、必要な磁
気反発力を得る。この磁気反発力は鋼板に対してその両
側から非接触のバネが作用するのと同じであり、鋼板の
振動を抑制し、また、C反りを矯正する。そして、この
ように鋼板の制振および板反りの矯正がなされた状況下
で、鋼板両面側から作用する溶融金属への磁気圧力によ
り、鋼板に付着している余剰の溶融金属が絞り落されて
溶融金属のワイピングがなされ、これにより極めて均一
なめっき目付(めっき付着量制御)が可能となる。本発
明において高周波電流導通路に通電させる高周波電流の
周波数は、後述する実施例の結果から3kHz以上とす
る。また、高周波電流の大きさは電流の周波数と高周波
電流導通路−鋼板間の設定距離に応じて選択され、例え
ば、後述する実施例の場合のように高周波電流導通路−
鋼板間の設定距離が15mm、周波数が3kHzの場合
には、電流値を3×104A程度とすることにより鋼板
を磁気的な飽和域とすることができる。また、例えば周
波数が20kHzの場合には、同様の高周波電流導通路
−鋼板間の設定距離において電流値を500A程度とす
ることにより鋼板を磁気的な飽和域とすることができ
る。要は、高周波電流(3kHz以上)の周波数と高周
波電流導通路−鋼板間の設定距離に応じて、鋼板を磁気
的に飽和させ得る大きさの電流値を選択すればよい。
において、溶融めっき浴4から引き出され連続通板する
鋼板Sの前面側と後面側に、それぞれ鋼板面に平行な高
周波電流導通路1a、1bを鋼板Sに近接して配置す
る。高周波電流導通路1a、1bに同位相の高周波電流
を流すと、鋼板Sにはこれと逆位相の電流が流れる。こ
の鋼板を流れる電流は前記高周波電流導通路の電流とは
方向が逆となるため、高周波電流導通路1a、1bの電
流と鋼板Sを流れる電流との間に磁気的な反発作用が生
じ、これが磁気圧力として鋼板表面に作用する。しかし
ながら、鋼板のような強磁性体では透磁率が高いため、
上述したように単に電流が流れただけでは、磁気吸引力
が反発力を上回り、不安定系となってしまう。ここで、
高周波電流導通路1a、1bの電流を大きくしていく
と、図1に示す鋼板中の磁界の振幅が大きくなり、全体
的には飽和域に鋼板が滞留する時間が長くなり、この結
果、ある磁界の振幅以上では磁気反発力が磁気吸引力よ
りはるかに支配的となる。本発明では、このように鋼板
を磁気的に十分に飽和させ得るに十分な大きさの高周波
電流を高周波電流導通路1a、1bに通電し、必要な磁
気反発力を得る。この磁気反発力は鋼板に対してその両
側から非接触のバネが作用するのと同じであり、鋼板の
振動を抑制し、また、C反りを矯正する。そして、この
ように鋼板の制振および板反りの矯正がなされた状況下
で、鋼板両面側から作用する溶融金属への磁気圧力によ
り、鋼板に付着している余剰の溶融金属が絞り落されて
溶融金属のワイピングがなされ、これにより極めて均一
なめっき目付(めっき付着量制御)が可能となる。本発
明において高周波電流導通路に通電させる高周波電流の
周波数は、後述する実施例の結果から3kHz以上とす
る。また、高周波電流の大きさは電流の周波数と高周波
電流導通路−鋼板間の設定距離に応じて選択され、例え
ば、後述する実施例の場合のように高周波電流導通路−
鋼板間の設定距離が15mm、周波数が3kHzの場合
には、電流値を3×104A程度とすることにより鋼板
を磁気的な飽和域とすることができる。また、例えば周
波数が20kHzの場合には、同様の高周波電流導通路
−鋼板間の設定距離において電流値を500A程度とす
ることにより鋼板を磁気的な飽和域とすることができ
る。要は、高周波電流(3kHz以上)の周波数と高周
波電流導通路−鋼板間の設定距離に応じて、鋼板を磁気
的に飽和させ得る大きさの電流値を選択すればよい。
【0015】
【実施例】図2ないし図11に本発明の実施例を示す。
このうち図2および図3は、上述したように鋼板Sを挾
んで対向するようにして鋼板面に平行な1対の高周波電
流導通路1a、1bを鋼板に近接して配し、これら高周
波電流導通路1a、1bに同位相の高周波電流を流すよ
うにしたものである。
このうち図2および図3は、上述したように鋼板Sを挾
んで対向するようにして鋼板面に平行な1対の高周波電
流導通路1a、1bを鋼板に近接して配し、これら高周
波電流導通路1a、1bに同位相の高周波電流を流すよ
うにしたものである。
【0016】また、図4および図5は、鋼板を挾んで対
向する高周波電流導通路1a、1bを上下2組配置した
例である。この例では、上下の高周波電流導通路の電流
の位相が反対となっているが、同位相でもよい。
向する高周波電流導通路1a、1bを上下2組配置した
例である。この例では、上下の高周波電流導通路の電流
の位相が反対となっているが、同位相でもよい。
【0017】図6は、鋼板両側の高周波電流導通路1を
鋼板を挾んで対向させることなく、上下にずらして配置
し、全体として高周波電流導通路1を千鳥状に配置した
場合の例であり、鋼板Sの前面側と後面側にそれぞれ複
数の高周波電流導通路1を配置する場合には、このよう
な配置とすることが可能である。この場合には、各個別
の高周波電流導通路1の高周波電流に対応して、鋼板内
にこれと逆位相の電流が流れ、鋼板Sには鋼板通板方向
で交互に反対方向からの磁気圧力が作用することにな
る。なお、この例では鋼板の前面側と後面側で高周波電
流導通路を流れる電流の位相が逆となっているが、位相
が同一であってもよい。すなわち、高周波電流導通路を
流れる電流の位相は任意である。
鋼板を挾んで対向させることなく、上下にずらして配置
し、全体として高周波電流導通路1を千鳥状に配置した
場合の例であり、鋼板Sの前面側と後面側にそれぞれ複
数の高周波電流導通路1を配置する場合には、このよう
な配置とすることが可能である。この場合には、各個別
の高周波電流導通路1の高周波電流に対応して、鋼板内
にこれと逆位相の電流が流れ、鋼板Sには鋼板通板方向
で交互に反対方向からの磁気圧力が作用することにな
る。なお、この例では鋼板の前面側と後面側で高周波電
流導通路を流れる電流の位相が逆となっているが、位相
が同一であってもよい。すなわち、高周波電流導通路を
流れる電流の位相は任意である。
【0018】図7は、各高周波電流導通路1a、1bの
鋼板対向面側を除く周囲を、透磁率が高く飽和磁束密度
の高い電磁材料2で囲み、その内部を水冷箱3とした例
であり、磁気抵抗が低いため比較的少ない電流でも鋼板
を十分飽和させるだけの磁場を効率的に印加し、高い磁
気圧力の発生を可能としたものである。図8は、鋼板の
端部に特に強い磁気圧力をかけるため、各高周波電流導
通路1の鋼板エッジ部近傍と対向する部分に、鋼板通板
ライン方向に沿った屈曲部11を形成したものである。
このような構成は上述した各実施例に適用可能である。
鋼板対向面側を除く周囲を、透磁率が高く飽和磁束密度
の高い電磁材料2で囲み、その内部を水冷箱3とした例
であり、磁気抵抗が低いため比較的少ない電流でも鋼板
を十分飽和させるだけの磁場を効率的に印加し、高い磁
気圧力の発生を可能としたものである。図8は、鋼板の
端部に特に強い磁気圧力をかけるため、各高周波電流導
通路1の鋼板エッジ部近傍と対向する部分に、鋼板通板
ライン方向に沿った屈曲部11を形成したものである。
このような構成は上述した各実施例に適用可能である。
【0019】また、鋼板エッジ部では、高周波電流導通
路を流れる電流に対して鋼板中を流れる電流の方向が9
0°の関係になるため、このエッジ部近傍で磁気圧力が
弱まる傾向があり、このような問題に対しては、高周波
電流導通路全長を板幅方向に対して傾け、或いは電流導
通路の鋼板エッジ部近傍と対向する部分に板幅方向に対
し傾きをもたせる方法が有効である。図9および図10
は前者の例を示すもので、鋼板両側の高周波電流導通路
1a,1bの全長に板幅方向に対して適当な傾きをもた
せたものである。また、図11は鋼板エッジ部近傍に面
した高周波電流導通路1a,1bの部分12に板幅方向
に対する傾きをもたせたものである。以上のような構成
は上記各実施例に適用可能である。以上述べた種々の態
様の実施例において、高周波電流導通路1a、1bに周
波数3kHz以上で且つ鋼板Sを磁気的に飽和させ得る
大きさの高周波電流を通電して鋼板Sに逆位相の高周波
電流を誘導させる。この誘導電流と前記各高周波電流導
通路1a、1bの高周波電流との相互作用により鋼板面
に働く安定した磁気圧力が発生し、鋼板Sにその両面側
から作用する前記磁気圧力により、鋼板Sの幅方向での
板反りと振動が防止されつつ鋼板Sに付着した溶融金属
がワイピングされ、鋼板Sのめっき目付が行われる。
路を流れる電流に対して鋼板中を流れる電流の方向が9
0°の関係になるため、このエッジ部近傍で磁気圧力が
弱まる傾向があり、このような問題に対しては、高周波
電流導通路全長を板幅方向に対して傾け、或いは電流導
通路の鋼板エッジ部近傍と対向する部分に板幅方向に対
し傾きをもたせる方法が有効である。図9および図10
は前者の例を示すもので、鋼板両側の高周波電流導通路
1a,1bの全長に板幅方向に対して適当な傾きをもた
せたものである。また、図11は鋼板エッジ部近傍に面
した高周波電流導通路1a,1bの部分12に板幅方向
に対する傾きをもたせたものである。以上のような構成
は上記各実施例に適用可能である。以上述べた種々の態
様の実施例において、高周波電流導通路1a、1bに周
波数3kHz以上で且つ鋼板Sを磁気的に飽和させ得る
大きさの高周波電流を通電して鋼板Sに逆位相の高周波
電流を誘導させる。この誘導電流と前記各高周波電流導
通路1a、1bの高周波電流との相互作用により鋼板面
に働く安定した磁気圧力が発生し、鋼板Sにその両面側
から作用する前記磁気圧力により、鋼板Sの幅方向での
板反りと振動が防止されつつ鋼板Sに付着した溶融金属
がワイピングされ、鋼板Sのめっき目付が行われる。
【0020】本発明者等は、本発明の効果を検証するた
め以下のようなシュミレ−ション解析を行った。この解
析は、図4に示す高周波電流導通路の配置例のものにつ
いて、以下の解析条件に基づき、 コイル断面寸法:30×50mm コイル電流 :3×104A 周波数 :3000Hz 鋼板厚さ :2.3mm 鋼板比透磁率 :1 鋼板が両高周波電流導通路からそれぞれ15mmずつ離
れたセンタ位置にある場合、鋼板が上記センタ位置から
片側の高周波電流導通路側にそれぞれ5mm、10mm
ずつずれた場合の3水準について行った。この解析モデ
ルを図12に示す。この解析の結果、本条件における磁
界の強さの片振幅は160000A/mであり、図1お
よび表1に示すような代表的B〜H曲線を持つ鋼板で
は、鋼板は完全に飽和域にあることが判った。図13は
この場合における最大磁気圧力の1サイクルの解析例で
あり、これによれば磁気的吸引力が磁気圧力を上回る時
間は6%以下となり、且つ磁気圧力の最大値は磁気吸引
力の5倍以上であること、このため鋼板が強磁性体であ
るにもかかわらず、磁気圧力を極めて安定して鋼板に印
加できることが判明した。
め以下のようなシュミレ−ション解析を行った。この解
析は、図4に示す高周波電流導通路の配置例のものにつ
いて、以下の解析条件に基づき、 コイル断面寸法:30×50mm コイル電流 :3×104A 周波数 :3000Hz 鋼板厚さ :2.3mm 鋼板比透磁率 :1 鋼板が両高周波電流導通路からそれぞれ15mmずつ離
れたセンタ位置にある場合、鋼板が上記センタ位置から
片側の高周波電流導通路側にそれぞれ5mm、10mm
ずつずれた場合の3水準について行った。この解析モデ
ルを図12に示す。この解析の結果、本条件における磁
界の強さの片振幅は160000A/mであり、図1お
よび表1に示すような代表的B〜H曲線を持つ鋼板で
は、鋼板は完全に飽和域にあることが判った。図13は
この場合における最大磁気圧力の1サイクルの解析例で
あり、これによれば磁気的吸引力が磁気圧力を上回る時
間は6%以下となり、且つ磁気圧力の最大値は磁気吸引
力の5倍以上であること、このため鋼板が強磁性体であ
るにもかかわらず、磁気圧力を極めて安定して鋼板に印
加できることが判明した。
【0021】次に、鋼板面上の時間平均した磁気圧力平
均値の分布を解析した例を示す。図14は鋼板が両電流
導通路のセンタ位置にある場合、また図15、図16は
鋼板が上記センタ位置よりも片側の電流導通路側にそれ
ぞれ5mm、10mmずれた場合の各磁気圧力の分布を
示している。これによれば、鋼板がセンタ位置からずれ
た場合、全体として中心へ押しやろうとする力が働くこ
とが示されている。この磁気圧力は高周波電流導通路に
鋼板が近づくにしたがって大きくなるため、鋼板のセン
タリング作用に有効に働き、振動防止に効果がある。ま
た、C反りの矯正力としても有効であり、ト−タルのC
反り量を0.5mm以内に押えられることが判る。
均値の分布を解析した例を示す。図14は鋼板が両電流
導通路のセンタ位置にある場合、また図15、図16は
鋼板が上記センタ位置よりも片側の電流導通路側にそれ
ぞれ5mm、10mmずれた場合の各磁気圧力の分布を
示している。これによれば、鋼板がセンタ位置からずれ
た場合、全体として中心へ押しやろうとする力が働くこ
とが示されている。この磁気圧力は高周波電流導通路に
鋼板が近づくにしたがって大きくなるため、鋼板のセン
タリング作用に有効に働き、振動防止に効果がある。ま
た、C反りの矯正力としても有効であり、ト−タルのC
反り量を0.5mm以内に押えられることが判る。
【0022】また、図14に示すように磁気圧力は最大
13452Paあり、鋼板表面の溶融金属のワイピング
に十分な圧力であることが判った。これらの結果を踏ま
え、図17に示すような従来のめっき設備において、ガ
スワイピングノズル7に代えて図4および図5に相当す
る装置をめっき浴面上400mmの位置に設置し、溶融
金属のワイピングを行うことにより溶融亜鉛めっき鋼板
のめっき目付を実施した。この実験では、鋼板の板幅、
電流条件は上記のシュミレ−ション解析と同様とし、ラ
インスピ−ドを150m/minに設定して行った。
13452Paあり、鋼板表面の溶融金属のワイピング
に十分な圧力であることが判った。これらの結果を踏ま
え、図17に示すような従来のめっき設備において、ガ
スワイピングノズル7に代えて図4および図5に相当す
る装置をめっき浴面上400mmの位置に設置し、溶融
金属のワイピングを行うことにより溶融亜鉛めっき鋼板
のめっき目付を実施した。この実験では、鋼板の板幅、
電流条件は上記のシュミレ−ション解析と同様とし、ラ
インスピ−ドを150m/minに設定して行った。
【0023】この結果、本発明法によるワイピング箇所
における鋼板のC反りは完全に矯正され、振動も1mm
以内の振幅に押えることができ、また、ガスワイピング
ノズルを使用した場合のようなスプラッシュや騒音の発
生もなく、極めて均一なめっき目付を行うことができ
た。また、従来のガスワイピング方式において150m
/minのラインスピ−ドでは困難であった35g/m
2の目付の亜鉛めっきも容易に実施可能であることが確
認できた。なお、以上述べたように本発明法はそれ自体
で溶融めっきの目付を行うことができるものであるが、
従来のガスワイピングノズルによるめっき絞りと併用す
ることを妨げるものではない。
における鋼板のC反りは完全に矯正され、振動も1mm
以内の振幅に押えることができ、また、ガスワイピング
ノズルを使用した場合のようなスプラッシュや騒音の発
生もなく、極めて均一なめっき目付を行うことができ
た。また、従来のガスワイピング方式において150m
/minのラインスピ−ドでは困難であった35g/m
2の目付の亜鉛めっきも容易に実施可能であることが確
認できた。なお、以上述べたように本発明法はそれ自体
で溶融めっきの目付を行うことができるものであるが、
従来のガスワイピングノズルによるめっき絞りと併用す
ることを妨げるものではない。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、鋼板両側の
高周波電流導通路から鋼板に対して安定的な磁気圧力を
及ぼすことができるため、溶融めっき鋼板の振動や板反
りを効果的に防止しつつ鋼板に付着した溶融金属を適切
且つ安定してワイピングすることができ、従来連続溶融
めっきの高速化でネックとなっていたガスワイピングノ
ズル回りの問題を解消し、均一な膜厚の高速めっきを可
能とするものである。
高周波電流導通路から鋼板に対して安定的な磁気圧力を
及ぼすことができるため、溶融めっき鋼板の振動や板反
りを効果的に防止しつつ鋼板に付着した溶融金属を適切
且つ安定してワイピングすることができ、従来連続溶融
めっきの高速化でネックとなっていたガスワイピングノ
ズル回りの問題を解消し、均一な膜厚の高速めっきを可
能とするものである。
【図1】鋼板の磁束密度と磁界の強さとの関係図
【図2】本発明の一実施例を示す側面図
【図3】図2に示す実施例の正面図
【図4】本発明の他の実施例を示す側面図
【図5】図4に示す実施例の正面図
【図6】本発明の他の実施例を示す側面図
【図7】本発明の他の実施例を示す側面図
【図8】本発明の他の実施例を示す正面図
【図9】本発明の他の実施例を示す正面図
【図10】図9に示す実施例の側面図
【図11】本発明の他の実施例を示す正面図
【図12】高周波電流導通路によって鋼板に及ぼされる
磁気圧力を算定するためのシュミレ−ションにおける解
析モデルを示す説明図
磁気圧力を算定するためのシュミレ−ションにおける解
析モデルを示す説明図
【図13】図12の解析において、最大磁気圧力の1サ
イクルの解析例を示すグラフ
イクルの解析例を示すグラフ
【図14】図12の解析において、鋼板がセンタ位置に
ある場合の磁気圧力の分布を示すグラフ
ある場合の磁気圧力の分布を示すグラフ
【図15】図12の解析において、鋼板がセンタ位置よ
り5mmずれた場合の磁気圧力の分布を示すグラフ
り5mmずれた場合の磁気圧力の分布を示すグラフ
【図16】図12の解析モデルにおいて、鋼板がセンタ
位置より10mmずれた場合の磁気圧力の分布を示すグ
ラフ
位置より10mmずれた場合の磁気圧力の分布を示すグ
ラフ
【図17】従来の溶融めっきおよび目付方法を示す説明
図
図
1、1a、1b…高周波電流導通路、4…溶融めっき
浴、11…屈曲部、12…部分、S…鋼板
浴、11…屈曲部、12…部分、S…鋼板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢田 明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−1360(JP,A) 特開 平4−228528(JP,A) 特開 平2−254147(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】 溶融めっき浴の浴面上方において、溶融
めっき浴から引き出される鋼板の前面側および後面側
に、鋼板面に平行な高周波電流導通路を鋼板に近接して
配置し、各高周波電流導通路に周波数3kHz以上で且
つ鋼板を磁気的に飽和させ得る大きさの高周波電流を通
電して鋼板に逆位相の高周波電流を誘導させ、この誘導
電流と前記各電流導通路の高周波電流との相互作用によ
り鋼板面に働く磁気圧力を発生させ、鋼板にその両面側
から作用する前記磁気圧力により、鋼板の幅方向での板
反りと振動を防止しつつ鋼板に付着した溶融金属をワイ
ピングし、鋼板のめっき目付を行うことを特徴とする溶
融めっき鋼板の目付方法。 - 【請求項2】 溶融めっき浴から引き出される鋼板の前
面側および後面側に、鋼板を挟んで略対向するようにし
て鋼板面に平行な高周波電流導通路を鋼板に近接して配
置し、該高周波電流導通路に周波数3kHz以上で且つ
鋼板を磁気的に飽和させ得る大きさの同位相の高周波電
流を通電することを特徴とする請求項1に記載の溶融め
っき鋼板の目付方法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3180418A JP2601067B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 溶融めっき鋼板の目付方法 |
CA002072200A CA2072200C (en) | 1991-06-25 | 1992-06-24 | Method for controlling coating weight on a hot-dipping steel strip |
CA002072210A CA2072210A1 (en) | 1991-06-25 | 1992-06-24 | Method for continuously moving a steel strip |
KR1019920011048A KR950000007B1 (ko) | 1991-06-25 | 1992-06-24 | 용융도금의 강대상에 도포중량을 제어하기 위한 방법 |
DE69201466T DE69201466T2 (de) | 1991-06-25 | 1992-06-25 | Methode zum Kontrollieren des Beschichtungsgewichts eines heissmetallisierten Stahlbandes. |
EP92110677A EP0525387B1 (en) | 1991-06-25 | 1992-06-25 | Method for controlling the coating weight on a hot-dip coated steel strip |
US08/150,759 US5384166A (en) | 1991-06-25 | 1993-11-10 | Method for controlling coating weight on a hot-dipped steel strip |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3180418A JP2601067B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 溶融めっき鋼板の目付方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH051359A JPH051359A (ja) | 1993-01-08 |
JP2601067B2 true JP2601067B2 (ja) | 1997-04-16 |
Family
ID=16082915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3180418A Expired - Fee Related JP2601067B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 溶融めっき鋼板の目付方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2601067B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1691088A1 (en) | 2005-02-09 | 2006-08-16 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | Propeller shaft apparatus |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5728274A (en) * | 1996-08-13 | 1998-03-17 | Hoshizaki Denki Kabushiki Kaisha | Production system of electrolyzed water |
JP2004027315A (ja) * | 2002-06-27 | 2004-01-29 | Jfe Steel Kk | 溶融金属めっき鋼板の製造方法および製造装置 |
JP4661172B2 (ja) * | 2004-11-09 | 2011-03-30 | Jfeスチール株式会社 | 連続溶融金属めっきの付着量制御方法および付着量制御装置 |
SE528663C2 (sv) * | 2005-06-03 | 2007-01-16 | Abb Ab | En anordning och ett förfarande för att belägga ett långsträckt metalliskt element med ett skikt av metall |
SE529060C2 (sv) * | 2005-06-30 | 2007-04-24 | Abb Ab | Anordning samt förfarande för tjockleksstyrning |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6181808A (ja) * | 1984-09-09 | 1986-04-25 | Kayaba Ind Co Ltd | 車高調整方法 |
-
1991
- 1991-06-25 JP JP3180418A patent/JP2601067B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1691088A1 (en) | 2005-02-09 | 2006-08-16 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | Propeller shaft apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH051359A (ja) | 1993-01-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2601067B2 (ja) | 溶融めっき鋼板の目付方法 | |
CA2072200C (en) | Method for controlling coating weight on a hot-dipping steel strip | |
JP2556220B2 (ja) | 溶融めっき鋼板の目付方法 | |
KR950000007B1 (ko) | 용융도금의 강대상에 도포중량을 제어하기 위한 방법 | |
EP2167697B1 (en) | Method and device for controlling the thickness of coating of a flat metal product | |
JP2601068B2 (ja) | 溶融めっき鋼板の目付方法 | |
CN102159745A (zh) | 用于在金属浸镀池出口处干燥液体镀覆金属的方法和装置 | |
JPH06179956A (ja) | 溶融めっき鋼板の目付方法および装置 | |
JP2556217B2 (ja) | 連続通板する鋼板の振動および板反り防止方法 | |
JPH06179957A (ja) | 溶融めっき鋼板の目付方法および装置 | |
JP4547818B2 (ja) | 溶融めっき鋼板のめっき付着量制御方法 | |
JPH1060614A (ja) | 電磁力を利用しためっき付着量調整方法及び装置 | |
EP2165000B1 (en) | Method and device for controlling the thickness of a coating on a flat metal product | |
JP2619474B2 (ja) | 高速薄目付溶融メッキ法 | |
JP2570924B2 (ja) | 連続通板する鋼板の振動および板反り防止方法 | |
JPH02254147A (ja) | 溶融金属めっき鋼板の目付量制御方法 | |
JP2712335B2 (ja) | 溶融めっきのオーバーコート防止方法及び装置 | |
EP0521385A1 (en) | Method for damping vibration of a continuously moved steel strip | |
JPH09143652A (ja) | 溶融金属めっきラインにおける金属ストリップの振動防止方法およびその装置 | |
JPH08333661A (ja) | 溶融金属めっき鋼板の製造装置及び方法 | |
JPH01136954A (ja) | 薄目付溶融めっき装置 | |
JP2837037B2 (ja) | 溶融金属めっき装置 | |
JPH06240434A (ja) | 溶融金属めっき鋼板のエッジオ−バ−コ−ト防止方法 | |
JP4487603B2 (ja) | 連続溶融金属メッキ方法及び装置 | |
JP2005256055A (ja) | 連続溶融金属メッキ方法及び装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |