JP2560654B2 - 信号処理回路 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン受信機に
係り、特にVTR等によって生じるNTSC方式の仕様
を満足しない非標準信号に対して最適な信号処理を施す
のに必要な信号処理回路に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のテレビジョン受信機では、色信号
(C)が輝度信号(Y)に周波数多重されていることに
起因するクロスカラー,ドット妨害、また、インターレ
ース走査に起因するラインフリッカ,垂直解像度の低下
などが生じることが知られている。近年、日経エレクト
ロニクス,1985年7月1日号,第195頁から第2
18頁,テレビジョン学会誌1982年第36巻,第1
0号第76頁から第84頁において論じられているよう
に、これらの画質劣化要因を除き高画質化を図るため
に、半導体メモリやディジタル信号処理技術を用い、画
像の時間方向の相関性を利用したフレームくし形フィル
タによるY/C分離,フィールド間内挿による走査線の
倍密化,順次走査変換といった時空間処理技術の導入が
考えられている。しかし、これらの高画質化手段は、周
知のように静止画像について効果を発揮するが、動画像
については妨害信号を発生することとなる。そこで、フ
レーム間の差信号から画像の動きを検出し、静止画像に
ついては、フレームくし形フィルタ,フィールド間補間
といった時空間処理を施し、動画像については時間方向
の処理をやめてフィールド内の空間処理に切り換えると
いった、いわゆる動き適応形の処理を導入し、時空間処
理の実用性を高め、高画質化を実現させるものが知られ
ている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、色副
搬送波周波数fsc,水平走査周波数fH,垂直走査周波
数fVが定められた周波関係に正確に管理されたテレビ
ジョン信号(以下、標準信号と呼ぶ)について効果が期
待できるが、家庭用VTRやパーソナルコンピュータ等
のように色副搬送波周波数fsc,水平走査周波数fH,
垂直走査周波数fVが定められた周波数関係にないテレ
ビジョン信号(以下、非標準信号と呼ぶ)についてその
効果を期待できないという問題があった。 【0004】例えば、NTSC方式を例にとると、色副
搬送波周波数fscと水平走査周波数fHとの間には、 【0005】 【数1】 の関係が、水平走査周波数fHと垂直走査周波数fVとの
間には、 【0006】 【数2】 なる関係が定められており、輝度信号と色信号との間に
周波数インターリーブの関係が成り立つ。これは、色副
搬送波の位相が1フレーム期間離れた信号間で逆相にな
ることを示す。このことを利用して、フレーム間の和か
ら輝度信号,差から色信号というようにフレームくし形
が実現できる。 【0007】しかし、周波数fsc,fH,fVが前記〔数
1〕,〔数2〕を満足しない非標準信号では、周波数イ
ンターリーブの関係が成立しないため、輝度信号と色信
号の分離が正確にできなく静止画と判定された場合の画
質劣化が顕著に表われることになる。このように、従来
技術においては、標準/非標準の信号の性質についてま
で考慮されておらず、非標準信号に対して適切な処理を
施すことが困難であった。 【0008】本発明の目的は、非標準信号に対して妨害
の少ない信号処理を達成するための非標準信号の検出回
路を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では入力するテレビジョン信号から同期信号
を分離し、分離した同期信号から水平走査周期のn倍の
n×TH周期パルス(THは入力信号の水平走査周期を示
す。)を発生させる手段と前記テレビジョン信号中に含
まれるカラーバースト信号に位相同期し、色副搬送波周
波数fscのm倍の周波数のクロックを発生させるAPC
(Auto Phase Control)回路と、 と、この分周器の出力パルスと前記n×TH周期パルス
とを入力とする比較器と、この比較器出力を積分する積
分器を備え積分器の出力により、非標準信号の検出をす
る。 【0010】 【作用】 分周し、入力信号の色副搬送波周波数を表わす基準信号
(以下、搬送波基準信号と呼ぶ)を発生する。比較器
は、この分周器の発生する搬送波基準信号と入力信号の
同期信号をもとにその同期信号の周波数を示すn×TH
周期の基準信号(以下、同期基準信号と呼ぶ。)との周
期を比較する。基準信号であれば〔数1〕,〔数2〕を
満足するので、この2つの基準信号の周期が一致し、非
標準信号であれば、不一致となる。積分器は、比較結果
を累積させることによって、状態が定常的なものかどう
かを判別する。したがって、この積分結果から安定した
非標準信号の検出がおこなえる。 【0011】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。また、以下の全ての説明においては、NTSC方式
を例として説明を行なう。101は入力端子、103は
APC回路、105は分周器、107は同期分離回路、
110は同期基準発生器、112は比較器、113は積
分器である。 【0012】入力端子101より入力するテレビジョン
信号は、APC回路103,同期分離回路107の入力
となる。APC回路103は、前記テレビジョン信号中
に含まれるカラーバースト信号を抽出し、これに位相同
期したクロック104を再生,出力する位相同期ループ
である。このAPC回路で再生したクロック(以下、A
PCクロックと呼ぶ)104は、色副搬送波周波数fsc
のm倍の周波数に選定する。 【0013】同期分離回路107は、入力するテレビジ
ョン信号から同期信号を分離した後、水平同期信号10
8と垂直同期信号109に分けて同期基準発生器110
へ供給する。この同期基準発生器110は、この水平,
垂直の同期信号108,109の両方もしくは一方をも
とに、入力するテレビジョン信号の同期信号周波数の基
準となる同期基準信号111を発生させる。この同期基
準信号111は、分周器105、比較器112の一方の
入力となる。分周器105は、この同期基準信号111
で初期化され、APCクロック104で計数を開始す
る。この時、分周 発生するようにし、これを入力信号の色副搬送波周波数
を表わす搬送波基準信号106として比較器112の他
方の入力へ与える。比較器112は、同期基準信号11
1で分周器を初期化した、次の周期で発生する同期基準
信号111と搬送波基準信号のパルスの位相関係から標
準/非標準の判定を行なう。すなわち、標準信号であれ
ば前記〔数1〕,〔数2〕が満足されるので、比較器1
12に入力する2つの基準信号の位相が一致し、非標準
信号であれば、パルスの位相がずれることになるので、
パルス位相の一致,不一致による周期の比較が可能とな
る。この比較結果は、積分器113の入力となり、外乱
などにより同期が乱れた場合などに検出動作が不安定に
ならないように、比較結果を例えばシーケンシカルフィ
ルタで一定期間積分する。これによって、検出結果の安
定化が図れこの積分器113の出力114が非標準検出
信号114となる。 【0014】本実施例によると、色副搬送波周波数と水
平、垂直走査周波数が所定の関係にあるか、否かの判別
が可能となり、非標準信号の検出ができる。 【0015】次に、前記同期基準発生器110の一実施
例を図2により説明する。 【0016】201はAFC回路、203は分周器であ
る。 【0017】AFC回路201は、前記同期分離回路1
07で抽出した水平同期信号108に位相同期したクロ
ックを発生させるフィードバックループである。このA
FC回路201のVCO(電圧制御発振器)の中心周波
数を例えば色副搬送波周波数 テレビジョン信号の水平走査周波数と一致する。したが
って、分周器203はこ によって、先の実施例における同期基準信号111を発
生できることになる。 【0018】次に、図3に前記同期基準発生器110の
第2の実施例を示す。301はモノマルチバイブレータ
である。モノマルチバイブレータ301は、同期分離さ
れた垂直同期信号109を入力として、同じ周期の信号
を出力するものである。したがって、先の実施例におけ
る同期基準信号111をフィールド周期すなわちn=2
62.5に選定する場合には、本実施例のように同期基
準発生器110を簡単にすることができる。また、n=
1に選定する場合には、前記モノマルチバイブレータの
入力として水平同期信号108を用いることによって、
同様に同期基準信号111を簡単に作ることができる。 【0019】次に、図4に前記同期基準発生器110の
第3の実施例を示す。401はAFC回路、403はエ
ッジ抽出回路、404はゲート回路である。本実施例
は、同期基準信号111の周期を、フレーム周期、すな
わちn=525に選択する場合の一実施例である。同期
分離された水平同期信号108は、AFC回路201の
入力となり、その出力にはこれに位相同期した例えば図
13(p)に示すような、水平同期パルス402を発生
する。また、垂直同期信号109は、モノマルチバイブ
レータ301で波形成形され、例えば図13(n)に示
すような垂直走査周期のパルスを出力する。この垂直走
査周期のパルスは、エッジ抽出回路403でこのパルス
の立下りエッジを抽出し、例えば図13(o)のような
抽出パルスを発生し、ゲート回路404へ与えられ、前
記水平同期パルス402でゲートされる。水平同期信号
と垂直同期信号は、インターレースの関係から、奇数フ
ィールドと偶数フィールドで位相が1/2水平走査周期
ずれる。したがってゲート回路404の出力では、例え
ば図13(q)のように位相のずれているフィールドの
垂直同期のエッジ信号がゲートされ、フレーム周期のパ
ルスが得られる。 【0020】次に分周器105、比較器112、積分器
113の詳細を示す一実施例を図5に示す。501はカ
ウンタ、502はシフトレジスタ、503,510はリ
セットセット(RS)フィリップフロップ(以下RS−
FFと略記する。)504,505はNOT回路、50
6,507はAND回路、508はアップダウン(up
/down)カウンタ、509はNOR回路、511は
エッジ抽出回路であり、カウンタ501、シフトレジス
タ502、RS−FF503、NOT回路504が分周
器105を、NOT回路505、AND回路506,5
07が比較器112を、アップダウン(up/dow
n)カウンタ508、NOR回路509、RS−FF5
10が積分器、113を構成する。 【0021】図5の動作を図11を用いて説明する。
(a)は色副搬送波周波数のm倍の周波数のAPCクロ
ック、(b)はカウンタ501のキャリー出力、(c)
はシフトレジスタ502のQ0の出力、(d)はシフト
レジスタ502のQ3の出力、(e)はRS−FF50
3の出力、(f)はNOT回路505の出力、(g)〜
(h)は前記同期基準発生器110の出力パルス111
の各々一例を示す図である。 【0022】同期基準発生器110から出力されるn×
TH周期の同期基準信号111は、エッジ抽出回路51
1に入力する。エッジ抽出回路511は、例えば図12
に示すようにAPCクロック(a)で入力する同期基準
信号(j)をラッチし、ラッチした信号(k)を再びラ
ッチし、(k)に対して1クロック遅延して反転した信
号(l)を作り、(k)と(l)の論理積を求めること
によって、同期基準信号の立上りエッジをAPCクロッ
クに同期した1クロック幅のパルス(m)として抽出す
るものである。 【0023】このエッジ抽出回路511の出力は、NO
T回路504を介してカウンタ501のプリセット端子
へ与えられるとともに、AND回路506,507の各
々の一方の入力となる。カウンタ501は、APCクロ
ック104で動作し、APCクロックに同期し、エッジ
抽出された同期基準信号512が入力された時点から のキャリー信号513は、APCクロック104で動作
するシフトレジスタ502の入力となり、例えば図11
(b)に示すようなキャリー信号が入力された後、Q0
出力には図11(c)、Q3出力には図11(d)のタ
イミングでキャリー信号が出力され、RS−FF503
のセットパルス、リセットパルスとなる。よって、RS
−FF503は、図11(e)のような3クロックのパ
ルス幅をもつ搬送波基準信号106を発生する。前記カ
ウンタ501は、所定の計数値に対して2クロック早く
キャリー信号を発生するように設定しているので、この
3クロックのパルス幅の中心が、標準信号の場合に前記
同期信号512が到来する位置となる。この搬送波基準
信号106は、第1のAND回路507のもう一方の入
力、およびNOT回路505を介して第2のAND回路
506のもう一方の入力となる。よって、第2のAND
回路506に入力する前記搬送波基準信号106は、図
11(f)のようになる。よって、第1,第2のAND
回路506,507とNOT回路505から構成する比
較器112は、例えば前記同期基準信号512が、図1
1(g)のような時刻に到来した場合には第1のAND
回路507から出力が、図11(h)や(i)に示すよ
うな時刻に到来した場合には第2のAND回路506か
ら出力が発生し、前記搬送波基準信号106の3クロッ
クのパルス幅の範囲に前記同期基準信号512がある場
合に基準信号、ない場合に非標準信号と判別できる。ま
た、本実施例の比較器112によると、前記同期基準信
号512の到達位置に定常的なずれをもつような、周波
数誤差をもった非標準信号や毎回到達位置が異なるよう
なジッタをもった非標準信号も同様に検出できる。 【0024】本実施例では、前記カウンタ501の計数
値を所定値に対して2クロック早くキャリー信号を発生
するように設定し、キャリー信号があと2クロック遅れ
た時刻が所定の計数値と等しいパルス位置となるように
して、前記搬送波基準信号106に±1クロックの判定
余裕をもたせている。これは、到来する同期基準信号1
11と搬送波基準信号106とが標準信号の関係にあっ
ても、APCクロック104と同期基準信号111との
位相関係が定まらないために同期基準信号111をAP
Cクロック104で処理する際に±1クロックのクロッ
クジッタが生じるので、これによる誤判別を防ぐためで
ある。また、この搬送波基準信号106に、±1クロッ
ク以上の余裕をもたせることによって、弱電界での雑音
等の影響に対する誤動作を防ぐことができる。この標準
信号に対する判定余裕すなわち前記搬送波基準信号10
6のパルス幅は、信号処理系の精度に応じて適宜選択で
きる。 【0025】前記第1および第2のAND回路506,
507の出力は、積分器113を構成するup/dow
nカウンタ508に供給され、標準信号検出出力となる
第1のAND回路507の出力によって、up/dow
nカウンタ508は1ビット上にカウントし、非標準信
号検出出力となる第2のAND回路506の出力によっ
て1ビット下にカウントする。このup/downカウ
ンタ508は、計数値が2Nまたは0に達したとき、キ
ャリー信号(計数値=2N)またはボロー信号(計数値
=0)を発生した後、計数値がNに初期化される。この
キャリー信号およびボロー信号は、前記第1,第2のA
ND回路506,507のいずれか一方の出力の発生確
率が高くなった時に発生するので、これによって検出結
果の定常化が図れる。よって、このキャリー信号の発生
によってRS−FF510をセットすることでその検出
出力114は、入力信号が標準信号であることを示し、
また、ボロー信号によってRS−FF510をリセット
することで検出出力114は、入力信号が非標準信号で
あることを示す。 【0026】したがって、本実施例によると標準/非標
準信号の検出を容易に、かつ安定に実現できる。 【0027】また、本実施例にては、積分器113をu
p/downカウンタで構成したが、これは双方向シフ
トレジスタによっても構成できることは明らかである。 【0028】次に、分周器105、比較器112、積分
器113の詳細を示す第2の実施例を図6を用いて説明
する。 【0029】601,609はRS−FF、602,6
07はOR回路、603はAND回路、604はNOT
回路、605,608はN段のカウンタ、606はM段
のカウンタであり、分周器105はカウンタ501、シ
フトレジスタ502、RS−FF503,601、NO
T回路504,604、OR回路602、AND回路6
03で、積分器113は、N段のカウンタ605,60
8、M段のカウンタ606、OR回路607、RS−F
F609で構成する。比較器112は先の実施例と同様
である。 【0030】本実施例の基本的な動作は先の実施例と同
様であり、RS−FF503の出力からは、3クロック
のパルス幅をもつ搬送波基準信号106を得ることがで
き、比較器112には、前記同期基準信号512と前記
搬送波基準信号を比較し、標準/非標準の検出パルスを
発生する。 【0031】この比較器出力は、積分器113に与えら
れるとともに、分周器105を構成するRS−FF60
1のセットパルスおよびリセットパルスとなる。このR
S−FF601は比較器112が標準信号と検出した時
セットされ、その出力論理は“1”となりOR回路60
2に与えられる。これによって、前記同期基準信号51
2による前記カウンタ501の初期化を禁止し、所定計
数値に位相の合ったキャリー信号、すなわち前記シフト
レジスタ502のQ1の出力によって初期化を行なうよ
うにし、分周器を自走させ、前記比較器112が非標準
信号と検出した場合には、前記RS−FF601をリセ
ットし、前記同期基準信号512による初期化を行なう
ようにする。これによると、あらかじめ分周器105に
設定した周期で標準と判別した場合には、分周器105
を自走させることによって、その次の比較点で比較周期
が2倍、その周期でも標準と判別した場合には、その次
の比較点で比較周期が3倍と比較周期を可変できる。し
たがって、本実施例によると、特定の周波数成分のジッ
タだけでなく、分周器105に設定した周期の整数倍の
周波数成分のジッタについて全て検出することができ、
検出精度の向上が図れる。 【0032】例えば、分周器105に設定する周期をフ
ィールド周期の1/60secとすると、比較周期が1
フィールド,1フレーム,1.5フレーム,2フレーム
という具合に可変できる。一般に、VTRではシリンダ
の1回転ジッタ(60Hz),VDP,VHDではディ
スタの1回転ジッタ(VDP30Hz,VHD15Hz)
の成分が大きく、各々のシステムでその周波数成分が異
なるが、本実施例では、先に述べたように比較周期を可
変できるのでもっともジッタの大きい周波数での判定を
行なうことが容易にでき、非標準信号の判定をより確実
に行なえる。 【0033】この比較器112の出力は、先の実施例と
同様に積分器113で積分された後非標準検出信号11
4となる。次に本実施例における積分器113の動作に
ついて説明する。前記比較器112を構成する前記第1
のAND回路507の出力は、第1のカウンタ605お
よびOR回路607を介して第2のカウンタ606のク
ロック入力となり、前記第2のAND回路506の出力
は第3のカウンタ608および前記OR回路607を介
して第2のカウンタ606のクロック入力となる。 【0034】この第1,第3のカウンタ605,608
はいずれもNまで計数するとキャリー信号を発生し、計
数値が0になる。また、第2のカウンタ606は、M
(N≦M<2N)まで計数するとキャリー信号を発生
し、計数値が0になる。前記第1,第2のAND回路5
06,507のいずれか一方の発生確率が高くなると、
前記第1または第3のカウンタ605,608が前記第
2のカウンタ606より先にキャリー信号を発生するの
で、本積分器113も先の実施例と同様に検出結果の定
常化が図れ、第1のカウンタ605のキャリー信号と第
2のカウンタ606のキャリー信号をRS−FF609
のセットパルスおよびリセットパルスとして与えること
によって、このRS−FF609の出力に積分された検
出信号114が得られる。 【0035】よって、本実施例によるとジッタに対する
検出精度を向上でき、かつ安定に標準/非標準の検出を
実現できる。 【0036】また、本実施例では、積分器113をN段
のカウンタ605,608とM段のカウンタ606を用
いて構成したが、これらのカウンタのかわりにN段のシ
フトレジスタ、M段のシフトレジスタを用いて構成し、
同様な効果を得られることは明らかである。 【0037】次に、積分器113に関する第3の実施例
を図14を用いて説明する。1401,1402はOR
回路である。本実施例では、図6で示した積分器におけ
る第1,第3のN段のカウンタ605,608、第2の
M段のカウンタ606のいずれか1つがキャリー信号を
出力すると全てのカウンタを初期化し、第1のN段のカ
ウンタ605のキャリー信号でRS−FF609をセッ
ト、第2のM段のカウンタ606または第3のN段のカ
ウンタ608のキャリー信号で前記RS−FF609を
リセットする。 【0038】本実施例による積分器では、例えば前記比
較器112における標準/非標準の判定結果がほぼ等し
いような場合(このような場合、非標準信号の確率が大
きい)、まず第2のM段のカウンタ606がキャリー信
号を発生するので、このキャリー信号で前記RS−FF
609をリセットすることが可能となり、非標準信号に
対する検出感度を先の実施例より高くすることができ
る。 【0039】また、本実施例でも、この第1,第2,第
3のカウンタ605,606,608がシフトレジスタ
であってもよい。 【0040】次に、積分器113に関する第4の実施例
を図15に示す。1501は0から2Lまでの計数値を
もつup/downカウンタ、1502はNOR回路で
ある。 【0041】本実施例では、第3の実施例における積分
結果を、さらにup/downカウンタ1501にて積
分した後、前記RS−FF609へ供給するようにした
ものである。 【0042】本実施例によると、標準/非標準の判定結
果がほぼ等しいような場合の突発的な判定ミスをふせぐ
ことができ、判定結果をより安定にすることができる。
また、本実施例においても、第1,第2,第3のカウン
タ605,606,608がシフトレジスタ、up/d
ownカウンタ1501が双方向シフトレジスタであっ
てもよく、up/downカウンタのかわりにN段のカ
ウンタ2ヶ、M段のカウンタ1ヶの構成による積分器で
あってもよい。 【0043】以上、述べてきた分周器105、積分器1
13と同期基準発生器110等の実施例の組み合わせ
は、任意であってもなんら問題はない。 【0044】また、非標準信号の検出手段についてNT
SC方式を例に説明して来たが、本発明の検出手段によ
ればNTSC方式に限らず、色副搬送波周波数と水平お
よび垂直走査周波数の間に特定の関係を定めてあるテレ
ビジョン信号であれば適用可能なことは明らかである。 【0045】次に本発明の検出回路による信号処理系の
制御手段の一実施例を図7を用いて説明する。 【0046】701,705は遅延線、702,72
0,721はA/D変換器、717はバンドパスフィル
タ、718はACC(Auto Color Control)回路、
719は色復調回路、703は動き検出回路、706は
輝度分離用フレームくし形フィルタ、707は輝度分離
用ラインくし形フィルタ、716はローパスフィルタ、
708,712,726は混合器、709,728,7
42はスイッチ回路、710はフィールド補間フィル
タ、711,732,733はライン補間フィルタ、7
13,736,737は倍速変換回路、714,73
8,739はD/A変換器、723はマルチプレクサ、
724は色分離用フレームくし形フィルタ、725は色
分離用ラインくし形フィルタ、729はデマルチプレク
サである。 【0047】入力端子101より入力されるテレビジョ
ン信号は、遅延線701とバンドパスフィルタ717の
入力となる。遅延線701を通過したテレビジョン信号
は、A/D変換器702でディジタル信号に変換されフ
レームくし形フィルタ706、ラインくし形フィルタ7
07、ローパスフィルタ716に入力され、フレームく
し形フィルタ706では、フレーム間処理による輝度分
離が、ラインくし形フィルタ707ではライン間処理が
行なわれ、各々の出力が混合器708へ与えられる。混
合器708は、動き検出回路703で検出した動き量に
応じて、前記フレームくし形フィルタ706の出力信号
とラインくし形フィルタ707の出力信号の混合比を制
御し、輝度信号を抽出する。この輝度信号はスイッチ回
路709を介してフィールド補間フィルタ710および
ライン補間フィルタ711および倍速変換回路713の
入力となる。この2つの補間フィルタの出力は混合器7
12へ入力され、動き検出回路703より出力される制
御信号704によって、混合比が制御され、補間信号7
44が作られる。倍速変換回路713は、並列に同位相
で入力する現信号743と補間信号744を1/2に時
間圧縮し、時系列の順次走査信号とする。 【0048】一方、バンドパスフィルタ717に入力さ
れたテレビジョン信号は、色信号が多重されている帯域
の信号を通過させ、ACC回路718を介して色復調回
路719で色復調を行い、復調された色差信号R−Y,
B−Yは、各々A/D変換器720,721へ与えられ
ディジタル信号に変換される。ディジタル変換された色
差信号R−Y,B−Yはマルチプレクサ723で画素単
位で時分割多重され、フレームくし形フィルタ724と
ラインくし形フィルタ725に与えられ、フレーム間処
理による輝度成分除去とライン間処理による輝度成分除
去の処理が行なわれ、混合器726で前記制御信号70
4で混合比が制御され、色信号が抽出される。この抽出
された色信号はスイッチ回路728を介し、デマルチプ
レクサ729で時分割多重された色差信号R−Y,B−
Yを分離し、各々ライン補間フィルタ732,735で
補間信号732,734が作られ、倍速変換回路73
6,737で輝度信号と同様に処理され、倍密度順次走
査信号となる。 【0049】以上の処理は、従来、標準信号に適用して
いた処理であり、非標準信号については適さないことは
すでに述べた通りである。そこで、本発明の非標準信号
検出回路において、非標準信号を検出した場合には、検
出信号114によって、スイッチ回路709は、ローパ
スフィルタ716の出力を、補間フィルタへ、スイッチ
回路728はマルチプレクサ723の出力をデマルチプ
レクサ729へ供給するように制御し、いわゆる周波数
分離によるY/C分離になり換える。また、この際同時
にスイッチ回路742をも制御する。このスイッチ回路
742は、AFC回路から供給されるクロック(以下、
AFCクロックと呼ぶ)262、とAPCクロック10
4とを入力とし、その出力は信号処理系のA/D変換器
からD/A変換器までのディジタル処理回路のシステム
クロックとして、信号処理系へ与えられる。この際、A
FCクロック262と、APCクロック104の周波数
は同一周波数を選定する。そして、非標準検出信号11
4によって、標準信号の場合は周波数安定度の高いAP
Cクロック104を非標準信号の場合はAFCクロック
262をシステムクロックとして供給するように制御す
る。 【0050】一般にフレームくし形に用いるフレーム遅
延線は、1フレーム分の画素数のメモリで構成されてい
る。例えば、A/D変換の標本化周波数を色副搬送波周
波数 準信号の場合では、APCクロック,AFCクロックい
ずれの場合でも、フレーム遅延線の入出力間の画面位置
が同じで、色副搬送波の位相が逆相の関係が保たれる。
しかし、非標準信号の場合にAPCクロックでフレーム
メモリを駆動すると色副搬送波の位相が逆相の関係は保
てるが、フレーム遅延線の入出力間の画面位置がずれる
ことになり、動き検出ができない。また、AFCクロッ
クで動作させた場合には、この逆でクレーム遅延線の入
出力間の画面位置は一致するが、色副搬送波の位相が逆
相という関係が成立しないのでフレームくし形の処理が
できない。 【0051】以上のことから、本実施例によると、入力
信号が非標準信号の際、非標準検出信号114によって
システムクロックをAFCクロックとすることで、動き
検出回路の誤動作を防ぐことができ、適応形の走査線補
間を実現できる。 【0052】次に、本発明の検出回路による信号処理系
の制御手段の第2の実施例を図8を用いて説明する。 【0053】801はラインくし形フィルタ、802,
803はスイッチ回路である。 【0054】入力信号が標準信号である場合には、スイ
ッチ回路802,803は各々入力端子101側を選択
し、スイッチ回路709,728は、各々前記混合器7
08,726の出力側を選択し、スイッチ回路742は
APCクロック104を選択するように非標準検出信号
114によって制御し、先の実施例と同様な信号処理を
行なう。 【0055】また、入力が非標準信号である場合には、
非標準検出信号114によって、スイッチ回路802が
ラインくし形フィルタ801により分離した輝度信号
を、スイッチ回路803がラインくし形フィルタ801
により分離した色信号を、スイッチ回路709がA/D
変換器出力を、スイッチ回路728がマルチプレクサ出
力を、スイッチ回路742がAFCクロック262を選
択するよう制御する。本実施例によれば、先の実施例と
同様に動き適応形の走査線補間を実現できるとともにラ
インくし形フィルタ801によってY/C分離が行なえ
るのでクロスカラー,ドット妨害の軽減もできる。な
お、このラインくし形フィルタ801は、アナログ回路
で構成しても、常にAPCクロックで駆動するディジタ
ル回路で構成してもかまわない。 【0056】次に、本発明の検出回路による信号処理系
の制御手段の第3の実施例を図9を用いて説明する。 【0057】901はA/D変換器、902はバンドパ
スフィルタ、903はACC回路、904は色復調回路
である。本実施例では、システムクロックは常にAPC
クロックである。非標準検出信号114は、動き検出回
路703を制御し、標準信号の場合には、動き検出回路
703の検出結果に応じて混合器708,712,72
6を制御するようにし、非標準信号の場合には、動き検
出回路703の検出結果にかかわらず、強制的に、フレ
ームくし形,フィールド補間といった時間方向の処理に
対する混合比を0,ラインくし形,ライン補間といった
空間内の処理に対する混合比を1となるようにする。 【0058】よって、本実施例では、時間方向の処理に
よる妨害が抑圧でき、さらにシステムクロックとして常
にAPCクロックを用いることができるので、バンドパ
スフィルタ902、ACC回路903、色復調回路90
4をディジタル処理することができ、信号処理全体のデ
ィジタル化が図れる。 【0059】次に本発明の検出回路による信号処理系の
制御手段の第4の実施例を図10を用いて説明する。 【0060】1001はA/D変換器、1002は動き
検出回路、1003はフレームくし形フィルタ、100
4はラインくし形フィルタ、1006,1007は混合
器、1008はACC回路、1009は色復調回路、1
010は遅延線、である。 【0061】本実施例では、先の実施例における動き適
応形Y/C分離回路を一つにした構成のもので、システ
ムクロックは常にAPCクロックで、非標準検出信号1
14は動き検出回路1002を制御する。フレームくし
形フィルタ1003は、例えばフレーム遅延線を共用し
てフレーム間の和から輝度信号、差から色信号を分離
し、ラインくし形フィルタ1004は、ライン遅延線を
共用して例えばライン間の和から輝度信号、差から色信
号を分離する。分離された輝度信号と色信号は各々混合
器1006,1007で動き検出回路1002から出力
される制御信号1005によって決まる混合比で混合さ
れて出力される。このようにして分離された輝度信号
は、先の実施例と同様に動き適応形の走査補間処理が行
なわれ、色信号はACC回路1008を介して色復調回
路1009で色復調された後、先の実施例と同様に空間
内の走査線補間処理が行なわれる。 【0062】非標準検出信号114は、先の実施例と同
様に動き検出回路1002を制御するので、本実施例に
おいても時間方向の妨害の抑圧ができ、信号処理系の全
ディジタル化が可能である。 【0063】また、本実施例において、非標準信号入力
時AFCクロックに切換え、走査線補間の動き適応処理
を実現するには、周波数分離によるY/C分離、例え
ば、ローパスフィルタで輝度信号,バンドパスフィルタ
で色信号を抽出する回路を設け、スイッチ回路でこれを
切り換えることによって可能なことは、先の実施例から
容易に類推できる。 【0064】 【発明の効果】本発明によれば、色副搬送波周波数と水
平、垂直走査周波数との間に所定の関係をもたない非標
準信号を、容易にかつ正しく検出することができるの
で、非標準信号に対して最適な信号処理が行なえる。
係り、特にVTR等によって生じるNTSC方式の仕様
を満足しない非標準信号に対して最適な信号処理を施す
のに必要な信号処理回路に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のテレビジョン受信機では、色信号
(C)が輝度信号(Y)に周波数多重されていることに
起因するクロスカラー,ドット妨害、また、インターレ
ース走査に起因するラインフリッカ,垂直解像度の低下
などが生じることが知られている。近年、日経エレクト
ロニクス,1985年7月1日号,第195頁から第2
18頁,テレビジョン学会誌1982年第36巻,第1
0号第76頁から第84頁において論じられているよう
に、これらの画質劣化要因を除き高画質化を図るため
に、半導体メモリやディジタル信号処理技術を用い、画
像の時間方向の相関性を利用したフレームくし形フィル
タによるY/C分離,フィールド間内挿による走査線の
倍密化,順次走査変換といった時空間処理技術の導入が
考えられている。しかし、これらの高画質化手段は、周
知のように静止画像について効果を発揮するが、動画像
については妨害信号を発生することとなる。そこで、フ
レーム間の差信号から画像の動きを検出し、静止画像に
ついては、フレームくし形フィルタ,フィールド間補間
といった時空間処理を施し、動画像については時間方向
の処理をやめてフィールド内の空間処理に切り換えると
いった、いわゆる動き適応形の処理を導入し、時空間処
理の実用性を高め、高画質化を実現させるものが知られ
ている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、色副
搬送波周波数fsc,水平走査周波数fH,垂直走査周波
数fVが定められた周波関係に正確に管理されたテレビ
ジョン信号(以下、標準信号と呼ぶ)について効果が期
待できるが、家庭用VTRやパーソナルコンピュータ等
のように色副搬送波周波数fsc,水平走査周波数fH,
垂直走査周波数fVが定められた周波数関係にないテレ
ビジョン信号(以下、非標準信号と呼ぶ)についてその
効果を期待できないという問題があった。 【0004】例えば、NTSC方式を例にとると、色副
搬送波周波数fscと水平走査周波数fHとの間には、 【0005】 【数1】 の関係が、水平走査周波数fHと垂直走査周波数fVとの
間には、 【0006】 【数2】 なる関係が定められており、輝度信号と色信号との間に
周波数インターリーブの関係が成り立つ。これは、色副
搬送波の位相が1フレーム期間離れた信号間で逆相にな
ることを示す。このことを利用して、フレーム間の和か
ら輝度信号,差から色信号というようにフレームくし形
が実現できる。 【0007】しかし、周波数fsc,fH,fVが前記〔数
1〕,〔数2〕を満足しない非標準信号では、周波数イ
ンターリーブの関係が成立しないため、輝度信号と色信
号の分離が正確にできなく静止画と判定された場合の画
質劣化が顕著に表われることになる。このように、従来
技術においては、標準/非標準の信号の性質についてま
で考慮されておらず、非標準信号に対して適切な処理を
施すことが困難であった。 【0008】本発明の目的は、非標準信号に対して妨害
の少ない信号処理を達成するための非標準信号の検出回
路を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では入力するテレビジョン信号から同期信号
を分離し、分離した同期信号から水平走査周期のn倍の
n×TH周期パルス(THは入力信号の水平走査周期を示
す。)を発生させる手段と前記テレビジョン信号中に含
まれるカラーバースト信号に位相同期し、色副搬送波周
波数fscのm倍の周波数のクロックを発生させるAPC
(Auto Phase Control)回路と、 と、この分周器の出力パルスと前記n×TH周期パルス
とを入力とする比較器と、この比較器出力を積分する積
分器を備え積分器の出力により、非標準信号の検出をす
る。 【0010】 【作用】 分周し、入力信号の色副搬送波周波数を表わす基準信号
(以下、搬送波基準信号と呼ぶ)を発生する。比較器
は、この分周器の発生する搬送波基準信号と入力信号の
同期信号をもとにその同期信号の周波数を示すn×TH
周期の基準信号(以下、同期基準信号と呼ぶ。)との周
期を比較する。基準信号であれば〔数1〕,〔数2〕を
満足するので、この2つの基準信号の周期が一致し、非
標準信号であれば、不一致となる。積分器は、比較結果
を累積させることによって、状態が定常的なものかどう
かを判別する。したがって、この積分結果から安定した
非標準信号の検出がおこなえる。 【0011】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。また、以下の全ての説明においては、NTSC方式
を例として説明を行なう。101は入力端子、103は
APC回路、105は分周器、107は同期分離回路、
110は同期基準発生器、112は比較器、113は積
分器である。 【0012】入力端子101より入力するテレビジョン
信号は、APC回路103,同期分離回路107の入力
となる。APC回路103は、前記テレビジョン信号中
に含まれるカラーバースト信号を抽出し、これに位相同
期したクロック104を再生,出力する位相同期ループ
である。このAPC回路で再生したクロック(以下、A
PCクロックと呼ぶ)104は、色副搬送波周波数fsc
のm倍の周波数に選定する。 【0013】同期分離回路107は、入力するテレビジ
ョン信号から同期信号を分離した後、水平同期信号10
8と垂直同期信号109に分けて同期基準発生器110
へ供給する。この同期基準発生器110は、この水平,
垂直の同期信号108,109の両方もしくは一方をも
とに、入力するテレビジョン信号の同期信号周波数の基
準となる同期基準信号111を発生させる。この同期基
準信号111は、分周器105、比較器112の一方の
入力となる。分周器105は、この同期基準信号111
で初期化され、APCクロック104で計数を開始す
る。この時、分周 発生するようにし、これを入力信号の色副搬送波周波数
を表わす搬送波基準信号106として比較器112の他
方の入力へ与える。比較器112は、同期基準信号11
1で分周器を初期化した、次の周期で発生する同期基準
信号111と搬送波基準信号のパルスの位相関係から標
準/非標準の判定を行なう。すなわち、標準信号であれ
ば前記〔数1〕,〔数2〕が満足されるので、比較器1
12に入力する2つの基準信号の位相が一致し、非標準
信号であれば、パルスの位相がずれることになるので、
パルス位相の一致,不一致による周期の比較が可能とな
る。この比較結果は、積分器113の入力となり、外乱
などにより同期が乱れた場合などに検出動作が不安定に
ならないように、比較結果を例えばシーケンシカルフィ
ルタで一定期間積分する。これによって、検出結果の安
定化が図れこの積分器113の出力114が非標準検出
信号114となる。 【0014】本実施例によると、色副搬送波周波数と水
平、垂直走査周波数が所定の関係にあるか、否かの判別
が可能となり、非標準信号の検出ができる。 【0015】次に、前記同期基準発生器110の一実施
例を図2により説明する。 【0016】201はAFC回路、203は分周器であ
る。 【0017】AFC回路201は、前記同期分離回路1
07で抽出した水平同期信号108に位相同期したクロ
ックを発生させるフィードバックループである。このA
FC回路201のVCO(電圧制御発振器)の中心周波
数を例えば色副搬送波周波数 テレビジョン信号の水平走査周波数と一致する。したが
って、分周器203はこ によって、先の実施例における同期基準信号111を発
生できることになる。 【0018】次に、図3に前記同期基準発生器110の
第2の実施例を示す。301はモノマルチバイブレータ
である。モノマルチバイブレータ301は、同期分離さ
れた垂直同期信号109を入力として、同じ周期の信号
を出力するものである。したがって、先の実施例におけ
る同期基準信号111をフィールド周期すなわちn=2
62.5に選定する場合には、本実施例のように同期基
準発生器110を簡単にすることができる。また、n=
1に選定する場合には、前記モノマルチバイブレータの
入力として水平同期信号108を用いることによって、
同様に同期基準信号111を簡単に作ることができる。 【0019】次に、図4に前記同期基準発生器110の
第3の実施例を示す。401はAFC回路、403はエ
ッジ抽出回路、404はゲート回路である。本実施例
は、同期基準信号111の周期を、フレーム周期、すな
わちn=525に選択する場合の一実施例である。同期
分離された水平同期信号108は、AFC回路201の
入力となり、その出力にはこれに位相同期した例えば図
13(p)に示すような、水平同期パルス402を発生
する。また、垂直同期信号109は、モノマルチバイブ
レータ301で波形成形され、例えば図13(n)に示
すような垂直走査周期のパルスを出力する。この垂直走
査周期のパルスは、エッジ抽出回路403でこのパルス
の立下りエッジを抽出し、例えば図13(o)のような
抽出パルスを発生し、ゲート回路404へ与えられ、前
記水平同期パルス402でゲートされる。水平同期信号
と垂直同期信号は、インターレースの関係から、奇数フ
ィールドと偶数フィールドで位相が1/2水平走査周期
ずれる。したがってゲート回路404の出力では、例え
ば図13(q)のように位相のずれているフィールドの
垂直同期のエッジ信号がゲートされ、フレーム周期のパ
ルスが得られる。 【0020】次に分周器105、比較器112、積分器
113の詳細を示す一実施例を図5に示す。501はカ
ウンタ、502はシフトレジスタ、503,510はリ
セットセット(RS)フィリップフロップ(以下RS−
FFと略記する。)504,505はNOT回路、50
6,507はAND回路、508はアップダウン(up
/down)カウンタ、509はNOR回路、511は
エッジ抽出回路であり、カウンタ501、シフトレジス
タ502、RS−FF503、NOT回路504が分周
器105を、NOT回路505、AND回路506,5
07が比較器112を、アップダウン(up/dow
n)カウンタ508、NOR回路509、RS−FF5
10が積分器、113を構成する。 【0021】図5の動作を図11を用いて説明する。
(a)は色副搬送波周波数のm倍の周波数のAPCクロ
ック、(b)はカウンタ501のキャリー出力、(c)
はシフトレジスタ502のQ0の出力、(d)はシフト
レジスタ502のQ3の出力、(e)はRS−FF50
3の出力、(f)はNOT回路505の出力、(g)〜
(h)は前記同期基準発生器110の出力パルス111
の各々一例を示す図である。 【0022】同期基準発生器110から出力されるn×
TH周期の同期基準信号111は、エッジ抽出回路51
1に入力する。エッジ抽出回路511は、例えば図12
に示すようにAPCクロック(a)で入力する同期基準
信号(j)をラッチし、ラッチした信号(k)を再びラ
ッチし、(k)に対して1クロック遅延して反転した信
号(l)を作り、(k)と(l)の論理積を求めること
によって、同期基準信号の立上りエッジをAPCクロッ
クに同期した1クロック幅のパルス(m)として抽出す
るものである。 【0023】このエッジ抽出回路511の出力は、NO
T回路504を介してカウンタ501のプリセット端子
へ与えられるとともに、AND回路506,507の各
々の一方の入力となる。カウンタ501は、APCクロ
ック104で動作し、APCクロックに同期し、エッジ
抽出された同期基準信号512が入力された時点から のキャリー信号513は、APCクロック104で動作
するシフトレジスタ502の入力となり、例えば図11
(b)に示すようなキャリー信号が入力された後、Q0
出力には図11(c)、Q3出力には図11(d)のタ
イミングでキャリー信号が出力され、RS−FF503
のセットパルス、リセットパルスとなる。よって、RS
−FF503は、図11(e)のような3クロックのパ
ルス幅をもつ搬送波基準信号106を発生する。前記カ
ウンタ501は、所定の計数値に対して2クロック早く
キャリー信号を発生するように設定しているので、この
3クロックのパルス幅の中心が、標準信号の場合に前記
同期信号512が到来する位置となる。この搬送波基準
信号106は、第1のAND回路507のもう一方の入
力、およびNOT回路505を介して第2のAND回路
506のもう一方の入力となる。よって、第2のAND
回路506に入力する前記搬送波基準信号106は、図
11(f)のようになる。よって、第1,第2のAND
回路506,507とNOT回路505から構成する比
較器112は、例えば前記同期基準信号512が、図1
1(g)のような時刻に到来した場合には第1のAND
回路507から出力が、図11(h)や(i)に示すよ
うな時刻に到来した場合には第2のAND回路506か
ら出力が発生し、前記搬送波基準信号106の3クロッ
クのパルス幅の範囲に前記同期基準信号512がある場
合に基準信号、ない場合に非標準信号と判別できる。ま
た、本実施例の比較器112によると、前記同期基準信
号512の到達位置に定常的なずれをもつような、周波
数誤差をもった非標準信号や毎回到達位置が異なるよう
なジッタをもった非標準信号も同様に検出できる。 【0024】本実施例では、前記カウンタ501の計数
値を所定値に対して2クロック早くキャリー信号を発生
するように設定し、キャリー信号があと2クロック遅れ
た時刻が所定の計数値と等しいパルス位置となるように
して、前記搬送波基準信号106に±1クロックの判定
余裕をもたせている。これは、到来する同期基準信号1
11と搬送波基準信号106とが標準信号の関係にあっ
ても、APCクロック104と同期基準信号111との
位相関係が定まらないために同期基準信号111をAP
Cクロック104で処理する際に±1クロックのクロッ
クジッタが生じるので、これによる誤判別を防ぐためで
ある。また、この搬送波基準信号106に、±1クロッ
ク以上の余裕をもたせることによって、弱電界での雑音
等の影響に対する誤動作を防ぐことができる。この標準
信号に対する判定余裕すなわち前記搬送波基準信号10
6のパルス幅は、信号処理系の精度に応じて適宜選択で
きる。 【0025】前記第1および第2のAND回路506,
507の出力は、積分器113を構成するup/dow
nカウンタ508に供給され、標準信号検出出力となる
第1のAND回路507の出力によって、up/dow
nカウンタ508は1ビット上にカウントし、非標準信
号検出出力となる第2のAND回路506の出力によっ
て1ビット下にカウントする。このup/downカウ
ンタ508は、計数値が2Nまたは0に達したとき、キ
ャリー信号(計数値=2N)またはボロー信号(計数値
=0)を発生した後、計数値がNに初期化される。この
キャリー信号およびボロー信号は、前記第1,第2のA
ND回路506,507のいずれか一方の出力の発生確
率が高くなった時に発生するので、これによって検出結
果の定常化が図れる。よって、このキャリー信号の発生
によってRS−FF510をセットすることでその検出
出力114は、入力信号が標準信号であることを示し、
また、ボロー信号によってRS−FF510をリセット
することで検出出力114は、入力信号が非標準信号で
あることを示す。 【0026】したがって、本実施例によると標準/非標
準信号の検出を容易に、かつ安定に実現できる。 【0027】また、本実施例にては、積分器113をu
p/downカウンタで構成したが、これは双方向シフ
トレジスタによっても構成できることは明らかである。 【0028】次に、分周器105、比較器112、積分
器113の詳細を示す第2の実施例を図6を用いて説明
する。 【0029】601,609はRS−FF、602,6
07はOR回路、603はAND回路、604はNOT
回路、605,608はN段のカウンタ、606はM段
のカウンタであり、分周器105はカウンタ501、シ
フトレジスタ502、RS−FF503,601、NO
T回路504,604、OR回路602、AND回路6
03で、積分器113は、N段のカウンタ605,60
8、M段のカウンタ606、OR回路607、RS−F
F609で構成する。比較器112は先の実施例と同様
である。 【0030】本実施例の基本的な動作は先の実施例と同
様であり、RS−FF503の出力からは、3クロック
のパルス幅をもつ搬送波基準信号106を得ることがで
き、比較器112には、前記同期基準信号512と前記
搬送波基準信号を比較し、標準/非標準の検出パルスを
発生する。 【0031】この比較器出力は、積分器113に与えら
れるとともに、分周器105を構成するRS−FF60
1のセットパルスおよびリセットパルスとなる。このR
S−FF601は比較器112が標準信号と検出した時
セットされ、その出力論理は“1”となりOR回路60
2に与えられる。これによって、前記同期基準信号51
2による前記カウンタ501の初期化を禁止し、所定計
数値に位相の合ったキャリー信号、すなわち前記シフト
レジスタ502のQ1の出力によって初期化を行なうよ
うにし、分周器を自走させ、前記比較器112が非標準
信号と検出した場合には、前記RS−FF601をリセ
ットし、前記同期基準信号512による初期化を行なう
ようにする。これによると、あらかじめ分周器105に
設定した周期で標準と判別した場合には、分周器105
を自走させることによって、その次の比較点で比較周期
が2倍、その周期でも標準と判別した場合には、その次
の比較点で比較周期が3倍と比較周期を可変できる。し
たがって、本実施例によると、特定の周波数成分のジッ
タだけでなく、分周器105に設定した周期の整数倍の
周波数成分のジッタについて全て検出することができ、
検出精度の向上が図れる。 【0032】例えば、分周器105に設定する周期をフ
ィールド周期の1/60secとすると、比較周期が1
フィールド,1フレーム,1.5フレーム,2フレーム
という具合に可変できる。一般に、VTRではシリンダ
の1回転ジッタ(60Hz),VDP,VHDではディ
スタの1回転ジッタ(VDP30Hz,VHD15Hz)
の成分が大きく、各々のシステムでその周波数成分が異
なるが、本実施例では、先に述べたように比較周期を可
変できるのでもっともジッタの大きい周波数での判定を
行なうことが容易にでき、非標準信号の判定をより確実
に行なえる。 【0033】この比較器112の出力は、先の実施例と
同様に積分器113で積分された後非標準検出信号11
4となる。次に本実施例における積分器113の動作に
ついて説明する。前記比較器112を構成する前記第1
のAND回路507の出力は、第1のカウンタ605お
よびOR回路607を介して第2のカウンタ606のク
ロック入力となり、前記第2のAND回路506の出力
は第3のカウンタ608および前記OR回路607を介
して第2のカウンタ606のクロック入力となる。 【0034】この第1,第3のカウンタ605,608
はいずれもNまで計数するとキャリー信号を発生し、計
数値が0になる。また、第2のカウンタ606は、M
(N≦M<2N)まで計数するとキャリー信号を発生
し、計数値が0になる。前記第1,第2のAND回路5
06,507のいずれか一方の発生確率が高くなると、
前記第1または第3のカウンタ605,608が前記第
2のカウンタ606より先にキャリー信号を発生するの
で、本積分器113も先の実施例と同様に検出結果の定
常化が図れ、第1のカウンタ605のキャリー信号と第
2のカウンタ606のキャリー信号をRS−FF609
のセットパルスおよびリセットパルスとして与えること
によって、このRS−FF609の出力に積分された検
出信号114が得られる。 【0035】よって、本実施例によるとジッタに対する
検出精度を向上でき、かつ安定に標準/非標準の検出を
実現できる。 【0036】また、本実施例では、積分器113をN段
のカウンタ605,608とM段のカウンタ606を用
いて構成したが、これらのカウンタのかわりにN段のシ
フトレジスタ、M段のシフトレジスタを用いて構成し、
同様な効果を得られることは明らかである。 【0037】次に、積分器113に関する第3の実施例
を図14を用いて説明する。1401,1402はOR
回路である。本実施例では、図6で示した積分器におけ
る第1,第3のN段のカウンタ605,608、第2の
M段のカウンタ606のいずれか1つがキャリー信号を
出力すると全てのカウンタを初期化し、第1のN段のカ
ウンタ605のキャリー信号でRS−FF609をセッ
ト、第2のM段のカウンタ606または第3のN段のカ
ウンタ608のキャリー信号で前記RS−FF609を
リセットする。 【0038】本実施例による積分器では、例えば前記比
較器112における標準/非標準の判定結果がほぼ等し
いような場合(このような場合、非標準信号の確率が大
きい)、まず第2のM段のカウンタ606がキャリー信
号を発生するので、このキャリー信号で前記RS−FF
609をリセットすることが可能となり、非標準信号に
対する検出感度を先の実施例より高くすることができ
る。 【0039】また、本実施例でも、この第1,第2,第
3のカウンタ605,606,608がシフトレジスタ
であってもよい。 【0040】次に、積分器113に関する第4の実施例
を図15に示す。1501は0から2Lまでの計数値を
もつup/downカウンタ、1502はNOR回路で
ある。 【0041】本実施例では、第3の実施例における積分
結果を、さらにup/downカウンタ1501にて積
分した後、前記RS−FF609へ供給するようにした
ものである。 【0042】本実施例によると、標準/非標準の判定結
果がほぼ等しいような場合の突発的な判定ミスをふせぐ
ことができ、判定結果をより安定にすることができる。
また、本実施例においても、第1,第2,第3のカウン
タ605,606,608がシフトレジスタ、up/d
ownカウンタ1501が双方向シフトレジスタであっ
てもよく、up/downカウンタのかわりにN段のカ
ウンタ2ヶ、M段のカウンタ1ヶの構成による積分器で
あってもよい。 【0043】以上、述べてきた分周器105、積分器1
13と同期基準発生器110等の実施例の組み合わせ
は、任意であってもなんら問題はない。 【0044】また、非標準信号の検出手段についてNT
SC方式を例に説明して来たが、本発明の検出手段によ
ればNTSC方式に限らず、色副搬送波周波数と水平お
よび垂直走査周波数の間に特定の関係を定めてあるテレ
ビジョン信号であれば適用可能なことは明らかである。 【0045】次に本発明の検出回路による信号処理系の
制御手段の一実施例を図7を用いて説明する。 【0046】701,705は遅延線、702,72
0,721はA/D変換器、717はバンドパスフィル
タ、718はACC(Auto Color Control)回路、
719は色復調回路、703は動き検出回路、706は
輝度分離用フレームくし形フィルタ、707は輝度分離
用ラインくし形フィルタ、716はローパスフィルタ、
708,712,726は混合器、709,728,7
42はスイッチ回路、710はフィールド補間フィル
タ、711,732,733はライン補間フィルタ、7
13,736,737は倍速変換回路、714,73
8,739はD/A変換器、723はマルチプレクサ、
724は色分離用フレームくし形フィルタ、725は色
分離用ラインくし形フィルタ、729はデマルチプレク
サである。 【0047】入力端子101より入力されるテレビジョ
ン信号は、遅延線701とバンドパスフィルタ717の
入力となる。遅延線701を通過したテレビジョン信号
は、A/D変換器702でディジタル信号に変換されフ
レームくし形フィルタ706、ラインくし形フィルタ7
07、ローパスフィルタ716に入力され、フレームく
し形フィルタ706では、フレーム間処理による輝度分
離が、ラインくし形フィルタ707ではライン間処理が
行なわれ、各々の出力が混合器708へ与えられる。混
合器708は、動き検出回路703で検出した動き量に
応じて、前記フレームくし形フィルタ706の出力信号
とラインくし形フィルタ707の出力信号の混合比を制
御し、輝度信号を抽出する。この輝度信号はスイッチ回
路709を介してフィールド補間フィルタ710および
ライン補間フィルタ711および倍速変換回路713の
入力となる。この2つの補間フィルタの出力は混合器7
12へ入力され、動き検出回路703より出力される制
御信号704によって、混合比が制御され、補間信号7
44が作られる。倍速変換回路713は、並列に同位相
で入力する現信号743と補間信号744を1/2に時
間圧縮し、時系列の順次走査信号とする。 【0048】一方、バンドパスフィルタ717に入力さ
れたテレビジョン信号は、色信号が多重されている帯域
の信号を通過させ、ACC回路718を介して色復調回
路719で色復調を行い、復調された色差信号R−Y,
B−Yは、各々A/D変換器720,721へ与えられ
ディジタル信号に変換される。ディジタル変換された色
差信号R−Y,B−Yはマルチプレクサ723で画素単
位で時分割多重され、フレームくし形フィルタ724と
ラインくし形フィルタ725に与えられ、フレーム間処
理による輝度成分除去とライン間処理による輝度成分除
去の処理が行なわれ、混合器726で前記制御信号70
4で混合比が制御され、色信号が抽出される。この抽出
された色信号はスイッチ回路728を介し、デマルチプ
レクサ729で時分割多重された色差信号R−Y,B−
Yを分離し、各々ライン補間フィルタ732,735で
補間信号732,734が作られ、倍速変換回路73
6,737で輝度信号と同様に処理され、倍密度順次走
査信号となる。 【0049】以上の処理は、従来、標準信号に適用して
いた処理であり、非標準信号については適さないことは
すでに述べた通りである。そこで、本発明の非標準信号
検出回路において、非標準信号を検出した場合には、検
出信号114によって、スイッチ回路709は、ローパ
スフィルタ716の出力を、補間フィルタへ、スイッチ
回路728はマルチプレクサ723の出力をデマルチプ
レクサ729へ供給するように制御し、いわゆる周波数
分離によるY/C分離になり換える。また、この際同時
にスイッチ回路742をも制御する。このスイッチ回路
742は、AFC回路から供給されるクロック(以下、
AFCクロックと呼ぶ)262、とAPCクロック10
4とを入力とし、その出力は信号処理系のA/D変換器
からD/A変換器までのディジタル処理回路のシステム
クロックとして、信号処理系へ与えられる。この際、A
FCクロック262と、APCクロック104の周波数
は同一周波数を選定する。そして、非標準検出信号11
4によって、標準信号の場合は周波数安定度の高いAP
Cクロック104を非標準信号の場合はAFCクロック
262をシステムクロックとして供給するように制御す
る。 【0050】一般にフレームくし形に用いるフレーム遅
延線は、1フレーム分の画素数のメモリで構成されてい
る。例えば、A/D変換の標本化周波数を色副搬送波周
波数 準信号の場合では、APCクロック,AFCクロックい
ずれの場合でも、フレーム遅延線の入出力間の画面位置
が同じで、色副搬送波の位相が逆相の関係が保たれる。
しかし、非標準信号の場合にAPCクロックでフレーム
メモリを駆動すると色副搬送波の位相が逆相の関係は保
てるが、フレーム遅延線の入出力間の画面位置がずれる
ことになり、動き検出ができない。また、AFCクロッ
クで動作させた場合には、この逆でクレーム遅延線の入
出力間の画面位置は一致するが、色副搬送波の位相が逆
相という関係が成立しないのでフレームくし形の処理が
できない。 【0051】以上のことから、本実施例によると、入力
信号が非標準信号の際、非標準検出信号114によって
システムクロックをAFCクロックとすることで、動き
検出回路の誤動作を防ぐことができ、適応形の走査線補
間を実現できる。 【0052】次に、本発明の検出回路による信号処理系
の制御手段の第2の実施例を図8を用いて説明する。 【0053】801はラインくし形フィルタ、802,
803はスイッチ回路である。 【0054】入力信号が標準信号である場合には、スイ
ッチ回路802,803は各々入力端子101側を選択
し、スイッチ回路709,728は、各々前記混合器7
08,726の出力側を選択し、スイッチ回路742は
APCクロック104を選択するように非標準検出信号
114によって制御し、先の実施例と同様な信号処理を
行なう。 【0055】また、入力が非標準信号である場合には、
非標準検出信号114によって、スイッチ回路802が
ラインくし形フィルタ801により分離した輝度信号
を、スイッチ回路803がラインくし形フィルタ801
により分離した色信号を、スイッチ回路709がA/D
変換器出力を、スイッチ回路728がマルチプレクサ出
力を、スイッチ回路742がAFCクロック262を選
択するよう制御する。本実施例によれば、先の実施例と
同様に動き適応形の走査線補間を実現できるとともにラ
インくし形フィルタ801によってY/C分離が行なえ
るのでクロスカラー,ドット妨害の軽減もできる。な
お、このラインくし形フィルタ801は、アナログ回路
で構成しても、常にAPCクロックで駆動するディジタ
ル回路で構成してもかまわない。 【0056】次に、本発明の検出回路による信号処理系
の制御手段の第3の実施例を図9を用いて説明する。 【0057】901はA/D変換器、902はバンドパ
スフィルタ、903はACC回路、904は色復調回路
である。本実施例では、システムクロックは常にAPC
クロックである。非標準検出信号114は、動き検出回
路703を制御し、標準信号の場合には、動き検出回路
703の検出結果に応じて混合器708,712,72
6を制御するようにし、非標準信号の場合には、動き検
出回路703の検出結果にかかわらず、強制的に、フレ
ームくし形,フィールド補間といった時間方向の処理に
対する混合比を0,ラインくし形,ライン補間といった
空間内の処理に対する混合比を1となるようにする。 【0058】よって、本実施例では、時間方向の処理に
よる妨害が抑圧でき、さらにシステムクロックとして常
にAPCクロックを用いることができるので、バンドパ
スフィルタ902、ACC回路903、色復調回路90
4をディジタル処理することができ、信号処理全体のデ
ィジタル化が図れる。 【0059】次に本発明の検出回路による信号処理系の
制御手段の第4の実施例を図10を用いて説明する。 【0060】1001はA/D変換器、1002は動き
検出回路、1003はフレームくし形フィルタ、100
4はラインくし形フィルタ、1006,1007は混合
器、1008はACC回路、1009は色復調回路、1
010は遅延線、である。 【0061】本実施例では、先の実施例における動き適
応形Y/C分離回路を一つにした構成のもので、システ
ムクロックは常にAPCクロックで、非標準検出信号1
14は動き検出回路1002を制御する。フレームくし
形フィルタ1003は、例えばフレーム遅延線を共用し
てフレーム間の和から輝度信号、差から色信号を分離
し、ラインくし形フィルタ1004は、ライン遅延線を
共用して例えばライン間の和から輝度信号、差から色信
号を分離する。分離された輝度信号と色信号は各々混合
器1006,1007で動き検出回路1002から出力
される制御信号1005によって決まる混合比で混合さ
れて出力される。このようにして分離された輝度信号
は、先の実施例と同様に動き適応形の走査補間処理が行
なわれ、色信号はACC回路1008を介して色復調回
路1009で色復調された後、先の実施例と同様に空間
内の走査線補間処理が行なわれる。 【0062】非標準検出信号114は、先の実施例と同
様に動き検出回路1002を制御するので、本実施例に
おいても時間方向の妨害の抑圧ができ、信号処理系の全
ディジタル化が可能である。 【0063】また、本実施例において、非標準信号入力
時AFCクロックに切換え、走査線補間の動き適応処理
を実現するには、周波数分離によるY/C分離、例え
ば、ローパスフィルタで輝度信号,バンドパスフィルタ
で色信号を抽出する回路を設け、スイッチ回路でこれを
切り換えることによって可能なことは、先の実施例から
容易に類推できる。 【0064】 【発明の効果】本発明によれば、色副搬送波周波数と水
平、垂直走査周波数との間に所定の関係をもたない非標
準信号を、容易にかつ正しく検出することができるの
で、非標準信号に対して最適な信号処理が行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】本発明の同期基準信号発生手段の一実施例を示
すブロック図。 【図3】本発明の同期基準信号発生手段の一実施例を示
すブロック図。 【図4】本発明の同期基準信号発生手段の一実施例を示
すブロック図。 【図5】本発明の詳細な構成の一実施例を示すブロック
図。 【図6】本発明の詳細な構成の一実施例を示すブロック
図。 【図7】本発明の非標準信号検出手段による信号処理系
の制御手段の一実施例を示すブロック図。 【図8】本発明の非標準信号検出手段による信号処理系
の制御手段の一実施例を示すブロック図。 【図9】本発明の非標準信号検出手段による信号処理系
の制御手段の一実施例を示すブロック図。 【図10】本発明の非標準信号検出手段による信号処理
系の制御手段の一実施例を示すブロック図。 【図11】本発明の各部の動作の一例を示す波形図。 【図12】本発明の各部の動作の一例を示す波形図。 【図13】本発明の各部の動作の一例を示す波形図。 【図14】積分回路の回路図。 【図15】積分回路の回路図。 【符号の説明】 103…APC回路、 105…分周器、 107…同期分離回路、 110…同期基準発生器、 112…比較器、 113…積分器。
すブロック図。 【図3】本発明の同期基準信号発生手段の一実施例を示
すブロック図。 【図4】本発明の同期基準信号発生手段の一実施例を示
すブロック図。 【図5】本発明の詳細な構成の一実施例を示すブロック
図。 【図6】本発明の詳細な構成の一実施例を示すブロック
図。 【図7】本発明の非標準信号検出手段による信号処理系
の制御手段の一実施例を示すブロック図。 【図8】本発明の非標準信号検出手段による信号処理系
の制御手段の一実施例を示すブロック図。 【図9】本発明の非標準信号検出手段による信号処理系
の制御手段の一実施例を示すブロック図。 【図10】本発明の非標準信号検出手段による信号処理
系の制御手段の一実施例を示すブロック図。 【図11】本発明の各部の動作の一例を示す波形図。 【図12】本発明の各部の動作の一例を示す波形図。 【図13】本発明の各部の動作の一例を示す波形図。 【図14】積分回路の回路図。 【図15】積分回路の回路図。 【符号の説明】 103…APC回路、 105…分周器、 107…同期分離回路、 110…同期基準発生器、 112…比較器、 113…積分器。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 村田 敏則
神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株
式会社日立製作所家電研究所内
(72)発明者 中川 一三夫
神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株
式会社日立製作所家電研究所内
(72)発明者 阿知葉 征彦
東京都国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地
株式会社日立製作所中央研究所内
(72)発明者 石倉 和夫
東京都国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地
株式会社日立製作所中央研究所内
(56)参考文献 特開 昭61−184082(JP,A)
特開 昭57−161558(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.入力するテレビジョン信号から同期信号を分離する
手段と,前記 同期信号から垂直走査周期の整数倍の周期のパルス
を発生させるパルス発生手段と,前記テレビジョン信号の カラーバースト信号の周波数f
scのm倍の周波数のクロックを発生させる手段と, 前記カラーバースト信号の周波数fscのm倍の周波数の
クロックを(455×m)/2の整数倍で分周し,前記
パルス発生手段が出力するパルスに等しい垂直走査周期
の整数倍の周期のパルスを生成するための分周手段と,前記 パルス発生手段が出力するパルスの周期と前記分周
手段が出力するパルスの周期とを比較する比較手段と,前記 比較手段出力により前記テレビジョン信号が標準信
号か非標準信号かを判定する非標準信号判定手段と, を有することを特徴とする信号処理回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7052244A JP2560654B2 (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 信号処理回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7052244A JP2560654B2 (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 信号処理回路 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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JP7052244A Expired - Fee Related JP2560654B2 (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | 信号処理回路 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4665437A (en) * | 1985-02-04 | 1987-05-12 | Rca Corporation | Adaptive field or frame store processor |
-
1995
- 1995-03-13 JP JP7052244A patent/JP2560654B2/ja not_active Expired - Fee Related
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