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JP2553345B2 - 圧力制御弁 - Google Patents

圧力制御弁

Info

Publication number
JP2553345B2
JP2553345B2 JP62070910A JP7091087A JP2553345B2 JP 2553345 B2 JP2553345 B2 JP 2553345B2 JP 62070910 A JP62070910 A JP 62070910A JP 7091087 A JP7091087 A JP 7091087A JP 2553345 B2 JP2553345 B2 JP 2553345B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
spool valve
cylinder
solenoid
chamber
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP62070910A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63236110A (ja
Inventor
浩一 小松
道郎 赤岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unisia Jecs Corp filed Critical Unisia Jecs Corp
Priority to JP62070910A priority Critical patent/JP2553345B2/ja
Publication of JPS63236110A publication Critical patent/JPS63236110A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2553345B2 publication Critical patent/JP2553345B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Control Of Fluid Pressure (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Servomotors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、例えば車両の姿勢制御に用いて好適な圧力
制御弁に係り、特に、電流に比例して圧力を制御できる
圧力制御弁に関する。 (従来の技術) 近時、自動車にも高レベルな快適性が要求される傾向
にあり、例えば車高調整、コーナリングやブレーキング
時における車体の姿勢制御等が行われている。 このような各種制御を油圧で行う場合、ソレノイドへ
の電流値に比例した油圧を発生させるための圧力制御弁
を用いることが多く、従来のこの種の圧力制御弁として
は、例えば第6図に示すようなものがある。 第6図において、ボディ1内に収納されたスプール弁
2はソレノイド3への通電をONとすると、その電流値に
応じた電磁力でスプール弁2が図中右方向へ押されて供
給ポート4とシリンダポート5が連通し、油圧ポンプ6
からシリンダ7に圧油が供給されてピストン8が動き車
高が変化する。このとき、スプール弁2の右室(スプリ
ング室)9には油路10を通してシリンダポート5の圧油
が導かれ、ソレノイド3の電磁力に対してバランス力と
して作用する。このバランス力がないと、ソレノイド3
における電流に応じた制御力(シリンダ7への圧力)を
発生させることができない。すなわち、この第6図の圧
力制御弁では、スプール弁2の左右移動方向の受圧面積
を同一とし、その右側にシリンダ圧力を加えることで、
電流−圧力の比例制御を行うというメカニズムになって
いる。なお、スプール弁2の左室11は油路12を通して排
出ポート13に連通しており、排出ポート13はリザーバタ
ンク14に連通している。そして、上記比例制御はソレノ
イド3への電流値に応じたスプール弁2のバランスのも
とで供給ポート4とシリンダポート5との間の通路面積
が変わることにより行われる。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来の圧力制御弁にあって
は、電流比例制御を行うためにスプール弁2の右室9に
シリンダ圧力を導く構成となっていることから、該シリ
ンダ圧力に対向するような大きな電磁力がソレノイド3
に要求される。そのため、次のような問題点があった。 (I)ソレノイド3が大型化し、取付けスペースの制約
やコストが高い。このような圧力制御弁を車高調整装置
等に用いた場合、上記不具合は特に顕著なものとなる。 (II)また、詳細は後述するが、圧油の流体力Rに伴う
スプール弁2の軸力の補償が考慮されておらず、目標と
する制御圧力が変化したり、応答性が悪くなるという問
題点もある。 一方、上記(I)の不具合を解決するものとしては、
例えば第7図に示すような第2のものも提案されてい
る。第7図において、スプール弁21の内部にはピストン
孔22が形成され、ここに小ピストン23が収納される。ス
プール弁21の右室24と左室25は排出ポート26に連なる油
路27を通して連通している。なお、28はボディ、29は供
給ポート、30はシリンダポートである。ここで、シリン
ダ圧力は小ピストン23の端面およびその反対側のスプー
ル弁21の内部にのみ作用し、スプール弁21を左側に押す
力がソレノイド31の電磁力に対するバランス力となる。
したがって、上述した第1の圧力制御弁に比べて少ない
電磁力で圧油の供給ができ、ソレノイド31を小型化する
ことが可能となる。 ところが、この第2の圧力制御弁にあっても上記(I
I)の不具合は解消されず、この点で改善が望まれる。
次に、その不具合を詳述する。 シリンダ7内のピストン8が作動しないとき、すなわ
ち、スプール弁21を圧油が流れないときはスプール弁21
は次式によって平衡し、そのときの制御圧力Psにシリ
ンダ9が維持される。 Fs=F×Ps …… 但し、 Fs:ソレノイド31の電磁力 A :スプール弁21における小ピストン23の受圧面積 上記式からソレノイドの電磁力を発生させる電流の
値に応じて制御圧力Psが決定され、いわゆる電流比例制
御が行われることになる。一方、シリンダ7内のピスト
ン8が作動するときはピストン11の移動速度に応じた流
量の圧油がスプール弁21を通過するため、スプール弁21
に流体力Rが発生することはよく知られている。ここ
に、流体力Rは次式で表される。 R=ρ・Q・V・COSψ …… 但し、 ρ:作動油密度 Q:流量 V:流速 ψ:流れ角度 したがって、ピストン11が作動するときは上記式に
流体力Rを加えた次式によってソレノイド31の電磁力
が平衡する。 Fs=A×Ps±R …… 式において、Rの符号(+)は圧油が供給ポート29
からシリンダポート30に流れる場合、符号(−)はシリ
ンダ9からリザーバタンク7に流れる場合である。 式から明らかであるように、圧油がスプール弁21内
の端部(エッジ)を流れるときは流体力Rの発生により
制御圧力Psが変化し、比例特性や応答性が阻害される。 一方、このような流体力Rの影響を軽減するために、
例えばスプール弁21の端部(エッジ)を加工することも
考えられる。しかし、この方法によると加工のためにコ
スト高となったり、あるいは所定の流量や圧力版以内で
しか加工の硬化が期待できないという新たな問題点があ
り、有効な解決策となっていない。 これに対して、このような流体力の影響を電気的に打
ち消すため、第8図に示すようなものも提案されてい
る。このものはアクチュエータ41に作用する圧油の圧力
Pを検出し、フィードバック制御を行って、前述の比例
制御を行うものである。アクチュエータ41は車両に設け
られた車高調整装置42と連結されており、車高調整装置
42によって前述のような車両の姿勢制御等が行われる。 いま、コーナリングやブレーキングによって車両にG
の変化が発生するとGセンサ43によって検出され、電圧
Vsがアンプ44に入力される。一方、アンプ44にはアクチ
ュエータ41に加わる圧力Pに基づいた電圧Vpが圧力セン
サ45から入力されるとともに、図示されていないコント
ローラ等からの制御電圧Vcが入力され、アンプ44はこれ
らの各電圧Vs、Vp、Vcに基づく電流iを圧力制御弁46の
ソレノイド(図示略)に入力する。圧力制御弁46は電流
iに応じて圧油の圧力を制御し、アクチュエータ41に設
定圧力Pを与える。このとき、アクチュエータ41に加わ
る設定圧力Pが圧力センサ45によって常に検出されてフ
ィードバック制御に供されるので、制御電圧Vcに対する
電流iが適切に補正される。すなわち、電圧Vpは圧力制
御弁46に発生する流体力Rを打ち消すように作用するの
で入力電圧Vcに対する目標圧力Pの変化がなく応答性が
向上する。 ところが、流体力Rの影響は打ち消されるものの、次
のような新たな問題点を招来する。 (III)全体の構成、すなわち、センサや電子回路等が
複雑であり、大幅なコストアップを招く。 なお、以上の問題点は圧力制御弁を車高調整装置に適
用した場合等の例であるが、圧力制御弁は他の広範囲な
制御分野で適用されるため、上述の改善がなされること
が望ましい。 (発明の目的) そこで本発明は、スプール弁に絞りを形成し、該絞り
のシリンダ側圧力をソレノイドの電磁力が作用する方向
と逆の方向に作用するスプール弁の受圧面に作用させ、
シリンダ側と反対の圧力をスプール弁の他方の受圧面に
作用させることにより、流体力に対向する軸力をスプー
ル弁に発生させて流体力を補償してソレノイドの小型化
を維持しつつ簡単な構成で、かつ低コストに電流比例制
御特性の性能向上を図ることのできる圧力制御弁を提供
することを目的としている。 (問題点を解決するための手段) 本発明による圧力制御弁は上記目的達成のため、作用
力が相反する方向でかつ受圧面積の異なる受圧部をもつ
スプール弁を有し、該スプール弁の一の移動方向にソレ
ノイドの電磁力を作用させ、電磁力の方向と逆の他の移
動方向に受圧面積の差にシリンダの制御圧力を作用さ
せ、該スプール弁を移動させて圧油の通過面積を変え、
シリンダポートからシリンダに供給する圧油の制御圧力
をソレノイド電流に応じて比例制御する圧力制御弁にお
いて、前記スプール弁に所定の絞りを形成し、該絞りの
シリンダ側の圧力をソレノイドの電磁力が作用する方向
と逆の方向に作用するスプール弁の一の受圧面に導くと
ともに、絞りのシリンダ側と反対の圧力をソレノイドの
電磁力が作用する方向と同一の方向に作用するスプール
弁の他の受圧面に導き、スプール弁に生じる圧油の流体
力に抗して反対方向の軸力をスプール弁に発生させて該
流体力を補償するようにしている。 (作用) 本発明では、スプール弁に絞りが設けられ、該絞りの
シリンダ側圧力がスプール弁のソレノイド電磁力の作用
する方向と逆の方向に作用し、絞りのシリンダ側と反対
の圧力がスプール弁の反対の方向に作用する。したがっ
て、流体力に対抗する軸力がスプール弁に発生して流体
力が補償され、ソレノイドの小型化が維持されつつ、簡
単な構成でかつ低コストで電流比例制御特性が得られ、
しかも応答性が著しく向上する。 (実施例) 以下、本発明を図面に基づいて説明する。 第1図は本発明に係る圧力制御弁の第1実施例を示す
図である。 まず、構成を説明する。同図において、51は圧力制御
弁であり、圧力制御弁51はソレノイド52、スプール弁5
3、ボディ54等で構成される。ソレノイド52にはプラン
ジャ55が嵌挿されており、プランジャ55は図示されてい
ないスプリングによって図中矢印A方向に付勢される。
ソレノイド52はボディ54と連結され、ボディ54には略円
筒形のスプール弁53が摺動自在に収納される。スプール
弁53は一端に大径部56、中央部に小径部57をそれぞれ有
し、小径部57にはその中央付近に円環状のランド部58が
形成される。小径部57およびランド部58はランド部58を
境にして大径部56側に供給室59、ソレノイド52側にシリ
ンダ室60を画成し、大径部56は右室61を画成するととも
に、円環状の補助室62を画成する。ランド部58には孔63
が形成され、孔63は供給室59とシリンダ室60を連通す
る。孔63は絞りとしての機能を有する。また、スプール
弁52の他端はソレノイド52のプランジャ55に当接すると
ともに、左室64を画成する。スプール弁53はその内部に
油路65を有し、油路65は供給室59と左室64を連通する。
右室61内にはスプリング66が設けられ、スプリング66は
スプール弁53を図中矢印B方向に付勢する。すなわち、
ソレノイド52が通電されていないときは前述したソレノ
イド52のスプリングとスプリング66の付勢力がバランス
してスプール弁53は静止している。供給室59の大径部56
側端部にはスプール弁53の周囲に接して開口する円環状
の供給補助室67が画成され、供給補助室67には油路68を
介して油圧ポンプ69からの圧油が導かれる。シリンダ室
60のソレノイド52側端部にはスプール弁53の周囲に接し
て開口する排出補助室70が画成され、排出補助室70は油
路71を介してリザーバタンク72と連通する。排出補助室
70と前記補助室62との間には油路73が設けられ、油路73
は排出補助室70と補助室62を連通する。前記シリンダ室
60は油路74、油路75を介して右室61と連通するととも
に、油路74を介してシリンダ76の作動室77と連通する。
シリンダ76はピストン78を有し、ピストン78は前記作動
室77を画成するとともに、作動室77内の圧力に応じて変
位する。ピストン78にはピストンロッド79が連結され、
ピストンロッド79は例えば、車高調整装置等に連結され
る。 次に、作用を説明する。 油路75に対する圧力制御弁51による油圧の制御は次の
ようにして行われる。 ソレノイド52に電流が供給されていないときは前述の
ようにスプール弁53はソレノイド52のスプリングとスプ
リング66とでつり合う任意の位置で静止しているソレノ
イド52に電流が供給されると、電流に応じた電磁力が発
生し、スプール弁53は図中矢印A方向へ摺動する。この
とき、供給補助室67と供給室59が連通して油圧ポンプ69
からの圧油は油路68、供給補助室67、供給室59、孔63、
シリンダ室60、油路74の順を経てシリンダ76に供給され
る。すなわち、油圧ポンプ69からの圧油によってシリン
ダ76のピストン78は図中矢印C方向に変位する。また、
供給補助室67から供給室59へ流れる圧油の流量に応じた
流体力が発生し、スプール弁53に対して第1図中矢印B
方向に作用する。一方、ランド部58に形成された孔63の
前後には絞りとしての機能から孔63を流れる圧油の流量
Qに応じた圧力差ΔPが発生する。すなわち、孔63の上
流側の圧力は下流側の圧力よりもΔPだけ高くなるの
で、孔63の油圧ポンプ69側の圧力をPS1、孔63のシリン
ダ72側の圧力をPS2とすれば、圧力差ΔPは次式で表
される。 ΔP=PS1−PS2 …… ここで、孔63の油圧ポンプ69側の圧力PS1は供給室5
9、油路56を経て左室64に導かれ、孔63のシリンダ室76
側の圧力PS2はシリンダ室60、油路74、油路75を経て右
室61に導かれるので、スプール弁53のソレノイド側端面
の受圧面積をA1、スプール弁53の大径部56側端面の受圧
面積をA2おすれば、スプー弁53に作用する力のつり合い
式は次式で表される。 Fs+PS1・A1=PS2・A2+R …… 但し、 Fs:ソレノイドの電磁力 R :流体力(スプリングによる力は省略する) 上記式を電磁力Fsについて整理して変形すると次式
が得られる。 Fs=PS2・(A2−A1)+(PS2−PS1)・A1+R …… 上記式において、右辺第2項の〔(PS2−PS1)・
A1〕は孔63の前後に発生する圧力差ΔPによってスプー
ル弁53に作用する軸力Fを表しており、PS1>PS2である
から、〔(PS2−PS1)・A1〕<0となる。したがって、
この軸力Fは流体力Rに対して反対方向に作用すること
になり、流体力Rの打ち消しを可能にしている。 ここで、孔63の前後に発生する圧力差ΔPと孔63を流
れる圧油の流量Qとの間には次式の関係がある。 但し、 C:流量係数 a:絞りの開口面積 ρ:圧油の密度 このように、圧力差ΔPは流量Qの2乗に比例するの
で、前記軸力Fは流量Qの2乗に比例する。一方、流体
力Rは流量Qとは前述の式で示したように比例関係に
あることが知られている。第2図は流量Qに対するスプ
ール作用力、すなわち流体力Rと流量Qの2乗に比例す
る軸力Fの大きさを示したものである。同図から明らか
であるうように流体力Rと軸力Fとは完全に一致するも
のではないが、近似している。したがって、流体力Rは
軸力Fによって大部分が打ち消され、スプール弁53に作
用する実際の外乱としての力は両直線に挟まれた部分に
相当する。すなわち、〔流体力R−軸力F〕であり、こ
の値は流体力Rに比較して極めて小さなものである。し
たがって、前述の式より次式′式が近似式として得
られる。 Fs=PS2(A2−A1) ……′ すなわち、シリンダ圧力PS2はソレノイド電磁力Fsに
よって決定されるので流体力Rの影響で目標制御圧が変
動することを防止することができるとともに、圧力制御
弁51の応答性が大幅に向上する。 このようにして、ソレノイドに入力する電流に応じて
制御圧力をシリンダ76に与え、シリンダ76のピストン78
を変位させる。そして、シリンダ76のピストン7が静止
しているときは油圧ポンプ69から作動室77に供給される
圧油の流量Qが
〔0〕になるので孔63の前後に発生して
いた圧力差ΔPおよび流体力Rは共に
〔0〕になる。こ
のとき、右室61と左室64にはシリンダの作動室77に作用
する圧力Psと同一の圧力が導かれており、スプール弁53
に作用する力は前記式においてPS1=PS2=Ps、R=0
とした次式によって表される。 Fs+PS1・A1=PS2・A2 ∴Fs=Ps・(A2−A1) …… ここで、電磁力Fsは電流に比例して発生するものであ
るから、電流に比例した制御圧力Psが発生する。第3図
はソレノイド52に流れる電流iに対する制御圧力Psの関
係を示したものである。 以上は、制御圧力を増圧した場合を説明したものであ
るが、制御圧力の減圧は次のようにして行われる。 所定の制御圧力Psを得たソレノイド52の電流iを所定
値に減少させると、前記式において電磁力Fsが減少す
る。したがって、ソレノイド52の電磁力Fsと油圧作用力
とのバランスが崩れてスプール弁53は第1図中矢印B方
向に摺動し、シリンダ室60と排出補助室70が連通する。
このとき、シリンダ76の作動室77に供給されていた圧油
は油路74、シリンダ室60、排出補助室70および油路71を
経てリザーバタンク72に排出され、作動室77の圧力は所
定値に減圧される。 上記第1実施例では増圧時における流体中の補償が完
璧に近い形でなされるから、例えば起重機や所定位置
(高さ)まで部材を持ち上げるロボット等に用いて好適
である。このロボット等では部材を降ろした後の減圧時
に精度が要求されないことが多いからである。 このような圧力制御弁51の作用から、従来の問題点が
次のように解決される。 (イ)効果1 スプール弁53の両端面の受圧面積を異ならせ、両端面
にシリンダ76の作動室77に供給する圧力を導いているの
でスプール弁53を摺動させるために必要な力は受圧面積
の左と作動室77の圧力との積で表される力に抗する程度
で良い。したがって、ソレノイド52に要求される電磁力
は小さなもので良く、ソレノイド52の小型化を図ること
ができるとともにコストの低減を図ることができる。こ
れは、従来の問題点(I)を解決できることを意味して
いる。 (ロ)効果2 スプール弁53に設けたランド部58に圧油が通過する孔
63を設け、その前後に圧力差が発生すると、この圧力差
に応じた流体力に抗する軸力がスプール弁53に発生する
ので、流体力の影響を極めて小さなものとすることがで
きる。したがって、圧力制御弁51の電流比例制御特性が
得られるとともに、目標とする制御圧力が変化すること
なく応答性が大幅に向上する。 (ハ)効果3 流体力の打ち消しを孔63を設けることによって行って
いるので、構成が簡単であり、孔63の加工も容易であ
る。したがって、電流比例制御の特性を向上させつつ低
コストの圧力制御弁51を提供することができる(問題点
IIIの解決)。 以上のような効果(問題点の解決)に加えて、次のよ
うな効果もある。 (ニ)効果4 孔63を油圧ポンプ69からシリンダ76に供給される圧油
の経路に設けているので、油圧ポンプ69から供給される
圧油の流量損失が全く発生しない。また、孔63の前後に
発生する圧力差もほとんど無視できる値(実用的には3k
g/cm2以下)である。したがって、圧力損失の問題も無
視できる。 (ホ)効果5 絞りとしての機能をスプール弁53自体に持たせ、ボデ
ィ54には数本の油路を設けるのみの構成としたので、流
体力の補償を考慮しつつ、圧力制御弁51の小型化を図る
ことができる。したがって、組付け自由度が拡大し、各
種の制御分野に亘っての適用範囲を拡大することができ
る。 以上の第1実施例はスプール弁53に絞りとしての機能
を有する孔63を設けて流体力の補償を行ったものである
が、次に、第2実施例として絞りとしての機能を間接的
に実現した場合について説明する。 第4図は本発明に係る第2実施例を示す図である。同
図において、第1実施例と同一の構成部材には同一符号
を付し、その説明を省略する。 81は圧力制御弁であり、ボディ54に収納されたスプー
ル弁82は小径部57の中央付近に円環状のランド部83を有
し、ランド部83によってボディ54の内壁との間に環状の
絞り84が形成される。すなわち、油圧ポンプ69からの圧
油がシリンダ76に供給されると絞り84の前後に圧力差Δ
Pが生じ、第1実施例と同様にして圧力差ΔPに応じた
軸力Fが発生し、流体力Rが補償される。したがって、
第1実施例と同様の作用、効果が得られる。また、圧力
制御弁81にスプール弁82を設けるのみでランド部83が形
成されるので、圧力制御弁81の加工を一層容易なものと
することができる。したがって、圧力制御弁51のコスト
を更に低減することができる 以上の第1、第2実施例ではシリンダ圧力の増圧時に
ついて流体力の補償を行ったものであるが、次に、第3
実施例として増圧時と同様に減圧時に発生する流体力を
も補償した場合について説明する。 第5図は本発明に係る第3実施例を示す図である。同
図において、第1実施例と同一構成の部材には同一符号
を付し、その説明を省略する。 91は圧力制御弁であり、ボディ54に収納されたスプー
ル弁92の中央付近には小径部93が形成される。小径部93
には略等間隔にランド部94およびランド部95が設けら
れ、スプール弁92および各ランド部94、95は供給室96、
シリンダ室97および排出室98を画成する。供給室96と排
出室98は圧力制御弁91に設けられた油路99を介して連通
するとともに、左室64と連通し、各ランド部94、95には
それぞれ孔100、孔101が設けられる。孔100にはシリン
ダ室97と供給室96を連通し、孔101はシリンダ室97と排
出室98を連通する。 いま、増圧時を想定すると油圧ポンプ69からの圧油は
油路68、供給補助室67を経て、供給室96に導かれる。供
給室96に導かれた圧油は孔100を介してシリンダ室97に
導かれるとともに、油路99、排出室98、孔101を介して
シリンダ室97に導かれ、油路74を通してシリンダ76の作
動室77に導かれる。このとき、各孔100、101により供給
室96(排出室98も同圧)とシリンダ室97の間に圧力差Δ
Pが発生し、各孔100、101の上流側の圧力は油路99を介
して左室64に導かれ、下流側の圧力は油路74、油路75を
介して右室61に導かれる。したがって、スプール弁92に
発生する流体力Rに抵抗する圧力ΔPに応じた軸力Fが
スプール弁92に作用して流体力Rの補償が行われる。 一方、減圧時には本実施例の特徴があり、これを詳細
に説明する。 いま、所定の制御圧力Psを得たソレノイド52の電流i
を所定値に減少させると、前記式において電磁力Fsが
減少する。したがって、ソレノイド52の電磁力Fsと油圧
作用力(すなわち、前記式における〔Ps・(A2
A1)〕)とのバランスが崩れてスプール弁53は第5図中
矢印B方向に摺動し、排出室98と排出補助室70が連通す
る。このとき、シリンダ76の作動室77内に供給されてい
た圧油は油路74を通ってシリンダ室97に導かれ、孔101
を介して排出室98に導かれるとともに、孔100、供給室9
6、油路99を経て排出室98に導かれる。排出室98に導か
れた圧油は排出補助室70、油路71を経てリザーバタンク
72に排出され、各孔100、101により、シリンダ室97と排
出室98(供給室96も同圧)の間に圧油の流量に応じた圧
力差ΔPが発生する。また、排出室98から排出補助室70
へ流れる圧油の流量に応じた流体力Rが発生し、増圧時
とは逆にスプール弁92に対して図中矢印A方向に作用す
る。ここで、排出室98内の圧力をPS1、シリンダ室97内
の圧力をPS2とすれば供給室96内の圧力はPS1となってお
り、各孔100、101の前後に発生する圧力差ΔPは次式
で表される。 ΔP=PS2−PS1 …… したがって、スプール弁92のソレノイド52側端面の受
圧面積をA1、スプール弁92の大径部56側端面の受圧面積
をA2とすれば、スプール弁92に作用する力は次式で表
される。 Fs+PS1・A1=PS2・A2−R …… 上記式を第1実施例の増圧時と同様に電磁力Fsにつ
いて整理して変形すると次式′が得られる。 Fs=PS2・(A2−A1)+(PS2−PS1)・A1−R ……′ 上記′式において、右辺第2項の〔(PS2−PS1)・
A1〕は第1実施例の増圧時同様スプール弁92に作用する
軸力Fを表しているが、各孔100、101の前後に発生する
圧力はシリンダ76側が上流となるのでPS1<PS2となる。
したがって、〔(PS2−PS1)・A1〕>0となり、この軸
力Fは流体力Rに対して反対方向に作用することになっ
て、流体力Rの打ち消しが行われる。流体力Rと軸力F
の関係は前述したように完全に一致するものではない
が、流体力Rの影響はほとんど打ち消される。したがっ
て、シリンダ圧力は流体力Rによって変動することなく
所定の圧力まで減圧される。 このように、本実施例ではスプール弁92に孔100、孔1
01を設け、増減圧時の圧油が各孔100、101を通過するよ
うに構成しているので、第1、第2実施例と同様の作
用、効果に加えて制御圧力の減圧時に発生する流体力R
の影響が増圧時同様軽減される。したがって、増圧時、
減圧時にかかわらず圧力制御弁91による電流比例制御の
応答性が大幅に向上する。 なお、以上の第1、第2、第3の各実施例における圧
力制御弁51、圧力制御弁81、圧力制御弁91は各スプール
弁53、82、92の形状が異なるのみであり、ボディ54やソ
レノイド52は共通化することが可能である。したがっ
て、各スプール弁53、82、92の中から適当なものを選択
することにより、用途に応じた圧力制御弁を提供するこ
とができる。これは各種の圧力制御弁を提供する場合に
部品の種類を少なくして、コストの低減を図ることがで
きることを意味する。 (効果) 本発明によれば、スプール弁に絞りを設け、絞りのシ
リンダ側圧力をソレノイドの電磁力の方向と逆の方向に
作用するスプール弁の受圧面に作用させ、シリンダ側と
反対の圧力をスプール弁の他方の受圧面に作用させてい
るので、流体力に対抗する軸力をスプール弁に発生させ
て流体力を補償することができる。その結果、ソレノイ
ドの小型化を維持しつつ簡単な構成でかつ低コストに電
流比例制御特性の性能向上を図った圧力制御弁を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は本発明に係る圧力制御弁の第1実施例を示
す図であり、第1図はその要部断面図、第2図はその流
量とスプール作用力の関係を示す図、第3図はその電流
に対する制御圧力の関係を示す図、第4図は本発明に係
る圧力制御弁の第2実施例を示すその要部断面図、第5
図は本発明に係る圧力制御弁の第3実施例を示すその要
部断面図、第6〜8図は何れも従来の圧力制御弁を示す
図であり、第6図はその第1の圧力制御弁のスプール弁
に電磁力と対抗するようにシリンダ圧力を作用させた場
合の要部断面図、第7図はその第2の圧力制御弁のスプ
ール弁を摺動させる電磁力を小さくした場合の要部断面
図、第8図はその第3の圧力制御弁のスプール弁に作用
する流体力を電気的に補償した場合のブロック図であ
る。 51、51、91……圧力制御弁、 52……ソレノイド、 53、82、92……スプール弁、 56……大径部、 58、83、94、95……ランド部、 61……右室、 63、100、101……孔(絞り)、 64……左室、 65、74、75、99……油路、 84……絞り。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作用力が相反する方向でかつ受圧面積の異
    なる受圧部をもつスプール弁を有し、該スプール弁の一
    の移動方向にソレノイドの電磁力を作用させ、電磁力の
    方向と逆の他の移動方向に受圧面積の差にシリンダの制
    御圧力を作用させ、該スプール弁を移動させて圧油の通
    過面積を変え、シリンダに供給する圧油の制御圧力をソ
    レノイド電流に応じて比例制御する圧力制御弁におい
    て、前記スプール弁に所定の絞りを形成し、該絞りのシ
    リンダ側の圧力をソレノイドの電磁力が作用する方向と
    逆の方向に作用するスプール弁の一の受圧面に導くとと
    もに、絞りのシリンダ側と反対の圧力をソレノイドの電
    磁力が作用する方向と同一の方向に作用するスプール弁
    の他の受圧面に導き、スプール弁に生じる圧油の流体力
    に抗して反対方向の軸力をスプール弁に発生させて該流
    体力を補償するようにしたことを特徴とする圧力制御
    弁。
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