JP2543708Y2 - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents
内燃機関の点火時期制御装置Info
- Publication number
- JP2543708Y2 JP2543708Y2 JP1989099821U JP9982189U JP2543708Y2 JP 2543708 Y2 JP2543708 Y2 JP 2543708Y2 JP 1989099821 U JP1989099821 U JP 1989099821U JP 9982189 U JP9982189 U JP 9982189U JP 2543708 Y2 JP2543708 Y2 JP 2543708Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ignition timing
- engine
- theta
- vehicle
- transmission
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- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は内燃機関の点火時期制御装置に関する。
通常内燃機関ではアクセルペダルの踏込み動作に対し
て機関出力が良好に立上がるように点火時期が設定され
ている。しかしながら車輌を後退させる場合にはうしろ
を振り返えりながら運転するために運転姿勢が悪くな
り、微妙なアクセル操作が難しくなる。従って車輌の後
退時に車輌の前進時と同様にアクセルペダルの踏込み動
作に対して機関出力トルクの立上りを良くしておくと車
輌が急発進したり急激に遅くなったりしてかなり神経を
使わなければならない。
て機関出力が良好に立上がるように点火時期が設定され
ている。しかしながら車輌を後退させる場合にはうしろ
を振り返えりながら運転するために運転姿勢が悪くな
り、微妙なアクセル操作が難しくなる。従って車輌の後
退時に車輌の前進時と同様にアクセルペダルの踏込み動
作に対して機関出力トルクの立上りを良くしておくと車
輌が急発進したり急激に遅くなったりしてかなり神経を
使わなければならない。
そこで車輌の後退時には機関負荷にかかわらずに点火
時期を遅角させて機関出力を低下させるようにした点火
時期制御装置が公知である(特開昭61−129333号公報参
照)。
時期を遅角させて機関出力を低下させるようにした点火
時期制御装置が公知である(特開昭61−129333号公報参
照)。
しかしながら車輌の後退時における車速調整の難かし
さはアクセルペダルをわずかばかり踏込んだときに車速
が急速に上昇してしまうことにあり、これに対してアク
セルペダルをかなり踏込んだときには十分に車速が上昇
してくれないと車輌後退時における良好な運転性が得ら
れないことになる。従って上述の点火時期制御装置のよ
うに車輌後退時に機関の運転状態にかかわらずに点火時
期を遅角するとアクセルペダルをかなり踏込んでも車速
が十分に上昇せず、斯くして良好な車輌運転性が確保で
きないという問題がある。また、機関高負荷運転時に点
火時期を遅角すると排気ガス温がかなり上昇し、その結
果排気マニホルドや排気管、触媒を具えている場合には
触媒の熱劣化を促進するという問題もある。
さはアクセルペダルをわずかばかり踏込んだときに車速
が急速に上昇してしまうことにあり、これに対してアク
セルペダルをかなり踏込んだときには十分に車速が上昇
してくれないと車輌後退時における良好な運転性が得ら
れないことになる。従って上述の点火時期制御装置のよ
うに車輌後退時に機関の運転状態にかかわらずに点火時
期を遅角するとアクセルペダルをかなり踏込んでも車速
が十分に上昇せず、斯くして良好な車輌運転性が確保で
きないという問題がある。また、機関高負荷運転時に点
火時期を遅角すると排気ガス温がかなり上昇し、その結
果排気マニホルドや排気管、触媒を具えている場合には
触媒の熱劣化を促進するという問題もある。
上記問題点を解決するために本考案によれば第1図の
考案の構成図に示されるように変速機18が後退位置にあ
ることを検出する後退位置検出手段Aと、機関負荷を検
出する機関負荷検出手段Bと、変速機18が後退位置にあ
りかつ機関負荷が予め定められた設定負荷よりも低いと
きに点火時期を遅角させると共にこのときの遅角量を機
関負荷が低いほど大きくする点火時期制御手段Cとを具
備している。
考案の構成図に示されるように変速機18が後退位置にあ
ることを検出する後退位置検出手段Aと、機関負荷を検
出する機関負荷検出手段Bと、変速機18が後退位置にあ
りかつ機関負荷が予め定められた設定負荷よりも低いと
きに点火時期を遅角させると共にこのときの遅角量を機
関負荷が低いほど大きくする点火時期制御手段Cとを具
備している。
車輌の後退運転時には機関負荷が設定負荷以下のとき
のみ点火時期が遅角され、このときの遅角量は機関負荷
が低いほど大きくされる。
のみ点火時期が遅角され、このときの遅角量は機関負荷
が低いほど大きくされる。
第2図を参照すると、1は機関本体、2はピストン、
3はシリンダヘッド、4は燃焼室、5は点火栓、6は吸
気弁、7は吸気ポート、8は排気弁、9は排気ポートを
夫々示し、吸気ポート7は対応する枝管10を介してサー
ジタンク11に連結される。各枝管10には燃料噴射弁12が
取付けられ、これら燃料噴射弁12からは対応する吸気ポ
ート7内に向けて燃料が噴射される。サージタンク11は
吸気ダクト13およびエアフローメータ14を介して図示し
ないエアクリーナに接続され、吸気ダクト13内にはスロ
ットル弁15が配置される。一方、排気ポート9は排気マ
ニホルド16に接続され、この排気マニホルド16内に酸素
濃度検出器17が配置される。燃料噴射弁12および点火栓
5は電子制御ユニット30に接続され、燃料噴射弁12から
の噴射時期および点火栓5による点火時期は電子制御ユ
ニット30の出力信号に基いて制御される。
3はシリンダヘッド、4は燃焼室、5は点火栓、6は吸
気弁、7は吸気ポート、8は排気弁、9は排気ポートを
夫々示し、吸気ポート7は対応する枝管10を介してサー
ジタンク11に連結される。各枝管10には燃料噴射弁12が
取付けられ、これら燃料噴射弁12からは対応する吸気ポ
ート7内に向けて燃料が噴射される。サージタンク11は
吸気ダクト13およびエアフローメータ14を介して図示し
ないエアクリーナに接続され、吸気ダクト13内にはスロ
ットル弁15が配置される。一方、排気ポート9は排気マ
ニホルド16に接続され、この排気マニホルド16内に酸素
濃度検出器17が配置される。燃料噴射弁12および点火栓
5は電子制御ユニット30に接続され、燃料噴射弁12から
の噴射時期および点火栓5による点火時期は電子制御ユ
ニット30の出力信号に基いて制御される。
電子制御ユニット30はディジタルコンピュータからな
り、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リ
ードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモ
リ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35
および出力ポート36を具備する。エアフローメータ14は
吸入空気量に比例した出力電圧を発生し、この出力電圧
はAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。酸素
濃度検出器17は機関シリンダ内に供給される混合気がリ
ーンのときは、0.1ボルト程度の出力電圧を発生し、機
関シリンダ内に供給される混合気がリッチのときは0.9
ボルト程度の出力電圧を発生する。この酸素濃度検出器
17の出力電圧はAD変換器38を介して入力ポート35に入力
される。また、変速機18には変速機18の変速位置が後退
位置にあることを検出するリバース位置センサ19が取付
けられ、このリバース位置センサ19の出力信号が入力ポ
ート35に入力される。また、機関本体1には機関冷却水
温に比例した出力電圧を発生する水温センサ20が取付け
られ、この水温センサ20の出力電圧はAD変換器39を介し
て入力ポート35に入力される。上死点検出センサ21は18
0クランク角度毎に出力パルスを発生し、クランク角セ
ンサ22は30クランク角度毎に出力パルスを発生し、これ
ら上死点検出センサ21およびクランク角センサ22の出力
パルスが入力ポート35に入力される。電子制御ユニット
30内では上死点検出センサ21およびクランク角センサ22
の出力パルスから現在のクランク角が計算され、クラン
ク角センサ22の出力パルスから機関回転数が計算され
る。
り、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リ
ードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモ
リ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35
および出力ポート36を具備する。エアフローメータ14は
吸入空気量に比例した出力電圧を発生し、この出力電圧
はAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。酸素
濃度検出器17は機関シリンダ内に供給される混合気がリ
ーンのときは、0.1ボルト程度の出力電圧を発生し、機
関シリンダ内に供給される混合気がリッチのときは0.9
ボルト程度の出力電圧を発生する。この酸素濃度検出器
17の出力電圧はAD変換器38を介して入力ポート35に入力
される。また、変速機18には変速機18の変速位置が後退
位置にあることを検出するリバース位置センサ19が取付
けられ、このリバース位置センサ19の出力信号が入力ポ
ート35に入力される。また、機関本体1には機関冷却水
温に比例した出力電圧を発生する水温センサ20が取付け
られ、この水温センサ20の出力電圧はAD変換器39を介し
て入力ポート35に入力される。上死点検出センサ21は18
0クランク角度毎に出力パルスを発生し、クランク角セ
ンサ22は30クランク角度毎に出力パルスを発生し、これ
ら上死点検出センサ21およびクランク角センサ22の出力
パルスが入力ポート35に入力される。電子制御ユニット
30内では上死点検出センサ21およびクランク角センサ22
の出力パルスから現在のクランク角が計算され、クラン
ク角センサ22の出力パルスから機関回転数が計算され
る。
一方、出力ポート36は対応する駆動回路40,41を介し
て点火栓5および燃料噴射弁12に接続される。
て点火栓5および燃料噴射弁12に接続される。
第3図(A)の実線Lは変速機18の変速位置が前進位
置にある場合において機関回転数Nを一定とした場合の
基準点火時期θbと機関負荷Q/N(吸入空気量Q/機関回
転数N)との関係を示している。暖機完了後にはこの基
準点火時期θbがそのまま点火時期θとなり、従ってこ
のときには第3図(A)からわかるように機関負荷Q/N
が低くなるにつれて点火時期θが進角される。
置にある場合において機関回転数Nを一定とした場合の
基準点火時期θbと機関負荷Q/N(吸入空気量Q/機関回
転数N)との関係を示している。暖機完了後にはこの基
準点火時期θbがそのまま点火時期θとなり、従ってこ
のときには第3図(A)からわかるように機関負荷Q/N
が低くなるにつれて点火時期θが進角される。
一方、第3図(A)においてθrは変速機18の変速位
置が後退位置にあるときの暖機完了後における点火時期
遅角量を示しており、このときの点火時期θが破線Mで
示される。この破線Mは暖機完了後の全負荷運転時にお
ける点火時期θにほぼ等しく、従って変速機18の変速位
置が後退位置にある暖機完了後において機関負荷Q/Nが
予め定められた設定負荷(Q/N)0よりも小さいときは
点火時期θはほぼ暖機完了後の全負荷運転時における点
火時期Mまで遅角されることになる。従って第3図
(B)に示されるようにこのときの遅角量θrは機関負
荷Q/Nが小さくなるほど大きくなる。第3図(B)は機
関回転数Nが一定の場合を示しており、暖機完了後の全
負荷運転時における点火時期Mは実際には機関回転数N
の関数となるので結局遅角量θrは機関負荷Q/Nと機関
回転数Nの関数となる。遅角量θrと、機関負荷Q/Nお
よび機関回転数Nとの関係は第3図(C)に示されるよ
うにマップの形で予めROM32内に記憶されており、この
マップから遅角量θrが計算される。
置が後退位置にあるときの暖機完了後における点火時期
遅角量を示しており、このときの点火時期θが破線Mで
示される。この破線Mは暖機完了後の全負荷運転時にお
ける点火時期θにほぼ等しく、従って変速機18の変速位
置が後退位置にある暖機完了後において機関負荷Q/Nが
予め定められた設定負荷(Q/N)0よりも小さいときは
点火時期θはほぼ暖機完了後の全負荷運転時における点
火時期Mまで遅角されることになる。従って第3図
(B)に示されるようにこのときの遅角量θrは機関負
荷Q/Nが小さくなるほど大きくなる。第3図(B)は機
関回転数Nが一定の場合を示しており、暖機完了後の全
負荷運転時における点火時期Mは実際には機関回転数N
の関数となるので結局遅角量θrは機関負荷Q/Nと機関
回転数Nの関数となる。遅角量θrと、機関負荷Q/Nお
よび機関回転数Nとの関係は第3図(C)に示されるよ
うにマップの形で予めROM32内に記憶されており、この
マップから遅角量θrが計算される。
第3図(D)における実線Nは暖機完了後における点
火時期θと機関軸トルクとの関係を示している。変速機
18の変速位置が前進位置にある暖機完了後には点火時期
θは軸トルクが最大となる基準点火時期θbとされる。
これに対して変速機18の変速位置が後退位置にある暖機
完了後には点火時期θは基準点火時期θbに対してθr
だけ遅角され、斯くして軸トルクが低下する。機関負荷
Q/Nが低くなるほど遅角量θrが大きくなるので機関負
荷Q/Nが低くなると軸トルクの低下量は大きくなる。従
って第3図(E)に示すようにスロットル弁開度と軸ト
ルクの関係について考えてみると(実線は変速機18の変
速位置が前進位置にあるときを示しており、破線は変速
機18の変速位置が後退位置にあるときを示している)ス
ロットル弁開度が小さく機関負荷Q/Nが小さいときは車
輌前進時に比べて車輌後退時には軸トルクの立上りが小
さく、スロットル弁開度が一定開度を超えると車輌後退
時であっても遅角されないので車輌前進時であっても車
輌後退時であっても軸トルクが同じになる。従って車輌
後退時において特に速度調整の難かしいアクセルペダル
の踏込み量が小さいときに軸トルクが低下せしめられる
ために車速がアクセルペダルの踏込み動作に対して鈍感
となり、斯くして車輌速度が急速に速くなったり遅くな
ったりしないので運転にそれほど神経を使わなくてすむ
ようになる。一方、アクセルペダルの踏込み量が大きく
なれば十分な軸トルクが発生するので車輌の後退速度が
十分に速くなり、斯くして良好な車輌運転性を確保する
ことができる。
火時期θと機関軸トルクとの関係を示している。変速機
18の変速位置が前進位置にある暖機完了後には点火時期
θは軸トルクが最大となる基準点火時期θbとされる。
これに対して変速機18の変速位置が後退位置にある暖機
完了後には点火時期θは基準点火時期θbに対してθr
だけ遅角され、斯くして軸トルクが低下する。機関負荷
Q/Nが低くなるほど遅角量θrが大きくなるので機関負
荷Q/Nが低くなると軸トルクの低下量は大きくなる。従
って第3図(E)に示すようにスロットル弁開度と軸ト
ルクの関係について考えてみると(実線は変速機18の変
速位置が前進位置にあるときを示しており、破線は変速
機18の変速位置が後退位置にあるときを示している)ス
ロットル弁開度が小さく機関負荷Q/Nが小さいときは車
輌前進時に比べて車輌後退時には軸トルクの立上りが小
さく、スロットル弁開度が一定開度を超えると車輌後退
時であっても遅角されないので車輌前進時であっても車
輌後退時であっても軸トルクが同じになる。従って車輌
後退時において特に速度調整の難かしいアクセルペダル
の踏込み量が小さいときに軸トルクが低下せしめられる
ために車速がアクセルペダルの踏込み動作に対して鈍感
となり、斯くして車輌速度が急速に速くなったり遅くな
ったりしないので運転にそれほど神経を使わなくてすむ
ようになる。一方、アクセルペダルの踏込み量が大きく
なれば十分な軸トルクが発生するので車輌の後退速度が
十分に速くなり、斯くして良好な車輌運転性を確保する
ことができる。
なお、変速機18の変速位置が後退位置にある場合にお
いて機関負荷Q/Nが設定負荷(Q/N)0よりも小さいとき
に点火時期θを暖機完了後の全負荷運転時における点火
時期Mよりも更に遅角すれば更に軸トルクを低下させる
ことができるがこの場合には失火を生ずるおそれがあ
る。従って失火を生ずることなく軸トルクをできる限り
低下させるために点火時期θを暖機完了後のほぼ全負荷
運転時における点火時期Mまで遅角させるようにしてい
る。
いて機関負荷Q/Nが設定負荷(Q/N)0よりも小さいとき
に点火時期θを暖機完了後の全負荷運転時における点火
時期Mよりも更に遅角すれば更に軸トルクを低下させる
ことができるがこの場合には失火を生ずるおそれがあ
る。従って失火を生ずることなく軸トルクをできる限り
低下させるために点火時期θを暖機完了後のほぼ全負荷
運転時における点火時期Mまで遅角させるようにしてい
る。
一方、第3図(A)において鎖線Rは変速機18の変速
位置が前進位置にあるときの暖機完了前の点火時期θを
示しており、第3図(D)において鎖線Sは変速機18の
変速位置が前進位置にあるときの暖機完了前の軸トルク
を示している。このような暖機完了前には軸トルクが最
大となるように点火時期θが基準点火時期θbに対して
θkだけ進角される。ところでこのように暖機完了前に
おいて軸トルクが最大となる点火時期θは基準点火時期
θbに対してθkだけ進角側となるが第3図(D)に示
されるように暖機完了後(実線N)に比べて点火時期θ
を遅角したときの軸トルクの低下量が少くなる。従って
暖機完了前において変速機18の変速位置が後退位置とな
ったときに点火時期θを第3図(A)の鎖線Rに対して
θrだけ遅角しても、即ち第3図(D)のk点からm点
まで遅角してもそれほど軸トルクが低下しない。これに
対してこのとき点火時期θを基準点火時期θbに対して
θrだけ遅角せしめれば軸トルクは暖機完了後とほぼ同
様な軸トルクまで低下する。従って暖機完了前において
第3図(A)の鎖線Rで示されるように点火時期θが基
準点火時期θbに対してθkだけ進角せしめられている
場合でもこのとき変速機18の変速位置が後退位置になれ
ば点火時期θは暖機完了後のほぼ全負荷運転時における
点火時期Mまで遅角せしめられる。即ち、機関の暖機と
は無関係に変速機18の変速位置が後退位置となったとき
には機関負荷Q/Nが設定負荷(Q/N)0よりも低ければ点
火時期θは暖機完了後のほぼ全負荷運転時における点火
時期Mまで遅角せしめられる。
位置が前進位置にあるときの暖機完了前の点火時期θを
示しており、第3図(D)において鎖線Sは変速機18の
変速位置が前進位置にあるときの暖機完了前の軸トルク
を示している。このような暖機完了前には軸トルクが最
大となるように点火時期θが基準点火時期θbに対して
θkだけ進角される。ところでこのように暖機完了前に
おいて軸トルクが最大となる点火時期θは基準点火時期
θbに対してθkだけ進角側となるが第3図(D)に示
されるように暖機完了後(実線N)に比べて点火時期θ
を遅角したときの軸トルクの低下量が少くなる。従って
暖機完了前において変速機18の変速位置が後退位置とな
ったときに点火時期θを第3図(A)の鎖線Rに対して
θrだけ遅角しても、即ち第3図(D)のk点からm点
まで遅角してもそれほど軸トルクが低下しない。これに
対してこのとき点火時期θを基準点火時期θbに対して
θrだけ遅角せしめれば軸トルクは暖機完了後とほぼ同
様な軸トルクまで低下する。従って暖機完了前において
第3図(A)の鎖線Rで示されるように点火時期θが基
準点火時期θbに対してθkだけ進角せしめられている
場合でもこのとき変速機18の変速位置が後退位置になれ
ば点火時期θは暖機完了後のほぼ全負荷運転時における
点火時期Mまで遅角せしめられる。即ち、機関の暖機と
は無関係に変速機18の変速位置が後退位置となったとき
には機関負荷Q/Nが設定負荷(Q/N)0よりも低ければ点
火時期θは暖機完了後のほぼ全負荷運転時における点火
時期Mまで遅角せしめられる。
第4図は第3図(A)に示す点火時期を計算するため
のルーチンを示しており、このルーチンは一定クランク
角毎に実行される。
のルーチンを示しており、このルーチンは一定クランク
角毎に実行される。
第4図を参照するとまず初めにステップ50においてク
ランク角センサ22およびエアフローメータ14の出力信号
に基いて機関回転数Nと機関負荷Q/Nから基本点火時期
θbが計算される。次いでステップ51では水温センサ20
の出力信号に基いて暖機補正進角量θkが計算される。
次いでステップ52ではリバース位置センサ19の出力信号
に基いて変速機18の変速位置が後退位置にあるか否かが
判別される。変速機18の変速位置が前進位置にあるとき
にはステップ53に進んで基本点火時期θbに暖機補正進
角量θkを加算することによって点火時期θが計算され
る。次いでステップ56において点火時期θが出力され
る。
ランク角センサ22およびエアフローメータ14の出力信号
に基いて機関回転数Nと機関負荷Q/Nから基本点火時期
θbが計算される。次いでステップ51では水温センサ20
の出力信号に基いて暖機補正進角量θkが計算される。
次いでステップ52ではリバース位置センサ19の出力信号
に基いて変速機18の変速位置が後退位置にあるか否かが
判別される。変速機18の変速位置が前進位置にあるとき
にはステップ53に進んで基本点火時期θbに暖機補正進
角量θkを加算することによって点火時期θが計算され
る。次いでステップ56において点火時期θが出力され
る。
一方、変速機18の変速位置が後退位置にあるときには
ステップ54に進んでROM32に記憶された第3図(C)に
示すマップから遅角量θrが計算される。次いでステッ
プ55では基準点火時期θbから遅角量θrを減算するこ
とにより点火時期θが計算され、次いでステップ56に進
む。従ってこのときには機関冷却水温にかかわらずに点
火時期θがほぼ全負荷運転時の点火時期Mまで遅角され
ることがわかる。
ステップ54に進んでROM32に記憶された第3図(C)に
示すマップから遅角量θrが計算される。次いでステッ
プ55では基準点火時期θbから遅角量θrを減算するこ
とにより点火時期θが計算され、次いでステップ56に進
む。従ってこのときには機関冷却水温にかかわらずに点
火時期θがほぼ全負荷運転時の点火時期Mまで遅角され
ることがわかる。
車両後退時に機関負荷が低くなるほど点火時期の遅角
量を大きくして軸トルクの低下量を大きくするようにし
ているので特に速度調整の難かしいアクセルペダルの踏
込み量の小さいときの速度調整が容易となり、更にアク
セルペダルの踏込み量が大きくなるにつれて軸トルクの
低下量が減少せしめられるので良好な車輌運転性を確保
することができる。また、高負荷運転時に排気ガス温を
低く抑えることができるので機関排気系が損傷するのを
抑制することができる。
量を大きくして軸トルクの低下量を大きくするようにし
ているので特に速度調整の難かしいアクセルペダルの踏
込み量の小さいときの速度調整が容易となり、更にアク
セルペダルの踏込み量が大きくなるにつれて軸トルクの
低下量が減少せしめられるので良好な車輌運転性を確保
することができる。また、高負荷運転時に排気ガス温を
低く抑えることができるので機関排気系が損傷するのを
抑制することができる。
第1図は本考案の構成図、第2図は内燃機関の全体図、
第3図は本考案による点火時期制御を説明するための
図、第4図は点火時期を計算するためのフローチャート
である。 5……点火栓、18……変速機、19……リバース位置セン
サ。
第3図は本考案による点火時期制御を説明するための
図、第4図は点火時期を計算するためのフローチャート
である。 5……点火栓、18……変速機、19……リバース位置セン
サ。
Claims (1)
- 【請求項1】変速機が後退位置にあることを検出する後
退位置検出手段と、機関負荷を検出する機関負荷検出手
段と、変速機が後退位置にありかつ機関負荷が予め定め
られた設定負荷よりも低いときに点火時期を遅角させる
と共にこのときの遅角量を機関負荷が低いほど大きくす
る点火時期制御手段とを具備した内燃機関の点火時期制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989099821U JP2543708Y2 (ja) | 1989-08-29 | 1989-08-29 | 内燃機関の点火時期制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989099821U JP2543708Y2 (ja) | 1989-08-29 | 1989-08-29 | 内燃機関の点火時期制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0341171U JPH0341171U (ja) | 1991-04-19 |
JP2543708Y2 true JP2543708Y2 (ja) | 1997-08-13 |
Family
ID=31648856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989099821U Expired - Lifetime JP2543708Y2 (ja) | 1989-08-29 | 1989-08-29 | 内燃機関の点火時期制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2543708Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02157456A (ja) * | 1988-12-12 | 1990-06-18 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用エンジンの出力制御装置 |
-
1989
- 1989-08-29 JP JP1989099821U patent/JP2543708Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0341171U (ja) | 1991-04-19 |
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