JP2541263Y2 - 金属製フィルタ - Google Patents
金属製フィルタInfo
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- JP2541263Y2 JP2541263Y2 JP1991081931U JP8193191U JP2541263Y2 JP 2541263 Y2 JP2541263 Y2 JP 2541263Y2 JP 1991081931 U JP1991081931 U JP 1991081931U JP 8193191 U JP8193191 U JP 8193191U JP 2541263 Y2 JP2541263 Y2 JP 2541263Y2
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- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、精密濾過用金属製フィ
ルタに関し、特に半導体素子製造や光ファイバ製造等の
精密電子工業や、バイオテクノロジや化学工業等の各生
産段階で用いられる各種気体、例えば窒素、酸素、水素
等の一般ガス、或はアルゴン、ヘリウム、モノシラン、
アルシン等の可燃性、毒性を有する特殊ガスを濾過する
高純度精密濾過(例えば、0.01〜1μm程度の微細
粒子の除去)に好適な金属製フィルタに関する。
ルタに関し、特に半導体素子製造や光ファイバ製造等の
精密電子工業や、バイオテクノロジや化学工業等の各生
産段階で用いられる各種気体、例えば窒素、酸素、水素
等の一般ガス、或はアルゴン、ヘリウム、モノシラン、
アルシン等の可燃性、毒性を有する特殊ガスを濾過する
高純度精密濾過(例えば、0.01〜1μm程度の微細
粒子の除去)に好適な金属製フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】上記したような産業分野で使用される気
体は、極めて純度の高い気体、腐食性の気体、有毒性気
体、可燃性気体等があるが、これら気体を通すガスライ
ンの要所には微粒子除去の目的で多くの精密フィルタが
使用される。これらのフィルタに要求される性能として
は、微粒子除去性能が高いことはもちろんであるが、こ
の他にも、耐圧性能が高い、耐腐食性が高い、微粒子の
放出、つまりフィルタの濾過素子の脱落による自己発塵
がないこと、濾過素子からの放出ガスが少ない、耐熱性
が高い、圧力損失が小さい等の条件が挙げられる。
体は、極めて純度の高い気体、腐食性の気体、有毒性気
体、可燃性気体等があるが、これら気体を通すガスライ
ンの要所には微粒子除去の目的で多くの精密フィルタが
使用される。これらのフィルタに要求される性能として
は、微粒子除去性能が高いことはもちろんであるが、こ
の他にも、耐圧性能が高い、耐腐食性が高い、微粒子の
放出、つまりフィルタの濾過素子の脱落による自己発塵
がないこと、濾過素子からの放出ガスが少ない、耐熱性
が高い、圧力損失が小さい等の条件が挙げられる。
【0003】従来のフィルタは濾過素子をPTFE、P
FA等の弗素樹脂で形成し、かつ濾過器外装をステンレ
ス鋼にて構成されている。このタイプのフィルタでは、
半導体の集積度があがるに従い、より高純度ガス供給の
要求が高くなり、放出ガス、耐熱性において対応できな
くなってきている。このため、弗素樹脂等の有機材料と
比較してこれらの点で優れている金属やセラミックスと
言った無機材料による濾過素子が検討されてきている。
FA等の弗素樹脂で形成し、かつ濾過器外装をステンレ
ス鋼にて構成されている。このタイプのフィルタでは、
半導体の集積度があがるに従い、より高純度ガス供給の
要求が高くなり、放出ガス、耐熱性において対応できな
くなってきている。このため、弗素樹脂等の有機材料と
比較してこれらの点で優れている金属やセラミックスと
言った無機材料による濾過素子が検討されてきている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、セラミ
ックスを濾過素子として用いる場合、濾過素子と濾過器
外装とのシール部分において弗素樹脂などの有機材料を
使用せざるを得ないため、耐熱性に乏しいという課題を
残しており、セラミックスはその性質上、振動、衝撃な
どにより破損しやすく、このため、焼結微粒子が脱落に
よる自己発塵の可能性があり、比較的圧力損失が高いな
どの不都合がある。
ックスを濾過素子として用いる場合、濾過素子と濾過器
外装とのシール部分において弗素樹脂などの有機材料を
使用せざるを得ないため、耐熱性に乏しいという課題を
残しており、セラミックスはその性質上、振動、衝撃な
どにより破損しやすく、このため、焼結微粒子が脱落に
よる自己発塵の可能性があり、比較的圧力損失が高いな
どの不都合がある。
【0005】一方、濾過素子に金属を利用する場合に
は、濾過素子と濾過器外装にステンレス鋼等耐腐食性の
高い同一の金属を使用することが考えられるが、濾過素
子としては、一般的に金属微粉末の焼結体と金属繊維加
工体の2種類が考えられる。
は、濾過素子と濾過器外装にステンレス鋼等耐腐食性の
高い同一の金属を使用することが考えられるが、濾過素
子としては、一般的に金属微粉末の焼結体と金属繊維加
工体の2種類が考えられる。
【0006】しかし、金属微粉末焼結体を濾過素子とし
て用いる場合、均一な金属微粉末を製造することが難し
く、濾過精度が高くないという課題を有しており、圧力
損失も高いなど、フィルタとしての基本性能が低下して
しまう。また、金属繊維加工体には、単繊維(モノフィ
ラメント)、ヨリ糸、トウ、網、織布、不織布、単繊維
焼結体等があり、一般的には金属微粉末焼結体と比較し
て、繊維径が比較的均一である為、高い濾過精度が得ら
れ、圧力損失も低く、濾過素子の脱落が起こりにくい等
の長所を持つ反面、全ての構成部材を金属とし濾過器外
装とのシールを溶接により行う場合、濾過器外装の無孔
体と濾過素子である多孔体では熱伝導率が異なり、ま
た、濾過器外装と濾過素子溶接部分より溶接時の酸化防
止の為の内部に流すアルゴン等の不活性ガスが吹き出し
たり、濾過素子の種類、形状が限られる等、技術的に多
くの困難を有しており、実際の製造において数々の制約
を受けていた。
て用いる場合、均一な金属微粉末を製造することが難し
く、濾過精度が高くないという課題を有しており、圧力
損失も高いなど、フィルタとしての基本性能が低下して
しまう。また、金属繊維加工体には、単繊維(モノフィ
ラメント)、ヨリ糸、トウ、網、織布、不織布、単繊維
焼結体等があり、一般的には金属微粉末焼結体と比較し
て、繊維径が比較的均一である為、高い濾過精度が得ら
れ、圧力損失も低く、濾過素子の脱落が起こりにくい等
の長所を持つ反面、全ての構成部材を金属とし濾過器外
装とのシールを溶接により行う場合、濾過器外装の無孔
体と濾過素子である多孔体では熱伝導率が異なり、ま
た、濾過器外装と濾過素子溶接部分より溶接時の酸化防
止の為の内部に流すアルゴン等の不活性ガスが吹き出し
たり、濾過素子の種類、形状が限られる等、技術的に多
くの困難を有しており、実際の製造において数々の制約
を受けていた。
【0007】本考案は、このような状況に鑑みて開発さ
れたものであり、その目的とするところは、金属繊維を
用いた流体濾過フィルタにおいて、濾過素子である金属
繊維とこれが巻装されるボビンとのシールを溶接による
手段を用いることなく達成し、濾過器外装である筒体を
溶着すると同時に濾過材を一体に設けることができるよ
うにした金属製フィルタを提供することにある。
れたものであり、その目的とするところは、金属繊維を
用いた流体濾過フィルタにおいて、濾過素子である金属
繊維とこれが巻装されるボビンとのシールを溶接による
手段を用いることなく達成し、濾過器外装である筒体を
溶着すると同時に濾過材を一体に設けることができるよ
うにした金属製フィルタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに鋭意検討を行った結果、本考案は、流体の流入口と
流出口とを有する濾過器外装である金属製の筒体の内部
に金属製の濾過素子を設けた金属製フィルタにおいて、
一端を開口し他端を閉塞し、かつ側面に流通孔を有する
筒芯の両端にフランジを設けて金属製のボビンを形成
し、このボビンに金属製の繊維状材料からなる濾過材を
巻装して濾過素子を形成し、この濾過素子は、濾過材の
巻装による弾性によって、上記筒芯外周面と濾過材内周
面を密接させると共に、上記筒体は、ハウジングとキャ
ップで構成され、このハウジングとキャップの突合せ面
に上記ボビンの開口側に設けたフランジの外周縁を介在
させてこの突合せ面を溶接により封止してハウジングと
キャップと開口側のフランジを一体に固着した金属製フ
ィルタとした。この場合、上記濾過材は、単繊維、ヨリ
糸、トウ(束)、ウエブ(織布、不織布)又はメッシュ
であることとし、上記筒体、ボビン及び濾過材は全て、
耐腐食性の金属で構成されるのが好ましい。
めに鋭意検討を行った結果、本考案は、流体の流入口と
流出口とを有する濾過器外装である金属製の筒体の内部
に金属製の濾過素子を設けた金属製フィルタにおいて、
一端を開口し他端を閉塞し、かつ側面に流通孔を有する
筒芯の両端にフランジを設けて金属製のボビンを形成
し、このボビンに金属製の繊維状材料からなる濾過材を
巻装して濾過素子を形成し、この濾過素子は、濾過材の
巻装による弾性によって、上記筒芯外周面と濾過材内周
面を密接させると共に、上記筒体は、ハウジングとキャ
ップで構成され、このハウジングとキャップの突合せ面
に上記ボビンの開口側に設けたフランジの外周縁を介在
させてこの突合せ面を溶接により封止してハウジングと
キャップと開口側のフランジを一体に固着した金属製フ
ィルタとした。この場合、上記濾過材は、単繊維、ヨリ
糸、トウ(束)、ウエブ(織布、不織布)又はメッシュ
であることとし、上記筒体、ボビン及び濾過材は全て、
耐腐食性の金属で構成されるのが好ましい。
【0009】
【作用】本考案は、上記のように構成したので、濾過器
外装である筒体に設けた流入口(一次側)から流体を流
入させ、流体は濾過素子表面から筒芯を通過する際にボ
ビンに巻装された金属製の濾過材の濾過素子で不純物が
除去され、筒体に設けた流出口(二次側)から純度の高
い流体が得られるものである。この時、この濾過素子
は、金属繊維状材料からなる濾過材をボビンにコイル状
に巻装する際に適度の張力を掛けて巻装したことによ
り、ボビンの軸心方向と同方向と交叉する方向の双方に
力が働くため、溶接等の手段によることなく濾過材の内
周面と筒芯の外周面とが密接されて密封シールされる。
外装である筒体に設けた流入口(一次側)から流体を流
入させ、流体は濾過素子表面から筒芯を通過する際にボ
ビンに巻装された金属製の濾過材の濾過素子で不純物が
除去され、筒体に設けた流出口(二次側)から純度の高
い流体が得られるものである。この時、この濾過素子
は、金属繊維状材料からなる濾過材をボビンにコイル状
に巻装する際に適度の張力を掛けて巻装したことによ
り、ボビンの軸心方向と同方向と交叉する方向の双方に
力が働くため、溶接等の手段によることなく濾過材の内
周面と筒芯の外周面とが密接されて密封シールされる。
【0010】このように構成された濾過素子は、筒体に
装填される際に筒芯に設けられた開口側のフランジの外
周縁とハウジングとキャップからなる筒体との突合せ面
を溶接している。これにより、濾過器の一次側と二次側
の遮断、つまり濾過素子を介さないで流体が二次側にリ
ークすることを防いでいる。
装填される際に筒芯に設けられた開口側のフランジの外
周縁とハウジングとキャップからなる筒体との突合せ面
を溶接している。これにより、濾過器の一次側と二次側
の遮断、つまり濾過素子を介さないで流体が二次側にリ
ークすることを防いでいる。
【0011】
【実施例】これより図面に従って、本考案の実施例につ
いて説明を行う。まず、図1は本考案による金属フィル
タの一実施例の断面図であり、この金属フィルタは、流
体流入口2aと流体流出口3aを有する筒体1の外装か
らなっており、この外装はハウジング2とキャップ3に
分割され、ハウジング2の内部にはボビン4に金属製の
繊維状材料からなる濾過材5、例えば単繊維状(糸状)
の金属加工体を巻装したものが、濾過素子6として装填
されている。ここで用いるボビン4は、図3及び図4に
示されるような、一端に開口部9を有し他端が閉塞さ
れ、側面に流体が通過するための流通孔8を設けた筒芯
4aにフランジ4b、4cを設けた構成としている。そ
して、フランジ4bの外周縁はハウジング2とキャップ
3との突合せ部7で介在させて溶接を行うために、ハウ
ジング2(キャップ3)と略同じ直径とし、一方、フラ
ンジ4cはハウジング2に装填可能なように、この内径
よりも小さい適宜直径としている。
いて説明を行う。まず、図1は本考案による金属フィル
タの一実施例の断面図であり、この金属フィルタは、流
体流入口2aと流体流出口3aを有する筒体1の外装か
らなっており、この外装はハウジング2とキャップ3に
分割され、ハウジング2の内部にはボビン4に金属製の
繊維状材料からなる濾過材5、例えば単繊維状(糸状)
の金属加工体を巻装したものが、濾過素子6として装填
されている。ここで用いるボビン4は、図3及び図4に
示されるような、一端に開口部9を有し他端が閉塞さ
れ、側面に流体が通過するための流通孔8を設けた筒芯
4aにフランジ4b、4cを設けた構成としている。そ
して、フランジ4bの外周縁はハウジング2とキャップ
3との突合せ部7で介在させて溶接を行うために、ハウ
ジング2(キャップ3)と略同じ直径とし、一方、フラ
ンジ4cはハウジング2に装填可能なように、この内径
よりも小さい適宜直径としている。
【0012】本実施例では、例えば半導体製造プロセス
において、高集積度のLSI製造に用いられる、高純
度、高温の腐食性ガスに対応できるように、ハウジング
2、キャップ3、及びボビン4は耐腐食性金属、例えば
ステンレス鋼SUS304、SUS316或はSUS3
16L等を用いるものとし、濾過材5も同様に、ステン
レス鋼による金属糸を用いるものとする。
において、高集積度のLSI製造に用いられる、高純
度、高温の腐食性ガスに対応できるように、ハウジング
2、キャップ3、及びボビン4は耐腐食性金属、例えば
ステンレス鋼SUS304、SUS316或はSUS3
16L等を用いるものとし、濾過材5も同様に、ステン
レス鋼による金属糸を用いるものとする。
【0013】次に、このように構成された金属フィルタ
の作用を説明する。本実施例では、図1に示した矢印の
ようにハウジング2に設けた流入口2a(一次側)から
流体を流入させ、流体は濾過素子6の表面からボビン4
の筒芯4aを通過する際にボビン4に巻装された濾過材
5によって流体中に含まれる不純物が除去されてボビン
4の開口部9から流出し、キャップ3に設けた流出口3
a(二次側)から純度の高い流体が得られるものであ
る。
の作用を説明する。本実施例では、図1に示した矢印の
ようにハウジング2に設けた流入口2a(一次側)から
流体を流入させ、流体は濾過素子6の表面からボビン4
の筒芯4aを通過する際にボビン4に巻装された濾過材
5によって流体中に含まれる不純物が除去されてボビン
4の開口部9から流出し、キャップ3に設けた流出口3
a(二次側)から純度の高い流体が得られるものであ
る。
【0014】この時、この濾過素子6は、濾過材5をボ
ビン4にコイル状に巻装する際に適度の張力を掛けて巻
装したことにより、ボビン4の軸心方向と同方向と交叉
する方向の双方に力が働くため、溶接等の手段によるこ
となく濾過材5の内周面と筒芯4aの外周面とが密接さ
れて密封シールされる。このように構成された濾過素子
6は、ハウジング2に装填される際に、筒芯4aに設け
られたフランジ4bとハウジング2及びキャップ3との
突合せ部7を溶接している。これにより、金属フィルタ
の一次側と二次側の遮断、つまり濾過素子6を介さない
で流体が二次側にリークすることを防ぐと共に、金属フ
ィルタの内側から外側に流体がリークすることを防いで
いる。また、ここで行われる溶接は、金属フィルタの表
面から行われるため溶接屑等が濾過器内部に混入するこ
とがなく、しかも、ハウジング2、キャップ3、及びフ
ランジ4bは同種の金属であるから熱伝導率が同じであ
り、確実に溶着することができる。
ビン4にコイル状に巻装する際に適度の張力を掛けて巻
装したことにより、ボビン4の軸心方向と同方向と交叉
する方向の双方に力が働くため、溶接等の手段によるこ
となく濾過材5の内周面と筒芯4aの外周面とが密接さ
れて密封シールされる。このように構成された濾過素子
6は、ハウジング2に装填される際に、筒芯4aに設け
られたフランジ4bとハウジング2及びキャップ3との
突合せ部7を溶接している。これにより、金属フィルタ
の一次側と二次側の遮断、つまり濾過素子6を介さない
で流体が二次側にリークすることを防ぐと共に、金属フ
ィルタの内側から外側に流体がリークすることを防いで
いる。また、ここで行われる溶接は、金属フィルタの表
面から行われるため溶接屑等が濾過器内部に混入するこ
とがなく、しかも、ハウジング2、キャップ3、及びフ
ランジ4bは同種の金属であるから熱伝導率が同じであ
り、確実に溶着することができる。
【0015】ところで、この金属フィルタにおける濾過
精度は、ボビン4に濾過材5を巻装する際の張力によっ
て決定される。例えば高い濾過精度を必要とするのであ
れば、濾過材5に高い張力を掛けながら巻装し、逆に低
い濾過精度でよいものであれば、濾過材5に加える張力
を適度に緩めて巻装することで、濾過精度の調整が可能
である。本考案の金属フィルタは、濾過材5自身の弾性
効果を利用して濾過素子6と筒芯4aとのシールを行っ
ているので、濾過材5にはこのシールが保持できる程度
に、最低限度の張力を加えて巻装するものとする。
精度は、ボビン4に濾過材5を巻装する際の張力によっ
て決定される。例えば高い濾過精度を必要とするのであ
れば、濾過材5に高い張力を掛けながら巻装し、逆に低
い濾過精度でよいものであれば、濾過材5に加える張力
を適度に緩めて巻装することで、濾過精度の調整が可能
である。本考案の金属フィルタは、濾過材5自身の弾性
効果を利用して濾過素子6と筒芯4aとのシールを行っ
ているので、濾過材5にはこのシールが保持できる程度
に、最低限度の張力を加えて巻装するものとする。
【0016】この他にも濾過精度を決定する手段として
は、濾過材5の繊維径を変更することでも実現できる。
つまり、上記したように濾過材5に加える張力を同じと
した場合、細い濾過材5を用いた方が高い濾過精度が得
られ、逆に太い濾過材5を用いれば濾過精度が低下する
ものである。また、濾過精度を決定する他の要素とし
て、濾過材5に用いる金属加工体の種類の変更も挙げる
ことができる。例えば、図2に示すようにウエブ状の濾
過材5をボビン4に巻装することでも濾過素子6を形成
することが可能である。このように、本実施例の金属フ
ィルタは構成を同じとしながらも特性の異なるものを得
ることができるので、濾過素子6の細部(濾過材5の素
材、巻装の仕方等)についてはここに挙げたものだけに
限定するものではなく、適宜実施の際に選択できるもの
とする。
は、濾過材5の繊維径を変更することでも実現できる。
つまり、上記したように濾過材5に加える張力を同じと
した場合、細い濾過材5を用いた方が高い濾過精度が得
られ、逆に太い濾過材5を用いれば濾過精度が低下する
ものである。また、濾過精度を決定する他の要素とし
て、濾過材5に用いる金属加工体の種類の変更も挙げる
ことができる。例えば、図2に示すようにウエブ状の濾
過材5をボビン4に巻装することでも濾過素子6を形成
することが可能である。このように、本実施例の金属フ
ィルタは構成を同じとしながらも特性の異なるものを得
ることができるので、濾過素子6の細部(濾過材5の素
材、巻装の仕方等)についてはここに挙げたものだけに
限定するものではなく、適宜実施の際に選択できるもの
とする。
【0017】
【考案の効果】以上の説明の通り、濾過素子と筒体との
シール部分において溶接工程を必要としないので、濾過
素子中に溶接屑等が混入することがない。しかも、フラ
ンジと濾過器外装である筒体との溶接は、同種類の金属
で、筒体の外部から必要最小限の溶接で行なわれるた
め、容易にかつ確実に溶接することができ、流体がリー
クするおそれがなく、従来の金属フィルタに見られるよ
うな複雑な工程を含まずに実施することができるので、
安価で高性能の金属フィルタを提供することができるも
のである。また、同一の材料と同一の工程で異なる特
性、即ち濾過材に加える張力を変化させるだけで異なる
濾過精度のフィルタが得られ、更に、種々の金属繊維加
工体を利用できる等、優れた効果を有する金属フィルタ
を提供できるものである。
シール部分において溶接工程を必要としないので、濾過
素子中に溶接屑等が混入することがない。しかも、フラ
ンジと濾過器外装である筒体との溶接は、同種類の金属
で、筒体の外部から必要最小限の溶接で行なわれるた
め、容易にかつ確実に溶接することができ、流体がリー
クするおそれがなく、従来の金属フィルタに見られるよ
うな複雑な工程を含まずに実施することができるので、
安価で高性能の金属フィルタを提供することができるも
のである。また、同一の材料と同一の工程で異なる特
性、即ち濾過材に加える張力を変化させるだけで異なる
濾過精度のフィルタが得られ、更に、種々の金属繊維加
工体を利用できる等、優れた効果を有する金属フィルタ
を提供できるものである。
【図1】本考案の第一実施例を示す正面断面図である。
【図2】濾過素子の他例を示す正面図である。
【図3】濾過素子に用いるボビンの構造を示す斜視図で
ある。
ある。
【図4】濾過素子に用いるボビンの構造を示す断面図で
ある。
ある。
1 筒体 2 ハウジング 2a 流体流入口 3 キャップ 3a 流体流出口 4 ボビン 5 濾過材 6 濾過素子 7 突合せ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−50070(JP,A) 特開 昭57−4208(JP,A) 特開 昭51−114775(JP,A) 特公 昭44−3728(JP,B1) 特公 昭44−32559(JP,B1) 実公 昭41−14615(JP,Y1)
Claims (3)
- 【請求項1】 流体の流入口と流出口とを有する濾過器
外装である金属製の筒体の内部に金属製の濾過素子を設
けた金属製フィルタにおいて、一端を開口し他端を閉塞
し、かつ側面に流通孔を有する筒芯の両端にフランジを
設けて金属製のボビンを形成し、このボビンに金属製の
繊維状材料からなる濾過材を巻装して濾過素子を形成
し、この濾過素子は、濾過材の巻装による弾性によっ
て、上記筒芯外周面と濾過材内周面を密接させると共
に、上記筒体は、ハウジングとキャップで構成され、こ
のハウジングとキャップの突合せ面に上記ボビンの開口
側に設けたフランジの外周縁を介在させてこの突合せ面
を溶接により封止してハウジングとキャップと開口側の
フランジを一体に固着したことを特徴とする金属製フィ
ルタ。 - 【請求項2】 上記繊維状材料からなる濾過材は、単繊
維、ヨリ糸、トウ(束)、ウエブ(織布、不織布)又は
メッシュである請求項1に記載の金属製フィルタ。 - 【請求項3】 上記筒体、ボビン及び濾過材を、耐腐食
性の金属で形成した請求項1又は2に記載の金属製フィ
ルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991081931U JP2541263Y2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 金属製フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991081931U JP2541263Y2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 金属製フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0526130U JPH0526130U (ja) | 1993-04-06 |
JP2541263Y2 true JP2541263Y2 (ja) | 1997-07-16 |
Family
ID=13760223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991081931U Expired - Fee Related JP2541263Y2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 金属製フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2541263Y2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2961075B2 (ja) * | 1995-11-13 | 1999-10-12 | 三菱重工業株式会社 | ガスタービン用ロータ冷却空気フィルタ |
KR100977027B1 (ko) * | 2010-02-02 | 2010-08-19 | 허길만 | 섬유류 필터링용 에어필터 |
DE102011118632B4 (de) * | 2011-11-14 | 2017-11-02 | Erwin Weh | Filterteil für Fluidleitungen |
EP2799117A4 (en) | 2011-12-27 | 2016-03-30 | Sung Woo Kim | VENTURISPRINTER FOR SMOKE CONTROL AND DEVICE FOR REMOVING SMOKE AND TOXIC GASES |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPS5250070A (en) * | 1975-10-20 | 1977-04-21 | Tama Giken:Kk | Dust-removing apparatus using a spring filter |
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-
1991
- 1991-09-13 JP JP1991081931U patent/JP2541263Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0526130U (ja) | 1993-04-06 |
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