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JP2527325B2 - 飲料缶詰 - Google Patents

飲料缶詰

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Publication number
JP2527325B2
JP2527325B2 JP62090963A JP9096387A JP2527325B2 JP 2527325 B2 JP2527325 B2 JP 2527325B2 JP 62090963 A JP62090963 A JP 62090963A JP 9096387 A JP9096387 A JP 9096387A JP 2527325 B2 JP2527325 B2 JP 2527325B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
canned
beverage
contents
container
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP62090963A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63258567A (ja
Inventor
俊三 宮崎
雄二 中沢
奈々子 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HOKKAICAN CO.,LTD.
Original Assignee
HOKKAICAN CO.,LTD.
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Publication date
Application filed by HOKKAICAN CO.,LTD. filed Critical HOKKAICAN CO.,LTD.
Priority to JP62090963A priority Critical patent/JP2527325B2/ja
Publication of JPS63258567A publication Critical patent/JPS63258567A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2527325B2 publication Critical patent/JP2527325B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は塩化物イオンを100ppm以上含む酸性飲料をア
ルミニウム製缶詰容器に密封した飲料缶詰に関するもの
であり、缶詰容器及び密封された内容物の保存安定性、
フレーバー性にすぐれた飲料缶詰に関する。
(従来の技術) 従来、塩化物イオンを100ppm以上含み、またクエン酸
やリンゴ酸等が入りpH2.5〜4.0とした酸性飲料を密封し
た缶詰としては、例えばスポーツドリンク等を内面塗装
を施したスチール缶詰容器に密封したものが実用化され
ているが、近年、前記の様な酸性飲料を内面塗装を施し
たアルミニウム製缶詰容器に密封した飲料缶詰も実用化
され始めた。しかし上記の如き量の塩化物イオンを含む
酸性飲料はアルミニウムに対する腐食性が強く缶詰容器
のアルミニウム製缶胴或はアルミニウム製缶蓋の内面保
護被覆塗装が不十分であると、当該部分に腐食がおこ
り、アルミニウムの溶出による内容物のフレーバー変化
或は著しい場合には缶材に穿孔腐食が進んで孔があき内
容物の漏洩につながる場合があり内容物及び缶詰容器を
安定に品質変化なく長期間保存することができるこの種
の飲料缶詰が求められていた。
一方、アルミニウム製飲料缶詰の製法は一般的には、
アルミニウム板の絞りしごき加工により缶胴を作り、脱
脂洗浄した後に、化成処理を施し、その後、缶胴内面に
は、内面保護被覆塗装を施し、缶胴外面には、塗装印刷
を施し、缶詰容器本体を作成し、これに内容物を入れ、
別途に作成した内面側に前記と同様の保護被覆塗装が施
されたアルミニウム製のイージーオープン缶蓋を2重巻
締することにより得られる。
この缶詰容器本体又は缶蓋の内面保護被覆塗装が不十
分でアルミニウム金属露出部があると、また、缶詰にし
た後に、該缶詰が外部から衝撃等を受けて変形し内面保
護被覆塗膜にクラック等が発生すると、前記と同様の問
題が生じるため、予め缶詰容器本体、缶蓋に補正塗装を
施したり、品質管理を極めて厳格に行う必要があった。
また、前記のように缶詰の流通段階で発生する外部か
らの衝撃等による内面保護被覆塗膜のクラック等に起因
する腐食の防止のためには、内容物の塩化物イオン濃度
やpHをより腐食させにくい条件に変更する等の種々の制
限を必要とした。
(解決すべき問題点) 本発明の目的は、塩化物イオン100ppm以上であってpH
2.6〜4.0の飲料類、例えばスポーツドリンクの如きもの
のアルミニウム缶詰容器における前記問題点を解消し、
長期間保存してもアルミニウムの溶出が少くて内容物の
フレーバーの変化がなく長期間清涼感が保持され、かつ
缶詰容器としても内面腐食による穿孔が発生せず内容物
の漏洩のない飲料缶詰を提供するにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は塩化物イオンを100ppm以上含み、pH2.6〜4.0
の飲料をアルミニウム製缶詰容器に密封した飲料缶詰に
おいて 飲料の塩化物イオン濃度(〔Cl-〕ppm)とpHとを 〔Cl-〕≦750×pH−1800 の関係を満足する範囲に設定し、かつ、飲料中のリン
酸、ピロリン酸、、メタリン酸及びこれらの塩類の少く
とも1種を、それらのリン酸イオン濃度として20〜1000
ppm含有させてアルミニウム製容器に密封することによ
り、前記問題点を解消したすぐれた実用性のある飲料缶
詰を実現したものである。
一般に前記リン酸類は中性付近では無塗装のアルミニ
ウム材の腐食に対して防食効果を示すが、pHが2.6〜4.0
のような酸性領域では、防食効果が低く、逆に腐食を促
進する。
しかし、塗装アルミニウム缶胴或は缶蓋の如く、アル
ミニウム表面に保護被覆層が設けられている場合、微小
塗膜欠陥部の金属露出部からの腐蝕の進行は塗膜下腐食
となり、本発明者らの観察によれば腐食のおこっている
塗膜下の部分のpHが無塗装アルミニウム材の場合とは異
なり、カソード反応により内容物のpHよりもかなり高い
pHになっていることがわかっており、そのため本発明の
リン酸等の添加による防食効果が顕著にあらわれ缶詰容
器及び缶詰の保護被覆塗装の不十分な部分の塗膜下のア
ルミニウム材の腐食を抑制する効果が発現したと考えら
れる。
更に、本発明によれば、前記リン酸類を添加すること
により内容物の清涼感が高められ、スポーツドリンクの
ようなものにあっては極めて好都合なものとなる。本発
明においてリン酸類の含有量が20ppmより少ないと防食
効果が十分に発揮されず、また1000ppmを越えて用いて
もその効果が飽和してしまい、逆に内容物の味に微妙な
影響を及ぼすため好ましくない。
本発明において必須なものとして用いるリン酸類はリ
ン酸、ピロリン酸、メタリン酸及びそれらのナトリウム
塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等が好
適例としてあげることができる。
また、スポーツ飲料等にあっては通常塩化物イオン
(〔Cl-〕)が100ppm以上含有され、更にクエン酸、リ
ンゴ酸等の有機酸類が含まれpHが2.6〜4.0の範囲のもの
が用いられており、更に、糖類、酸味料、香料、カルシ
ウム塩、マグネシウム塩等が添加されているが、一般に
は塩化物イオン濃度が高い程、またpHが低いほど缶詰容
器の腐食性が高くなる傾向がみられる。
この点について発明者らの検討によれば塩化物イオン
濃度とpHとが一定の関係にあるときにはアルミニウム製
缶詰容器の腐食性が抑制されることが判明した。
即ち、第1図は、内容物の塩化物イオン濃度及びその
pHと、これらを変えて保存した後の内容物中のアルミニ
ウム溶出量の関係を示す。内容物は有機酸をクエン酸換
算で0.3重量%、リン酸2水素カリウム塩を0.019重量
%、l−アスコルビン酸0.1重量%、乳酸カルシウム0.0
3重量%を溶解した水溶液を用い、これに食塩を加えて
塩化物イオン濃度0,440,750,1000ppmの液を調整し、更
にそれぞれに苛性ソーダを加えてpHを変え、塩化物イオ
ン濃度、pHのそれぞれが異なる20種類の水溶液を調整し
たものとした。
次いでこれら水溶液を95℃に加熱し、缶詰容器本体と
したときの内面側にエポキシウレア系塗料からなる熱硬
化塗膜を形成させた350mlのアルミニウム製絞りしごき
缶(DI缶)に充填し、窒素ブローでヘッドスペースの空
気を除去した後、液体窒素を微量添加し、アルミニウム
製イージーオープン缶蓋を2重巻締し、缶詰内が陽圧状
態になった缶詰を作り、これを37℃で2ヶ月間保存し、
その後に開缶して内容物中の溶出アルミニウム量を測定
し、これを示したのが第1図である。
このように保存した内容物は内容物のフレーバー、
味、缶詰容器内面の腐食等を実用面から判断したとき、
アルミニウム溶出量は、37℃で2ヵ月保存したとき1ppm
以下でなければならない。この1ppm以下の範囲にあった
前記内容物の臨界値(第1図中a,b,c)について考察し
たところ、第2図の関係になり、これは近似式として 〔Cl-〕≦750×pH−1800 但し〔Cl-〕は塩化物イオン濃度(単位ppm) pHはpH値を示す。
が成立することが判明した。
即ち、後述するように、この式の範囲外の塩化物イオ
ン濃度とpHとの関係にある内容物にあっては、前記リン
酸類を含有させても缶詰容器の内面側の金属露出部の腐
食が著しくなり内容物中の溶出アルミニウム量が大とな
り従来の不都合が解消できなかった。
上記傾向は、通常の清涼飲料水、スポーツドリンクに
含まれているような各種成分を含有する場合も同様にみ
られ、炭酸ガス等を溶存させた炭酸飲料においてもまた
同様にみられた。
本発明の缶詰容器は、容器本体及び缶蓋がアルミニウ
ム製で内面に樹脂保護被覆層を設けものであり、かかる
構成の容器本体としては、アルミニウムの絞りしごき缶
(いわゆるDI缶)であって、缶を脱脂洗浄後、内外面に
リン酸クロメート処理、リン酸ジルコニウム処理等の化
成処理を施し、次いで缶外面側に塗装印刷を施し、また
内面側にスプレー塗装を施し、樹脂保護被覆層を形成せ
しめたものをあげることができる。かかるDI缶の内面樹
脂保護被覆層は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミ
ノ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹
脂、ビニルオルガノゾル樹脂等の従来公知の樹脂の一種
或いは二種以上からなる塗料用樹脂を用いて得られるも
のである。またアルミニウム薄板の端縁接合部となる部
分を除き、内面側に樹脂保護被覆塗装を施し、外面側に
塗装印刷を施し、短冊状に切り、これを丸めて両端縁部
を接着剤等で接合して円筒状とし、アルミニウム製缶蓋
を巻締したシール缶等も本発明の容器本体として用いる
ことができる。
かかる容器本体に内容物を入れた後に巻締により取り
付ける缶蓋としては、缶蓋内面側に前記樹脂の保護被覆
塗装を施されたアルミニウム製イージーオープン缶蓋が
用いられる。この缶蓋は、アルミニウム薄板の内面側に
前記樹脂の保護被覆塗装を、また外面側には所望により
保護被覆塗装を施した後に、円板状に内抜き、缶蓋形状
に成形し、外面側にスコアを入れ開口引張片を取り付け
て得られるが、スコア加工、開口引張片の取付加工の時
に缶蓋内面の塗膜に欠陥部が生じることがあり、そのよ
うな場合に通常は前記加工の後に補正塗装を施すが一般
にはその欠陥部は微小であり、本発明の飲料缶詰であれ
ば補正塗装なしでも実用上支障なく使用できる。
また缶詰容器本体に内容物を密封する方法としては、
従来より実施されてきた方法により行えばよいが前記ア
ルミニウム製DI缶は缶胴壁が薄く変形し易いため、これ
を用いる場合は、内容物を容器本体に入れた後に、液体
窒素等の液化不活性ガスを添加し、缶蓋を巻締し缶内の
圧力を高めた状態、好ましくは常温で0.3〜3kg/cm2の缶
内圧になるように液体窒素を添加し密封することにより
薄肉のDI缶の容器本体の変形等を防止することができ好
ましい。
(実施例) 飲料内容物として有機酸をクエン酸換算で0.3重量
%、乳酸カルシウム0.03重量%、ブリックス6.5重量%
を含む酸性水溶液に表1に示す内容のリン酸イオン濃度
になるようにリン酸塩類を添加し、苛性ソーダ水溶液及
び食塩を用いて表に示すpH及び塩化物イオン濃度の内容
物を調製した。これを95℃に加熱し、缶内面側にエポキ
シウレア系樹脂の保護被覆塗装を施され、開口部に3段
にネックイン加工を施されたアルミニウム製DI缶(内容
量350ml)にヘッドスペース30mlとなるように入れ、窒
素ガスをブローし空気を除去し、次いで液体窒素を微量
添加した後、前記樹脂で内面保護被覆塗装が施されたア
ルミニウム製イージーオープン缶蓋を2重巻締し、缶内
が0.3〜3kg/cm2の缶内圧の試験缶詰(番号1〜14)を作
成した。これらを2ヶ月保存した後に開缶し、フレーバ
ー評価及び溶出アルミニウム量の測定、缶詰容器の内面
腐食状態を目視観察して評価した結果は表1の通りであ
る。
その結果、リン酸類の無添加の番号1〜4及びリン酸
類を添加しても塩化物イオン濃度とpHの条件が本発明の
範囲外にある番号5,6のものはフレーバーが悪くなり、
アルミニウム溶出量も1ppmを越え缶詰容器内面に腐食の
発生がみられた。これに対して本発明の条件を満たす番
号7〜14は、いずれも良好であった。
(効 果) 本発明によるときには、前記の説明から明らかなよう
に、本発明の条件を満たす飲料はアルミニウム缶詰容器
に充填して長期間保存しても、アルミニウム缶詰容器の
内面を腐食してアルミニウムが溶出したりすることがな
いので、そのフレーバーや味に変化が生じることなく、
長期間その清涼感が保持され、かつアルミニウム缶詰容
器の保存性も向上させた飲料缶詰を提供するの効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、アルミニウム缶詰容器に充填した飲料の保存
試験の結果を示す線図、第2図は、第1図の結果に従っ
て臨界範囲を図示した線図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化物イオンを100ppm以上含み、pH2.6〜
    4.0の飲料をアルミニウム缶詰容器に密封した飲料缶詰
    において 前記飲料はリン酸、ピロリン酸、メタリン酸及びこれら
    の塩の少くとも一種をリン酸イオン濃度として20〜1000
    ppm含有し、かつ塩化物イオン濃度(〔Cl-〕ppm)とpH
    とが 〔Cl-〕≦750×pH−1800 の関係を満たすものであることを特徴とする飲料缶詰。
JP62090963A 1987-04-15 1987-04-15 飲料缶詰 Expired - Lifetime JP2527325B2 (ja)

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JPS63258567A JPS63258567A (ja) 1988-10-26
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US9585827B2 (en) 2000-01-21 2017-03-07 The Procter & Gamble Company Kits comprising a beverage composition and information for use

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