JP2517134B2 - ドラム式洗濯乾燥機の乾燥制御方法 - Google Patents
ドラム式洗濯乾燥機の乾燥制御方法Info
- Publication number
- JP2517134B2 JP2517134B2 JP1342252A JP34225289A JP2517134B2 JP 2517134 B2 JP2517134 B2 JP 2517134B2 JP 1342252 A JP1342252 A JP 1342252A JP 34225289 A JP34225289 A JP 34225289A JP 2517134 B2 JP2517134 B2 JP 2517134B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drum
- laundry
- drying
- dryer
- air
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Detail Structures Of Washing Machines And Dryers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、洗濯から乾燥までを1つのドラムで行う
ドラム式洗濯乾燥機に関し、更に詳しくはその乾燥効率
の向上、および乾燥ムラを防止するための制御方法の改
善に関する。
ドラム式洗濯乾燥機に関し、更に詳しくはその乾燥効率
の向上、および乾燥ムラを防止するための制御方法の改
善に関する。
(ロ)従来の技術 一般に、ドラム式洗濯乾燥機は、ドラムが水平軸を中
心に回転する構造となっており、洗濯から乾燥までを同
一のドラムで行えるため、洗濯機能、脱水機能、乾燥機
能を兼ね備えた洗濯乾燥機の代表的なものとなってい
る。また、洗濯物(洗濯し乾燥すべき衣類)を投入した
後、乾燥終了まで一切人手を介さないフルオートランド
リーの可能性をもっている。
心に回転する構造となっており、洗濯から乾燥までを同
一のドラムで行えるため、洗濯機能、脱水機能、乾燥機
能を兼ね備えた洗濯乾燥機の代表的なものとなってい
る。また、洗濯物(洗濯し乾燥すべき衣類)を投入した
後、乾燥終了まで一切人手を介さないフルオートランド
リーの可能性をもっている。
以下、第4図に示す従来のドラム式洗濯乾燥機の概略
図に従って、その構造・動作を説明する。
図に従って、その構造・動作を説明する。
ドラム式洗濯乾燥機は、外箱1からバネ4で吊り下げ
られた水槽2と、この水槽2の内側で水平軸を中心に回
転するように配されたドラム3と二重構造となってい
る。水槽2は運転中の振動が吸収されるようにバネ4で
吊り下げられており、これは洗濯液や脱水液を貯えかつ
排出する機能をもっている。ドラム3はその周壁全体
に、洗濯時の給水、脱水時の排水および乾燥時の乾燥用
温風を通すための多数の小孔5を有している。またドラ
ム3の周壁内面には、洗濯物攪拌用のバッフル(突起)
6が複数個設けられている。
られた水槽2と、この水槽2の内側で水平軸を中心に回
転するように配されたドラム3と二重構造となってい
る。水槽2は運転中の振動が吸収されるようにバネ4で
吊り下げられており、これは洗濯液や脱水液を貯えかつ
排出する機能をもっている。ドラム3はその周壁全体
に、洗濯時の給水、脱水時の排水および乾燥時の乾燥用
温風を通すための多数の小孔5を有している。またドラ
ム3の周壁内面には、洗濯物攪拌用のバッフル(突起)
6が複数個設けられている。
洗い工程は、開口部8からドラム3内に洗濯物を入
れ、洗剤を溶かした洗濯水を上方から滴下して洗濯物に
含ませ、ドラム3を低速回転させることにより行われ
る。ドラム3内の洗濯物は、ドラム3の回転による遠心
力およびバッフル6でドラム3の頂上付近まで持ち上げ
られた後、自重により落下する(「タンブリング」とい
う)。このタンブリングが繰り返されて、洗濯物は落下
時の衝撃力によりタタキ洗いされる。すすぎも同様にし
て行われる。
れ、洗剤を溶かした洗濯水を上方から滴下して洗濯物に
含ませ、ドラム3を低速回転させることにより行われ
る。ドラム3内の洗濯物は、ドラム3の回転による遠心
力およびバッフル6でドラム3の頂上付近まで持ち上げ
られた後、自重により落下する(「タンブリング」とい
う)。このタンブリングが繰り返されて、洗濯物は落下
時の衝撃力によりタタキ洗いされる。すすぎも同様にし
て行われる。
脱水作業は、ドラム3を高速回転させ、その遠心力を
利用して洗濯物をドラム3の周壁内面に押し付けること
により行う。水はドラム3の小孔5から飛ばされ、水槽
2の内面をつたってその下部に導かれ、切換弁7を経て
機外へ排出される。
利用して洗濯物をドラム3の周壁内面に押し付けること
により行う。水はドラム3の小孔5から飛ばされ、水槽
2の内面をつたってその下部に導かれ、切換弁7を経て
機外へ排出される。
乾燥作業は、ドラム3の開口部8付近から乾燥用温風
を吹き込みながらドラム3を低速回転させて行う。な
お、洗濯物は乾燥するにつれてかさが増えるため、一度
に乾燥できる量は洗濯した量の半分程度が限界である。
これは、乾燥ムラをなくするため、ドラム3を低速回転
させてタンブリングにより洗濯物の位置を入れ換えるこ
とが必要であるからである。
を吹き込みながらドラム3を低速回転させて行う。な
お、洗濯物は乾燥するにつれてかさが増えるため、一度
に乾燥できる量は洗濯した量の半分程度が限界である。
これは、乾燥ムラをなくするため、ドラム3を低速回転
させてタンブリングにより洗濯物の位置を入れ換えるこ
とが必要であるからである。
なお第4図において、13はドラム3を回転させる駆動
用モータ、15は洗濯水を循環させる循環ポンプである。
用モータ、15は洗濯水を循環させる循環ポンプである。
(ハ)発明が解決しようとする課題 このような従来のドラム式洗濯乾燥機で乾燥する場
合、乾燥用温風はドラム3側面から入り、周面の小孔5
から排出される。このとき、洗濯物がある部分とない部
分で温風抵抗が変わるため温風は布のない方向に流れ易
くなり、洗濯物に接触しないで排出されることが多く乾
燥効率が低下する。この傾向は洗濯物の量が少ない場合
や脱水直後で布のかさが小さい場合に顕著である。ま
た、洗濯物の量が多い場合は乾燥ムラが起こり易くな
る。一方、脱水時にドラム3を高速回転させると、遠心
力で洗濯物はドラム3の周壁内面に強く押し付けられ
る。押し付けられた洗濯物は多数の小孔5に食い込んで
貼り付く。この食い込んで貼り付いた洗濯物はドラム3
から自然落下しない。そこで、脱水終了後に一旦運転を
停止させ、手で洗濯物をほぐしてから乾燥運転に入らな
ければならないという問題があった。
合、乾燥用温風はドラム3側面から入り、周面の小孔5
から排出される。このとき、洗濯物がある部分とない部
分で温風抵抗が変わるため温風は布のない方向に流れ易
くなり、洗濯物に接触しないで排出されることが多く乾
燥効率が低下する。この傾向は洗濯物の量が少ない場合
や脱水直後で布のかさが小さい場合に顕著である。ま
た、洗濯物の量が多い場合は乾燥ムラが起こり易くな
る。一方、脱水時にドラム3を高速回転させると、遠心
力で洗濯物はドラム3の周壁内面に強く押し付けられ
る。押し付けられた洗濯物は多数の小孔5に食い込んで
貼り付く。この食い込んで貼り付いた洗濯物はドラム3
から自然落下しない。そこで、脱水終了後に一旦運転を
停止させ、手で洗濯物をほぐしてから乾燥運転に入らな
ければならないという問題があった。
この発明はこのような事情を考慮してなされたもの
で、ドラム回転速度を適宜変化させることにより、効率
のよい乾燥を行うことが可能な乾燥制御方法を提供する
ものである。
で、ドラム回転速度を適宜変化させることにより、効率
のよい乾燥を行うことが可能な乾燥制御方法を提供する
ものである。
(ニ)課題を解決するための手段 この発明は、本体ケース内に固定された水槽と、水槽
内に回転可能に支持された周壁に多数の通水・通風孔を
有するドラムと、ドラムを介して設置された空気循環路
と、循環路に設けられたドラムからの排出空気を除湿す
る熱交換器と、循環路に設けられ除湿された空気を加熱
してドラムに供給する加熱送風器とを備えたドラム式洗
濯乾燥機の乾燥制御方法において、ドラムの内周面付近
で洗濯物に作用する重力と遠心力が互いにつり合う回転
数でドラムを回転させる高速運転と、洗濯物がドラム内
でタンブリングする高速でドラムを回転させる低速運転
とを交互に行うことを特徴とするドラム式洗濯乾燥機の
乾燥制御方法である。また、この発明は熱交換器によっ
て除湿される直前の空気温度と除湿直後の空気温度を比
較し、低速運転中にその差が所定値以上になると高速運
転を行う請求項1記載のドラム式洗濯乾燥機の乾燥制御
方法である。
内に回転可能に支持された周壁に多数の通水・通風孔を
有するドラムと、ドラムを介して設置された空気循環路
と、循環路に設けられたドラムからの排出空気を除湿す
る熱交換器と、循環路に設けられ除湿された空気を加熱
してドラムに供給する加熱送風器とを備えたドラム式洗
濯乾燥機の乾燥制御方法において、ドラムの内周面付近
で洗濯物に作用する重力と遠心力が互いにつり合う回転
数でドラムを回転させる高速運転と、洗濯物がドラム内
でタンブリングする高速でドラムを回転させる低速運転
とを交互に行うことを特徴とするドラム式洗濯乾燥機の
乾燥制御方法である。また、この発明は熱交換器によっ
て除湿される直前の空気温度と除湿直後の空気温度を比
較し、低速運転中にその差が所定値以上になると高速運
転を行う請求項1記載のドラム式洗濯乾燥機の乾燥制御
方法である。
(ホ)作用 タンブリング回転(低速運転)で乾燥運転を行うと、
洗濯物はドラムの頂点付近まで持ち上げられた後、自重
で落下する。このとき洗濯物の量が少ないと、温風が洗
濯物に覆われていない部分の小孔に流れやすくなり効率
が下がる。また、量が多いと洗濯物がほぐれにくく乾燥
ムラが発生する。そこで、ムラの回転速度を洗濯物の重
量と遠心力がドラム内周面付近でつり合う回転速度まで
上げる(高速運転)と、洗濯物はドラム内周面にほぼ均
一に分布し軽く接する状態でドラムに同期するような形
でまわるため温風の流れが分散し効率よく乾燥できる。
また、内側の布は遠心力が小さくなるため、ゆるやかに
動き結果として洗濯物がドラム内面に均一に分布するよ
うになる。このように高速と低速運転を交互に繰り返す
と洗濯物がよく替わりムラのない効率よい乾燥ができ
る。
洗濯物はドラムの頂点付近まで持ち上げられた後、自重
で落下する。このとき洗濯物の量が少ないと、温風が洗
濯物に覆われていない部分の小孔に流れやすくなり効率
が下がる。また、量が多いと洗濯物がほぐれにくく乾燥
ムラが発生する。そこで、ムラの回転速度を洗濯物の重
量と遠心力がドラム内周面付近でつり合う回転速度まで
上げる(高速運転)と、洗濯物はドラム内周面にほぼ均
一に分布し軽く接する状態でドラムに同期するような形
でまわるため温風の流れが分散し効率よく乾燥できる。
また、内側の布は遠心力が小さくなるため、ゆるやかに
動き結果として洗濯物がドラム内面に均一に分布するよ
うになる。このように高速と低速運転を交互に繰り返す
と洗濯物がよく替わりムラのない効率よい乾燥ができ
る。
また、タンブリング回転で乾燥している場合に布が部
分的にかたまると、温風循環経路の熱交換器出入口の温
度差が開いてくる。従って、この温度差を検出し、一定
以上になると低速運転から高速運転に切換えるようにす
れば、低速運転すべき期間と高速運転すべき期間の割合
が適正に決定される。
分的にかたまると、温風循環経路の熱交換器出入口の温
度差が開いてくる。従って、この温度差を検出し、一定
以上になると低速運転から高速運転に切換えるようにす
れば、低速運転すべき期間と高速運転すべき期間の割合
が適正に決定される。
(ヘ)実施例 以下、図面に示す実施例に基いてこの発明を詳述す
る。これによってこの発明が限定されるものではない。
る。これによってこの発明が限定されるものではない。
第1図はこの発明の一実施例を示すドラム式洗濯乾燥
機の構成説明図であり、本体ケース21は、洗濯液や脱水
液の収容する水槽22を有している。この水槽22はケース
21からバネ24で吊り下げられており、洗濯、脱水中に発
生する振動が吸収されるようになっている。ドラム23は
周面全体に排水および乾燥空気流通のため小孔23aを有
しており水槽22内部に回転可能に設けられる。また、ド
ラム23内部の側壁近くには、洗濯用突起27aを複数個有
する攪拌盤27がドラム23と同軸でかつ独立して回転でき
るように取付けられている。水槽22の底部には洗濯後に
洗濯液などを排出するための切換弁25、洗濯水を循環さ
せるための循環ポンプ26、ドラム23および攪拌盤27をそ
れぞれ駆動するためのモータ28,29が取付けられてい
る。ドラム23および攪拌盤27の回転方向(逆転、同期)
および回転速度を互いに独立して可変とするために、モ
ータ28と29にはそれぞれ直流モータを用いてもよいが、
DCブラシレスモータの組合せを使用してもよい。一方、
洗濯物の乾燥を行う場合に温風を循環させるために、ド
ラム側壁には温風吹出口30が設けられ、水槽22の側壁に
温風排出口31が設けられている。温風循環系は第3図に
示すように温風吹出口30と温風排出口31をダクト32で連
結し、かつダクト32には送風ファン33、除湿用熱交換器
34、空気加熱用ヒータ35が設置されている。
機の構成説明図であり、本体ケース21は、洗濯液や脱水
液の収容する水槽22を有している。この水槽22はケース
21からバネ24で吊り下げられており、洗濯、脱水中に発
生する振動が吸収されるようになっている。ドラム23は
周面全体に排水および乾燥空気流通のため小孔23aを有
しており水槽22内部に回転可能に設けられる。また、ド
ラム23内部の側壁近くには、洗濯用突起27aを複数個有
する攪拌盤27がドラム23と同軸でかつ独立して回転でき
るように取付けられている。水槽22の底部には洗濯後に
洗濯液などを排出するための切換弁25、洗濯水を循環さ
せるための循環ポンプ26、ドラム23および攪拌盤27をそ
れぞれ駆動するためのモータ28,29が取付けられてい
る。ドラム23および攪拌盤27の回転方向(逆転、同期)
および回転速度を互いに独立して可変とするために、モ
ータ28と29にはそれぞれ直流モータを用いてもよいが、
DCブラシレスモータの組合せを使用してもよい。一方、
洗濯物の乾燥を行う場合に温風を循環させるために、ド
ラム側壁には温風吹出口30が設けられ、水槽22の側壁に
温風排出口31が設けられている。温風循環系は第3図に
示すように温風吹出口30と温風排出口31をダクト32で連
結し、かつダクト32には送風ファン33、除湿用熱交換器
34、空気加熱用ヒータ35が設置されている。
次に、洗濯から乾燥に至る運転動作の概略を説明す
る。洗濯は、水槽22に洗濯液を、ドラム23に洗濯物を入
れた後、ドラム23および攪拌盤27を周期運転または逆回
転させて行う。すすぎについても同様に洗濯水を入れか
えて行う。また脱水は、すすぎ終了後すすぎ水を切換弁
25を開けて排出した後、ドラム23および攪拌盤27を同期
高速回転(500〜1000rpm)させ遠心力を利用して行う。
る。洗濯は、水槽22に洗濯液を、ドラム23に洗濯物を入
れた後、ドラム23および攪拌盤27を周期運転または逆回
転させて行う。すすぎについても同様に洗濯水を入れか
えて行う。また脱水は、すすぎ終了後すすぎ水を切換弁
25を開けて排出した後、ドラム23および攪拌盤27を同期
高速回転(500〜1000rpm)させ遠心力を利用して行う。
乾燥は、ドラム23および攪拌盤27を同期低速回転させ
ながらドラム23内に温風を送風ファン33で循環させて行
う。すなわち、温風吹出口30からドラム23内に導かれた
空気は洗濯物を加熱、水分を蒸発させて高温状態で温風
排出口31から排出される。その後、除湿用熱交換器34で
冷却、除湿され再びヒータ35で加熱されて高温低湿状態
でドラム23内に導かれる。この過程をくり返して乾燥を
行う。この乾燥工程において、乾燥空気はドラム23側壁
中央付近の温風吹出口30から入り、周面の小孔3aからド
ラム23外へ分散排出され、水槽22の側面の排出口31から
まとめられて排出される。このとき、洗濯物の量が少な
い場合などには、第2図(b)に示すように、洗濯物が
タンブリング回転速度(低速)で回転すると、ドラム23
内で部分的に偏るため空気は流れ易い方(即ち洗濯物に
ふさがれていない)の小孔3aに集中しやすくなり乾燥効
率が低下する。
ながらドラム23内に温風を送風ファン33で循環させて行
う。すなわち、温風吹出口30からドラム23内に導かれた
空気は洗濯物を加熱、水分を蒸発させて高温状態で温風
排出口31から排出される。その後、除湿用熱交換器34で
冷却、除湿され再びヒータ35で加熱されて高温低湿状態
でドラム23内に導かれる。この過程をくり返して乾燥を
行う。この乾燥工程において、乾燥空気はドラム23側壁
中央付近の温風吹出口30から入り、周面の小孔3aからド
ラム23外へ分散排出され、水槽22の側面の排出口31から
まとめられて排出される。このとき、洗濯物の量が少な
い場合などには、第2図(b)に示すように、洗濯物が
タンブリング回転速度(低速)で回転すると、ドラム23
内で部分的に偏るため空気は流れ易い方(即ち洗濯物に
ふさがれていない)の小孔3aに集中しやすくなり乾燥効
率が低下する。
そこで、ドラム23の回転速度(回転数)をドラム23の
内周面付近で洗濯物に作用する遠心力と重力がつり合う
(平衡する)臨界速度(臨界回転数)Nまで上げると、
洗濯物は第2図(a)に示すようにドラム23内面に均一
に分布して通気抵抗が均一となるため、全ての洗濯物が
ムラなく加熱、乾燥される。なお、この臨界速度N(rp
m)は次式で算出される。
内周面付近で洗濯物に作用する遠心力と重力がつり合う
(平衡する)臨界速度(臨界回転数)Nまで上げると、
洗濯物は第2図(a)に示すようにドラム23内面に均一
に分布して通気抵抗が均一となるため、全ての洗濯物が
ムラなく加熱、乾燥される。なお、この臨界速度N(rp
m)は次式で算出される。
但し、 g:重力加速度(cm/sec2)、 d:ドラム内径(cm) 従って、例えば、d=60cmの場合にはN=54.6rpmと
なる。この場合、臨界速度だけの運転では洗濯物がほぼ
静止し入れかわりがないため、タンブリング速度による
運転と交互に行うことにより、均一で効率のよい運転が
できる。この交互運転の切換は一定時間を区切って行っ
てもよいが、除湿用熱交換器34の人口、出口の温度を検
出し、その温度差が所定値以上、つまり、ドラム23内の
洗濯物の乾燥にムラができ十分な除湿が行われない状態
になると、回転速度を上げるように制御することもでき
る。また、脱水運転に入り一定時間が経過した時点で臨
界速度による運転を行うと、水槽22、ドラム23および洗
濯物の温度を乾燥温度まで上げる時間が短縮できる。と
いうのは、洗濯物はドラム23内周面全体に貼り付いた状
態となっているため、乾燥用温風は無駄なく洗濯物の加
熱に用いられるからである。
なる。この場合、臨界速度だけの運転では洗濯物がほぼ
静止し入れかわりがないため、タンブリング速度による
運転と交互に行うことにより、均一で効率のよい運転が
できる。この交互運転の切換は一定時間を区切って行っ
てもよいが、除湿用熱交換器34の人口、出口の温度を検
出し、その温度差が所定値以上、つまり、ドラム23内の
洗濯物の乾燥にムラができ十分な除湿が行われない状態
になると、回転速度を上げるように制御することもでき
る。また、脱水運転に入り一定時間が経過した時点で臨
界速度による運転を行うと、水槽22、ドラム23および洗
濯物の温度を乾燥温度まで上げる時間が短縮できる。と
いうのは、洗濯物はドラム23内周面全体に貼り付いた状
態となっているため、乾燥用温風は無駄なく洗濯物の加
熱に用いられるからである。
(ト)発明の効果 この発明によれば、洗濯物の量や運転中のドラム内部
での洗濯物の偏りに関係なく、均一で効率のよい乾燥を
行うことができる。また、ドラムの内周面付近で洗濯物
に作用する重力と遠心力が互いにつり合う回転数による
回転では洗濯物はドラムに対してほとんど相対運動をし
ないため洗濯物の布傷みが軽減されるとともに、洗濯物
がドラムの内周面全体に偏りなく分散された状態とな
り、洗濯物全体に温風があたり洗濯物が均一に加熱され
るので、乾燥ムラを防止することができる。
での洗濯物の偏りに関係なく、均一で効率のよい乾燥を
行うことができる。また、ドラムの内周面付近で洗濯物
に作用する重力と遠心力が互いにつり合う回転数による
回転では洗濯物はドラムに対してほとんど相対運動をし
ないため洗濯物の布傷みが軽減されるとともに、洗濯物
がドラムの内周面全体に偏りなく分散された状態とな
り、洗濯物全体に温風があたり洗濯物が均一に加熱され
るので、乾燥ムラを防止することができる。
第1図はこの発明の一実施例を示すドラム式洗濯乾燥機
の構成説明図、第2図(a)および第2図(b)はドラ
ム内の洗濯物の状態を示す説明図、第3図は第1図に示
す実施例の乾燥用空気の循環経路を示すブロック図、第
4図は従来のドラム式洗濯乾燥機の構成説明図である。 21……外箱、22……水槽、 23……ドラム、23a……小孔、 25……切換弁、27……攪拌盤、 28,29……駆動用モータ、 31……温風排出口、30……温風吹込口、 35……ヒータ、34……除湿用熱交換器。
の構成説明図、第2図(a)および第2図(b)はドラ
ム内の洗濯物の状態を示す説明図、第3図は第1図に示
す実施例の乾燥用空気の循環経路を示すブロック図、第
4図は従来のドラム式洗濯乾燥機の構成説明図である。 21……外箱、22……水槽、 23……ドラム、23a……小孔、 25……切換弁、27……攪拌盤、 28,29……駆動用モータ、 31……温風排出口、30……温風吹込口、 35……ヒータ、34……除湿用熱交換器。
Claims (2)
- 【請求項1】本体ケース内に固定された水槽と、水槽内
に回転可能に支持され周壁に多数の通水・通風孔を有す
るドラムと、ドラムを介して設置された空気循環路と、
循環路に設けられたドラムからの排出空気を除湿する熱
交換器と、循環路に設けられ除湿された空気を加熱して
ドラムに供給する加熱送風器とを備えたドラム式洗濯乾
燥機の乾燥制御方法において、ドラムの内周面付近で洗
濯物に作用する重力と遠心力が互いにつり合う回転数で
ドラムを回転させる高速運転と、洗濯物がドラム内でタ
ンブリングする回転数でドラムを回転させる低速運転と
を交互に行うことを特徴とするドラム式洗濯乾燥機の乾
燥制御方法。 - 【請求項2】熱交換器によって除湿される直前の空気温
度と除湿直後の空気温度を比較し、低速運転中にその差
が所定値以上になると高速運転を行う請求項1記載のド
ラム式洗濯乾燥機の乾燥制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1342252A JP2517134B2 (ja) | 1989-12-29 | 1989-12-29 | ドラム式洗濯乾燥機の乾燥制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1342252A JP2517134B2 (ja) | 1989-12-29 | 1989-12-29 | ドラム式洗濯乾燥機の乾燥制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03202097A JPH03202097A (ja) | 1991-09-03 |
JP2517134B2 true JP2517134B2 (ja) | 1996-07-24 |
Family
ID=18352284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1342252A Expired - Fee Related JP2517134B2 (ja) | 1989-12-29 | 1989-12-29 | ドラム式洗濯乾燥機の乾燥制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2517134B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009050349A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Panasonic Corp | 洗濯機 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5457969A (en) * | 1995-01-30 | 1995-10-17 | Roaf Industries, Inc. | Top loading vertical axis washing/drying machine |
US20050188471A1 (en) † | 2004-02-17 | 2005-09-01 | Lg Electronics Inc. | Structure for supplying hot air for drying clothes in drum type washing machine and operation control method thereof |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5227944B2 (ja) * | 1972-04-27 | 1977-07-23 | ||
JPS5822238B2 (ja) * | 1973-04-17 | 1983-05-07 | 三洋電機株式会社 | ジドウシキセンタクカンソウキ |
JPS6383200U (ja) * | 1986-11-20 | 1988-06-01 |
-
1989
- 1989-12-29 JP JP1342252A patent/JP2517134B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009050349A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Panasonic Corp | 洗濯機 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03202097A (ja) | 1991-09-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4457524B2 (ja) | 洗濯乾燥機 | |
JP2004008275A (ja) | 洗濯乾燥機 | |
KR20010062761A (ko) | 세탁건조기 | |
JP2005152309A (ja) | ドラム式洗濯乾燥機 | |
JP2004121587A (ja) | 洗濯乾燥機 | |
JP2517134B2 (ja) | ドラム式洗濯乾燥機の乾燥制御方法 | |
JP4060785B2 (ja) | ドラム式洗濯乾燥機 | |
JP2002159774A (ja) | 洗濯乾燥機 | |
JP2004351073A (ja) | ドラム式洗濯乾燥機 | |
JP4196075B2 (ja) | 洗濯乾燥機 | |
JP7015988B2 (ja) | 洗濯乾燥機 | |
JP7213075B2 (ja) | 縦型洗濯乾燥機 | |
JP3744162B2 (ja) | ドラム式洗濯乾燥機 | |
JP4962389B2 (ja) | 洗濯乾燥機 | |
JP3807099B2 (ja) | ドラム式洗濯乾燥機 | |
JP4093951B2 (ja) | ドラム式洗濯乾燥機 | |
JP3066335B2 (ja) | ドラム式洗濯・乾燥機 | |
JP2650723B2 (ja) | 洗濯乾燥機 | |
JP2002360966A (ja) | 洗濯乾燥機 | |
JPH10295978A (ja) | ドラム式洗濯機 | |
JP2020069054A (ja) | 洗濯乾燥機 | |
JP2015000200A (ja) | 衣類乾燥機 | |
JP2003093781A (ja) | 洗濯乾燥機 | |
JPS5812686A (ja) | ドラム式全自動洗濯乾燥機の除湿装置 | |
JP2880022B2 (ja) | ドラム式衣類乾燥機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |