JP2025041941A - 積層造形用金属粉末 - Google Patents
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Abstract
【課題】 針状粒子の含有割合の少ない金属粉末であって、ノズルから粉末を供給するデポジション方式の積層造形装置に適した金属粉末を提供すること。
【解決手段】 アスペクト比が0.4以下でかつ最大長径が150μm以上である粉末粒子の個数割合が全構成粉末中0.30%以下である、積層造形用金属粉末である。
【選択図】 図2
【解決手段】 アスペクト比が0.4以下でかつ最大長径が150μm以上である粉末粒子の個数割合が全構成粉末中0.30%以下である、積層造形用金属粉末である。
【選択図】 図2
Description
本発明は、金属積層造形に適した金属粉末に関する。とりわけ、デポジション方式にも好適な金属積層造形に適した金属粉末に関する。
(金属積層造形の背景)
近年、金属から構成される造形物の製作に際し、積層造形法が適用されはじめている。金属積層造形法の代表的な方式にはパウダーベッド方式(粉末床溶融結合方式)やデポジション方式(指向性エネルギー堆積方式)などがある。
近年、金属から構成される造形物の製作に際し、積層造形法が適用されはじめている。金属積層造形法の代表的な方式にはパウダーベッド方式(粉末床溶融結合方式)やデポジション方式(指向性エネルギー堆積方式)などがある。
(パウダーベッド方式の説明)
パウダーベッド方式では、レーザービームまたは電子ビームの照射によって、敷き詰められた粉末のうち照射された部位が溶融し凝固する。この溶融と凝固により、粉末粒子同士が結合する。照射は、金属粉末の一部に選択的になされ、照射がなされなかった部分は、溶融せず、照射がなされた部分のみにおいて、結合層が形成される。
パウダーベッド方式では、レーザービームまたは電子ビームの照射によって、敷き詰められた粉末のうち照射された部位が溶融し凝固する。この溶融と凝固により、粉末粒子同士が結合する。照射は、金属粉末の一部に選択的になされ、照射がなされなかった部分は、溶融せず、照射がなされた部分のみにおいて、結合層が形成される。
形成された結合層の上に、さらに新しい金属粉末が敷き詰められ、それらの金属粉末にレーザービームまたは電子ビームの照射が行われる。すると、照射により、金属粒子が溶融、凝固し、新たな結合層が形成される。また、新たな結合層は、既存の結合層とも結合される。
照射による溶融・凝固が順次繰り返されていくことにより、結合層の集合体が徐々に成長する。この成長により、三次元形状を有する造形体が得られる。こうした積層造形法を用いると、複雑な形状の造形物が、容易に得られる。(パウダーベッド方式による積層造形法の一例として特許文献1参照。)
(デポジション方式の説明)
一方で、デポジション方式では、レーザーを熱源として、レーザー集光部にノズルから金属粉末を噴射し、金属粉末を溶かして積層していく。(デポジション方式による積層造形法の一例として特許文献2参照。)
一方で、デポジション方式では、レーザーを熱源として、レーザー集光部にノズルから金属粉末を噴射し、金属粉末を溶かして積層していく。(デポジション方式による積層造形法の一例として特許文献2参照。)
ところで、金属積層造形向けに適した粉末を開発するために、レーザー吸収率、介在物濃度、流動性などといった粉末特性を向上させる工夫が試みられている。そして、流動性は、パウダーベッドで粉末を均一に敷き詰める点や、デポジション方式においてノズルから絶え間なく粉末を供給するといった点で、非常に重要な特性の1つである。
金属粉の流動度測定方法については、2020年に日本産業規格(JIS)Z2502が規定されている。JISによる金属粉末の流動性は、試料を入れた漏斗から50gの粉末が落下するのに要する時間(s/50g)を測定することで評価される。一般的に粉末粒子が球形に近い程に流動性が高くなることが知られており、可能な限り粉末粒子の球形度を高くして、流動性を高める取り組みが金属積層造形向け粉末に対して行われてきた。また、ナノ粒子を混合することで金属粉末粒子同士の付着力を低減して、金属粉末の流動性を改善するといった手法も提案されている(特許文献3参照)。
さて、一般的にデポジション方式で使用される金属粉末の公称粒度の範囲は45~150μmであり、パウダーベッド方式で使用される粒度範囲(10~45μm)に比べて大きい。
デポジション方式ではノズルから粉末を噴射するために、細いパイプ内で粉末を自重によって流動させる必要があるので、粉末の流動性が重要である。ところが、粉末の流動性が低いときには、途中で粉末がパイプ内で詰まってしまうなどして、レーザー溶融部に適切に粉末を供給することができず、造形作業が中断してしまうことがある。
また、前述のJISZ2502により規定されている金属粉末の流動度の評価は、50gの少量をサンプリングして行われる方法であるので、デポジション方式において必要とされる流動度を実際上完全に評価できている方法ではない。
デポジション方式の造形装置において造形作業を中断させないためには、数時間にわたってノズル内で粉末を閉塞なく流動させる必要がある。ところが、実際に、そのような方式の金属積層造形装置で長時間の積層造形を行った場合には、球状度が高く流動性に優れた粉末であっても、搬送ノズル内を適切に流動しなくなり、ノズルの閉塞が生じて造形作業を中断せざるを得なくなることがある。
そこで、ノズル閉塞部を調査したところ、閉塞部には図1に示したような長径300-800μm程度の針状粉末が堆積しており、この針状粉末が長時間の粉末搬送で粉末排出部に溜まったことがノズル閉塞の原因となっていることが判った。なお、粉末排出部のノズル出口の径は、針状粉末粒子の長径と同等か、長径より少し大きい程度である。このように、実作業のような長時間での流動性で捉えると、依然として針状粉による閉塞の問題が生じることがわかった。
この針状粉末は、アトマイズ粉末製造時に、毎回発生するわけではなく、突発的に意図せず生ずるものである。基本的に粉末を分級することによって、大半は篩分けられるので、針状粉末の多くは取り除かれる。そこで、分級によって、針状粉末の割合は分級前よりも低減されるので、分級すれば十分と捉えられいた。分級すれば、JISの規定する流動度(s/50g)の測定上、支障がない値となる。もっともJISの流動度は、50gの少量の金属粉末を用いた評価であることから、微量な針状粉末の長時間のノズルからの供給といった場面の評価をするには不向きであり、突発的に発生する微量な針状粉末の含有などは、JISのような少量の粉末による評価では正確に捕捉しづらく、評価しづらいといえる。そこで、これまで極めて微量な針状粉末の混入が課題として十分に認識され、検討されることはなかった。
しかしながら粉末をノズル内で長時間流動させるデポジション方式では、このような極めて少量の針状粉末であっても、長時間の運転中にノズル内に堆積してしまい、閉塞という問題を起こしてしまうこととなる。そこで、突発的に意図せず生成される針状粉末の粒子を限りなく取り除いた金属積層造形粉末が必要とされる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、針状粒子の含有割合の少ない金属粉末であって、ノズルから粉末を供給するデポジション方式の積層造形装置に適した金属粉末を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下に記載の観点から、針状粒子の含有率が低く、ノズル閉塞が発生しにくい積層造形用金属粉末を開発するに至った。
針状粉末が分級時に長径よりも小さな開き目(網を構成している線と線の空間の長さのこと。)の篩の網目を通り抜けてしまうのは、粉末材料中の針状粉末が激しい振動が加わることで立ち上がるように姿勢変化することがあることが要因の1つであることを発明者らは見出した。針状粉粉末が立ち上がったことで、開き目のサイズより小さい短径と網の穴の向きが揃うこととなるので、針状粉末が篩の網をすり抜けてしまうことが起こる(図2参照)。
一般的な振動篩装置で粉末を分級する際には、網の上にウレタンゴム製のタッピングボールが載置されている。タッピングボールを省いた状態で振動篩装置にかけると、振動が抑制され、タッピングボールを用いる場合に比して、針状粉粒子が激しく揺れることがない。そこで、(1)タッピングボールを用いた状態で目開きサイズを替えつつ順次篩分けを実施することで所定の目開き間のサイズの粉末を得た後に、(2)これらの粉末に対して目開きのサイズがやや大きい篩でタッピングボールを省いた振動篩装置により篩がけを実施する。すると、針状粒子が振動で立ち上がることが抑止されるので、やや大きい目開きの篩の上には針状粒子が横向きのまま残ることとなり、所定のサイズの粉末は目詰まりせず篩目を通過する。そこで、針状粉粒子のみを効率よく除去することができる。
このように、タッピングボールを省いたり極端に減らすことによって粉末に与える振動を抑えることによって針状粒子が立ち上がることを抑制すると、篩による分級後に、針状粒子が非常に少ない積層造形用金属粉末を好適に得ることができるとの知見を得た。
そこで、課題を解決するための第1の手段は、アスペクト比が0.4以下でかつ最大長径が150μm以上である粉末粒子の個数割合が全構成粉末中0.30%以下である、積層造形用金属粉末である。
その第2の手段は、粉末を構成する粉末粒子の最大長径の最大値が1000μm以下である第1の手段に記載の積層造形用金属粉末である。
その第3の手段は、アスペクト比が0.4以下でかつ最大長径が150μm以上である粉末粒子の個数割合が全構成粉末中0.01%以上である、第1または第2の手段のいずれかに記載の積層造形用金属粉末である。すなわち、針状粉末が0.01~0.30%の個数割合である金属粉末である。
また、その他の手段は、大小サイズの異なる目開きの篩に順次かけることでタッピングボールを備えた浸透篩装置により分級した金属粉末を、大サイズ以上のサイズの目開きの篩のタッピングボールを備えない浸透篩装置にて再度篩がけすることで、アスペクト比が0.4以下でかつ最大長径が150μm以上である粉末粒子の個数割合が全構成粉末中0.30%以下の金属粉末を製造する積層造形用金属粉末の製造方法である。タッピングボールの有無による振動の違いを利用した手順を加えることで、針状粉末を効率的に除去することができる。
本発明の手段に記載の積層造形用金属粉末を用いて積層造形すると、長時間の流動性に優れる粉体であるため、たとえばデポジション方式でノズルを使って粉末を供給する積層造形作業を継続しても、途中でノズルに粉末が閉塞することなく長時間積層造形作業を継続していくことができる。また、本発明の手段の金属粉末を用いて積層造形すると、空孔率の低い、密な造形体が得られる。さらに金属粉末中の針状粉末の最大長径の最大値を1000μm以下とすると、より空孔率の低い、密な造形体が得られ、造形中の安定的な流動性を継続的に確保しうることとなり、ノズルの閉塞がさらに低減できる。
本発明の積層造形用金属粉末の合金成分の組成の例として、Ni基合金粉末、Co基合金粉末、Fe基合金粉末、Cu基合金粉末にいて、以下の成分組成からなる金属粉末原料を用意し、ガスアトマイズ粉末を作成し、分級した。以下の成分組成の%は質量%である。
表1に示す実施例1~8、表2に示す比較例1~13の金属粉末におけるNi基合金粉末、Co基合金粉末、Fe基合金粉末、Cu基合金粉末の成分組成は次のとおりである。
表1に示す実施例1~8、表2に示す比較例1~13の金属粉末におけるNi基合金粉末、Co基合金粉末、Fe基合金粉末、Cu基合金粉末の成分組成は次のとおりである。
[Ni基粉末]Ni:52%、Cr:20%:、C:0.05%、Mn:0.1%、Si:0.2%、Mo:3.0%、Co:0.3%、Nb:5.2%、Al:0.5%、Ti:0.9%、B:0.003%、残部:Fe及び不可避不純物。
[Co基粉末]Cr:28.0%、Mo:6.0%、残部:Co及び不可避不純物。(これはCoCrMo合金からなる粉末である。)
[Fe基粉末]Ni:18.0%、Co:9.0%:、Mo:4.9%、Ti0.7%、Al:0.1%、Cr:0.2%、Cu:0.1%、C:0.02%、残部:Fe及び不可避不純物。
この粉末はマルエージング鋼からなる粉末である。
この粉末はマルエージング鋼からなる粉末である。
[Cu基粉末]Z:1.0%、残部:Cu及ぶ不可避不純物。
この粉末はCuZr合金からなる粉末である。
この粉末はCuZr合金からなる粉末である。
本発明の積層造形用金属粉末の製造には、ガスアイトマイズ法以外にも種々の方法を採り得るが、好ましくはアトマイズ法で金属粉末を得ることができる。さらにアトマイズ法のなかでも、ガスアトマイズによることが好ましい。ガスアトマイズでは、底部に細孔を有する容器(石英坩堝)の中に、原料が投入され、これらの原料がアルゴンガス雰囲気又は窒素ガス雰囲気中にて、高周波誘導加熱により溶融され、原料の溶湯が坩堝の底部の細孔から流出されるとき、高速のアルゴンガス又は窒素ガスが噴射されることで、溶湯が飛散し、急冷凝固して粉末となる。
(粉末の分級について)
分級はたとえば乾式の振動ふるいにより行うことができる。実施例では、分級により公称粒度をデポジション用に45~150μmに調整した。
振動ふるいは、モーターや振動体によって網(スクリーン)を振動させることによって、網の上の原料を効率よくふるい分け、原料の粒の大きさを選別する装置であり、目詰まり防止のためにタッピングボールを網の上で弾ませている。
本発明では、振動ふるい装置としてDALTON社製振動ふるい(内リング式)502を用いた。針状粉末が立ち上がって短径の向きで網をすり抜けることを抑止するべく、振動を低減した。ウレタン製タッピングボールを省くことは一般に分級の効率を下げるため、採りづらい手順であるところ、意図的に減らすことで針状粉末の個数割合を抑制することができる。
分級はたとえば乾式の振動ふるいにより行うことができる。実施例では、分級により公称粒度をデポジション用に45~150μmに調整した。
振動ふるいは、モーターや振動体によって網(スクリーン)を振動させることによって、網の上の原料を効率よくふるい分け、原料の粒の大きさを選別する装置であり、目詰まり防止のためにタッピングボールを網の上で弾ませている。
本発明では、振動ふるい装置としてDALTON社製振動ふるい(内リング式)502を用いた。針状粉末が立ち上がって短径の向きで網をすり抜けることを抑止するべく、振動を低減した。ウレタン製タッピングボールを省くことは一般に分級の効率を下げるため、採りづらい手順であるところ、意図的に減らすことで針状粉末の個数割合を抑制することができる。
具体的な分級手順の一例として、公称粒度-125μm/+45μmを得る場合を示す。
・まず、公称目開き125μm、45μmの網を順次用いて、通常の手順でタッピングボールを用いて振動篩装置で篩分けを実施する。
・次いで、タッピングボールを用いずに、150μmの網を用いて振動篩装置で篩分けをする手順により、篩を通過しない針状粉末の積極的な除去を行う。
タッピングボールを抜いた状態で振動篩装置にかけると振動が抑制されやすくなるので、タッピングボールを用いる場合に比して、針状粉粒子が激しく揺れることがない。そこで針状粉末が縦長の向きになって網の下へとすり抜けて落下する事象を抑制することができるので、篩目より長径が長い針状粉末を選択的に除去することができる。タッピングボールを抜いた手順では、公称粒度よりも1サイズ目の粗い網を用いている。針状粉以外の粉末粒子が目詰まりすることを防ぎ、効率を上げるためである。
・まず、公称目開き125μm、45μmの網を順次用いて、通常の手順でタッピングボールを用いて振動篩装置で篩分けを実施する。
・次いで、タッピングボールを用いずに、150μmの網を用いて振動篩装置で篩分けをする手順により、篩を通過しない針状粉末の積極的な除去を行う。
タッピングボールを抜いた状態で振動篩装置にかけると振動が抑制されやすくなるので、タッピングボールを用いる場合に比して、針状粉粒子が激しく揺れることがない。そこで針状粉末が縦長の向きになって網の下へとすり抜けて落下する事象を抑制することができるので、篩目より長径が長い針状粉末を選択的に除去することができる。タッピングボールを抜いた手順では、公称粒度よりも1サイズ目の粗い網を用いている。針状粉以外の粉末粒子が目詰まりすることを防ぎ、効率を上げるためである。
表1、表2に、金属粉体の平均サイズD50(μm)、針状粉末の個数割合(%)、最大長径が最大の粉末の値(μm)、金属粉体の流動度(s)、積層造形した際の造形体の空孔率(%)を示す。
本発明でいう針状粉体とは、アスペクト比が0.4以下でかつ最大長径が150μm以上である粉末粒子のことをいう。
なお、長軸径もしくは短軸径とは、それぞれ、粒子を2組の平行線で囲ったときの長径もしくは短径の長さである。アスペクト比とは、粒子の長軸径と短軸径の比である。細長い粉体ほどアスペクト比は低い値となる。また、最大長径とは、粒子の輪郭上の2点における最大の長さをいう。
なお、長軸径もしくは短軸径とは、それぞれ、粒子を2組の平行線で囲ったときの長径もしくは短径の長さである。アスペクト比とは、粒子の長軸径と短軸径の比である。細長い粉体ほどアスペクト比は低い値となる。また、最大長径とは、粒子の輪郭上の2点における最大の長さをいう。
なお、本発明の金属粉末の最大長径は1000μmを超えないものであることが望ましい。過度に粉末の最大長径が長大すぎると、ノズルの閉塞を招来しやすいためである。たとえ個数割合が基準を満たしていても、最大長径が1000μm以上の粉末が1個でも含まれていると、ノズル閉塞の原因となってしまう。そこで、本発明の金属粉末は、各粉末の最大長径のうちの最大値が1000μm以下であることが望ましい。
金属粉末の流動度は、JISZ2502に基づいて確認した。金属粉末の試料50gを入れた漏斗の下端のオリフィスを開放し、漏斗から50gの粉末が落下するのに要する時間(s/50g)を測定することで評価するものである。結果を表1、2に示す。ノズルが閉塞しないあいだの平常時の粉体の取り扱い易さは、この流動性を目安として評価しうる。
もっとも、50gの少量の粉末で流動性の評価をした場合には、わずか20秒にも満たない短時間の粉体の振舞いしか確認できないこととなる。そこで、長期的な流動性、とりわけデポジション方式に実際的な流動性を確保しているかの評価としては、平常時の流動性以外の尺度で評価することが有用である。
そこで、本発明では、金属粉体中における針状粉体の個数密度は0.30%以下とする。好ましくは、金属粉体中における針状粉体の個数密度は0.15%以下である。他方で、針状粉体の個数密度が0.01%以下であると、振動ふるいによる分級に非常に長い時間を用してしまい、著しく生産性が落ちることとなるので、金属粉体中における針状粉体の個数密度を0.01%以上としてもよい。
そこで、本発明では、金属粉体中における針状粉体の個数密度は0.30%以下とする。好ましくは、金属粉体中における針状粉体の個数密度は0.15%以下である。他方で、針状粉体の個数密度が0.01%以下であると、振動ふるいによる分級に非常に長い時間を用してしまい、著しく生産性が落ちることとなるので、金属粉体中における針状粉体の個数密度を0.01%以上としてもよい。
粉体粒子の個数のカウント及び形状解析には、マルバーン(Malvern)社製の画像分析装置モフォロギG3を用いた。まず、スライドガラスの上に金属粉末を分散させるようにばらまき、光学顕微鏡にて二次元に投影された粉体形状を粉末粒子1つ1つについて観察し、粉体粒子の面積から円相当径を決定した。
なお、分級した篩目との関係から、計数する粉末は決まるので、実施例では、粉末粒子のサイズが45μm以上である粉末粒子を計数の対象としてカウントしている。
1粒子ずつ粉末粒子画像を撮影し、画像解析によって形状パラメータを算出するといった手順は、コンピュータソフトウェアによって自動撮影・自動解析することができるので、粉体粒子数万個の形状を調べることができる。
なお、分級した篩目との関係から、計数する粉末は決まるので、実施例では、粉末粒子のサイズが45μm以上である粉末粒子を計数の対象としてカウントしている。
1粒子ずつ粉末粒子画像を撮影し、画像解析によって形状パラメータを算出するといった手順は、コンピュータソフトウェアによって自動撮影・自動解析することができるので、粉体粒子数万個の形状を調べることができる。
(D50の測定について)
平均粒子径D50の測定は、金属粉末の全体積を100%としたときの、累積カーブから体積平均として求められる。このカーブ上の、累積体積が50%である点の粒子径が、D50である。粒子直径D50は、レーザー回折散乱法によって測定される。この測定に適した装置として、日機装社のレーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置「マイクロトラックMT3000」が挙げられる。この装置のセル内に、粉末が純水と共に流し込まれ、粒子の光散乱情報に基づいて、粒子径が検出される。
平均粒子径D50の測定は、金属粉末の全体積を100%としたときの、累積カーブから体積平均として求められる。このカーブ上の、累積体積が50%である点の粒子径が、D50である。粒子直径D50は、レーザー回折散乱法によって測定される。この測定に適した装置として、日機装社のレーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置「マイクロトラックMT3000」が挙げられる。この装置のセル内に、粉末が純水と共に流し込まれ、粒子の光散乱情報に基づいて、粒子径が検出される。
(D50の設定範囲)
デポジション方式の積層造形で使用する場合には、金属粉末のD50は、45μm<D50<150μmとする。好ましくは、55μm<D50<120μmであり、より好ましくは、60μm<D50<90μmである。
デポジション方式の積層造形で使用する場合には、金属粉末のD50は、45μm<D50<150μmとする。好ましくは、55μm<D50<120μmであり、より好ましくは、60μm<D50<90μmである。
(積層造形による造形体の評価)
本発明の金属粉末を用いて、デポジション方式の3次元積層造形装置(三菱重工工作機械株式会社、LAMDA200)を用いて角10mmのブロックを作製した。得られた造形体の空孔率の算出は、以下の手順で行なった。相対密度は、角10mmのブロックをアルキメデス法により測定した密度を成分分析値から求められる計算比重で割った値とし算出した。また、空孔率は下式から算出した。
空孔率(%)=100(%)-相対密度(%)
本発明の金属粉末を用いて、デポジション方式の3次元積層造形装置(三菱重工工作機械株式会社、LAMDA200)を用いて角10mmのブロックを作製した。得られた造形体の空孔率の算出は、以下の手順で行なった。相対密度は、角10mmのブロックをアルキメデス法により測定した密度を成分分析値から求められる計算比重で割った値とし算出した。また、空孔率は下式から算出した。
空孔率(%)=100(%)-相対密度(%)
(針状粉末の個数割合と空孔率の関係について)
表1、表2から、針状粉末の個数割合が増加すると、粉末供給ノズルからの粉末供給量が落ちるため、空孔率が上昇する。針状粉末の個数割合が特に大きい場合には、ノズルが途中で閉塞してしまい、金属粉末が供給されなくなるので、造形が途中で停止してしまうこととなった。
表1、表2から、針状粉末の個数割合が増加すると、粉末供給ノズルからの粉末供給量が落ちるため、空孔率が上昇する。針状粉末の個数割合が特に大きい場合には、ノズルが途中で閉塞してしまい、金属粉末が供給されなくなるので、造形が途中で停止してしまうこととなった。
実施例1~8の金属粉末は、針状粉末の個数割合が低く、流動性の悪化への影響が小さいため、積層造形したときには、造形体の空孔率が低く、密に詰まった造形体を得ることができた。
比較例1~12では、針状粉末の個数割合が高いので、実施例に比して造形体の空孔率が高くなった。また、比較例3,6,9,12は最大長径が1000μmを超える粉末を含んでいるため、造形の途中で閉塞して造形体を得ることができなかった。
本発明の金属粉末は、積層造形用粉末として金属部品等を立体的に造形していくための粉末として、とりわけデポジション方式の積層造形向けの金属粉末に適している。
1 篩の網(スクリーン)
2 網目の空隙部
3 針状粉末
2 網目の空隙部
3 針状粉末
Claims (3)
- アスペクト比が0.4以下でかつ最大長径が150μm以上である粉末粒子の個数割合が全構成粉末中0.30%以下である、積層造形用金属粉末。
- 粉末を構成する粉末粒子の最大長径の最大値が1000μm以下である請求項1に記載の積層造形用金属粉末。
- アスペクト比が0.4以下でかつ最大長径が150μm以上である粉末粒子の個数割合が全構成粉末中0.01%以上である請求項1または請求項2に記載の積層造形用金属粉末。
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