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JP2025021574A - 車体の衝撃吸収構造 - Google Patents

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JP2025021574A JP2023125362A JP2023125362A JP2025021574A JP 2025021574 A JP2025021574 A JP 2025021574A JP 2023125362 A JP2023125362 A JP 2023125362A JP 2023125362 A JP2023125362 A JP 2023125362A JP 2025021574 A JP2025021574 A JP 2025021574A
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Abstract

【課題】衝突荷重の入力方向に延びる一対の縦壁を備えたエネルギ吸収部材を含む衝撃吸収構造において、衝突荷重を受けて一対の縦壁に互いに接近する方向のモーメントを発生させることにより、一対の縦壁に変形のきっかけとなる曲げ形状を形成することなく一対の縦壁同士を衝突荷重により互いに当接するように変形させて、衝突初期にエネルギ吸収部材が受ける荷重が低下するのを抑制する。【解決手段】衝突荷重の入力方向の断面形状がハット形状とされたエネルギ吸収部材20を備え、ハット形状における天板部20Aは入力方向に対向配置され、一対の縦壁部20Bに対する各鍔部20C及び天板部20Aの各結合部20D、20Eは、曲げ形状により形成されており、曲げ形状における各鍔部20Cが延びる方向の寸法は、各鍔部20C側の曲げ形状の第1寸法L1が、所定値以上であり、且つ天板部20A側の曲げ形状の第2寸法L2に対し同等以上とされている。【選択図】図2

Description

本発明は、車体の衝撃吸収構造に関する。
図20のように、閉断面構造のロッカー(一般にサイドシルともいう)A内にエネルギ吸収部材Bを配置して側突時の衝撃を吸収する構造が知られている(特許文献1参照)。側突時には、エネルギ吸収部材Bが矢印方向の衝突荷重を受けて図21、22のように漸次変形して衝突エネルギを吸収し、乗員を保護している。また、ロッカーAより車両幅方向の内側にあるバッテリ(図示略)などを保護するように構成されている。
特許文献1の発明のエネルギ吸収部材Bは、概ね衝突荷重の方向に沿って延びる一対の縦壁Cを備え、それらの縦壁Cに互いに対向方向に窪んだ溝Dをそれぞれ形成して構成されている。それらの縦壁Cは、衝突荷重を受けると溝Dを変形のきっかけとして互いに対向方向に変形して縦壁C同士が互いに当接することによりエネルギ吸収部材Bを設けない場合に比べてエネルギ吸収量を大きくしている。
特許第7099552号公報
特許文献1の発明では、衝突初期に一対の縦壁Cが溝Dにより変形し易くされているため、衝突初期にエネルギ吸収部材Bが受ける荷重が低下する問題がある。
本発明の課題は、衝突荷重の入力方向に沿って延びる一対の縦壁を備えたエネルギ吸収部材を含む車体の衝撃吸収構造において、衝突荷重を受けて一対の縦壁に互いに接近する方向のモーメントを発生させることにある。それにより、一対の縦壁に溝の如き変形のきっかけとなる曲げ形状を形成することなく衝突荷重を受けて一対の縦壁同士を互いに当接するように変形させて、衝突初期にエネルギ吸収部材が受ける荷重が低下するのを抑制することにある。
本発明の第1発明の車体の衝撃吸収構造は、車体の衝突エリア内で、衝突荷重の入力方向に対して交差方向に延在され、前記入力方向に沿った断面形状がハット形状とされたエネルギ吸収部材を備え、前記ハット形状の前記エネルギ吸収部材は、天板部、一対の縦壁部、及び一対の鍔部を備えて成り、前記天板部は、その板面を前記入力方向に対向配置され、前記一対の鍔部は、共に衝突荷重を受け止める一つの固定部材に固定され、前記一対の縦壁部に対する前記各鍔部及び前記天板部の各結合部は、R面部又は傾斜面部を備えた曲げ形状により形成されており、前記各結合部の曲げ形状における前記各鍔部が延びる方向の寸法は、前記各鍔部側の曲げ形状の第1寸法が、前記天板部側の曲げ形状の第2寸法に対し同等以上とされ、且つ前記第1寸法が所定値以上とされている。
本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記一対の縦壁部は互いに平行配置されている。
本発明の第3発明は、上記第2発明において、前記一対の縦壁部同士間の離間距離である第3寸法に対する前記天板部と前記固定部材との間の離間距離である第4寸法の比率は1:7~1:2.5とされている。
本発明の第4発明は、上記第1~第3発明のいずれかにおいて、前記エネルギ吸収部材は、前記ハット形状における前記天板部で接合された二部材にて構成されている。
本発明の第5発明は、上記第1~第3発明のいずれかにおいて、前記一対の縦壁部は、前記天板部と前記各鍔部との対向方向に沿って延びる凹条又は凸条によるビードを、前記エネルギ吸収部材の延在方向に沿って複数本備えている。
本発明によれば、エネルギ吸収部材は、第1寸法が第2寸法に対して同等以上とされ、且つ第1寸法は所定値以上とされている。そのため、エネルギ吸収部材は、天板部側から鍔部側に向かう衝突荷重を受けたとき、縦壁部の天板部側には各縦壁部同士を互いに離間させる方向の力が作用し、鍔部側には各縦壁部の天板部側同士を互いに接近させる方向のモーメントが作用する。その結果、縦壁部は互いに接近するように変形して、やがて互いに当接する。従って、従来のように縦壁部に縦壁部の変形を促す溝を備えることなく一対の縦壁同士を互いに当接させることができる。そのため、衝突初期にエネルギ吸収部材が受ける荷重が、上記溝の影響で低下するのを抑制することができる。即ち、衝突初期における荷重低下を抑制して効率的なエネルギ吸収を実現し、エネルギ吸収部材の質量、コストを低減することができる。
本発明の第1実施形態を示す概略構成図である。 第1実施形態のロッカーの垂直断面図である。 図2のIII部の拡大図である。 図2のIII部の拡大図であり、図3の変形例を示す。 第1実施形態のエネルギ吸収部材の斜視図である。 上記エネルギ吸収部材の平面図である。 上記エネルギ吸収部材が衝突荷重を受けた際に鍔部側で発生するモーメントの説明図である。 上記エネルギ吸収部材が衝突荷重を受けた際に天板部側で発生する力の説明図である。 上記エネルギ吸収部材が衝突荷重を受けた際の衝突初期の変形を模式的に示す説明図である。 上記エネルギ吸収部材が衝突荷重を受けた際の衝突終期の変形を模式的に示す説明図である。 上記エネルギ吸収部材が衝突荷重を受けた際の変形特性を荷重・変位特性により示す特性図である。 上記エネルギ吸収部材が衝突荷重を受けた際の衝突初期の変形のシミュレーション結果を示すCAE画像であり、縦壁部に対する鍔部及び天板部の各結合部の曲げ形状の第1寸法を5mm、第2寸法を5mmとした場合の変形の様子を示す。 図12と同様のCAE画像であり、第1寸法を10mm、第2寸法を10mmとした場合の変形の様子を示す。 図12と同様のCAE画像であり、第1寸法を15mm、第2寸法を5mmとした場合の変形の様子を示す。 図12と同様のCAE画像であり、第1寸法を15mm、第2寸法を10mmとした場合の変形の様子を示す。 図12と同様のCAE画像であり、第1寸法を4mm、第2寸法を4mmとした場合の変形の様子を示す。 図12と同様のCAE画像であり、第1寸法を5mm、第2寸法を10mmとした場合の変形の様子を示す。 本発明の第2実施形態を示すロッカーの垂直断面図である。 本発明の第3実施形態を示すロッカーの垂直断面図である。 本発明の従来例を示すロッカーの垂直断面図である。 図20の従来例が衝突荷重を受けた際の衝突初期の変形を模式的に示す説明図である。 図20の従来例が衝突荷重を受けた際の衝突終期の変形を模式的に示す説明図である。
<第1実施形態の全体構成>
以下、本発明に係る衝撃吸収構造の実施形態を図面に基づいて説明する。図1の第1実施形態は、電気自動車の側突時における電池に対する衝撃吸収構造1である。但し、これは一つの実施形態であり、本発明は電気自動車に限らず、各種車両の各部位への衝突に伴う衝撃吸収構造に適用可能である。なお、各図の説明の方向表示におけるUPRは上側を示し、OUTは自動車の室内から見た外側を示し、FRは自動車の前側を示し、RRは自動車の後側を示す。従って、UPRで示される方向が車体上下方向、OUTで示される方向が車体幅方向、FR、RRで示される方向が車体前後方向である。
図1は第1実施形態が適用される衝撃吸収構造1の全体構成の主要部の垂直断面構成を模式的に示したものであり、ポール2が配置されたポール側突試験状態として示したものである。本実施形態は、電気自動車の電池3が電気自動車のフロア4の下部に配置された構成である。フロア4の外側の側部には、自動車の車体下部の骨格を形成するロッカー10が配設されており、更に、その外側には側部ドア5(通常フロントドア)が配置されている。ポール側突試験におけるポール2は、更に、その外側位置に配置される。本実施形態では、ポール2に側部ドア5が衝突した場合に、側部ドア5と電池3との間の範囲S内で、衝突におけるエネルギ吸収作用がなされて、電池3を保護するようになっている。特に、ロッカー10においてエネルギ吸収作用がなされるようになっている。フロア4上にはクロスメンバ6が車体幅方向に延びて設けられている。クロスメンバ6は、車体前後方向に複数本設けられて、側突荷重に対してフロア4を補強している。
本実施形態では、ロッカー10内の車体前後方向の全域にエネルギ吸収部材20を配設して、ロッカー10の位置において、側突のエネルギ吸収作用がなされる構成がとられている。ロッカー10は、外側に配置される外側ロッカー部材11と、内側に配置される内側ロッカー部材12が、ロッカー10に対する衝突荷重の入力方向である車体幅方向に沿った断面形状を、共にいわゆるハット形状に形成されている。両部材11、12は、互いに開放側同士を重ね組合わされて閉断面構造が形成されている。その結果、ロッカー10は中空構造に形成されており、この中空構造は車体前後方向に空間が延びる形態となっている。なお、エネルギ吸収部材20の材質は、圧壊による変形によりエネルギ吸収作用を行うに適する鋼材(例えば、引張強度が590MPa以上の鋼板)とされている。アルミニウム等の他の材料を用いることもできる。
図2はロッカー10の詳細構造を示す。外側ロッカー部材11及び内側ロッカー部材12は、共に断面ハット形状に形成されて、それぞれ天板部11A、12A、縦壁部11B、12B、鍔部11C、12Cを備える。外側ロッカー部材11及び内側ロッカー部材12は、互いにハット形状の開放側が向い合うように組み合わされ、各一対の鍔部11C、12Cが重なり合うように接合されている。
外側ロッカー部材11及び内側ロッカー部材12によって形成される閉断面構造内には、図5のように車体前後方向に延在するエネルギ吸収部材20が配置されている。エネルギ吸収部材20は、外側ロッカー部材11及び内側ロッカー部材12と同様、ロッカー10に対する衝突荷重の入力方向である車体幅方向に沿った断面形状を、ハット形状に形成されている。従って、エネルギ吸収部材20は、天板部20A、一対の縦壁部20B、及び一対の鍔部20Cを備える。一対の縦壁部20Bは、互いに平行に配置されている。エネルギ吸収部材20は、一枚の鋼板をプレス成形して形成してもよいが、ここでは、断面ハット形状のエネルギ吸収部材20を上下方向に2分割して成る上部材201と下部材202を溶接接合して形成されている。溶接接合は、天板部20Aを成す部分で行われている。そのため、天板部20Aを形成する上部材201及び下部材202の各外側端部には、互いに面合わせで接合される接合部201A及び202Aを備える。このようにエネルギ吸収部材20を上下2分割して形成することにより、製造を容易にすることができる。なぜなら、一枚の鋼板をプレス成形してエネルギ吸収部材20を形成する場合は、エネルギ吸収部材20の上下寸法(第3寸法)Hに比べて幅寸法(第4寸法)Wが十分に大きい形状に合わせたプレス型を用いてプレス成形する必要がある。それに対し、エネルギ吸収部材20を上下2分割して形成する場合には、上部材201及び下部材202を個々にプレス成形した後に接合することで容易に一つのエネルギ吸収部材20を形成することができる。
因みに、エネルギ吸収部材20の上下寸法(縦壁部20B同士間の離間距離)Hに対する幅寸法(天板部20Aと内側ロッカー部材12の天板部12Aとの間の離間距離)Wの比率は、1:7~1:2.5程度とされている。エネルギ吸収部材20の上下寸法Hに対する幅寸法Wの比率は、1:5.5~1:3程度とされてもよい。この比率は、エネルギ吸収部材20が衝突荷重を受けたとき、エネルギ吸収部材20の一対の縦壁部20Bが同方向に折れ曲がるように変形することなく、しかも、後述のように一対の縦壁部20B同士が対向方向に変形して互いに接触し、その後圧壊される予定された変形を実現するために最適である。
エネルギ吸収部材20は、天板部20Aが衝突荷重の入力方向に対向配置され、外側ロッカー部材11の天板部11Aの内壁面に当接されている。エネルギ吸収部材20の天板部20Aは、外側ロッカー部材11の天板部11Aに片側アクセスによる溶接か、接着剤により接合されている。また、一対の鍔部20Cが内側ロッカー部材12の天板部12Aの内壁面に溶接接合されている。従って、内側ロッカー部材12の天板部12Aは、各鍔部20Cに加えられた衝突荷重を受け止める固定部材を構成している。
一対の鍔部20Cの内側ロッカー部材12に対する接合位置は、図1のようにフロア4上のクロスメンバ6の幅方向外側に対応する位置とされている。この配置により、側突による衝撃がフロア4に与える影響をエネルギ吸収部材20により効率的に抑制することができる。また、エネルギ吸収部材20は、一対の縦壁部20Bが平行配置されているため、一対の縦壁部20B同士の間隔が天板部20A側に比べて鍔部20C側で開いた傾斜形状に形成されたものに比べて、エネルギ吸収部材20の位置を、衝撃を吸収したい部位に合わせやすいメリットがある。
天板部20Aと各縦壁部20Bとをつなぐ結合部20E、及び各縦壁部20Bと各鍔部20Cとをつなぐ結合部20Dは、R面部又は傾斜面部を備えた曲げ形状にて形成されている。図3には、結合部20Dの曲げ形状をR面部により形成した例を拡大して示す。また、図4には、結合部20Dの曲げ形状を傾斜面部により形成した例を拡大して示す。図3のR面部は曲げ形状を円弧面により形成して成り、図4の傾斜面部は曲げ形状を傾斜面により形成して成る。ここで、傾斜面は、縦壁部20B及び鍔部20Cに対して結合部20Dを成す傾斜面の角度θが、それぞれ135度に形成されている。図3、4では、結合部20Dの拡大図を示したが、結合部20Eについても同様の構造とされている。各結合部20D、結合部20Eの曲げ形状における鍔部20Cの延びる方向(上下方向)の寸法は、各結合部20Dの第1寸法L1が所定値(例えば、5mm)以上であり、且つ結合部20Eの第2寸法L2(図2参照)に対し同等以上とされている。
エネルギ吸収部材20の各縦壁部20Bには、図5、6のように複数本のビード20Fが形成されている。図5、6では、内側ロッカー部材12に接合されたエネルギ吸収部材20を、外側ロッカー部材11を取り去った状態で示している。ビード20Fは、天板部20Aと鍔部20Cとの対向方向に沿って延びた凹条又は凸条により形成されている。図5、6では、各縦壁部20Bの上下面が直線的な山脈状に膨出された凸条によりビード20Fが形成されている。当実施形態の場合、ビード20Fは、図6のようにポール2の直径に相当する寸法範囲P内に4本以上含まれることが望ましい。因みに、ポール側突試験におけるポールの直径は254mmとされている。このように縦壁部20Bにビード20Fを形成することにより、ポール2への衝突によりエネルギ吸収部材20が天板部20Aから鍔部20Cに向かう衝突荷重を受けたときの縦壁部20Bの変形強度を適宜高めることができる。
<第1実施形態の作用効果>
図7は、エネルギ吸収部材20が矢印Fの方向から衝突荷重を受けた際の力の伝達、及びモーメントの発生の様子を示す。エネルギ吸収部材20が矢印Fの衝突荷重を受けると、一対の縦壁部20Bは鍔部20Cを通じて内側ロッカー部材12の天板部12Aに向けて力F1を加える。上述のように縦壁部20Bと鍔部20Cとの間には結合部20Dがあるため、縦壁部20Bにおける力F1は、鍔部20Cにおいて鍔部20Cの先端側(結合部20Dから離れた側)が矢印M1のように持ち上がるモーメントを発生させる。このモーメントは、各縦壁部20Bの天板部20A側を互いに接近させる力となる。即ち、この力は、各縦壁部20Bを、図7に仮想線で示すように変形させる力となる。
図8は、エネルギ吸収部材20が矢印Fの方向から衝突荷重を受けた際の天板部20A側で発生される力F2の様子を示す。エネルギ吸収部材20が矢印Fの衝突荷重を受けると、天板部20Aは、その面積を上下方向に拡げながら縦壁部20Bの天板部20A側を仮想線で示すように上下方向に拡げる力F2が発生する。
ここで、上述のように結合部20Eの寸法L2に比べて結合部20Dの寸法L1を同等以上とし、且つ寸法L1を所定値以上に設定している。そのため、力F2により図8の仮想線で示すように縦壁部20B同士を遠ざける効果よりも、モーメントM1により図7の仮想線で示すように縦壁部20B同士を接近させる効果が大きくされている。それにより、エネルギ吸収部材20は、図7に仮想線で示すように一対の縦壁部20Bの幅方向の中央部付近を互いに接近するように変形させる。その結果、モーメントM1と力F2の相互作用により図9に示すように衝突初期の段階でエネルギ吸収部材20の一対の縦壁部20Bが互いに接近する形状に変形される。その後、更に変形が進んで一対の縦壁部20Bが互いに当接し、衝突後期には図10のようにロッカー10及びエネルギ吸収部材20は圧壊される。これにより、衝突エネルギはエネルギ吸収部材20を備えたロッカー10により吸収される。
図11は、本発明のロッカー10による荷重―変位特性(F-S特性)を示す。図11において、実線は第1実施形態のロッカー10の特性であり、破線は図20の従来例のロッカーAの特性である。実線で示す本発明のロッカー10では、N1で示す位置で一対の縦壁部20Bが互いに接近するように急激に折れ曲がり、N2で示す位置で一対の縦壁部20Bが互いに当接する。N2の位置で荷重が比較的大きく低下している。破線で示す図20の従来例のロッカーAに比べると、本発明のロッカー10は、N2で示す位置で一時的にロッカーAよりも荷重が低下しているが、特性全体を通してロッカーAよりも荷重が大きくなっている。従来例のロッカーAでは、図20のように縦壁Cを変形させるきっかけとなる溝Dが形成されているため、図11にN3で示すように小さい荷重で、縦壁Cが変形して、エネルギ吸収部材Bで受け止める荷重は全体として小さくなる。従って、ロッカー10は、ロッカーAに比べてエネルギ吸収量を大きいことがわかる。
図12~17は、上述の第1実施形態において、第1寸法L1及び第2寸法L2を表1のように種々に変更して行ったCAE解析の結果を示す。
Figure 2025021574000002
図12~17のように、第1寸法L1が、所定値(5mm)以上であり、且つ第2寸法L2に対し同等以上との条件を満たす図12~15のケースでは、衝突荷重を受けたエネルギ吸収部材20の一対の縦壁部20B同士を互いに当接させることができる。一方、上記条件を満たさない図16、17のケースでは、一対の縦壁部20B同士を互いに当接させることができない。この結果から上述の従来例のような溝Dを設けることなくエネルギ吸収部材20の一対の縦壁部20Bを互いに当接するように変形させるためには、第1寸法L1が5mm以上で、しかもL1≧L2とする必要があることがわかる。
<第2実施形態>
図18は第2実施形態を示す。第2実施形態が、第1実施形態に対して特徴とする点は、エネルギ吸収部材21の天板部21Aを外側ロッカー部材11の天板部11Aに当接させず離間配置した点である。その他の構成は、第2実施形態においても第1実施形態と同一であり、同一部分についての再度の説明は省略する。
第2実施形態において、ロッカー10の空間内に設置されるエネルギ吸収部材21は、第1実施形態におけるエネルギ吸収部材20よりも幅方向の大きさが小さくされている。エネルギ吸収部材21は、一対の鍔部21Cが内側ロッカー部材12の天板部12Aに溶接接合されて固定されている。エネルギ吸収部材21の天板部21Aは、外側ロッカー部材11の天板部11Aに当接せず、僅かに離間して配置されている。
このように第2実施形態では、エネルギ吸収部材21の天板部21Aが外側ロッカー部材11の天板部11Aに当接せず離間しているため、製造誤差により不良品が発生するのを抑制することができる。即ち、エネルギ吸収部材21の幅方向の寸法W1がロッカー10の内部空間の幅方向の寸法W2より大きくなる製造誤差により、外側ロッカー部材11の鍔部11Cと内側ロッカー部材12の鍔部12Cとが接合困難になる不具合を防止することができる。従って、第2実施形態では、第1実施形態に比べて製造時の歩留まりを良くし製造コストを抑制することができる。なお、第2実施形態における衝突エネルギ吸収量については、エネルギ吸収部材21の天板部21Aが外側ロッカー部材11の天板部11Aに当接せず離間している分だけ低下するが、上記離間距離を小さくすることにより衝突エネルギ吸収量の低下を小さくすることができる。
<第3実施形態>
図19は第3実施形態を示す。第3実施形態が、第1実施形態に対して特徴とする点は、エネルギ吸収部材22の一対の鍔部22Cを固定部材223に溶接接合にて固定し、固定部材223を内側ロッカー部材12の天板部12Aに当接させず離間配置した点である。その他の構成は、第3実施形態においても第1実施形態と同一であり、同一部分についての再度の説明は省略する。
第3実施形態において、ロッカー10の空間内に設置されるエネルギ吸収部材22は、第1実施形態におけるエネルギ吸収部材20よりも幅方向の大きさが小さくされている。エネルギ吸収部材22は、天板部22Aが外側ロッカー部材11の天板部11Aに溶接接合されて固定されている。エネルギ吸収部材22の鍔部22Cに接合された固定部材223は、内側ロッカー部材12の天板部12Aに当接せず、僅かに離間して配置されている。
このように第3実施形態では、エネルギ吸収部材22の鍔部22Cを接合した固定部材223が内側ロッカー部材12の天板部12Aに当接せず離間しているため、製造誤差により不良品が発生するのを抑制することができる。即ち、エネルギ吸収部材22の幅方向の寸法W1がロッカー10の内部空間の幅方向の寸法W2より大きくなる製造誤差により、外側ロッカー部材11の鍔部11Cと内側ロッカー部材12の鍔部12Cとが接合困難になる不具合を防止することができる。従って、第3実施形態では、第1実施形態に比べて製造時の歩留まりを良くし製造コストを抑制することができる。なお、第3実施形態における衝突エネルギ吸収量については、エネルギ吸収部材22の鍔部22Cを接合された固定部材223が内側ロッカー部材12の天板部12Aに当接せず離間している分だけ低下するが、上記離間距離を小さくすることにより衝突エネルギ吸収量の低下を小さくすることができる。
<その他の実施形態>
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、上記実施形態では、衝撃吸収構造として車体のロッカーに適用する例を示したが、本発明はロッカー以外に、センタピラー、バンパ、他に適用することもできる。また、上記実施形態では、一対の縦壁部は互いに平行に配置されたが、一対の縦壁部は天板部側に比べて鍔部側が離間した傾斜形状としてもよい。
<各発明に対応する上記実施形態の作用効果>
最後に上述の「課題を解決するための手段」における第2発明以降の各発明に対応する上記実施形態の作用効果を付記しておく。
第2発明によれば、一対の縦壁部は互いに平行に配置されているため、一対の縦壁部が天板部側に比べて鍔部側を離間した傾斜形状とされた場合に比べて、車体の衝突エリア内で最も衝突荷重を吸収するべき部位に合わせてエネルギ吸収部材を配置することが容易になる。
第3発明によれば、ハット形状における第3寸法に対する第4寸法の比率を適宜設定している。そのため、エネルギ吸収部材が衝突荷重を受けたとき、エネルギ吸収部材の一対の縦壁部が同方向に折れ曲がるように変形することなく、しかも、一対の縦壁部同士が対向方向に変形して互いに接触し、その後圧壊される予定された変形を実現することができる。
衝突荷重を受けたエネルギ吸収部材が予定された変形をするためにはエネルギ吸収部材のハット形状は第3寸法に対して第4寸法をある程度大きくする必要がある。そのため、エネルギ吸収部材をプレス成形するためには、細長形状の成形型が必要となる。第4発明によれば、ハット形状のエネルギ吸収部材は天板部で接合された2部材により形成されているため、エネルギ吸収部材をプレス成形するために細長形状の成形型は必要なく、製造を容易にすることができる。
第5発明によれば、エネルギ吸収部材の天板部から鍔部に向かう衝突荷重を受ける縦壁部の変形強度をビードによって適宜高めることができる。そのため、エネルギ吸収部材によるエネルギ吸収量を適宜制御することができる。また、ビードにより補強した分だけエネルギ吸収部材の板厚を薄くすることができ、エネルギ吸収部材を軽量化することができる。
1 衝撃吸収構造
2 ポール
3 電池
4 フロア
5 側部ドア
6 クロスメンバ
10 ロッカー
11 外側ロッカー部材
12 内側ロッカー部材
11A、12A 天板部
11B、12B 縦壁部
11C、12C 鍔部
20、21、22 エネルギ吸収部材
20A、21A、22A 天板部
20B 縦壁部
20C、21C、22C 鍔部
20D、20E 結合部
20F ビード
201、211、221 上部材
202、212、222 下部材
201A、202A 接合部
223 固定部材

Claims (5)

  1. 車体の衝突エリア内で、衝突荷重の入力方向に対して交差方向に延在され、前記入力方向に沿った断面形状がハット形状とされたエネルギ吸収部材を備え、
    前記ハット形状の前記エネルギ吸収部材は、天板部、一対の縦壁部、及び一対の鍔部を備えて成り、
    前記天板部は、その板面を前記入力方向に対向配置され、
    前記一対の鍔部は、共に衝突荷重を受け止める一つの固定部材に固定され、
    前記一対の縦壁部に対する前記各鍔部及び前記天板部の各結合部は、R面部又は傾斜面部を備えた曲げ形状により形成されており、
    前記各結合部の曲げ形状における前記各鍔部が延びる方向の寸法は、前記各鍔部側の曲げ形状の第1寸法が、前記天板部側の曲げ形状の第2寸法に対し同等以上とされ、且つ前記第1寸法が所定値以上とされている
    車体の衝撃吸収構造。
  2. 請求項1において、
    前記一対の縦壁部は互いに平行配置されている
    車体の衝撃吸収構造。
  3. 請求項2において、
    前記一対の縦壁部同士間の離間距離である第3寸法に対する前記天板部と前記固定部材との間の離間距離である第4寸法の比率は1:7~1:2.5とされている
    車体の衝撃吸収構造。
  4. 請求項1~3のいずれかにおいて、
    前記エネルギ吸収部材は、前記ハット形状における前記天板部で接合された二部材にて構成されている
    車体の衝撃吸収構造。
  5. 請求項1~3のいずれかにおいて、
    前記一対の縦壁部は、前記天板部と前記各鍔部との対向方向に沿って延びる凹条又は凸条によるビードを、前記エネルギ吸収部材の延在方向に沿って複数本備えている
    車体の衝撃吸収構造。
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