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JP2025021533A - 柑橘風味飲料および柑橘風味飲料の製造方法 - Google Patents

柑橘風味飲料および柑橘風味飲料の製造方法 Download PDF

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JP2025021533A
JP2025021533A JP2023125295A JP2023125295A JP2025021533A JP 2025021533 A JP2025021533 A JP 2025021533A JP 2023125295 A JP2023125295 A JP 2023125295A JP 2023125295 A JP2023125295 A JP 2023125295A JP 2025021533 A JP2025021533 A JP 2025021533A
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Japan
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citrus
beverage
juice
camphene
ppb
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JP2023125295A
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千尋 青山
Chihiro Aoyama
知輝 高岸
Tomoki Takagishi
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Asahi Soft Drinks Co Ltd
Original Assignee
Asahi Soft Drinks Co Ltd
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Abstract

【課題】柑橘風味飲料の劣化を抑制しつつ、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上することができる技術を提供する。
【解決手段】柑橘風味飲料は、柑橘果汁と、カンフェンとを含み、前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbである。
【選択図】なし

Description

本発明は、柑橘風味飲料および柑橘風味飲料の製造方法に関する。
従来、柑橘風味を呈する飲料の劣化を抑制する方法として、様々な観点から、検討・開発が進められている。
例えば、特許文献1には、レモン風味飲料には、香気成分としてシトラールが含有される場合が多いことから、シトラールを含む飲料の香味の劣化を抑制する点から、飲料中のシトラールと、リモネンと、γ-テルピネンと、α-テルピノレンとの合計含有量を制御する方法が開示されている。
ところで、特許文献2には、乳化香料の安定性を維持し、透明性を得る点から、テルペン系炭化水素香料化合物としてカンフェンを用いた水中油型乳化組成物を飲料に用いることが開示されている。
特開2015-123008号公報 特開2018-123288号公報
本発明者は、新たな観点から柑橘風味飲料を劣化抑制すべく検討を進めたところ、柑橘果汁を含む飲料にカンフェンを用いることが有効であることを知見した。くわえて、加温保管した場合であっても、カンフェンの含有量を制御することで、意外にも後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、柑橘風味飲料の劣化を抑制しつつ、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上することができる。具体的には、本発明によれば、以下の柑橘風味飲料、およびこれに関する技術が提供される。
[1] 柑橘果汁と、カンフェンとを含み、
前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbである、柑橘風味飲料。
[2] 果汁率(ストレート果汁換算)が0.1質量%~30質量%である、[1]に記載の柑橘風味飲料。
[3] 前記柑橘果汁がレモン果汁を含む、[1]または[2]に記載の柑橘風味飲料。
[4] 加温販売用である、[1]乃至[3]いずれか一つに記載の柑橘風味飲料。
[5] ブリックス値が5~15である、[1]乃至[4]いずれか一つに記載の柑橘風味飲料。
[6] 非アルコール飲料である、[1]乃至[5]いずれか一つに記載の柑橘風味飲料。
[7] 容器詰めされた、[1]乃至[6]いずれか一つに記載の柑橘風味飲料。
[8] 柑橘果汁と、カンフェンとを含む、柑橘風味飲料の製造方法であって、
前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbとなるように飲料を調製する工程を含む、柑橘風味飲料の製造方法。
本発明によれば、柑橘風味飲料の劣化を抑制しつつ、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上できる技術を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。
<柑橘風味飲料>
本実施形態の柑橘風味飲料は、柑橘果汁と、カンフェンとを含み、
前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbである。
これにより、柑橘風味飲料の香味劣化を抑制しつつ、加温保管した場合であっても、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上することができる。すなわち、さわやかさ、酸味と甘みのバランス、果汁感といった柑橘果汁によって得られる香味が、柑橘果汁の劣化により低減し、悪化することを抑制できる。さらに、飲料を飲用したあとに感じられる後切れと甘味の良さを両立し、美味しさも向上できる。
かかる効果が得られる詳細は明らかではないが、次のように考えられる。カンフェンは、一般にフレーバーに含まれうる香気成分の一つであるが、カンフェン自体の香気が特徴的であったり、強くないため、従来よりも高濃度でカンフェンを用いることで、柑橘風味を生かしつつも柑橘果汁の劣化による香味をマスキングできると推測される。さらに、飲料を飲み終えたあとにおいて、戻り香とカンフェンの香味が合わさることで、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上できると考えられる。
[柑橘風味]
本実施形態の飲料は、飲用した際に柑橘果汁の風味が感じられるものである。柑橘風味は、後述の柑橘果汁を用いたり、柑橘フレーバーを用いる等して得ることができる。
柑橘とは、ミカン科ミカン亜科に属する植物の果実を意味する。具体的には、ネーブルオレンジ、バレンシアオレンジ、ブラッドオレンジなどのオレンジ類、うんしゅうみかん、マンダリンオレンジ、ぽんかん、紀州みかん、アンコール、ダンゼリン、コウジ、シークワーサー、タチバナ、不知火などのみかん類、ナツダイダイ、はっさく、ヒュウガナツ、サンボウカン、河内晩柑、キヌカワ、ナルトなどの雑柑類、タンカン、いよかん、マーコット、清見、オーランド、ミネオラ、セミノール等のタンゴール・タンゼロ類、メキシカンライム、タヒチライム等のライム類、リスボンレモン、ユーレカレモン、ディアマンテ、エトローグ等のレモン類、バンペイユ、土佐ブンタン等のブンタン、ダンカン、マーシュ、トムソン、ルビーレッド等のグレープフルーツ類、ゆず、カボス、スダチ、ハナユ、キズ等のユズ類、キンカン、カラタチ等が挙げられる。
なかでも、本実施形態の飲料は、レモン類の風味を呈する飲料として好適である。
以下、本実施形態の飲料に含まれる成分について説明する。
[柑橘果汁]
本実施形態の飲料は、柑橘果汁を含むことが好ましい。
柑橘果汁の含有量(ストレート果汁換算)は、飲料全量に対し、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以下であり、ことさら好ましくは10質量%以下である。これにより、劣化抑制効果を得つつも、良好な柑橘風味を保持し、後切れの良さと後味に残る甘味の良さを両立できる。
柑橘果汁の含有量(ストレート果汁換算)は、飲料全量に対し、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは1.0質量%以上であり、さらに好ましくは1.5質量%以上であり、ことさら好ましくは2.0質量%以上である。これにより、劣化抑制効果を高めるとともに、柑橘風味を向上し、後切れの良さと後味に残る甘味の良さを両立できる。
なかでも、柑橘果汁は、レモン果汁を含むことが好ましく、レモン果汁のみであることがより好ましい。また、果汁に含まれるレモン果汁の割合は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、98質量%以上であることがさらに好ましく、劣化抑制効果を向上する点から、100質量%であることがことさらに好ましい。
なお、果汁率とは、果実から果汁を搾汁して得られ、濃縮等の処理を行っていない果汁の搾汁(ストレート果汁)のBrix値または酸度を100%としたときの相対濃度である。果汁の含有量をBrix値または酸度のいずれに基づいて算出するかはJAS規格に基づき果汁の種類ごとに定められている。また、果汁の含有量をJAS規格のBrix値に基づいて換算する場合、果汁に加えられた糖類、はちみつ等のBrix値は除いて算出される。
果汁とは、果実を破砕して搾汁したり、あるいは裏ごししたりするなどして得られる液体成分をいう。また、柑橘類の果汁には、当該液体成分を濃縮したものや、これらの希釈還元物も含まれてもよく、パルプ分を含むもの、または、ろ過や遠心分離等の処理によりパルプ分を除去したものあってもよい。
また、果汁としては、ストレート果汁、濃縮果汁、濃縮還元果汁などを用いてもよい。
本実施形態に係る果汁の調製に用いることのできる柑橘果実については、その品種、産地、熟度、大きさなどは特に限定されず、適宜設定することができる。
また、果汁として市販のジュースや濃縮ジュース、ペーストなどを用い、本実施形態の飲料を調製するようにしてもよい。具体的には、JAS規格(果実飲料の日本農林規格)で指定されたジュースや濃縮ジュースを挙げることができ、例えばこれらのうち1種または2種以上を本実施形態の飲料の調製に用いることができる。
また、果汁は、透明な飲料とする点から、不溶性固形分を含まないことが好ましく、透明なストレート果汁であることがより好ましい。
[カンフェン]
カンフェンとは、CAS:79-92-5のテルペン系炭化水素の一つである。
飲料中のカンフェンの含有量は、35ppb以上であり、好ましくは40ppb以上であり、より好ましくは45ppb以上である。
飲料中のカンフェンの含有量は、700ppb以下であり、好ましくは500ppb以下であり、より好ましくは350ppb以下であり、さらに好ましくは200ppb以下であり、ことさらに好ましくは100ppb以下である。
カンフェンの含有量を上記数値範囲とすることで、劣化抑制効果を得ておいしさを保持しつつ、後切れの良さと後味に残る甘味の良さの良好なバランスを得ることができる。
本実施形態の飲料の所定量のカンフェンは、カンフェン単体またはカンフェンを含むフレーバー等の混合物を添加することによって実現することができる。
[その他成分]
本実施形態の飲料は、本発明の効果が得られる限りにおいて、上記以外の種々の成分を含んでもよい。例えば、甘味料、酸味料、香料、pH調整剤、上記以外の果汁、各種栄養成分、着色料、希釈剤、酸化防止剤、および増粘安定剤等を含んでもよい。ただし、さらさらしたのど越し、飲みやすさを得る点から、増粘安定剤は含まないことが好ましい。
上記の甘味料としては、公知のものを使用することができ、たとえば、ショ糖(砂糖)、ブドウ糖、グラニュー糖、果糖、乳糖、麦芽糖、果糖ブドウ糖液糖等の糖類、糖アルコール、ならびに、タウマチン、ステビア抽出物、グリチルリチン酸二ナトリウム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、ネオテーム、サッカリンナトリウム、およびステビア等の高甘味度甘味料などが挙げられる。甘味料は1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
上記の酸味料としては、例えば、クエン酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、フィチン酸、アスコルビン酸、リン酸又はそれらの塩類等が挙げられる。なかでも、柑橘果汁の風味を生かす観点から、無水クエン酸およびその塩が好ましい。
上記の香料としては、天然香料および合成香料が挙げられる。なかでも、効果的に柑橘風味を得る点から、柑橘フレーバーを用いてもよく、レモンフレーバーを用いてもよい。
上記の柑橘果汁以外の果汁としては、例えば、トロピカルフルーツ果汁、ブドウ果汁、リンゴ果汁、モモ果汁、およびイチゴ果汁等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
[pH]
本実施形態の飲料の20℃におけるpHは、3.6以下であり、好ましくは3.3未満である。一方、pHの下限値は、好ましくは3.0以上である。
pHを上記数値範囲とすることで、飲料の劣化を抑制しつつ、後味を良好に保持しやすくなる。
なお、pHの測定は、市販のpH測定器を用いるなどして行うことができる。pHの調整は、例えば、特定酸の量を変えることや、クエン酸三ナトリウム等のpH調整剤を用いることなどにより行うことができる。
[酸度]
本実施形態の飲料は、酸度(クエン酸酸度)が0.30g/100ml~0.60g/100ml以下であることが好ましく、0.31g/100ml~0.50g/100ml以下であることがより好ましく0.32g/100ml~0.40g/100ml以下であることがさらに好ましくい。
酸度を、上記下限値以上とすることで、飲料の劣化を抑制しやすくなる。
一方、酸度を上記上限値以下とすることで、飲料の劣化を抑制しつつ、酸度が強くなりすぎることを抑制し、飲料の香味を良好にできる。
酸度は、100ml中に含まれる酸量をクエン酸に換算した場合のグラム数(無水クエン酸g/100ml)で表すことができ、「Ac」とも表記される。酸度もまた、JAS規格の酸度測定法で定められた方法、具体的には0.1mol/L水酸化ナトリウム標準液をアルカリ溶液として使用した中和滴定法(定量式)により測定できる。
クエン酸酸度は、例えば、上述の酸味料、果汁、その他の各種成分の量などにより調整することができる。
[ブリックス値]
本実施形態の飲料のブリックス値(Bx)は、好ましくは5以上15以下であり、より好ましくは7以上13以下であり、さらに好ましくは8以上12以下である。
ブリックス値を上記数値範囲とすることで、飲料の劣化を抑制しつつ、良好な甘味、後味を得やすくなる。
ブリックス値は、たとえば、デジタル屈折計Rx-5000α(アタゴ社製)を用いて、20℃における糖用屈折計の示度を測定することができる。
ブリックス値は、例えば、後述の甘味料の量、その他の各種成分の量などにより調整することができる。
[加温販売用]
加温販売用とは、飲料の液温を40~80℃、好ましくは45~70℃、より好ましくは50~60℃に加温保持した状態で、消費者に販売される用途に供されるものを意図する。液温を80℃以下とすることでやけどを防ぎ、40℃以上とすることで、体温よりも高くなり、飲料の温かみを感じやすくなる。
加温販売用飲料は、加温中に、香味が劣化しやすい傾向がある。これに対し、本実施形態の飲料は、柑橘果汁と特定量のカンフェンを用いることで、加温販売用としても効果的に香味劣化を抑制でき、また、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上できる。
[飲料の種類]
本実施形態の飲料は、希釈されずにそのまま飲用される飲料であることが好ましい。
本実施形態の飲料は、非アルコール飲料であることが好ましい。非アルコール飲料とは、アルコールを実質的に含有しない飲料をいい、具体的にはエタノールなどのアルコールの含有量が1.0体積/体積%未満である飲料を意味する。
本実施形態の飲料は、炭酸ガスを含有してもよく、炭酸ガスを含まないものとしてもよい。炭酸ガスを含有する場合は、飲料の炭酸ガス圧は1.5~3.5ガスボリュームであることが好ましく、2.0~3.0ガスボリュームであることがより好ましい。炭酸ガスを飲料中に含有させる方法は特に限定されず、当業者が適宜設定できる。
[容器]
本実施形態の飲料は、加熱殺菌され、容器に詰められた状態の容器詰め飲料としてもよい。このときの容器としては、ガラス、紙、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート等)、アルミ、およびスチール等の単体もしくはこれらの複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。また、容器の種類は、特に限定されるものではないが、たとえば、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶、紙パック、チルドカップ、瓶等が挙げられる。
さらに飲料を外観から観察し、透明性、色などを確認できる観点から、容器は透明であることが好ましく、具体的にはペットボトルまたは無着色の瓶が好ましい。また、取扱性、流通性、携帯性等の観点から、容器はペットボトルであることが好ましい。
<柑橘風味飲料の製造方法>
本実施形態の柑橘風味飲料の製造方法は、柑橘果汁と、カンフェンとを含む、柑橘風味飲料の製造方法であって、前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbとなるように飲料を調製する工程を含む。
これにより、香味劣化を効果的に抑制しつつ、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上できる。
調製手段は特に限定されず公知の方法を用いることができる。なお、飲料に含まれる各成分およびその含有量等は上記飲料と同様である。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)測定
・飲料中のカンフェンの濃度(ppb)について、ヘッドスペース(HS)-GC/MS測定に供し、以下に示す条件で測定した。
装置:GC:Agilent Technologies社製 7890B
MS:Agilent Technologies社製 5977A
HSサンプラー:Agilent Technologies社製 7697A
カラム:DB-WAX UI 0.25mm×30m×0.25μm
定量イオン:カンフェン m/z=121
内標:シクロヘキサノール m/z=57
温度条件:40℃(2分)→15℃/分→230℃(5min)
キャリアガス流量:He 1.0ml/分
注入法:スプリット
イオン源温度:230℃
・pH;pH測定器(東亜ディーケーケー社製)を用いて、20℃におけるpHを測定した。
・ブリックス;デジタル屈折計Rx-5000α(アタゴ社製)を用いて、20℃における糖用屈折計の示度を測定した。
(2)官能評価
容器詰め飲料を製造後4℃で保管していたものと、60℃で4日間保管したものをそれぞれ用意した。
いずれの飲料も室温(20~25℃)としたのち、飲料の開発に熟練した技術者(n名)が開封後直ちに試飲し、以下の評価基準(7段階;1~7点)従い、「おいしさ」「後ギレの良さ」「後味に残る甘味の良さ」「味の濃さ」「コクの強さ」「香味劣化」それぞれについて対照の飲料に対する相対評価を実施し、その平均値を求めた。対照(イニシャル品)は、4℃で保管したものとし、「香味劣化」を7点、「おいしさ」「後ギレの良さ」「後味に残る甘味の良さ」「味の濃さ」「コクの強さ」をそれぞれ4点とした。
・評価基準
<おいしさ・後ギレの良さ・後味に残る甘味の良さ>
評点7:かなり良い
評点6:良い
評点5:やや良い
評点4:イニシャル品と同等
評点3:やや良くない
評点2:良くない
評点1:かなり良くない
<味の濃さ・コクの強さ>
評点7:かなり強い
評点6:強い
評点5:やや強い
評点4:イニシャル品と同等
評点3:やや弱い
評点2:弱い
評点1:かなり弱い
<香味劣化>
評点7:全く認められない
評点6:僅かに認められる
評点5:少し認められる
評点4:比較的認められる
評点3:かなり認められる
評点2:とても認められる
評点1:非常に認められる
(3)実施例および比較例
[カンフェン濃度の変動]
表1に示す濃度となるように各原料(g/L)およびカンフェン(ppb)を常法で混合し、飲料を調製し、容器詰め飲料を得た。飲料の物性を表1に示す。
また、得られた容器詰め飲料について、上記(2)の官能評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2025021533000001
表1より、対照の飲料と比較例1の飲料を対比すると、比較例1の60℃で4日間保存した飲料は、「香味劣化」が5.7まで低下し「おいしさ」も3.3に下がり、「味の濃さ」、「コクの強さ」が高くなり、「後切れの良さ」「後味に残る甘味の良さ」は4.0のままであった。一方、実施例1の60℃で4日間保存し、さらに、カンフェンを35ppb含む飲料は、「香味劣化」が6.3にとどまり、「後ギレの良さ」は4.2、「後味に残る甘味の良さ」は4.5に向上した。
実施例1の飲料に対し、カンフェンの含有量を高くした、実施例2の飲料においても、「香味劣化」は6.2にとどまり、「後ギレの良さ」は4.0、「後味に残る甘味の良さ」は4.3に向上した。
一方、実施例1の飲料に対し、カンフェンの含有量を1000ppbとした比較例2の飲料は、「香味劣化」は5.5まで低下し、「おいしさ」も3.2に下がった。
[果汁率の変動]
表2,3に示す濃度となるように各原料(g/L)およびカンフェン(ppb)を常法で混合し、飲料を調製し、容器詰め飲料を得た。飲料の物性を表2,3に示す。
また、得られた容器詰め飲料について、上記(2)の官能評価を行った。結果を表2,3に示す。
Figure 2025021533000002
Figure 2025021533000003

Claims (8)

  1. 柑橘果汁と、カンフェンとを含み、
    前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbである、柑橘風味飲料。
  2. 果汁率(ストレート果汁換算)が0.1質量%~30質量%である、請求項1に記載の柑橘風味飲料。
  3. 前記柑橘果汁がレモン果汁を含む、請求項1または2に記載の柑橘風味飲料。
  4. 加温販売用である、請求項1または2に記載の柑橘風味飲料。
  5. ブリックス値が5~15である、請求項1または2に記載の柑橘風味飲料。
  6. 非アルコール飲料である、請求項1または2に記載の柑橘風味飲料。
  7. 容器詰めされた、請求項1または2に記載の柑橘風味飲料。
  8. 柑橘果汁と、カンフェンとを含む、柑橘風味飲料の製造方法であって、
    前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbとなるように飲料を調製する工程を含む、柑橘風味飲料の製造方法。
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