JP2025008458A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フラッシング時の搬送ベルトの汚れを抑制するとともに、画像記録時の記録媒体の浮き上がりを抑制可能なインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置は、記録ヘッドと、搬送部材と、制御部と、インク回収部と、インク通過路と、吸引部と、シャッターと、シャッター駆動部と、を備える。シャッターは、記録媒体の搬送方向におけるインク通過路の一部に重なり、インク通過路の上流側と下流側との間を搬送方向に沿って往復移動可能である。制御部は、シャッター駆動部を制御して、フラッシングの実行時には、シャッターをインク通過路の搬送方向の中央部に配置する。画像記録時に記録媒体の先端および後端がインク通過路を通過中は、シャッターが搬送方向に対し記録媒体の先端および後端の下流側直近に位置するように、記録媒体の搬送に合わせてシャッターをインク通過路の上流側から下流側に移動させる。
【選択図】図10
【解決手段】インクジェット記録装置は、記録ヘッドと、搬送部材と、制御部と、インク回収部と、インク通過路と、吸引部と、シャッターと、シャッター駆動部と、を備える。シャッターは、記録媒体の搬送方向におけるインク通過路の一部に重なり、インク通過路の上流側と下流側との間を搬送方向に沿って往復移動可能である。制御部は、シャッター駆動部を制御して、フラッシングの実行時には、シャッターをインク通過路の搬送方向の中央部に配置する。画像記録時に記録媒体の先端および後端がインク通過路を通過中は、シャッターが搬送方向に対し記録媒体の先端および後端の下流側直近に位置するように、記録媒体の搬送に合わせてシャッターをインク通過路の上流側から下流側に移動させる。
【選択図】図10
Description
本発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェットプリンターなどのインクジェット記録装置において、インクの乾燥によるノズルの目詰まりを低減または予防するために、定期的にノズルからインクを吐き出すフラッシング(空吐出)が行われている。例えば特許文献1のインクジェット記録装置では、記録媒体を搬送する搬送ベルトに開口部を設け、記録ヘッドの各ノズルからインクを吐出させて、搬送ベルトの開口部を通過させるようにしている。
上記のようなインクジェット記録装置では、フラッシングにより搬送ベルトの開口部を通過したインク滴は、通常インクを受け止めるインク受け部上に到達し、回収され、廃液としてインク受け部から排出される。ここで、インク受け部を記録ヘッドのインク吐出面の近傍に配置することができれば、ほぼ全てのインク滴をインク受け部で回収することができる。しかし、記録ヘッドとインク受け部との間には搬送ベルトが配置されるため、インク受け部をインク吐出面の近傍に配置することは困難である。その結果、インク滴がインク受け部に到達する前にミスト化し、装置内部を汚染する。
吐出されたインク滴の回収性を向上させる方法として、インク受け部を負圧吸引することによりインク滴を空気と共に回収する構成が知られている。例えば特許文献1には、フラッシング時にインク受け部と搬送ベルトの用紙搬送面の反対側の一面との間を開放する開放状態となり、記録時にインク受け部と搬送ベルトの用紙搬送面の反対側の一面との間の空気の流通を開放状態より少なくするシャッター部材を有するインクジェット記録装置が開示されている。
特許文献1の方法では、フラッシング時に吐出されたインクがミスト化して飛散した場合、回収するための吸引負圧によって舞い上がり、記録ヘッドのノズル面に付着して不吐出の原因となるおそれがあった。また、画像記録時には記録ヘッドの直下における吸引負圧が弱くなるため、用紙が記録ヘッドを通過する際に用紙の先端または後端が浮き上がり、記録ヘッドのノズル面に衝突して画像不良の原因となるおそれがあった。
本発明は、上記問題点に鑑み、インク受け部を負圧吸引する構成において、フラッシング時の搬送ベルトの汚れを抑制するとともに、画像記録時の記録媒体の浮き上がりを抑制可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、記録ヘッドと、搬送部材と、制御部と、インク回収部と、インク通過路と、吸引部と、シャッターと、シャッター駆動部と、を備えたインクジェット記録装置である。記録ヘッドは、インクを吐出する複数のノズルを有する。搬送部材は、記録ヘッドから吐出されるインクが通過する複数の開口部を有し、記録媒体を搬送する。制御部は、記録ヘッドおよび搬送部材の駆動を制御して、画像記録に寄与するタイミングとは異なるタイミングで記録ヘッドのノズルからインクを吐出させて複数の開口部のいずれかを通過させるフラッシングを実行する。インク回収部は、搬送部材を挟んで記録ヘッドに対向配置され、フラッシングの実行時に開口部を通過したインクを受けるインク受け部を有する。インク通過路は、搬送部材とインク受け部との間に形成され、開口部を通過したインクが通過する。吸引部は、インク受け部に連結され、開口部を通過したインクをインク通過路内の空気と共に吸引する。シャッターは、記録媒体の搬送方向におけるインク通過路の一部に重なり、インク通過路の上流側と下流側との間を搬送方向に沿って往復移動可能である。シャッター駆動部は、シャッターを駆動する。制御部は、シャッター駆動部を制御して、フラッシングの実行時には、シャッターをインク通過路の搬送方向の中央部に配置する。画像記録時に記録媒体の先端および後端がインク通過路を通過中は、シャッターが搬送方向に対し記録媒体の先端および後端の下流側直近に位置するように、記録媒体の搬送に合わせてシャッターをインク通過路の上流側から下流側に移動させる。
本発明の第1の構成によれば、フラッシングの実行時にはシャッターを用いてインク通過路の中央部を覆うことにより、ミスト状になったインク滴の舞い上がりを抑制してインク滴を効率よく回収することができる。また、画像記録時には記録媒体の先端、後端の通過に合わせてシャッターを移動させることにより、記録媒体の先端、後端の吸引負圧を高めて記録ヘッドのノズル面への記録媒体の接触を抑制することができる。
〔1.インクジェット記録装置の構成〕
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置としてのプリンター100の概略の構成を示す説明図である。プリンター100は、用紙収容部である給紙カセット2を備えている。給紙カセット2は、プリンター本体1の内部下方に配置されている。給紙カセット2の内部には、記録媒体の一例である用紙Pが収容されている。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置としてのプリンター100の概略の構成を示す説明図である。プリンター100は、用紙収容部である給紙カセット2を備えている。給紙カセット2は、プリンター本体1の内部下方に配置されている。給紙カセット2の内部には、記録媒体の一例である用紙Pが収容されている。
給紙カセット2の用紙搬送方向下流側、すなわち図1における給紙カセット2の右側の上方には給紙装置3が配置されている。この給紙装置3により、用紙Pは図1において給紙カセット2の右上方に向け、1枚ずつ分離されて送り出される。
プリンター100は、その内部に第1用紙搬送路4aを備えている。第1用紙搬送路4aは、給紙カセット2に対してその給紙方向である右上方に位置する。給紙カセット2から送り出された用紙Pは、第1用紙搬送路4aにより、プリンター本体1の側面に沿って垂直上方に搬送される。
用紙搬送方向において第1用紙搬送路4aの下流端には、レジストローラー対13が設けられている。さらに、レジストローラー対13の用紙搬送方向下流側直近には、第1搬送ユニット5および記録部9が配置されている。給紙カセット2から送り出された用紙Pは、第1用紙搬送路4aを通ってレジストローラー対13に到達する。レジストローラー対13は、用紙Pの斜め送りを矯正しつつ、記録部9が実行するインク吐出動作とのタイミングを計り、第1搬送ユニット5(特に後述する第1搬送ベルト8)に向かって用紙Pを送り出す。
レジストローラー対13によって第1搬送ユニット5に送り出された用紙Pは、第1搬送ベルト8によって記録部9(特に後述する記録ヘッド17a~17c)との対向位置に搬送される。記録部9から用紙Pにインクが吐出されることにより、用紙P上に画像が記録される。このとき、記録部9におけるインクの吐出は、プリンター100の内部の制御装置110によって制御される。
用紙搬送方向において、第1搬送ユニット5の下流側(図1の左側)には、第2搬送ユニット12が配置されている。記録部9によって画像が記録された用紙Pは、第2搬送ユニット12へ送られる。用紙Pの表面に吐出されたインクは、第2搬送ユニット12を通過する間に乾燥される。
用紙搬送方向において、第2搬送ユニット12の下流側であってプリンター本体1の左側面近傍には、デカーラー部14が設けられている。第2搬送ユニット12によってインクが乾燥された用紙Pは、デカーラー部14へ送られて、用紙Pに生じたカールが矯正される。
用紙搬送方向において、デカーラー部14の下流側(図1の上方)には、第2用紙搬送路4bが設けられている。デカーラー部14を通過した用紙Pは、両面記録を行わない場合、第2用紙搬送路4bを通り、プリンター100の左側面外部に設けられた用紙排出トレイ15aに排出される。用紙排出トレイ15aの下方には、印字不良等の発生した不要な用紙P(損紙)を排出するサブ排出トレイ15bが設けられている。
プリンター本体1の上部であって記録部9および第2搬送ユニット12の上方には、両面記録を行うための反転搬送路16が設けられている。両面記録を行う場合、用紙Pの一方の面(第1面)への記録が終了して第2搬送ユニット12およびデカーラー部14を通過した用紙Pは、第2用紙搬送路4bを通って反転搬送路16へ送られる。
反転搬送路16へ送られた用紙Pは、続いて用紙Pの他方の面(第2面)への記録のために搬送方向が切り替えられる。そして、用紙Pは、プリンター本体1の上部を通過して右側に向かって送られ、レジストローラー対13を経て第2面を上向きにした状態で再び第1搬送ユニット5へ送られる。第1搬送ユニット5では、記録部9との対向位置に用紙Pが搬送され、記録部9からのインク吐出によって第2面に画像が記録される。両面記録後の用紙Pは、第2搬送ユニット12、デカーラー部14、第2用紙搬送路4bを順に通過して用紙排出トレイ15aに排出される。
また、第2搬送ユニット12の下方には、メンテナンスユニット19およびキャップユニット20が配置されている。メンテナンスユニット19は、パージを実行する際に記録部9の下方に水平移動し、記録ヘッドのインク吐出口から押出されたインクを拭き取り、拭き取られたインクを回収する。なお、パージとは、インク吐出口内の増粘インク、異物、気泡を排出するために、記録ヘッドのインク吐出口からインクを強制的に押し出す動作を言う。キャップユニット20は、記録ヘッドのインク吐出面をキャッピングする際に記録部9の下方に水平移動し、さらに上方に移動して記録ヘッドの下面に装着される。
図2は、記録部9の平面図である。記録部9は、ヘッドハウジング10と、ラインヘッド11Y、11M、11C、11Kとを備えている。ラインヘッド11Y~11Kは、駆動ローラー6a、従動ローラー6b、テンションローラー7aおよび7b(図3参照)を含む複数のローラーに張架された無端状の第1搬送ベルト8の搬送面に対して、所定の間隔(例えば1mm)が形成される高さでヘッドハウジング10に保持される。駆動ローラー6aは、第1搬送ベルト8を用紙Pの搬送方向(矢印A方向)に走行させる。この駆動ローラー6aの駆動は、制御装置110の主制御部110a(図4参照)によって制御される。なお、上記複数のローラーは、第1搬送ベルト8の走行方向に沿って、テンションローラー7a、テンションローラー7b、従動ローラー6b、および駆動ローラー6aの順に配置されている(図3参照)。
ラインヘッド11Y~11Kは、複数(ここでは3個)の記録ヘッド17a~17cをそれぞれ有している。記録ヘッド17a~17cは、用紙搬送方向(矢印A方向)と直交する用紙幅方向(矢印BB’方向)に沿って千鳥状に配列されている。記録ヘッド17a~17cは、複数のインク吐出口18(ノズル)を有している。各インク吐出口18は、記録ヘッドの幅方向、つまり、用紙幅方向(矢印BB’方向)に等間隔で並んで配置されている。ラインヘッド11Y~11Kからは、記録ヘッド17a~17cのインク吐出口18を介して、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインクが、第1搬送ベルト8で搬送される用紙Pに向かってそれぞれ吐出される。
各ラインヘッド11Y~11Kを構成する記録ヘッド17a~17cには、それぞれインクタンク(図示せず)に貯留されている4色(イエロー、シアン、マゼンタおよびブラック)のインクがラインヘッド11Y~11Kの色毎に供給される。
各記録ヘッド17a~17cは、制御装置110(図4参照)からの制御信号により、外部コンピューターから受信した画像データに応じて、第1搬送ベルト8の搬送面に吸着保持されて搬送される用紙Pに向かってインク吐出口18からインクを吐出する。これにより、第1搬送ベルト8上の用紙Pにはイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のインクが重ね合わされたカラー画像が形成される。
プリンター100では、記録ヘッド17a~17cのインク吐出面を清浄にするために、長期間停止後の印字開始時および印字動作の合間には、全ての記録ヘッド17a~17cのインク吐出口18からインクを押出(パージ)するとともに、ワイパー(図示せず)によりインク吐出面に吐出されたインクを拭き取る記録ヘッド17a~17cの回復動作を実行し、次の印字動作に備える。インク吐出面F1から拭き取られたインクは、後述するインク回収部31Y~31K(図3参照)によって回収される。
図3は、給紙カセット2から第1搬送ユニット5を介して第2搬送ユニット12に至る用紙Pの搬送経路の周辺の構成を模式的に示している。また、図4は、プリンター100の主要部のハードウェア構成を示すブロック図である。プリンター100は、上記の構成に加えて、レジストセンサー21と、第1用紙センサー22と、第2用紙センサー23と、ベルトセンサー24および25と、をさらに備えている。
レジストセンサー21は、用紙カセット2から給紙装置3によって搬送され、レジストローラー対13に送られる用紙Pを検知する。このレジストセンサー21は、レジストローラー対13よりも用紙Pの供給方向の上流側に位置している。制御装置110(例えば用紙供給制御部110c)は、レジストセンサー21での検知結果に基づき、レジストローラー対13の回転開始タイミングを制御する。例えば、制御装置110は、レジストセンサー21での検知結果に基づき、レジストローラー対13によるスキュー(斜行)補正後の用紙Pの第1搬送ベルト8への供給タイミングを制御する。
第1用紙センサー22は、レジストローラー対13から第1搬送ベルト8に送られる用紙Pの幅方向の位置を検知する。制御装置110(例えば主制御部110a)は、第1用紙センサー22での検知結果に基づき、ラインヘッド11Y~11Kの記録ヘッド17a~17cの各インク吐出口18のうち、用紙Pの幅に対応するインク吐出口18からインクを吐出させて用紙Pに画像を記録することができる。
第2用紙センサー23は、レジストローラー対13によって第1搬送ベルト8に供給された用紙Pの通過を検知する。つまり、第2用紙センサー23は、第1搬送ベルト8で搬送される用紙Pの搬送方向の位置を検知する。第2用紙センサー23は、用紙搬送方向において記録部9の上流側で第1用紙センサー22の下流側に位置している。制御装置110(例えば主制御部110a)は、第2用紙センサー23での検知結果に基づき、第1搬送ベルト8によってラインヘッド11Y~11K(記録ヘッド17a~17c)と対向する位置に到達する用紙Pに対するインクの吐出タイミングを制御することができる。
ベルトセンサー24および25は、第1搬送ベルト8に設けられた基準特定部(図示せず)を検知する基準検知センサーである。基準特定部は、第1搬送ベルト8の1周の基準を示す部分である。基準特定部と開口部80(図8参照)との位置関係は予めわかっているため、ベルトセンサー24および25が第1搬送ベルト8の基準特定部を検知することにより、検知した基準特定部の位置に基づいて、第1搬送ベルト8に設けられた各開口部80(開口部群82)の搬送方向の位置を検出することができる。したがって、ベルトセンサー24および25は、第1搬送ベルト8の開口部80の位置を検出する開口部位置検出部として機能している。
なお、第1搬送ベルト8のベルト幅方向の端部において、各開口部群82と対応する位置にマークを形成しておき、ベルトセンサー24および25が上記マークを検出することにより、上記マークに対応する開口部群82(開口部80)の位置を検出するようにしてもよい。
ベルトセンサー24は、用紙搬送方向(第1搬送ベルト8の走行方向)において記録部9の下流側に位置している。ベルトセンサー25は、第1搬送ベルト8を張架する従動ローラー6bよりも用紙搬送方向の上流側に位置している。本実施形態では、ベルトセンサー25は、従動ローラー6bとテンションローラー7bとの間に位置しているが、テンションローラー7aとローラー7bとの間に位置していてもよい。従動ローラー6bは、記録部9に対して第1搬送ベルト8の走行方向の上流側に位置している。なお、ベルトセンサー24は、第2用紙センサー23と同等の機能を兼ね備えている。制御装置110(例えば用紙供給制御部110c)は、ベルトセンサー24または25での検知結果に基づき、第1搬送ベルト8に対して所定のタイミングで用紙Pを供給するように、レジストローラー対13を制御することができる。
また、用紙Pの位置を複数のセンサー(第1用紙センサー22、第2用紙センサー23)で検知し、第1搬送ベルト8の基準特定部を複数のセンサー(ベルトセンサー24および25)で検知することにより、検知した位置の誤差修正や異常の検知も可能となる。
上述した第1用紙センサー22、第2用紙センサー23、ベルトセンサー24および25は、透過型または反射型の光学センサー、CISセンサー(Contact Image Sensor、密着型イメージセンサー)などで構成されてもよい。
その他、プリンター100は、第1搬送ベルト8の蛇行を検知する蛇行検知センサーを備え、その検知結果に基づいて第1搬送ベルト8の蛇行を修正する構成であってもよい。
また、プリンター100は、操作パネル27と、記憶部28と、通信部29と、シャッター駆動部71と、をさらに備えている。
操作パネル27は、各種の設定入力を受け付けるための操作部である。例えば、ユーザーは、操作パネル27を操作して、給紙カセット2にセットする用紙Pのサイズ、つまり、第1搬送ベルト8によって搬送する用紙Pのサイズの情報を入力することができる。また、ユーザーは、操作パネル27を操作して、印刷する用紙Pの枚数の入力や、印刷ジョブの開始を指示することもできる。また、操作パネル27は、プリンター100の動作状況(画像記録や後述するフラッシング)に関する通知を行う通知装置としての機能も有する。
記憶部28は、制御装置110の動作プログラムを記憶するとともに、各種の情報を記憶するメモリであり、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリなどを含んで構成されている。操作パネル27によって設定された情報(例えば用紙Pのサイズ、枚数の情報)は、記憶部28に記憶される。
通信部29は、外部機器(例えばパーソナルコンピュータ(PC))との間で情報を送受信するための通信インターフェースである。例えば、ユーザーがPCを操作し、プリンター100に対して画像データとともに印刷コマンドを送信すると、上記の画像データおよび印刷コマンドが通信部29を介してプリンター100に入力される。プリンター100では、主制御部110aが上記画像データに基づいて記録ヘッド17a~17cを制御してインクを吐出させることにより、用紙Pに画像を記録することができる。
シャッター駆動部71は、記録ヘッド17a~17cとインク受け部32a~32c(図5参照)との間に形成されるインク通過路60aに設けられたシャッター70(図9参照)を往復移動させる。シャッター駆動部71の構成については後述する。
また、本実施形態のプリンター100は、制御装置110を備えている。制御装置110は、例えばCPU(Central Processing Unit)とメモリとを含んで構成されている。具体的には、制御装置110は、主制御部110aと、フラッシング制御部110bと、用紙供給制御部110cと、メンテナンス制御部110dと、を有する。制御装置110を構成する各制御部は、1つのCPUで構成されているが、別々のCPUで構成されていても勿論構わない。
主制御部110aは、プリンター100の各部の動作を制御する。例えば、プリンター100の内部の各ローラーの駆動、画像形成時(フラッシング時以外)の記録ヘッド17a~17cからのインク吐出等は、主制御部110aによって制御される。
フラッシング制御部110bは、ベルトセンサー24または25による開口部80の位置検出に基づいて、記録ヘッド17a~17cにフラッシングを実行させる。
用紙供給制御部110cは、記録媒体供給部としてのレジストローラー対13を制御する記録媒体供給制御部である。例えば、用紙供給制御部110cは、ベルトセンサー24または25による開口部80の位置検出に基づいて、レジストローラー対13を制御する。なお、用紙供給制御部110cは、ベルトセンサー24または25による開口部80の位置検出とは独立して(位置検出とは無関係に)、レジストローラー対13を制御することもできる。
メンテナンス制御部110dは、各インク吐出口18からインクを強制的に押し出す上述のパージを記録ヘッド17a~17cに実行させる制御を行う。メンテナンス制御部110dは、記録ヘッド17a~17cにパージを実行させるときに、上述したメンテナンスユニット19の駆動(例えば記録部9の下方への移動および退避)も制御する。
また、図3に示すように、プリンター100は、第1搬送ベルト8の内周面側に、インク回収部31Y、31M、31C、31Kを有している。インク回収部31Y~31Kは、フラッシングを記録ヘッド17a~17cに実行させたときに、記録ヘッド17a~17cから吐出されて第1搬送ベルト8の開口部80を通過したインクを受けて回収する。したがって、インク回収部31Y~31Kは、ラインヘッド11Y~11Kの記録ヘッド17a~17cと、第1搬送ベルト8を介して対向する位置に設けられている。
第2搬送ユニット12は、第2搬送ベルト12aと、乾燥器12bとを有する。第2搬送ベルト12aは、2つの駆動ローラー12cおよび従動ローラー12dによって張架されている。第1搬送ユニット5によって搬送され、記録部9によるインク吐出によって画像が記録された用紙Pは、第2搬送ベルト12aによって搬送され、搬送中に乾燥器12bによって乾燥されて上述したデカーラー部14に搬送される。
〔2.インク回収部の詳細〕
次に、インク回収部31Y~31Kの構成について詳細に説明する。図5は、インク回収部31Yとインク回収部31Yに隣接する用紙搬送領域を示す模式図である。なお、説明の便宜のため、図5では第1搬送ベルト8は記載を省略している。以下、インク回収部31Y周辺の構成について説明するが、インク回収部31M~31Kについても同様の構成であるため説明を省略する。
次に、インク回収部31Y~31Kの構成について詳細に説明する。図5は、インク回収部31Yとインク回収部31Yに隣接する用紙搬送領域を示す模式図である。なお、説明の便宜のため、図5では第1搬送ベルト8は記載を省略している。以下、インク回収部31Y周辺の構成について説明するが、インク回収部31M~31Kについても同様の構成であるため説明を省略する。
インク回収部31Yは、一対の側面フレーム100aの間に、ラインヘッド11Yを構成する記録ヘッド17a~17c(図2参照)と対向するように配置されている。インク回収部31Yの上面には、記録ヘッド17a~17cから吐出されたインク滴を受けるインク受け部32a~32cが設けられている。
吸引部である吸引ファン40は、側面フレーム100aの2箇所に取り付けられており、吸引ダクト37の一端部が連結されている。吸引ダクト37の他端部には複数の吸引口41が設けられている。吸引口41は第1搬送ベルト8(図3参照)の内周面と対向して配置される。第1搬送ベルト8には多数の空気吸引用の吸引孔8a(図8参照)が設けられている。吸引ファン40を作動させることにより、吸引孔8aを介して第1搬送ベルト8の外周面側の空気が吸引される。より詳細には、インク受け部32a~32cを除く用紙吸引領域R(図5のハッチング領域)の空気が吸引される。この構成により、用紙Pは用紙吸引領域Rで発生する吸引風により第1搬送ベルト8の搬送面に吸着されて搬送される。
図6は、インク回収部31Yを搬送方向と直交する方向に切断した側面断面図(図5のCC′矢視断面図)である。図7は、インク回収部31Yを構成する廃インクタンク33の平面断面図である。廃インクタンク33は、インク受け部32a~32cの下方に配置されている。廃インクタンク33の内部には、吸引経路35とインク回収経路36とが設けられている。
吸引経路35は、例えば樹脂材料によって形成されており、第1流路35aと、合流室35bと、第2流路35cとを有する。第1流路35aは、インク受け部32a~32cと連通する。合流室35bは、インク受け部32a~32cと連通する3つの第1流路35aが1つに合流する。第2流路35cは、上端部が合流室35bに連通するとともに、下端部がダクト37内に開口する。上記の構成により、インク受け部32a~32cは吸引経路35およびダクト37を介して吸引ファン40に連結されている。
吸引経路35内を通過する空気流に含まれるインク滴は、第1流路35aや合流室35bの内壁面に衝突して下方に溜まる。廃インクタンク33の下方に溜まったインクはインク回収経路36によって外部に排出される。
インク回収経路36は、傾斜部36aとインク排出チューブ36bとを有する。傾斜部36は、第1流路35aおよび合流室35bの下方に隣接して形成されており、インク排出チューブ36bは、傾斜部36aの最下部(底部)に連結されている。第1流路35a、合流室35bの内壁面に付着したインク滴は、内壁面に沿って下方へ流れた後、傾斜部36aに沿って流れることにより一箇所(最下部)に集められる。そして、インク排出チューブ36bを通って廃インク回収ボトル(図示せず)に回収される。
なお、ここでは廃インクタンク33の内部に溜ったインクを回収するインク回収経路36を設けているが、インク回収経路36に代えて廃インクタンク33の内部にメラミンスポンジ等のインク吸収体を配置してもよい。その場合、インク吸収体に吸収されたインクはそのまま廃インクタンク33の内部に貯留され、廃インクタンク33の交換時に廃棄または回収される。
〔3.第1搬送ベルトおよびベルト支持板の詳細〕
次に、第1搬送ユニット5の第1搬送ベルト8およびベルト支持板60の詳細について説明する。図8は、プリンター100に用いられる第1搬送ベルト8の開口部群82周辺の部分拡大図である。
次に、第1搬送ユニット5の第1搬送ベルト8およびベルト支持板60の詳細について説明する。図8は、プリンター100に用いられる第1搬送ベルト8の開口部群82周辺の部分拡大図である。
本実施形態では、吸引ファン40による負圧吸引によって用紙Pを第1搬送ベルト8に吸着させて搬送する負圧吸引方式を採用している。そのため、第1搬送ベルト8の全域には、用紙Pを負圧吸引によって第1搬送ベルト8に吸着させるための空気流(吸引風)を通過させる多数の吸引孔8aが形成されている。
第1搬送ベルト8は、フラッシングの実行時に記録ヘッド17a~17cの各ノズル(インク吐出口18)から吐出されるインクを通過させる開口部80を複数有している。本実施形態では、複数の開口部80からなる開口部群82が、第1搬送ベルト8の幅方向の全域に亘って直線状に形成されている。
各開口部80の平面視での形状は、本実施形態では、図8のように円形状であるが、矩形状であってもよいし、ベルト幅方向(矢印BB′方向)に長尺の孔(例えば楕円形状)であってもよい。また、一方の列の開口部80の数と、他方の列の開口部80(最上流側開口部81)の数とが同じであってもよい。
図8に示した開口部群82を一組として、第1搬送ベルト8の1周期において複数組の開口部群82が形成されている。各開口部群82の組の搬送方向の間隔は同一ではなく、搬送される用紙Pのサイズに応じた位置に不定期に形成されている。即ち、用紙搬送方向に隣り合う2組の開口部群82の間隔は一定ではなく異なっている。このとき、用紙搬送方向に隣り合う2組の開口部群82の最大間隔は、印刷可能な最小サイズ(例えばA4サイズ横置き)の用紙Pが第1搬送ベルト8上に載置されたときの上記用紙Pの用紙搬送方向の長さよりも長い。
図9は、プリンター100に用いられるベルト支持板60のインク通過路60a周辺の部分拡大図である。ベルト支持板60は、第1搬送ベルト8とインク受け部32a~32cとの間に配置される。ベルト支持板60は、第1搬送ベルト8の内周面に対向配置され、第1搬送ベルト8を内側から支持する。ベルト支持板60には、インク通過路60aと通気孔60bが形成されている。
インク通過路60aは、記録ヘッド17a~17cに対向する3箇所に形成され、第1搬送ベルト8の下面からインク受け部32a~32cまで延在する平面視矩形状の開口である。フラッシングの実行時に第1搬送ベルト8の開口部80を通過したインク滴は、インク通過路60aを通過してインク受け部32a~32dに回収される。インク通過路60aは、吸引ファン40(図5参照)によって発生する、記録ヘッド17a~17cから吐出されたインク滴を吸引するための吸引風が通過するダクトの機能も有する。
各インク通過路60aにはシャッター70が設けられている。シャッター70は、インク通過路60aの幅方向(矢印BB′方向)の両端部に搬送方向(矢印A方向)にスライド可能に支持される。シャッター70は、搬送方向の寸法がインク通過路60aよりも小さく、インク通過路60aの搬送方向の一部に重なる。シャッター70は、シャッター70が固定されるラック71aと、ラック71aに形成されたラックギアに噛み合うピニオンギア71bを有するラック&ピニオン機構からなるシャッター駆動部71によって、搬送方向に往復移動可能である。
なお、図9ではインク受け部32cに対向するインク通過路60a(図9の右側)に設けられたシャッター70のシャッター駆動部71のみを図示しているが、インク受け部32a、32bに対向するインク通過路60a(図9の左側および中央)に設けられたシャッター70にも同様の構成のシャッター駆動部71が連結されている。また、インク受け部32bに対向するインク通過路60a(図9の中央)に設けられたシャッター70は搬送方向の位置が異なるため、後述するように他のシャッター70とは異なるタイミングで往復移動する。
通気孔60bは、第1搬送ベルト8の搬送方向においてインク通過路60aが形成される領域に、インク通過路60aの周辺に形成される。吸引ファン40(図5参照)によって、通気孔60bおよび第1搬送ベルト8に形成された吸引孔8a(図8参照)を介して空気を吸引することで、第1搬送ベルト8上に用紙Pが負圧吸着される。
〔4.インク通過路の負圧調整〕
次に、本実施形態のプリンター100の特徴部分である、シャッター70によるインク通過路60aの負圧調整手順について説明する。図10は、フラッシングを実行する際のインク通過路60aのシャッター70の配置を示す平面図である。図11は、フラッシングを実行する際のインク通過路60aのシャッター70の配置を示す側面断面図(図10のXX矢視断面図)である。なお、図10、図11および以下の図13~図20ではインク受け部32aにおけるインク通過路60aのシャッター70の配置を図示するが、インク受け部32b、32cにおけるインク通過路60aのシャッター70の配置についても同様である。
次に、本実施形態のプリンター100の特徴部分である、シャッター70によるインク通過路60aの負圧調整手順について説明する。図10は、フラッシングを実行する際のインク通過路60aのシャッター70の配置を示す平面図である。図11は、フラッシングを実行する際のインク通過路60aのシャッター70の配置を示す側面断面図(図10のXX矢視断面図)である。なお、図10、図11および以下の図13~図20ではインク受け部32aにおけるインク通過路60aのシャッター70の配置を図示するが、インク受け部32b、32cにおけるインク通過路60aのシャッター70の配置についても同様である。
用紙Pへの印刷前(または紙間)においてフラッシングを実行する際には、図10および図11に示すように、シャッター70をインク通過路60aの搬送方向(矢印A方向)の中央部に配置する。これにより、インク通過路60aを下向きに通過する吸引風の吸引力を弱めて、記録ヘッド17aから吐出されてミスト状になったインク滴の舞い上がりを抑制することができる。
なお、シャッター70の上面が平坦である場合、フラッシングにより吐出されたインク滴がシャッター70に着弾すると、シャッター70の上面に溜まってしまいインク受け部32a~32cに回収されないおそれがある。そこで、図12に示すように、シャッター70の幅方向(図10の矢印BB′方向)に沿って延びる稜線70aから搬送方向上流側および下流側に向かって下向きに傾斜する一対の傾斜面70bを形成しておくことが好ましい。
これにより、シャッター70の上面に着弾したインク滴は、重力およびインク通過路60aを通過する下向きの吸引風により傾斜面70bに沿って流れ落ち、インク受け部32a~32cに回収される。
図13は、画像記録時に用紙Pの先端がインク通過路60aを通過する直前のシャッター70の配置を示す平面図である。図14は、用紙Pの先端がインク通過路60aを通過する直前のシャッター70の配置を示す側面断面図(図13のXX矢視断面図)である。
用紙Pに画像記録する際は、図13および図14に示すように、予めシャッター70をインク通過路60aの搬送方向中央部から上流側端部(図13の下端部、図14の右端部)に移動させておく。
図15は、用紙Pの先端がインク通過路60aを通過中であるときのシャッター70の動作を示す平面図である。図16は、画像記録時に用紙Pの先端がインク通過路60aを通過中であるときのシャッター70の動作を示す側面断面図(図15のXX矢視断面図)である。
用紙Pの先端がインク通過路60aを通過する際は、シャッター70が用紙Pの先端の少し搬送方向下流側(図15の上側、図16の左側)に位置するように、用紙Pの搬送に合わせてシャッター70をインク通過路60aの上流側端部から下流側端部まで移動させる。これにより、用紙Pが記録ヘッド17aの下方へ進入する際の用紙Pの先端の吸引力を強めて跳ね上がり(カール)を抑え、用紙Pの先端が記録ヘッド17aに衝突するのを防止することができる。
なお、図15ではインク受け部32bに対応するシャッター70は搬送方向上流側端部配置されているが、用紙Pがさらに下流側(図15の上方向)へ搬送されると、インク受け部32bに対応するシャッター70も用紙Pの搬送に合わせて下流側に移動する。
図17は、用紙Pの先端がインク通過路60aを通過した後のシャッター70の配置を示す平面図である。図18は、用紙Pの先端がインク通過路60aを通過した後のシャッター70の配置を示す側面断面図(図17のXX矢視断面図)である。
用紙Pの先端がインク通過路60aを通過した後は、後述する用紙Pの後端の通過に備えてシャッター70をインク通過路60aの上流側端部(図17の下端部、図18の右端部)まで戻しておく。
図19は、用紙Pの後端がインク通過路60aを通過中であるときのシャッター70の動作を示す平面図である。図20は、用紙Pの後端がインク通過路60aを通過中であるときのシャッター70の動作を示す側面断面図(図19のXX矢視断面図)である。
用紙Pの後端がインク通過路60aを通過する際は、シャッター70が用紙Pの後端の少し搬送方向下流側(図19の上側、図20の左側)に位置するように、用紙Pの搬送に合わせてシャッター70をインク通過路60aの上流側端部から下流側端部まで移動させる。これにより、用紙Pの後端部の吸引力を強めて跳ね上がり(カール)を抑え、用紙Pの後端部が記録ヘッド17aに衝突するのを防止することができる。
用紙Pの後端がインク通過路60aを通過した後、次の用紙Pが到達するまでのインターバル(紙間)においてフラッシングを行う場合、若しくは画像記録の終了後にフラッシングを行う場合は、シャッター70を再びインク通過路60aの搬送方向中央部に移動させる(図10、図11参照)。また、フラッシングを行わずに連続して画像記録を行う場合は、次の用紙Pの先端が通過するまでにシャッター70をインク通過路60aの搬送方向上流側に移動させる(図13、図14参照)。以上の動作をフラッシングおよび画像記録を行う毎に繰り返す。
以上説明したように、用紙Pの搬送とは別個に駆動するシャッター70を用いて負圧調整制御を行うことにより、従来に比べてフラッシング実行時のインク滴を効率よく回収することができる。さらに、画像記録時における用紙Pの先端、後端の吸引負圧を高めることで、用紙Pが記録ヘッド17a~17cのノズル面に接触することを抑制することができる。
〔5.その他〕
本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、ラインヘッド11Y~11Kの1色について3つの記録ヘッド17a~17cが千鳥状に配置された構成について説明したが、この構成に限られるものではない。例えば、記録ヘッド17a~17cが直線状に配置されている構成においても本発明を適用可能である。
本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、ラインヘッド11Y~11Kの1色について3つの記録ヘッド17a~17cが千鳥状に配置された構成について説明したが、この構成に限られるものではない。例えば、記録ヘッド17a~17cが直線状に配置されている構成においても本発明を適用可能である。
また、上記実施形態では、シャッター駆動部71としてラック71aとピニオンギア71bからなるラック&ピニオン機構を用いたが、ラック&ピニオン機構以外の駆動機構を用いることもできる。
また、上記実施形態では、複数の開口部80で構成される開口部群82が、搬送方向の用紙サイズに応じた位置に不規則に配置された第1搬送ベルト8を用いた構成について説明したが、開口部群82が用紙搬送方向に一定間隔で並んで配置される第1搬送ベルト8を用いることもできる。
また、上記実施形態では、インクジェット記録装置として、4色のインクを用いてカラーの画像を記録するカラープリンターについて説明したが、ブラックのインクを用いてモノクロの画像を記録するモノクロプリンターにおいても、本発明を適用することは可能である。
本発明は、インクジェットプリンターなどのインクジェット記録装置に利用可能である。
8 第1搬送ベルト(搬送部材)
17a~17c 記録ヘッド
18 インク吐出口(ノズル)
31Y~31K インク回収部
32a~32c インク受け部
33 廃インクタンク
35 吸引経路
36 インク回収経路
37 ダクト
40 吸引ファン(吸引部)
60 ベルト支持板(支持板)
60a インク通過路
70 シャッター
70b 傾斜面
71 シャッター駆動部
80 開口部
82 開口部群
100 プリンター(インクジェット記録装置)
110 制御装置(制御部)
P 用紙(記録媒体)
17a~17c 記録ヘッド
18 インク吐出口(ノズル)
31Y~31K インク回収部
32a~32c インク受け部
33 廃インクタンク
35 吸引経路
36 インク回収経路
37 ダクト
40 吸引ファン(吸引部)
60 ベルト支持板(支持板)
60a インク通過路
70 シャッター
70b 傾斜面
71 シャッター駆動部
80 開口部
82 開口部群
100 プリンター(インクジェット記録装置)
110 制御装置(制御部)
P 用紙(記録媒体)
Claims (5)
- インクを吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドから吐出される前記インクが通過する複数の開口部を有し、記録媒体を搬送する搬送部材と、
前記記録ヘッドおよび前記搬送部材の駆動を制御して、画像記録に寄与するタイミングとは異なるタイミングで前記記録ヘッドの前記ノズルから前記インクを吐出させて前記複数の開口部のいずれかを通過させるフラッシングを実行する制御部と、
前記搬送部材を挟んで前記記録ヘッドに対向配置され、前記フラッシングの実行時に前記開口部を通過した前記インクを受けるインク受け部を有するインク回収部と、
前記搬送部材と前記インク受け部との間に形成され、前記開口部を通過した前記インクが通過するインク通過路と、
前記インク受け部に連結され、前記開口部を通過した前記インクを前記インク通過路内の空気と共に吸引する吸引部と、
を備えたインクジェット記録装置において、
前記記録媒体の搬送方向における前記インク通過路の一部に重なり、前記インク通過路の上流側と下流側との間を前記搬送方向に沿って往復移動可能であるシャッターと、
前記シャッターを駆動するシャッター駆動部と、
を備え、
前記制御部は、前記シャッター駆動部を制御して、
前記フラッシングの実行時には、前記シャッターを前記インク通過路の前記搬送方向の中央部に配置し、
前記画像記録時に前記記録媒体の先端および後端が前記インク通過路を通過中は、前記シャッターが前記搬送方向に対し前記記録媒体の先端および後端の下流側直近に位置するように、前記記録媒体の搬送に合わせて前記シャッターを前記インク通過路の上流側から下流側に移動させることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記制御部は、前記記録媒体の先端が前記インク通過路を通過した後、前記記録媒体の後端が前記インク通過路を通過するまでに前記シャッターを前記インク通過路の上流側に移動させることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記制御部は、前記画像記録を連続して行う際の前記記録媒体のインターバル、若しくは前記画像記録の終了後に前記フラッシングを実行する場合、前記記録媒体の後端が前記インク通過路を通過した後、前記シャッターを前記インク通過路の前記搬送方向の中央部に移動させることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記シャッターの上面には、前記搬送方向の上流側および下流側に向かって下向きに傾斜する一対の傾斜面が形成されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記搬送ベルトと前記インク受け部との間には、前記搬送部材を支持する支持板が配置されており、
前記インク通過路は、前記支持板に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2023110645A JP2025008458A (ja) | 2023-07-05 | 2023-07-05 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2023110645A JP2025008458A (ja) | 2023-07-05 | 2023-07-05 | インクジェット記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023110645A Pending JP2025008458A (ja) | 2023-07-05 | 2023-07-05 | インクジェット記録装置 |
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-
2023
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