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JP2025005141A - 乗客コンベア及び安全装置 - Google Patents

乗客コンベア及び安全装置 Download PDF

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JP2025005141A JP2023105186A JP2023105186A JP2025005141A JP 2025005141 A JP2025005141 A JP 2025005141A JP 2023105186 A JP2023105186 A JP 2023105186A JP 2023105186 A JP2023105186 A JP 2023105186A JP 2025005141 A JP2025005141 A JP 2025005141A
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Abstract

Figure 2025005141000001
【課題】くし板の変位が検知器によって検知された後に当該検知器等の機器が損傷することを防止できる乗客コンベアを提供する。
【解決手段】受け部材21は、トラス1に対してA方向に変位可能となるようにトラス1に支持される。くし板10は、受け部材21に対してA方向に変位可能となるように受け部材21に支持される。遅延装置24は、くし10cがA方向に力を受けた場合に、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位が規制装置23によって規制された後に受け部材21に対するくし板10のA方向への変位が開始又は継続するように、くし板10の変位を受け部材21の変位より遅らせる。
【選択図】図4

Description

本開示は、乗客コンベアと、乗客コンベアで用いられる安全装置とに関する。
特許文献1に、乗客コンベアが記載されている。特許文献1に記載された乗客コンベアでは、乗降口にくし板が設けられる。くし板は、ガイド部材に案内されて水平移動する。くし板が水平方向に一定の距離だけ移動すると、検出スイッチがオンになる。検出スイッチがオンになると、ステップが停止する。
国際公開第2019/220634号
特許文献1に記載された乗客コンベアでは、検出スイッチがオンになるとステップが停止する。しかし、検出スイッチがオンになってからステップが完全に停止するまでには、一定の時間がかかる。この間にくし板が水平方向に更に移動すると、検出スイッチ等の機器に過度な負荷が掛かり、当該機器が損傷する恐れがあった。
本開示は、上述のような課題を解決するためになされた。本開示の目的は、くし板の変位が検知器によって検知された後に当該検知器等の機器が損傷することを防止できる乗客コンベアを提供することである。本開示の他の目的は、そのような乗客コンベアで用いられる安全装置を提供することである。
本開示に係る乗客コンベアは、床板と、第1方向に移動して床板の下に入るステップと、移動するステップを支持するトラスと、トラスに対して第1方向に変位可能となるようにトラスに支持された受け部材と、ステップの踏み面に対向するくしを有し、受け部材に対して第1方向に変位可能となるように受け部材に支持されたくし板と、受け部材がトラスに対して第1方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する検知器と、受け部材がトラスに対して第1方向に変位することができる距離を、第1距離より長い第2距離に規制する規制装置と、くしが第1方向に力を受けた場合に、トラスに対する受け部材の第1方向への変位が規制装置によって規制された後に受け部材に対するくし板の第1方向への変位が開始又は継続するように、くし板の変位を受け部材の変位より遅らせる遅延装置と、を備える。
本開示に係る乗客コンベアは、床板と、第1方向に移動して床板の下に入るステップと、移動するステップを支持するトラスと、トラスに対して第1方向に変位可能となるようにトラスに支持された受け部材と、ステップの踏み面に対向するくしを有し、受け部材に対して第1方向に変位可能となるように受け部材に支持されたくし板と、くし板が受け部材に対して第1方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する検知器と、くし板が受け部材に対して第1方向に変位することができる距離を、第1距離より長い第2距離に規制する規制装置と、くしが第1方向に力を受けた場合に、受け部材に対するくし板の第1方向への変位が規制装置によって規制された後にトラスに対する受け部材の第1方向への変位が開始又は継続するように、受け部材の変位をくし板の変位より遅らせる遅延装置と、を備える。
本開示に係る安全装置は、床板と、第1方向に移動して床板の下に入るステップと、移動するステップを支持するトラスと、を備えた乗客コンベアで用いられる安全装置である。当該安全装置は、トラスに対して第1方向に変位可能となるようにトラスに支持された受け部材と、ステップの踏み面に対向するくしを有し、受け部材に対して第1方向に変位可能となるように受け部材に支持されたくし板と、受け部材がトラスに対して第1方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する検知器と、受け部材がトラスに対して第1方向に変位することができる距離を、第1距離より長い第2距離に規制する規制装置と、くしが第1方向に力を受けた場合に、トラスに対する受け部材の第1方向への変位が規制装置によって規制された後に受け部材に対するくし板の第1方向への変位が開始又は継続するように、くし板の変位を受け部材の変位より遅らせる遅延装置と、を備える。
本開示に係る安全装置は、床板と、第1方向に移動して床板の下に入るステップと、移動するステップを支持するトラスと、を備えた乗客コンベアで用いられる安全装置である。当該安全装置は、トラスに対して第1方向に変位可能となるようにトラスに支持された受け部材と、ステップの踏み面に対向するくしを有し、受け部材に対して第1方向に変位可能となるように受け部材に支持されたくし板と、くし板が受け部材に対して第1方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する検知器と、くし板が受け部材に対して第1方向に変位することができる距離を、第1距離より長い第2距離に規制する規制装置と、くしが第1方向に力を受けた場合に、受け部材に対するくし板の第1方向への変位が規制装置によって規制された後にトラスに対する受け部材の第1方向への変位が開始又は継続するように、受け部材の変位をくし板の変位より遅らせる遅延装置と、を備える。
本開示によれば、乗客コンベアにおいて、くし板の変位が検知器によって検知された後に当該検知器等の機器が損傷することを防止できる。
実施の形態1における乗客コンベアの例を示す図である。 降り口を上方から見た図である。 安全装置の例を模式的に示す図である。 安全装置の例を模式的に示す図である。 安全装置の動作例を説明するための図である。 安全装置の動作例を説明するための図である。 安全装置の動作例を説明するための図である。 安全装置の動作例を説明するための図である。 安全装置の他の例を模式的に示す図である。 安全装置の動作例を説明するための図である。 安全装置の動作例を説明するための図である。 安全装置の動作例を説明するための図である。 安全装置の他の例を模式的に示す図である。 安全装置の動作例を説明するための図である。 安全装置の動作例を説明するための図である。 安全装置の他の例を模式的に示す図である。 安全装置の動作例を説明するための図である。 安全装置の動作例を説明するための図である。
以下に、図面を参照して詳細な説明を行う。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図において、同一の符号は同一の部分又は相当する部分を示す。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における乗客コンベアの例を示す図である。図1は、乗客コンベアの一例として、エスカレーターを示す。動く歩道といった乗客コンベアの他の例については、詳細な説明を省略する。
図1に示す乗客コンベアは、トラス1、及びステップ2を備える。トラス1は、建物の上下の階に架け渡される構造体であり、当該建物に固定される。乗客コンベアに備えられる機器は、トラス1に支持される。例えば、移動するステップ2もトラス1によって支持される。乗客は、ステップ2に乗って乗り口3から降り口4に移動する。図1は、上りのエスカレーターを示す。図2は、降り口4を上方から見た図である。
図1に示す乗客コンベアは、下りのエスカレーターでも良い。かかる場合、符号4で示す上の乗降口は乗り口であり、符号3で示す下の乗降口は降り口である。
乗り口3の下方に機械室5が設けられる。機械室5は、トラス1の内部に形成された空間である。機械室5は床板6によって塞がれる。また、乗り口3に、くし板7が設けられる。くし板7は、床板6に隣接するように床板6の降り口4側に配置される。床板6及びくし板7は、乗り口3の床を形成する。
降り口4の下方に機械室8が設けられる。機械室8は、トラス1の内部に形成された空間である。機械室8は床板9によって塞がれる。また、降り口4に、くし板10が設けられる。くし板10は、床板9に隣接するように床板9の乗り口3側に配置される。床板9及びくし板10は、降り口4の床を形成する。
機械室8に、電動機11及び制御装置12が設けられる。電動機11は、ステップ2を駆動する。制御装置12は、電動機11を制御する。一例として、電動機11は、減速機13を介して機械室8に設けられた軸14を回転させる。軸14にスプロケット15が設けられる。スプロケット15にステップチェーン16が巻き掛けられる。ステップチェーン16に多数のステップ軸17が設けられる。各ステップ軸17にステップ2が固定される。これにより、ステップチェーン16に多数のステップ2が連結される。
ステップチェーン16に牽引されることにより、ステップ2は移動する。図1に示す例では、ステップ2は、乗り口3で床板6及びくし板7の下から現れ、降り口4に向かって移動する。乗り口3から降り口4に向かって移動するステップ2の両側に、スカートガード18が設けられる。くし板7の下から現れたステップ2は、スカートガード18の間をスカートガード18に沿って移動する。
図2に示す矢印Aは、降り口4においてステップ2が移動する方向を示す。以下においては、降り口4においてステップ2が移動する方向をA方向とも表記する。ステップ2は、降り口4でA方向に移動し、くし板10及び床板9の下に入る。ステップ2は、機械室8で反転する。ステップ2は、反転した状態で機械室5に向かってトラス1内を移動する。ステップ2は、機械室5で更に反転することによって正常な姿勢に戻り、床板6及びくし板7の下から再び現れる。
次に、乗客コンベアで用いられる安全装置について説明する。当該安全装置は、乗り口3及び降り口4にそれぞれ設けられる。図3及び図4は、安全装置の例を模式的に示す図である。図3は、降り口4を上方から見た図に相当する。また、図3では、スカートガード18等の記載は省略されている。図4は、図3のB-B断面を示す図である。以下においては、降り口4に設けられた安全装置について詳しく説明する。乗り口3に設けられた安全装置については、詳細な説明を省略する。
くし板10は、安全装置の一部である。安全装置は、くし板10の他に、受け部材21、検知器22、規制装置23、及び遅延装置24を備える。
図3及び図4に示す例では、移動するステップ2の両側に、トラス1の一部が配置される。例えば、ステップ2は、トラス1の支持部材1aと支持部材1bとの間に形成された空間を移動する。支持部材1a及び支持部材1bのそれぞれは、A方向に沿うように配置された長尺の部材である。
受け部材21は、トラス1に対してA方向に変位可能となるように、トラス1に支持される。本実施の形態に示す例では、受け部材21として、受け部材21-1と受け部材21-2とが備えられる。
受け部材21-1は、支持部材1aに支持される。受け部材21-1は、支持部材1aに対してA方向に変位可能である。例えば、受け部材21-1は、支持部材1aの上面に載置される。支持部材1aの上面は水平である。受け部材21-1は、支持部材1aの上面に沿ってスライド可能である。受け部材21-2は、支持部材1bに支持される。受け部材21-2は、支持部材1bに対してA方向に変位可能である。例えば、受け部材21-2は、支持部材1bの上面に載置される。支持部材1bの上面は水平である。受け部材21-2は、支持部材1bの上面に沿ってスライド可能である。
くし板10は、受け部材21に対してA方向に変位可能となるように、受け部材21に支持される。本実施の形態に示す例では、くし板10は、受け部材21-1と受け部材21-2との間に架け渡される。
くし板10の一方の端部10aは、受け部材21-1に支持される。端部10aは、受け部材21-1に対してA方向に変位可能である。端部10aは、支持部材1aに隣接する端部である。例えば、端部10aは、受け部材21-1の上向きの傾斜面21-1aに載置される。傾斜面21-1aは、A方向に向かうに従って高くなるように僅かに傾斜する。くし板10の端部10aは、傾斜面21-1aに沿ってスライド可能である。
くし板10のもう一方の端部10bは、受け部材21-2に支持される。端部10bは、受け部材21-2に対してA方向に変位可能である。端部10bは、支持部材1bに隣接する端部である。例えば、端部10bは、受け部材21-2の上向きの傾斜面21-2aに載置される。傾斜面21-2aは、A方向に向かうに従って高くなるように僅かに傾斜する。くし板10の端部10bは、傾斜面21-2aに沿ってスライド可能である。
くし板10は、くし10cを有する。くし10cは、ステップ2が下方を通過する際に、ステップ2の踏み面に対向する。例えば、くし10cは、先端がステップ2の踏み面に形成されたクリートに噛み合うように配置される。
検知器22は、受け部材21がトラス1に対してA方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する。第1距離は、予め設定される。本実施の形態に示す例では、検知器22として、検知器22-1と検知器22-2とが備えられる。
検知器22-1は、受け部材21-1が支持部材1aに対してA方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する。例えば、検知器22-1は、機械式のスイッチである。検知器22-1は、取り付け用の部材を介して支持部材1aに固定される。検知器22-1は、その作動片が、受け部材21-1の表面21-1bからA方向に第1距離だけ離れた位置で表面21-1bに対向するように配置される。表面21-1bは、A方向を向く表面である。
受け部材21-1がトラス1に対してA方向に第1距離だけ変位すると、表面21-1bが検知器22-1の作動片に接触する。これにより、検知器22-1による検知が行われ、検知器22-1から制御装置12に検知信号が送信される。
検知器22-2は、受け部材21-2が支持部材1bに対してA方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する。例えば、検知器22-2は、機械式のスイッチである。検知器22-2は、取り付け用の部材を介して支持部材1bに固定される。検知器22-2は、その作動片が、受け部材21-2の表面21-2bからA方向に第1距離だけ離れた位置で表面21-2bに対向するように配置される。表面21-2bは、A方向を向く表面である。
受け部材21-2がトラス1に対してA方向に第1距離だけ変位すると、表面21-2bが検知器22-2の作動片に接触する。これにより、検知器22-2による検知が行われ、検知器22-2から制御装置12に検知信号が送信される。
規制装置23は、受け部材21がトラス1に対してA方向に変位することができる距離を第2距離に規制する。第2距離は、第1距離より長い距離であり、予め設定される。本実施の形態に示す例では、規制装置23として、規制装置23-1と規制装置23-2とが備えられる。
規制装置23-1は、受け部材21-1が支持部材1aに対してA方向に変位することができる距離を第2距離に規制する。例えば、規制装置23-1は、支持部材1aに固定されたボルト23-1aと、受け部材21-1に固定されたボルト23-1bとを備える。ボルト23-1a及びボルト23-1bは、各軸がA方向に沿うように、一直線上に配置される。また、ボルト23-1aは、そのヘッドが、ボルト23-1bのヘッドからA方向に第2距離だけ離れた位置でボルト23-1bのヘッドに対向するように配置される。
受け部材21-1がトラス1に対してA方向に第2距離だけ変位すると、ボルト23-1bのヘッドがボルト23-1aのヘッドに接触する。これにより、トラス1に対する受け部材21-1のA方向への変位が規制装置23-1によって規制される。即ち、ボルト23-1bがボルト23-1aに接触すると、受け部材21-1は、A方向にそれ以上変位することはできない。
規制装置23-2は、受け部材21-2が支持部材1bに対してA方向に変位することができる距離を第2距離に規制する。例えば、規制装置23-2は、支持部材1bに固定されたボルト23-2aと、受け部材21-2に固定されたボルト23-2bとを備える。ボルト23-2a及びボルト23-2bは、各軸がA方向に沿うように、一直線上に配置される。また、ボルト23-2aは、そのヘッドが、ボルト23-2bのヘッドからA方向に第2距離だけ離れた位置でボルト23-2bのヘッドに対向するように配置される。
受け部材21-2がトラス1に対してA方向に第2距離だけ変位すると、ボルト23-2bのヘッドがボルト23-2aのヘッドに接触する。これにより、トラス1に対する受け部材21-2のA方向への変位が規制装置23-2によって規制される。即ち、ボルト23-2bがボルト23-2aに接触すると、受け部材21-2は、A方向にそれ以上変位することはできない。
遅延装置24は、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位を、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位より遅らせるための装置である。遅延装置24は、くし10cがA方向に力を受けた場合に、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位が規制装置23によって規制された後も受け部材21に対するくし板10のA方向への変位が継続するように、くし板10の変位を遅延させる。
図3及び図4に示す例では、遅延装置24は、ばね25、及びばね26を備える。ばね25は、受け部材21がトラス1に対してA方向に変位する際の抵抗力を発生させる。ばね26は、くし板10が受け部材21に対してA方向に変位する際の抵抗力を発生させる。ばね26のばね定数は、ばね25のばね定数より大きい。
本実施の形態に示す例では、ばね25として、ばね25-1、及びばね25-2が備えられる。ばね25-1は、受け部材21-1が支持部材1aに対してA方向に変位する際の抵抗力を発生させる。例えば、ばね25-1は、受け部材21-1のA方向を向く表面と支持部材1aのC方向を向く表面との間に配置される。C方向は、A方向とは反対の方向である。即ち、支持部材1aはばね25-1によってA方向に常に押され、受け部材21-1はばね25-1によってC方向に常に押される。
安全装置に対して外力が作用していなければ、受け部材21-1は、表面21-1bと検知器22-1との距離が第1距離となり且つボルト23-1bとボルト23-1aとの距離が第2距離となるように、支持部材1aに対して保持される。
ばね25-2は、受け部材21-2が支持部材1bに対してA方向に変位する際の抵抗力を発生させる。例えば、ばね25-2は、受け部材21-2のA方向を向く表面と支持部材1bのC方向を向く表面との間に配置される。即ち、支持部材1bはばね25-2によってA方向に常に押され、受け部材21-2はばね25-2によってC方向に常に押される。
安全装置に対して外力が作用していなければ、受け部材21-2は、表面21-2bと検知器22-2との距離が第1距離となり且つボルト23-2bとボルト23-2aとの距離が第2距離となるように、支持部材1bに対して保持される。
また、本実施の形態に示す例では、ばね26として、ばね26-1、及びばね26-2が備えられる。ばね26-1は、くし板10が受け部材21-1に対してA方向に変位する際の抵抗力を発生させる。例えば、ばね26-1は、くし板10の端部10aのA方向を向く表面と受け部材21-1のC方向を向く表面との間に配置される。即ち、受け部材21-1はばね26-1によってA方向に常に押され、くし板10はばね26-1によってC方向に常に押される。
ばね26-2は、くし板10が受け部材21-2に対してA方向に変位する際の抵抗力を発生させる。例えば、ばね26-2は、くし板10の端部10bのA方向を向く表面と受け部材21-2のC方向を向く表面との間に配置される。即ち、受け部材21-2はばね26-2によってA方向に常に押され、くし板10はばね26-2によってC方向に常に押される。
安全装置に対して外力が作用していなければ、くし板10は、変位可能な範囲のうち最も乗り口3寄りの位置で保持される。
次に、図5から図8も参照し、くし10cがA方向に力を受けた場合の動作について説明する。図5から図8は、安全装置の動作例を説明するための図である。図5から図8は、図3に示すB-B断面に相当する図である。
図5は、ステップ2の踏み面に固着した異物Dがくし10cの先端に接触した状態を示す。異物Dは、ステップ2とともにA方向に移動する。このため、異物Dがくし10cの先端に接触すると、その後、くし10cは異物DによってA方向に押される。
くし10cがA方向に押されると、受け部材21はトラス1に対してA方向に変位し、くし板10は受け部材21に対してA方向に変位する。上述したように、ばね26のばね定数は、ばね25のばね定数より大きい。即ち、安全装置に対して外力が作用していない状態からばね26を圧縮させるために必要な負荷(=反発力F2)は、ばね25を圧縮させるために必要な負荷(=反発力F1)より大きい。したがって、くし10cがA方向に押されると、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位量は、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位量より大きくなる。
受け部材21がトラス1に対してA方向に第1距離だけ変位すると、検知器22によって受け部材21の変位が検知される。これにより、検知器22から制御装置12に対して検知信号が送信される。図6は、検知器22から検知信号が送信された時の状態を示す。
制御装置12は、検知器22から検知信号を受信すると、ステップ2を停止させるための動作を開始する。しかし、検知器22による検知が行われてからステップ2が完全に停止するまでには、一定の時間が掛かる。そして、この間も、ステップ2はA方向に移動する。したがって、くし10cは、検知器22による検知が行われた後も異物DによってA方向に押されることになる。
受け部材21がトラス1に対してA方向に第2距離だけ変位すると、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位が規制装置23によって規制される。即ち、ボルト23-1bがボルト23-1aに接触することにより、受け部材21-1がそれ以上A方向に変位できなくなる。ボルト23-2bがボルト23-2aに接触することにより、受け部材21-2がそれ以上A方向に変位できなくなる。以下においては、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位が規制装置23によって規制された状態を第1規制状態ともいう。図7は、第1規制状態になった直後の状態を示す。
トラス1に対する受け部材21のA方向への変位は、検知器22による検知が行われた後、検知器22に過度な負荷が掛かる前に規制装置23によって規制される必要がある。第2距離は、第1距離と検知器22の仕様とに応じて、検知器22の破損を防止することができるような距離に適宜設定される。一例として、第2距離は10mmに設定される。
くし板10は、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位が規制装置23によって規制された状態でも、受け部材21に対してA方向に変位可能である。また、くし板10は、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位が規制装置23によって規制された後も、異物DによってA方向に押される。したがって、受け部材21のA方向への変位が規制装置23によって規制された後、くし板10は、ばね26が更に圧縮されることにより、受け部材21に対してA方向に変位する。より詳細には、くし板10は、傾斜面21-1a及び傾斜面21-2aに沿うようにA方向に変位する。
図8は、ステップ2が停止した状態を示す。図8に示す状態において、トラス1に対する受け部材21の位置は、図7に示す位置と同じである。受け部材21に対するくし板10の位置は、図7に示す位置よりA方向にずれている。図8に示す状態では、床板9が、くし板10に押されることによって上方及びA方向にずれている。床板9は、図8に示すずれが発生することを前提にトラス1に取り付けられる。
このように、本安全装置では、くし10cがA方向に押されると、先ず、主として受け部材21がトラス1に対してA方向に変位する。これにより、検知器22による検知が行われ、ステップ2を停止させるための動作が開始される。その後、受け部材21の変位が規制装置23によって規制され、検知器22の損傷が防止される。そして、規制装置23による規制が行われた後は、くし板10が受け部材21に対してA方向に変位する。
このように、本安全装置では、くし10cがA方向に押されることにより、2段階の変位、即ち検知器22による検知のための変位と、検知器22等の機器の損傷を防止するための変位とが行われる。例えば、定格速度が30m/minのエスカレーターでは、検知器22による検知が行われた後にステップ2が移動する距離は、0.1m~0.6m程度になり得る。本安全装置であれば、この2段階変位の機能により、くし板10の変位が検知器22によって検知された後に検知器22等の機器が損傷することを防止できる。また、異物Dの保護にも有効である。
本実施の形態では、くし板10の両側に受け部材21、検知器22、規制装置23、及び遅延装置24がそれぞれ備えられる好適な例について説明した。これは一例である。くし板10の片側のみに、受け部材21、検知器22、規制装置23、及び遅延装置24が備えられても良い。くし板10の中央のみに、受け部材21、検知器22、規制装置23、及び遅延装置24が備えられても良い。
本実施の形態では、ばね26のばね定数をばね25のばね定数より大きくすることによって「反発力F2>反発力F1」を実現する好適な例について説明した。これは一例である。可能であれば、他の方法によって「反発力F2>反発力F1」を実現しても良い。例えば、ばね26の初期圧縮量をばね25の初期圧縮量よりも大きくすることにより、「反発力F2>反発力F1」を実現しても良い。
本実施の形態では、ステップ2の踏み面に固着した異物Dがくし10cをA方向に押す例について説明した。この他、ステップ2に浮き上がりが発生した場合にも、くし10cは、浮き上がったステップ2によってA方向に押され得る。
次に、安全装置が採用可能な他の例について説明する。以下に示す例では、上述した例と相違する点についてのみ詳しく説明する。
図9は、安全装置の他の例を模式的に示す図である。図9は、図3のB-B断面に相当する断面を示す。図9に示す例においても、安全装置は、くし板10、受け部材21、検知器22、規制装置23、及び遅延装置24を備える。くし板10及び受け部材21は、上述した例と同様である。
図9に示す例において、検知器22は、くし板10が受け部材21に対してA方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する。
例えば、検知器22-1は、くし板10の端部10aが受け部材21-1に対してA方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する。検知器22-1は、受け部材21-1に固定される。検知器22-1は、その作動片が、くし板10の表面10-1aからA方向に第1距離だけ離れた位置で表面10-1aに対向するように配置される。例えば、くし板10の端部10aは上方に延びる突起を含む。表面10-1aは、当該突起のA方向を向く表面である。
検知器22-2(図示せず)は、くし板10の端部10bが受け部材21-2に対してA方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する。検知器22-2は、検知器22-1が受け部材21-1に固定された構成と同様の構成で、受け部材21-2に固定される。
図9に示す例において、規制装置23は、くし板10が受け部材21に対してA方向に変位することができる距離を第2距離に規制する。第2距離は、第1距離より長い距離であり、予め設定される。
例えば、規制装置23-1は、くし板10の端部10aが受け部材21-1に対してA方向に変位することができる距離を第2距離に規制する。図9に示す例では、規制装置23-1は、受け部材21-1に固定された規制部材23-1cと、くし板10の端部10aに固定されたボルト23-1dとを備える。規制部材23-1cは、C方向を向く面が、ボルト23-1dのヘッドからA方向に第2距離だけ離れた位置でボルト23-1dのヘッドに対向するように配置される。
くし板10の端部10aが受け部材21-1に対してA方向に第2距離だけ変位すると、ボルト23-1dのヘッドが規制部材23-1cに接触する。これにより、受け部材21-1に対するくし板10のA方向への変位が規制装置23-1によって規制される。即ち、ボルト23-1dが規制部材23-1cに接触すると、くし板10の端部10aは、A方向にそれ以上変位することはできない。
規制装置23-2(図示せず)は、くし板10の端部10bが受け部材21-2に対してA方向に変位することができる距離を第2距離に規制する。規制装置23-2は、規制装置23-1が有する構成と同様の構成を有する。例えば、規制装置23-2は、規制部材23-1cに対応する規制部材と、ボルト23-1dに対応するボルトとを備える。当該規制部材は、受け部材21-2に固定される。当該ボルトは、くし板10の端部10bに固定される。
図9に示す例において、遅延装置24は、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位を、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位より遅らせるための装置である。遅延装置24は、くし10cがA方向に力を受けた場合に、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位が規制装置23によって規制された後もトラス1に対する受け部材21のA方向への変位が継続するように、受け部材21の変位を遅延させる。
図9に示す例では、遅延装置24は、ばね25、及びばね26を備える。ばね25は、受け部材21がトラス1に対してA方向に変位する際の抵抗力を発生させる。ばね26は、くし板10が受け部材21に対してA方向に変位する際の抵抗力を発生させる。ばね25のばね定数は、ばね26のばね定数より大きい。
図9に示す例では、上述した例と同様に、ばね25として、ばね25-1、及びばね25-2(図示せず)が備えられる。また、ばね26として、ばね26-1、及びばね26-2(図示せず)が備えられる。
次に、図10から図12も参照し、図9に示す例において、くし10cがA方向に力を受けた場合の動作について説明する。図10から図12は、安全装置の動作例を説明するための図である。図10から図12は、図3に示すB-B断面に相当する断面を示す。
異物Dがくし10cの先端に接触すると、その後、くし10cは異物DによってA方向に押される。上述したように、図9に示す例では、ばね25のばね定数は、ばね26のばね定数より大きい。即ち、安全装置に対して外力が作用していない状態からばね25を圧縮させるために必要な負荷(=反発力F1)は、ばね26を圧縮させるために必要な負荷(=反発力F2)より大きい。したがって、くし10cがA方向に押されると、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位量は、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位量より大きくなる。
くし板10が受け部材21に対してA方向に第1距離だけ変位すると、検知器22によってくし板10の変位が検知される。これにより、検知器22から制御装置12に対して検知信号が送信される。図10は、検知器22から検知信号が送信された時の状態を示す。
くし板10が受け部材21に対してA方向に第2距離だけ変位すると、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位が規制装置23によって規制される。以下においては、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位が規制装置23によって規制された状態を第2規制状態ともいう。図11は、第2規制状態になった直後の状態を示す。
受け部材21は、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位が規制装置23によって規制された状態でも、トラス1に対してA方向に変位可能である。また、くし板10は、受け部材21に対するA方向への変位が規制装置23によって規制された後も、異物DによってA方向に押される。したがって、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位が規制装置23によって規制された後、くし板10及び受け部材21は、ばね25が更に圧縮されることにより、トラス1に対してA方向に変位する。
図12は、ステップ2が停止した状態を示す。図12に示す状態において、受け部材21に対するくし板10の位置は、図11に示す位置と同じである。トラス1に対する受け部材21の位置は、図11に示す位置よりA方向にずれている。図12に示す状態では、床板9が、くし板10に押されることによって上方及びA方向にずれている。
図9に示す例においても、図3及び図4に示す例が奏する効果と同様の効果を奏することができる。
図13は、安全装置の他の例を模式的に示す図である。図13は、図3のB-B断面に相当する断面を示す。図13に示す例は、遅延装置24が遅延部材27を更に備える点で、図3及び図4に示す例と相違する。また、図13に示す例は、ばね26のばね定数がばね25のばね定数より大きくなくても良い点で、図3及び図4に示す例と相違する。ばね26のばね定数は、ばね25のばね定数より大きくても小さくても良い。ばね26のばね定数は、ばね25のばね定数と同じであっても良い。他の点については、図3及び図4に示す例と同様である。
図13に示す例において、遅延装置24は、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位を、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位より遅らせるための装置である。遅延装置24は、くし10cがA方向に力を受けた場合に、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位が規制装置23によって規制された後に受け部材21に対するくし板10のA方向への変位が開始するように、くし板10の変位を遅延させる。
遅延部材27は、第1規制状態でくし10cがA方向に第1の力を受けるまでは、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位を阻止する。遅延部材27は、第1規制状態でくし10cがA方向に第1の力を受けると、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位を可能にする。当該第1の力は、受け部材21がトラス1に対してA方向に変位している時にばね25がトラス1を押す力より大きい。
図13に示す例では、遅延部材27として、遅延部材27-1、及び遅延部材27-2(図示せず)が備えられる。遅延部材27-1は、第1規制状態でくし10cがA方向に第1の力を受けると、受け部材21-1に対するくし板10のA方向への変位を可能にする。例えば、遅延部材27-1は、ピンである。遅延部材27-1は、くし板10の端部10aを貫通し、先端部が受け部材21-1の傾斜面21-1aに形成された穴に差し込まれるように配置される。また、遅延部材27-1は、傾斜面21-1aに対して垂直に配置される。
遅延部材27-2は、第1規制状態でくし10cがA方向に第1の力を受けると、受け部材21-2に対するくし板10のA方向への変位を可能にする。遅延部材27-2は、遅延部材27-1がくし板10の端部10aと受け部材21-1とに取り付けられた構成と同様の構成で、くし板10の端部10bと受け部材21-2とに取り付けられる。
次に、図14及び図15も参照し、図13に示す例において、くし10cがA方向に力を受けた場合の動作について説明する。図14及び図15は、安全装置の動作例を説明するための図である。図14及び図15は、図3に示すB-B断面に相当する断面を示す。
異物Dがくし10cの先端に接触すると、その後、くし10cは異物DによってA方向に押される。図13に示す例では、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位が遅延部材27によって阻止されるため、先ず、ばね25が圧縮されて、受け部材21がトラス1に対してA方向に変位する。
受け部材21がトラス1に対してA方向に第1距離だけ変位すると、検知器22によって受け部材21の変位が検知される。また、受け部材21がトラス1に対してA方向に第2距離だけ変位すると、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位が規制装置23によって規制される。図14は、第1規制状態になった直後の状態を示す。第1規制状態になるまで、くし板10は、受け部材21に対してA方向に変位しない。
第1規制状態でくし10cがA方向に第1の力を受けると、遅延部材27に対して過大なせん断負荷が作用し、遅延部材27が破断する。なお、当該第1の力は、遅延部材27が破断する前に検知器22が破損することがないように設定される。遅延部材27が破断することにより、くし板10が受け部材21に対してA方向に変位することが可能になる。これにより、ばね26の圧縮が開始され、くし板10が受け部材21に対してA方向に変位する。
図15は、ステップ2が停止した状態を示す。図15に示す状態では、遅延部材27-1の先端部のみが受け部材21-1に残っている。
図13から図15に示す例であれば、くし10cがA方向に押され始めてから検知器22による検知が行われるまでの間は、くし板10は受け部材21に対してA方向に変位しない。このため、検知器22による検知を精度良く行うことができる。また、ばね26のばね定数を大きくする必要がないため、異物Dの保護にも有効である。
図16は、安全装置の他の例を模式的に示す図である。図16は、図3のB-B断面に相当する断面を示す。図16に示す例は、遅延装置24が遅延部材27を更に備える点で、図9に示す例と相違する。また、図16に示す例は、ばね26のばね定数がばね25のばね定数より大きくなくても良い点で、図9に示す例と相違する。ばね26のばね定数は、ばね25のばね定数より大きくても小さくても良い。ばね26のばね定数は、ばね25のばね定数と同じであっても良い。他の点については、図9に示す例と同様である。
図16に示す例において、遅延装置24は、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位を、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位より遅らせるための装置である。遅延装置24は、くし10cがA方向に力を受けた場合に、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位が規制装置23によって規制された後にトラス1に対する受け部材21のA方向への変位が開始するように、受け部材21の変位を遅延させる。
遅延部材27は、第2規制状態でくし10cがA方向に第1の力を受けるまでは、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位を阻止する。遅延部材27は、第2規制状態でくし10cがA方向に第1の力を受けると、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位を可能にする。当該第1の力は、くし板10が受け部材21に対してA方向に変位している時にばね26が受け部材21を押す力より大きい。
図16に示す例では、遅延部材27として、遅延部材27-1、及び遅延部材27-2(図示せず)が備えられる。遅延部材27-1は、第2規制状態でくし10cがA方向に第1の力を受けると、トラス1に対する受け部材21-1のA方向への変位を可能にする。例えば、遅延部材27-1は、ピンである。遅延部材27-1は、受け部材21-1の下部と支持部材1aの上部との双方を貫通するように配置される。また、遅延部材27-1は、A方向に対して直交するように配置される。
遅延部材27-2は、第2規制状態でくし10cがA方向に第1の力を受けると、トラス1に対する受け部材21-2のA方向への変位を可能にする。遅延部材27-2は、遅延部材27-1が受け部材21-1と支持部材1aとに取り付けられた構成と同様の構成で、受け部材21-2と支持部材1bとに取り付けられる。
次に、図17及び図18も参照し、図16に示す例において、くし10cがA方向に力を受けた場合の動作について説明する。図17及び図18は、安全装置の動作例を説明するための図である。図17及び図18は、図3に示すB-B断面に相当する断面を示す。
異物Dがくし10cの先端に接触すると、その後、くし10cは異物DによってA方向に押される。図13に示す例では、トラス1に対する受け部材21のA方向への変位が遅延部材27によって阻止されるため、先ず、ばね26が圧縮されて、くし板10が受け部材21に対してA方向に変位する。
くし板10が受け部材21に対してA方向に第1距離だけ変位すると、検知器22によってくし板10の変位が検知される。また、くし板10が受け部材21に対してA方向に第2距離だけ変位すると、受け部材21に対するくし板10のA方向への変位が規制装置23によって規制される。図17は、第2規制状態になった直後の状態を示す。第2規制状態になるまで、受け部材21は、トラス1に対してA方向に変位しない。
第2規制状態でくし10cがA方向に第1の力を受けると、遅延部材27に対して過大なせん断負荷が作用し、遅延部材27が破断する。なお、当該第1の力は、遅延部材27が破断する前に検知器22が破損することがないように設定される。遅延部材27が破断することにより、受け部材21がトラス1に対してA方向に変位することが可能になる。
これにより、ばね25の圧縮が開始され、受け部材21がトラス1に対してA方向に変位する。図18は、ステップ2が停止した状態を示す。
図16から図18に示す例であれば、くし10cがA方向に押され始めてから検知器22による検知が行われるまでの間は、受け部材21はトラス1に対してA方向に変位しない。このため、検知器22による検知を精度良く行うことができる。また、ばね25のばね定数を大きくする必要がないため、異物Dの保護にも有効である。
1 トラス、 1a~1b 支持部材、 2 ステップ、 3 乗り口、 4 降り口、 5 機械室、 6 床板、 7 くし板、 8 機械室、 9 床板、 10 くし板、 10a~10b 端部、 10-1a 表面、 10c くし、 11 電動機、 12 制御装置、 13 減速機、 14 軸、 15 スプロケット、 16 ステップチェーン、 17 ステップ軸、 18 スカートガード、 21 受け部材、 21-1~21-2 受け部材、 21-1a~21-2a 傾斜面、 21-1b~21-2b 表面、 22 検知器、 22-1~22-2 検知器、 23 規制装置、 23-1~23-2 規制装置、 23-1a~23-1b ボルト、 23-1c 規制部材、 23-1d ボルト、 23-2a~23-2b ボルト、 24 遅延装置、 25 ばね、 25-1~25-2 ばね、 26 ばね、 26-1~26-2 ばね、 27 遅延部材、 27-1~27-2 遅延部材

Claims (8)

  1. 床板と、
    第1方向に移動して前記床板の下に入るステップと、
    移動する前記ステップを支持するトラスと、
    前記トラスに対して前記第1方向に変位可能となるように前記トラスに支持された受け部材と、
    前記ステップの踏み面に対向するくしを有し、前記受け部材に対して前記第1方向に変位可能となるように前記受け部材に支持されたくし板と、
    前記受け部材が前記トラスに対して前記第1方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する検知器と、
    前記受け部材が前記トラスに対して前記第1方向に変位することができる距離を、前記第1距離より長い第2距離に規制する規制装置と、
    前記くしが前記第1方向に力を受けた場合に、前記トラスに対する前記受け部材の前記第1方向への変位が前記規制装置によって規制された後に前記受け部材に対する前記くし板の前記第1方向への変位が開始又は継続するように、前記くし板の変位を前記受け部材の変位より遅らせる遅延装置と、
    を備えた乗客コンベア。
  2. 前記遅延装置は、
    前記受け部材が前記トラスに対して前記第1方向に変位する際の抵抗力を発生させる第1ばねと、
    前記くし板が前記受け部材に対して前記第1方向に変位する際の抵抗力を発生させる第2ばねと、
    を備え、
    前記第2ばねのばね定数は、前記第1ばねのばね定数より大きい請求項1に記載の乗客コンベア。
  3. 前記遅延装置は、
    前記受け部材が前記トラスに対して前記第1方向に変位する際の抵抗力を発生させる第1ばねと、
    前記くし板が前記受け部材に対して前記第1方向に変位する際の抵抗力を発生させる第2ばねと、
    前記トラスに対する前記受け部材の前記第1方向への変位が前記規制装置によって規制された状態で前記くしが前記第1方向に第1の力を受けると、前記受け部材に対する前記くし板の前記第1方向への変位を可能にする遅延部材と、
    を備え、
    前記第1の力は、前記受け部材が前記トラスに対して前記第1方向に変位している時に前記第1ばねが前記トラスを押す力より大きい請求項1に記載の乗客コンベア。
  4. 床板と、
    第1方向に移動して前記床板の下に入るステップと、
    移動する前記ステップを支持するトラスと、
    前記トラスに対して前記第1方向に変位可能となるように前記トラスに支持された受け部材と、
    前記ステップの踏み面に対向するくしを有し、前記受け部材に対して前記第1方向に変位可能となるように前記受け部材に支持されたくし板と、
    前記くし板が前記受け部材に対して前記第1方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する検知器と、
    前記くし板が前記受け部材に対して前記第1方向に変位することができる距離を、前記第1距離より長い第2距離に規制する規制装置と、
    前記くしが前記第1方向に力を受けた場合に、前記受け部材に対する前記くし板の前記第1方向への変位が前記規制装置によって規制された後に前記トラスに対する前記受け部材の前記第1方向への変位が開始又は継続するように、前記受け部材の変位を前記くし板の変位より遅らせる遅延装置と、
    を備えた乗客コンベア。
  5. 前記遅延装置は、
    前記受け部材が前記トラスに対して前記第1方向に変位する際の抵抗力を発生させる第1ばねと、
    前記くし板が前記受け部材に対して前記第1方向に変位する際の抵抗力を発生させる第2ばねと、
    を備え、
    前記第1ばねのばね定数は、前記第2ばねのばね定数より大きい請求項4に記載の乗客コンベア。
  6. 前記遅延装置は、
    前記受け部材が前記トラスに対して前記第1方向に変位する際の抵抗力を発生させる第1ばねと、
    前記くし板が前記受け部材に対して前記第1方向に変位する際の抵抗力を発生させる第2ばねと、
    前記受け部材に対する前記くし板の前記第1方向への変位が前記規制装置によって規制された状態で前記くしが前記第1方向に第1の力を受けると、前記トラスに対する前記受け部材の前記第1方向への変位を可能にする遅延部材と、
    を備え、
    前記第1の力は、前記くし板が前記受け部材に対して前記第1方向に変位している時に前記第2ばねが前記受け部材を押す力より大きい請求項4に記載の乗客コンベア。
  7. 床板と、
    第1方向に移動して前記床板の下に入るステップと、
    移動する前記ステップを支持するトラスと、
    を備えた乗客コンベアで用いられる安全装置であって、
    前記トラスに対して前記第1方向に変位可能となるように前記トラスに支持された受け部材と、
    前記ステップの踏み面に対向するくしを有し、前記受け部材に対して前記第1方向に変位可能となるように前記受け部材に支持されたくし板と、
    前記受け部材が前記トラスに対して前記第1方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する検知器と、
    前記受け部材が前記トラスに対して前記第1方向に変位することができる距離を、前記第1距離より長い第2距離に規制する規制装置と、
    前記くしが前記第1方向に力を受けた場合に、前記トラスに対する前記受け部材の前記第1方向への変位が前記規制装置によって規制された後に前記受け部材に対する前記くし板の前記第1方向への変位が開始又は継続するように、前記くし板の変位を前記受け部材の変位より遅らせる遅延装置と、
    を備えた安全装置。
  8. 床板と、
    第1方向に移動して前記床板の下に入るステップと、
    移動する前記ステップを支持するトラスと、
    を備えた乗客コンベアで用いられる安全装置であって、
    前記トラスに対して前記第1方向に変位可能となるように前記トラスに支持された受け部材と、
    前記ステップの踏み面に対向するくしを有し、前記受け部材に対して前記第1方向に変位可能となるように前記受け部材に支持されたくし板と、
    前記くし板が前記受け部材に対して前記第1方向に変位した距離が第1距離に達したことを検知する検知器と、
    前記くし板が前記受け部材に対して前記第1方向に変位することができる距離を、前記第1距離より長い第2距離に規制する規制装置と、
    前記くしが前記第1方向に力を受けた場合に、前記受け部材に対する前記くし板の前記第1方向への変位が前記規制装置によって規制された後に前記トラスに対する前記受け部材の前記第1方向への変位が開始又は継続するように、前記受け部材の変位を前記くし板の変位より遅らせる遅延装置と、
    を備えた安全装置。
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