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JP2024173479A - モータ - Google Patents

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JP2024173479A
JP2024173479A JP2023091921A JP2023091921A JP2024173479A JP 2024173479 A JP2024173479 A JP 2024173479A JP 2023091921 A JP2023091921 A JP 2023091921A JP 2023091921 A JP2023091921 A JP 2023091921A JP 2024173479 A JP2024173479 A JP 2024173479A
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JP
Japan
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case
yoke
stator
hole
stator core
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Pending
Application number
JP2023091921A
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English (en)
Inventor
隆之 河口
Takayuki Kawaguchi
秀 坂本
Shu Sakamoto
清香 上野
Sayaka Ueno
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KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
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Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP2023091921A priority Critical patent/JP2024173479A/ja
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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、加工時間を短縮できるとともに強度の低下の恐れのないモータの提供を目的とする。【解決手段】モータMは、筒状のケース1と、筒状のヨーク31とヨーク31の内周に設けた複数のティース32とを有するステータコア3を具備して、ケース1内に収容されるとともにケース1の内周に固定されるステータ2とを備え、ステータコア3におけるヨーク31は、周方向に間隔を空けて設けられるとともに軸方向に沿って貫く孔Hと、孔Hの外周側がケース1側へ変形させられることによりケース1の内周に押し付けられてステータコア3をケース1に固定する固定部31a5,31a6とを備えている。【選択図】図5

Description

本発明は、モータに関する。
モータは、一般的に、筒状のステータと、ステータ内に回転自在に挿入されるロータと、ステータおよびロータを収容する筒状のケースとを備えている。ケース内にはステータが固定される他、外周に磁石が取り付けられたロータが回転可能に収容されており、ステータにおけるコイルへ通電すると、ステータにロータの磁石が吸引されてロータが回転駆動される。
前述のようにモータにおけるステータのコイルへ通電すると、ロータの磁石をステータが吸引する関係で、ステータには反作用としてケースに対して周方向に回転させるトルクが作用するため、従来のモータではケースにステータを強固に固定するべく、加熱したケース内にステータを嵌合させる焼き嵌めによってケースにステータを固定している(たとえば、特許文献1参照)。
特開2013-009571号公報
前述のように焼き嵌めによってケースにステータを固定すると、ステータのケースに対する空転を阻止しつつケースをステータに固定できるのであるが、ケースとステータの線膨張係数が異なることからステータの空転を防止するためにケースのステータに対する締代を大きくとる必要がある。
よって、従来のモータでは、ケースを高温となるまで加熱してステータを焼き嵌めする必要があるとともに、焼き嵌め後にケースおよびステータが充分に冷却されるまでは他の加工を行うことができないため、モータの組立に時間がかかるとともに、前記締代を大きくとる関係で焼き嵌め後のケースとステータコアとに大きな残留応力が作用するため強度の低下を招く可能性もある。
そこで、加工時間を短縮できるとともに強度の低下の恐れのないモータの提供を目的としている。
前述の課題を解決するため、本発明のモータは、筒状のケースと、筒状のヨークとヨークの内周に設けた複数のティースとを有するステータコアを具備して、ケース内に収容されるとともにケースの内周に固定されるステータとを備え、ステータコアにおけるヨークは、周方向に間隔を空けて設けられるとともに軸方向に沿って貫く孔と、孔の外周側がケース側へ変形させられることによりケースの内周を押し付けてステータコアをケースに固定する固定部とを有している。
このように構成されたモータでは、固定部が変形させられてケースの内周に押し付けられることによってステータがケースに固定されるので、ケースを高温に加熱してステータをケース内に挿入する焼き嵌めを行わずとも、ケースにステータを強固に固定できる。
また、モータにおけるステータコアは、ヨークを周方向に分割した複数のヨーク部と、ヨーク部の中央に設けられたティースとを有する複数の分割コアを有し、孔は、周方向で隣り合うヨーク部の周方向端に設けられて互いに対向する凹部によって形成され、固定部は、凹部の外周側の部分によって形成されてもよい。
このように構成されたモータでは、固定部が2つに分かれていて変形させると周方向へ離間しつつ外周側のケース側へ向けて変形し、固定部の変形によって固定部の角がケースの内周に食い込むのでステータをケースに強固に固定できるとともにステータのケースに対する空転の心配もない。
さらに、モータにおけるステータコアは、ヨークを周方向に分割した複数のヨーク部と、ヨーク部の中央に設けられたティースとを有する複数の分割コアを有し、孔は、ヨーク部の周方向の中央に設けられて周方向の長さが径方向の長さより長い長孔によって形成されてもよい。
このように構成されたモータでは、ヨーク部の長孔の外周の部分を固定部としているので、ヨーク部の中央に固定部を設けても固定部のヨーク部の周方向に沿う長さを長くして固定部をケースに届かせることができ、ステータをケースに強固に固定できるとともにヨーク部に形成されるエアギャップも小さくて済む。
また、モータは、軟磁性体で形成されて孔内に挿入されるピンを備えてもよく、このように構成されたモータによればヨークに孔を設けても孔内に挿入されたピンによって磁路断面積の減少を抑制できる。
本発明のモータによれば、加工時間を短縮できるとともに強度の低下を招かない。
本実施の形態のモータの縦断面図である。 本実施の形態のモータの横断面である。 固定部を変形させる前のステータコアの一部拡大平面図である。 本実施の形態のモータの組立工程を説明する図である。 本実施の形態のモータにおけるケースとステータコアの一部拡大平面図である。 本実施の形態の変形例のモータにおけるケースとステータコアの一部拡大平面図である。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。本実施の形態におけるモータMは、図1に示すように、筒状のケース1と、ステータコア3を有してケース1内に収容されるとともにケース1の内周に固定されるステータ2とを備えており、ステータ2への通電によってケース1およびステータ2内に回転可能に挿入されるロータ4を回転駆動できる回転型のモータとなっている。
以下、モータMの各部について詳細に説明する。ケース1は、図1および図2に示すように、アルミニウム製であって、筒状のケース本体1aと、ケース本体1aの一端の外周に設けられてモータMを設置する機器への取り付けを可能とする取付片1bと、ケース本体1aの一端の内周に設けられた環状のベアリングホルダ1cとを備えている。
ケース本体1aは、筒状であって、内径が2段階に縮径されており、他端側の最も内径が大きなキャップ装着部1a1と、キャップ装着部1a1の図1中下方に連なるとともにキャップ装着部1a1よりも内径が小径なステータ装着部1a2と、ステータ装着部1a2の図1中下方に連なるとともにステータ装着部1a2よりも内径が小径な小径部1a3とを備えている。このようにケース本体1aが内周にキャップ装着部1a1、ステータ装着部1a2および小径部1a3を備えているので、ケース本体1aの内周であってキャップ装着部1a1とステータ装着部1a2との境、およびステータ装着部1a2と小径部1a3との境にそれぞれ段部1a4,1a5が形成されている。
ケース本体1aの他端側となる図1中上端の内周のキャップ装着部1a1には、円盤状のキャップ13が嵌合されており、ケース本体1aの他端がキャップ13によって閉塞されている。
取付片1bは、ケース本体1aの図1中下端となる一端の外周から径方向に突出しており、図2に示すようにケース本体1aに対して180度の位相差をもって2つ設けられている。取付片1bは、ボルトの挿通を許容する孔1b1を備えており、ボルトの利用によってモータMを図外の機器へ取付できる。ベアリングホルダ1cは、ベアリング5を保持する環状の保持部1c1と、保持部1c1とケース本体1aの一端とを接続する環状の蓋部1c2とを備えている。
ステータ2は、ステータコア3と、ステータコア3に巻回される巻線9とを備えている。ステータコア3は、図1から図3に示すように、筒状のヨーク31と、ヨーク31の内周から径方向へ向けて突出する9個のティース32とを備えており、筒状とされている。
より詳しくは、ステータコア3は、ヨーク31を周方向に分割した9個のヨーク部31aと、各ヨーク部31aの中央に設けられたティース32とを備えた9個の分割コアCを円筒状に組み立てることによって形成されている。
各分割コアCは、軸方向から見て略T字状の多数の鋼板を積層して形成されており、図3に示すように、左右方向に沿うヨーク部31aと、ヨーク部31aの内周となる図3中で下端の中央から図3中で下方へ延びるティース32とを備えている。
分割コアCにおけるヨーク部31aにおける図3中で長手方向となる左右方向の端面を隣のヨーク部31aの長手方向の端面に当接させて9個の分割コアCを組み立てると、組み立てられた各ヨーク部31aで筒状のヨーク31が形成される。なお、本書では、ヨーク部31aにおけるヨーク31の内周面を形成する面をヨーク部31aにおける内周面と称し、ヨーク部31aにおけるヨーク31の外周面を形成する面を外周面と称し、ヨーク部31aの図3中で左右方向となる長手方向を周方向と称する。
ヨーク部31a同士を組み立てた際に筒状のヨーク31を形成できるように、ヨーク部31aの内周面の図3中左右方向幅より外周面の図3中左右方向幅の方が広く、ヨーク部31aにおける周方向の両端面は、ヨーク部31aの内周面に対して傾斜している。
また、ヨーク部31aは、図3中で一端となる左端から突出する三角形状の凸部31a1と、図3中で他端となる右端に設けられて前記凸部31a1と符合する三角形状の切欠31a2と、周方向の両端の外周側に設けられる半円形の凹部31a3,31a4と、凹部31a3,31a4の外周に設けられた部分で形成される固定部31a5,31a6と、中央を挟んで両側に設けられた一対の加締部31a7とを備えている。ティース32は、ヨーク部31aの内周の中央から図3中下方へ延びており、中央に加締部32aを備えている。なお、図2では、ヨーク部31に設けられた加締部31a7について記載を省略している。
分割コアCは、多数の図3に示した形状の鋼板を積層した後、加締部31a7,32aを加締めることによって積層された鋼板同士を一体化することによって製造される。
各分割コアCのティース32には、インシュレータ7,8を介して巻線9が巻回されて装着される。なお、図2では、ステータコア3の構造の理解を容易とするためインシュレータ8について記載を省略している。そして、巻線9が巻回された分割コアCのヨーク部31aの端部同士を突き合せると、周方向で隣り合う分割コアCのヨーク部31aの切欠31a2内に隣のヨーク部31aの凸部31a1が入り込むとともに、凹部31a3,31a4同士が対向してヨーク31にヨーク31を軸方向に貫く断面円形の孔Hが形成される。このように隣り合うヨーク部31aの切欠31a2内に凸部31a1が嵌合されるので、筒状に組み上げられたヨーク部31aの径方向の移動が規制されて、ヨーク31は筒状を保てる。なお、切欠31a2および凸部31a1の形状は、互いに嵌合可能な形状であればよいので前述した形状に限られない。
そして、このように組み立てられたヨーク31の孔Hの外周側には、固定部31a5,31a6が設けられる。なお、ヨーク部31aの外周であって、凹部31a3,31a4の近傍には、半円形の切欠31a8が設けられており、切欠31a8の設置によって孔Hの外周の固定部31a5,31a6が変形しやすい爪状に成型されている。また、固定部31a5,31a6は、ヨーク部31aの長手方向の両端に設けた凹部31a3,31a4の外周側の部分で形成されているので、先端に角部eを備えている。
このように構成されたステータコア3と巻線9とで構成されたステータ2は、図4に示すように、ケース1のケース本体1a内へケース本体1aの図4中で上端となる他端側から挿入されて、ステータ装着部1a2の内周に嵌合される。
そして、ステータ2をケース1内に嵌合した後、隣り合うヨーク部31a,31aの凹部31a3,31a4によって形成された孔H内に孔Hの直径よりも大きな外径を持つピンPを図4中の矢印で示すように差し込んで孔Hを拡径させる。すると、図5に示すように、ヨーク31の孔Hの外周側に設けられた固定部31a5,31a6をケース本体1aのステータ装着部1a2の内周面に押し付けるように塑性変形させて固定部31a5,31a6の角部eを当該内周面にくい込ませる。
このように固定部31a5,31a6を塑性変形させてケース1にくい込ませると、ステータ2は、ケース本体1aのステータ装着部1a2に固定される。また、固定部31a5と固定部31a6とが互いにヨーク31の周方向で離間するとともにヨーク31の外周側へ向けて変形することで、図5中で左側の固定部31a5がステータ2をケース1に対して図5中反時計回りに回転させるトルクに対抗し、図5中で右側の固定部31a6がステータ2をケース1に対して図5中時計回りに回転させるトルクに対抗するので、ケース1に対するステータ2の周方向への空転も阻止される。ピンPは、孔H内に挿入したまま残しておいてもよいし、固定部31a5,31a6を塑性変形させた後にステータコア3から取り除いてもよい。ピンPを孔H内に挿入したままにすると、固定部31a5,31a6がスプリングバックしてケース1内への侵入度合いが浅くなるのを防止できる点で有利となる。ピンPを孔H内に挿入したままステータコア3の孔H内に残す場合、ピンPを軟磁性体で形成しておくと、ピンPも磁路として機能できるので、孔Hの形成による磁路断面積の減少分をカバーできる。また、ピンPを孔H内に残す場合、固定部31a5,31a6の変形状態を保てるため、固定部31a5,31a6を塑性変形させるのではなく弾性変形させることによってケース1に押し付けてもよい。
なお、本実施の形態のモータMでは、ピンPの孔H内への挿入によって塑性変形した固定部31a5,31a6は、アルミニウム製のケース1よりも硬度が高い鋼であるので、ケース1の内周を抉ってくい込みやすく、ステータ2をケース1に強固に固定しやすいが、少なくとも、ステータコア3の硬度がケース1の硬度以上であればステータ2をケース1に固定できる。
ステータ2をケース1に固定した後、ケース1およびステータ2内にロータ4が挿入される。ロータ4は、シャフト4aと、シャフト4aの外周に装着される筒状のヨーク4bと、周方向で外周側にN極とS極とが交互に現れるようにヨーク4bの外周に装着された8個の永久磁石4cとを備えており、予めシャフト4aの外周であってヨーク4bを軸方向に挟む位置にベアリング5,10が装着された状態でケース1内に挿入される。
このようにロータ4がケース1内に挿入されると、ベアリング5がベアリングホルダ1cの保持部1c1に保持される。また、ベアリング10は、ロータ4のケース1内への挿入後にケース本体1aの内周に取り付けられるベアリングホルダ11に保持される。よって、ロータ4は、図1に示すように、軸方向の上下がケース1に取り付けられるベアリング5,10によって支持されて、ケース1およびステータ2に対して周方向へ回転できる。本実施の形態のモータMは、8極9スロットのモータとして構成されているが、極数およびスロット数は任意に変更できる。よって、ステータコア3を形成する分割コアCの数もスロット数に応じて任意に変更可能である。
なお、ステータ2の図1中上方には、ステータ2における巻線9のうち同一の相毎に接続されるバスを有するバスバーユニット12が設けられるともに、図示はしないが、ロータ4のステータ2に対する回転位置を検知するセンサや巻線に流れる電流を検知するセンサ等を搭載した基板、さらには、バスバーユニット12および基板と外部のコントローラとを接続する配線がケース1内に収容される。
以上、モータMは、筒状のケース1と、筒状のヨーク31とヨーク31の内周に設けた複数のティース32とを有するステータコア3を具備して、ケース1内に収容されるとともにケース1の内周に固定されるステータ2とを備え、ステータコア3におけるヨーク31は、周方向に間隔を空けて設けられるとともに軸方向に沿って貫く孔Hと、孔Hの外周側がケース1側へ変形させられることによりケース1の内周に押し付けられてステータコア3をケース1に固定する固定部31a5,31a6とを備えている。
このように構成されたモータMでは、固定部31a5,31a6が塑性変形させられてケース1の内周に押し付けられることによってステータ2がケース1に固定されるので、ケース1を高温に加熱してステータ2をケース1内に挿入する焼き嵌めを行わずとも、ケース1にステータ2を強固に固定できる。
本実施の形態のモータMによれば、焼き嵌めを行わずに済み、ケース1内にステータ2を挿入して固定部31a5,31a6を変形させる加工を行った後に、すぐに他の部品の組み立てを行うことができ、ケース1およびステータコア3に大きな残留応力が生じることもない。このように、本実施の形態のモータMでは、ピンPを挿入するための簡易的なプレス機の利用のみによってケース1にステータ2を固定でき、焼き嵌めを利用する場合に必要であった冷却に要する待ち時間や設備も不要となる。以上より、本実施の形態のモータMによれば、加工時間を短縮できるとともに強度の低下を招かずに済む。
なお、前述したところでは、孔Hの断面形状は円形であったが、円形に限られない。また、固定部31a5,31a6の変形に利用するピンPの断面形状も孔H内への挿入によって固定部31a5,31a6を変形させてステータ2をケース1に固定できる限りにおいて任意に設計変更でき円形に限られない。
また、本実施の形態のモータMでは、ステータコア3は、ヨーク31を周方向に分割した複数のヨーク部31aと、ヨーク部31aの中央に設けられたティース32とを有する複数の分割コアCを備え、孔Hは、周方向で隣り合うヨーク部31aの周方向端に設けられて互いに対向する凹部31a3,31a4によって形成され、固定部31a5,31a6は、周方向で隣り合うヨーク部31aの周方向端の凹部31a3,31a4の外周側の部分によって形成されている。
このように構成されたモータMでは、孔Hが分割コアCの隣り合うヨーク部31aの周方向の両端に設けられた凹部31a3,31a4で形成されるとともに、固定部31a5,31a6が孔Hの外周側の部分によって形成されているので、固定部31a5,31a6が先端に角部eを備えて2つに分かれており、変形させると周方向へ離間しつつ外周側のケース1側へ向けて変形し、固定部31a5,31a6の変形によって固定部31a5,31a6の角部eがケース1の内周に食い込むのでステータ2をケース1に強固に固定できるとともに、固定部31a5がステータ2のケース1に対する一方側への回転に対抗し、固定部31a6がステータ2のケース1に対する他方側への回転に対抗するから、ステータ2のケース1に対する空転の心配もない。
なお、本実施の形態のモータMでは、ヨーク部31aの外周であって、凹部31a3,31a4の近傍に半円形の切欠31a8が設けられており、切欠31a8の設置によって孔Hの外周の固定部31a5,31a6が変形しやすい爪状に成型されている。このように切欠31a8を設けることによって、固定部31a5,31a6が周方向へ離間しつつ外周側のケース1側へ向けて変形しやすくなり、ケース1の内周にくい込みやすくなって、ステータ2をケース1により一層強固に固定できるとともにステータ2のケース1に対する空転を防止効果も高くなる。前述したところでは、切欠31a8の形状は半円形であるが、固定部31a5,31a6の変形をしやすくするとともにステータ2をケース1に固定できる限りにおいて形状は任意に設計変更できる。
前述したところでは、孔Hは、ヨーク部31aの周方向の端部に設けられて、隣り合うヨーク部31aの周方向端を突き合せた際に互いに対向する凹部31a3,31a4によって形成されているが、図6に示した変形例のモータM1のヨーク31のように、ヨーク部31bの周方向の中央に設けた長孔31b3とされてもよい。このようにヨーク部31bの中央に長孔31b3を備えたヨーク部31bでは、長孔31b3の外周側の部分で固定部31b5,31b6を形成している。
具体的には、変形例におけるヨーク31は、ヨーク31を周方向に分割した複数のヨーク部31bと、各ヨーク部31bの中央に設けられたティース32とを備えた複数の分割コアC1を円筒状に組み立てることによって形成されている。
ヨーク部31bは、図6中で一端となる左端から突出する三角形状の凸部31b1と、図6中で他端となる右端に設けられて前記凸部31b1と符合する三角形状の切欠31b2と、周方向の中央に設けれた長孔31b3と、外周から開口して長孔31b3に通じる切欠31b4と、長孔31b3の外周に設けられた部分であって切欠31b4を挟んで対向する固定部31b5,31b6と、中央を挟んで両側に設けられた一対の加締部31b7とを備えている。ティース32は、ヨーク部31bの内周の中央から図6中下方へ延びており、中央に加締部32bを備えている。なお、長孔31b3は、ヨーク部31bの周方向に沿う長さが径方向に沿う長さよりも長い孔となっており、図6に示した角丸長方形の他にも長方形や楕円形であってもよい。また、長孔31b3は、ヨーク部31bの周方向の中央を図6中上下方向に通る線を中心として線対称となるように設けられている。このため、ヨーク部31b内における磁力線が図6中左右方向で偏るのを防止できる。
分割コアC1は、多数の図3に示した形状の鋼板を積層した後、加締部31b7,32bを加締めることによって積層された鋼板同士を一体化することによって製造される。
各分割コアC1のティース32には、分割コアCと同様に、インシュレータ7,8を介して巻線9が巻回されて装着される。そして、巻線9が巻回された分割コアC1のヨーク部31bの端部同士を突き合せると、周方向で隣り合う分割コアC1のヨーク部31bの切欠31b2内に隣のヨーク部31bの凸部31b1が入り込む。このように隣り合うヨーク部31bの切欠31b2内に凸部31b1が嵌合されるので、筒状に組み上げられたヨーク部31bの径方向の移動が規制されて、ヨーク31は筒状を保てる。
そして、このように組み立てられたヨーク31の長孔31b3の外周側には、固定部31b5,31b6が設けられている。固定部31b5,31b6は、ヨーク部31bに設けた長孔31b3を設けるとともに、長孔31b3に通じる切欠31b4によって2つに分かれているので、先端に角部e1を備えている。
このように構成されたステータコア3と巻線9とで構成されたステータ2は、ケース1のケース本体1a内へケース本体1aの図4中で上端となる他端側から挿入されて、ステータ装着部1a2の内周に嵌合される。
そして、ステータ2をケース1内に嵌合した後、ヨーク部31bの長孔31b3内に長孔31b3の径方向の長さよりも直径が大きな図外のピンを挿入して、図6中の破線で示すように、ヨーク31の長孔31b3の外周側に設けられた固定部31b5,31b6をケース本体1aのステータ装着部1a2の内周面に押し付けるように塑性変形させて固定部31b5,31b6の角部e1を当該内周面にくい込ませる。
このように固定部31b5,31b6を塑性変形させてケース1にくい込ませると、ステータ2は、ケース本体1aのステータ装着部1a2に固定される。また、固定部31b5と固定部31b6とは、切欠31b4によって2つに分かれているので、互いにヨーク31の周方向で離間するとともにヨーク31の外周側へ向けて変形することで、図6中で左側の固定部31b5がステータ2をケース1に対して図6中反時計回りに回転させるトルクに対抗し、図6中で右側の固定部31b6がステータ2をケース1に対して図6中時計回りに回転させるトルクに対抗するので、ケース1に対するステータ2の周方向への空転も阻止される。図外のピンは、孔H内に挿入したまま残しておいてもよいし、固定部31b5,31b6を塑性変形させた後にステータコア3から取り除いてもよい。ピンを長孔31b3内に挿入したままにすると、固定部31b5,31b6がスプリングバックしてケース1内への侵入度合いが浅くなるのを防止できる点で有利となる。ピンを長孔31b3内に挿入したままステータコア3の長孔31b3内に残す場合、ピンを軟磁性体で形成しておくと、ピンも磁路として機能できるので、長孔31b3の形成による磁路断面積の減少を緩和できる。また、ピンを長孔31b3内に残す場合、固定部31b5,31b6の変形状態を保てるため、固定部31b5,31b6を塑性変形させるのではなく弾性変形させることによってケース1に押し付けてもよい。
以上のように、図6に示した変形例におけるモータM1では、ステータコア3は、ヨーク31を周方向に分割した複数のヨーク部31bと、ヨーク部31bの中央に設けられたティース32とを有する複数の分割コアC1を有し、孔は、ヨーク部31bの周方向の中央に設けられて周方向の長さが径方向の長さより長い長孔31b3によって形成されている。このように構成されたモータMでは、長孔31b3の外周側の部分で形成された固定部31b5,31b6が変形させられてケース1の内周に押し付けられることによってステータ2がケース1に固定されるので、ケース1を高温に加熱してステータ2をケース1内に挿入する焼き嵌めを行わずとも、ケース1にステータ2を強固に固定できる。
このように、本実施の形態の変形例のモータM1によれば、焼き嵌めを行わずに済み、ケース1内にステータ2を挿入して固定部31b5,31b6を変形させる加工を行った後に、すぐに他の部品の組み立てを行うことができ、ケース1およびステータコア3に大きな残留応力が生じることもない。以上より、本実施の形態のモータM1によれば、加工時間を短縮できるとともに強度の低下を招かずに済む。
また、本実施の形態のモータM1では、ヨーク部31bにおける長孔31b3の外周側の部分が固定部31b5,31b6とされている。ヨーク31が複数の分割コアC1で構成される場合、分割コアC1におけるヨーク部31bの外周形状がケース1の内周形状に沿う円弧状となっていると、ステータ2のケース1内への挿入が難しくなる場合があるため、ヨーク部31bの外周の中央部分とケース1との間に少しクリアランスが形成されるように、ヨーク部31bの外周形状を円弧状とせず中央部分を平らに切除した形状とされる。よって、ヨーク部31bの中央に設けた孔の外周側の部分を固定部とする場合、孔が真円形であると穴の直径が小さいと固定部を塑性変形させても固定部がケース1の内周に届かない可能性があり、孔は、ヨーク部31b内で磁気抵抗が高いエアギャップとなるため、断面積が小さい方がよい。これに対して、本実施の形態の変形例のモータM1のように、ヨーク部31bの中央に設けた周方向に沿う長孔31b3を設けると、固定部31b5,31b6のヨーク部31bの周方向に沿う長さが長くなり、固定部31b5,31b6が塑性変形するとケース1の内周に届いてケース1の内周を押圧できるとともに、固定部31b5,31b6を形成する孔を長孔31b3とすることで孔の直径を大きくする必要が無く、ヨーク部31b内に設けられるエアギャップも小さくできる。よって、本実施の形態の変形例におけるモータM1によれば、ヨーク部31bの中央に固定部31b5,31b6を設けてもステータ2をケース1に強固に固定できるとともにヨーク部31bに形成されるエアギャップも小さくて済む。
また、本実施の形態の変形例におけるモータM1では、ヨーク部31bは、外周から開口して長孔31b3に通じる切欠31b4を備えており、切欠31b4を挟んで固定部31b5と固定部31b6とが分かれているので、固定部31b5,31b6を変形させた際に固定部31b5,31b6がケース1側へ向けて変形し易くなるとともに、固定部31b5,31b6の先端にケース1の内周にくい込む角部e1を形成できるから、ステータ2をケース1により一層強固に固定できるとともに、固定部31b5がステータ2のケース1に対する一方側への回転に対抗し、固定部31b6がステータ2のケース1に対する他方側への回転に対抗するから、ステータ2のケース1に対する空転の心配もない。
なお、本実施の形態のモータM1では、ヨーク部31bが外周から開口して長孔31b3に通じる切欠31b4を備えていて、互いに独立した固定部31b5,31b6を設けているが、切欠31b4を廃止して長孔31b3のみを設けてヨーク部31bの長孔31b3の外周の部分を固定部としてもよい。この場合、長孔31b3内にピンを挿入して長孔31b3の外周の部分を固定部として変形させて固定部でケース1の内周を押し付けてステータ2をケース1に固定できる。なお、このようにする場合、固定部の外周に固定部が変形した際にケース1の内周にくい込む爪や歯などの突起を設けておくとよい。
また、前述したところでは、ステータコア3は、複数の分割コアC,C1を筒状に組み立てることによって形成されているが、分割されておらず一部品のステータコアで形成されていてもよく、その場合、ヨークの部分に孔を設けて孔の外周の部分を固定部とすればよく、ヨークの周方向で孔と固定部を設ける位置と設置数についても任意に設定できる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱しない限り、改造、変形および変更が可能である。
1・・・ケース、2・・・ステータ、3・・・ステータコア、31・・・ヨーク、31a,31b・・・ヨーク部、31a3,31a4・・・凹部、31b3,H・・・孔、32・・・ティース、31a5,31a6,31b5,31b6・・・固定部、C,C1・・・分割コア、M,M1・・・モータ

Claims (4)

  1. 筒状のケースと、
    筒状のヨークと前記ヨークの内周に設けた複数のティースとを有するステータコアを具備して、前記ケース内に収容されるとともに前記ケースの内周に固定されるステータとを備え、
    前記ステータコアにおける前記ヨークは、周方向に間隔を空けて設けられるとともに軸方向に沿って貫く孔と、前記孔の外周側が前記ケース側へ変形させられることにより前記ケースの内周を押し付けて前記ステータコアを前記ケースに固定する固定部とを有する
    ことを特徴とするモータ。
  2. 前記ステータコアは、
    前記ヨークを周方向に分割した複数のヨーク部と、前記ヨーク部の中央に設けられた前記ティースとを有する複数の分割コアを有し、
    前記孔は、周方向で隣り合う前記ヨーク部の周方向端に設けられて互いに対向する凹部によって形成され、
    前記固定部は、前記凹部の外周側の部分によって形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記ステータコアは、
    前記ヨークを周方向に分割した複数のヨーク部と、前記ヨーク部の中央に設けられた前記ティースとを有する複数の分割コアを有し、
    前記孔は、前記ヨーク部の周方向の中央に設けられて周方向の長さが径方向の長さより長い長孔によって形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  4. 軟磁性体で形成されるとともに前記孔内に挿入されるピンを備えた
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のモータ。
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