JP2024131244A - 垂直共振器型発光素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】
低閾値電流及び高発光効率の垂直共振器型発光素子を提供することを目的とする。
【解決手段】
第1の反射ミラー上に形成されたn型半導体層と、n型半導体層上に形成された多重量子井戸からなる活性層と、活性層の最終量子井戸上に形成された最終バリア層と、最終バリア層上に形成された電子障壁層と、電子障壁層上に形成されたp型半導体層と、p型半導体層上に形成された誘電体スペーサ層と、スペーサ層上に形成された第2の反射ミラーと、を有する。電子障壁層及びp型半導体層中に含まれる、活性層からの発光による定在波の腹の数が1であり、節の数が0又は1であり、最終バリア層内に含まれる定在波の節及び腹の数がそれぞれ1以上である。
【選択図】図3
低閾値電流及び高発光効率の垂直共振器型発光素子を提供することを目的とする。
【解決手段】
第1の反射ミラー上に形成されたn型半導体層と、n型半導体層上に形成された多重量子井戸からなる活性層と、活性層の最終量子井戸上に形成された最終バリア層と、最終バリア層上に形成された電子障壁層と、電子障壁層上に形成されたp型半導体層と、p型半導体層上に形成された誘電体スペーサ層と、スペーサ層上に形成された第2の反射ミラーと、を有する。電子障壁層及びp型半導体層中に含まれる、活性層からの発光による定在波の腹の数が1であり、節の数が0又は1であり、最終バリア層内に含まれる定在波の節及び腹の数がそれぞれ1以上である。
【選択図】図3
Description
本発明は、垂直共振器型発光素子、特に多重量子井戸活性層を有する垂直共振器型発光素子に関する。
従来、基板面に対して垂直に光を共振させ、当該基板面に垂直な方向に光を出射させる構造を有する垂直共振器面発光レーザ(VCSEL:vertical cavity surface emitting laser)などの垂直共振器型発光素子が知られている。
垂直共振器型発光素子においては、閾値電流が低く、高効率な発光特性を得るために活性層に多重量子井戸(MQW:Multiple Quantum Well)構造が採用されるのが一般的である。
また、例えば、特許文献1には、最終量子井戸層と電子障壁層との間のp側光ガイド層の電子およびホール濃度を下げて、内部量子効率を向上させることを目的とした構造を有する端面発光型窒化物半導体レーザ素子について記載されている。
特許文献2には、低温における横方向のキャリア拡散を促進するために、第1~第4の半導体多層膜反射鏡を備え、半導体多層膜反射鏡のAl組成又は不純物濃度が調整された面発光型半導体レーザについて記載されている。
特許文献3には、活性領域への電流の供給を促進させ、閾値電流を低減することを目的とした垂直共振器面発光レーザについて記載されている。当該垂直共振器面発光レーザは、開口部を有する絶縁層と、開口部を被覆する透光性電極と、該透光性電極を介して開口部上に設けられた誘電体材料からなる反射鏡とを有し、絶縁層と反射鏡の間には導電性材料が設けられている。
従来の垂直共振器発光素子においては、さらなる閾値電流の低減、及び発光効率の向上が課題であった。
本願の発明者は、多重量子井戸活性層内でのホール及び電子の不均一性を改善することが素子特性の大きな向上につながることについて知見を得た。本願発明は、かかる知見に基づいてなされたものであり、低閾値電流及び高発光効率の垂直共振器型発光素子を提供することを目的とする。
本発明の1の実施態様による垂直共振器型発光素子は、
第1の反射ミラーと、
前記第1の反射ミラー上に形成されたn型半導体層と、
前記n型半導体層上に形成された多重量子井戸からなる活性層と、
前記活性層の最終量子井戸上に形成された最終バリア層と、
前記最終バリア層上に形成されたAlGaNからなる電子障壁層と、
前記電子障壁層上に形成されたp型半導体層と、
前記p型半導体層上に形成された誘電体スペーサ層と、
前記スペーサ層上に形成された第2の反射ミラーと、を有し、
前記電子障壁層及び前記p型半導体層中に含まれる、前記活性層からの発光による定在波の腹の数及び節の数がそれぞれ0又は1であり、
前記最終バリア層及び前記活性層の層厚をそれぞれHfb,Hqw、前記最終バリア層の屈折率をnfb、前記活性層の等価屈折率をnqwとしたとき、前記活性層及び前記最終バリア層は
第1の反射ミラーと、
前記第1の反射ミラー上に形成されたn型半導体層と、
前記n型半導体層上に形成された多重量子井戸からなる活性層と、
前記活性層の最終量子井戸上に形成された最終バリア層と、
前記最終バリア層上に形成されたAlGaNからなる電子障壁層と、
前記電子障壁層上に形成されたp型半導体層と、
前記p型半導体層上に形成された誘電体スペーサ層と、
前記スペーサ層上に形成された第2の反射ミラーと、を有し、
前記電子障壁層及び前記p型半導体層中に含まれる、前記活性層からの発光による定在波の腹の数及び節の数がそれぞれ0又は1であり、
前記最終バリア層及び前記活性層の層厚をそれぞれHfb,Hqw、前記最終バリア層の屈折率をnfb、前記活性層の等価屈折率をnqwとしたとき、前記活性層及び前記最終バリア層は
を満たし、かつ、前記最終バリア層の層厚をXnm、前記電子障壁層の平均Al組成をY%としたとき、Y≧0.13+12.7を満たしている。
本発明の他の実施態様による垂直共振器型発光素子は、
第1の反射ミラーと、
前記第1の反射ミラー上に形成された第1のn型半導体層と、
前記n型半導体層上に形成された多重量子井戸からなる活性層と、
前記活性層の最終量子井戸上に形成された最終バリア層と、
前記最終バリア層上に形成されたAlGaNからなる電子障壁層と、
前記電子障壁層上に形成されたp型半導体層と、
前記p型半導体層上に形成された電流狭窄層としてトンネル接合層と、
前記トンネル接合層を埋め込んで形成された第2のn型半導体層と、
前記第2のn型半導体層上に形成された第2の反射ミラーと、を有し、
前記電子障壁層及び前記p型半導体層中に含まれる、前記活性層からの発光による定在波の腹の数及び節の数がそれぞれ0又は1であり、
前記最終バリア層及び前記活性層の層厚をそれぞれHfb,Hqw、前記最終バリア層の屈折率をnfb、前記活性層の等価屈折率をnqwとしたとき、前記活性層及び前記最終バリア層は
第1の反射ミラーと、
前記第1の反射ミラー上に形成された第1のn型半導体層と、
前記n型半導体層上に形成された多重量子井戸からなる活性層と、
前記活性層の最終量子井戸上に形成された最終バリア層と、
前記最終バリア層上に形成されたAlGaNからなる電子障壁層と、
前記電子障壁層上に形成されたp型半導体層と、
前記p型半導体層上に形成された電流狭窄層としてトンネル接合層と、
前記トンネル接合層を埋め込んで形成された第2のn型半導体層と、
前記第2のn型半導体層上に形成された第2の反射ミラーと、を有し、
前記電子障壁層及び前記p型半導体層中に含まれる、前記活性層からの発光による定在波の腹の数及び節の数がそれぞれ0又は1であり、
前記最終バリア層及び前記活性層の層厚をそれぞれHfb,Hqw、前記最終バリア層の屈折率をnfb、前記活性層の等価屈折率をnqwとしたとき、前記活性層及び前記最終バリア層は
を満たし、かつ、前記最終バリア層の層厚をXnm、前記電子障壁層の平均Al組成をY%としたとき、Y≧0.13+12.7を満たしている。
以下においては、本発明の好適な実施形態について説明するが、これらを適宜改変し、組合せてもよい。また、以下の説明及び添付図面において、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符を付して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による垂直共振器面発光レーザ10の構造を模式的に示す断面図である。本実施形態において、垂直共振器面発光レーザ10は、GaN(窒化ガリウム)系の半導体層からなる窒化物面発光レーザである。
図1は、本発明の第1の実施形態による垂直共振器面発光レーザ10の構造を模式的に示す断面図である。本実施形態において、垂直共振器面発光レーザ10は、GaN(窒化ガリウム)系の半導体層からなる窒化物面発光レーザである。
垂直共振器面発光レーザ10は、基板11上に、半導体DBR(Distributed Bragg Reflector)12,n型半導体層13、多重量子井戸からなる活性層15、最終バリア層16、電子障壁層(EBL:Electron Blocking Layer)17及びp型半導体層18をこの順で順次、結晶成長して形成されている。
基板11は、GaN基板であり、C面からM面方向に0.5°、A面方向に0±0.1°傾斜したC面GaN基板である。
有機金属気相成長(MOVPE)法により、半導体層の結晶成長を行った。基板11上に、層厚が約1μmの下地GaN層11Bを成長し、下地GaN層11B上に分布ブラッグ反射鏡である半導体DBR12を形成した。
半導体DBR12(第1の反射ミラー)は、n型のGaN膜及びAlInN膜を42ペア積層して形成した。なお、半導体DBR12の各半導体膜は、活性層15の発光波長λのλ/4n(nは各半導体膜の屈折率)となる膜厚を有する。
半導体DBR12上に、Si(シリコン)をドープしたn型GaN層であるn型半導体層13(層厚:350nm)を成長した。
n型半導体層13上に、障壁層(バリア層)15B及び量子井戸層(ウエル層)15Wを交互に形成し、4つの量子井戸層15Wを有する活性層15を形成した。バリア層15BはGaInN(層厚:3nm)からなり、ウエル層15WはGaN(層厚:4nm)からなる。なお、バリア層15B及びウエル層15Wの組成及び層厚は所望の発光波長、発光特性等に応じて適宜選択することができる。
活性層15の最終層である最終ウエル層15WL上に、最終バリア層(LB)16としてアンドープGaNを120nmの層厚で成長した。
次に、Mg(マグネシウムをドープしたAlGaN(Al組成:0.30)からなり、層厚10nmを有する電子障壁層(EBL)17を成長した。続いて、電子障壁層17(p-AlGaN)上に、p型半導体層18としてp-GaN層を83nm成長した。
以上のようにして成長したウエハをn型半導体層13の内部に至るように外周部をエッチングして円柱状のメサ構造を形成した。
当該メサ構造の最上層の半導体層であるp型半導体層18をドライエッチングでおよそ20nmの深さで外周部をエッチングして凹部を形成し、円柱状メサ凸部を有するp型半導体層18を形成した。
エッチングによって形成されたp型半導体層18の凹部に横方向電流および光閉じ込めのための絶縁膜(SiO2)21を20nmの厚さで堆積した。これによりp型半導体層18の凹部は平坦化されるとともに、電流狭窄構造が形成され、円柱状(中心軸:CX)の電流注入領域が形成された。
次に、p型半導体層18及び絶縁膜21上に、透明導電膜22としてITO(インジウム錫酸化物)膜を20nmの厚さで成膜した。
続いて、スペーサ層24として誘電体(Nb2O5)を38nmの厚さで成膜した。スペーサ層24は、位相調整層として機能する。
さらにスペーサ層24上に、誘電体DBR25(第2の反射ミラー)を成膜した。誘電体DBR25は、SiO2(11層)及びNb2O5(10層)の10.5ペアからなる。なお、誘電体DBR25は、p型半導体層18の円柱状メサと共軸であるように形成されることが好ましい。
次に、n型半導体層13の外周部の凹部上にn電極27を、透明導電膜22上にp電極28を形成した。また、基板11の裏面を研磨し、Nb2O5/SiO2の2層からなるAR(無反射)コーティング29を形成した。以上により、垂直共振器面発光レーザ10の形成が完了した。
なお、上記した最終バリア層(LB)16の組成及び層厚は例示に過ぎない。すなわち、最終バリア層16をGaN層として説明したが、他の組成の窒化物半導体層、例えばInGaN、AlGaN、InAlGaNなどを用いてもよい。また、最終バリア層16はアンドープ層としたが、電子障壁層17又はp型半導体層18から拡散したドーパントが混入していてもよい。
また、電子障壁層17の組成及び層厚は例示に過ぎない。電子障壁層17は、例えば3~30nmの層厚を有していてもよく、Al組成は10~70%の範囲内で調整してもよい。
電子障壁層17はp型半導体層(p-AlGaN)として説明したが、i層として成長し、p型半導体層18 から拡散したドーパントが混入したp型半導体層であってもよい。
また、活性層15が4つの量子井戸層15Wを有する場合を例示したが、複数の量子井戸層を有していればよい。
さらに、p型半導体層18は、互いに組成及び/又はドープ濃度の異なる層、及びアンドープ層を含む複数の半導体層から構成されていてもよい。また、n-半導体層13も同様に、複数の半導体層から構成されていてもよい。
誘電体DBR25が、SiO2膜及びNb2O5膜からなる場合について例示したが、他の組み合わせによる屈折率が互いに異なる誘電体膜から構成されていてもよい。また、屈折率が互いに異なる半導体膜から構成された半導体DBRにより構成されていてもよい。
図2は、垂直共振器面発光レーザ10の伝導帯のバンド構造を模式的に示す図である。なお、活性層15からp型半導体層18までのバンド構造について示している。
活性層15は、QW1~QW4の4つのウエル層15Wとそれらの間に設けられたバリア層15Bとからなる。最終バリア層(LB)16に隣接する量子井戸層QW4が最終ウエル層15WLである。
最終バリア層16は層厚t1を有し、電子障壁層17は層厚t2を有し、p型半導体層18は層厚t3を有している。
[高効率な垂直共振器型発光素子の条件]
本願の発明者は、内部損失が小さく、高効率な垂直共振器型発光素子の満たすべき条件について知見を得た。
本願の発明者は、内部損失が小さく、高効率な垂直共振器型発光素子の満たすべき条件について知見を得た。
すなわち、まずDBR(Distributed Bragg Reflector)又は回折格子等の高反射ミラーと共振器内部の最初の界面を位相0”(基準)と定義する。
共振器中の各層の屈折率niと層厚ti、及び発光波長λを用いて、共振器中の定在波の合計位相情報は、以下の式(1)で表される。
なお、層内部での所定位置での定在波の合成情報は、共振器側の他の層との界面から所定位置までの厚みをtiと置き換えて考える。
そして、第1の条件は、p領域であるp型半導体層18及び電子障壁層17に含まれる定在波SWの腹ANの数NAN及び節NDの数NNDはそれぞれ0又は1(NAN=0又はNAN=1、NND=0又はNND=1)である。
なお、透明導電膜22(ITO)、p型半導体層18及び電子障壁層17の各層厚をHITO,HGaN,HEB,各屈折率をnITO,nGaN,nEBとし、波長をλとしたとき、以下の式(2)を満たすことが好ましい。
さらに、第2の条件は、最終バリア層16内に含まれる定在波SWの節ND及び腹ANの数がそれぞれ1以上(NND≧1及びNAN≧1)である。
なお、定在波SWの節ND及び腹ANの数NND、NANは、上記式(1)を用い、p領域及び最終バリア層16における合計位相をそれぞれ算出し、p領域及び最終バリア層16中において位相がkπ(k=1,2,・・・)である数、及び、位相が(2l-1)π/2(l=1,2,・・・)である数から求めることができる。
式(1)=k/2(k=1,2,・・・)となるのは定在波が腹ANとなる位置を示し、式(1)=(2l-1)/4(l=1,2,・・・)は定在波が節NDとなる位置を示す。すなわちp型半導体層18及び電子障壁層17および最終バリア層16内のNND、NANは、各層の積層範囲内に上記の腹AN、節NDとなる位置が各々いくつ含まれるかをカウントすることで求められる。
また、最終バリア層16及び活性層15の層厚をそれぞれHfb,Hqwとしたとき、以下の式(3)を満たすことが好ましい。ここで、nfbは最終バリア層16の屈折率、nqwは活性層15の等価屈折率である。
さらに、(i)最終バリア層16がλ/4以上の層厚を有することが好ましい。すなわち、以下の式(4)を満たすことが好ましい。
また、(ii)最終バリア層16内に含まれる節NDの数が2つ以上(NND≧2)、腹ANの数が1以上(NAN≧1)であることが好ましい。 (i)及び(ii)を満たす場合においては、さらに、以下の式(5)を満たすことが好ましい。
また、活性層15の層厚はλ/8以下、すなわち以下の式(6)を満たすことが好ましい。この場合、活性層15の光閉じ込め損失を減らすことができる。
以上のように構成することで、p型半導体層18から電子障壁層17への光の電界強度が強まる。また、最終バリア層16内に光の電界強度の高い腹ANが存在し、かつ少なくとも1つの節NDが存在することにより、大きな光利得が得られる程度に活性層15が励起される。
さらに、高反射ミラーである半導体DBR12及び誘電体DBR25によって内部の光強度が強まった場合に、最終バリア層16での電子及びホールが内部光によって励起され、電子障壁層17とp型半導体層18との界面に溜まったホールが活性層15に引き抜かれ、活性層15へのスイッチング的なホール注入が生じる。
その結果、活性層15の複数のウエル層15Wのそれぞれのキャリア(電子及びホール)の均一性が改善され、効率のよい、面発光レーザを実現することができる。
[特性改善のメカニズムの考察]
以上のように構成することで、活性層15のウエル層15Wのそれぞれのキャリア(電子及びホール)の均一性が改善され、効率のよい、面発光レーザを実現することができる。このように効率等の特性を向上させることができるメカニズムについて考察する。
以上のように構成することで、活性層15のウエル層15Wのそれぞれのキャリア(電子及びホール)の均一性が改善され、効率のよい、面発光レーザを実現することができる。このように効率等の特性を向上させることができるメカニズムについて考察する。
特性改善のメカニズムは、多重量子井戸のキャリア不均一性を解消するために、ホールをスイッチング的に注入していることと関連していると考えられる。本面発光レーザでは、活性層(多重量子井戸)の中央に定在波の腹を合わせて設計する。すなわち、光の電界が大きいところに活性層を配置することで光と電子ホール再結合との相互作用を大きくする。
したがって、活性層15に隣接する最終バリア層16は、光の電界強度が減る方向になる。ところが、上記のように活性層とは異なる定在波の腹が位置する、もしくは腹の近傍まで含むような最終バリア層16を配置することで、閾値近傍でこの層の光強度が大幅に上昇し、キャリア(電子とホール)が生成され、電子障壁層17のp型半導体層18側にあるホールを一気に引き込む効果があると推測される。この引き込みは、p領域の電気的な電界傾斜が高い場合に起こりやすい。
この効果は、p型半導体層18側にたまるホール濃度が大きくなることと、電子障壁層17の電気的な電界傾斜が大きくなることに起因していると考えられる。ホールの引き込みスイッチングすると、多重量子井戸のキャリア分布の均一性が改善し、内部損失が低減すると考えられる。したがって、場合によっては、レーザ発振に起因して、閾値近傍で微分抵抗及び駆動電流の極小値(dR/dI=0,d2V/dI2=0)のような通常の面発光レーザ(VCSEL)の特性では見られない特性が得られる場合がある。したがって、最終バリア層16の腹の位置とp層(電子障壁層17及びp型半導体層18)の薄膜化と高反射ミラーによる垂直方向の強い光のフィードバックと光利得が存在するような光強度が重要なファクターとなる。
[実施例1]
図3は、本実施形態の実施例1(Ex.1)の垂直共振器面発光レーザ10において、活性層15から誘電体DBR25までの半導体層中における活性層15からの発光の電界強度の定在波SWを模式的に示す図である。
図3は、本実施形態の実施例1(Ex.1)の垂直共振器面発光レーザ10において、活性層15から誘電体DBR25までの半導体層中における活性層15からの発光の電界強度の定在波SWを模式的に示す図である。
実施例1(Ex.1)において、最終バリア層16内には定在波SWの節(node)NDと腹(anti-node)ANとがそれぞれ1つずつ存在している。すなわち、節NDの数をNND、腹ANの数をNANとすると、NND=1,NAN=1である。なお、誘電体DBR25による高反射ミラー界面Aでは、図3に示すように、定在波SWの腹ANの位置になる。
また、p領域である電子障壁層(EBL)17及びp型半導体層(p-GaN)18には、定在波SWの節ND及び腹ANがそれぞれ1つずつ存在している(NND=1,NAN=1)。さらに、透明導電膜(ITO)22内には、定在波SWの節NDが1つ存在している(NND=1)ことが好ましい。
このように構成することで、p型半導体層18から電子障壁層17への電気的な電界強度が強まる。また、最終バリア層16内に光の電界強度の高い腹が存在し、かつ少なくとも1つの節が存在することにより、大きな光利得が得られる程度に活性層15が励起される。
さらに、高反射ミラーである半導体DBR12及び誘電体DBR25によって内部の光強度が強まった場合に、最終バリア層16での電子及びホールが内部光によって励起され、電子障壁層17とp型半導体層18との界面に溜まったホールが活性層15に引き抜かれ、活性層15へのスイッチング的なホール注入が生じる。
その結果、4つのウエル層15W(QW1~QW4)のキャリア(電子及びホール)の均一性が改善され、効率のよい、面発光レーザを実現することができる。
[比較例1]
図4は、比較例1(Cmp.1)の垂直共振器面発光レーザにおいて、活性層15から誘電体DBR25までの半導体層中における光の電界強度の定在波SWを模式的に示す図である。また、図5は、本実施形態の実施例1~3(Ex.1~Ex.3)の垂直共振器面発光レーザ10及び比較例1,2(Cmp.1,Cmp.2)の垂直共振器面発光レーザの半導体層の層厚及び節NDの数NND、腹ANの数NANを示す表である。
図4は、比較例1(Cmp.1)の垂直共振器面発光レーザにおいて、活性層15から誘電体DBR25までの半導体層中における光の電界強度の定在波SWを模式的に示す図である。また、図5は、本実施形態の実施例1~3(Ex.1~Ex.3)の垂直共振器面発光レーザ10及び比較例1,2(Cmp.1,Cmp.2)の垂直共振器面発光レーザの半導体層の層厚及び節NDの数NND、腹ANの数NANを示す表である。
比較例1(Cmp.1)の垂直共振器面発光レーザは、最終バリア層(LB)16の層厚が10nmである点において実施例1(Ex.1)の垂直共振器面発光レーザ10と大きく異なる。すなわち、比較例1の垂直共振器面発光レーザにおいては、最終バリア層16内に定在波SWの節ND及び腹ANが存在しない(NND=0,NAN=0)。図5に記載の膜厚の違い以外は、実施例1と共通の構成となっている。
図6A,6B,6Cは、実施例1(Ex.1)の垂直共振器面発光レーザ10の測定結果であり、それぞれ注入電流に対する光出力、電圧、微分抵抗の特性を示すグラフである。また、図7A,7B,7Cは、比較例1(Cmp.1)の垂直共振器面発光レーザの測定結果であり、それぞれ注入電流に対する光出力、電圧、微分抵抗の特性を示すグラフである。
図6Aに示すように、実施例1(Ex.1)の垂直共振器面発光レーザ10においては低閾電流でのレーザ発振特性が確認された。また、下記の表1(Table 1)に示すように、比較例1(Cmp.1)の垂直共振器面発光レーザに比べて、スロープ効率、外部微分量子効率が改善された。
表1に示すように、比較例1では、実施例1に比べて、スロープ効率、外部微分量子効率が低い。解析の結果、比較例1のレーザの内部損失が実施例1に比べて高いことが分かった。なお、比較例1のレーザの内部損失は、従来報告されている内部損失と同等の値であった。また、比較例1のI-V特性も従来技術の文献等に記述されているI-V特性と同様なふるまいを示しており、従来技術においては閾値電流付近の微分抵抗の極小値や負抵抗は見られていない。
具体的には、図6B、6Cに示すように、本実施形態の垂直共振器面発光レーザ10においては、閾値電流付近で、電圧変動がみられるデバイスもあった。閾値電流付近で微分抵抗が急激に低下して、微分抵抗及び駆動電流が極小値を持つ場合があることが分かった(dR/dI=0,d2V/dI2=0、R:抵抗、I:電流)。また、さらに激しい場合は、微分抵抗が負の領域に入る場合がある。
このような特性は、従来の面発光レーザでは見られない。本実施形態の垂直共振器面発光レーザ10においては、p領域(電子障壁層17及びp型半導体層18)の厚さが薄く、p領域層に大きな電気的な電界がかかっている状態で、電子障壁層17とp型半導体層18(p-GaN)との界面に溜まったホールが、最終バリア層16で生成された電子・ホールに誘因されて一気に活性層15に流れこんでいると考えられる。このことが、多重量子井戸間のキャリア濃度の均一性を促進して、内部損失、外部微分量子効率、スロープ効率の改善ができ、閾値電流付近での微分抵抗の低減や極小値を得ている。
より詳細には、内部損失の低減は、各ウエル層15Wのキャリア密度の分布が均一化したためと考えられる。図8A及び図8Bは、それぞれ実施例1及び比較例1の面発光レーザのレーザ発振時の各ウエル層15Wのキャリア密度(電子濃度)分布の計算結果を示している。
図8A及び図8Bは、最もキャリア密度が低いウエル層(QW2)を1として電子濃度を規格化して示している。比較例1では、不均一性が3倍以上であるが、実施例1では、約2倍まで抑えられていることが分かる。この不均一性によって、最も低いキャリア密度のウエル層(QW2)で光学ロスを生じるため、内部損失が大きくなると考えられる。
なお、従来の面発光レーザにおいて、外部微分量子効率が低く、レーザ発振前の微分抵抗が高いのは、有効質量の大きいホールやピエゾ電界の存在により、ホールが動きにくく、多重量子井戸層内でのホール及び電子の不均一性が生じているためと考えられる。
比較例1においては、p領域(電子障壁層17及びp型半導体層18)には、節ND及び腹ANがそれぞれ1つ存在し(NND=1,NAN=1)、第1の条件を満たしているが、最終バリア層16内には節ND及び腹ANが存在せず(NND=0,NAN=0)、第2の条件を満たしていない。第1の条件及び第2の条件を満たすことが重要である。
以上、説明した効果により、本実施形態の垂直共振器面発光レーザ10においては、内部損失が低減する効果が得られ、また閾値電流付近で微分抵抗の低減が起こる。また、閾値電流付近で、微分抵抗及び駆動電流が極小値(dR/dI=0,d2V/dI2=0)を有する場合もある。
レーザ発振前の発光スペクトルや利得スペクトルは、フェルミディラック分布関数に従って、高エネルギー側にも広く分布することができ、発振波長より高エネルギー(短波長)側に利得ピーク、発光ピークを有することが好ましい。さらに、量子井戸に第2準位(伝導帯における量子準位)が形成されるように、例えば4nm以上の厚い井戸層厚にすることも好ましい。
なお、発光ピークが高エネルギー側にあるかどうかは、発振前の光スペクトルを確認し、発振波長より短波長側の光強度、またはエネルギーが大きいことを観測して確認することができる。また、このホール注入効果を利用して、レーザ発振前の電流に固定したまま、光励起をすることで、光スイッチ現象を引き起こすことが容易にできたり、面発光レーザでセルフパルセーション動作を起こすこともできる。
光スイッチ現象を利用する場合は、不図示で垂直共振器面発光レーザ10に接続された電源により閾値電流を少し下回る電流が供給され、外部から光が垂直共振器面発光レーザ10に照射されるようにする。外部からの光は垂直共振器面発光レーザ10とは別の光源を使用することで照射できる。
[実施例2]
実施例1(Ex.1)においては、最終バリア層16内には定在波SWの節ND及び腹ANがそれぞれ1つずつ存在し(NND=1,NAN=1)、p領域(電子障壁層17及びp型半導体層18)に節ND及び腹ANがそれぞれ1つずつ存在(NND=1,NAN=1)している場合について説明した。
実施例1(Ex.1)においては、最終バリア層16内には定在波SWの節ND及び腹ANがそれぞれ1つずつ存在し(NND=1,NAN=1)、p領域(電子障壁層17及びp型半導体層18)に節ND及び腹ANがそれぞれ1つずつ存在(NND=1,NAN=1)している場合について説明した。
図9を参照して実施例2(Ex.2)の垂直共振器面発光レーザ10の構造について説明する。図9は、実施例2の垂直共振器面発光レーザ10において、活性層15から誘電体DBR25までの半導体層中における光の電界強度の定在波SWを模式的に示す図である。
なお、図5に示すように、実施例2においては、最終バリア層16の層厚は70nmであり、実施例1の120nmよりも薄い。また、p領域の層厚(電子障壁層17及びp型半導体層18の合計層厚)は65nm(20+45nm)であり、実施例1の93nm(10+83nm)よりも薄い。
また、電子障壁層17のAl組成は0.15とした。上記の点以外については実施例1と同様である。
実施例2の垂直共振器面発光レーザ10においては、最終バリア層16内には節ND及び腹ANがそれぞれ1つずつ存在し(NND=1,NAN=1)、p領域(電子障壁層17及びp型半導体層18)に腹ANが1つ存在し、節NDは存在しない(NAN=1,NND=0)。
[比較例2]
比較例2(Cmp.2)の垂直共振器面発光レーザは、p領域の層厚(電子障壁層17及びp型半導体層18の合計層厚)397nm(10+387nm)と厚い点において、実施例1(p領域の層厚:93nm)及び実施例2(p領域の層厚:65nm)の垂直共振器面発光レーザ10と大きく異なる。上記の点以外については実施例1と同様である。
比較例2(Cmp.2)の垂直共振器面発光レーザは、p領域の層厚(電子障壁層17及びp型半導体層18の合計層厚)397nm(10+387nm)と厚い点において、実施例1(p領域の層厚:93nm)及び実施例2(p領域の層厚:65nm)の垂直共振器面発光レーザ10と大きく異なる。上記の点以外については実施例1と同様である。
図5に示すように、比較例2の垂直共振器面発光レーザにおいては、最終バリア層16内に定在波SWの節ND及び腹ANがそれぞれ1つ及び2つ存在する(NND=1,NAN=2)。また、p領域(電子障壁層17及びp型半導体層18)には、節ND及び腹ANがそれぞれ4つ存在する(NND=4,NAN=4)。
すなわち、上記した第2の条件(最終バリア層16内に含まれる節ND及び腹ANの数)は満たしているが、第1の条件(電子障壁層17及びp型半導体層18内に含まれる節ND及び腹ANの数)は満たしていない。
図10A及び図10Bは、それぞれ実施例2及び比較例2の面発光レーザのレーザ発振時の各ウエル層15Wのキャリア密度(電子濃度)分布の計算結果を示している。
図10A及び図10Bは、最もキャリア密度が低いウエル層(QW2)を1として規格化して示している。比較例2では、不均一性が3.5倍以上であるが、実施例2では、約2倍まで抑えられていることが分かる。
この不均一性によって、最も低いキャリア密度のウエル層(QW2)で光学ロスを生じるため、内部損失が大きくなると考えられる。
以上から、最終バリア層の条件(第2の条件)を満たしただけでは、効率のよい面発光レーザは得られないことが分かる。
また、若干だが実施例2のほうが実施例1よりもキャリアの均質性が高く、電子障壁層17及びp型半導体層18ではNND=1,NAN=1よりもNND=0,NAN=1のほうが好ましい。
[実施例3]
図5に示すように、実施例3(Ex.3)においては、最終バリア層16の層厚は220nmであり、実施例1の120nmよりも厚い。また、p領域の層厚(電子障壁層17及びp型半導体層18の合計層厚)は101nm(20+81nm)であり、実施例1の93nm(10+83nm)よりも厚い。また、電子障壁層17のAl組成は0.15とした。上記の点以外については実施例1と同様である。
図5に示すように、実施例3(Ex.3)においては、最終バリア層16の層厚は220nmであり、実施例1の120nmよりも厚い。また、p領域の層厚(電子障壁層17及びp型半導体層18の合計層厚)は101nm(20+81nm)であり、実施例1の93nm(10+83nm)よりも厚い。また、電子障壁層17のAl組成は0.15とした。上記の点以外については実施例1と同様である。
実施例3においては、最終バリア層16が厚いことを反映して、最終バリア層16内には節ND及び腹ANがそれぞれ2つずつ存在する(NND=2,NAN=2)。また、p領域(電子障壁層17及びp型半導体層18)には節ND及び腹ANがそれぞれ1つずつ存在する(NND=1,NAN=1)。
図11は、実施例3の面発光レーザ10のレーザ発振時の各ウエル層15Wのキャリア密度(電子濃度)分布の計算結果を示している。
比較例1及び比較例2に比べて、大きく均一性が改善していることが確認された。また、実施例3では、実施例1に比べ若干改善されており、最終バリア層の腹AN及び節NDの数を増やす構成、すなわちNNDおよび/もしくはNANが2以上の構成においても目的とする高効率な面発光レーザを実現することが可能であることが分かった。
従って、最終バリア層内の腹AN及び節NDの数が不足している場合(比較例1)やp領域の腹AN及び節NDの数が多すぎる場合(比較例2)は効果はないが、上記した第1及び第2の条件を満たす場合に、ホール注入のスイッチングが起こり、量子井戸活性層の各ウエル層間のキャリア不均一性に伴う面発光レーザの効率低下を解消し、高効率な面発光レーザを提供することができる。
[第2の実施形態]
図12は、本発明の第2の実施形態による垂直共振器面発光レーザ50の構造を模式的に示す断面図である。本実施形態の垂直共振器面発光レーザ50は、電流狭窄構造としてトンネル接合を有している。
図12は、本発明の第2の実施形態による垂直共振器面発光レーザ50の構造を模式的に示す断面図である。本実施形態の垂直共振器面発光レーザ50は、電流狭窄構造としてトンネル接合を有している。
垂直共振器面発光レーザ50は、第1の実施形態による垂直共振器面発光レーザ10の実施例1と同様の構成を有する窒化物面発光レーザである。
すなわち、垂直共振器面発光レーザ50は、基板11上に、半導体DBR12,n型半導体層13、多重量子井戸からなる活性層15、最終バリア層16、電子障壁層(EBL:Electron Blocking Layer)17及びp型半導体層18をこの順で順次、結晶成長して形成されている。また、各半導体層の組成、層厚、不純物濃度なども垂直共振器面発光レーザ10と同様である。
第2の実施形態による垂直共振器面発光レーザ50においては、p型半導体層18を成長後、p+-GaNである高不純物濃度のp型半導体層31A及びn+-GaNである高不純物濃度のn型半導体層31Bからなるトンネル接合層31を成長する。
次に、トンネル接合層31の上面からp型半導体層18の内部に至るように、トンネル接合層31及びp型半導体層18を円柱状にエッチングして円柱メサ構造を形成する。
例えば、トンネル接合層31の層厚は20nmであり、円柱メサ構造の直径は4μmである(中心軸CX)。また、メサ構造の形成はドライエッチングを用い、トンネル接合層31と、p型半導体層18を例えば25nmの深さでエッチングする。
その後、再び、MOVPE装置によりn-GaNであるn型半導体層32(第2のn型半導体層)を成長し、トンネル接合層31を埋め込む。
続いてn-AlInN及びn-GaNからなる半導体DBR35(第2のDBR)を形成する。半導体DBR35は、例えば、n-AlInN/GaNの46ペアからなる。
次に、ウエハをn型半導体層13の内部に至るように外周部をエッチングし、トンネル接合層31の中心軸CXと同軸の円柱状メサ構造の面発光レーザとして形成した。
次に、n型半導体層13の外周部の表面上にn電極27を形成した。また、上面視(半導体DBR35に垂直な方向から見た場合)において、トンネル接合層31よりも大きな直径を有し、中心軸CXと同軸の円形状の開口を有するp電極36を半導体DBR35上に形成した。
さらに、基板11の裏面を研磨し、Nb2O5/SiO2の2層からなるAR(無反射)コーティング29を形成した。以上により、垂直共振器面発光レーザ10の形成が完了した。
なお、トンネル接合層31は、p+-GaN層及びn+-GaN層で構成したが、他の組成の半導体層、例えばGaInNなどを用いても良い。p+-GaN層は例えばMgを不純物(ドーパント)として用いることができる。また、Mgのドーピング濃度は、4×1019cm3以上が好ましい。n+-GaN層又はn+-GaInN層については、1×1018cm3以上の高ドーピングが好ましい。
[第1の実施形態との対応関係]
第2の実施形態による垂直共振器面発光レーザ50における第1及び第2の条件は、第1の実施形態の場合と同様に考えることができる。
第2の実施形態による垂直共振器面発光レーザ50における第1及び第2の条件は、第1の実施形態の場合と同様に考えることができる。
具体的には、第2の実施形態による垂直共振器面発光レーザ50においては、半導体DBR35とn型半導体層32との界面が位相基準(0)に対応する。基準では定在波は腹が位置する。
また、n型半導体層32(第2のn型半導体層)が第1の実施形態におけるスペーサ層24に対応する。より詳細には、トンネル接合層31と半導体DBR35との間のn型半導体層32の部分が第1の実施形態におけるスペーサ層24に対応する。
さらに、トンネル接合層31が第1の実施形態における透明導電膜(ITO)22に対応し、トンネル接合層31内に定在波SWの節NDが1つ存在する(NND=1)ことが好ましい。
また、p領域である電子障壁層17及びp型半導体層18内に含まれる定在波SWの節ND及び腹ANの数の条件(第1の条件)、及び、最終バリア層16内に含まれる節ND及び腹ANの数の条件(第2の条件)は、第1の実施形態における条件と同じである。
上述の実施例においては、p型半導体層18及び電子障壁層17に含まれる定在波の腹及び節の数、並びに最終バリア層16内に含まれる定在波の節及び腹の数に基づく各層の層厚について説明した。
当該説明してきた条件に基づけば、最終バリア層16の厚さt1がある程度以上の厚さ必要である。しかしながら、電子障壁層17のAl組成を維持したまま最終バリア層16の厚さだけを大きくすると最終バリア層16においてポテンシャルドロップが発生し、最終バリア層16及び電子障壁層17のバリア層としての実効性が落ちて、活性層15への電子注入効率が下がることが本願発明者によって見いだされた。
最終バリア層16及び電子障壁層17のバリア層としての機能を維持するには、電子障壁層17のAl組成を最終バリア層16の厚さが大きいほど高い値に設定するのが好ましい。
図13に、最終バリア層16の厚さが厚くなることによって生起するポテンシャルドロップによって発生するp型半導体層18の電子濃度の変化のグラフを示す。図13のグラフにおいては、横軸を最終バリア層16の厚さ、縦軸をp型半導体層18の電子濃度としている。また、このグラフは、電子障壁層17のAl組成を13%に固定した場合を示している。なお、図13のp型半導体層電子濃度の縦軸の数値表記が、例えば「1.0E+11」等となっているのは、「1.0×1011」等を意味する。
グラフに示すように、最終バリア層16が無い場合に1.0×1011であるp型半導体層18の電子濃度が、最終バリア層16の厚さが40nmになると6.7×1013となり、最終バリア層16の厚さが130nmになると1.28×1014となっている。この表からも最終バリア層16が厚くなることによるポテンシャルドロップの影響が理解できる。
なお、最終バリア層16の厚さが40nmの場合に、p型半導体層18の電子濃度を最終バリア層16が無い場合の1.0×1011まで下げるためには、電子障壁層17のAl組成を18%とすればよく、最終バリア層16の厚さが130nmの場合には30%とすればよいことが本願発明者によって見出されている。
このことから、最終バリア層16の厚さを増しつつ最終バリア層16及び電子障壁層17によるバリア効果を維持するためには、最終バリア層16の層厚が40nm以上の場合に、最終バリア層16の膜厚t1をXとし電子障壁層17の平均Al組成をY%とした際に、Y≧0.13X+12.7の関係が成立することが好ましいことが見いだされた。以下、Y≧0.13X+12.7の関係が成立することを関係1が成立するという。
その一方で、電子障壁層17のAl組成を高くした場合、電子障壁層17にクラックが入りやすくなってしまう。これに対し、電子障壁層17のAl組成を維持して電子注入効率を維持しつつクラックを防止するために、電子障壁層17の活性層15側のAl組成を高めて、p型半導体層18側のAl組成を下げる構成とすることが効果的であることが分かった。
具体的には、例えば、電子障壁層17を、最終バリア層16に隣接する、すなわち活性層15側の第1の層と、p型半導体層18に隣接し、すなわちp型半導体層18側にありかつ第1の層よりもAl組成の小さい第2の層と、のAl組成の異なる2つの層から構成することが考えられる。
さらに、この電子障壁層17をAl組成の異なる2層構成にするに際し、最終バリア層16の膜厚t1をXとし、活性層16側の電子障壁層17の1層目の平均Al組成をY1%とすると、Y1>Y2となり、Y1≧0.13X+17.5となり、かつp型半導体層18側の電子障壁層17の2層目の平均Al組成をY2%とすると、Y2≧0.13X+5.5となるようにAl組成を設定することが好ましいことが見いだされた。以下、Y1≧0.13X+17.5かつY2≧0.13X+5.5の関係が成り立つことを関係2が成り立つという。
表2は、上記した関係1を満たす垂直共振器面発光レーザ10であるサンプル1、関係1及び2を満たすサンプル2及びサンプル3、並びに比較例1乃至3の最終バリア層16の膜厚、電子障壁層17の平均Al組成及び電子注入効率を示す表である。サンプル1、サンプル2、サンプル3及び比較例1乃至3は、最終バリア層16の層厚と電子障壁層17の構成以外は全て共通している。また、サンプル1、サンプル2、サンプル3及び比較例1乃至3の電子障壁層17の層厚は10nmとしている。
サンプル1は、最終バリア層16の層厚が130nmであり、電子障壁層17の平均Al組成が関係1を満たす30%となっている。サンプル2は、最終バリア層16の層厚が130nmであり、電子障壁層17の平均Al組成が関係1を満たしかつ電子障壁層17の第1層目の平均Al組成及び第2層目の平均Al組成が、それぞれ関係2を満たしている35%、23%となっている。サンプル3は、最終バリア層16の膜厚が40nmであり、電子障壁層17の平均Al組成が関係1を満たしかつ電子障壁層17の第1層目の平均Al組成及び第2層目の平均Al組成が、それぞれ関係2を満たしている23%、11%となっている。
比較例1乃至3は、電子障壁層のAl組成を15%とし、最終バリア層の層厚を夫々130nm、40nm、10nmとしたものである。上述したように、また表2にあるように、最終バリア層の層厚を厚くするに従い、注入効率は下がっていることが分かる。一方で、サンプル1では、最終バリア層130nmの場合に比較例1に比べ、注入効率が大幅に改善し、最終バリア層16の層厚が10nmと最終バリア層16が薄い比較例3と同様になることが確認された。
上述のように電子障壁層17のAl組成を上げると、クラックが入りやすくなるので、それを防止するために、電子障壁層17の活性層15側に高いAl組成の第1の層、p型半導体層18側にAl組成の低い層を形成したのがサンプル2及びサンプル3である。サンプル2及びサンプル3の電子障壁層17全体としての平均Al組成は30%とサンプル1と同一としている。
サンプル2及びサンプル3では、サンプル1よりも良好な注入効率が得られ、電子障壁層17を2層とすることでも注入効率の向上の効果は変わらずあり、寧ろ電子障壁層17のAl組成を均一にするより注入効率が上がることが分かった。
なお、サンプル2の結果から、最終バリア層の層厚が130nmである場合に、電子障壁層17の第1の層のAl組成は35%以上かつ第2の層のAl組成が23%以上であれば良好な注入効率が得られることがわかる。また、サンプル3の結果から、最終バリア層の層厚が40nmである場合に、電子障壁層17の第1の層のAl組成は23%以上かつ第2の層のAl組成が11%以上であれば良好な注入効率が得られることがわかる。
上記した好ましいAl組成の設定値の関係2、すなわちY1>Y2、Y1≧0.13X+17.5、かつY2≧0.13X+5.5となると電子注入効率が良好に維持されるという関係は、良好な注入効率を示したサンプル2及び3の最終バリア層の層厚と電子障壁層17の第1の層及び第2の層のAl組成からいえるものである。
上述のように、最終バリア層16の厚さXnmとしXが40nmよりも厚くなる場合に、電子障壁層17のAl組成Y%をY≧0.13X+12.7の関係が成立するようにすることにより、活性層15への電子注入効率を維持しつつ垂直共振器面発光レーザ10を構成することが可能となることがわかった。
さらに、最終バリア層16の厚さがXnmの場合に電子障壁層17をAl組成の異なる2層で形成し、活性層15に近い第1層目のAl組成Y1%がY1≧0.13X+17.5としかつ、第2層目のAl組成Y2%がY2≧0.13X5.5とすることで、活性層15への電子注入効率を維持しつつかつ電子障壁層17へのクラックの発生を防止しつつ垂直共振器面発光レーザ10を構成することが可能となることがわかった。
なお、電子障壁層17のクラックは、電子障壁層17のAl組成が高いほど、層厚が厚くなるほど入りやすくなる。また、電子障壁層の成長温度や結晶成長後の昇温、降温の幅、レートなどにも依存するので、一概には言えないが、例えば電子障壁層17のAl組成(%)と電子障壁層17の層厚(nm)の積が500%nm以下とすることで、実用レベルにクラックの発生を低減させることが出来ることが本願発明者に見出されている。すなわち、電子障壁層17のAl組成をY%電子障壁層17をZnmとした際に、Y×Z≦500の関係が成立することが好ましいことが本願発明者によって見出されている。
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、低閾値電流及び高発光効率の垂直共振器型発光素子を提供することができる。
なお、上記した実施例においては、窒化物系半導体を用いた垂直共振器型発光素子について説明したが、他の結晶系の半導体を用いた垂直共振器型発光素子に適用することも可能である。
また、共振器を構成する反射ミラーとして半導体DBR又は誘電体DBRを例示したが、これに限定されない。例えば単層の反射ミラー又は回折格子などを用いることもできる。
また、本発明の垂直共振器型発光素子は、MOVPE法を用いて製造する場合を例に説明したが、分子線エピタキシー(MBE)法などの他の公知の結晶成長法によって製造することができる。
10:垂直共振器面発光レーザ
11:基板
12:DBR(反射ミラー)
13:n型半導体層
15:活性層
15B:障壁層(バリア層)
15W:量子井戸層(ウエル層)
16:最終バリア層(LB)
17:電子障壁層
18:p型半導体層
21:絶縁膜
22:透明導電膜
24:スペーサ層
25:DBR(反射ミラー)
31:トンネル接合層
31A:高不純物濃度のp型半導体層
31B:高不純物濃度のn型半導体層
32:n型半導体層(第2のn型半導体層)
35:半導体DBR
11:基板
12:DBR(反射ミラー)
13:n型半導体層
15:活性層
15B:障壁層(バリア層)
15W:量子井戸層(ウエル層)
16:最終バリア層(LB)
17:電子障壁層
18:p型半導体層
21:絶縁膜
22:透明導電膜
24:スペーサ層
25:DBR(反射ミラー)
31:トンネル接合層
31A:高不純物濃度のp型半導体層
31B:高不純物濃度のn型半導体層
32:n型半導体層(第2のn型半導体層)
35:半導体DBR
を満たし、かつ、前記最終バリア層の層厚をXnm、前記電子障壁層の平均Al組成をY%としたとき、Y≧0.13X+12.7を満たしている。
を満たし、かつ、前記最終バリア層の層厚をXnm、前記電子障壁層の平均Al組成をY%としたとき、Y≧0.13X+12.7を満たしている。
Claims (20)
- 第1の反射ミラーと、
前記第1の反射ミラー上に形成されたn型半導体層と、
前記n型半導体層上に形成された多重量子井戸からなる活性層と、
前記活性層の最終量子井戸上に形成された最終バリア層と、
前記最終バリア層上に形成されたAlGaNからなる電子障壁層と、
前記電子障壁層上に形成されたp型半導体層と、
前記p型半導体層上に形成された誘電体スペーサ層と、
前記スペーサ層上に形成された第2の反射ミラーと、を有し、
前記電子障壁層及び前記p型半導体層中に含まれる、前記活性層からの発光による定在波の腹の数及び節の数がそれぞれ0又は1であり、
前記最終バリア層及び前記活性層の層厚をそれぞれHfb,Hqw、前記最終バリア層の屈折率をnfb、前記活性層の等価屈折率をnqwとしたとき、前記活性層及び前記最終バリア層は
- 前記電子障壁層は、前記活性層側に配置された第1のAlGaN層と、前記p型半導体層側に配置された第2のAlGaN層を備え、
前記第1のAlGaN層のAl組成Y1%は前記第2のAlGaN層のAl組成Y2%より大きく、
Y1≧0.13X+17.5かつY2≧0.13X+5.5を満たす請求項1に記載の垂直共振器型発光素子。 - 前記電子障壁層の膜厚をZnmとしたとき、ZY≦500を満たす請求項1に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記最終バリア層内に含まれる前記定在波の節及び腹の数がそれぞれ1以上である請求項1に記載の垂直共振器型発光素子
- 前記p型半導体層及び前記誘電体スペーサ層間に設けられた透明導電膜を有し、
前記透明導電膜は、前記透明導電膜中に前記定在波の節が存在するように設けられている、請求項1又は2に記載の垂直共振器型発光素子。 - 前記最終バリア層は、λ/4(λ:媒質内波長)以上の層厚を有する、請求項1に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記最終バリア層内に含まれる節の数が2以上で腹の数が1以上である、請求項1のいずれか一項に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記活性層の層厚はλ/8(λ:媒質内波長)以下である、請求項1に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記垂直共振器型発光素子は、閾値電流近傍において、レーザ発振に起因する微分抵抗の極小値を有する、請求項1に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記第1の反射ミラーは半導体DBR(Distributed Bragg Reflector)であり、前記第2の反射ミラーは誘電体DBRである、請求項1に記載の垂直共振器型発光素子。
- 第1の反射ミラーと、
前記第1の反射ミラー上に形成された第1のn型半導体層と、
前記n型半導体層上に形成された多重量子井戸からなる活性層と、
前記活性層の最終量子井戸上に形成された最終バリア層と、
前記最終バリア層上に形成されたAlGaNからなる電子障壁層と、
前記電子障壁層上に形成されたp型半導体層と、
前記p型半導体層上に形成された電流狭窄層としてトンネル接合層と、
前記トンネル接合層を埋め込んで形成された第2のn型半導体層と、
前記第2のn型半導体層上に形成された第2の反射ミラーと、を有し、
前記電子障壁層及び前記p型半導体層中に含まれる、前記活性層からの発光による定在波の腹の数及び節の数がそれぞれ0又は1であり、
前記最終バリア層及び前記活性層の層厚をそれぞれHfb,Hqw、前記最終バリア層の屈折率をnfb、前記活性層の等価屈折率をnqwとしたとき、前記活性層及び前記最終バリア層は
- 前記電子障壁層は、前記活性層側に配置された第1のAlGaN層と、前記p型半導体層側に配置された第2のAlGaN層を備え、
前記第1のAlGaN層のAl組成Y1%は前記第2のAlGaN層のAl組成Y2%より大きく、
Y1≧0.13X+17.5かつY2≧0.13X+5.5を満たす請求項11に記載の垂直共振器型発光素子。 - 前記電子障壁層の膜厚をZnmとしたとき、ZY≦500を満たす請求項11に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記最終バリア層内に含まれる前記定在波の節及び腹の数がそれぞれ1以上である請求項11に記載の垂直共振器型発光素子
- 前記トンネル接合層は、前記トンネル接合層中に前記定在波の節が存在するように設けられている、請求項11に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記最終バリア層は、λ/4(λ:媒質内波長)以上の層厚を有する、請求項11に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記最終バリア層内に含まれる節の数が2以上で腹の数が1以上である、請求項11に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記活性層の層厚はλ/8(λ:媒質内波長)以下である、請求項11に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記垂直共振器型発光素子は、閾値電流近傍において、レーザ発振に起因する微分抵抗の極小値を有する、請求項11に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記第1の反射ミラー及び前記第2の反射ミラーは半導体DBRである、請求項11に記載の垂直共振器型発光素子。
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